JP2888085B2 - 吸・放熱ユニット - Google Patents

吸・放熱ユニット

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JP2888085B2
JP2888085B2 JP5077788A JP7778893A JP2888085B2 JP 2888085 B2 JP2888085 B2 JP 2888085B2 JP 5077788 A JP5077788 A JP 5077788A JP 7778893 A JP7778893 A JP 7778893A JP 2888085 B2 JP2888085 B2 JP 2888085B2
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幸雄 松原
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子冷却素子の吸熱効
率を向上するようにした吸・放熱ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の吸・放熱ユニットを図3について
説明する。同図において、1は2個の吸・放熱用フイ
ン、2はフイン1の一面に塗布された熱伝導性シリコ
ン、3は2枚のセラミックス板、4はセラミックス板3
上に形成された銅薄パターン、5は両側のパターン4に
両面を接着され,P,N,P,N,…の順に配設された
電子冷却素子のチップ、6は両端のパターン4に両端が
接続された直流電源である。
【0003】そして、この吸・放熱ユニットの熱抵抗R
は次式で表され、熱抵抗Rの等価回路は図4に示す通り
である。
【0004】R=Ra+2Rb+2Rc+2Rd ここで、Ra:チップ5の固有の熱抵抗 Rb:銅薄パターン4の熱抵抗 Rc:セラミックス板3の熱抵抗 Rd:熱伝導性シリコン2の熱抵抗 である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の前記吸・放熱ユ
ニットは、吸熱した熱量を放熱させるために、図4に示
す7個の直列の熱抵抗の損失を生じ、特に熱伝導性シリ
コン2の熱抵抗Rdは、組立上のフイン1との密着度に
大きく左右され、また、セラミックス板3の熱抵抗Rc
は、温度による反りに左右され、吸熱効率が悪い上、性
能が不安定であるという問題点がある。
【0006】本発明は、前記の点に留意し、吸熱効率を
向上するとともに性能の安定をはかった吸・放熱ユニッ
トを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明の吸・放熱ユニットは、2個の吸・放熱用フ
インの,電子冷却素子のチップ側の面に絶縁被膜を形成
するとともに、前記両被膜上に銅薄パターンを形成し、
前記両パターンに前記チップの両面を接着したものであ
る。
【0008】
【作用】前記のように構成された本発明の吸・放熱ユニ
ットは、吸・放熱用フインに絶縁被膜が形成され、その
被膜上に銅薄パターンが形成され、両側のパターンに電
子冷却素子のチップが接着されているため、被膜の熱抵
抗は微少で無視でき、ユニットの熱抵抗はチップの固有
の熱抵抗と、銅薄パターンの熱抵抗のみとなり、熱抵抗
による損失が激減し、吸熱効率が向上し且つ、組立上の
密着度が良好で、従来のように温度により反りの生ずる
セラミックス板を使用していなく、性能が安定する。
【0009】
【実施例】1実施例について図1及び図2を参照して説
明する。それらの図において図3及び図4と同一符号は
同一もしくは相当するものを示し、異なる点はつぎの通
りである。
【0010】両吸・放熱用フイン1の全面にアルマイト
処理などの絶縁性のコーティング処理が施され、フイン
1の少なくとも電子冷却素子のチップ5側の面に、絶縁
被膜が形成され、その被膜上にシルク印刷などにより銅
薄パターン4が形成され、両パターン4にチップ5がサ
ンドイッチ状に挟まれ、はんだ加工されている。
【0011】従って、ユニットの熱抵抗Rは、絶縁被膜
の抵抗が微少で無視されるため、 R=Ra+2Rb となり、全体の熱抵抗が激減し、吸熱効率が向上し、実
験の結果、約60%アップした。
【0012】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載する効果を奏する。
【0013】本発明の吸・放熱ユニットは、吸・放熱用
フィン1に絶縁被膜が形成され、その被膜上に銅薄パタ
ーン4が形成され、両側のパターン4に電子冷却素子の
チップ5が接着されているため、被膜の熱抵抗が微少で
無視され(絶縁被膜処理がされているフィンとされてい
ないフィンの温度比較をしたところ、いずれも同一温度
〈−18.7℃〉であった。)、ユニットの熱抵抗は、
チップの固有の熱抵抗と、銅薄パターンの熱抵抗のみと
なり、全体の熱抵抗を激減することができ、吸熱効率が
向上し、かつ、組立上の密着度が良好で、従来のように
温度により反りの生ずるセラミックス板を使用していな
く、性能を安定にすることができる。上記効果を具体的
な数値によって明示する。従来例として、特開昭63−
1084号公報に示されたものをあげると、ヒートコン
ダクタ間の熱抵抗は、 Ra+14.84 (cm 2 sec ℃/cal) となる。ここで、Raは、N型半導体、P型半導体の熱抵抗
である。 ところが、本願のものでは、吸・放熱用フィン
1,1間の熱抵抗は、 Ra+39.0×10 -4 (cm 2 sec ℃/cal) となる。ここで、 Raは電子冷却素子チップの熱抵抗で
ある。 これからみても、本願のものの熱抵抗が激減して
いることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例の正面図である。
【図2】図1の熱抵抗の等価回路である。
【図3】従来例の正面図である。
【図4】図3の熱抵抗の等価回路である。
【符号の説明】
1 吸・放熱用フイン 4 銅薄パターン 5 チップ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2個の吸・放熱用フインの,電子冷却素
    子のチップ側の面に絶縁被膜を形成するとともに、前記
    両被膜上に銅薄パターンを形成し、前記両パターンに前
    記チップの両面を接着した吸・放熱ユニット。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS631084A (ja) * 1986-06-20 1988-01-06 Matsushita Refrig Co 熱電効果素子
JP3400479B2 (ja) * 1993-02-10 2003-04-28 松下電工株式会社 電子加熱冷却装置

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