JP3346119B2 - 銀系の薄膜構造 - Google Patents

銀系の薄膜構造

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、銀系の薄膜構造で
ありながら、ケイ素を含む下地基板上に設けても高い反
射率と高い接着強度を得ることができる技術に関し、特
に薄膜太陽電池の電極として有用なものである
【0002】
【従来の技術】本発明は以上のように、ケイ素を含む下
地基板上に設けられる銀系の薄膜構造に関するものであ
り、特に有用な利用分野である薄膜太陽電池の電極を例
に上げて説明する。従来より、非晶質シリコンを始めと
する薄膜太陽電池は、絶縁性透明基板上に透明電極層、
薄膜半導体層、裏面電極層を順次積層して形成され、絶
縁性透明基板側から入射される光によって薄膜半導体層
内に発生した電子正孔対を、pn接合の内部電界を用い
て透明電極層側と裏面電極層側にそれぞれ取り出すこと
によって発電電力を得るものである。このような薄膜太
陽電池においては、少しでも薄膜半導体層内に入射する
光量を増加させるため、これまでに種々の改良がなされ
ている。例えば絶縁性透明基板上に透明電極層、薄膜半
導体層としてp−i−n接合を有する非晶質シリコン
層、裏面電極層を順次積層し、裏面電極層に有効波長域
での反射率の高い銀電極を用い、入射光を裏面電極層と
透明電極層との間で反射させることで、薄膜半導体層に
到達する光量を増加させることなどが図られている。こ
れは裏面電極の反射率を高くすることで薄膜半導体層内
部を通過した長波長の光を有効に利用し、もって光電流
を向上させることが狙いである。そして前述のように、
反射率の高い裏面電極材料としては銀(Ag)が最も一
般的に用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、銀はケ
イ素を含む薄膜半導体(シリコン系半導体)や、セラミ
ックあるいはガラスなどに対する接着強度が劣ってお
り、薄膜太陽電池の裏面電極として実用レベルの接着強
度を得るために熱処理などによってシンタリングした
り、敢えて不純物を添加したりする方法が採られてき
た。しかしながら熱処理による高温暴露は、金属成分の
拡散速度の点で薄膜半導体には適さないこと、さらに不
純物を添加すると銀の反射率は著しく低下し、前述の長
波長光の有効利用が図れないことなどから、これまで実
用レベルでは銀単体は薄膜太陽電池の裏面電極として使
用できないと言う点が問題であった。一方酸化インジウ
ム錫、酸化錫、酸化亜鉛、硫化カドミウムなどの透明導
電性金属化合物上に、銀またはアルミニウム等の高反射
率金属を積層した高反射率の裏面電極構造も提案されて
いる。しかしながらアルミニウムについては、それ単体
を薄膜半導体上に直接積層する場合よりも接着強度は低
下し、また銀については若干単体の場合よりも接着強度
は向上するものの、到底実用レベルで利用できる水準で
はなかった。そしてこれらの裏面電極構造については、
学会発表用のトップデータを出すためにしか使われてい
なかったのが現状である。このように、一般にはシリコ
ン系半導体やガラスなど、ケイ素を含む下地の上に銀の
薄膜を形成した場合その接着強度は弱く、反射率の点で
優れた特性を持ちながら、実用レベルでの使用が実質的
に不可能な状況にあった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明はこれらの問題点
を解決し、銀系の薄膜構造でありながら、ケイ素を含む
下地基板上に設けても高い反射率と高い接着強度を得る
ことができ、もって薄膜太陽電池の電極として特に適す
る銀系の薄膜構造を提供するものである。このような本
発明は、ケイ素を含む下地の上に、銀と酸素と透明導電
性を有する金属酸化物を構成する金属元素とを含む中間
薄層を挟んで銀薄膜が形成されている、銀系の薄膜構造
とすることで実現できる。ここで、前記下地が半導体で
あったり、前記中間薄層が亜鉛と酸素と銀からなる構成
とすることもできる。
【0005】このような銀系の薄膜構造の適用例とし
て、ガラス基板上に電極や非晶質シリコン系半導体層を
積層する薄膜太陽電池に適用する例を用い、その製造方
法とともにさらに詳細に説明する。先ずガラス等の絶縁
性透明基板上にZnO、ITO、SnO2 等(透明導電
性を有する金属酸化物)の透明電極層、非晶質シリコン
等の薄膜半導体層を順次積層する。このときには、薄膜
半導体層をp型、i型、n型の積層体としておく。そし
てこれに続いて、反応室内において透明導電性金属酸化
物によるごく微弱なプラズマ領域と、銀(Ag)による
通常のプラズマ領域中を、この順に透明導電性金属化合
物の微弱プラズマ領域側からAgによる通常のプラズマ
領域側に向かって前記透明導電性金属化合物層と薄膜半
導体層を積層した基板を移動させ、薄膜半導体層上に、
Agと酸素(O)と透明導電性を有する金属酸化物を構
成する金属元素とを含む中間薄層と、Ag層を順次積層
する。こうして、薄膜半導体層上に積層された、中間薄
層とAgによる積層体が、裏面電極となる。従来では、
ここで言う半導体層の上に直接Agを積層するが、この
場合には前述のように接着強度の低下を来してしまう。
しかしながら本発明では、半導体層とAgとの間に上記
中間薄層が介在しているため、中間薄層とAgおよび半
導体層のそれぞれが異種材料同士の接触作用とならない
ことから接着強度が向上する。ここで、上記透明導電性
金属酸化物によるごく微弱なプラズマ領域を得るために
は、以下の方法が例示できる。なお透明導電性金属酸化
物として、ZnOを例に取って説明する。ここでZnO
を用いることは、Znはシリコンに対して比較的安定で
あり、薄膜太陽電池の裏面電極層として用いても、半導
体層中への拡散の影響が少なく、太陽電池の特性安定性
に優れるからである。スパッタリング装置のチャンバー
内に、基板の進行方向に沿って、例えばZnOのターゲ
ットとAgのターゲットを配置し、Arガスを流した減
圧雰囲気中でAgのターゲットのみに放電電圧を印加す
る。すると、Agターゲット部分に生起されたプラズマ
が、隣設されているZnOのターゲットの部分にも広が
り、この広がったプラズマ中のAr原子によってZnO
の表面がごく僅かにスパッタリングされる。そして、こ
の領域に上記半導体層までを積層した基板が差しかかる
と、このごく僅かにスパッタリングされたZnとOが、
隣設するAgターゲットからスパッタリングされたAg
原子と混ざり合い、Ag−O−Znの混合物または三元
合金の中間薄層が半導体上に堆積する。さらに続いてこ
の基板はAgターゲット部分に向かって移動を続けるの
で、Agターゲット近傍においては、Ag層のみが中間
薄層上に堆積していく。このようにして、半導体層上に
AgとOとZnを含む中間薄層を挟んで、裏面電極とし
てのAg薄膜が形成される。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施形態につい
て、薄膜太陽電池の裏面電極に適用する例を用いて説明
する。図1は、薄膜太陽電池の裏面電極に、本発明の銀
系の薄膜構造を適用した場合の構造図を表している。こ
の薄膜太陽電池1は、図のように絶縁性透明基板3上に
透明電極層5、薄膜半導体層7、裏面電極層9を順次積
層した薄膜太陽電池1であって、裏面電極層9が本発明
の銀系の薄膜構造となっている。すなわち、裏面電極層
9は、透明電極層5の側からp−i−nの順に積層され
た薄膜半導体層7上に設けられ、AgとOとZnを含み
その膜厚を20Å以下とした中間薄層9aと、中間薄層
9aの上に設けられたAg層9bよりなっている。この
ような構造では、中間薄層9aの上下の両界面で従来の
ように異種材料同士の接触とはならず、その結果高い接
着強度を得ることができる。また、中間薄層9aの膜厚
は、約20Å程度の極薄いものであっても充分な接着強
度の向上が確認できるが、逆にこれよりも厚くなると、
黒色化して中間薄層9aの透過率が低下し、Ag層9b
に到達する光の量が減少する結果、Ag層9bでの有効
な反射作用が損なわれるので、20Å以下とすることが
望ましい。また、絶縁性透明基板3上には不純物の阻止
層として、必要に応じて酸化ケイ素(SiO2 )のアン
ダーコート4を施しておくとよい。
【0007】そしてこのような構造は以下の製造方法に
よって得られる。図2は、本発明の銀系の薄膜構造を得
るためのマグネトロン式のインラインスパッタリング装
置の構造例を表している。本装置は、少なくともZnO
とAgのターゲットをセッティングできる構造を有し、
これに絶縁性透明基板3上に透明電極層5、薄膜半導体
層7を積層した基板3aを投入することで、本発明の銀
系の薄膜構造が得られる。以下、詳細に説明する。マグ
ネトロン式のインラインスパッタリング装置15の反応
室17内に、各層の積層済基板3aをセッティング(基
板位置A)して反応室17を真空ポンプ18によって排
気後、Arガスをガス系20より導入して一定の内圧に
維持し、Agターゲット21のみにRF電力を供給して
放電を生起させる。この放電によって、Agターゲット
21上には、殆どAgからなるプラズマ領域Paが、A
gターゲット21からZnOターゲット19上にかけて
は、AgとOとZnが混合しているごく微弱なプラズマ
領域Pzaがそれぞれ形成される。なお図は、ZnOタ
ーゲット19にもRF電源が供給できるような表示にな
っているが、これはインラインスパッタリング装置15
の構造を表しているためである。本発明では、ZnOタ
ーゲット19へのRF電源をOFFとし、Agターゲッ
ト21にのみRF電力を供給している。
【0008】このような状態のプラズマPa,Pzaが
生起されている中を、上記基板3aをZnOターゲット
19側からAgターゲット21を通過した部位(基板位
置B)まで移動させることで、本発明の銀系の薄膜構造
を得る。すなわち、主にZnOターゲット19上におい
ては中間薄層9aが堆積し、主にAgターゲット21上
において、Ag層9bが堆積する。この時、中間薄層9
aの膜厚を20Å以下に制御するには、Agターゲット
21に投入するRFパワー密度と基板の移動速度を最適
値に設定すればよい。
【0009】
【実施例】続いて、上述の実施形態のもと、本発明を薄
膜太陽電池に適用した場合の具体的実施例について前述
の図1、図2を用いて説明する。先ず絶縁性透明基板3
として、ガラス基板上に500Åの膜厚でSiO2 層4
をコートしたものを用い、これにフッ素を添加したSn
2 を約8000Åの膜厚で形成して透明電極層5を形
成する。この時SnO2 の表面には、反射による損失を
低減する目的で微小凹凸を形成しておく。次いでこの透
明電極層5を形成した基板上にプラズマCVD装置にて
p型の水素化非晶質炭化シリコン(以下単にa−Si
C:Hと記す)7pを150Åの膜厚で、i型の水素化
非晶質シリコン(以下単にa−Si:Hと記す)7iを
4000Åの膜厚で、n型の水素化微結晶シリコン(以
下単にμc−Si:Hと記す)7nを500Åの膜厚で
それぞれ順に積層し薄膜半導体層7を得る。続いて、図
2に示したマグネトロン式のインラインスパッタリング
装置15の反応室17内に各層の積層済基板3aをセッ
ティング(基板位置A)して反応室17を真空ポンプ1
8によって6×10-6torrまで排気後、Arガスを
ガス系20より導入して内圧を3×10-3torrに維
持し、0.8W/cm2 のRFパワー密度でAgターゲ
ット21をスパッタする。この状態で基板3aを基板位
置Aから基板位置Bまで移動させ、前記2つのプラズマ
領域Pza、Pa中を通過させて中間薄層9aとAg層
9bを堆積して裏面電極層9とした。この時の中間薄層
9aとAg層9bの膜厚は、それぞれ20Å,5000
Åとした。ここでAg層9bについては、太陽電池の特
性を出すために必要な厚みとしては1000Åである
が、機械的な強度維持や集積構造などにおける接続段差
部のカバレージ等、種々目的によって1μm程度の厚み
までの範囲で適宜設定すればよい。また、参照した図面
はあくまで本発明の内容を具体的に説明する為のもので
あって、実際には2つのプラズマ領域Pz,Pzaは図
中点線で表しているように、殆ど連続した状態で現れ
る。従って、図中のPz,Pzaの表示領域は、厳密に
中間薄層9aおよびAg層9bが積層される領域をそれ
ぞれ規定して表しているものではなく、さらにプラズマ
領域Pza、Paも図例の位置に限定的に現れるもので
もない。
【0010】こうして本発明によって作製した薄膜太陽
電池と、比較例としてAgのみで裏面電極層を構成した
ものについて、その裏面電極層の接着強度と発電特性を
調べた。ここで、裏面電極の接着強度については住友ス
リーエム社製の「貼って剥がせるテープ」と「スコッチ
テープ」を用いた引き剥がしテストで、発電特性につい
てはAM1.5−100mW/cm2 の光強度に於ける
短絡電流密度でそれぞれ評価した。なお上記テープの接
着力の大小関係は、「貼って剥がせるテープ」<「スコ
ッチテープ」である。その結果、本発明によって作製さ
れた薄膜太陽電池の裏面電極層は、「貼って剥がせるテ
ープ」と「スコッチテープ」のいずれでも全く剥離せ
ず、さらにガムテープで引き剥がしテストを行ったとこ
ろ、裏面電極の剥離は発生せず代わりにガラス基板の方
が割れてしまうという結果となり、一方比較例では、
「貼って剥がせるテープ」で容易に剥離した。以上のよ
うに本発明により、薄膜太陽電池において裏面電極材料
にAgやAlを用いながらシンタリング等の特別な熱処
理を行うことなく、裏面電極の接着強度を飛躍的に向上
させることができる。
【0011】次に発電特性については、比較例が17m
A/cm2 の短絡電流密度であったのに対し、本発明に
よって作製された薄膜太陽電池は18mA/cm2 とな
り、裏面電極層での反射率も向上していることが判明し
た。この原因は、比較例における接着強度の低い界面は
ミクロ的に見ると不連続な面となっており、これにより
効率的な反射が行われていないことが一つの要因になっ
ていると推察できる。これに対して本発明によって得ら
れた薄膜太陽電池では、接着強度が向上していることか
ら、薄膜半導体層7と中間薄層9aとの間、および中間
薄層9aとAg層9bとの間のそれぞれがミクロ的に見
て連続かつ均一な接着界面になっているものと考えられ
る。
【0012】さらに本発明は、前述のような薄膜太陽電
池以外にも、種々の用途に適用可能である。例えば、ケ
イ素を含む下地としてガラス基板を用い、その上に中間
薄層とAg層を形成することで、Ag薄膜の接着強度に
優れた鏡を得ることができる。そして、前記薄膜太陽電
池の短絡電流密度が、Ag薄膜の接着強度と対応してい
ることからも、鏡の反射率を、ガラスの上にAg層のみ
を形成したものよりも向上させることができる。
【0013】
【発明の効果】本発明は以上に説明しように、以下の優
れた効果を得ることができる。すなわち本発明の銀系の
薄膜構造は、ケイ素を含む下地の上に、銀と酸素と亜鉛
のように透明導電性を有する金属酸化物を構成する金属
元素を含む中間薄層を挟んで銀薄膜が形成されたもので
あるので、下地と中間薄層および、銀薄膜と中間薄層と
の間がそれぞれ異種材料同士の接触とならないため、従
来は接着強度が得られなかったケイ素を含む下地と銀薄
膜との間の接着強度が、大幅に向上する。そしてこの銀
系の薄膜構造を、薄膜太陽電池の裏面電極層に適用する
と、半導体層と裏面電極との間の接着強度が向上するば
かりか、半導体層と裏面電極層との界面の非連続性が解
消される結果、裏面電極層の反対側の面から入射した光
が、裏面電極層との界面で効率よく反射する結果、薄膜
太陽電池の短絡電流密度が向上するという副次的効果を
も得ることができる。このような銀系の薄膜構造は、例
えば透明導電性を有する金属酸化物材料のターゲットと
銀のターゲットを隣設させたスパッタリング装置におい
て、銀のターゲットのみに放電電力を供給してプラズマ
を生起させ、このプラズマの影響によるごく微弱なスパ
ッタ領域を金属酸化物材料ターゲット近傍に生起させ、
この中を金属酸化物材料ターゲット側から銀ターゲット
に向かう方向にケイ素を含む下地基板を移動させるとい
う、極めて簡単な方法で形成できるので、特別に複雑な
機構を有する装置を用いることなく作製することができ
る。
【0014】さらに実施例として説明した薄膜太陽電池
への応用のみならず、鏡に代表されるガラス上への銀薄
膜の形成においても、その接着強度の向上が実現でき、
その汎用性は極めて広いものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した薄膜太陽電池の断面構造例を
表す説明図。
【図2】本発明を薄膜太陽電池の裏面電極層に適用する
場合に用いられる、スパッタリング装置の構造例を表す
説明図。
【符号の説明】
1 薄膜太陽電池 3 絶縁性透明基板 3a 基板 5 透明電極層 7 薄膜半導体層 7p p型a−SiC:H 7i i型a−Si:H 7n n型μc−Si:H 9 裏面電極層 9a 中間薄層 9b Ag層 15 スパッタリング装置 17 反応室 18 真空ポンプ 19 ZnOターゲット 20 ガス系 21 Agターゲット Pza、Pa プラズマ領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山岸 英雄 京都府綴喜郡田辺町田辺狐川153の1 (56)参考文献 特開 平6−338623(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 28/00 C23C 14/06 C23C 14/16 H01L 31/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ケイ素を含む下地の上に、銀と酸素と透明
    導電性を有する金属酸化物を構成する金属元素とを含む
    中間薄層を挟んで銀薄膜が形成されている、銀系の薄膜
    構造。
  2. 【請求項2】前記下地が半導体である、請求項1記載の
    銀系の薄膜構造。
  3. 【請求項3】前記中間薄層が亜鉛と酸素と銀からなる、
    請求項1または2記載の銀系の薄膜構造。
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