JP2886306B2 - 皮膚外用剤 - Google Patents

皮膚外用剤

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、皮膚外用剤に関するものであり、更に詳し
くは、角層のターンオーバーの正常化とターンオーバー
の遅延化とによって、皮膚生理の正常化をはかり、もっ
て角層細胞配列の規則性を回復させることにより肌荒れ
が改善される作用を示す皮膚外用剤を提供せんとするも
のである。
[背景技術] 従来、肌荒れの改善効果をうたっている皮膚外用剤
は、その大半が皮膚を保水するという作用によるもので
ある。この皮膚を保水するという方法には、閉塞剤を用
いて経表皮性水分損失(T.W.L)を抑制する方法と、保
湿剤を用いて皮膚水和効果を高める方法とがある。
前者の方法は、皮膚との密着性が良く、疎水性を有す
るものとしてワセリン軟膏や油中水型乳化物を利用する
というものであるが、この様な特性を有する物質または
材料は、油っぽく、ベタベタするなどの不快な感触を与
えるという欠点を有する。
後者の方法は、給湿力および保湿力の優れたソルビッ
ト、マルチトール、エチレングリコール、プロピレング
リコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリンなど
の多価アルコール類や尿素やピロリドンカルボン酸ナト
リウム、乳酸ナトリウムなどの有機酸塩類に代表される
保湿剤を含有した乳化組成物を用いるというものである
が、効果を高める為にはこれらの物質を多量に配合しな
ければならず、その結果、ベタベタ感やヌメリ感などの
不快な感触を与えるという欠点を有する。
そして、これらいずれの方法も、角層細胞配列の規則
性を回復することはできない。
特開昭62−187404号公報には、特定量のスフィンゴ糖
脂質とステロイド配糖体および/またはトリテルペノイ
ド配糖体を配合した化粧料が保水機能に優れていること
が述べられているが、この化粧料によっては、角層のタ
ーンオーバーは正常化されるが、角層細胞配列の規則性
を回復することは期待できない。
E.Hlzle & G.Plewig,J.Invest.Dermatol.,68,350
(1977)には、副腎皮質ホルモンを皮膚に局所投与し、
ヒト角層細胞の形態の変化を観察し、それが、特に、タ
ーンオーバーの遅延化に寄与することが述べられている
が角層細胞配列の規則性の回復については、明らかでな
い。
また、日光ハンドブックには、エストローゲン(卵胞
ホルモン)が表皮の発育を抑制することが記載されてい
るが、角層細胞配列の規則性の回復については、何も記
載されていない。
本発明の目的は、角層のターンオーバーの正常化とタ
ーンオーバーの遅延化とによって、皮膚生理の正常化を
はかり、もって角層細胞配列の規則性を回復させること
により、肌荒れ改善を行なう皮膚外用剤を開発せんとす
るものである。
[発明の開示] 本発明者らは、皮膚の角層細胞配列の規則性回復につ
いて鋭意研究した結果、飛躍的に肌荒れ改善効果を示す
皮膚外用剤を得ることに成功した。すなわち、本発明
は、(a)ステロイド配糖体および/またはトリテルペ
ノイド配糖体と(b)スフィンゴ糖脂質とを全量の0.00
05〜90重量%含有し、この(a)/(b)の配合比が、
重量基算で90/10〜10/90であり、かつ、ステロイドホル
モンを、全量の0.5重量%以下の有効量で含有すること
を特徴とする皮膚外用剤を提供するものである。本発明
に係る皮膚外用剤の好ましい態様としては上記の含有成
分の他に更に抗炎症剤、細胞賦活剤、過酸化脂質生成阻
害剤、保湿剤のうちの少なくとも1種を共に含む皮膚外
用剤である。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の皮膚外用剤に用いられる前記のステロイド配
糖体の例としては、カンペステロールグリコサイド、ス
チグマステロールグリコサイド、β−シトステロールグ
リコサイド、コレステロールグリコサイド、スチグマス
テノールグリコサイド、アベナステロールグリコサイド
などが挙げられる。
本発明の皮膚外用剤に用いられる前記のトリテルペノ
イド配糖体の例としては、シクロアルテノールグリコサ
イド、24−メチレンシクロアルテノールグリコサイド、
シクロアルタノールグリコサイド、シクロブラノールグ
リコサイド、グリチルリチン、ジンセノサイドなどが挙
げられる。
本発明の皮膚外用剤に用いられる前記のスフィンゴ糖
脂質とは、糖脂質すなわち分子中に脂肪酸と糖質を含む
物質群中にあって、ジヒドロスフィンゴシン、スフィン
ゴシン、フィトスフィンゴシン、デヒドロフィトスフィ
ンゴシンなどに代表されるスフィンゴシン骨格をその内
部に有するものであり、例えばモノヘキソシルセラミド
(セレブロシド)、スフィンゴプラスマローゲンス、ガ
ラクトシルセラミド脂肪酸エステル、グリコシルセラミ
ド脂肪酸エステルなどのモノヘキソシルセラミド脂肪酸
エステル(セレブロシドエステル)、D−ガラクトシル
(1→4)D−グリコシル(1→)セラミド、D−ガラ
クトシル(1→4)D−ガラクトシル(1→)セラミド
などのジヘキソシルセラミド、D−ガラクトシル(1→
4)D−ガラクトシル(1→4)D−グルコシル(1
→)セラミドなどのトリヘキソシルセラミド、ガラクト
シル−セラミド硫酸エステル(セレブロシド硫酸すなわ
ちスルファチド)、ジヘキソシル−セラミド硫酸エステ
ル、また、N−アセチルガラクトサミン(1→3)D−
ガラクトシル(1→4)ガラクトシル(1→4)D−グ
ルコシル(1→)セラミド[グロボシドI]、N−アセ
チルガラクトサミン(1→4)D−ガラクトシル(1→
4)D−グルコシル(1→)セラミド、D−ガラクトシ
ル(1→3)N−アセチルガラクトサミン(1→4)D
−ガラクトシル(1→4)グルコシル(1→)セラミ
ド、D−ガラクトシル(1→3)D−ガラクトシル(1
→3)N−アセチルグルコサミン(1→3)D−ガラク
トシル(1→4)D−グルコシル(1→)セラミドなど
のグロボシド、N−アセチルノイラミン酸(2→3)D
−ガラクトシル(1→4)D−グルコシル(1→)セラ
ミド、N−アセチルノイラミン酸(2→3)D−ガラク
トシル(1→)セラミドなどのヘマトシド、中性糖の他
にシアル酸とヘキソサミンの両方を含んだガングリオシ
ドなどが挙げられる。
本発明に係る皮膚外用剤中に、ステロイド配糖体およ
び/またはトリテルペノイド配糖体とスフィンゴ糖脂質
とを含有させるにあたっては、皮膚外用剤を調製する際
に各成分をそれぞれ、適宜に配合してもよいが、本発明
の効果をより高めるためには、むしろステロイド配糖体
および/またはトリテルペノイド配糖体とスフィンゴ糖
脂質とを予め適当な有機溶媒の存在下、加熱溶解後溶媒
を留去して一体化した後、これを油相に添加する方法が
有利である。更に、工業的見地からみると、ステロイド
配糖体、トリテルペノイド配糖体、スフィンゴ糖脂質は
何れも広く動植物界に存在する天然材料中に含有されて
いるものであるため、これらの天然の材料中より有機溶
剤により抽出したものをそのまま用いるのが最も有利で
ある。ただし、この場合には、動植物中におけるステロ
イド配糖体、トリテルペノイド配糖体、スフィンゴ糖脂
質の含有量は原料となる動植物の種、あるいはその動植
物の部位などにより異なり、かつ得られた抽出物中にお
ける(ステロイド配糖体+トリテルペノイド配糖体)/
スフィンゴ糖脂質の比が本発明における重要な要素であ
ることから、その原料の選択もまた重要なこととなる。
上記の比が前述の条件を満たすものの例としては、米
糠、ふすま(小麦胚芽)、粟、稗、大豆、高粱、トウモ
ロコシなどが挙げられるが、これらの材料は、本発明に
係る皮膚外用剤の材料として、好ましく使用される。
これらの植物原料からステロイド配糖体とトリテルペ
ノイド配糖体およびスフィンゴ糖脂質の混合物を抽出す
るに際しては、原料を必要に応じて前処理した後、有機
溶剤例えばクロロホルム、メタノール、ブタノールもし
くはイソプロパノールなどを用い、これらを単独でまた
は混合物として溶剤とし、その溶剤により抽出処理を行
ない、これをカラムクロマト法などを用いて分離回収す
る方法などが適宜使用される。
本発明の皮膚外用剤においては、上記ステロイド配糖
体およびトリテルペノイド配糖体より選択される1種あ
るいは2種以上と、スフィンゴ糖脂質類より選択される
1種あるいは2種以上とを全量基算で0.0005〜90重量%
好ましくは0.5〜2.0重量%の範囲で含有させる。
上記の(a)ステロイド配糖体および/またはトリテ
ルペノイド配糖体と(b)スフィンゴ糖脂質との含有比
は、重量基質で、(a)/(b)=90/10〜10/90であ
る。上記範囲より(a)が多くなると、皮膚外用剤基剤
に対する溶解性が低下し、結果として良好な肌荒れ改善
効果が得られなくなり、(a)の量が上記の割合以下に
なっても良好な肌荒れ改善効果は得難くなる。最も好ま
しい範囲としては、60/40〜85/15の範囲が挙げられる。
次に、前述のステロイド配糖体およびトリテルペノイ
ド配糖体とスフィンゴ糖脂質とを含む混合物を、植物材
料から有機溶剤抽出法に従って得る場合の製造例を以下
に示す。
製造例1 前処理として、米糠をヘキサンで抽出し、得られたオ
イルを硫酸処理して沈殿物を得る。得られた沈殿物の10
0gをクロロホルム/メタノール=2/1の混合溶剤1で
温浸抽出した後、残留物を別し、減圧濃縮した。得ら
れた抽出物にクロロホルム100mlを加え再溶解した後、
シリカゲルカラムに展開した。展開溶剤としては、先ず
クロロホルム/メタノール=9/1を用いて中性脂質、コ
レステロール、脂肪酸などを溶出させ、次にクロロホル
ム/メタノール=8/2を用いて目的のスフィンゴ糖脂
質、ステロイド配糖体、トリテルペノイド配糖体の混合
物を溶出させた。収量1g。
TLC法分析結果(展開溶媒:ベンゼン/エタノール=5
/1) Rf値:0.25〜0.28(スフィンゴ糖脂質) :0.32〜0.35(ステロイド配糖体およびトリテルペノ
イド配糖体) 混合比:(ステロイド配糖体+トリテルペノイド配糖
体)/スフィンゴ糖脂質=70/30 本発明の皮膚外用剤に使用される前述のステロイドホ
ルモンとしては、卵胞ホルモンと副腎皮質ホルモンが適
している。卵胞ホルモンの例としては、エストラジオー
ルおよびそのエステル、エストロン、エチニルエストラ
ジオールなどが挙げられる。また、副腎皮質ホルモンの
例としては、コルチゾンおよびそのエステル、ヒドロコ
ルチゾンおよびそのエステル、プレドニゾン、プレドニ
ゾロンなどが挙げられる。
これらステロイドホルモンは、市販品をそのまゝある
いは加工して用いることができる。
本発明の皮膚外用剤では、上記のステロイドホルモン
より選択される1種あるいは2種以上を、全量に対して
0.5重量%以下の有効量好ましくは0.001〜0.1重量%の
範囲で含有させる。
本発明の好ましい態様としての皮膚外用剤に含有させ
る抗炎症剤の例としては、グリチルレチン酸またはその
誘導体、グリチルリチン酸またはその誘導体、ビサボロ
ール、ゲンノショウコエキス、マロニエエキス、アロエ
抽出物などが挙げられる。
同じように好ましい態様としての皮膚外用剤に含有さ
せる細胞賦活剤の例としては、アラントインまたはその
誘導体、当帰エキス、ローズマリーエキス、胎盤抽出エ
キスなどの生体抽出物などが挙げられる。
同様に、含有させる過酸化脂質生成阻害剤の例として
は、ビタミンE、スーパーオキシドディスムターゼ(SO
D)、タンニン類などが挙げられる。
同様に、含有させる保湿剤の例としては、ヒアルロン
酸ナトリウム、コラーゲンなどが挙げられる。
本発明の皮膚外用剤中に含有させることのできる他の
成分としては、通常、一般に皮膚外用剤中に使用される
炭化水素類、ロウ類、油脂類、エステル類、高級脂肪
酸、高級アルコール、界面活性剤、香料、色素、防腐
剤、抗酸化剤、紫外線吸収剤、アルコール類、pH調整剤
などが挙げられ、更に、本発明の皮膚外用剤の使用目的
に応じ種々の薬効成分が配合される。
本発明の皮膚外用剤の剤形は、種々の形態とすること
ができる。その例を挙げると、クリーム、乳液、化粧
水、ゲル、軟膏などである。
以下本発明の実施例ならびに比較対照のための比較例
を挙げ、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれ
ら実施例により制限されるものではない。
なお配合量の数値は、重量部によるもである。
(製法) 上記表1中ので示した原料とで示した原料をそれ
ぞれ、80℃に加熱溶解させる。撹拌しながら、の溶解
物に、の溶解物の一部を徐徐に加え、反転乳化後、
の溶解物の残りを加える。40℃まで冷却後、表1中の
で示した原料を加え、更に、30℃に冷却する。
次に、本発明の皮膚外用剤について下記A、Bおよび
Cの各テストを行なった結果を示す。
A 角層のターンオーバーの正常化および遅延化につい
てのテスト および B 各層細胞の配列の規則性の回復についてのテスト および C 肌荒れ改善効果の観察テスト A.角層のターンオーバーの正常化および遅延化について
のテスト 試料 実施例1および比較例1、2、3 方法 ダンシルクロライド法で行なった。この方法は紫外線
照射で螢光を発するダンシルクロライドを角層細胞に結
合させ、その蛍光の減衰速度より角層のターンオーバー
時間を求めるものである。ダンシルククロライド法の詳
細は、G.L.Grove & A.M.Kligman,Stratum Corneum,p19
1(1983)(Springer−Verlag Berlin Heidelberg New
York)に述べられている。
結果 結果は、第1図、第2図、第3図に示されるとおりで
ある。
第1図に示されているところから明らかなように、比
較例1(ステロイド配糖体およびトリカテルペノイド配
糖体とスフィンゴ糖脂質とを含有し、ステロイドホルモ
ンを含有しないもの)の皮膚外用剤は−o−で示され、
比較例3(ステロイド配糖体、トリテルペノイド配糖
体、スフィンゴ糖脂質およびステロイドホルモンのいず
れをも含有しないもの)の皮膚外用剤は、−−●−−で
示されているが、比較例3が、通常直線的に減衰すべき
ターンオーバーが二次曲線的に減衰しているのに対し、
比較例1は直線となり、正常化していることが認められ
る。しかしながら、比較例1のものについては、角層の
ターンオーバーを遅延化する機能はほとんど認められな
い。
次に第2図でみると、比較例2(ステロイドホルモン
を含有しているが、ステロイド配糖体、トリテルペノイ
ド配糖体およびスフィンゴ糖脂質を含有していないも
の)の皮膚外用剤については、変調した角層のターンオ
ーバーを遅延化する機能は認められるが、二次曲線的に
減衰しているように角層のターンオーバーを正常化する
機能はほとんど認められない。
次に、第3図でみると、実施例1(ステロイド配糖体
およびトリテルペノイド配糖体とスフィンゴ糖脂質並び
にステロイドホルモンを含有しているもの)の皮膚外用
剤については角層のターンオーバーを正常化する機能と
遅延化する機能とが認められる。
このような角層のターンオーバーの正常化および遅延
化の効果は肌にとって好ましい効果をもたらし、肌荒れ
等の状態を改善する。更にこれらの改善効果は単に表面
状態を改善するというものではなく皮膚内部から皮膚全
体を本質的に改善するものであり従来技術では得られな
い明らかな特徴的利点として特記することができる。
B.角層細胞の配列の規則性の回復についてのテスト 試料 実施例1および比較例1、2、3 方法 (1)ラウリル硫酸ナトリウム0.5%(w/v)水溶液を直
径1.9cmの円形紙に0.1ml含ませ、ヒト上腕内側の6ケ
所に貼り、24時間のクローズドパッチを行なう。
20才代から40才代の健常男子20名を被験者とした。
この処理によって、いわゆる、肌荒れ状態が生じ、表
面角層細胞の配列が乱れる。
(2)(1)の処理後、クローズドパッチをはずし、そ
の次の日から朝(9時)と夕(17時)の1日2回、試料
を2ケ月間連続塗布する。部位差を考慮し、被験者ごと
に塗布部位をローテーションにより変え、部位差の出な
いようにする。経日的に回復する速度を皮膚表面より粘
着テープで得られる角層を標本として、その細胞配列を
観察することによって評価する。
角層細胞の配列の規則性は、下記の5段階評価によ
り、判定する。
表2にその結果を示す。表2中の順位スコアの数字は
前記の5段階評価法で評価した細胞配列の結果にもとづ
いて、テストした検体の2ケ月後の回復効果の順位を統
計処理して得られたものである。順位スコアの数字が小
さいほど細胞配列の回復速度が速いことを示す。
このテスト結果から、実施例1は比較例1、2、3に
比べ、1位となる割合が最も高く、その回復効果は統計
学的に有意に高いことが認められた。また比較例1と比
較例2との間には有意の差がみられたが、比較例2と比
較例3および無塗布例との間には有意の差がみられなか
った。また比較例3と無塗布例との間には有意の差がみ
られなかった。
これらの結果は、ステロイド配糖体および/またはト
リテルペノイド配糖体とスフィンゴ糖脂質を含有し、ス
テロイドホルモンを含有しない場合の細胞配列効果がこ
れにステロイドホルモンを共に含有せしめることによっ
て相乗的に増加することが確認された。
C.肌荒れ改善効果の観察テスト 試料 実施例1 方法 正常皮膚の上腕内側部に0.5%ラウリル硫酸ナトリウ
ム水溶液を塗布し、損傷させる。翌日から、損傷部位の
一部に、実施例1の皮膚外用剤を1日2回17日間連続塗
布し、他の損傷部位には、何も塗布せず未処置のまゝ
で、自然治癒させる。17日後、両方の部位の肌荒れ改善
効果を粘着テープによる剥離角層標本の角層状態を顕微
鏡観察することにより、評価することができる。肌荒れ
しない皮膚の角層は均一に薄く剥がれるのに対し、肌荒
れした皮膚の角層は不均一に厚く剥れる。
実施例1の皮膚外用剤を塗布した部位から得た角層標
本は無塗布部位から得たものに比べ不均一に厚く剥れる
現象が明らかに早期に消失することが認められ、肌荒れ
回復効果が認められた。
(製法) 上記表3中ので示した原料を80℃にて均一に溶解
し、別に80℃で均一に溶解しておいたで示した成分
を、ホモミキサーで撹拌しながら、の溶解物に添加し
て乳化させた後、冷却しながら、これに、40℃でで示
した原料を添加し、更に30℃まで冷却する。
実施例7 軟膏 (処方) (製法) 上記処方における原料とをそれぞれ別個に80℃に
加熱し、いずれも均質に混合する。撹拌しながらに
を徐々に加える。40℃まで冷却後これに、を加える。
[発明の効果] 本発明に係る皮膚外用剤は、これを使用することによ
り、皮膚角層のターンオーバーを正常化し、遅延化させ
て角層細胞の配列の規則性を回復させ、肌荒れ改善を行
なうことができる。
本発明に係る皮膚外用剤には、抗炎症剤、細胞賦活
剤、過酸化脂質生成阻害剤、保湿剤などをこれに含有さ
せるかあるいはこれと併用することにより、肌荒れ改善
効果を更に増強させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図および第3図は、それぞれ、本発明の皮
膚外用剤の実施例と比較例について、角層のターンオー
バーの正常化、遅延化を比較測定した結果を示すグラフ
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 35/78 ADA A61K 35/78 ADAU (72)発明者 鈴木 啓之 神奈川県横浜市神奈川区高島台27番地1 ポーラ化成工業株式会社横浜研究所内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61K 7/00 A61K 35/78

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)ステロイド配糖体および/またはト
    リテルペノイド配糖体と(b)スフィンゴ糖脂質とを全
    量の0.0005〜90重量%含有し、この(a)/(b)の配
    合比が、重量基算で、90/10〜10/90であり、かつ、ステ
    ロイドホルモンを全量の0.5重量%以下の有効量で含有
    することを特徴とする皮膚外用剤。
  2. 【請求項2】抗炎症剤、細胞賦活剤、過酸化脂質生成阻
    害剤、保湿剤のうちの少なくとも1種を含有することを
    特徴とする請求項1に記載の皮膚外用剤。
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