JP2886198B2 - 歯磨き組成物 - Google Patents
歯磨き組成物Info
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Description
垢、口腔内細菌の増殖を抑制する歯磨き組成物に関す
る。
る歯垢の除去、う蝕、歯周炎、歯槽膿漏れ等の原因口
腔内細菌の抑制、及び食物残渣・汚れの除去等であ
る。さらに、歯磨き組成物に求められる要件としては、
歯のエナメル質・象牙質を損傷しない、口臭の予防
する等がある。
の条件を満足させ、かつ人体に対する安全性を確保し得
るものが好ましい。
かつ口腔内細菌を抑制することができる歯磨き組成物が
望まれている。そこで、練り歯磨きに抗菌剤を添加し
て、う蝕(むし歯)の主原因菌であるミュータンス菌
(Streptococcus mutans)等の有害口腔内細菌を抑制す
ることが、従来から試みられている。例えば、クロルヘ
キシジンを含有する歯磨き組成物(特開昭47-11299
号)、及び安息香酸エステル塩を配合したもの(特開昭
58-216116号)が知られている。
り、また毒性を考慮すると使用量を少量に抑える必要が
あることから、ミュータンス菌に対する抗菌力は充分な
ものではなかった。
及び歯垢除去効果を有する歯磨き組成物を提供すること
にある。
鋭意研究した。その結果、唾液中に含まれるカルシウム
イオンを捕捉することにより歯垢の生成を防止すること
ができ、かつ原因口腔内細菌を抑制する抗菌剤を用いる
ことで、上記目的を達成することができることを見出し
た。
有する歯磨き組成物に関する。
シウムイオンを効果的に捕捉する物質であり、それによ
り歯垢の成長を抑制する。
ルミノケイ酸塩)が挙げられる。この内、カルシウムイ
オン捕捉の高いゼオライト(結晶性アルミノケイ酸塩)
が好ましい。
は、カルシウムイオン捕捉効果の点から、0.1〜5%と
することが適当である。
めに配合する。銀化合物の例としては、硝酸銀、硫酸
銀、酢酸銀、過塩素酸銀等の水溶性塩類、塩化銀、ヨウ
化銀、リン酸銀、炭酸銀等の水不溶性塩類、銀ガラス、
銀イオン含有ゼオライト、銀置換イオン交換樹脂等の銀
イオン含有物、ジアミン銀硫酸塩、ビスピリジン銀過塩
素酸塩、ビスチオシアナト銀酸アンモニウム、ジシアノ
銀酸カリウム等の錯体を挙げることができる。この内、
銀を少量ずつ安定して溶出するイオン含有物が好まし
い。
微生物を有効に抑制するという観点から、0.1〜5%と
することが適当である。
のとして、銀イオン含有ゼオライトが好ましい。さら
に、ゼオライトは硬度が低く軽度の研磨性を有し、白色
であり、口腔内の口臭成分(アンモニア、アミン等)も
吸着することから、特に好ましい。
イト及び合成ゼオライトのいずれも用いることができ
る。ゼオライトは、一般に三次元骨格構造を有するアル
ミノシリケートであり、一般式としてXM2/nO・Al2O3・YSi
O2・ZH2Oで表示される。ここでMはイオン交換可能なイ
オンを表し、通常は1または2価の金属イオンである。
nは(金属)イオンの原子価である。X及びYはそれぞ
れの金属酸化物、シリカ係数、Zは結晶水の数を示す。
ゼオライト、Y型ゼオライト、T型ゼオライト、高シリ
カゼオライト、ソーダライト、モルデナイト、アナルサ
イム、クリプチロライト、チャバサイト、エリオナイト
等を挙げられる。但し、これらに限定されるものではな
い。
ゼオライト:7meq/g、X型ゼオライト6.4meq/g、Y型ゼ
オライト5meq/g、T型ゼオライト3.4meq/g、ソーダライ
ト11.5meq/g、モルデナイト2.6meq/g、アナルサイム5me
q/g、クリプチロライト2.6meq/g、チャバサイト5meq/
g、エリオナイト3.8meq/gであり、いずれも銀イオンで
イオン交換するのに充分の容量を有している。
ライト中のイオン交換可能なイオン、例えばナトリウム
イオン、カリウムイオン等の一部又は全部を銀イオンで
置換したものである。
びカルシウムイオン捕捉性を考慮すると、0.1〜15%、
好ましくは1〜10%であることが適当である。また、銀
イオン含有ゼオライトは、本発明の歯磨き組成物中に約
0.05〜1%含有されることが適当である。尚、ゼオライ
トについてのパーセント(%)とは、110℃乾燥基準の
重量%をいう。
法について説明する。
を接触させて、ゼオライト中のイオン交換可能なイオン
と銀イオンとを置換させる。接触は、10〜70℃、好まし
くは40〜60℃で3〜24時間、好ましくは10〜24時間バッ
チ式または連続式(例えばカラム法)によって行うこと
ができる。尚銀塩水溶液pHは3〜10、好ましくは5〜7
に調製することが適当である。pHをこの範囲に調製する
ことにより銀の酸化物のゼオライト表面又は細孔内への
析出を防止できるので好ましい。
塩として供給される。例えば、硝酸銀、硫酸銀、過塩素
酸銀、酢酸銀、ジアンミン銀硫酸塩、ジアンミン銀硝酸
塩等を挙げることができる。
銀イオン(塩)濃度を調節することによって、適宜制御
することができる。例えば、前記水溶液中の銀イオン濃
度を0.002M/l〜0.45M/lとすることによって、適宜銀イ
オン含有量0.1〜15%の銀イオン含有ゼオライトを得る
ことができる。
傷めることなく、かつ歯垢、歯石、食物残渣等を除去す
るために、モース硬度が2.5以下であるものが好まし
い。モース硬度が2.5以下であるゼオライトは、SiO2/Al
2O3モル比が50以下の合成ゼオライトが挙げられる。ま
た、天然ゼオライトは、適度の酸処理をすることによ
り、モース硬度を2.5以下にすることができる。
ないという観点から、ゼオライトを1%懸濁液としたと
きのpHが6〜8の範囲であるゼオライトを用いることが
好ましい。
ゼオライトの表面のアルカリ成分を酸性物質で中和す
る方法、及びゼオライトに含まれるアルカリ成分(ナ
トリウム、カリウム等)をイオン交換により水素(H)
に一部置換する方法が挙げられる。
イト水懸濁液に酸性物質の水溶液を所定量添加して、1
%懸濁液のpHを上記範囲(6〜8)に調整する。酸性物
質としては、硝酸、硫酸、炭酸、リン酸等の無機酸、及
び酢酸、酸、蟻酸、ナフタレンスルホン酸等の有機酸
を用いることができる。
イオン交換する際に、銀塩溶液にアンモニウム塩を添加
し、同時にアンモニウムイオンでのイオン交換を行い、
次いで300〜500℃で熱処理してアンモニウムイオンを熱
分解することにより、銀−水素型ゼオライトを得る。以
上の操作において、ゼオライトに含まれる水素(H)含
有量を1〜5%とすることにより、ゼオライトの1%懸
濁液のpHを上記範囲(6〜8)に調整することができ
る。アンモニウム塩としては、例えば、硝酸アンモニウ
ム、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム等を挙げる
ことができる。尚、イオン交換が終了したゼオライト
は、充分に洗浄した後に乾燥する。
捉物質と銀化合物以外に、研磨剤、増粘剤、界面活性
剤、保水剤、薬効成分(フッ素化合物、酵素、ビタミ
ン、塩等)、酸化防止剤、Ph調整剤、香料、付味剤、着
色剤等を適宜配合することができる。
シウム、メタリン酸ナトリウム、水酸化アルミニウム、
アルミナ、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ピロリ
ン酸カルシウム、ベントナイト、非結質シリカ、シリカ
−マグネシアキセロゲル、シリカヒドロゲル等を例示す
ることができる。歯磨き組成物への研磨剤の配合率は、
例えば30〜70%とすることが適当である。
ウム、カラギーナン、アルギン酸ナトリウム、ポリアク
リル酸ナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、トウ
ガントガム、アラビアガム、カラヤガム、カラゲニン、
キサンタンガム、等を例示することができる。歯磨き組
成物への増粘剤の配合率は、例えば0.1〜10%とするこ
とが適当である。
リル硫酸ナトリウム、ナトリウム−N−ルロイルザルコ
シネート、ナトリウム−N−アルキル−N−ミリストイ
ルタウリド、ナトリウムモノグリセリドスルホネート、
サッカロースモノラウレート、ソルビタンポリオキシエ
チレンステアレート、ジメチルラウリルアミンオキシド
等のカチオン、アニオン、両性、ノニオンタイプの界面
活性剤を例示することができる。歯磨き組成物への界面
活性剤の配合率は、例えば0.3〜5%とすることが適当
である。
ール、マンニット、キシリット、プロピレングリコー
ル、ポリエチレングリコール等及びこれらと水との混合
物を例示することができる。歯磨き組成物への保水剤の
配合率は、例えば10〜50%とすることが適当である。
リン酸塩、フッ化ナトリウム、フッ化アンモニウム、フ
ッ化アルミニウム、ヘキサフルオロスズ酸ナトリウム、
フルオロジンコン酸ナトリウム、ナトリウムマンガンフ
ルオライド、メチルトリエチルアルミニウムフッ化水素
酸塩等を例示することができる。歯磨き組成物へのフッ
素化合物の配合率は、例えば0.01〜1%とすることが適
当である。
ラナーゼ、レパナーゼ、ムタナーゼ等を例示することが
できる。歯磨き組成物への酵素の配合率は、例えば0.01
〜1%とすることが適当である。
C、ビタミンE等を例示することができる。歯磨き組成
物への酵素の配合率は、例えば0.05〜2%とすることが
適当である。
ヒノキチオール、グリテルレチン酸類、クロルヘキシジ
ン塩類、トレネキサム酸、ヒドロキシエタン−1,1−ジ
ホスホン酸等を適宜配合することができる。
する目的で添加される。酸化防止剤の例としては、L−
アスコルビン酸、蟻酸、酸等の有機酸及びベンズアル
デヒト等のアルデヒド類を挙げることができる。歯磨き
組成物への酸化防止剤の配合率は、例えば0.5〜5%と
することが適当である。
を例示することができる。pH調整剤は、歯磨き組成物の
pHが6.5〜7.3となるように配合する。
リ、シナモン、レモン、ライム、オレンジ、丁字等の香
油類、サリチル酸メチル、メントール等を挙げることが
できる。香料の歯磨き組成物への配合量は、適宜決めら
れる。
ジルジヒドロカルコン、L−アスパラテル−L−フェニ
ルアラニンメチルエステル等を挙げることができる。歯
磨き組成物への付味剤の配合率は、例えば0.03〜0.5%
とすることが適当である。
リーム、ガム、液体糖の種々の形態とすることができ
る。
度に粉砕し、ボールミル等の混合機にて混合調製する。
さらに、この粉末状歯磨き組成物を一定形状に圧縮成形
して錠剤とすることもできる。
末状歯磨き組成物に水、保水剤及び増粘剤をさらに加
え、ニーダー等で分散混練して調製する。
懸濁状態で所定量配合したものをホモジナイザー等で均
一分散して調製する。
捕捉物質及び銀化合物により歯垢、口腔内有害細菌の増
殖を抑制する働きがあり、歯周疾患の予防効果に優れ
る。
説明する。
オライト(Na2O・Al2O3・2.0SiO2・ZH2O:平均粒子径1.5μ
m)、X型ゼオライト(Na2O・Al2O3・2.5SiO2・ZH2O:平
均粒子径2.1μm)、Y型ゼオライト(Na2O・Al2O3・4.1S
iO2・ZH2O:平均粒子径0.7μm)、モルデナイト(Na2O・
Al2O3・10.7SiO2・ZH2O:平均粒子径3.5μm)、市販の天
然クリプチロライト(平均粒子径5μm)の5種類を使
用した。イオン交換のための各イオンを供給するための
塩としてAgNO3、NH4NO3の2種類を使用した。
ト粉末1kgに水を加えて、1.3lのスラリーとし、その後
攪拌して脱気し、さらに適量の酸性溶液を加えて所定の
pHに調整し、全量を1.8lのスラリーとした。次に、イオ
ン交換のため、所定濃度の銀及びアルミニウムを含む水
溶液3lを加えた。イオン交換反応は、40℃で24時間反応
液を攪拌して平衡状態に到達させることにより行った。
オライト相中の過剰の銀イオンがなくなるまで水洗し
た。次に、サンプルを110℃で予備乾燥した後、真空電
気加熱炉にて所定温度にて3時間熱処理した後、室温ま
で冷却して7種類銀イオン含有ゼオライトを得た。サン
プル1が比較例で、pHを調整しなかったゼオライトを示
し、サンプル2、3、4及び7が本発明のpHを調整した
ゼオライトを示す。
ウムイオン捕捉物質及び銀化合物を含有する歯磨き組成
物を調製した。表2に配合比を示す。尚、比較例とし
て、カルシウムイオン捕捉物質及び銀化合物を含有しな
い歯磨き組成物も調製した。
5%分散させ固定した。次いで、この寒天培地にミュー
タンス菌(105/ml)2ml滴下し、37℃で9時間培養し、
菌数の変化を測定した。結果を表3に示す。
オン300mg/l含む水溶液(pH7.0)1に分散させ、10分
後の溶液中のカルシウム濃度の測定により歯磨き組成物
のカルシウムイオン捕捉力(%)を評価した。結果を表
3に示す。
力及びカルシウムイオン捕捉力のいずれにも優れている
ことがわかる。
Claims (3)
- 【請求項1】1%懸濁液のpHが6〜8である銀イオン含
有ゼオライトを含むことを特徴とする歯磨き組成物。 - 【請求項2】銀イオン含有ゼオライトが、ゼオライトに
含まれるアルカリ成分を酸性物質で中和した後に銀イオ
ン交換して得られたものである請求項1記載の歯磨き組
成物。 - 【請求項3】銀イオン含有ゼオライトが、銀−水素型ゼ
オライトである請求項1記載の歯磨き組成物。
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JP23770089A Expired - Lifetime JP2886198B2 (ja) | 1989-09-12 | 1989-09-12 | 歯磨き組成物 |
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