JP2007051174A - 潤滑基油、潤滑基油組成物およびこれを用いた高性能自動変速機油 - Google Patents

潤滑基油、潤滑基油組成物およびこれを用いた高性能自動変速機油 Download PDF

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【課題】優れた低温特性を有する自動変速機油(ATFs)の潤滑基油成分の構成に適し、低いコストで製造することが可能な低粘度の潤滑基油およびこれを用いた高性能自動変速機油の提供。
【解決手段】未転換油を含有する供給原料から触媒脱蝋および水素化仕上げ段階を含む処理工程によって製造され、約2.0〜2.5cSt(100℃)の粘度、約−42℃以下の流動点、90以上の粘度指数、および156℃以上の引火点を有することを特徴とする、自動変速機油製造用低粘度潤滑基油を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料油水素化分解工程から副産される未転換油を用いて製造された潤滑基油、これを含有する潤滑基油組成物および自動変速機油に関し、より具体的には、燃料油の水素化分解工程から副産される未転換油(選択的にワックス成分が添加される)から触媒脱蝋(catalytic de-waxing;CDW)および水素化仕上げ(hydrofinishing;HF)段階を含む処理工程によって得られる低粘度潤滑基油、前記低粘度潤滑基油と相対的高粘度潤滑基油からなる潤滑基油組成物、並びにこの潤滑基油組成物を含有する高性能の車両用自動変速機油(Automatic Transmission Fluid;ATF)に関するものである。
本発明において、「未転換油」は、燃料油水素化分解工程で燃料油に転換されずに残った重質留分を意味し、「硬質燃料留分」は、未転換油を再処理して得たナフサ、灯油、軽油などの炭化水素混合物を意味する。また、「潤滑基油」は、未転換油の再処理の際に硬質燃料油の他に残った残渣油を適正の粘度で分離・処理したもので、潤滑油の基油(base oil)として使用されるものを意味する。
一般に、優れた潤滑基油は、高い粘度指数を有し、酸化安定性に優れるうえ、揮発性が少ないという特性を持つ。高い粘度指数を持つためには、低い粘度指数を有する芳香族化合物および多環ナフテン化合物を少なく含有しなければならず、優れた酸化安定性を持つためには、芳香族化合物、多環ナフテン化合物およびヘテロ化合物を少なく含有しなければならない。
燃料油水素化分解工程の副産物である未転換油は、このような目的に合うように水添分解反応過程によって少量の芳香族化合物およびヘテロ化合物を含有するため、各種潤滑油用基油の製造のための原料(feedstock)として使用されたことがある。例えば、本出願人による特許文献1は、一方向モード(once-through mode)またはリサイクルモード(recycle mode)によって燃料油水素化分解工程の未転換油を用いて高品質の潤滑基油(100℃で5.5〜6.0cStの動粘度を示す;150Neutral)製造用原料を製造する工程、およびこれを脱蝋し安定化(stabilization)処理して潤滑基油を製造する工程を開示している。
本出願人による特許文献2は、リサイクルモードの燃料油水素化分解工程または一方向モード燃料油水素化分解工程から副産される未転換油を供給原料として、流動性に優れ、硫黄、窒素などの不純物を少量含有する硬質燃料留分および高粘度指数、低揮発性および優れた酸化安定性を有する高級潤滑基油を製造する工程を開示している。前記特許文献の場合、100℃で3cSt以上の粘度特性を有する高粘度潤滑基油の製造を目的としている。
一方、車両用変速機デザインの最近の趨勢は、エネルギー節減および容易な運転に焦点が合わせられており、これにより新しい高性能の自動変速機油が要求されている。このような自動変速機油は、一般に、潤滑基油だけでなく、様々な添加成分(例えば、性能添加剤、粘度指数向上剤、流動点降下剤など)からなっている。特に、潤滑基油は、自動変速機油の組成に最も多い部分を占めており、粘度特性、酸化安定性の面で非常に重要な役割をしていることが報告されている。低温流動性は、自動変速機が低温で容易な運転を行えるようにする非常に重要な品質要素であり、低温での自動変速機の円滑な運転のためには、低粘度特性を示す自動変速機油を使用しなければならない。この際、潤滑基油に含まれているワックス含量を少なくすることが非常に重要であるため、ワックス含量の低いナフテン基油が多く使用されてきた。ところが、ナフテン基油は、低温での流動特性に優れる反面、酸化安定性が良くないという欠点がある。このようなナフテン基油の欠点を補完するために、低粘度のパラフィン基油が使用されるが、この場合、潤滑基油に存在するノーマル−パラフィン成分が低温でワックス化されて低温特性が低下する。また、低温性能改善のために低粘度基油を使用する場合には、蒸発量が増加して使用が制限されるのが実情である。
特に、最近の自動変速機油の規格は粘度、酸化安定性、蒸発減量の面で引き続き強化され、従来に知られている潤滑基油の適用は限界がある。また、ポリアルファオレフィンなどの従来の潤滑基油の場合、性能は優れるが、汎用目的で使用するにはあまり高価なので、適用に大きな困難が存在する。
米国特許第5,580,442号明細書 韓国特許公開第97−74902号明細書
そこで、本発明の目的は、優れた低温特性を有する自動変速機油(ATFs)の潤滑基油成分の構成に適し、低いコストで製造することが可能な低粘度の潤滑基油を提供することにある。
本発明の他の目的は、前記低粘度の潤滑基油に基づいて自動変速機油の潤滑基油成分として適した組成物を提供することにある。
本発明の別の目的は、前記潤滑基油組成物を用いて製造される自動変速機油を提供することにある。
本発明者は、従来の未転換油を用いた潤滑基油の製造工程に基づきながら、段々強化される自動変速機油と関連している規格を充足するための効果的な方法を持続的に研究した結果、従来の潤滑油の製造において考慮されたことのない低粘度特性の潤滑基油(すなわち、100℃で約2.0〜2.5cSt)が自動変速機油の製造に使用される場合、現在許容される蒸発水準の範囲を満足しながらも、優れた粘度指数および低い低温粘度特性を満足するなどの改善効果を示し、経済性を提供することができることを見出した。
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様によれば、
未転換油を含有する供給原料から触媒脱蝋および水素化仕上げ段階を含む処理工程によって製造され、約2.0〜2.5cSt(100℃)の粘度(kinematic viscosity)、約−42℃以下の流動点(pour point)、90以上の粘度指数(viscosity index)、および156℃以上の引火点(flash point)を有することを特徴とする、自動変速機油製造用低粘度潤滑基油
が提供される。
また、本発明の第2の態様によれば、
(i)未転換油を含有する供給原料から触媒脱蝋および水素化仕上げ段階を含む処理工程によって製造され、約2.0〜2.5cSt(100℃)の粘度、約−42℃以下の流動点、90以上の粘度指数、および156℃以上の引火点を有する低粘度潤滑基油5〜50質量%、および
(ii)2.5cStより大きく8cSt以下(100℃)の粘度を有する潤滑基油50〜95質量%
を含むことを特徴とする、自動変速機油製造用潤滑基油組成物
が提供される。
また、本発明の第3の態様によれば、
(i)未転換油を含有する供給原料から触媒脱蝋および水素化仕上げ段階を含む処理工程によって製造され、約2.0〜2.5cSt(100℃)の粘度、約−42℃以下の流動点、90以上の粘度指数、および156℃以上の引火点を有する低粘度潤滑基油5〜50質量%、
(ii)未転換油を含有する供給原料から触媒脱蝋および水素化仕上げ段階を含む処理工程によって製造され、5cStより大きく8cSt以下(100℃)の粘度および120以上の粘度指数を有する潤滑基油10〜60質量%、および
(iii)2.5cStより大きく5cSt以下(100℃)の粘度を有する潤滑基油0〜80質量%
を含む、自動変速機油製造用潤滑基油組成物
が提供される。
また、本発明の第4の態様によれば、
(i)未転換油を含有する供給原料から触媒脱蝋および水素化仕上げ段階を含む処理工程によって製造され、約2.0〜2.5cSt(100℃)の粘度、約−42℃以下の流動点、90以上の粘度指数、および156℃以上の引火点を有する低粘度潤滑基油5〜50質量%、
(ii)未転換油を含有する供給原料から触媒脱蝋および水素化仕上げ段階を含む処理工程によって製造され、6.7cStより大きい粘度および120以上の粘度指数を有する潤滑基油20〜60質量%、および
(iii)2.5cStより大きく6.7cSt以下(100℃)の粘度を有する潤滑基油0〜70質量%
を含む、自動変速機油製造用潤滑基油組成物
が提供される。
また、本発明の第5の態様によれば、前述した第2の態様〜第4の態様によって提供される潤滑基油組成物80〜93質量%および自動変速機油添加剤7〜20質量%を含む、自動変速機油が提供される。
本発明によって提供される潤滑基油は、未転換油を含有する供給原料から触媒脱蝋および水素化仕上げ段階を含む処理工程によって製造される様々な粘度等級の潤滑基油の中でも、特定の物性を満足する低粘度特性の潤滑基油であって、従来の技術に鑑みて潤滑油分野への適用が全く考慮されていない。ところが、自動変速機油の製造の際に他の高粘度の潤滑基油とブレンディングして所望の粘度水準に合わせる場合、自動変速機油分野で特に要求される低温における粘度特性の面で著しい効果を達成することができ、他の潤滑基油の適用に比べて低廉なので経済性を高めることができる。
以下に添付図面を参照しながら、本発明について詳細に説明する。
前述したように、本発明によって提供される潤滑基油は、未転換油を含有する供給原料から触媒脱蝋および水素化仕上げ段階を含む処理工程によって製造される様々な粘度等級の潤滑基油の中でも特定の物性要件を満足するものである。このような潤滑基油は、粘度指数が高く、芳香族化合物が少ないため、酸化安定性および蒸発性状の面で優れる。また、触媒脱蝋段階で残存するワックスの含量を調節することができるため、必要に応じて低温流動点に優れる特性を有する。
本発明によれば、重金属を含んでいないワックスも、芳香族化合物およびナフテン化合物が少なくてパラフィン成分が多いため高い粘度指数を示すので、未転換油と同一の目的で使用できて、供給原料として未転換油と共に使用できる。このように未転換油または未転換油とワックスとの混合物を含有する供給原料を用いて得られたパラフィン系潤滑基油は、粘度指数が高く、他の同じ粘度の潤滑基油に比べて相対的に低い蒸発特性を示す。
上述した潤滑基油を提供する工程の基本的な構成は、韓国特許出願第96−18495号に開示されている。よって、この先行文献は本発明の参考資料として含まれる。
図1は燃料油水素化分解工程から副産される未転換油を用いて本発明に係る潤滑基油を製造する工程の一具体例を示す図である。
一般に、燃料油水素化分解工程(fuel hydrocracker)は、常圧残渣油、すなわち重質炭化水素混合物を減圧蒸留する工程(V1)によって得た減圧ガス油(VGO)を水添分解する工程であって、主反応工程である水素化分解反応工程(R2)の触媒を保護するために、まず減圧ガス油に含まれた不純物、たとえば硫黄、窒素、酸素などが含有されたヘテロ化合物および金属成分を除去する前処理工程の水素化処理反応工程(R1)を経る。その後、主反応工程である水素化分解反応工程(R2)を経るが、減圧ガス油中の芳香族化合物やオレフィン化合物などの不飽和炭化水素は、水素が添加されて飽和炭化水素としてのナフテン化合物またはパラフィン化合物に転換され、環状飽和炭化水素であるナフテン化合物の一部は環が開いて直鎖状炭化水素としてのパラフィン化合物に転換されることもある。また、これら化合物は、より小さい化合物に分解されたりもするが、このような一連の過程を水添分解反応(hydro-cracking)といい、水添分解反応によって硬質炭化水素混合物、すなわち硬質燃料留分に転換される。
前記2段階の反応工程を経たオイルおよび水素は、分離機を経て水素を除去して再循環させ、第1分別蒸留工程(Fs1)によって転換された各種硬質燃料留分およびガスを分離して製品化する。この際、重質留分である減圧ガスオイルが硬質燃料留分に転換される転換率は、一般にパス当たりの反応転換率(reactor per pass)50〜90%程度に設計され、パス当たりの転換率を100%として運転することは現実的に不可能なので、最後の分別蒸留段階では常時未転換油(unconverted oil;UCO)が生成される。未転換油は、そのままタンクに移送する一方向モード、または水素化分解反応工程で再循環させて総括転換率を高めるためのリサイクルモードによって処理される。この際、水素化処理および水添分解反応は、典型的に高い温度および水素分圧の下で触媒が充填された固定層反応器内で行われる。したがって、供給原料である減圧ガス油に含有されている大部分の芳香族化合物と硫黄、窒素、酸素元素を含むヘテロ環状化合物が水素によって飽和され、結果として芳香族および硫黄、窒素、酸素化合物の含量が非常に少なくなる。水添分解反応過程で硬質燃料留分に転換されていない未転換油は、潤滑基油に好ましくない成分である芳香族およびヘテロ化合物が少ないうえ、潤滑基油として適した粘度を有する留分なので、このような未転換油に適切な流動性および安定性を与えると、品質に優れた潤滑基油を製造することができる。このような未転換油の代表的な性状を、表1に示す。
上述のようにして得られた未転換油は、意図する粘度特性を有する潤滑基油製造用原料を製造するために、未転換油減圧蒸留工程(V2)を経る。その後、触媒脱蝋工程(CDW)および水素化仕上げ工程(HF)を経た後、第2分別蒸留工程(Fs2)によって硬質留分を分離して、所望の特性を有する潤滑基油を得る。この際、本発明によれば、触媒脱蝋工程において、選択的にワックス成分を前記未転換油と共に原料として使用することができ、好ましくは原料中のワックス成分は、未転換油の質量を基準として30質量%まで追加することができる(一般に、未転換油は約20%程度のワックス成分を含有しているので、前記のようにワックス成分を追加する場合には原料内のワックス成分の含量を相当な程度に高めることができる)。前記ワックス成分は、典型的には精油工程で副産物として生成されるが、溶剤脱蝋(solvent de-waxing)過程で副産物として得られるスラックワックス(slack wax)がその代表的な例である。前記触媒脱蝋工程の場合、触媒は灯油、軽油などの留分の流動点降下を目的として使用され、典型的に周期律表上の第6族および第8族金属元素、およびこれらの酸化物または硫化物から選択され、支持体として周期律表上の第3族〜第5族の金属元素およびこれらの酸化物または硫化物から選択されることが一般的である。図1に示した工程は、主に潤滑基油を製造するための構成であると見られる。
図2は燃料油水素化分解工程から副産される未転換油を用いて本発明に係る潤滑基油を製造する工程の他の具体例を示す図である。
前記具体例において未転換油を製造する段階は、前述した図1に示されている具体例と同一である。前記未転換油(または未転換油とワックス)は、触媒脱蝋工程(CDW)および水素化仕上げ(HF)工程を経た後、第3分別蒸留工程(Fs3)でメタン、プロパン、ブタンなどのガス類およびナフサ、灯油、軽油などの硬質燃料油を分離し、前記第3分別蒸留工程の残渣油である低硫黄低流動点の重質留分(low sulfur fuel oil;LSFO)は、減圧蒸留工程によって所定の粘度等級別に分離して潤滑基油を得る。図2に示した工程は、硬質燃料留分と共に潤滑基油を製造するための構成であると見られる。
上述した工程構成は、既に当業界で知られており、本発明の低粘度潤滑基油が未転換油を触媒脱蝋工程および水素化仕上げ工程を含む一連の処理工程によって製造され、後述する物性の要件を充足する限り、特に限定されるものではないことに注目すべきである。但し、本発明において特に提供される低粘度潤滑基油は、従来の技術水準を考慮すると、別途の用途が発見されないため、様々な供給原料に混合されるだけであったが、本発明で初めて自動変速機油の製造に使用される潤滑基油の組成物を構成する必須成分として用いられた。
したがって、前記低粘度潤滑基油が約2.0〜2.5cSt(100℃)の粘度、約−42℃以下の流動点、90以上の粘度指数および156℃以上の引火点を有することが重要であり、このような物性要件を達成するために、前述した工程の条件を設定しあるいは調節することができる。本発明に係る低粘度潤滑基油が使用される自動変速機油の低温粘度特性は、主に−40℃で測定されるため、たとえ流動点降下剤が投与されるとしても、潤滑基油自体の流動点が前記温度以下となることが重要である。また、低流動点を得るために触媒脱蝋工程の苛酷度を高める場合、潤滑基油の粘度指数減少現象が発生し、粘度指数減少が激しければ、高粘度基油とブレンディングした場合にも一定水準以上の粘度指数を得ることができない。したがって、たとえ低粘度を示すとしても、90以上の粘度指数を示すことが重要である。また、本発明に係る潤滑基油を適用した自動変速機油の引火点に応じて消防法による法律的規制を受けるので、一定水準以上の引火点を有することが重要である。特に、引火点は、潤滑基油の蒸発特性を簡便に評価することが可能な尺度なので、156℃以上の値を示すことが関連規格(例えば、Ford社の規格)を充足させるのに有利である。
本発明によれば、前述した低粘度潤滑基油は、これより高粘度特性を示す様々な潤滑基油と共にブレンディングされて使用されることが好ましい。すなわち、既存に知られている様々な潤滑基油を一部代替して前記低粘度潤滑基油を使用することにより、低温粘度特性を効果的に改善することができる。また、前記低粘度潤滑基油の製造工程において共に生成されて分離された高粘度潤滑基油とブレンディングして使用することにより、高粘度基油を適用する場合の利点と低粘度基油による粘度特性の改善を同時に達成することができる。例えば、自動変速機油の製造に使用される潤滑基油の所望の粘度が約4mm2/s(100℃)の場合、前述した工程から100Nに該当する潤滑基油を単独で使用することに比べて、上述した低粘度潤滑基油に基づいて高粘度潤滑基油をブレンディングして100Nに合わせる場合、優れた低温粘度特性を示して、自動変速機油分野で増大される要求条件を充足させることができる。
本発明において、前記潤滑基油組成物は、(i)前記低粘度潤滑基油5〜50質量%(好ましくは10〜45質量%)、および(ii)2.5cStより大きく8cSt以下(100℃)の粘度を有する潤滑基油50〜95質量%(好ましくは約55〜90質量%)を含む。この際、前記成分(ii)は、前述した工程によって成分(i)と共に得られる他の高粘度潤滑基油中の一つであってもよい。
前記組成物は、最終自動変速機油の製品に要求される性状に応じて様々な方式で配合できる。前記組成物の一態様は、(i)前記低粘度潤滑基油5〜50質量%、(ii)前述した工程によって製造され、5cStより大きく8cSt以下(100℃)の粘度および120以上の粘度指数を有する潤滑基油10〜60質量%、および(iii)2.5cStより大きく5cSt以下(100℃)の粘度を有する潤滑基油0〜80質量%を含む。前記組成物の他の態様は、(i)前記低粘度潤滑基油5〜50質量%、(ii)未転換油を含有する供給原料から触媒脱蝋および水素化仕上げ段階を含む処理工程によって製造され、6.7cSt(100℃)より大きい粘度および120以上の粘度指数を有する潤滑基油20〜60質量%、および(iii)2.5cStより大きく6.7cSt以下(100℃)の粘度を有する潤滑基油0〜70質量%を含む。前記態様において、成分(iii)は、前述した工程によって成分(i)および(ii)と共に得られる他の粘度等級の潤滑基油中の一つであってもよい。前記2つの態様は、自動変速機の目標性能に応じて選択的に使用できる。自動変速機は、各自動車製造社ごとに固有の設計があるので、これに適した潤滑基油が必要である。特に、高粘度潤滑基油の質量割合が増加するにつれて自動変速機油の疲労磨耗性能が改善される一方、低粘度潤滑基油の使用量が増加するにつれて蒸発減量が増加するので、使用される変速機に応じて適した潤滑基油の組み合わせを選択する必要性がある。また、前記態様において、高粘度潤滑基油、すなわち100℃における粘度が5cSt以上である潤滑基油の粘度指数が120以上なのは、通常、このような製品が少ない蒸発減量および非常に優れた酸化安定性を持つためである。これと関連し、粘度指数が120以下の場合には、合成油という名称を使用することができないことを参考する必要がある。また、図1の工程によって生産される潤滑基油の最高粘度は、通常、7.6cSt(100℃)水準なので、本発明において図1の工程で生産される製品の最高粘度等級潤滑基油を使用することができる。
本発明によれば、上述した潤滑基油組成物を、当業界で知られている様々な添加剤成分、例えば添加剤成分と共に使用して自動変速機油を製造することができる。本発明の好適な態様によれば、自動変速機油は、上述した潤滑基油組成物約80〜93質量%(好ましくは、84〜92質量%)および自動変速機油添加剤約7〜20質量%(好ましくは、8〜16質量%)を含む。この際、添加剤成分は、自動変速機油に適用可能であれば、特別な制限なく、当業界で知られている種類を使用することができる。代表的な自動変速機油用添加剤成分は、米国特許第5,750,476号、第5,942,472号、第6,225,266号などに開示されている様々な成分であり、単独でまたは組み合わせて使用することができる。前記先行文献らは、本発明において参考資料として含まれる。より具体的には、前記添加剤成分として酸化防止剤、耐磨耗剤、分散剤、清浄剤、摩擦調整剤、粘度指数向上剤、流動点降下剤などが知られている。例えば、有機リン酸塩、リン酸トリフェニル、チオアルキルフォスフェイト、C18−スクシニミド、チオビスエタノールのC18−コハク酸エステル、ジエポキシレーテッドn−ブチルアミン、Ca−スルホネートなどの耐磨耗剤および摩擦調整剤、そしてポリエタクリレートタイプの粘度指数向上剤および流動点降下剤などが使用可能である。
前記添加剤成分は、個別的に導入することもできるが、添加剤濃縮物またはパッケージの形で導入することが一般的である。その理由は、前記のように濃縮物の形で使用する場合にはブレンディング作業を簡単に行うことができ、ブレンディング過程における誤りを低めることができるなどの利点を持つためである。これと関連し、前記濃縮物は、個別添加剤を潤滑基油または適切な溶媒(例えば、後述する実施例における70Nまたは商業的に販売される100N粘度等級の基油)に溶解させて使用することができる。特に、前述した添加剤成分を組み合わせた2以上の濃縮物の形で使用することができ、場合によっては一つの濃縮物の形で使用することもできる。前記濃縮物内における添加剤成分の濃度は、好ましくは約1〜90質量%、より好ましくは約20〜80質量%、最も好ましくは約30〜60質量%である。
本発明は、下記の実施例によってより明確に理解できる。下記の実施例は、本発明の例示目的に過ぎないもので、本発明の領域を制限するものではない。
実施例1
潤滑基油の製造
図1に示されている工程によって6つの潤滑基油を製造し、その物理・化学的特性を表2に示した。
1)比重は、KS M 2002に準じて測定した。
2)粘度は、KS M 2014に準じて測定した。
3)引火点は、KS M 2056に準じて測定した。
4)流動点は、KS M 2016に準じて測定した。
5)硫黄含量および窒素含量は、LECOとANTEC装備を用いてKS M 2027およびKS M 2112に基づいて測定した。
6)アニリン点は、石油類製品の芳香族性を示すもので、KS M 2053に基づいて測定した。
7)API(American Petroleum Institute)基油の区分は、API1509による区分基準である。
8)55N、70N、100N、150Nおよび250Nは、潤滑基油を粘度によって区分する通常の方法によって基油を区分したものである。
表2に記載されている潤滑基油の性状は、一般的な潤滑基油(溶剤抽出法または水添改質法によって生産された潤滑基油)に比べて優れた粘度特性および高い引火点を示す。また、触媒脱蝋工程の苛酷度を調整して様々な流動点の製品を製造することができる。特に、図1に示した工程の場合、減圧蒸留後、触媒脱蝋工程を行うことにより、低流動点が不要な他の粘度等級の製品を製造することができる。表2に示した2種の70N製品が代表的な例であると言える。
図1に示されている触媒脱蝋工程は、粘度指数の高いノーマルパラフィンをイソパラフィンに転換させる工程なので、触媒脱蝋工程の苛酷度が高くなるほど、粘度指数が低くなる。また、図1の工程によって潤滑基油製品を生産する場合、それぞれの粘度等級に対して流動点を一定に制御/維持することができるという長所がある。表2に示した2種の70N製品の場合、低流動点製品の粘度指数が相対的に低く現れている。しかし、低流動点製品の粘度指数は低いが、ワックス含量が非常に低いので、−40℃のような低温では、相対的に低い粘度を示して自動変速機油の製造に有利である。
一方、図2に示されている工程は、触媒脱蝋工程後、減圧蒸留による粘度区分が行われるので、単一粘度等級の流動点のみを変更することはできず、全体製品群の流動点を変更させると、粘度指数を含んだ物性の全般にわたって影響を与える。図2による一般的な触媒脱蝋工程の場合、生産された重質潤滑基油の流動点を−12℃水準となるように生産するため、軽質潤滑基油自体の流動点のみを一定に生産することはできない。その結果、軽質潤滑基油流動点の変化幅が相対的に大きい。また、流動点の低下は工程の収率減少を意味するので、図2の工程によって生産された潤滑基油において全体的に流動点を低めることは多くの収率減少を意味する。これに対し、図1の工程によって生産される低流動点製品の収率減少は非常に制限的である。
図1または図2によって製造される場合、水素化分解反応未転換油(未転換油とワックスの混合物)を潤滑基油の製造のための原料として使用するので、パラフィン成分が非常に高くなり、たとえ触媒脱蝋過程で一部粘度指数の減少が発生しても、依然として高い粘度指数の潤滑基油を製造することができる。
自動変速機油は、低温での粘度が非常に重要である。これは潤滑基油の流動点と密接な関連がある。したがって、自動変速機油に適用するためには、低流動点、高粘度指数および高引火点の潤滑基油を製造することが非常に重要である。
下記の実施例において主に使用された潤滑基油は、表2に示した55N、70N、150N、250N粘度等級であり、100N粘度等級の基油を基準油とした。したがって、これから相対的に低流動点を示す55N(55Nと70N)、そして相対的に高い粘度および高い粘度指数の150Nよび250Nの潤滑基油の特徴を活用した高性能自動変速機油を組み合わせて設計した。
比較例1
図1による工程によって製造した低粘度潤滑基油(55N)の性状および従来から商業的に生産されている低粘度比較基油の性状を表3に示した。前記55N潤滑基油は、実施例1で製造されたものである。
1)比較基油1は、水添改質および溶剤脱蝋工程によって製造された潤滑基油である。
2)比較基油2は、水添改質および触媒脱蝋工程によって製造された潤滑基油である。
3)比較基油3は、ナフテン原油から溶剤抽出および触媒脱蝋工程によって製造された基油である。
4)比較基油4は、ポリアルファオレフィン(PAO)である。
表3に示すように、本発明に係る低粘度潤滑基油は、その製造工程の特徴により比較基油1〜3に比べて粘度指数が高く、流動点が低く、引火点が高いうえ、低い蒸発減量を有するなど、全体的に自動変速機油製造用低粘度潤滑基油として適した性状を示していることが分かる。55Nのような潤滑基油を適用する場合、低温での粘度を効果的に調整することができるうえ、低蒸発特性によって250Nのような高粘度基油の使用を増加させることができて自動変速機油の性能を改善することができる。
また、本発明に係る潤滑基油がこのような優れた特性を示すのは、触媒脱蝋工程の原材料である未転換油(または未転換油とワックスの混合物)が非常に高い粘度指数(すなわち、高いパラフィン含量)を有するためである。したがって、たとえ触媒脱蝋工程において粘度指数の減少が発生するとしても、高い粘度指数を維持し、同一の粘度においても高い引火点を示す。特に、芳香族成分を殆ど含まないため、酸化安定性の面でも優れた性能を示す。
これに対し、従来知られていた比較基油1〜3は、未転換油(または未転換油とワックスの混合物)を原料として脱蝋処理していないため、自動変速機油の潤滑基油として備えるべき条件を同時に満足させることが難しい。つまり、本発明に係る潤滑基油は、比較基油1〜3に比べて低い流動点および高い粘度指数を示すうえ、蒸発量も少ない。
一方、比較基油4は、商業的に販売される合成基油であって、最も優れた性能を示すが、非常に高いという欠点があるため、自動変速機油の基油として使用するのに大きい制限が伴う。すなわち、前述したように、本発明に係る潤滑基油は、優れた性能を持ちながら比較的低価で製造することができ、このような低粘度潤滑基油を適用することにより、同一の粘度を得るために使用することが可能な高粘度基油の粘度および使用量を増加させることができる。
実施例2
潤滑基油組成物の製造
表2に記載されている潤滑基油を様々に組み合わせて製造した潤滑基油組成物の組成および物理・化学的特性を表4に示した。
表4によれば、潤滑基油組成物−1および潤滑基油組成物−2は、比較基油−1と同一の100℃における粘度を得るために、低粘度の基油と高粘度の基油をブレンディングして製造した潤滑基油である。表4から分かるように、前記2つの潤滑基油組成物は、低粘度および低流動点基油の使用量が増加し、高粘度基油の使用量が増加するほど、粘度指数が高くなり、同時に低粘度基油の使用可能量も多くなるので、流動点が低くなる。これは蒸発減量の規格を満足させると、自動変速機油製造の際に適した潤滑基油になることを意味する。
一方、表4に記載されている組成割合によって製造された潤滑基油を添加剤成分と配合して自動変速機油を製造した結果を示した(潤滑基油80質量%および添加剤成分20質量%)。これに対する組成および物理・化学的特性を表5に示した。
1)添加剤は、商業用添加剤であって、基準潤滑基油への適用の際にDiamond SP−IIIの自動変速機油規格を満足させ得るInfineum社のT4265パッケージ添加剤を使用した。
2)ブルックフィールド粘度は、ASTM D 2983に準じて測定した。
表5によれば、本発明に係る自動変速機油−1および自動変速機油−2は、比較油−1および比較油−2に比べて優れた粘度指数および低温粘度特性を示しており、特に低温粘度であるブルックフィールド粘度において著しい改善が観察された。自動変速機油において、ブルックフィールド粘度は、非常に重要な試験項目であって、パラフィン基油を適用する際に多くの制限事項として作用してきた。ところが、本発明のように低流動点および低粘度潤滑基油を含有した潤滑基油組成物を用いて製造された自動変速機油の場合、その改善が可能であった。従来から使用されてきたナフテン基油(表3の比較基油3)の場合、低温粘度規格は満足させることができたが、酸化安定性および蒸発減量の面では好ましくない。
一方、低粘度潤滑基油を自動変速機油に適用する場合において、蒸発による性能低下が常時懸念される対象であった。本発明に係る自動変速機油の蒸発特性を証明するために、表5に示した自動変速機油をFord社の自動変速機油規格(Mercon V)に提示された蒸発減量試験法で試験した後の性状を表6に示した。
表6に記載されているように、本発明に係る低粘度潤滑基油は、低蒸発減量の特性を示すため、低粘度潤滑基油を多量使用した自動変速機油−2の場合にも規格を満足させる。たとえ、低粘度基油の使用によってブルックフィールド粘度の変化が比較油−1および比較油−2に比べて低下した結果を示してはいるが、依然として規格を満足しており、ブルックフィールド粘度自体の値は依然として比較油に比べて優れていた。
前記実施例において1種の添加剤システムに対してテストを行ったが、自動変速機油において潤滑基油が自動変速機油の低温粘度に重大な影響を及ぼすので、実施例に使用された添加剤システムのみで本発明が適用されるのではない。特に、最近の規格変動により自動変速機油に要求される潤滑基油の粘度が多様化されているが、本発明のように低流動点および低粘度潤滑基油と高粘度潤滑基油のブレンディングによって低温性能が改善される基本的な特徴は変化しないことに注目する必要がある。
一方、本発明に係る低粘度潤滑基油が低温における粘度特性を改善すること以外に、他の自動変速機油の要求特性に及ぼす影響を把握するために、代表的なゴム適合性(seal compatibility)、酸化安定性(oxidation stability)および摩擦特性(frictional characteristics)を評価した。
比較油−1、比較油−2、自動変速機油−1および自動変速機油−2のゴム適合性を評価した結果を図3に示した。この際、ゴム(A)〜(F)は、米ゼネラルモーターズ社の自動変速機油規格で定めたゴムであり、試験条件150℃で70時間後の変化を測定したものである。図3によれば、試料間の差異は観察されなかった。
比較油−1、比較油−2、自動変速機油−1および自動変速機油−2に対し、試験温度155℃で銅、鉄触媒を使用した後、空気を時間当たり10リットルずつ供給しながら粘度を測定して酸化安定性を評価した。参考として、自動変速機油が酸化する場合、粘度が増加する。前記試験結果を図4に示した。図4に示すように、低粘度潤滑基油を使用した場合には、酸化安定度には大きい差を示していない。
一方、自動変速機油では、摩擦特性が非常に重要である。これは、主に潤滑油に適用された添加剤に影響される。ところが、潤滑基油によって影響され得るので、SAE#2試験機を用いて評価し、その評価結果を図5に示した。図5に示すように、比較油−1、比較油−2、自動変速機油−1および自動変速機油−2は全て同様の性能を示した。
上述した結果より、本発明に係る低粘度潤滑基油がゴム適合性、酸化安定性および摩擦特性において及ぼす影響が非常に小さいことが分かる。
本発明の単純な変形または変更は、当該分野で通常の知識を有する者によって容易に利用できる。このような変形または変更は全て本発明の領域に含まれるものと理解される。
燃料油水素化分解工程から副産される未転換油を用いて本発明に係る潤滑基油を製造する工程の一具体例を示す図である。 燃料油水素化分解工程から副産される未転換油を用いて本発明に係る潤滑基油を製造する工程の他の具体例を示す図である。 比較油−1、比較油−2、自動変速機油−1および自動変速機油−2のゴム適合性を評価した結果を示す図である。 比較油−1、比較油−2、自動変速機油−1および自動変速機油−2に対する酸化安定性を評価した結果を示す図である。 比較油−1、比較油−2、自動変速機油−1および自動変速機油−2に対する摩擦特性を評価した結果を示す図である。
符号の説明
AR 常圧残渣油
VGO 減圧ガス油
VR 減圧残渣油
UCO 未転換油
LSFO 低硫黄/低流動点重質油
V1 常圧残渣油減圧蒸留工程
V2 UCO減圧蒸留工程
V3 LSFO減圧蒸留工程
R1 VGO水素化処理反応工程
R2 VGO水素化分解反応工程
Fs1 第1分別蒸留工程
Fs2 第2分別蒸留工程
Fs3 第3分別蒸留工程
CDW 触媒脱蝋工程
HF 水素化仕上げ工程

Claims (7)

  1. 未転換油を含有する供給原料から触媒脱蝋および水素化仕上げ段階を含む処理工程によって製造され、2.0〜2.5cSt(100℃)の粘度、−42℃以下の流動点、90以上の粘度指数、および156℃以上の引火点を有することを特徴とする、自動変速機油製造用低粘度潤滑基油。
  2. 前記供給原料は、未転換油の質量を基準として30質量%までのワックスをさらに含んだものであることを特徴とする、請求項1に記載の自動変速機油製造用低粘度潤滑基油。
  3. (i)未転換油を含有する供給原料から触媒脱蝋および水素化仕上げ段階を含む処理工程によって製造され、2.0〜2.5cSt(100℃)の粘度、−42℃以下の流動点、90以上の粘度指数、および156℃以上の引火点を有する低粘度潤滑基油5〜50質量%、および
    (ii)2.5cStより大きく8cSt以下(100℃)の粘度を有する潤滑基油50〜95質量%
    を含むことを特徴とする、自動変速機油製造用潤滑基油組成物。
  4. 前記供給原料は、未転換油の質量を基準として30質量%までのワックスをさらに含んだものであることを特徴とする、請求項3に記載の自動変速機油製造用潤滑基油組成物。
  5. (i)未転換油を含有する供給原料から触媒脱蝋および水素化仕上げ段階を含む処理工程によって製造され、2.0〜2.5cSt(100℃)の粘度、−42℃以下の流動点、90以上の粘度指数および156℃以上の引火点を有する低粘度潤滑基油5〜50質量%、
    (ii)未転換油を含有する供給原料から触媒脱蝋および水素化仕上げ段階を含む処理工程によって製造され、5cStより大きく8cSt以下(100℃)の粘度および120以上の粘度指数を有する潤滑基油10〜60質量%、および
    (iii)2.5cStより大きく5cSt以下(100℃)の粘度を有する潤滑基油0〜80質量%
    を含むことを特徴とする、自動変速機油製造用潤滑基油組成物。
  6. (i)未転換油を含有する供給原料から触媒脱蝋および水素化仕上げ段階を含む処理工程によって製造され、2.0〜2.5cSt(100℃)の粘度、−42℃以下の流動点、90以上の粘度指数、および156℃以上の引火点を有する低粘度潤滑基油5〜50質量%、
    (ii)未転換油を含有する供給原料から触媒脱蝋および水素化仕上げ段階を含む処理工程によって製造され、6.7cSt(100℃)より大きい粘度および120以上の粘度指数を有する潤滑基油20〜60質量%、および
    (iii)2.5cStより大きく6.7cSt以下(100℃)の粘度を有する潤滑基油0〜70質量%
    を含むことを特徴とする、自動変速機油製造用潤滑基油組成物。
  7. 請求項3〜6のいずれか1項に記載の潤滑基油組成物80〜93質量%および自動変速機油添加剤7〜20質量%を含むことを特徴とする、自動変速機油。
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