JP2886014B2 - 太陽電池陽反射膜及びその形成方法並びに太陽電池及びその製造法 - Google Patents
太陽電池陽反射膜及びその形成方法並びに太陽電池及びその製造法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は太陽電池用反射膜の形成
方法に関し、特に太陽電池用反射膜をスパッタリング等
の薄膜形成方法により成膜する際の成膜方法に関するも
のである。
方法に関し、特に太陽電池用反射膜をスパッタリング等
の薄膜形成方法により成膜する際の成膜方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】環境破壊やエコロジー等が重要な問題と
なっている今日において、主要なエネルギー源として太
陽電池が期待されている。その中でも、量産効果が高
く、低価格化が可能な薄膜半導体太陽電池の研究開発が
盛んに行われている。ところが薄膜半導体太陽電池は、
結晶シリコン太陽電池等の他の太陽電池に比べて、変換
効率(光電変換効率)が低いという難点がある。
なっている今日において、主要なエネルギー源として太
陽電池が期待されている。その中でも、量産効果が高
く、低価格化が可能な薄膜半導体太陽電池の研究開発が
盛んに行われている。ところが薄膜半導体太陽電池は、
結晶シリコン太陽電池等の他の太陽電池に比べて、変換
効率(光電変換効率)が低いという難点がある。
【0003】図3に、薄膜半導体太陽電池における従来
の層構成の一例を示した。図3においてSUS基板30
1上には、Al膜302、ZnO膜303、pin型の
a−Si膜304,305,306(304がn層、3
05がi層、306がp層を示している)が設けられ、
更に透明導電膜307や集電電極308が形成される。
この内、Al膜302とZnO膜303は合わせて特に
反射膜と呼ばれる。
の層構成の一例を示した。図3においてSUS基板30
1上には、Al膜302、ZnO膜303、pin型の
a−Si膜304,305,306(304がn層、3
05がi層、306がp層を示している)が設けられ、
更に透明導電膜307や集電電極308が形成される。
この内、Al膜302とZnO膜303は合わせて特に
反射膜と呼ばれる。
【0004】上記の反射膜は、光の吸収効率を上げ、電
池部の短絡の増大を防ぐ等の役割を持つため、膜の性質
から見ると、高透過率及び高反射率であり、且つ適度な
抵抗値を持つことが必要となる。この反射膜の性能を向
上させることで、太陽電池の変換効率向上や太陽電池と
しての信頼性向上が図れる。この反射膜の構成の一例と
しては、上記のようにZnO/Alの2層構造が考えら
れており、高透過率且つ適切なテクスチャー構造を持つ
ZnO膜と高反射率を持つAl膜によって光の吸収率を
上げるとともに、適度な抵抗を持つZnO膜により電池
部の短絡の増大を防いでいる。
池部の短絡の増大を防ぐ等の役割を持つため、膜の性質
から見ると、高透過率及び高反射率であり、且つ適度な
抵抗値を持つことが必要となる。この反射膜の性能を向
上させることで、太陽電池の変換効率向上や太陽電池と
しての信頼性向上が図れる。この反射膜の構成の一例と
しては、上記のようにZnO/Alの2層構造が考えら
れており、高透過率且つ適切なテクスチャー構造を持つ
ZnO膜と高反射率を持つAl膜によって光の吸収率を
上げるとともに、適度な抵抗を持つZnO膜により電池
部の短絡の増大を防いでいる。
【0005】またこれらの薄膜を作る方法としてはスパ
ッタリング等の薄膜形成方法による成膜方法が用いられ
ている。例えばスパッタリング法の場合、金属酸化膜に
関しては、酸化金属ターゲットを用いArガスを放電ガ
スとするスパッタリング方法、同様に酸化金属ターゲッ
トを用いArとO2 ガスを放電ガスとする反応性スパッ
タリング方法、並びに金属ターゲットを用いO2 を反応
ガスとする反応性スパッタリング方法等の成膜方法があ
る。
ッタリング等の薄膜形成方法による成膜方法が用いられ
ている。例えばスパッタリング法の場合、金属酸化膜に
関しては、酸化金属ターゲットを用いArガスを放電ガ
スとするスパッタリング方法、同様に酸化金属ターゲッ
トを用いArとO2 ガスを放電ガスとする反応性スパッ
タリング方法、並びに金属ターゲットを用いO2 を反応
ガスとする反応性スパッタリング方法等の成膜方法があ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようにスパッタリング等によって金属酸化膜を成膜する
際、下地である金属または合金膜が酸化されるという傾
向が見られた。そしてこの酸化により、金属酸化膜を有
するデバイスとしての抵抗値が異常に高くなり、太陽電
池用反射膜としての役割を果たさないという不都合が発
生した。
ようにスパッタリング等によって金属酸化膜を成膜する
際、下地である金属または合金膜が酸化されるという傾
向が見られた。そしてこの酸化により、金属酸化膜を有
するデバイスとしての抵抗値が異常に高くなり、太陽電
池用反射膜としての役割を果たさないという不都合が発
生した。
【0007】この酸化の最も大きな原因として、反応性
ガスや放電ガスとしてのO2 ガスが考えられる。その他
にも、Arのみを放電ガスとして、酸化金属ターゲット
を用い成膜を行った場合も同様な酸化が起こることが分
かった。この酸化の原因は、酸化金属ターゲット自体の
金属と酸素のスパッタ率に違いがあるために、酸素が抜
けやすく、この酸素が下地の金属または合金膜を酸化さ
せたのではないかと考えられる。
ガスや放電ガスとしてのO2 ガスが考えられる。その他
にも、Arのみを放電ガスとして、酸化金属ターゲット
を用い成膜を行った場合も同様な酸化が起こることが分
かった。この酸化の原因は、酸化金属ターゲット自体の
金属と酸素のスパッタ率に違いがあるために、酸素が抜
けやすく、この酸素が下地の金属または合金膜を酸化さ
せたのではないかと考えられる。
【0008】従って、スパッタリング等により金属膜ま
たは合金膜上に金属酸化膜を成膜するに当り、反応性ガ
スや放電ガスとしてのO2 ガスによる酸化に加えて、タ
ーゲット自体からも酸素が離脱すると考えられ、この酸
素が下地の金属または合金膜に酸化の影響を与える場合
もあるという問題点がある。
たは合金膜上に金属酸化膜を成膜するに当り、反応性ガ
スや放電ガスとしてのO2 ガスによる酸化に加えて、タ
ーゲット自体からも酸素が離脱すると考えられ、この酸
素が下地の金属または合金膜に酸化の影響を与える場合
もあるという問題点がある。
【0009】また、成膜過程で酸化されず、低抵抗の膜
が成膜されたとしても、この膜がアニール、または次工
程での高温成膜時に高抵抗化するという結果が得られ
た。これは、成膜された金属酸化膜中の酸素が何らかの
形で下地の金属または合金膜と反応し、これにより界面
が酸化されるものと考えられる。
が成膜されたとしても、この膜がアニール、または次工
程での高温成膜時に高抵抗化するという結果が得られ
た。これは、成膜された金属酸化膜中の酸素が何らかの
形で下地の金属または合金膜と反応し、これにより界面
が酸化されるものと考えられる。
【0010】以上の通り、金属酸化膜を成膜する場合、
下地の金属または合金膜が酸化されやすい材質であれば
あるほど、成膜過程及び膜自体からの酸化の影響を受け
ることが問題となる。
下地の金属または合金膜が酸化されやすい材質であれば
あるほど、成膜過程及び膜自体からの酸化の影響を受け
ることが問題となる。
【0011】それ故に本発明は、上記のような下地の金
属膜または合金膜における酸化を確実に防止できる方法
を提供することを目的としている。
属膜または合金膜における酸化を確実に防止できる方法
を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記のよう
な酸化の影響を防ぐ手段として、成膜過程の方法ではな
く、膜を積層することに注目した。
な酸化の影響を防ぐ手段として、成膜過程の方法ではな
く、膜を積層することに注目した。
【0013】即ち本発明によれば、金属膜または合金膜
上に金属酸化膜を成膜してなる太陽電池用反射膜であっ
て、前記金属膜または合金膜上に前記金属酸化膜に含有
される金属からなる中間金属膜が成膜されていることを
特徴とする太陽電池用反射膜が得られる。金属膜または
合金膜における酸化を確実に防止し且つ反射膜における
反射率を良好に保つため、前記中間金属膜の膜厚は、好
ましくは20Å〜200Åであり、特に好ましくは50
Å〜100Åである。また、本発明の太陽電池用反射膜
の形成方法は、金属膜または合金膜上に金属酸化膜を成
膜してなる太陽電池用反射膜の形成方法であって、前記
金属膜または合金膜上に前記金属酸化膜に含有される金
属からなる中間金属膜を成膜した後、前記金属酸化膜を
成膜することを特徴とする。
上に金属酸化膜を成膜してなる太陽電池用反射膜であっ
て、前記金属膜または合金膜上に前記金属酸化膜に含有
される金属からなる中間金属膜が成膜されていることを
特徴とする太陽電池用反射膜が得られる。金属膜または
合金膜における酸化を確実に防止し且つ反射膜における
反射率を良好に保つため、前記中間金属膜の膜厚は、好
ましくは20Å〜200Åであり、特に好ましくは50
Å〜100Åである。また、本発明の太陽電池用反射膜
の形成方法は、金属膜または合金膜上に金属酸化膜を成
膜してなる太陽電池用反射膜の形成方法であって、前記
金属膜または合金膜上に前記金属酸化膜に含有される金
属からなる中間金属膜を成膜した後、前記金属酸化膜を
成膜することを特徴とする。
【0014】本発明の太陽電池は、金属又は合金表面と
該表面上に設けた金属酸化膜とを有する基板、及び該基
板上に設けたシリコン膜を有する太陽電池において、前
記金属又は合金表面と前記金属酸化膜との間に、該金属
酸化膜を構成する金属元素と同一の金属元素によって成
膜させた中間金属膜を設けたことを特徴とする。また、
本発明の太陽電池の製造法は、金属又は合金表面の上
に、後で続いて成膜する酸化金属膜を構成する金属元素
と同一の金属元素からなる同種金属によって同種金属膜
を成膜し、続いて該同種金属膜の上に前記酸化金属膜を
成膜する工程を有することを特徴とする。
該表面上に設けた金属酸化膜とを有する基板、及び該基
板上に設けたシリコン膜を有する太陽電池において、前
記金属又は合金表面と前記金属酸化膜との間に、該金属
酸化膜を構成する金属元素と同一の金属元素によって成
膜させた中間金属膜を設けたことを特徴とする。また、
本発明の太陽電池の製造法は、金属又は合金表面の上
に、後で続いて成膜する酸化金属膜を構成する金属元素
と同一の金属元素からなる同種金属によって同種金属膜
を成膜し、続いて該同種金属膜の上に前記酸化金属膜を
成膜する工程を有することを特徴とする。
【0015】
【作用】成膜過程および金属酸化膜自体によって下地の
金属膜や合金膜が酸化されるため、これら下地の上に金
属酸化膜に含有される金属からなる中間金属膜を成膜
し、その上に金属酸化膜を積層することにより、成膜過
程の際や金属酸化膜による金属膜や合金膜の酸化を防ぐ
ことができる。
金属膜や合金膜が酸化されるため、これら下地の上に金
属酸化膜に含有される金属からなる中間金属膜を成膜
し、その上に金属酸化膜を積層することにより、成膜過
程の際や金属酸化膜による金属膜や合金膜の酸化を防ぐ
ことができる。
【0016】その場合、中間金属膜の膜厚が薄いと酸化
防止が不十分となり、また逆に厚いと反射率が失われて
しまう。そして上記の適当な厚さの中間金属膜を積層す
ることで、例え反応ガスとしてO2を大量に使用する金
属ターゲットを用いるリアクティブスパッタであっても
下地の金属膜や合金膜の酸化防止が図れ、また次工程で
の高温成膜時における酸化防止も図れる。
防止が不十分となり、また逆に厚いと反射率が失われて
しまう。そして上記の適当な厚さの中間金属膜を積層す
ることで、例え反応ガスとしてO2を大量に使用する金
属ターゲットを用いるリアクティブスパッタであっても
下地の金属膜や合金膜の酸化防止が図れ、また次工程で
の高温成膜時における酸化防止も図れる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0018】(実施例1)本発明の一実施例として、金
属酸化膜をZnO、下地の金属膜をAlとした時の層構
成について説明する。Alからなる下地の上に以下に示
す成膜方法によりZnO膜を成膜した時の比抵抗の値を
調べた。 (a)ターゲット:ZnO 放電ガス:Ar SUS基
板+Al+ZnO (b)ターゲット:ZnO 放電ガス:Ar+O2 SUS基
板+Al+ZnO (c)ターゲット:Zn 放電ガス:Ar+O2 SUS基
板+Al+ZnO (d)ターゲット:ZnO 放電ガス:Ar SUS基
板+Al+Zn+ZnO (e)ターゲット:ZnO 放電ガス:Ar+O2 SUS基
板+Al+Zn+ZnO (f)ターゲット:Zn 放電ガス:Ar+O2 SUS基
板+Al+Zn+ZnO それぞれの膜厚は、Al=1500Å、Zn=50Å、
ZnO=4000Åである。
属酸化膜をZnO、下地の金属膜をAlとした時の層構
成について説明する。Alからなる下地の上に以下に示
す成膜方法によりZnO膜を成膜した時の比抵抗の値を
調べた。 (a)ターゲット:ZnO 放電ガス:Ar SUS基
板+Al+ZnO (b)ターゲット:ZnO 放電ガス:Ar+O2 SUS基
板+Al+ZnO (c)ターゲット:Zn 放電ガス:Ar+O2 SUS基
板+Al+ZnO (d)ターゲット:ZnO 放電ガス:Ar SUS基
板+Al+Zn+ZnO (e)ターゲット:ZnO 放電ガス:Ar+O2 SUS基
板+Al+Zn+ZnO (f)ターゲット:Zn 放電ガス:Ar+O2 SUS基
板+Al+Zn+ZnO それぞれの膜厚は、Al=1500Å、Zn=50Å、
ZnO=4000Åである。
【0019】図1に、本実施例において使用した薄膜形
成装置を示した。この薄膜形成装置は、成膜室101、
ガス導入バルブ102、SUS基板103、成膜室10
1を排気するための真空バルブ104、排気装置10
5、ターゲット106、電源107から構成される。
成装置を示した。この薄膜形成装置は、成膜室101、
ガス導入バルブ102、SUS基板103、成膜室10
1を排気するための真空バルブ104、排気装置10
5、ターゲット106、電源107から構成される。
【0020】上記の薄膜形成装置において、まず成膜室
101を真空バルブ104、排気装置105を用いて所
定の圧力まで真空引きした後、ガス導入バルブ102よ
りガスを導入し、スパッタリング方式によりSUS基板
103に成膜する。この時の成膜条件は、以下の通りで
ある。
101を真空バルブ104、排気装置105を用いて所
定の圧力まで真空引きした後、ガス導入バルブ102よ
りガスを導入し、スパッタリング方式によりSUS基板
103に成膜する。この時の成膜条件は、以下の通りで
ある。
【0021】 (a)ZnO 膜:DC Power3kW Ar流量100sccm 圧力1P
a (b)ZnO 膜:DC Power3.5kW Ar流量 90sccm O2
流量10sccm 圧力1Pa (c)ZnO 膜:DC Power2.5kW Ar流量 50sccm O2
流量50sccm 圧力1Pa (d)ZnO 膜:DC Power3kW Ar流量100sccm 圧力1P
a Zn 膜:DC Power3kW Ar流量100sccm 圧力1Pa (e)ZnO 膜:DC Power3.5kW Ar流量 90sccm O2
流量10sccm 圧力1Pa Zn 膜:DC Power3kW Ar流量100sccm 圧力1Pa (f)ZnO 膜:DC Power2.5kW Ar流量 50sccm O2
流量50sccm 圧力1Pa Zn 膜:DC Power3kW Ar流量100sccm 圧力1Pa 上記の成膜法によって成膜した膜の縦方向の比抵抗を調
べた。更にそれらを300℃でアニールし、その後の比
抵抗値を再度測定した。この時の結果を表1に示した。
a (b)ZnO 膜:DC Power3.5kW Ar流量 90sccm O2
流量10sccm 圧力1Pa (c)ZnO 膜:DC Power2.5kW Ar流量 50sccm O2
流量50sccm 圧力1Pa (d)ZnO 膜:DC Power3kW Ar流量100sccm 圧力1P
a Zn 膜:DC Power3kW Ar流量100sccm 圧力1Pa (e)ZnO 膜:DC Power3.5kW Ar流量 90sccm O2
流量10sccm 圧力1Pa Zn 膜:DC Power3kW Ar流量100sccm 圧力1Pa (f)ZnO 膜:DC Power2.5kW Ar流量 50sccm O2
流量50sccm 圧力1Pa Zn 膜:DC Power3kW Ar流量100sccm 圧力1Pa 上記の成膜法によって成膜した膜の縦方向の比抵抗を調
べた。更にそれらを300℃でアニールし、その後の比
抵抗値を再度測定した。この時の結果を表1に示した。
【0022】
【表1】 表1より分かるように、Al膜の上に直接ZnO膜を成
膜した場合には、成膜過程においてO2 ガスを使用しな
いことからAl膜の高抵抗化を防ぐことができる。とこ
ろがこのAl膜を300℃でアニールすると、低抵抗で
あったものが、かなり高抵抗化することが分かる。
膜した場合には、成膜過程においてO2 ガスを使用しな
いことからAl膜の高抵抗化を防ぐことができる。とこ
ろがこのAl膜を300℃でアニールすると、低抵抗で
あったものが、かなり高抵抗化することが分かる。
【0023】また、ZnO膜の下地としてZn膜をAl
の上に成膜したものは、反応性ガスとしてO2 を大量に
使用するリアクティブスパッタでもかなり低い比抵抗値
となっている。また、これらを300℃でアニールして
もその比抵抗値はほとんど変化がない。
の上に成膜したものは、反応性ガスとしてO2 を大量に
使用するリアクティブスパッタでもかなり低い比抵抗値
となっている。また、これらを300℃でアニールして
もその比抵抗値はほとんど変化がない。
【0024】以上のことより、ZnO膜の下地としてZ
n膜をつけることにより、Al膜の酸化すなわち高抵抗
化を防ぐことができることが分かった。
n膜をつけることにより、Al膜の酸化すなわち高抵抗
化を防ぐことができることが分かった。
【0025】(実施例2)実施例1で示した(d)の条
件、即ちZnO膜の下地としてZn膜を成膜する際にお
いて、Zn膜の膜厚を種々変化させた時の結果について
説明する。
件、即ちZnO膜の下地としてZn膜を成膜する際にお
いて、Zn膜の膜厚を種々変化させた時の結果について
説明する。
【0026】即ちAl膜の上にZn膜を膜厚を10,2
0,50,200,300Åと変化させ成膜し、その上
にZnO膜を成膜した。成膜条件は(d)と同様であ
る。この時の、縦方向の比抵抗値、アニール後の比抵抗
値、また反射率の結果を表2に示した。
0,50,200,300Åと変化させ成膜し、その上
にZnO膜を成膜した。成膜条件は(d)と同様であ
る。この時の、縦方向の比抵抗値、アニール後の比抵抗
値、また反射率の結果を表2に示した。
【0027】
【表2】 表2より、Zn膜が10Å以下の厚さである場合には酸
化防止膜としての役割を果たさず、Al下地の上に、直
接ZnO膜を成膜した時のように、下地膜が酸化され高
抵抗となることが分かる。また、Zn膜を厚くしていく
と、比抵抗は低くなっていくが、金属としてのZnの色
がつき、反射率が悪くなってしまい、前述したような、
反射膜としての機能が果たせなくなってしまうという問
題が発生する。これより、Al膜の酸化防止のためのZ
n膜も、その性質上適切な膜厚で用いることが必要であ
ることが分かる。
化防止膜としての役割を果たさず、Al下地の上に、直
接ZnO膜を成膜した時のように、下地膜が酸化され高
抵抗となることが分かる。また、Zn膜を厚くしていく
と、比抵抗は低くなっていくが、金属としてのZnの色
がつき、反射率が悪くなってしまい、前述したような、
反射膜としての機能が果たせなくなってしまうという問
題が発生する。これより、Al膜の酸化防止のためのZ
n膜も、その性質上適切な膜厚で用いることが必要であ
ることが分かる。
【0028】(実施例3)実施例1で示した(a)〜
(f)の6種類の成膜条件によって反射膜を成膜し、そ
の上に更にa−Siを成膜し、太陽電池素子とし、その
変換効率を調べた。結果を表3に示した。表3におい
て、(a),(b),(c)は図3に示す従来の層構成であ
り、また(d),(e),(f)は図2に示す本発明に係わ
るa−Si太陽電池の層構成である。図2において本発
明に係わる反射膜は、Al膜202、Zn膜203、並
びにZnO膜204の3層構成となっている。
(f)の6種類の成膜条件によって反射膜を成膜し、そ
の上に更にa−Siを成膜し、太陽電池素子とし、その
変換効率を調べた。結果を表3に示した。表3におい
て、(a),(b),(c)は図3に示す従来の層構成であ
り、また(d),(e),(f)は図2に示す本発明に係わ
るa−Si太陽電池の層構成である。図2において本発
明に係わる反射膜は、Al膜202、Zn膜203、並
びにZnO膜204の3層構成となっている。
【0029】
【表3】 表3から分かるように、Al基板上にZnO膜を直接つ
けたものは変換効率がかなり低くなっている。これに対
し、Zn膜をZnO膜の下地としたものは変換効率は高
くなっている。従って、ZnO膜の下地としてZn膜を
つけることにより、太陽電池素子として検討した場合に
も、変換効率の点でかなりの効果が見られることが分か
った。
けたものは変換効率がかなり低くなっている。これに対
し、Zn膜をZnO膜の下地としたものは変換効率は高
くなっている。従って、ZnO膜の下地としてZn膜を
つけることにより、太陽電池素子として検討した場合に
も、変換効率の点でかなりの効果が見られることが分か
った。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、金
属膜または合金膜の上に金属膜を成膜した層構成を持つ
太陽電池用反射膜において、金属酸化膜の下地として、
この金属酸化膜に含有される金属からなる中間金属膜を
成膜する構成としたので、金属膜または合金膜における
成膜過程の際や金属酸化膜による酸化が防止され、低抵
抗の膜とすることできる。そして、従来法では酸化のた
めに成膜法が限られてきたが、本発明によれば下地基板
である金属膜あるいは合金膜の酸化の影響が除かれるの
で、多種の材料及び成膜方法によりこれらの上に金属酸
化膜を成膜することが可能となる。
属膜または合金膜の上に金属膜を成膜した層構成を持つ
太陽電池用反射膜において、金属酸化膜の下地として、
この金属酸化膜に含有される金属からなる中間金属膜を
成膜する構成としたので、金属膜または合金膜における
成膜過程の際や金属酸化膜による酸化が防止され、低抵
抗の膜とすることできる。そして、従来法では酸化のた
めに成膜法が限られてきたが、本発明によれば下地基板
である金属膜あるいは合金膜の酸化の影響が除かれるの
で、多種の材料及び成膜方法によりこれらの上に金属酸
化膜を成膜することが可能となる。
【図1】本発明の実施例で使用した薄膜形成装置を示す
説明図である。
説明図である。
【図2】本発明に係わるa−Si太陽電池の層構成の一
例を示す断面図である。
例を示す断面図である。
【図3】従来のa−Si太陽電池の層構成を示す断面図
である。
である。
101 成膜室、 102 ガス導入バルブ、 103 SUS基板、 104 真空バルブ、 105 排気装置、 106 ターゲット、 107 電源、 201 SUS基板、 202 Al膜、 203 Zn膜、 204 ZnO膜、 205 a−Si層(n層)、 206 a−Si層(i層)、 207 a−Si層(p層)、 208 透明導電膜、 209 集電電極、 301 SUS基板、 302 Al膜、 303 ZnO膜、 304 a−Si膜(n層)、 305 a−Si膜(i層)、 306 a−Si膜(p層)、 307 透明導電膜、 308 集電電極。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 31/04
Claims (9)
- 【請求項1】 金属膜または合金膜上に金属酸化膜を成
膜してなる太陽電池用反射膜であって、 前記金属膜または合金膜上に前記金属酸化膜に含有され
る金属からなる中間金属膜が成膜されていることを特徴
とする太陽電池用反射膜。 - 【請求項2】 前記中間金属膜の膜厚が20Å〜200
Åであることを特徴とする請求項1記載の太陽電池用反
射膜。 - 【請求項3】 金属膜または合金膜上に金属酸化膜を成
膜してなる太陽電池用反射膜の形成方法であって、 前記金属膜または合金膜上に前記金属酸化膜に含有され
る金属からなる中間金属膜を成膜した後、前記金属酸化
膜を成膜することを特徴とする太陽電池用反射膜の形成
方法。 - 【請求項4】 金属又は合金表面と該表面上に設けた金
属酸化膜とを有する基板、及び該基板上に設けたシリコ
ン膜を有する太陽電池において、前記金属又は合金表面
と前記金属酸化膜との間に、該金属酸化膜を構成する金
属元素と同一の金属元素によって成膜させた中間金属膜
を設けたことを特徴とする太陽電池。 - 【請求項5】 前記金属又は合金表面は、アルミニウム
表面であることを特徴とする請求項4記載の太陽電池。 - 【請求項6】 前記酸化金属膜は、ZnO2であること
を特徴とする請求項4記載の太陽電池。 - 【請求項7】 金属又は合金表面の上に、後で続いて成
膜する酸化金属膜を構成する金属元素と同一の金属元素
からなる同種金属によって同種金属膜を成膜し、続いて
該同種金属膜の上に前記酸化金属膜を成膜する工程を有
することを特徴とする太陽電池の製造法。 - 【請求項8】 前記金属又は合金表面は、アルミニウム
表面であることを特徴とする請求項7記載の太陽電池の
製造法。 - 【請求項9】 前記酸化金属膜は、ZnO2膜であるこ
とを特徴とする請求項7記載の太陽電池の製造法。
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---|---|---|---|
JP4343016A JP2886014B2 (ja) | 1992-12-24 | 1992-12-24 | 太陽電池陽反射膜及びその形成方法並びに太陽電池及びその製造法 |
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JP4343016A JP2886014B2 (ja) | 1992-12-24 | 1992-12-24 | 太陽電池陽反射膜及びその形成方法並びに太陽電池及びその製造法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH06196736A JPH06196736A (ja) | 1994-07-15 |
JP2886014B2 true JP2886014B2 (ja) | 1999-04-26 |
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-
1992
- 1992-12-24 JP JP4343016A patent/JP2886014B2/ja not_active Expired - Fee Related
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