JP6375906B2 - 蒸着マスク、蒸着マスク準備体、フレーム付き蒸着マスク及び有機半導体素子の製造方法 - Google Patents

蒸着マスク、蒸着マスク準備体、フレーム付き蒸着マスク及び有機半導体素子の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6375906B2
JP6375906B2 JP2014244261A JP2014244261A JP6375906B2 JP 6375906 B2 JP6375906 B2 JP 6375906B2 JP 2014244261 A JP2014244261 A JP 2014244261A JP 2014244261 A JP2014244261 A JP 2014244261A JP 6375906 B2 JP6375906 B2 JP 6375906B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mask
vapor deposition
alignment mark
resin
deposition mask
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014244261A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016108578A (ja
JP2016108578A5 (ja
Inventor
仁子 宮寺
仁子 宮寺
小幡 勝也
勝也 小幡
武田 利彦
利彦 武田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2014244261A priority Critical patent/JP6375906B2/ja
Publication of JP2016108578A publication Critical patent/JP2016108578A/ja
Publication of JP2016108578A5 publication Critical patent/JP2016108578A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6375906B2 publication Critical patent/JP6375906B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Electroluminescent Light Sources (AREA)
  • Physical Vapour Deposition (AREA)

Description

本発明は、蒸着マスク、蒸着マスク準備体、フレーム付き蒸着マスク及び有機半導体素子の製造方法に関する。
有機EL素子を用いた製品の大型化或いは基板サイズの大型化にともない、蒸着マスクに対しても大型化の要請が高まりつつある。そして、金属から構成される蒸着マスクの製造に用いられる金属板も大型化している。しかしながら、現在の金属加工技術では、大型の金属板にスリットを精度よく形成することは困難であり、スリットの高精細化への対応はできない。また、金属のみからなる蒸着マスクとした場合には、大型化に伴いその質量も増大し、フレームを含めた総質量も増大することから取り扱いに支障をきたすこととなる。
このような状況下、特許文献1には、スリットが設けられた金属マスクと、金属マスクの表面に位置し蒸着作製するパターンに対応した開口部が縦横に複数列配置された樹脂マスクとが積層されてなる蒸着マスクが提案されている。特許文献1に提案がされている蒸着マスクによれば、大型化した場合でも高精細化と軽量化の双方を満たすことができ、また、高精細な蒸着パターンの形成を行うことができるとされている。
特許第5288072号公報
本発明は、上記特許文献1に記載されているような金属マスクと樹脂マスクとが積層された蒸着マスクのさらなる改良を目的とし、蒸着マスクを用いた製造過程における歩留まりの向上や、品質の向上が可能な蒸着マスク、蒸着マスク準備体、フレーム付き蒸着マスクさらには、蒸着マスクを用いた有機半導体素子の製造方法を提供することを主たる課題とする。
上記課題を解決するための本発明は、蒸着作製するパターンに対応する開口部が設けられた樹脂マスクの一方の面上に、前記開口部と重なるスリットが設けられた金属マスクが積層されてなる蒸着マスクであって、前記金属マスクには、アライメント光の反射光によって検出されるアライメントマークが設けられており、前記蒸着マスクを前記樹脂マスク側から平面視した場合において、前記金属マスクに設けられた前記アライメントマークの外周に位置する前記樹脂マスクの他方の面上には、反射層が設けられており、前記反射層の表面における前記アライメント光の反射率は、前記アライメントマークの表面、及び前記樹脂マスクの表面における前記アライメント光の反射率よりも高いことを特徴とする。
また、上記蒸着マスクの発明において、前記樹脂マスクには、前記金属マスクの表面を露出させることなく、前記アライメントマークのみを露出させるためのアライメントマーク用開口部が設けられていてもよい。
また、上記課題を解決するための本発明は、蒸着作製するパターンに対応する開口部が設けられた樹脂マスクの一方の面上に、前記開口部と重なるスリットが設けられた金属マスクが積層されてなる蒸着マスクであって、前記金属マスクには、アライメント光の反射光によって検出されるアライメントマークが設けられており、前記樹脂マスクには、前記アライメントマーク、及び前記金属マスクの表面の一部を露出させるためのアライメントマーク用開口部が設けられており、前記蒸着マスクを前記樹脂マスク側から平面視した場合において、前記アライメントマーク用開口部によって露出している前記金属マスクの外周に位置する前記樹脂マスクの他方の面上には、反射層が設けられ、前記反射層の表面における前記アライメント光の反射率は、前記アライメントマークの表面、及び前記樹脂マスクの表面における前記アライメント光の反射率よりも高いことを特徴とする。
また、前記アライメントマークが、前記金属マスクを貫通する貫通孔であってもよい。
また、上記課題を解決するための本発明は、蒸着作製するパターンに対応する開口部が設けられた樹脂マスクの一方の面上に、前記開口部と重なるスリットが設けられた金属マスクが積層されてなる蒸着マスクを得るための蒸着マスク準備体であって、樹脂板の一方の面上にスリットが設けられた金属マスクが積層されてなり、前記金属マスクには、アライメント光の反射光によって検出されるアライメントマークが設けられており、前記蒸着マスク準備体を前記樹脂板側から平面視した場合において、前記金属マスクに設けられた前記アライメントマークの外周に位置する前記樹脂板の他方の面上には、反射層が設けられており、前記反射層の表面における前記アライメント光の反射率は、前記アライメントマークの表面、及び前記樹脂板の表面における前記アライメント光の反射率よりも高いことを特徴とする。
また、上記課題を解決するための本発明は、フレームに蒸着マスクが固定されてなるフレーム付き蒸着マスクであって、前記蒸着マスクは、蒸着作製するパターンに対応する開口部が設けられた樹脂マスクの一方の面上に、前記開口部と重なるスリットが設けられた金属マスクが積層されてなり、前記金属マスクには、アライメント光の反射光によって検出されるアライメントマークが設けられており、前記蒸着マスクを前記樹脂マスク側から平面視した場合において、前記金属マスクに設けられた前記アライメントマークの外周に位置する前記樹脂マスクの他方の面上には、反射層が設けられており、前記反射層の表面における前記アライメント光の反射率は、前記アライメントマークの表面、及び前記樹脂マスクの表面における前記アライメント光の反射率よりも高いことを特徴とする。
また、上記課題を解決するための本発明は、有機半導体素子の製造方法であって、フレームに蒸着マスクが固定されてなるフレーム付き蒸着マスクを用いて蒸着対象物に蒸着パターンを形成する工程を含み、前記蒸着パターンを形成する工程において、前記フレームに固定される前記蒸着マスクが、蒸着作製するパターンに対応する開口部が設けられた樹脂マスクの一方の面上に、前記開口部と重なるスリットが設けられた金属マスクが積層されてなり、前記金属マスクには、アライメント光の反射光によって検出されるアライメントマークが設けられており、前記蒸着マスクを前記樹脂マスク側から平面視した場合において、前記金属マスクに設けられた前記アライメントマークの外周に位置する前記樹脂マスクの他方の面上には、反射層が設けられており、前記反射層の表面における前記アライメント光の反射率が、前記アライメントマークの表面、及び前記樹脂マスクの表面における前記アライメント光の反射率よりも高い蒸着マスクであることを特徴とする。
また、前記蒸着パターンを形成する工程では、前記フレーム付き蒸着マスクの蒸着マスクに設けられた前記アライメントマークを利用して、当該フレーム付き蒸着マスクと前記蒸着対象物との位置合わせをし、前記有機半導体素子の製造を行ってもよい。
本発明の蒸着マスクやフレーム付き蒸着マスクによれば、大型化した場合でも高精細化と軽量化の双方を満たし、かつ、蒸着マスクを用いた製造過程における歩留まりや、品質を向上せしめることができる。また、本発明の蒸着マスク準備体によれば、上記の効果を奏する蒸着マスクを得ることができる。また、本発明の有機半導体素子の製造方法によれば、品質に優れる有機半導体素子を歩留まりよく製造することができる。
(a)は、第1実施形態の蒸着マスクを樹脂マスク側から平面視したときの正面図であり、(b)は、第1実施形態の樹脂マスクを金属マスク側から平面視したときの正面図であり、(c)は、(b)のA−A概略断面図である。 (a)は、第1実施形態の蒸着マスクの部分概略断面図であり、(b)は、(a)を樹脂マスク側から平面視したときの部分拡大正面図である。 (a)は、第1実施形態の蒸着マスクの部分概略断面図であり、(b)は、(a)を樹脂マスク側から平面視したときの部分拡大正面図である。 (a)は、第2実施形態の蒸着マスクを樹脂マスク側から平面視したときの正面図であり、(b)は、第2実施形態の樹脂マスクを金属マスク側から平面視したときの正面図であり、(c)は、(b)のA−A概略断面図である。 (a)は、第2実施形態の蒸着マスクの部分概略断面図であり、(b)は、(a)を樹脂マスク側から平面視したときの部分拡大正面図である。 (a)は、第2実施形態の蒸着マスクの部分概略断面図であり、(b)は、(a)を樹脂マスク側から平面視したときの部分拡大正面図である。 (a)は、第2実施形態の蒸着マスクの部分概略断面図であり、(b)は、(a)を樹脂マスク側から平面視したときの部分拡大正面図である。 (a)は、第2実施形態の蒸着マスクの部分概略断面図である。 一実施形態の樹脂マスクを樹脂マスク側から平面視したときの正面図である。 一実施形態の樹脂マスクを樹脂マスク側から平面視したときの正面図である。 一実施形態の樹脂マスクを樹脂マスク側から平面視したときの正面図である。 一実施形態の樹脂マスクを樹脂マスク側から平面視したときの正面図である。 比較の蒸着マスクの概略断面図である。 (a)は、第3実施形態の蒸着マスクを樹脂マスク側から平面視したときの正面図であり、(b)は、第3蒸着マスクを金属マスク側から平面視したときの正面図であり、(c)は、(b)のA−A概略断面図である。 (a)は、第3実施形態の蒸着マスクの部分概略断面図であり、(b)は、(a)を樹脂マスク側から平面視したときの部分拡大正面図である。 実施形態(A)の蒸着マスクを金属マスク側から平面視したときの正面図である。 実施形態(A)の蒸着マスクを金属マスク側から平面視したときの正面図である。 実施形態(A)の蒸着マスクを金属マスク側から平面視したときの正面図である。 (a)、(b)はともに実施形態(A)の蒸着マスクを金属マスク側から平面視したときの正面図である。 (a)は、実施形態(B)の蒸着マスクを金属マスク側から平面視したときの正面図であり、(b)は樹脂マスク側から平面視したときの正面図である。 (a)は、実施形態(B)の蒸着マスクを金属マスク側から平面視したときの正面図であり、(b)は樹脂マスク側から平面視したときの正面図である。 第1実施形態の蒸着マスクの製造方法を説明するための概略断面図である。 第1実施形態の蒸着マスクの製造方法を説明するための概略断面図である。 第2実施形態の蒸着マスクの製造方法を説明するための概略断面図である。 第3実施形態の蒸着マスクの製造方法を説明するための概略断面図である。 (a)は、第1実施形態の蒸着マスク準備体の概略断面図であり、(b)は、第2実施形態の蒸着マスク準備体の概略断面図であり、(c)は、第3実施形態の蒸着マスク準備体の概略断面図である。 一実施形態のフレーム付き蒸着マスクを樹脂マスク側から平面視したときの正面図である。 一実施形態のフレーム付き蒸着マスクを樹脂マスク側から平面視したときの正面図である。
<<蒸着マスク>>
以下に、本発明の蒸着マスク100について第1実施形態、第2実施形態、第3実施形態を例に挙げて具体的に説明する。
<第1実施形態の蒸着マスク>
第1実施形態の蒸着マスク100は、図1(a)〜(c)に示すように、蒸着作製するパターンに対応する開口部25が設けられた樹脂マスクの20一方の面上に、開口部25と重なるスリット15が設けられた金属マスク10が積層された構成をとる。そして、第1実施形態の蒸着マスク100は、金属マスク10に、アライメント光の反射光によって検出されるアライメントマーク40が設けられており、蒸着マスク100を樹脂マスク20側から平面視した場合において、アライメントマーク40の外周に位置する樹脂マスク20の他方の面上に、反射層50が設けられていることを特徴としている。さらに、第1実施形態の蒸着マスク100は、この反射層50が、樹脂マスク20側からアライメント光を照射したときに、その反射率が、アライメントマーク40、及び樹脂マスク20の他方の面におけるアライメント光の反射率よりも高い反射層50であることを特徴としている。なお、図1(a)は、第1実施形態の蒸着マスクを樹脂マスク20側から平面視したときの正面図であり、図1(b)は、第1実施形態の蒸着マスクを金属マスク10側から平面視したときの正面図であり、図1(c)は、図1(b)のA−A概略断面図である。
上記特徴を有する第1実施形態の蒸着マスク100によれば、反射層50の存在によって、アライメントマーク40を精度よく検出することができる。以下、樹脂マスク20側から平面視した場合において、アライメントマーク40の外周に位置する樹脂マスク20の他方の面上に、反射層50が設けられていない比較の蒸着マスク100X(図13参照)を例に挙げて、第1実施形態の蒸着マスク100の優位性について説明を行う。本願明細書で言う「アライメントマーク」とは、蒸着マスクをフレームに固定する際の位置合わせや、フレームに蒸着マスクが固定されたフレーム付き蒸着マスクを用いて蒸着を行うときに、フレーム付き蒸着マスクと蒸着対象物との位置合わせ等を行うために用いられるマークである。
蒸着マスク100におけるアライメントマーク40の検出は、樹脂マスク20側から、カメラが検出する光の光軸と同軸にアライメント光を照射し、アライメントマーク40と厚み方向において重なる領域、及びアライメントマーク40の外周と厚み方向において重なる領域で反射したアライメント光の反射光をカメラ等の撮像装置を用いて撮像し、撮像された陰影画像を参照して行われる。以下、アライメントマーク40と厚み方向において重なる領域のことを、「アライメントマーク40に対応する領域」、アライメントマーク40の外周と厚み方向において重なる領域のことを、「アライメントマークの外周に対応する領域」と言う場合がある。なお、アライメントマーク40を検出するために照射されるアライメント光の波長域についていかなる限定もされることはなく、たとえば、可視光域である360nm〜830nm程度である。アライメントマーク40の検出は、たとえば、CCDカメラと画像認識機構を用いて行うことができる。
アライメントマーク40の検出における検出精度を高めるためには、換言すれば、撮像された陰影画像のコントラストを高めるためには、アライメントマーク40に対応する領域で反射するアライメント光の反射強度と、アライメントマーク40の外周に対応する領域において反射するアライメント光の反射強度との反射強度の差を大きくすることが好ましい。具体的には、アライメントマーク40に対応する領域においては、アライメント光が反射しない、或いはアライメント光の反射強度が低く、アライメントマーク40の外周に対応する領域においては、アライメント光の反射強度が高いことが好ましい。
図13に示すように、比較の蒸着マスク100Xは、当該蒸着マスク100Xを、樹脂マスク20側から平面視した場合において、アライメントマーク40の外周に位置する樹脂マスク20の他方の面上に反射層50が設けられていないことから、アライメントマーク40に対応する領域の最表面には、樹脂マスク20の表面が位置している。本願明細書で言う「樹脂マスクの表面」とは、樹脂マスクの面のうち、金属マスクと接しない側の表面、すなわち、樹脂マスクの他方の面を意味する。また、「金属マスクの表面」とは、金属マスクの面のうち、樹脂マスクと接する側の面を意味する。
樹脂マスク20は、後述するように樹脂材料からなり、アライメント光の反射強度は低い。したがって、比較の蒸着マスク100Xでは、樹脂マスク20側から、アライメント光を照射したときに、アライメントマークの外周に対応する領域におけるアライメント光の反射強度を高くすることはできない。なお、アライメントマークの外周に対応する領域に照射されたアライメント光の一部は、樹脂マスク20を透過し、金属マスク10の表面で反射するものの、金属マスク10の表面で反射した反射光は、樹脂マスク20によって減衰されてしまうことから、その反射強度は低いものとなる。つまり、比較の蒸着マスク100Xでは、アライメントマーク40に対応する領域で反射するアライメント光の反射強度と、アライメントマーク40の外周に対応する領域において反射するアライメント光の反射強度との差を大きくすることはできず、比較の蒸着マスク100Xでは、アライメントマーク40を精度よく検出することが困難となる。
一方で、第1実施形態の蒸着マスク100は、蒸着マスク100を樹脂マスク20側から平面視した場合において、アライメントマーク40の外周に位置する樹脂マスク20側から平面視した場合において、アライメントマーク40の表面、及び樹脂マスク20の表面よりも、その表面におけるアライメント光の反射率が高い反射層50が設けられている。つまりは、アライメントマーク40の外周に対応する領域の最表面には、アライメント光の反射強度が高い反射層50が位置している。したがって、第1実施形態の蒸着マスク100によれば、この反射層50の存在によって、上記比較の蒸着マスク100Xと比較して、アライメントマーク40に対応する領域におけるアライメント光の反射強度と、アライメントマーク40の外周に対応する領域におけるアライメント光の反射強度との差を大きくすることができ、アライメントマーク40を精度よく検出することができる。つまり、第1実施形態の蒸着マスクによれば、撮像される陰影画像のコントラストを高めることができ、アライメントマーク40を精度よく検出することができる。
第1実施形態の蒸着マスクは、反射層50におけるアライメント光の反射率が、アライメントマーク40の表面、及び樹脂マスク20の表面におけるアライメント光の反射率よりも高いことを必須の条件としている。これは、蒸着マスク100を樹脂マスク20側から平面視した場合において、アライメントマーク40の外周に位置する樹脂マスク20の表面に反射層50を設けた場合であっても、当該反射層50におけるアライメントマーク40の反射率が、アライメントマーク40の表面や、樹脂マスク20の表面におけるアライメント光の反射率よりも低い場合には、アライメントマーク40に対応する領域におけるアライメント光の反射強度と、アライメントマーク40の外周に対応する領域におけるアライメント光の反射強度との差を大きくすることができず、アライメントマーク40を精度よく検出することができないことによる。
図示する形態では、金属マスク10に複数のアライメントマーク40が設けられ、全てのアライメントマークについて、その外周に位置する樹脂マスク20の表面に反射層50が設けられているが、複数のアライメントマーク40のうちの少なくとも1つのアライメントマーク40について、その外周に位置する樹脂マスク20の表面に、反射層50が設けられていればよい。換言すれば、金属マスク10に設けられている複数のアライメントマーク40の全てについて、その外周に位置する樹脂マスク20の表面に、反射層50が設けられていなくともよい。好ましい形態の蒸着マスク100は、金属マスク10に2つ以上のアライメントマーク40が設けられており、2つ以上のアライメントマーク40について、その外周に位置する樹脂マスク20の表面に、反射層50が設けられている。なお、金属マスクには、少なくとも1つのアライメントマーク40が設けられ、蒸着マスクを樹脂マスク側から平面視した場合において、当該少なくとも1つのアライメントマーク40の外周に位置する樹脂マスク20の表面に、反射層50が設けられていればよい。
アライメントマーク40は、その表面におけるアライメント光の反射率が、反射層50の反射率よりも低いとの条件を満たせばよく、図1に示すように、金属マスク10を貫通する貫通孔そのものをアライメントマーク40としてもよく、図2に示すように、反射層50の材料よりもアライメント光の反射率の低い材料を用いて、金属マスク10上に、アライメントマーク40を設けることもできる。なお、図2(a)は、別の形態のアライメントマーク40の一例を示す部分概略断面図であり、(b)は、(a)を樹脂マスク側から平面視した部分拡大正面図である。
図2に示す別の形態のアライメントマーク40の材料について特に限定はないが、アライメント光の反射率が低い樹脂材料が好適である。樹脂材料としては、後述する樹脂マスク20の材料などを適宜選択して用いることができる。
また、別の形態のアライメントマーク40においては、その表面におけるアライメント光の反射強度をより低くするべく、着色されたアライメントマーク40とすることもできる。
また、図2に示される別の形態のアライメントマーク40にかえて、金属マスク10の樹脂マスクと接する側の表面に凹部を形成し、この凹部内に上記樹脂材料等を充填した樹脂層を形成し、当該樹脂層をアライメントマーク40とすることもできる(図示しない)。
なお、図1に示す形態のアライメントマーク40は、貫通孔そのものがアライメントマーク40となっていることから、アライメントマーク40の表面まで到達したアライメント光は、そのままアライメントマーク40としての貫通孔を通過する。つまり、貫通孔によって規定されるアライメントマーク40によれば、アライメントマーク40の表面におけるアライメント光の反射率は「0%」となる。上記別の形態のアライメントマーク40(図2参照)は、反射層50よりも、その表面におけるアライメント光の反射率は低いとの条件を満たすものの、アライメント光の一部は、アライメントマーク40の表面で反射する。したがって、貫通孔によって規定されるアライメントマーク40と、別の形態のアライメントマーク40とを比較すると、貫通孔によって規定されるアライメントマーク40を有する蒸着マスクの方が、別の形態のアライメントマーク40を有する蒸着マスクよりも、アライメントマーク40に対応する領域におけるアライメント光の反射強度は低くなる。上記で説明したように、アライメントマーク40に対応する領域におけるアライメント光の反射強度は低いことが好ましいことから、その表面においてアライメント光の反射光を生じさせることのない、貫通孔によって規定されるアライメントマーク40は、好ましい形態のアライメントマーク40であるといえる。なお、貫通孔によって規定されるアライメントマークの表面とは、金属マスク10の樹脂マスク20と接する側の面と、同一面上に位置するアライメントマーク40の開口部分をいう。
また、図3に示すように、アライメントマーク40の外周に対応する樹脂マスクを薄肉化させ、当該薄肉化させた部分に反射層50を設けることもできる。なお、図3に示す形態では、貫通孔によってアライメントマーク40が規定されているが、このアライメントマーク40にかえて、上記別の形態のアライメントマーク40(図2参照)としてもよい。
各図に示す形態では、アライメントマーク40の形状は円形状となっているが、この形状に限定されるものではなく、カメラ等の撮像装置によって認識可能なあらゆる形状とすることができる。例えば、アライメントマーク40の形状としては、矩形形状や、十字形状などを挙げることができる。なお、アライメントマークの形状とは、アライメントマーク40を樹脂マスク側から平面視したときの形状を意味する。
図1に示すように、第1実施形態の蒸着マスク100は、アライメントマーク40上に樹脂マスク20が位置している、換言すれば、アライメントマーク40は、樹脂マスクの一方の面と接している。したがって、第1実施形態の蒸着マスク100においては、樹脂マスク20側からアライメント光を照射した場合に、アライメント光の一部は、アライメントマーク40上に位置する樹脂マスク20の表面で反射する。アライメントマーク40上に位置する樹脂マスク20の表面で反射した反射光は、撮像される陰影画像のコントラストの低下を引き起こすようにも考えられるが、上記で説明したように樹脂マスク20の表面におけるアライメント光の反射率は低いことから、アライメントマーク40上に位置する樹脂マスク20の表面で反射するアライメント光の反射光が、アライメントマーク40の検出精度に与える影響は軽微であるといえる。さらに、第1実施形態の蒸着マスク100は、蒸着マスク100を樹脂マスク20側から平面視した場合において、アライメントマーク40の外周に位置する樹脂マスク20の表面に、樹脂マスク20よりも、その表面におけるアライメント光の反射率が高い反射層50が設けられていることから、アライメントマーク40に対応する領域に位置する樹脂マスクの表面でアライメント光が反射したとしても、撮像される陰影画像のコントラストを十分に高めることができる。
アライメントマーク40、及び反射層50を設ける位置について特に限定はなく、蒸着マスク100を樹脂マスク20側から平面視した場合に、アライメントマーク40の外周に位置する樹脂マスク上に反射層50が設けられているとの条件を満たせば、いかなる位置に設けてもよい。
図9〜図12は、図1に示される第1実施形態の蒸着マスクの変形例である。図1に示す形態では、アライメントマーク40の外周に位置する樹脂マスク上に、それぞれ反射層50が設けられているが、図9、図10に示すように、樹脂マスク上に、縦方向、或いは横方向に連続する反射層50を設け、当該連続する反射層50を、複数のアライメントマーク40の外周に位置させてもよい。また、金属マスク10に設けられるアライメントマーク40の位置についても特に限定はなく、たとえば、図11、図12に示すように、隣接する開口部25間と重なる位置にアライメントマーク40を設けてもよい。この変形形態は、後述する第2実施形態、第3実施形態の蒸着マスクに適用することもできる。
(第1実施形態の蒸着マスクにおける反射層)
蒸着マスクを樹脂マスク側から平面視した場合において、アライメントマーク40の外周に位置する樹脂マスクの表面には、アライメントマーク40の表面、及び樹脂マスクの表面よりも、アライメント光の反射率が高い反射層50が設けられている。反射層50は、アライメントマークの外周に対応する領域におけるアライメント光の反射強度を高めることを目的とする層である。
つまり、反射層50は、
(i)蒸着マスクを樹脂マスク側から平面視した場合において、アライメントマーク40の外周に位置する樹脂マスク20の表面に設けられている。
(ii)反射層50の表面におけるアライメント光の反射率は、アライメントマーク40の表面、及び樹脂マスクの表面よりも高い。
ことを必須の条件としている。
反射層50は、上記の条件を満たせば、その材料等について特に限定はなく、例えば、反射強度の高い樹脂材料、セラミック材料、金属材料等を用いることができる。なかでも、金属材料は、反射層50におけるアライメント光の反射強度を容易に高くできる点で反射層の材料として好ましい。金属材料としては、例えば、ニッケル、鉄、アルミニウム、ステンレス鋼、鉄ニッケル合金、アルミニウム合金などの金属材料を挙げることができる。
反射層50の厚みについて特に限定はなく、アライメント光の反射強度を所望の強度とすることができる厚みとすればよい。なお、図1に示すように、樹脂マスク20の頂面よりも高い位置に反射層50の頂面が位置している形態において、反射層50の厚みを厚くしていった場合には、蒸着対象物と蒸着マスクとを重ね合わせたときに、蒸着対象物と蒸着マスクとの間に隙間が生じやすくなる傾向にある。この点を考慮すると、反射層50の厚みは、3μm以下であることが好ましく、1μm以下であることがより好ましい。なお、図3に示すように、樹脂マスク20の頂面よりも高い位置に反射層50の頂面が位置しない形態とする場合には、反射層50の厚みについていかなる限定もされることはない。各図に示す形態では反射層50の厚みを誇張して示している。
(第1実施形態の蒸着マスクにおける金属マスク)
各図に示すように、樹脂マスク20の一方の面上には、金属マスク10が積層されている。金属マスク10は、金属から構成され、縦方向或いは横方向に延びるスリット15が配置されている。スリット15は開口と同義である。また、スリット15は、樹脂マスク20と重なる位置に設けられている。スリットの配置例について特に限定はなく、各図に示すように縦方向、及び横方向に延びるスリットが、縦方向、及び横方向に複数列配置されていてもよく、縦方向に延びるスリットが、横方向に複数列配置されていてもよく、横方向に延びるスリットが縦方向に複数列配置されていてもよい。また、縦方向、或いは横方向に1列のみ配置されていてもよい。
なお、本願明細書で言う「縦方向」、「横方向」とは、蒸着マスクを平面視した図において、図面の上下方向、左右方向をさし、蒸着マスク、樹脂マスク、金属マスクの長手方向、幅方向のいずれの方向であってもよい。例えば、蒸着マスク、樹脂マスク、金属マスクの長手方向を「縦方向」としてもよく、幅方向を「縦方向」としてもよい。また、本願明細書では、蒸着マスクを平面視したときの形状が矩形状である場合を例に挙げて説明しているが、これ以外の形状、例えば、円形状、ひし形形状等としてもよい。この場合、対角線の長手方向や、径方向、或いは、任意の方向を「長手方向」とし、この「長手方向」に直交する方向を、「幅方向(短手方向と言う場合もある)」とすればよい。
上記で説明したように、金属マスク10には、アライメントマーク40が設けられている。図1に示す形態では、金属マスク10の樹脂マスク20と接する側の面に複数のアライメントマーク40が設けられている。
金属マスク10の材料について特に限定はなく、蒸着マスクの分野で従来公知のものを適宜選択して用いることができ、例えば、ステンレス鋼、鉄ニッケル合金、アルミニウム合金などの金属材料を挙げることができる。中でも、鉄ニッケル合金であるインバー材は熱による変形が少ないので好適に用いることができる。
金属マスク10の厚みについても特に限定はないが、シャドウの発生をより効果的に防止するためには、100μm以下であることが好ましく、50μm以下であることがより好ましく、35μm以下であることが特に好ましい。なお、5μmより薄くした場合、破断や変形のリスクが高まるとともにハンドリングが困難となる傾向にある。なお、シャドウとは、蒸着源から放出された蒸着材の一部が、金属マスク10のスリット15の内壁面に衝突して蒸着対象物へ到達しないことにより、目的とする蒸着膜厚よりも薄い膜厚となる未蒸着部分が生ずる現象のことをいう。特に、開口部25の形状を微細化していくことにともない、シャドウによる影響は大きくなる。
また、各図に示す形態では、スリット15の開口形状は、矩形状を呈しているが、開口形状について特に限定はなく、スリット15の開口形状は、台形状、円形状等いかなる形状であってもよい。
金属マスク10に形成されるスリット15の断面形状についても特に限定されることはないが、図1(c)に示すように蒸着源に向かって広がりをもつような形状であることが好ましい。換言すれば、金属マスクの面において、樹脂マスク20と接する側の面から、樹脂マスク20と接しない側の面に向かって広がりをもつような形状であることが好ましい。より具体的には、金属マスク10のスリット15における下底先端と、同じく金属マスク10のスリット15における上底先端とを結んだ直線と、金属マスク10の底面とのなす角度、換言すれば、金属マスク10のスリット15を構成する内壁面の厚み方向断面において、スリット15の内壁面と金属マスク10の樹脂マスク20と接する側の面(図示する形態では、金属マスクの上面)とのなす角度は、5°〜85°の範囲内であることが好ましく、15°〜80°の範囲内であることがより好ましく、25°〜65°の範囲内であることがさらに好ましい。特には、この範囲内の中でも、使用する蒸着機の蒸着角度よりも小さい角度であることが好ましい。
樹脂マスク上に金属マスク10を積層する方法について特に限定はなく、樹脂マスク20と金属マスク10とを各種粘着剤を用いて貼り合わせてもよく、自己粘着性を有する樹脂マスクを用いてもよい。樹脂マスク20と金属マスク10の大きさは同一であってもよく、異なる大きさであってもよい。なお、この後に任意で行われるフレームへの固定を考慮して、樹脂マスク20の大きさを金属マスク10よりも小さくし、金属マスク10の外周部分が露出された状態としておくと、金属マスク10とフレームとの固定が容易となり好ましい。
(第1実施形態の蒸着マスクにおける樹脂マスク)
図1に示すように、樹脂マスク20には、複数の開口部25が設けられている。複数の開口部25は、金属マスク10と樹脂マスク20を積層したときに、金属マスク10のスリット15と重なる位置に設けられている。
樹脂マスク20は、従来公知の樹脂材料を適宜選択して用いることができ、その材料について特に限定されないが、レーザー加工等によって高精細な開口部25の形成が可能であり、熱や経時での寸法変化率や吸湿率が小さく、軽量な材料を用いることが好ましい。このような材料としては、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂、エチレン−メタクリル酸共重合体樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、セロファン、アイオノマー樹脂等を挙げることができる。上記に例示した材料の中でも、その熱膨張係数が16ppm/℃以下である樹脂材料が好ましく、吸湿率が1.0%以下である樹脂材料が好ましく、この双方の条件を備える樹脂材料が特に好ましい。この樹脂材料を用いた樹脂マスクとすることで、開口部25の寸法精度を向上させることができ、かつ熱や経時での寸法変化率や吸湿率を小さくすることができる。
樹脂マスク20の厚みについて特に限定はないが、シャドウの発生の抑制効果をさらに向上せしめる場合には、樹脂マスク20の厚みは、25μm以下であることが好ましく、10μm未満であることがより好ましく、8μm以下であることが特に好ましい。下限値の好ましい範囲について特に限定はないが、樹脂マスク20の厚みが3μm未満である場合には、ピンホール等の欠陥が生じやすく、また変形等のリスクが高まる。特に、樹脂マスク20の厚みを、3μm以上10μm未満、より好ましくは4μm以上8μm以下とすることで、400ppiを超える高精細パターンを形成する際のシャドウの影響をより効果的に防止することができる。樹脂マスク20と後述する金属マスク10とは、直接的に接合されていてもよく、粘着剤層を介して接合されていてもよいが、粘着剤層を介して樹脂マスク20と金属マスク10とが接合される場合には、樹脂マスク20と粘着剤層との合計の厚みが上記好ましい厚みの範囲内であることが好ましい。
また、各図に示す形態では、開口部25の開口形状は、矩形状を呈しているが、開口形状について特に限定はなく、開口部25の開口形状は、台形状、円形状等いかなる形状であってもよい。
樹脂マスク20に設けられている開口部25の断面形状は、向かい合う端面同士が略平行であってもよいが、図1(c)に示すように開口部25はその断面形状は、樹脂マスク20において金属マスク10と接しない側の面から、樹脂マスク20において金属マスク10と接する側の面に向かって、広がりをもつ形状であることが好ましい。具体的には、樹脂マスク20の開口部25を構成する内壁面の厚み方向断面において、開口部25の内壁面と、樹脂マスク20の金属マスク10と接しない側の面(図示する形態では、樹脂マスクの上面)とのなす角度は、5°〜85°の範囲内であることが好ましく、15°〜80°の範囲内であることがより好ましく、25°〜65°の範囲内であることがさらに好ましい。特には、この範囲内の中でも、使用する蒸着機の蒸着角度よりも小さい角度であることが好ましい。また、図1(c)に示す形態では、開口部25を形成する端面は直線形状を呈しているが、これに限定されることはなく、外に凸の湾曲形状となっている、つまり開口部25の全体の形状がお椀形状となっていてもよい。このような断面形状を有する開口部25は、例えば、開口部25の形成時における、レーザーの照射位置や、レーザーの照射エネルギーを適宜調整する、或いは照射位置を段階的に変化させる多段階のレーザー照射を行うことで形成可能である。また、所謂サイドエッチングの性質を利用して、エッチング加工法により、上記好ましい断面形状の開口部25を形成することもできる。
<第2実施形態の蒸着マスク>
上記で説明しように、アライメントマークに対応する領域に位置する樹脂マスク20の表面で反射したアライメント光の反射光が、アライメントマーク40の検出精度に与える影響は軽微であるものの、アライメントマークの検出精度をより高めるためには、アライメント光がアライメントマーク40まで到達するまでの間に、アライメントマーク40に対応する領域において、アライメント光の反射光は生じないことが好ましい。
第2実施形態の蒸着マスク100は、図4(a)〜(c)に示すように、蒸着作製するパターンに対応する開口部25が設けられた樹脂マスクの20一方の面上に、開口部25と重なるスリット15が設けられた金属マスク10が積層された構成をとる。そして、第2実施形態の蒸着マスク100は、金属マスク10に、アライメント光の反射光によって検出されるアライメントマーク40が設けられており、樹脂マスク20には、金属マスク10の表面を露出させることなく、アライメントマーク40のみを露出させるためのアライメントマーク用開口部26が設けられており、蒸着マスク100を樹脂マスク20側から平面視した場合において、アライメントマーク40の外周に位置する樹脂マスク20の表面に、反射層50が設けられていることを特徴としている。さらに、第2実施形態の蒸着マスク100は、この反射層50が、樹脂マスク20側からアライメント光を照射したときに、その反射率が、アライメントマーク40、及び樹脂マスク20の表面におけるアライメント光の反射率よりも高いことを特徴としている。なお、図4(a)は、第2実施形態の蒸着マスクを樹脂マスク20側から平面視したときの正面図であり、図4(b)は、第2実施形態の蒸着マスクを金属マスク10側から平面視したときの正面図であり、図4(c)は、図4(b)のA−A概略断面図である。なお、第2実施形態の蒸着マスクは、樹脂マスク20に、金属マスク10の表面を露出させることなく、アライメントマーク40のみを露出させるためのアライメントマーク用開口部26が設けられている点を除いて、上記で説明した第1実施形態の蒸着マスクと共通する。以下、第2実施形態の蒸着マスク100について、第1実施形態の蒸着マスクとの相違点を中心に説明する。
第2実施形態の蒸着マスク100は、図4に示すように、アライメントマーク40が樹脂マスクと接しない形態をとることから、樹脂マスク側からアライメント光を照射したときに、当該アライメント光を、直接アライメントマーク40まで到達させることができる。つまり、アライメント光がアライメントマーク40まで到達するまでの間に、アライメントマーク40に対応する領域において、アライメント光の反射光は生じない。したがって、第2実施形態の蒸着マスク100によれば、第1実施形態の蒸着マスクと比較して、撮像される陰影画像のコントラストをさらに高めることができ、極めて精度よくアライメントマーク40を検出することが可能となる。
また、第2実施形態の蒸着マスクによれば、樹脂マスク20の材料選択の幅を広げることができる。具体的には、上記第1実施形態の蒸着マスク100において、樹脂マスク20の材料として、アライメント光の反射率が高い樹脂材料や、アライメント光の透過率が低い樹脂材料等を用いた場合には、アライメントマーク40の検出時において、アライメントマークに対応する領域に対応する領域におけるアライメント光の反射強度が高くなる、或いは、アライメント光をアライメントマーク40まで到達させにくくなる傾向にある。第2実施形態の蒸着マスク100は、アライメントマーク40が、アライメントマーク用開口部26によって露出していることから、樹脂材料がいかなるものであっても、アライメントマークの検出の妨げとなることはなく、樹脂マスクの材料にかかわらず、精度よくアライメントマーク40を検出することができる。このことは、アライメントマーク用開口部26が本発明の蒸着マスクにおいて必須の構成であることを意味するものではなく、アライメントマーク用開口部26は、本発明の蒸着マスク100における任意の構成である。
図5〜図7は、第2実施形態の蒸着マスクの一例を示す部分概略断面図、及び部分拡大正面図であり、各図の(a)は、アライメントマーク40の近傍の部分概略断面図であり、(b)は、(a)を樹脂マスク側から平面視した部分拡大正面図である。
図5に示す形態の蒸着マスクは、金属マスク10に、貫通孔によって規定されるアライメントマーク40が設けられ、樹脂マスク20に、アライメントマーク用開口部26が設けられ、当該アライメントマーク用開口部26は、蒸着マスクを樹脂マスク側から平面視した場合において、アライメントマーク40の外周に位置する金属マスクの表面を露出させることなく、アライメントマーク40のみを露出させている。同図に示す形態の蒸着マスク100は、蒸着マスク100を樹脂マスク側から平面視した場合において、アライメントマーク40の外周に位置する樹脂マスク20が薄肉化されており、当該薄肉化されている部分に反射層50が設けられている。図5に示す形態の蒸着マスクによれば、同図(b)に示すように、蒸着マスクを樹脂マスク側から平面視した場合において、アライメントマーク40の外周に反射層50が位置することから、アライメントマーク40の外周に対応する領域におけるアライメント光の反射強度を高めることができ、アライメントマーク40を精度よく検出することができる。
図6に示す形態の蒸着マスクは、図5に示す形態の蒸着マスクにおいて、蒸着マスクを樹脂マスク側から平面視した場合において、薄肉化されていない樹脂マスク20の表面にも反射層50が設けられている。この形態の蒸着マスクにおいても、アライメントマーク40の外周に対応する領域のみならず、その近傍においてもアライメント光の反射強度を高めることができ、アライメントマーク40を正確に検出することができる。
図4〜図6に示す形態では、アライメントマーク用開口部26の向かい合う内壁面同士は略平行となっているが、図7に示すように、アライメントマーク用開口部26の内壁面を、樹脂マスク20側に向かって広がりをもつテーパー形状とすることもできる。図7に示す形態の蒸着マスクにおいても、図7(b)に示すように、蒸着マスクを樹脂マスク側から平面視した場合において、アライメントマーク40の外周に位置する樹脂マスク上に反射層50が設けられていることから、アライメントマーク40の外周に対応する領域におけるアライメント光の反射強度を高めることができ、アライメントマーク40を精度よく検出することができる。なお、図7に示す形態において、内壁面ではない樹脂マスクの表面に、さらに反射層50を設けてもよい(図示しない)。
また、図8に示すように、アライメントマーク用開口部26を平面視したときの形状を、アライメントマーク40を構成する貫通穴を平面視したときの形状よりも小さくしてもよい。図4〜図7に示す形態では、蒸着マスクを樹脂マスク側から平面視したときの、アライメントマーク用開口部26の形状と、アライメントマーク40の形状が同一の形状となっており、蒸着マスクを樹脂マスク側から平面視したときの貫通孔の形状がそのままアライメントマーク40となり、図8に示す形態では、蒸着マスクを樹脂マスク側から平面視した場合において、金属マスク10に設けられている貫通孔のうち、アライメントマーク用開口部26によって露出している部分がアライメントマーク40となる。
第2実施形態の蒸着マスクにおける反射層50、金属マスク10としては、上記「第1実施形態の蒸着マスクにおける反射層」、上記「第1実施形態の蒸着マスクにおける金属マスク」をそのまま用いることができ、ここでの詳細な説明は省略する。また、第2実施形態の蒸着マスクにおける樹脂マスク20は、金属マスク10の表面を露出させることなく、アライメントマーク40のみを露出させるためのアライメントマーク用開口部26が設けられている点を除き、上記第1実施形態における樹脂マスク20で説明した構成を適宜選択して用いることができる。
<<第3実施形態の蒸着マスク>>
第3実施形態の蒸着マスク100は、図14(a)〜(c)に示すように、蒸着作製するパターンに対応する開口部25が設けられた樹脂マスクの20一方の面上に、開口部25と重なるスリット15が設けられた金属マスク10が積層された構成をとる。そして、第3実施形態の蒸着マスク100は、金属マスク10に、アライメント光の反射光によって検出されるアライメントマーク40が設けられており、また、樹脂マスク20には、アライメントマーク40、及び当該アライメントマーク40の外周に位置する金属マスク10の表面の一部を露出させるためのアライメントマーク用開口部26が設けられており、蒸着マスク100を樹脂マスク20側から平面視した場合において、アライメントマーク用開口部26によって露出している金属マスク10の外周に位置する樹脂マスク20の表面に、反射層50が設けられていることを特徴としている。さらに、第3実施形態の蒸着マスク100は、この反射層50が、樹脂マスク20側からアライメント光を照射したときに、その反射率が、アライメントマーク40、及び樹脂マスク20の表面におけるアライメント光の反射率よりも高いことを特徴としている。なお、図14(a)は、第3実施形態の蒸着マスクを樹脂マスク20側から平面視したときの正面図であり、図14(b)は、第3実施形態の蒸着マスクを金属マスク10側から平面視したときの正面図であり、図14(c)は、図14(b)のA−A概略断面図である。
第3実施形態の蒸着マスク100によれば、アライメントマーク用開口部26によって、アライメントマーク40、及び金属マスク10の表面の一部が露出していることから、アライメント光を、直接的に、アライメントマーク用開口部26によって露出しているアライメントマーク40、及び金属マスク10の表面に到達させることができる。そして、第3実施形態の蒸着マスクにおいては、蒸着マスクを樹脂マスク側から平面視した場合おいて、アライメントマーク40の外周に位置する金属マスクの表面は、アライメントマーク用開口部26によって露出していることから、上記第1実施形態、第2実施形態の蒸着マスクのように、蒸着マスクを樹脂マスク側から平面視した場合において、アライメントマーク40の外周に位置する樹脂マスクの表面に反射層50が設けられていなくとも、アライメントマーク40を精度よく検出することができる。
なお、アライメントマーク用開口部26によって露出している金属マスクの表面の領域が小さい場合には、当該露出している金属マスクの表面の外周に位置する樹脂マスクの表面で反射したアライメント光の反射光が、金属マスクの表面で反射したアライメント光の反射光により撮像される画像のコントラストの低下を引き起こすノイズ成分となる場合がある。しかしながら、第3実施形態の蒸着マスク100は、蒸着マスクを樹脂マスク側から平面視した場合において、アライメントマーク用開口部26によって露出している金属マスクの表面の外周に位置する樹脂マスクの表面に反射層50が設けられていることから、アライメントマーク40の外周に対応する領域において反射するアライメント光の反射強度を全体として高くすることができ、精度よくアライメントマーク40を検出することができる。
第3実施形態の蒸着マスク100は、アライメントマーク用開口部26によって、アライメントマーク40のみならず、金属マスク10の表面の一部が露出している点、及び蒸着マスクを樹脂マスク側から平面視した場合において、当該露出している金属マスク10の表面の外周に位置する樹脂マスク20の表面に反射層50が設けられている点を除いて、すべて上記第1実施形態、第2実施形態の蒸着マスク100と共通し、この相違点以外は、上記で説明した上記第1実施形態、第2実施形態の構成を適宜選択して用いることができる。
図15(a)は、第3実施形態の蒸着マスクの一例を示す部分概略断面図であり、(b)は、(a)樹脂マスク側から平面視したときの部分拡大正面図である。第3実施形態の蒸着マスク100は、同図に示される形態に限定されるものではなく、たとえば、アライメントマーク用開口部26によって露出している金属マスク10の表面に、さらに反射層50を設けてもよい(図示しない)。また、アライメントマーク用開口部26によって露出している金属マスク10の表面の外周に位置する樹脂マスクの厚みを薄肉化させ、当該薄肉化させた部分に反射層50を設けてもよい(図示しない)。
以下、より高精細な蒸着パターンの作製が可能となる蒸着マスクの形態について実施形態(A)、及び実施形態(B)を例に挙げ説明する。以下では、実施形態(A)、(B)の蒸着マスクを、上記第1実施形態の蒸着マスク100に適応させた例を中心に説明を行うが、第2実施形態、第3実施形態の蒸着マスク100に適用することもできる。なお、各種実施形態の蒸着マスク100は、以下で説明する形態に限定されるものではなく、蒸着作製するパターンに対応する開口部25が設けられた樹脂マスクの20一方の面上に、開口部25と重なるスリット15が設けられた金属マスク10が積層されているとの条件を満たすものであれば、いかなる形態であってもよい。例えば、金属マスク10に設けられているスリット15は、ストライプ状(図示しない)であってもよい。また、1画面全体と重ならない位置に、金属マスク10のスリット15が設けられていてもよい。1画面については後述する。
<実施形態(A)の蒸着マスク>
図16に示すように、本発明の実施形態(A)の蒸着マスク100は、複数画面分の蒸着パターンを同時に形成するための蒸着マスクであって、樹脂マスク20の一方の面上に、複数のスリット15が設けられた金属マスク10が積層されてなり、樹脂マスク20には、複数画面を構成するために必要な開口部25が設けられ、各スリット15が、少なくとも1画面全体と重なる位置に設けられていることを特徴とする。さらに、実施形態(A)の蒸着マスク100は、金属マスク10に、アライメント光の反射光によって検出されるアライメントマークが設けられており、蒸着マスク100を樹脂マスク20側から平面視した場合において、金属マスク10に設けられたアライメントマーク40の外周に位置する樹脂マスク20の表面に反射層50が設けられていることを特徴とし、また、反射層50の表面におけるアライメント光の反射率は、アライメントマーク40の表面、及び樹脂マスク20の表面におけるアライメント光の反射率よりも高いことを特徴としている。また、樹脂マスク20に、金属マスク10の表面を露出させることなく、アライメントマーク40のみを露出させるための、或いは、アライメントマーク40、及び金属マスクの表面の一部を露出させるためのアライメントマーク用開口部26が設けられていてもよい。
実施形態(A)の蒸着マスクによれば、アライメントマークを精度よく検出することができ、高精細な蒸着パターンの作製が可能となる。実施形態(A)の蒸着マスク100は、樹脂マスク20の一方の面上に、複数のスリット15が設けられた金属マスク10が積層されてなり、樹脂マスク20には、複数画面を構成するために必要な開口部25が設けられ、各スリット15が、少なくとも1画面全体と重なる位置に設けられていることを条件としている以外は、すべて上記で説明した第1実施形態の蒸着マスクや、第2実施形態、第3実施形態の蒸着マスクと共通し、共通点についてのここでの詳細な説明は省略する。なお、図16〜図19は、実施形態(A)の蒸着マスクを金属マスク側から平面視したときの正面図である。
実施形態(A)の蒸着マスク100は、複数画面分の蒸着パターンを同時に形成するために用いられる蒸着マスクであり、1つの蒸着マスク100で、複数の製品に対応する蒸着パターンを同時に形成することができる。実施形態(A)の蒸着マスクで言う「開口部」とは、実施形態(A)の蒸着マスク100を用いて作製しようとするパターンを意味し、例えば、当該蒸着マスクを有機ELディスプレイにおける有機層の形成に用いる場合には、開口部25の形状は当該有機層の形状となる。また、「1画面」とは、1つの製品に対応する開口部25の集合体からなり、当該1つの製品が有機ELディスプレイである場合には、1つの有機ELディスプレイを形成するのに必要な有機層の集合体、つまり、有機層となる開口部25の集合体が「1画面」となる。そして、実施形態(A)の蒸着マスク100は、複数画面分の蒸着パターンを同時に形成すべく、樹脂マスク20には、上記「1画面」が、所定の間隔をあけて複数画面分配置されている。すなわち、樹脂マスク20には、複数画面を構成するために必要な開口部25が設けられている。
実施形態(A)の蒸着マスクは、樹脂マスクの一方の面上に、複数のスリット15が設けられた金属マスク10が設けられ、各スリットは、それぞれ少なくとも1画面全体と重なる位置に設けられている点を特徴とする。換言すれば、1画面を構成するのに必要な開口部25間において、横方向に隣接する開口部25間に、スリット15の縦方向の長さと同じ長さであって、金属マスク10と同じ厚みを有する金属線部分や、縦方向に隣接する開口部間25に、スリット15の横方向の長さと同じ長さであって、金属マスク10と同じ厚みを有する金属線部分が存在していないことを特徴とする。以下、スリット15の縦方向の長さと同じ長さであって、金属マスク10と同じ厚みを有する金属線部分や、スリット15の横方向の長さと同じ長さであって、金属マスク10と同じ厚みを有する金属線部分のことを総称して、単に金属線部分と言う場合がある。
実施形態(A)の蒸着マスク100によれば、1画面を構成するのに必要な開口部25の大きさや、1画面を構成する開口部25間のピッチを狭くした場合、例えば、400ppiを超える画面の形成を行うべく、開口部25の大きさや、開口部25間のピッチを極めて微小とした場合であっても、金属線部分による干渉を防止することができ、高精細な画像の形成が可能となる。なお、1画面が、複数のスリットによって分割されている場合、換言すれば、1画面を構成する開口部25間に金属マスク10と同じ厚みを有する金属線部分が存在している場合には、1画面を構成する開口部25間のピッチが狭くなっていくことにともない、開口部25間に存在する金属線部分が蒸着対象物へ蒸着パターンを形成する際の支障となり高精細な蒸着パターンの形成が困難となる。換言すれば、1画面を構成する開口部25間に金属マスク10と同じ厚みを有する金属線部分が存在している場合は、当該金属線部分が、シャドウの発生を引き起こし高精細な画面の形成が困難となる。
次に、図16〜図19を参照して、1画面を構成する開口部25の一例について説明する。なお、図示する形態において破線で閉じられた領域が1画面となっている。図示する形態では、説明の便宜上少数の開口部25の集合体を1画面としているが、この形態に限定されるものではなく、例えば、1つの開口部25を1画素としたときに、1画面に数百万画素の開口部25が存在していてもよい。
図16に示す形態では、縦方向、横方向に複数の開口部25が設けられてなる開口部25の集合体によって1画面が構成されている。図17に示す形態では、横方向に複数の開口部25が設けられてなる開口部25の集合体によって1画面が構成されている。また、図18に示す形態では、縦方向に複数の開口部25が設けられてなる開口部25の集合体によって1画面が構成されている。そして、図16〜図18では、1画面全体と重なる位置にスリット15が設けられている。
上記で説明したように、スリット15は、1画面のみと重なる位置に設けられていてもよく、図19(a)、(b)に示すように、2以上の画面全体と重なる位置に設けられていてもよい。図17(a)では、図14に示す樹脂マスク10において、横方向に連続する2画面全体と重なる位置にスリット15が設けられている。図17(b)では、縦方向に連続する3画面全体と重なる位置にスリット15が設けられている。
次に、図16に示す形態を例に挙げて、1画面を構成する開口部25間のピッチ、画面間のピッチについて説明する。1画面を構成する開口部25間のピッチや、開口部25の大きさについて特に限定はなく、蒸着作製するパターンに応じて適宜設定することができる。例えば、400ppiの高精細な蒸着パターンの形成を行う場合には、1画面を構成する開口部25において隣接する開口部25の横方向のピッチ(P1)、縦方向のピッチ(P2)は60μm程度となる。また、開口部の大きさは、500μm2〜1000μm2程度となる。また、1つの開口部25は、1画素に対応していることに限定されることはなく、例えば、画素配列によっては、複数画素を纏めて1つの開口部25とすることもできる。
画面間の横方向ピッチ(P3)、縦方向ピッチ(P4)についても特に限定はないが、図16に示すように、1つのスリット15が、1画面全体と重なる位置に設けられる場合には、各画面間に金属線部分が存在することとなる。したがって、各画面間の縦方向ピッチ(P4)、横方向のピッチ(P3)が、1画面内に設けられている開口部25の縦方向ピッチ(P2)、横方向ピッチ(P1)よりも小さい場合、或いは略同等である場合には、各画面間に存在している金属線部分が断線しやすくなる。したがって、この点を考慮すると、画面間のピッチ(P3、P4)は、1画面を構成する開口部25間のピッチ(P1、P2)よりも広いことが好ましい。画面間のピッチ(P3、P4)の一例としては、1mm〜100mm程度である。なお、画面間のピッチとは、1の画面と、当該1の画面と隣接する他の画面とにおいて、隣接している開口部間のピッチを意味する。このことは、後述する実施形態(B)の蒸着マスクにおける開口部25のピッチ、画面間のピッチについても同様である。
なお、図19に示すように、1つのスリット15が、2つ以上の画面全体と重なる位置に設けられる場合には、1つのスリット15内に設けられている複数の画面間には、スリットの内壁面を構成する金属線部分が存在しないこととなる。したがって、この場合、1つのスリット15と重なる位置に設けられている2つ以上の画面間のピッチは、1画面を構成する開口部25間のピッチと略同等であってもよい。
また、樹脂マスク20には、樹脂マスク20の縦方向、或いは横方向にのびる溝(図示しない)が形成されていてもよい。蒸着時に熱が加わった場合、樹脂マスク20が熱膨張し、これにより開口部25の寸法や位置に変化が生じる可能性があるが、溝を形成することで樹脂マスクの膨張を吸収することができ、樹脂マスクの各所で生じる熱膨張が累積することにより樹脂マスク20が全体として所定の方向に膨張して開口部25の寸法や位置が変化することを防止することができる。溝の形成位置について限定はなく、1画面を構成する開口部25間や、開口部25と重なる位置に設けられていてもよいが、縦画面間に設けられていることが好ましい。また、溝は、樹脂マスクの一方の面、例えば、金属マスクと接する側の面のみに設けられていてもよく、金属マスクと接しない側の面のみに設けられていてもよい。或いは、樹脂マスク20の両面に設けられていてもよい。
また、隣接する画面間に縦方向に延びる溝としてもよく、隣接する画面間に横方向に延びる溝を形成してもよい。さらには、これらを組み合わせた態様で溝を形成することも可能である。
溝の深さやその幅については特に限定はないが、溝の深さが深すぎる場合や、幅が広すぎる場合には、樹脂マスク20の剛性が低下する傾向にあることから、この点を考慮して設定することが必要である。また、溝の断面形状についても特に限定されることはなくU字形状やV字形状など、加工方法などを考慮して任意に選択すればよい。実施形態(B)の蒸着マスクについても同様である。
<実施形態(B)の蒸着マスク>
次に実施形態(B)の蒸着マスクについて説明する。図20、図21に示すように、実施形態(B)の蒸着マスクは、蒸着作製するパターンに対応した開口部25が複数設けられた樹脂マスク20の一方の面上に、1つのスリット(1つの貫通孔16)が設けられた金属マスク10が積層されてなり、当該複数の開口部25の全てが、金属マスク10に設けられた1つの貫通孔と重なる位置に設けられている点を特徴とする。さらに、実施形態(B)の蒸着マスク100は、図20(b)、図21(b)に示すように、金属マスク10に、アライメント光の反射光によって検出されるアライメントマークが設けられており、蒸着マスク100を樹脂マスク20側から平面視した場合において、金属マスク10に設けられたアライメントマーク40の外周に位置する樹脂マスク20の表面に反射層50が設けられていることを特徴とし、また、反射層50の表面におけるアライメント光の反射率は、アライメントマーク40の表面、及び樹脂マスク20の表面におけるアライメント光の反射率よりも高いことを特徴としている。また、樹脂マスク20に、金属マスク10の表面を露出させることなく、アライメントマーク40のみを露出させるための、或いは、アライメントマーク40、及び金属マスクの表面の一部を露出させるためのアライメントマーク用開口部26が設けられていてもよい。
実施形態(B)の蒸着マスクによれば、アライメントマークを精度よく検出することができ、高精細な蒸着パターンの作製が可能となる。実施形態(B)の蒸着マスク100は、樹脂マスク20の一方の面上に、1つのスリット(1つの貫通孔16)が設けられた金属マスク10が積層されてなり、当該複数の開口部25の全てが、金属マスク10に設けられた1つの貫通孔と重なる位置に設けられていることを条件としている以外は、すべて上記で説明した第1実施形態の蒸着マスク、或いは第2実施形態、第3実施形態の蒸着マスクと共通し、共通点についてのここでの詳細な説明は省略する。なお、図20(a)、図21(a)は、実施形態(B)の蒸着マスクを金属マスク側から平面視したときの正面図であり、図20(b)、図21(b)は樹脂マスク側から平面視したときの正面図である。実施形態(B)の蒸着マスク100は、図示するように、1つのスリットが設けられた金属マスク10が樹脂マスク20上に積層されていることから、アライメントマーク40は、金属マスク10の外周近傍に設けられている。
実施形態(B)で言う開口部25とは、蒸着対象物に蒸着パターンを形成するために必要な開口部を意味し、蒸着対象物に蒸着パターンを形成するために必要ではない開口部は、1つの貫通孔16と重ならない位置に設けられていてもよい。
実施形態(B)の蒸着マスク100は、複数の開口部25を有する樹脂マスク20上に、1つの貫通孔16を有する金属マスク10が設けられており、かつ、複数の開口部25の全ては、当該1つの貫通孔16と重なる位置に設けられている。この構成を有する実施形態(B)の蒸着マスク100では、開口部25間に、金属マスクの厚みと同じ厚み、或いは、金属マスクの厚みより厚い金属線部分が存在していないことから、上記実施形態(A)の蒸着マスクで説明したように、金属線部分による干渉を受けることなく樹脂マスク20に設けられている開口部25の寸法通りに高精細な蒸着パターンを形成することが可能となる。
また、実施形態(B)の蒸着マスクによれば、金属マスク10の厚みを厚くしていった場合であっても、シャドウの影響を殆ど受けることがないことから、金属マスク10の厚みを、耐久性や、ハンドリング性を十分に満足させることができるまで厚くすることができ、高精細な蒸着パターンの形成を可能としつつも、耐久性や、ハンドリング性を向上させることができる。
実施形態(B)の蒸着マスクにおける樹脂マスク20は、樹脂から構成され、図20(a)、図21(a)に示すように、1つの貫通孔16と重なる位置に蒸着作製するパターンに対応した開口部25が複数設けられている。開口部25は、蒸着作製するパターンに対応しており、蒸着源から放出された蒸着材が開口部25を通過することで、蒸着対象物には、開口部25に対応する蒸着パターンが形成される。なお、図示する形態では、開口部が縦横に複数列配置された例を挙げて説明をしているが、縦方向、或いは横方向にのみ配置されていてもよい。
実施形態(B)の蒸着マスク100は、1画面に対応する蒸着パターンの形成に用いられるものであってもよく、2以上の画面に対応する蒸着パターンの同時形成に用いられるものであってもよい。実施形態(B)の蒸着マスクにおける「1画面」とは、1つの製品に対応する開口部25の集合体を意味し、当該1つの製品が有機ELディスプレイである場合には、1つの有機ELディスプレイを形成するのに必要な有機層の集合体、つまり、有機層となる開口部25の集合体が「1画面」となる。この場合には、所定の間隔をあけて開口部25が設けられていることが好ましい(図16〜図18の開口部、及び1画面の配置例を参照)。図20、図21では120個の開口部25によって1画面が構成されているが、この形態に限定されるものではなく、例えば、1つの開口部25を1画素としたときに、数百万個の開口部25によって1画面を構成することもできる。画面間のピッチの一例としては、縦方向のピッチ、横方向のピッチともに1mm〜100mm程度である。なお、画面間のピッチとは、1の画面と、当該1の画面と隣接する他の画面とにおいて、隣接している開口部間のピッチを意味する。
実施形態(B)の蒸着マスク100における金属マスク10は、金属から構成され1つの貫通孔16を有している。そして、本発明では、当該1つの貫通孔16は、金属マスク10の正面からみたときに、全ての開口部25と重なる位置、換言すれば、樹脂マスク20に配置された全ての開口部25がみえる位置に配置されている。また、上記で説明したように金属マスク10の樹脂マスク20と接する側の面の一部に、複数のアライメントマーク40が設けられており、当該複数のアライメントマーク40のうちの少なくとも1つは、アライメントマーク用開口部26と厚み方向で重なり、樹脂マスク側に露出している。
金属マスク10を構成する金属部分、すなわち貫通孔16以外の部分は、図20に示すように蒸着マスク100の外縁に沿って設けられていてもよく、図21に示すように金属マスク10の大きさを樹脂マスク20よりも小さくし、樹脂マスク20の外周部分近傍を露出させてもよい。なお、いずれの場合であっても、貫通孔16の大きさは、樹脂マスク20の大きさよりも小さく構成されている。
図20に示される金属マスク10の貫通孔の壁面をなす金属部分の横方向の幅(W1)や、縦方向の幅(W2)について特に限定はないが、W1、W2の幅が狭くなっていくに従い、耐久性や、ハンドリング性が低下していく傾向にある。したがって、W1、W2は、耐久性や、ハンドリング性を十分に満足させることができる幅とすることが好ましい。金属マスク10の厚みに応じて適切な幅を適宜設定することができるが、好ましい幅の一例としては、実施形態(A)の金属マスクと同様、W1、W2ともに1mm〜100mm程度である。
<<蒸着マスクの製造方法>>
次に、本発明の蒸着マスクの製造方法について一例を挙げて説明する。
<第1実施形態の蒸着マスクの製造方法>
第1実施形態の蒸着マスクの製造方法は、図22(a)に示すように、アライメントマーク40、及びスリット15が設けられた金属マスク10を、樹脂板30と積層してなる樹脂板付き金属マスク150を準備する準備工程と、図22(b)に示すように、樹脂板付き金属マスク150に対し、レーザーを照射することで、図22(c)に示すように、樹脂板30に蒸着作製するパターンに対応する開口部25を形成する開口部形成工程と、図22(d)に示すように、樹脂マスク側から平面視したときに、アライメントマーク40の外周に位置する樹脂マスクの表面に反射層50を形成する反射層形成工程を含む。
「準備工程」
準備工程は、アライメントマーク40、及びスリット15が設けられた金属マスクを、樹脂板30と積層してなる樹脂板付き金属マスク150を準備する工程である。樹脂板30は、上記樹脂マスク20で説明した材料を用いることができる。
樹脂板付き金属マスク50を構成する樹脂板30は、板状の樹脂のみならず、コーティングによって形成された樹脂層や樹脂膜であってもよい。つまり、樹脂板は、予め準備されたものであってもよく、金属板と樹脂板30とを用いて樹脂板付き金属マスク150を形成する場合には、金属板上に、従来公知のコーティング法等によって、最終的に樹脂マスクとなる樹脂層、或いは樹脂膜を形成することもできる。
スリット15、及びアライメントマーク40が設けられた金属マスク10の形成方法としては、金属板の表面にマスキング部材、例えば、レジスト材を塗工し、所定の箇所を露光し、現像することで、最終的にスリット15、及びアライメントマーク40が形成される位置を残したレジストパターンを形成する。マスキング部材として用いるレジスト材としては処理性が良く、所望の解像性があるものが好ましい。次いで、このレジストパターンを耐エッチングマスクとして用いてエッチング法によりエッチング加工する。エッチングが終了後、レジストパターンを洗浄除去する。これにより、スリット15、及びアライメントマーク40が設けられた金属マスク10が得られる。スリット15、及びアライメントマーク40を形成するためのエッチングは、金属板の片面側から行ってもよく、両面から行ってもよい。また、金属板に樹脂板が設けられた積層体を用いて、金属板にスリット15、及びアライメントマーク40を形成する場合には、金属板の樹脂板と接しない側の表面にマスキング部材を塗工して、片面側からのエッチングによってスリット15、及びアライメントマーク40が形成される。なお、樹脂板が、金属板のエッチング材に対し耐エッチング性を有する場合には、樹脂板の表面をマスキングする必要はないが、樹脂板が、金属板のエッチング材に対する耐性を有しない場合には、樹脂板の表面にマスキング部材を塗工しておく必要がある。また、上記では、マスキング部材としてレジスト材を中心に説明を行ったが、レジスト材を塗工する代わりにドライフィルムレジストをラミネートし、同様のパターニングを行ってもよい。
また、上記の方法にかえて、樹脂板と接する側の面上に、アライメントマーク40としての樹脂層が設けられた金属マスク10(図2の金属マスクを参照)と、樹脂板30とを積層してなる樹脂板付き金属マスク150を準備してもよい。この樹脂板付き金属マスクとする場合には、予め、アライメントマーク40としての樹脂層が設けられた金属マスク10を準備し、当該準備された金属マスク10を樹脂板と貼り合わせておく。
また、上記の方法にかえて、レーザー加工法を用いて、スリット15、アライメントマーク40を形成することもできる。また、エッチング加工と、レーザー加工を組合せることもできる。例えば、スリット15をエッチング加工により形成し、アライメントマーク40をレーザー加工により形成してもよく、スリット15をレーザー加工により形成し、アライメントマーク40をエッチング加工により形成してもよい。
「開口部形成工程」
開口部形成工程は、図22(b)に示すように、樹脂板付き金属マスク150に対し、金属マスク10側からスリット15を通してレーザーを照射して、樹脂板30に蒸着作製するパターンに対応する開口部25を形成する工程である。
「反射層形成工程」
反射層形成工程は、図22(d)に示すように、樹脂マスク側から平面視したときに、アライメントマーク40の外周、または近傍に反射層50が位置するように、樹脂マスク上に反射層50を形成する工程である。
反射層の形成方法について特に限定はなく、たとえば、反射層形成予定位置に、金属材料を付着させる方法を挙げることができる。金属材料を付着させる方法としては、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の各種PVD法、CVD法、メッキ法等を挙げることができる。金属材料の付着量について特に限定はなく、上記で説明した反射層50の好ましい厚みとなるような範囲で付着させることが望ましい。金属材料は、樹脂マスク20の表面全体に付着させてもよいが、蒸着マスクを、樹脂マスク側から平面視した場合において、開口部25の外周に位置する樹脂マスク20の表面に反射層50が設けられている場合には、反射層50の厚みによっては、シャドウの影響が大きくなることが懸念される。したがって、反射層50は、蒸着マスクを、樹脂マスク側から平面視した場合において、開口部25の外周に位置する樹脂マスク20の表面には設けられていないことが好ましい。金属材料を部分的に付着させる方法としては、マスキング処理などを挙げることができる。
上記金属材料の付着にかえて、反射層50として、金属シート(金属箔と言う場合もある)を用いることもできる。金属シートの厚みについて特に限定はないが、上記で説明した反射層50の好ましい厚みとすることが望ましい。
また、上記金属材料を付着させる、或いは金属シートを用いることにかえて、蒸着マスクを、樹脂マスク側から平面視した場合において、アライメントマーク40の外周に位置する樹脂マスク20の表面に、バインダー樹脂などに金属材料が分散されてなる塗工液を塗工して、反射層50を形成することもできる。
反射層形成工程を経ることで、図22(d)に示すように、蒸着作製するパターンに対応する開口部25が設けられた樹脂マスク20の一方の面上に、開口部25と重なるスリット15、及びアライメントマーク40が設けられた金属マスク10が積層され、蒸着マスク100を樹脂マスク20側から平面視した場合において、金属マスク10に設けられたアライメントマーク40の外周に位置する樹脂マスク20の表面に反射層50が設けられた第1実施形態蒸着マスクを得る。
開口部を形成するためのレーザーの照射は、アライメントマーク用開口部26の形成後に行ってもよく、アライメントマーク40をアライメントマーク用開口部26の形成前に行ってもよい。
上記では、開口部25の形成手段として、レーザー加工法を用いているが、レーザー加工法にかえて、精密プレス加工、フォトリソ加工、及びエッチング加工等を用いて、樹脂板を貫通させることで、樹脂板に蒸着作製するパターンに対応する開口部25を形成することもできる。なお、高精細な開口部25を容易に形成することができる点からは、開口部25の形成には、レーザー加工法を用いることが好ましい。
上記で説明した方法にかえて、図23(a)に示すように、樹脂板30上に最終的に反射層50となる層50Aを形成し、図23(b)に示すように、当該層50Aにレーザー加工等の処理を施して反射層50を形成し、また、樹脂板に開口部25を形成することで、図23(c)に示すような第1実施形態の蒸着マスク100を製造することもできる。反射層50となる層50Aを用いた反射層50の形成は、後述する第2実施形態、第3実施形態の蒸着マスクの製造方法に適用することもできる。例えば、第2実施形態の製造方法では、反射層50となる層50A、及び樹脂板を、レーザー光によって一時に貫通させて、反射層50と、アライメントマーク用開口部26を同時に形成することもできる。
<第2実施形態の蒸着マスクの製造方法>
第2実施形態の蒸着マスクの製造方法は、図24(a)に示すように、アライメントマーク40、及びスリット15が設けられた金属マスク10を、樹脂板30と積層してなる樹脂板付き金属マスク150を準備する準備工程と、図24(b)に示すように、樹脂板付き金属マスク150に対し、レーザーを照射することで、図24(c)に示すように、樹脂板30に蒸着作製するパターンに対応する開口部25を形成し、且つ、金属マスク10の表面を露出させることなく、アライメントマーク40のみを露出させるためのアライメントマーク用開口部26を形成する開口部形成工程と、図24(d)に示すように、樹脂マスク側から平面視したときに、アライメントマーク40の外周に位置する樹脂マスクの表面に反射層50を形成する反射層形成工程を含む。
第2実施形態の蒸着マスクの製造方法は、開口部形成工程において、金属マスク10の表面を露出させることなく、アライメントマーク40のみを露出させるためのアライメントマーク用開口部26を形成している点以外は、上記で説明した第1実施形態の蒸着マスクの製造方法と共通し、共通点についてのここでの説明は省略する。
「開口部形成工程」
第2実施形態の蒸着マスクの製造方法における開口部形成工程は、図24(b)に示すように、樹脂板付き金属マスク150に対し、レーザーを照射することで、図24(c)に示すように、樹脂板30に蒸着作製するパターンに対応する開口部25を形成し、且つ、金属マスク10の表面を露出させることなく、アライメントマーク40のみを露出させるためのアライメントマーク用開口部26を形成する工程である。図24(b)では、樹脂板30側からレーザーを照射してアライメントマーク用開口部26を形成しているが、金属マスク10側から、貫通孔によって規定されているアライメントマーク40を通してレーザーを照射し、樹脂板30に、アライメントマーク40を露出させるためのアライメントマーク用開口部26を形成することもできる。また、レーザー加工以外の方法を用いて、開口部25や、アライメントマーク用開口部26を形成することもできる。
<第3実施形態の蒸着マスクの製造方法>
第3実施形態の蒸着マスクの製造方法は、図25(a)に示すように、アライメントマーク40、及びスリット15が設けられた金属マスク10を、樹脂板30と積層してなる樹脂板付き金属マスク150を準備する準備工程と、図25(b)に示すように、樹脂板付き金属マスク150に対し、レーザーを照射することで、図25(c)に示すように、樹脂板30に蒸着作製するパターンに対応する開口部25を形成し、且つ、金属マスク10の表面の一部、及びアライメントマーク40を露出させるためのアライメントマーク用開口部26を形成する開口部形成工程と、図25(d)に示すように、樹脂マスク側から平面視したときに、アライメントマーク用開口部によって露出している金属マスクの外周に位置する樹脂マスクの表面に反射層50を形成する反射層形成工程を含む。
第3実施形態の蒸着マスクの製造方法は、開口部形成工程において、金属マスク10の表面の一部、及びアライメントマーク40を露出させるためのアライメントマーク用開口部26を形成し、反射層形成工程において、樹脂マスク側から平面視したときに、アライメントマーク用開口部によって露出している金属マスクの外周に位置する樹脂マスクの表面に反射層50を形成している点以外は、上記で説明した第1実施形態の蒸着マスクの製造方法と共通し、共通点についてのここでの説明は省略する。
「開口部形成工程」
第3実施形態の蒸着マスクの製造方法における開口部形成工程は、図25(b)に示すように、樹脂板付き金属マスク150に対し、レーザーを照射することで、図25(c)に示すように、樹脂板30に蒸着作製するパターンに対応する開口部25を形成し、且つ、金属マスク10の表面の一部、及びアライメントマーク40を露出させるためのアライメントマーク用開口部26を形成する工程である。レーザー加工以外の方法を用いて、開口部25や、アライメントマーク用開口部26を形成してもよい。
「反射層形成工程」
第3実施形態の蒸着マスクの製造方法における反射層形成工程は、樹脂マスク側から平面視したときに、アライメントマーク用開口部によって露出している金属マスクの外周に位置する樹脂マスクの表面に反射層50を形成する工程である。
以上説明した、各種実施形態の蒸着マスクの製造方法によれば、大型化した場合でも高精細化と軽量化の双方を満たし、蒸着マスクを用いた製造過程における歩留まりの向上や、品質の向上が可能な蒸着マスクを得ることができる。具体的には、アライメントマークを正確に認識することができる蒸着マスクを得ることができる。また、樹脂板付き金属マスクをフレームに固定した後に、上記で説明した開口部形成工程を行ってもよい。
<<蒸着マスク準備体>>
次に、本発明の一実施形態の蒸着マスク準備体について説明する。
<<第1実施形態の蒸着マスク準備体>>
第1実施形態の蒸着マスク準備体は、図26(a)に示すように、蒸着作製するパターンに対応する開口部が設けられた樹脂マスクの一方の面上に、開口部と重なるスリットが設けられた金属マスクが積層されてなる蒸着マスクを得るための蒸着マスク準備体であって、樹脂板30の一方の面上に、スリット15、及びアライメントマーク40が設けられた金属マスク10が積層されてなり、蒸着マスク準備体を樹脂板30側から平面視した場合において、金属マスクに設けられたアライメントマークの外周に位置する樹脂板30の表面に反射層50が設けられていることを特徴としている。
第1実施形態の蒸着マスク準備体は、樹脂板30に開口部25が設けられていない点以外は、上記で説明した第1実施形態の蒸着マスク100と共通し、具体的な説明は省略する。
<<第2実施形態の蒸着マスク準備体>>
第2実施形態の蒸着マスク準備体は、図26(b)に示すように、蒸着作製するパターンに対応する開口部が設けられた樹脂マスクの一方の面上に、開口部と重なるスリットが設けられた金属マスクが積層されてなる蒸着マスクを得るための蒸着マスク準備体であって、樹脂板30の一方の面上に、スリット15、及びアライメントマーク40が設けられた金属マスク10が積層されてなり、樹脂板30には、金属マスク10の表面を露出させることなく、アライメントマーク40のみを露出させるためのアライメントマーク用開口部26が設けられており、蒸着マスク準備体を樹脂板30側から平面視した場合において、金属マスクに設けられたアライメントマークの外周に位置する樹脂板30の表面に反射層50が設けられていることを特徴としている。
第2実施形態の蒸着マスク準備体は、樹脂板30に開口部25が設けられていない点以外は、上記で説明した第2実施形態の蒸着マスク100と共通し、具体的な説明は省略する。
<<第3実施形態の蒸着マスク準備体>>
第3実施形態の蒸着マスク準備体は、図26(c)に示すように、蒸着作製するパターンに対応する開口部が設けられた樹脂マスクの一方の面上に、開口部と重なるスリットが設けられた金属マスクが積層されてなる蒸着マスクを得るための蒸着マスク準備体であって、樹脂板30の一方の面上に、スリット15、及びアライメントマーク40が設けられた金属マスク10が積層されてなり、樹脂板30には、金属マスク10の表面の一部、及びアライメントマーク40を露出させるためのアライメントマーク用開口部26が設けられており、蒸着マスク準備体を樹脂板30側から平面視した場合において、アライメントマーク用開口部26によって露出している金属マスクの表面の外周に位置する樹脂板30の表面に反射層50が設けられていることを特徴としている。
第3実施形態の蒸着マスク準備体は、樹脂板30に開口部25が設けられていない点以外は、上記で説明した第3実施形態の蒸着マスク100と共通し、具体的な説明は省略する。
以上説明した、各種実施形態の蒸着マスク準備体によれば、当該蒸着マスク準備体の樹脂板に開口部を形成することで、大型化した場合でも高精細化と軽量化の双方を満たし、蒸着マスクを用いた製造過程における歩留まりの向上や、品質の向上が可能な蒸着マスクを得ることができる。具体的には、アライメントマークを正確に認識することができる蒸着マスクを得ることができる。
(有機半導体素子の製造方法)
次に、本発明の一実施形態の有機半導体素子の製造方法について説明する。本発明の一実施形態の有機半導体素子の製造方法は、フレーム付き蒸着マスクを用いた蒸着法により蒸着パターンを形成する工程を有し、当該有機半導体素子を製造する工程において以下のフレーム付き蒸着マスクが用いられる点に特徴を有する。
フレーム付き蒸着マスクを用いた蒸着法により蒸着パターンを形成する工程を有する一実施形態の有機半導体素子の製造方法は、基板上に電極を形成する電極形成工程、有機層形成工程、対向電極形成工程、封止層形成工程等を有し、各任意の工程においてフレーム付き蒸着マスクを用いた蒸着法により基板上に蒸着パターンが形成される。例えば、有機ELデバイスのR,G,B各色の発光層形成工程に、フレーム付き蒸着マスクを用いた蒸着法をそれぞれ適用する場合には、基板上に各色発光層の蒸着パターンが形成される。なお、本発明の一実施形態の有機半導体素子の製造方法は、これらの工程に限定されるものではなく、蒸着法を用いる従来公知の有機半導体素子の製造における任意の工程に適用可能である。
本発明の一実施形態の有機半導体素子の製造方法は、上記蒸着パターンを形成する工程において、フレームに固定される前記蒸着マスクが、上記で説明した本発明の各種実施形態(第1実施形態、第2実施形態、第3実施形態)の蒸着マスクであることを特徴とする。
フレーム付き蒸着マスクを構成する蒸着マスクについては、上記で説明した各種実施形態の蒸着マスク100をそのまま用いることができ、ここでの詳細な説明は省略する。上記で説明した本発明の一実施形態の蒸着マスクをフレームに固定してなるフレーム付き蒸着マスクを用いた有機半導体素子の製造方法によれば、アライメントマークを正確に認識することができることから、このアライメントマークを利用して、当該フレーム付き蒸着マスクと蒸着対象物との位置合わせを正確に行うことができ、高精細なパターンを有する有機半導体素子を製造することができる。本発明の製造方法で製造される有機半導体素子としては、例えば、有機EL素子の有機層、発光層や、カソード電極等を挙げることができる。特に、本発明の一実施形態の有機半導体素子の製造方法は、高精細なパターン精度が要求される有機EL素子のR、G、B発光層の製造に好適に用いることができる。
有機半導体素子の製造に用いられるフレーム付き蒸着マスクは、フレームに、上記で説明した本発明の各種実施形態の蒸着マスクが固定されているとの条件を満たすものであればよく、その他の条件について特に限定されることはない。フレームについて特に限定はなく、蒸着マスクを支持することができる部材であればよく、例えば、金属フレーム、セラミックフレーム等を使用することができる。中でも、金属フレームは、蒸着マスクの金属マスクとの溶接が容易であり、変形等の影響が小さい点で好ましい。以下、フレームとして金属フレームを用いた例を中心に説明する。例えば、図27に示すように、金属フレーム60に、1つの蒸着マスク100が固定されてなる金属フレーム付き蒸着マスク200を用いてもよく、図28に示すように、金属フレーム60に、複数の蒸着マスク(図示する形態では4つの蒸着マスク)が縦方向、或いは横方向に並べて固定(図示する形態では横方向に並べて固定)された金属フレーム付き蒸着マスク200を用いてもよい。なお、図27、図28は、一実施形態の金属フレーム付き蒸着マスク200を樹脂マスク20側からみた正面図であり、アライメントマークは省略している。
金属フレーム60は、略矩形形状の枠部材であり、最終的に固定される蒸着マスク100の樹脂マスク20に設けられた開口部25を蒸着源側に露出させるための開口を有する。金属フレームの材料について特に限定はないが、剛性が大きい金属材料、例えば、SUSや、インバー材などが好適である。
金属フレームの厚みについても特に限定はないが、剛性等の点から10mm〜30mm程度であることが好ましい。金属フレームの開口の内周端面と、金属フレームの外周端面間の幅は、当該金属フレームと、蒸着マスクの金属マスクとを固定することができる幅であれば特に限定はなく、例えば、10mm〜70mm程度の幅を例示することができる。
また、蒸着マスク100を構成する樹脂マスク20の開口部25の露出を妨げない範囲で、金属フレームの開口に補強フレーム65等が存在していてもよい。換言すれば、金属フレーム60が有する開口が、補強フレーム等によって分割された構成を有していてもよい。図27、図28に示す形態では、横方向に延びる補強フレーム65が縦方向に複数配置されているが、この補強フレーム65にかえて、或いは、これとともに縦方向に延びる補強フレームが横方向に複数列配置されていてもよい。補強フレーム65が配置された金属フレーム60を用いることで、当該金属フレーム60に、本発明の一実施形態の蒸着マスク100を縦方向、及び横方向に複数並べて固定するときに、当該補強フレームと蒸着マスクが重なる位置においても、金属フレーム60に蒸着マスクを固定することができる。
金属フレーム60と、本発明の一実施形態の蒸着マスク100との固定方法についても特に限定はなく、レーザー光等により固定するスポット溶接、接着剤、ねじ止め等を用いて固定することができる。
(フレーム付き蒸着マスク)
次に、本発明の一実施形態のフレーム付き蒸着マスクについて説明する。本発明の一実施形態のフレーム付き蒸着マスクは、図27、図28に示すように、フレーム60に蒸着マスク100が固定されてなるフレーム付き蒸着マスク200であって、フレームに固定されてなる蒸着マスク100が、上記で説明した各種実施形態の蒸着マスク100であることを特徴としている。
一実施形態のフレーム付き蒸着マスク200によれば、アライメントマーク40を正確検出することができることから、蒸着対象物とフレーム付き蒸着マスク200との位置合わせを正確に行うことができ、高精細な蒸着パターンを作製することができる。
200…フレーム付き蒸着マスク
100…蒸着マスク
110…蒸着マスク準備体
150…樹脂板付き金属マスク
10…金属マスク
15…スリット
16…貫通孔
20…樹脂マスク
25…開口部
26…アライメントマーク用開口部
30…樹脂板
40…アライメントマーク
50…反射層
60…金属フレーム

Claims (20)

  1. 樹脂マスクの一方の面側に金属マスクが積層された蒸着マスクであって、
    前記金属マスクには、アライメント光の反射光によって検出されるアライメントマークが設けられ、
    前記蒸着マスクを平面視したときの前記アライメントマークの外縁を起点としたときに、前記樹脂マスクの他方の面側には、前記起点と重なる位置から前記樹脂マスクの外周方向に向かって位置する反射層が設けられ、
    前記反射層の表面における前記アライメント光の反射率、前記アライメントマークの表面、及び前記樹脂マスクの表面における前記アライメント光の反射率よりも高い
    蒸着マスク。
  2. 前記樹脂マスクが、前記金属マスクの表面を露出させることなく、前記アライメントマークのみを露出させるためのアライメントマーク用開口部を有する、
    請求項1に記載の蒸着マスク。
  3. 前記アライメントマーク用開口部を断面視したときの内壁面の形状が、前記樹脂マスクの一方の面側から、前記樹脂マスクの他方の面側に向かって広がりをもつ形状を呈している、
    請求項2に記載の蒸着マスク。
  4. 前記アライメントマーク用開口部の内壁面に前記反射層が設けられている、
    請求項3に記載の蒸着マスク。
  5. 前記アライメントマーク用開口部を断面視したときの向かい合う内壁面の形状が、略平行である、
    請求項2に記載の蒸着マスク。
  6. 前記樹脂マスクの前記反射層と重なる領域が、前記樹脂マスクの他方の面側から前記樹脂マスクの一方の面側に向かって薄肉化されている、
    請求項1、2、5の何れか1項に記載の蒸着マスク。
  7. 前記反射層が、さらに、前記樹脂マスクの薄肉化されていない領域とも重なる、
    請求項6に記載の蒸着マスク。
  8. 前記アライメントマークが複数あり、
    前記蒸着マスクを平面視したときに、1つの前記反射層は、複数の前記アライメントマークを一括して囲むように位置している、
    請求項1乃至7の何れか1項に記載の蒸着マスク。
  9. 樹脂マスクの一方の面側に金属マスクが積層された蒸着マスクであって、
    前記金属マスクには、アライメント光の反射光によって検出されるアライメントマークが設けられ、
    前記樹脂マスクは、前記アライメントマークを露出させるためのアライメントマーク用開口部を有し、
    前記蒸着マスクを平面視したときの、前記アライメントマーク用開口部の前記樹脂マスクの一方の面側における開口の大きさは、前記アライメントマークの大きさよりも大きく、
    前記蒸着マスクを樹脂マスク側から平面視したときの前記アライメントマーク用開口部の外縁を起点としたときに、前記樹脂マスクの他方の面側には、前記起点から前記樹脂マスクの外周方向に向かって位置する反射層が設けられ、
    前記反射層の表面における前記アライメント光の反射率は、前記アライメントマークの表面、及び前記樹脂マスクの表面における前記アライメント光の反射率よりも高い、
    蒸着マスク。
  10. 前記アライメントマーク用開口部と重なる前記金属マスク上にも、前記アライメントマークの表面、及び前記樹脂マスクの表面における前記アライメント光の反射率よりも、その表面における前記アライメント光の反射率が高い反射層が設けられている、
    請求項9に記載の蒸着マスク。
  11. 前記アライメントマークの材料が、前記反射層の材料よりも、前記アライメント光の反射率が低い材料である、
    請求項1乃至10の何れか1項に記載の蒸着マスク。
  12. 前記アライメントマークが、樹脂材料から構成されたアライメントマークである、
    請求項1乃至10の何れか1項に記載の蒸着マスク。
  13. 前記アライメントマークが、着色されたアライメントマークである、
    請求項1乃至10の何れか1項に記載の蒸着マスク。
  14. 前記アライメントマークが、前記金属マスクを貫通する貫通孔である、
    請求項1乃至10の何れか1項に記載の蒸着マスク。
  15. 請求項1乃至14の何れか1項に記載の蒸着マスクを得るための蒸着マスク準備体であって、
    樹脂板の一方の面側に金属マスクが位置しており、
    前記金属マスクが前記アライメントマークを有し、
    前記樹脂板の他方の面側に前記反射層が設けられた、
    蒸着マスク準備体。
  16. 請求項1乃至14の何れか1項に記載の蒸着マスクがフレームに固定されてなる、
    フレーム付き蒸着マスク。
  17. 有機半導体素子の製造方法であって、
    請求項1乃至14の何れか1項に記載の蒸着マスク、又は請求項16に記載のフレーム付き蒸着マスクを使用する、
    有機半導体素子の製造方法。
  18. 前記アライメントマークを利用して、前記蒸着マスク又は前記フレーム付き蒸着マスクと、蒸着対象物との位置合わせをし、前記有機半導体素子の製造を行う、
    請求項17に記載の有機半導体素子の製造方法。
  19. 蒸着で作製されるパターンの形成方法であって、
    請求項1乃至14の何れか1項に記載の蒸着マスク、又は請求項16に記載のフレーム付き蒸着マスクを使用する、
    パターンの形成方法。
  20. 前記アライメントマークを利用して、前記蒸着マスク又は前記フレーム付き蒸着マスクと、蒸着対象物との位置合わせをし、前記パターンの形成を行う、
    請求項19に記載のパターンの形成方法。
JP2014244261A 2014-12-02 2014-12-02 蒸着マスク、蒸着マスク準備体、フレーム付き蒸着マスク及び有機半導体素子の製造方法 Active JP6375906B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014244261A JP6375906B2 (ja) 2014-12-02 2014-12-02 蒸着マスク、蒸着マスク準備体、フレーム付き蒸着マスク及び有機半導体素子の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014244261A JP6375906B2 (ja) 2014-12-02 2014-12-02 蒸着マスク、蒸着マスク準備体、フレーム付き蒸着マスク及び有機半導体素子の製造方法

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2016108578A JP2016108578A (ja) 2016-06-20
JP2016108578A5 JP2016108578A5 (ja) 2018-03-15
JP6375906B2 true JP6375906B2 (ja) 2018-08-22

Family

ID=56121998

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014244261A Active JP6375906B2 (ja) 2014-12-02 2014-12-02 蒸着マスク、蒸着マスク準備体、フレーム付き蒸着マスク及び有機半導体素子の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6375906B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6891449B2 (ja) * 2016-10-27 2021-06-18 大日本印刷株式会社 蒸着マスクの製造方法、蒸着マスク準備体、有機半導体素子の製造方法、及び有機elディスプレイの製造方法
CN106637074B (zh) * 2017-01-09 2019-02-22 昆山国显光电有限公司 蒸镀掩膜板、oled基板及测量蒸镀像素偏位的方法
JP7406719B2 (ja) 2019-01-29 2023-12-28 大日本印刷株式会社 蒸着マスク及びその製造方法、蒸着マスク装置及びその製造方法、中間体、蒸着方法、並びに有機el表示装置の製造方法
CN111485194A (zh) * 2019-01-29 2020-08-04 大日本印刷株式会社 蒸镀掩模、蒸镀掩模装置及其制造方法、中间体、蒸镀方法及有机el显示装置的制造方法
CN111876726B (zh) * 2020-08-04 2022-12-20 京东方科技集团股份有限公司 金属掩膜板和蒸镀方法,显示面板和显示装置

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2889062B2 (ja) * 1991-10-24 1999-05-10 松下電器産業株式会社 X線マスクおよびその製造方法
JPH05188579A (ja) * 1992-01-08 1993-07-30 Seiko Epson Corp フォトマスク、及び、半導体装置の製造方法
JP3446943B2 (ja) * 1998-09-21 2003-09-16 大日本印刷株式会社 描画用アライメントマークを有する位相シフトマスク
JP2010106358A (ja) * 2008-09-30 2010-05-13 Canon Inc 成膜用マスク及びそれを用いた成膜方法
JP5288072B2 (ja) * 2012-01-12 2013-09-11 大日本印刷株式会社 蒸着マスク、蒸着マスク装置の製造方法、及び有機半導体素子の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016108578A (ja) 2016-06-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5780350B2 (ja) 蒸着マスク、フレーム付き蒸着マスク、及び有機半導体素子の製造方法
JP6566086B2 (ja) 蒸着マスクの製造方法、樹脂層付き金属板の製造方法、パターンの製造方法、及び有機半導体素子の製造方法
JP6375906B2 (ja) 蒸着マスク、蒸着マスク準備体、フレーム付き蒸着マスク及び有機半導体素子の製造方法
KR102418817B1 (ko) 증착 마스크, 증착 마스크 준비체, 증착 마스크의 제조 방법 및 유기 반도체 소자의 제조 방법
JP6326885B2 (ja) 蒸着マスク、蒸着マスク準備体、及び有機半導体素子の製造方法
JP5812139B2 (ja) 蒸着マスク、蒸着マスク準備体、蒸着マスクの製造方法、及び有機半導体素子の製造方法
JP6424521B2 (ja) 蒸着マスク、フレーム付き蒸着マスク、及び有機半導体素子の製造方法
JP6269264B2 (ja) 蒸着マスク、蒸着マスク準備体、多面付け蒸着マスク、有機半導体素子の製造方法
KR102382753B1 (ko) 증착 마스크, 프레임을 갖는 증착 마스크, 증착 마스크 준비체, 및 유기 반도체 소자의 제조 방법
CN104755648A (zh) 成膜掩膜
JP6394877B2 (ja) 蒸着マスク、蒸着マスクの製造方法、蒸着マスク準備体、フレーム付き蒸着マスク、及び有機半導体素子の製造方法
JP6521182B2 (ja) 蒸着マスクの製造方法、有機半導体素子の製造方法、及び有機elディスプレイの製造方法
JP6597863B2 (ja) 蒸着マスク、フレーム付き蒸着マスク、有機半導体素子の製造方法、及び蒸着マスクの製造方法
JP6601483B2 (ja) 蒸着マスク、蒸着マスク準備体、蒸着マスクの製造方法、及び有機半導体素子の製造方法
JP2015067892A (ja) 蒸着マスク、及び有機半導体素子の製造方法
JP2015148002A (ja) 蒸着マスク、蒸着マスク準備体、及び有機半導体素子の製造方法
JP6394879B2 (ja) 蒸着マスク、蒸着マスク準備体、フレーム付き蒸着マスク、及び有機半導体素子の製造方法
JP6347112B2 (ja) 蒸着マスク、蒸着マスク準備体、蒸着マスクの製造方法、パターンの製造方法、フレーム付き蒸着マスク、及び有機半導体素子の製造方法
JP6879461B2 (ja) 蒸着マスク、フレーム付き蒸着マスク、蒸着マスク準備体、有機半導体素子の製造方法、および有機elディスプレイの製造方法
JP6645534B2 (ja) フレーム付き蒸着マスク
JP2016053526A (ja) 蒸着マスクの検査方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171122

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180126

TRDD Decision of grant or rejection written
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180621

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180626

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180709

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6375906

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150