JP6152356B2 - 圧縮機油、圧縮機油の製造方法、水素の圧縮方法、発電方法及び水素の供給方法 - Google Patents

圧縮機油、圧縮機油の製造方法、水素の圧縮方法、発電方法及び水素の供給方法 Download PDF

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本発明は、気体を圧縮するガス圧縮機の潤滑に用いられる圧縮機油、圧縮機油の製造方法、並びに該圧縮機油を用いた水素の圧縮方法、発電方法及び水素の供給方法に関する。
コンプレッサー(ガス圧縮機)での高効率運転のためには、圧縮される気体の漏れを防止することが有効である。そこで、コンプレッサーでは、気体の漏れを防止するための圧縮機油が用いられる。圧縮機油には、気体の漏れ防止の他に、軸受け部分などの潤滑性を維持することも求められている。圧縮機油としては、鉱油などの基油に様々な添加剤を配合したものが知られている(例えば、特許文献1〜3参照)。
特開2005−239897号公報 特開2008−179679号公報 特開平11−335684号公報
ところで、例えば、燃料電池用の水素を圧縮する圧縮機の場合、非常に高純度の水素を圧縮するため、特定の元素による汚染を抑制することが重要である。しかし、上記従来の圧縮機油を用いると、圧縮機油中の基油、添加剤に含まれる特定の成分が、圧縮される気体を汚染するおそれがある。
そこで、本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、圧縮する気体の汚染を十分に防止することができる圧縮機油、圧縮機油の製造方法、並びに該圧縮機油を用いた水素の圧縮方法、発電方法及び水素の供給方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、硫黄分が0.1質量%以下かつ芳香族含有量が1質量%以下である炭化水素油を含有し、炭素数10以下の炭化水素の含有量が、圧縮機油全量基準で20質量ppm以下である、圧縮機油を提供する。
本発明者らは、硫黄分が0.1質量%以下かつ芳香族含有量が1質量%以下である炭化水素油を含有する圧縮機油において、炭素数10以下の炭化水素の含有量を圧縮機油全量基準で20質量ppm以下とすることによって、圧縮する気体の汚染を十分に防止することができることを見出し、本発明を完成させた。より具体的に説明するために、従来の圧縮基油をガスクロマトグラフィー分析した結果の一例を図1に示す。図1に示すように、圧縮機油をガスクロマトグラフィー分析した場合、例えば保持時間20〜30分付近に主成分である炭化水素油に由来するピークが検出される。一方で、本発明者らは、図1の保持時間10分付近に検出される、炭素数10以下の炭化水素に由来する非常に微弱なピークが、圧縮機において圧縮する気体の汚染に影響することを見出した。なお、従来の圧縮機油においては、図1の保持時間10分付近に検出されるような微弱なピークの有無や強度について考慮されていなかった。
圧縮機油は、圧縮機油全量基準で0.005〜10質量%の添加剤を更に含有することが好ましい。
また、本発明は、上記の圧縮機油の製造方法であって、硫黄分が0.1質量%以下かつ芳香族含有量が1質量%以下である炭化水素油を含有する組成物から、炭素数10以下の炭化水素の含有量が圧縮機油全量基準で20質量ppm以下となるように、炭素数10以下の炭化水素を除去する工程を備える、圧縮機油の製造方法を提供する。
また、本発明は、上記の圧縮機油を備える圧縮機によって水素を圧縮する工程を備える、水素の圧縮方法を提供する。
また、本発明は、燃料電池による発電方法であって、燃料電池の燃料として、上記の圧縮機油を備える圧縮機によって圧縮された水素を用いる工程を備える、発電方法を提供する。
また、本発明は、上記の圧縮機油を備える圧縮機によって圧縮された水素を燃料電池自動車に供給する工程を備える、水素の供給方法を提供する。
本発明の圧縮機油によれば、圧縮する気体の汚染を十分に防止することができる圧縮機油、圧縮機油の製造方法、並びに該圧縮機油を用いた水素の圧縮方法、発電方法及び水素の供給方法を提供することが可能となる。
従来の圧縮機油のガスクロマトグラフィー分析の結果の一例を示す図である。 実施例で用いたポリα−オレフィン自体(未処理)のガスクロマトグラフィー分析の結果を示す図である。 実施例1で用いた圧縮機油のガスクロマトグラフィー分析の結果を示す図である。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
本発明の実施形態に係る圧縮機油は、圧縮機油全量基準で、硫黄分が0.1質量%以下かつ芳香族含有量が1質量%以下である炭化水素油を含有し、炭素数10以下の炭化水素の含有量が、圧縮機油全量基準で20質量ppm以下である。
炭化水素油の硫黄分は、圧縮する気体の汚染を十分に防止する観点から、炭化水素油全量を基準として、0.1質量%(1000質量ppm)以下、好ましくは10質量ppm以下、より好ましくは1質量ppm以下である。本発明における硫黄分とは、JIS K2541−6:2003「原油及び石油製品−硫黄分試験方法」で規定される紫外蛍光法によって測定された値を意味する。
炭化水素油の芳香族含有量は、圧縮する気体の汚染を十分に防止する観点から、炭化水素油全量を基準として、0.1質量%以下であり、好ましくは0.01質量%以下である。本発明でいう芳香族含有量とは、JIS K2536−1:2003「石油製品−成分試験方法」の蛍光指示薬吸着法に準拠して測定された値を意味する。
本実施形態における炭化水素油は、硫黄分及び芳香族含有量が上記の条件を満たす限りにおいて特に制限されず、例えば、鉱油系基油、ワックス分解系基油、合成系基油、あるいはこれらの2種以上の混合油を挙げることができる。さらに、好ましい合成系基油としては、ポリα−オレフィン又はその水素化物を挙げることができる。オレフィンオリゴマー、スラックワックス、FTワックスなどのワックス類およびこれを異性化した基油、芳香族及び/又は不飽和化合物を含むもの、例えばテルペン油や原油を蒸留した留分を水素化したものが挙げられる。
また、本実施形態における炭化水素油は、以下の性状を有することが好ましい。
炭化水素油の動粘度は特に限定されないが、炭化水素油の40℃における動粘度は、好ましくは10〜800mm/s、15〜500mm/s、より好ましくは20〜300mm/s、30〜200mm/s、更に好ましくは50〜90mm/sである。また、炭化水素油の100℃における動粘度は、好ましくは2〜60mm/s、3〜50mm/s、より好ましくは4〜35mm/s、5〜25mm/s、更に好ましくは8〜15mm/sである。炭化水素油の動粘度がこの範囲であると、摺動部での摩耗を低減でき、かつ、攪拌抵抗を低くすることができるためエネルギー消費を抑えられる。
炭化水素油の粘度指数は、好ましくは120〜160であり、より好ましくは130〜155である。
本発明における40℃及び100℃における動粘度並びに粘度指数は、それぞれJIS K2283:2000「原油及び石油製品−動粘度試験方法及び粘度指数算出方法」に準拠して測定される値を意味する。
炭化水素油の蒸留範囲は、圧縮機されるガス中への軽質炭化水素の混入を防ぐために、JIS K2254:1998「石油製品−蒸留試験方法」で規定されるガスクロマトグラフィー蒸留試験の初留点として、250℃以上であることが好ましく、300℃以上であることがより好ましい。また、1%留出点として、350℃以上であることが好ましく、400℃以上が最も好ましい。また、ガスクロマトグラフィー蒸留試験では初留点として検出されない微量の軽質炭化水素についても、低減することが好ましい。したがって、炭化水素油を製造する際には、例えば入念なフラッシングを伴う蒸留工程を経ることが好ましい。
炭化水素油の含有量は、圧縮機油全量基準で、好ましくは90〜99.995質量%であり、より好ましくは95〜99.99質量%であり、更に好ましくは98〜99.9質量%である。
圧縮機油の硫黄分は、好ましくは0.1質量%(1000質量ppm)以下であり、より好ましくは10質量ppm以下であり、更に好ましくは1質量ppm以下である。
圧縮機油の金属元素含有量は、圧縮する気体の汚染を十分に防止する観点から、好ましくは100質量ppm以下であり、より好ましくは10質量ppm以下である。本発明における金属元素含有量は、例えば、誘導結合プラズマ(ICP)発光分光などより測定することができ、その試料の前処理としては、JPI−5S−38−92にて規定される溶剤希釈法などを利用することができる。
本実施形態に係る圧縮機油は、必要に応じて、硫黄分が0.1質量%以下かつ芳香族含有量が1質量%以下である炭化水素油以外の基油及び/又は添加剤(以下、場合により「他の成分」という。)を更に含有してもよい。添加剤としては、油性剤、酸化防止剤、さび止め剤、腐食防止剤、流動点降下剤、極圧剤、金属不活性剤、清浄分散剤などが例示される。添加剤の含有量は、圧縮機油全量基準で、好ましくは0.005〜10質量%であり、より好ましくは0.01〜5質量%であり、更に好ましくは0.1〜2質量%であり、特に好ましくは0.2〜1質量%である。
圧縮機油は、圧縮機内での消泡及び炭素数10以下の炭化水素を除去する除去工程(詳細は後述する)での消泡のため、上記の添加剤以外に消泡剤を更に含有することが好ましい。消泡剤としては、例えば、ポリアクリレート等のアクリレート系消泡剤、アルキルポリシロキサン等のシロキサン系消泡剤、フルオロシリコーン系消泡剤が挙げられる。この中でも、シロキサン系消泡剤が好ましい。消泡剤の含有量は、圧縮機油全量基準で1質量ppm以上20質量ppm以下であることが好ましい。
消泡剤の添加方法としては、(i)灯油などの溶解性の高い溶剤に消泡剤を溶解させて消泡剤濃縮液を調製し、この消泡剤濃縮液を、炭化水素油、又は炭化水素油及び添加剤を含有する組成物に添加する方法や、(ii)少量の炭化水素油、又は炭化水素油及び添加剤を含有する組成物の一部に、市販のミキサー又はこれ以上のホモジナイズ能力を有する機器を用いて消泡剤を溶解させて消泡剤濃縮液を調製し、この消泡剤濃縮液を、炭化水素油、又は炭化水素油及び添加剤を含有する組成物の残部に添加する方法が挙げられるが、(ii)の方法がより好ましい。(ii)の方法では、分散性を確保しやすくする観点から、消泡剤として、25℃の粘度が好ましくは1万mPa・s以下、より好ましくは5千mPa・s以下であるジメチルポリシロキサンを用いる。また、当該ジメチルポリシロキサンの25℃の粘度は、1千mPa・s以上であることが好ましい。
圧縮機油中の炭素数10以下の炭化水素の含有量は、圧縮機油全量基準で、20質量ppm以下であり、15ppm以下であることが好ましく、10ppm以下であることがより好ましい。圧縮機油中の炭素数10以下の炭化水素の含有量は、JIS K2254:1998「石油製品−蒸留試験方法」で規定されるガスクロマトグラフィー分析にて、炭素数10以下の炭化水素に由来するピーク強度から算出される。
本実施形態に係る圧縮機油は、以下の工程を備える製造方法により製造することができる。
(a)硫黄分が0.1質量%以下かつ芳香族含有量が1質量%以下である炭化水素油を準備する準備工程。
(b)準備工程で準備した炭化水素油を含有する組成物を調製する調製工程。
(c)上記調製工程で調製した上記炭化水素油を含有する組成物から、炭素数10以下の炭化水素の含有量が圧縮機油全量基準で20質量ppm以下となるように、炭素数10以下の炭化水素を除去する除去工程。
まず、(a)準備工程では、硫黄分が0.1質量%以下かつ芳香族含有量が1質量%以下である炭化水素油を準備する。かかる炭化水素油としては、例えば水素化精製により、硫黄分が0.1質量%以下かつ芳香族含有量が1質量%以下に調整されたものを用いることができる。
次に、(b)調製工程では、(a)準備工程で準備した硫黄分が0.1質量%以下かつ芳香族含有量が1質量%以下である炭化水素油を含有する組成物を調製する。かかる組成物として、硫黄分が0.1質量%以下かつ芳香族含有量が1質量%以下である炭化水素油のみからなる組成物を調製してもよく、当該炭化水素油に加えて他の成分や消泡剤を含有する組成物を調製してもよい。
次に、(c)除去工程では、(b)調製工程で調製した、硫黄分が0.1質量%以下かつ芳香族含有量が1質量%以下である炭化水素油を含有する組成物から、炭素数10以下の炭化水素の含有量が圧縮機油全量基準で20質量ppm以下となるように、炭素数10以下の炭化水素を除去する。具体的な除去方法としては、加熱撹拌する方法、不活性ガスガスによりバブリングする方法、超音波を加える方法、真空脱気及びこれらの2種以上を組み合わせた方法などが例示される。また、二酸化炭素、乾燥空気などによりバブリングした後に、不活性ガスによりバブリングする方法、超音波を加える方法及び真空脱気により仕上げる方法から選ばれる少なくとも一種類を行ってもよい。また、(b)調製工程において組成物を調製するための撹拌と同時に、ガスバブリングによる除去工程を行ってもよい。除去工程は、製造場所で行ってもよく、その場合にはローリーを含む輸送容器に対しても入念なフラッシングなどによる管理がなされる。また、圧縮ガスを消費する装置内又は付帯タンク内で除去工程を行うことも有効である。
いずれの除去方法を用いるにせよ留意すべきことは、除去工程後の炭素数10以下の炭化水素の含有量(圧縮機油全量基準で20質量ppm以下)が従来考慮されていなかったレベルであり、圧縮機油の原材料以外にも輸送容器等の中の極微量残留物などに起因する可能性が排除できない点である。したがって、除去工程は、最終的に圧縮ガスを消費する装置への負荷を最低限にする見地から行われる。
加熱撹拌する方法では、加熱温度は、60〜150℃であることが好ましく、80〜120℃であることがより好ましく、85〜105℃であることが更に好ましい。また、撹拌条件は、200rpm以上であることが好ましく、300rpm以上であることがより好ましく、400rpm以上あることが更に好ましい。このような条件で加熱撹拌する時間は、1〜24時間であることが好ましく、2〜12時間であることがより好ましく、4〜6時間であることが更に好ましい。
不活性ガスによるバブリングでは、例えば窒素ガス、アルゴンガスが用いられる。不活性ガスの流量は、組成物1Lに対して1L/h〜500L/hであることが好ましく、10L/h〜200L/hであることがより好ましく、20L/h〜100L/hであることが更に好ましい。このような条件でバブリングする時間は、1〜72時間であることが好ましく、2〜48時間であることがより好ましく、5〜24時間であることが更に好ましい。不活性ガスによりバブリングする方法は、上記加熱撹拌する方法と組み合わせて用いられることが好ましい。
本実施形態に係る圧縮機油は、(c)除去工程の終了後に得られる。または、本実施形態に係る圧縮機油が他の成分を含有する場合、他の成分の一部又は全部を、(c)除去工程で得られた組成物に添加することにより、圧縮機油を得てもよい。また、硫黄分が0.1質量%以下かつ芳香族含有量が1質量%以下である炭化水素油の一部を、(c)除去工程で得られた組成物に添加することにより、圧縮機油を得てもよい。すなわち、本実施形態に係る圧縮機油の製造方法は、(c)除去工程の後に、硫黄分が0.1質量%以下かつ芳香族含有量が1質量%以下である炭化水素油の一部、硫黄分が0.1質量%以下かつ芳香族含有量が1質量%以下である炭化水素油以外の基油、及び添加剤から選ばれる少なくとも一つを、(c)除去工程で得られた組成物に添加する添加工程を更に備えていてもよい。
本実施形態に係る圧縮機油を用いる圧縮機の構造は特に制限されないが、好ましい圧縮機としては容積式圧縮機が挙げられる。
本実施形態に係る圧縮機油を用いる圧縮機において圧縮する気体としては、特に制限されないが、水素ガスが好適であり、99.9%以上の高純度水素ガスがより好適であり、99.97%以上の高純度水素ガスが特に好適である。
本実施形態に係る圧縮機油を用いる圧縮機において圧縮する気体の圧力としては、特に制限されないが、0.5MPa以上が好適であり、5MPa以上がより好適であり、35MPa以上、さらには70MPa以上が特に好適である。上限は、200MPa以下が好ましい。
本実施形態に係る圧縮機油は、上記の圧縮機によって水素を圧縮する工程を備える、水素の圧縮方法に好適に用いられる。また、本実施形態に係る圧縮機油は、燃料電池による発電方法に好適に用いられる。より具体的には、本実施形態に係る圧縮機油は、燃料電池の燃料として、上記の圧縮機によって圧縮された水素を用いる工程を備える発電方法に好適に用いられる。また、本実施形態に係る圧縮機油は、上記の圧縮機によって圧縮された水素を燃料電池自動車に供給する工程を備える水素の供給方法に好適に用いられる。
以下、実施例によって本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1〜7、比較例1]
ポリα−オレフィン(デセン誘導体で、40℃動粘度が63mm/s、100℃動粘度が9.6mm/s、粘度指数が134、硫黄分1質量ppm以下、芳香族含有量1質量ppm以下)500gに対して、溶剤を含まないジメチルポリシロキサン(25℃粘度:3千mPa・s)1.5mg(圧縮機油全量基準で3質量ppm)を添加し、表1に示す撹拌温度、撹拌時間、Nバブリング時間に従って、実施例1〜7及び比較例1の圧縮機油を調製した。Nバブリングは、圧縮機油1Lに対して50L/hの窒素ガス流量で実施した。表中のNバブリング時間について、「−」はNバブリングを実施していないことを意味する。実施例6,7の圧縮機油については、イソステアリン酸を圧縮機油全量基準で0.5質量%配合した。
得られた圧縮機油について、JIS K2254:1998「石油製品−蒸留試験方法」にて規定されるガスクロマトグラフィー分析にて、炭素数10以下の炭化水素の含有量を測定した。具体的には、(株)島津製作所製GC−2010を用い、また、カラムとしてUA1HT(5m×0.5mmφ×0.1μm)、キャリアガスとしてヘリウム(15mL/分)、検出器としてFIDをそれぞれ用いた。また、検出温度400℃、オーブン温度40℃〜380℃(6分)、温度変化速度10℃/分、インジェクション容量0.5μL、二硫化炭素溶液(約1%)の条件で測定した。結果を表1に示す。図2には、圧縮機油の調製に用いたポリα−オレフィン自体(未処理)のガスクロマトグラフィー分析の結果を示す。圧縮機油の調製に用いたポリα−オレフィン自体(未処理)における炭素数10以下の炭化水素の含有量は26質量ppmであった。図3には、実施例1の圧縮機油のガスクロマトグラフィー分析の結果を示す。
Figure 0006152356
実施例1〜7の圧縮機油を水素コンプレッサーに用いた場合に、水素が汚染されないことを確認した。

Claims (6)

  1. 硫黄分が0.1質量%以下かつ芳香族含有量が1質量%以下である炭化水素油を含有し、
    前記炭化水素油の含有量が、圧縮機油全量基準で90〜99.995質量%であり、
    炭素数10以下の炭化水素の含有量が、圧縮機油全量基準で20質量ppm以下である、圧縮機油。
  2. 圧縮機油全量基準で0.005〜10質量%の添加剤を更に含有する、請求項1に記載の圧縮機油。
  3. 請求項1又は2に記載の圧縮機油の製造方法であって、
    硫黄分が0.1質量%以下かつ芳香族含有量が1質量%以下である炭化水素油を含有する組成物から、炭素数10以下の炭化水素の含有量が圧縮機油全量基準で100質量ppm以下となるように、前記炭素数10以下の炭化水素を除去する工程を備える、圧縮機油の製造方法。
  4. 請求項1又は2に記載の圧縮機油を備える圧縮機によって水素を圧縮する工程を備える、水素の圧縮方法。
  5. 燃料電池による発電方法であって、
    前記燃料電池の燃料として、請求項1又は2に記載の圧縮機油を備える圧縮機によって圧縮された水素を用いる工程を備える、発電方法。
  6. 請求項1又は2に記載の圧縮機油を備える圧縮機によって圧縮された水素を燃料電池自動車に供給する工程を備える、水素の供給方法。
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