JP2887817B2 - クラッチの逆トルク低減装置 - Google Patents
クラッチの逆トルク低減装置Info
- Publication number
- JP2887817B2 JP2887817B2 JP31604590A JP31604590A JP2887817B2 JP 2887817 B2 JP2887817 B2 JP 2887817B2 JP 31604590 A JP31604590 A JP 31604590A JP 31604590 A JP31604590 A JP 31604590A JP 2887817 B2 JP2887817 B2 JP 2887817B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- clutch
- spring
- inner disk
- friction plate
- reverse torque
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Mechanical Operated Clutches (AREA)
- One-Way And Automatic Clutches, And Combinations Of Different Clutches (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、自動二輪車などに用いるクラッチの逆ト
ルク低減装置に関する。
ルク低減装置に関する。
(従来の技術) 自動二輪車は、エンジンのクランク軸の後側にクラッ
チを装着し、クラッチの後側に多段歯車変速機を設け、
更にチエンなどで後輪を駆動するようにしている。そし
て、発進や停車のとき、或いは多段歯車変速機の切替え
のとき、クラッチを適宜断接操作して行っている。クラ
ッチは、一般に多板クラッチが用いられ、複数の交互に
重ねた駆動摩擦板と被動摩擦板をクラッチスプリングで
プレシャープレートを介して弾圧し、摩擦で動力を伝達
するようにしてあり、エンジンの出力で後輪を駆動する
ときに滑りが発生しないクラッチの伝達容量が得られる
ように設定する。エンジンブレーキで減速するときや、
変速機をシフトダウンするときなどには、後輪側からエ
ンジン側に逆トルクが伝わり、後輪とエンジンの回転が
同調しないと、一瞬後輪がロックする感じになってホッ
ピングが発生する。これを防ぐために、クラッチにダン
パーを設けたり、クラッチスプリングの取付け長さを長
くできる逆トルクカムを設けて、クラッチスプリングの
付勢力を弱めて伝達容量を低減してクラッチを滑らせる
ことができるようにしている。例えば、特開昭61−2942
19号公報参照。
チを装着し、クラッチの後側に多段歯車変速機を設け、
更にチエンなどで後輪を駆動するようにしている。そし
て、発進や停車のとき、或いは多段歯車変速機の切替え
のとき、クラッチを適宜断接操作して行っている。クラ
ッチは、一般に多板クラッチが用いられ、複数の交互に
重ねた駆動摩擦板と被動摩擦板をクラッチスプリングで
プレシャープレートを介して弾圧し、摩擦で動力を伝達
するようにしてあり、エンジンの出力で後輪を駆動する
ときに滑りが発生しないクラッチの伝達容量が得られる
ように設定する。エンジンブレーキで減速するときや、
変速機をシフトダウンするときなどには、後輪側からエ
ンジン側に逆トルクが伝わり、後輪とエンジンの回転が
同調しないと、一瞬後輪がロックする感じになってホッ
ピングが発生する。これを防ぐために、クラッチにダン
パーを設けたり、クラッチスプリングの取付け長さを長
くできる逆トルクカムを設けて、クラッチスプリングの
付勢力を弱めて伝達容量を低減してクラッチを滑らせる
ことができるようにしている。例えば、特開昭61−2942
19号公報参照。
(発明が解決しようとする課題) クラッチスプリングの取付け長さを変えて伝達容量を
低減するものは、逆トルクカムのリフト量で低減量が定
まり、クラッチの伝達容量の低減に自由度がない。又、
クラッチスプリングの逆トルク時に長くなる長さを確保
するために、クラッチスプリングの取付け荷重を大きく
していて、クラッチ操作が重くなる不都合がある。
低減するものは、逆トルクカムのリフト量で低減量が定
まり、クラッチの伝達容量の低減に自由度がない。又、
クラッチスプリングの逆トルク時に長くなる長さを確保
するために、クラッチスプリングの取付け荷重を大きく
していて、クラッチ操作が重くなる不都合がある。
この発明は、かかる点に鑑み、逆トルク時のクラッチ
伝達容量低減幅の設定に自由度があり、低減量を大きく
できると共に、クラッチ操作力が殆ど変化せず軽く操作
できるクラッチの逆トルク低減装置を得ることにある。
伝達容量低減幅の設定に自由度があり、低減量を大きく
できると共に、クラッチ操作力が殆ど変化せず軽く操作
できるクラッチの逆トルク低減装置を得ることにある。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するために、この発明のクラッチの逆
トルク低減装置は、ドライブギヤーに所定範囲回動可能
にドッグ嵌合せしたクラッチハウジングの駆動摩擦板
と、ドリブンシャフトに取付けたスリーブハブの被動摩
擦板を交互に重ね合せ、内側にインナーディスクを設
け、外側にプレシャープレートを合せ、インナーディス
クとプレシャープレートの間にクラッチスプリングを弾
挿してクラッチスプリングで駆動摩擦板と被動摩擦板を
圧接して動力を伝達するようにし、ドライブギヤーとク
ラッチハウジングの間に逆トルクが加わった場合に乗上
げるカムを設け、逆トルク時にインナーディスクを押し
てクラッチスプリングの弾挿間隔を長くしてクラッチの
伝達容量を減少し、インナーディスクとスリーブハブの
間に保持バネを挿入すると共に、インナーディスクとプ
レシャープレートの間にキャンセルスプリングを弾挿す
るようにしたことにある。
トルク低減装置は、ドライブギヤーに所定範囲回動可能
にドッグ嵌合せしたクラッチハウジングの駆動摩擦板
と、ドリブンシャフトに取付けたスリーブハブの被動摩
擦板を交互に重ね合せ、内側にインナーディスクを設
け、外側にプレシャープレートを合せ、インナーディス
クとプレシャープレートの間にクラッチスプリングを弾
挿してクラッチスプリングで駆動摩擦板と被動摩擦板を
圧接して動力を伝達するようにし、ドライブギヤーとク
ラッチハウジングの間に逆トルクが加わった場合に乗上
げるカムを設け、逆トルク時にインナーディスクを押し
てクラッチスプリングの弾挿間隔を長くしてクラッチの
伝達容量を減少し、インナーディスクとスリーブハブの
間に保持バネを挿入すると共に、インナーディスクとプ
レシャープレートの間にキャンセルスプリングを弾挿す
るようにしたことにある。
(作 用) 正転時は、駆動摩擦板と被動摩擦板を、プレシャープ
レートを介してクラッチスプリングのセット長さのイニ
シャル荷重で圧接し、摩擦で動力を伝達する、又、この
とき、キャンセルスプリングが差圧を発生している。プ
ッシュロッドでプレシャープレートを外側に引くと駆動
摩擦板と被動摩擦板がフリーになってクラッチが切れ
る。インナーディスクは、保持バネで、スリーブハブの
セットクリップに押付けられていて正規位置にある。逆
トルクが加わった場合は、カムによってクラッチハウジ
ングが外側に押されて移動し、これと共に、キャンセル
スプリングと保持バネを押してインナーディスクが移動
し、クラッチスプリングの取付け長さが長くなって、ク
ラッチの伝達容量が低減する。そして、キャンセルスプ
リングの弾圧によって大巾に伝達容量を低減できる。キ
ャンセルスプリングには、設定する弾力に自由度があ
り、クラッチの伝達容量低減を任意に設定できる。
レートを介してクラッチスプリングのセット長さのイニ
シャル荷重で圧接し、摩擦で動力を伝達する、又、この
とき、キャンセルスプリングが差圧を発生している。プ
ッシュロッドでプレシャープレートを外側に引くと駆動
摩擦板と被動摩擦板がフリーになってクラッチが切れ
る。インナーディスクは、保持バネで、スリーブハブの
セットクリップに押付けられていて正規位置にある。逆
トルクが加わった場合は、カムによってクラッチハウジ
ングが外側に押されて移動し、これと共に、キャンセル
スプリングと保持バネを押してインナーディスクが移動
し、クラッチスプリングの取付け長さが長くなって、ク
ラッチの伝達容量が低減する。そして、キャンセルスプ
リングの弾圧によって大巾に伝達容量を低減できる。キ
ャンセルスプリングには、設定する弾力に自由度があ
り、クラッチの伝達容量低減を任意に設定できる。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面によって説明する。
ドリブンシャフト1に回転自在に軸支させたドライブ
ギヤー2の内端と、クラッチハウジング3の内端には、
ドッグ4,5が設けてあって、ドッグ4,5の遊びの範囲回動
できて、一体に回転するように、ドライブギヤー2にク
ラッチハウジング3を連結する。クラッチハウジング3
には、駆動摩擦板6を回転一体で摺動可能に挿入する。
ドリブンシャフト1に取付けたスリーブハブ7には、被
動摩擦板8を回転一体で摺動可能に挿入する。駆動摩擦
板6と被動摩擦板8は、交互に重ね合せ、外側にプレシ
ャープレート9を配して、プレシャープレート8とスリ
ーブハブ7の内側で挟むようにしてある。スリーブハブ
7の内端には、インナーディスク10を保持バネ11でセッ
トクリップ12に押付けて取付けてある。インナーディス
ク10とプレシャープレート9には、クラッチスプリング
13を弾挿してプレシャープレート9を内側に押し、駆動
摩擦板6と被動摩擦板8を圧接して摩擦で動力を伝達す
る。プッシュピース14で、クラッチスプリング13に抗し
てプレシャープレート9を外側に引くと、駆動摩擦板6
と被動摩擦板8がフリーになって、クラッチが切れる。
インナーディスク10とプレシャープレート9の間には、
キャンセルスプリング15を弾挿する。クラッチハウジン
グ3のドッグ5部分には、カム16が設けてあって、逆ト
ルクが加わって回動したとき、ドライブギヤー2の突起
17で外側に押出され、クラッチハウジング3で、インナ
ーディスク10を保持バネ11とキャンセルスプリング15に
抗して押出し、クラッチスプリング13のセット長さを長
くして、弾力を弱め、クラッチの伝達容量を低減する。
このとき、キャンセルスプリング15が押されることによ
って、低減量を大きくできる。又、キャンセルスプリン
グ15のセット荷重で、低減量を任意に変更できる。
ギヤー2の内端と、クラッチハウジング3の内端には、
ドッグ4,5が設けてあって、ドッグ4,5の遊びの範囲回動
できて、一体に回転するように、ドライブギヤー2にク
ラッチハウジング3を連結する。クラッチハウジング3
には、駆動摩擦板6を回転一体で摺動可能に挿入する。
ドリブンシャフト1に取付けたスリーブハブ7には、被
動摩擦板8を回転一体で摺動可能に挿入する。駆動摩擦
板6と被動摩擦板8は、交互に重ね合せ、外側にプレシ
ャープレート9を配して、プレシャープレート8とスリ
ーブハブ7の内側で挟むようにしてある。スリーブハブ
7の内端には、インナーディスク10を保持バネ11でセッ
トクリップ12に押付けて取付けてある。インナーディス
ク10とプレシャープレート9には、クラッチスプリング
13を弾挿してプレシャープレート9を内側に押し、駆動
摩擦板6と被動摩擦板8を圧接して摩擦で動力を伝達す
る。プッシュピース14で、クラッチスプリング13に抗し
てプレシャープレート9を外側に引くと、駆動摩擦板6
と被動摩擦板8がフリーになって、クラッチが切れる。
インナーディスク10とプレシャープレート9の間には、
キャンセルスプリング15を弾挿する。クラッチハウジン
グ3のドッグ5部分には、カム16が設けてあって、逆ト
ルクが加わって回動したとき、ドライブギヤー2の突起
17で外側に押出され、クラッチハウジング3で、インナ
ーディスク10を保持バネ11とキャンセルスプリング15に
抗して押出し、クラッチスプリング13のセット長さを長
くして、弾力を弱め、クラッチの伝達容量を低減する。
このとき、キャンセルスプリング15が押されることによ
って、低減量を大きくできる。又、キャンセルスプリン
グ15のセット荷重で、低減量を任意に変更できる。
(発明の効果) 以上説明したように、この発明は、上述のように構成
したので、逆トルク時にカムで、インナーディスクを外
側に押すことによって、クラッチスプリングの弾力を弱
めて、クラッチの伝達容量を低減できる。そして、この
とき、キャンセルスプリングの設定荷重によって、低減
量を任意に設定できると共に、低減量をインナーディス
クの少量の移動で大きくできる。又、プッシュピースで
クラッチを切るときは、クラッチスプリングの設定弾力
を小さくできることによって、軽く操作できる。
したので、逆トルク時にカムで、インナーディスクを外
側に押すことによって、クラッチスプリングの弾力を弱
めて、クラッチの伝達容量を低減できる。そして、この
とき、キャンセルスプリングの設定荷重によって、低減
量を任意に設定できると共に、低減量をインナーディス
クの少量の移動で大きくできる。又、プッシュピースで
クラッチを切るときは、クラッチスプリングの設定弾力
を小さくできることによって、軽く操作できる。
図は本発明の実施例を示し、 第1図は縦断面図、 第2図は第1図A矢視部の部分拡大展開図、 である。 1……ドリブンシャフト、2……ドライブギヤー、3…
…クラッチハウジング、4,5……ドッグ、6……駆動摩
擦板、7……スリーブハブ、8……被動摩擦板、9……
プレシャープレート、10……インナーディスク、11……
保持バネ、13……クラッチスプリング、15……キャンセ
ルスプリング、16……カム。
…クラッチハウジング、4,5……ドッグ、6……駆動摩
擦板、7……スリーブハブ、8……被動摩擦板、9……
プレシャープレート、10……インナーディスク、11……
保持バネ、13……クラッチスプリング、15……キャンセ
ルスプリング、16……カム。
Claims (1)
- 【請求項1】ドライブギヤーに所定範囲回動可能にドッ
グ嵌合せしたクラッチハウジングの駆動摩擦板と、ドリ
ブンシャフトに取付けたスリーブハブの被動摩擦板を交
互に重ね合せ、内側にインナーディスクを設け、外側に
プレシャープレートを合せ、インナーディスクとプレシ
ャープレートの間にクラッチスプリングを弾挿してクラ
ッチスプリングで駆動摩擦板と被動摩擦板を圧接して動
力を伝達するようにし、ドライブギヤーとクラッチハウ
ジングの間に逆トルクが加わった場合に乗上げるカムを
設け、逆トルク時にインナーディスクを押してクラッチ
スプリングの弾挿間隔を長くしてクラッチの伝達容量を
減少し、インナーディスクとスリーブハブの間に保持バ
ネを挿入すると共に、インナーディスクとプレシャープ
レートの間にキャンセルスプリングを弾挿するようにし
たことを特徴とするクラッチの逆トルク低減装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31604590A JP2887817B2 (ja) | 1990-11-22 | 1990-11-22 | クラッチの逆トルク低減装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31604590A JP2887817B2 (ja) | 1990-11-22 | 1990-11-22 | クラッチの逆トルク低減装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04191537A JPH04191537A (ja) | 1992-07-09 |
JP2887817B2 true JP2887817B2 (ja) | 1999-05-10 |
Family
ID=18072654
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31604590A Expired - Lifetime JP2887817B2 (ja) | 1990-11-22 | 1990-11-22 | クラッチの逆トルク低減装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2887817B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005240752A (ja) * | 2004-02-27 | 2005-09-08 | Honda Motor Co Ltd | Acgステータの取付構造 |
-
1990
- 1990-11-22 JP JP31604590A patent/JP2887817B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04191537A (ja) | 1992-07-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4425989A (en) | Power transmission system for vehicles | |
US11149799B2 (en) | Power transmission device | |
EP1205337B1 (en) | Differential limiting device for a differential device | |
JP2887817B2 (ja) | クラッチの逆トルク低減装置 | |
JP3328311B2 (ja) | 多板クラッチ | |
JPH0212294B2 (ja) | ||
JP2581965B2 (ja) | 動力伝達装置 | |
JPH0765628B2 (ja) | 摩擦クラツチ | |
JP2001295867A (ja) | 動力伝達装置 | |
JP4668382B2 (ja) | 多板式摩擦係合装置 | |
JPS6224824Y2 (ja) | ||
JP4818150B2 (ja) | クラッチ装置 | |
JPH06100237B2 (ja) | 伝動装置 | |
JP4901304B2 (ja) | デファレンシャル装置 | |
JPS6335850B2 (ja) | ||
JP3089429B2 (ja) | 湿式多板クラッチ | |
EP4368848A1 (en) | Clutch device and motorcycle | |
JPS6039901B2 (ja) | 伝動系の摩擦式緩衝装置 | |
JP2557376Y2 (ja) | 車両の駆動力緩衝装置 | |
JPS6159406B2 (ja) | ||
JPH0143541Y2 (ja) | ||
RU29688U1 (ru) | Конечная передача транспортного средства | |
KR200175699Y1 (ko) | 차동제한장치 구조 | |
JP2588180Y2 (ja) | 移動農機のサイドクラッチブレーキ装置 | |
JP2000120723A (ja) | 摩擦係合装置 |