JP2888302B2 - 空気圧縮機用潤滑油組成物 - Google Patents

空気圧縮機用潤滑油組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は、空気圧縮機用の潤滑油組成物に関し、更に
詳しくは高度に酸化安定性と熱安定性に優れた空気圧縮
機用の潤滑油組成物に関するものである。
(従来の技術) 周知のように、汎用の空気圧縮機としては、容積型
(気体の容積を減少させて昇圧する方法のもの)に属す
る往復圧縮機と回転圧縮機が知られている。そして、こ
れらの圧縮機のうち、最近においては往復動圧縮機と比
較して保守管理が容易であること、小型軽量であるこ
と、脈動がなくかつ振動が少ないことなどという理由か
ら、回転圧縮機の設置が急増している。
これらの空気圧縮機において、潤滑油は必須のもので
あり、それぞれの方式に適合した性能をもつものを使用
しなければならないことはいうまでもないことである。
例えば、回転圧縮機においては、潤滑油は圧縮過程で
高温になったロータとケーシングを冷却するとともに自
らは熱をもらって高温になり、この熱は銅製のオイルク
ーラーで系外に放出させて循環使用される。その際、オ
イルクーラーにおいて、銅イオンによる酸化触媒作用を
受け、また高温下での酸化、熱劣化を受けるため特に酸
化安定性が厳しく要求される。
また、往復圧縮機においては、シリンダーピストンの
摺動部とバルブなどを潤滑する内部油が高温高圧の吐出
空気にミスト状態で接触するためカーボン化しやすく、
これが機器内にデポジットし火災等の事故に通じる。ま
た、カーボンデポジット内に取込まれた油分は、高温高
圧下で酸化促進され、酸化熱により発火事故を生起させ
る。従って、往復圧縮機においては、潤滑油はカーボン
デポジット、スラッジ発生のない高度に熱安定性に優れ
たものが要求される。この熱安定性は、前記回転圧縮機
用の潤滑油においても重要な特性である。
以上説明したように、空気圧縮機用潤滑油として種々
の特性が要求されるが、最近においては、空気圧縮機用
潤滑油の要求性能がますます厳しいものになってきてお
り、かつその厳しさが規格化に反映されようとしてお
り、優れた潤滑油の開発が急務である。特に、ISO(Int
ernational Organization for Standardi−zation)は
世界共通の規格を制定しようとしているが、この規格に
合格する空気圧縮機用潤滑油はまだ開発されていないの
が現状である。
(発明が解決しようとする課題) 本発明者らは、前記した従来の圧縮機用潤滑油の欠点
を解消すべく鋭意研究を重ねた。その結果、高度に精製
された鉱油及び/又は合成油にアミン系酸化防止剤とト
リス(2.4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト
との特定の酸化防止剤の併用系が優れた効果を発現し、
これが前記ISOの規格に合格することを見い出し、本発
明を完成するに至った。
本発明は、高度に酸化安定性と熱安定性に優れた空気
圧縮機用潤滑油組成物を提供しようとするものである。
〔発明の構成〕
(課題を解決するための手段) 本発明を概説すれば、本発明は芳香族含有量1重量%
以下、硫黄含有量5ppm以下、窒素含有量1ppm以下である
鉱油及び/又は合成油の基油に対して、 (i)アミン系酸化防止剤 ……0より多く〜1.5重量%、及び、 (ii)トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォス
ファイト ……0.2〜0.7重量%、 を添加してなることを特徴とする空気圧縮機用潤滑油組
成物に関するものである。
以下、本発明の構成を詳しく説明する。
空気圧縮機用潤滑油に要求される特性は、前記した通
り高度に優れた酸化安定性と熱安定性を有することであ
る。
この点、高度に精製した基油を使用しても、この種の
目的のために使用されている従来の酸化防止剤、例えば (i)アルキル化ジフェニルアミン(0〜1.5重量%)
及び/又は、 (ii)フェノール系酸化防止剤(0〜1.5重量%)及び
/又は、 (iii)フェニル−α−ナフチルアミン(0〜1.5重量
%)及び/又は、 (iv)アルキル化フェニルα−ナフチルアミン(0〜1.
5重量%)、 をどのように組合わせても、同時に酸化安定性と熱安定
性を改善することができない。
即ち、ある種の酸化防止剤のもとではISO規格の酸化
安定性の評価基準となる残留炭素分(CCR)を低減する
ことができるものの熱安定性(これは熱劣化によるスラ
ッジの発生量を評価基準とする。)を改善できなかった
り、あるいは逆の場合もある。
また、前記したように圧縮機用潤滑油に対する要求特
性は厳しいものになろうとしている。これをより具体的
に説明すると、例えば圧縮機用潤滑油の性能評価試験と
して、酸化安定性を残留炭素分(CCR)の測定により評
価する、PNEUROP Oxidation Test(POT)が知られてい
る。これはカーボン生成傾向を実験室的に評価する方法
であり、実際の爆発事故の原因調査から開発されたもの
で、実機のカーボン堆積傾向とよく一致するものであ
る。ISOはこれをベースに下記第1表に示される厳しい
規格案を検討中である。
第1表において、〔part1〕と〔part2〕は以下のこと
を意味する。
〔part1〕…供試油(40ml)に酸化鉄(III)Fe2O3を添
加せず、200℃で6時間空気を吸込み(15±0.25l/h)酸
化させる。
酸化後の供試油をJISK2270の方法でCCRを測定し、さ
らに試験の適否を判断するために蒸発損失を測定する。
〔part2〕…供試油(40ml)に酸化鉄(III)Fe2O3を0.4
±0.005g(純度99%以上)を添加し、30秒間分散させ、
200±0.5℃で24時間空気を吹込み(15±0.25l/h)酸化
させる。
part1と同様にしてCCRと蒸発損失を測定する。
一方、熱安定性の評価は、供試油を160〜℃,48時間加
熱処理し、スラッジの発生状況により評価される。
当業界において、各種の圧縮機用潤滑油が市販されて
いるが、上記(第1表)に示される規格案、特にpart2
に合格するものはない。
本発明は、前記したように特定の酸化防止剤の組合わ
せにより、これら厳しい規格案にも適合する圧縮機用潤
滑油組成物を提供しようとするものである。
本発明において、基油成分は、基油自体が酸化安定性
と熱安定性を阻害する成分を含まないことが望ましい。
例えば芳香族含有量1重量%以下、硫黄含有量5ppm以
下、窒素含有量1ppm以下の鉱油系の高度精製基油が用い
られる。このような条件に適合する基油は、まず潤滑粘
度を有する炭化水素油留分である、例えば減圧蒸溜留出
油を、フェノール、フルフラール、N−メチルピロリド
ン等の溶剤で抽出処理する。こうして得られるラフィネ
ートを、プロパンやメチルエチルケトン等の溶剤で溶剤
脱蝋処理した後、更に水素化精製(高圧)により酸化安
定性の阻害要因となる硫黄、窒素含有成分等の不純物を
除去することにより、最終的に芳香族含有量1重量%以
下、硫黄含有量5ppm以下、窒素含有量1ppm以下にするこ
とにより調製される。
また本発明においては、ポリα−オレフィンオリゴマ
ー、ポリブテン、ジエステル、ポリオールエステル、ポ
リオキシアルキレングリコールなどの合成油を使用する
ことができ、これらの基油は通常、単独で使用されるが
前記した鉱油系の高度精製基油と混合して使用すること
もできる。
次に、本発明において最大の特徴である特定の酸化防
止剤の組合せからなる酸化防止剤系について説明する。
本発明の酸化防止剤系におけるアミン系酸化防止剤
は、慣用のものが使用される。
この種のアミン系酸化防止剤としては、 ・アルキル化ジフェニルアミン(例えば、p、p′−ジ
オクチルジフェニルアミン、オクチルジフェニルアミ
ン、ジノニルジフェニルアミン、C4〜C18のアルキル基
を1〜4個有するアルキル化ジフェニルアミンなど。) ・フェニル−α−ナフチルアミン ・アルキル化−α−ナフチルアミン(例えばN−P−t
−オクチルフェニル−α−ナフチルアミンなど。) などがあり、これらは通常、基油成分に対して0より多
く〜1.5重量%添加される。
本発明の酸化防止剤系おいて特徴となす点は、前記ア
ミン系酸化防止剤に、トリス(2.4−ジ−t−ブチルフ
ェニル)フォスファイトを組合せることである。種々の
フォスファイト化合物は酸化防止剤として知られている
ものであるが、トリス(2.4−ジ−t−ブチルフェニ
ル)フォスファイトが特に好ましいものである。本発明
において、該フォスファイト化合物は、基油に対して0.
2〜0.7重量%添加される。
本発明において、前記したようにアミン系酸化防止剤
に、特定のフォスファイト化合物を特定量組合せること
により酸化安定性と熱安定性に優れた空気圧縮機用潤滑
油が得られるが、所望により他の添加剤を使用すること
ができる。この種の他の添加剤としては、 ・流動点降下剤…PMA(ポリメタクリレート)、PIB(ポ
リイソブチレン、EPC(エチレン−プロピレン共重合
体)、SBC(スチレン−ブタジエン水添加共重合体)な
ど。
・消泡剤……ジメチルポリシロキサン、ポリアクリレー
トなど。
・金属不溶性化剤…トリアゾール系、チアジアゾール系
金属不溶性化剤など。
・抗乳化剤……エチレンオキシドがプロピレンオキシド
に対して10〜80重量%で、平均分子量が1,000〜15,000
のポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体な
ど。
・防錆剤……アルケニルこはく酸またはその部分エステ
ルなど。
などがあり、これらを適宜に組合せて使用すればよい。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例により更に詳しく説明するが、
本発明は実施例のものに限定されない。
(i)供試油の調製 供試油として下記第2表に示されるように精製グレー
ドの相違するものを使用した。
第2表において、精製法Aは溶剤精製後に水素精製
(高圧)するものであり、精製法Bは溶剤精製後に水素
精製(低圧)するものである。
(ii)空気圧縮機用潤滑油の組成と特性評価第2表に示
す。
〔発明の効果〕 本発明の空気圧縮機用潤滑油組成物は、高度に精製さ
れた鉱油、または合成油を基油とし、これにアミン系酸
化防止剤、さらにはトリス(2.4−ジ−t−ブチルフェ
ニル)フォスファイトを添加したものである。本発明の
前記した複合系の安定剤により、酸化安定性と熱安定性
に優れ、スラッジの発生がなく、カーボン生成の傾向が
少ない空気圧縮機用に最適な潤滑油組成物が得られる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C10N 30:08 30:10 40:30 (72)発明者 角田 三朗 埼玉県入間郡大井町西鶴ヶ岡1―3―1 東燃株式会社総合研究所内 (56)参考文献 特開 昭62−89796(JP,A) 特開 平2−284994(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C10M 137/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】芳香族含有量1重量%以下、硫黄含有量5p
    pm以下、窒素含有量1ppm以下である鉱油及び/又は合成
    油の基油に対して、 (i)アミン系酸化防止剤 ……0より多く〜1.5重量%、及び (ii)トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォス
    ファイト ……0.2〜0.7重量%、 を添加してなることを特徴とする空気圧縮機用潤滑油組
    成物
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