JP2885948B2 - 含フッ素ビスアルコキシエチレン化合物及びその製造方法 - Google Patents

含フッ素ビスアルコキシエチレン化合物及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、テトラフルオロエチレ
ンの2つのフッ素をペルフルオロアルコキシ基で置換し
た、新規な含フッ素ビスアルコキシエチレン化合物及び
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、テトラフルオロエチレンの1つの
フッ素をアルコキシ基で置換した化合物については、今
までに数多くの検討がなされてきており、その結果をも
とに、多くの有用な化合物が合成されている。例えば、
CF3CF2CF2OCF=CF2は、テトラフルオロエチ
レンと共重合させることにより、耐熱性、耐化学薬品性
に優れ、かつ、溶融成形も可能な樹脂となることが知ら
れている。また、米国特許第2,917,548号明細
書及び米国特許第3,159,609号明細書には、R
1CH2OCF=CF2(R1は、アルキル基または含フッ
素アルキル基である。)で示される化合物の製法及び共
重合反応が記載されている。
【0003】テトラフルオロエチレンの2つのフッ素を
アルコキシ基で置換した化合物については、例えば、ジ
ューナル・オブシュチェイ・ヒミー(Zh.Obshc
h.Khim.)第37巻847ページ及びジューナル
・オルガニチェスコイ・ヒミー(Zh.Org.Khi
m.)第5巻1937ページに、
【0004】HCF2CF2CH2OCF=CFOCH2
2CF2Hなる化合物が記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
テトラフルオロエチレンの2つのフッ素をアルコキシ基
で置換した含フッ素ビスアルコキシエチレン化合物は、
重合用コモノマー、イナートリキッド、麻酔薬の中間体
としての用途が期待されるが、常温においても下記に示
すような転移反応を起こす不安定な化合物であるため
に、フッ化水素酸が発生したり、上記化合物を重合した
場合に活性末端基が発生したり、さらには、重合体中に
分解による低分子化合物が混入する虞があるなどの問題
を有している。
【0006】
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述の欠
点を解決した含フッ素ビスアルコキシエチレン化合物を
得ることを目的として鋭意研究を重ねた結果、安定性に
優れた含フッ素ビスアルコキシエチレン化合物の製造に
成功し、該化合物が重合用コモノマー、イナートリキッ
ドなどとして有用であることを見いだし、本発明を完成
させるに至った。
【0008】即ち、本発明は、下記一般式[I] RfOCF=CFORf′ [I] {ただし、Rf及びRf′は、各々独立に−CnClm
(2n+1-m)(ただし、nは1以上の整数であり、mは0ま
たは1である。)で示される基である。}で示される含
フッ素ビスアルコキシエチレン化合物である。
【0009】上記一般式[I]中、Rf及びRf′は、
各々−CnClm(2n+1-m)で示される基であればどのよ
うな基であっても採用し得る。特に、本発明においては
炭素数が1〜8の含フッ素アルキル基が好ましく、具体
的には次のような基が好適である。
【0010】CF3,C25,C24Cl,C37,C3
6Cl,C49,C48Cl,C511,C510
l,C613,C612Cl,C715,C714Cl
【0011】本発明の上記一般式[I]で表される化合
物は新規化合物であり、その構造は次の手段によって確
認することができる。
【0012】(イ) 赤外吸収スペクトル(以下、IR
と略す)を測定することにより、本発明の上記一般式
[I]で表される化合物中に存在する特定の原子団を知
ることができる。
【0013】本発明の上記一般式[I]で表される化合
物の代表例として、下記式 CF3CF2CF2OCF=CFOCF2CF2CF3 で示される化合物のIRチャートを図1に示した。
【0014】(ロ)19F−核磁気共鳴スペクトル(以
下、19F−nmrと略す)(トリクロロフルオロメタン
基準:高磁場側を正としppmで表す)を測定すること
により、前記一般式[I]で示される化合物中に存在す
るフッ素原子の結合状態を知ることができる。
【0015】本発明の前記一般式[I]で示される化合
物の代表例として、上記IRの項で示した化合物の19
−nmrチャートを図2に示した。
【0016】(ハ) 質量スペクトル(以下、MSと略
す)を測定し、観察された各ピーク(一般にはイオン質
量をイオンの荷電数で除したM/eで表される値)に相
当する組成式を算出することにより、測定に供した化合
物の分子量ならびに該分子内における各原子団の結合様
式を知ることができる。
【0017】(ニ) 元素分析によって、炭素、水素及
びハロゲンの各重量%を求め、さらに認知された各元素
の重量%の和を100から減じることにより酸素の重量
%を算出することができ、したがって該化合物の組成式
を決定することができる。
【0018】本発明は、前記一般式[I]で示される新
規化合物の製造方法も併せて提供する。以下、製造方法
について説明するが、本発明の前記一般式[I]で示さ
れる新規化合物は、本発明の方法によらずとも、他の方
法で製造されても良い。
【0019】本発明の前記一般式[I]で示される化合
物の製造方法は、下記一般式[II] RCH2OCF=CFOCH2R′ [II] {ただし、R及びR′は、各々独立に水素原子、塩素原
子、フッ素原子、または−ClkClj
(2l+1-k-j)(ただし、lは1以上の整数であり、kは0
または1であり、jは0または1である。)で表される
基である。}で示される化合物と塩素とを反応させて二
重結合に塩素を付加して下記一般式[III]
【0020】 RCH2OCClFCClFOCH2R′ [III] (ただし、R及びR′は上記式[II]と同じである。)
で示される化合物を得、この化合物とフッ素とを反応さ
せることにより下記一般式[IV]
【0021】 RfOCClFCClFORf′ [IV] (ただし、Rf及びRf′は前記式[I]と同じであ
る。)で示される化合物を得、この化合物を脱塩素化す
る方法である。
【0022】前記一般式[II]で示される化合物は公知
の化合物であり、ジューナル・オルガニチェスコイ・ヒ
ミー(Zh.Org.Khim.)第5巻1937ペー
ジに記載されている方法にしたがって製造することがで
きる。即ち、テトラフルオロエチレンと該当する金属ア
ルコキシドを、ジオキサン溶媒中で反応させることによ
り得られる。また、米国特許第2,917,548号明
細書に記載されている方法にしたがって、RCH2OC
F=CF2(Rは上記一般式[II]と同じ)と金属アル
コキシド R′CH2OM(R′は上記一般式[II]と
同じであり、Mはアルカリ金属である。)とを反応させ
ることによっても製造することができる。後者の場合は
RとR′がそれぞれ異なるものが製造できる。
【0023】前記一般式[II]中、R及びR′は、水素
原子、塩素原子、フッ素原子、または−ClkClj
(2l+1-k-j)で示される基が何ら制限なく採用される。特
に本発明において好適な原子または基としては、次のよ
うなものがある。
【0024】H,CF3,CF2Cl,CF2H,C
25,C24Cl,C24H,C37,C36Cl,C
49,C48Cl,C48H,C511,C510Cl,
613,C612Cl,C612
【0025】前記一般式[II]で示される化合物と塩素
との反応の方法は特に制限されず、一般に二重結合に塩
素を付加させる公知の方法が採用される。具体的には、
前記一般式[II]で示される化合物を含む反応液に塩素
ガスをバブリングさせるのが好ましい。該反応では塩素
に不活性な溶媒を用いることもできるし、無溶媒で行な
うこともできる。さらに該反応における反応温度は、−
50〜100℃好ましくは0〜50℃の範囲から選ばれ
る。また、反応時間は30分〜2日、好ましくは2〜5
時間である。反応が終了したら、反応液を亜硫酸ナトリ
ウム水溶液で洗浄し、さらに水洗したのち、蒸留して前
記一般式[III]で示される化合物を得る。
【0026】前記一般式[III]で示される化合物とフ
ッ素との反応の方法は特に制限されず、一般に不活性な
気体であるヘリウムまたは窒素などで希釈したフッ素ガ
スを一般式[III]で示される化合物に接触させる公知
の方法が採用される。前記一般式[III]で示される化
合物とフッ素とを接触させるためには、前記一般式[II
I]で示される化合物中で希釈フッ素ガスをバブリング
させても良いし、前記一般式[III]で示される化合物
と希釈フッ素ガスをシリンダー内に導入してバッチ式で
反応させても良い。該反応は、クロロフルオロカーボン
類を溶媒に用いても良いし、無溶媒で行なっても良い。
該反応における反応温度は、0〜150℃、好ましくは
50〜100℃の範囲から選ばれる。また、フッ素ガス
の濃度は5〜100%、好ましくは10〜50%の範囲
から選ばれる。反応時間は30分〜2日、好ましくは1
〜8時間である。反応終了後、反応液を蒸留して前記一
般式[IV]で示される化合物を得る。
【0027】前記一般式[IV]で示される化合物の脱塩
素化反応については、α,β−ジハロゲン化合物を還元
剤で脱ハロゲン化させる公知の方法が用いられる。該反
応の還元剤としては、金属亜鉛、金属マグネシウム、水
素化リチウムアルミニウム−四塩化チタン混合物、水素
化リチウムアルミニウム−三塩化チタン混合物等が好適
に用いられる。 例えば、還元剤として金属亜鉛を用い
た場合、溶媒については極性溶媒であるメタノール、エ
タノール、N,N−ジメチルホルムアミド,アセトニト
リル等が何ら制限なく用いられる。反応温度は30〜1
50℃、好ましくは50〜100℃の範囲で選ばれる。
反応時間は30分〜2日、好ましくは1〜10時間であ
る。反応後、反応液をそのまま蒸留し、留出物を水洗し
た後さらに精留して前記一般式[I]で示される化合物
を得ることができる。
【0028】また、還元剤として水素化リチウムアルミ
ニウム−四塩化チタン混合物を用いた場合、溶媒として
は、エーテル、テトラヒドロフラン等が好適に用いられ
る。反応温度は0℃〜還留温度が好適に採用される。反
応時間は10分〜10時間、好ましくは20分〜2時間
である。反応後、反応液を塩酸水溶液で中和したのち、
水にあけ、二つに分離した層のうち下層をさらに水洗し
て蒸留して前記一般式[I]で示される化合物を得るこ
とができる。
【0029】
【発明の効果】本発明の前記一般式[I]で示される含
フッ素ビスアルコキシエチレン化合物は、熱的に安定で
あり、分解反応が生じにくい。したがって、本発明の化
合物は、各種含フッ素化合物の原料として、また含フッ
素共重合体の原料モノマーとして有用な化合物である。
また、本発明の化合物を重合体の原料モノマーとして用
いた場合には、耐熱性、化学的安定性の優れた重合体を
得ることができる。
【0030】
【実施例】本発明をさらに具体的に説明するために、以
下に実施例をあげて説明するが、本発明はこれらの実施
例に限定されるものではない。
【0031】実施例1 攪拌機を備えた内容積500mlのステンレス製オートク
レーブを窒素置換し、水素化ナトリウム12.5g、ジ
オキサン200mlを投入した。オートクレーブに滴下ロ
ートを接続し、攪拌、水冷しつつ、2,2,3,3,3
−ペンタフルオロプロパノール75gを2時間かけて滴
下した。滴下終了30分後、テトラフルオロエチレンを
5kg/cm2になるまで圧入し、60℃に加温して反応させ
た。テトラフルオロエチレンは、反応に消費した分だけ
常時追加圧入し、圧力を5kg/cm2に保持した。6時間
後、テトラフルオロエチレンの圧力が下がらなくなった
時点で10℃に冷却し、テトラフルオロエチレンをパー
ジして、反応液を濾過した。瀘液を2回水洗したのち、
減圧蒸留して1,2−ジフルオロビス(2,2,3,
3,3−ペンタフルオロプロポキシ)エチレン(沸点4
6〜53℃/20mmHg)を36g得た。
【0032】次に、攪拌機、コンデンサーを備えた内容
積300mlの3ツ口フラスコに、1,2−ジフルオロビ
ス(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロポキシ)
エチレン98.5gを投入し、攪拌、氷冷しつつ、塩素
ガスを100ml/minでバブリングさせた。排気ガスは、
コンデンサーを通してアルカリ性水溶液を入れた除害槽
に導いた。1.5時間後、塩素ガスのバブリングを停止
し、窒素ガスを30分バブリングした後、反応液を亜硫
酸ナトリウム水溶液で洗浄した。さらに2回水洗し、減
圧蒸留して1,2−ジクロロ−1,2−ジフルオロビス
(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロポキシ)エ
タン(沸点50℃/9.5mmHg)を115g得た。
【0033】さらに、攪拌機を備えた内容積2.8lの
ステンレス製シリンダーを窒素置換し、1,2−ジクロ
ロ−1,2−ジフルオロビス(2,2,3,3,3−ペ
ンタフルオロプロポキシ)エタン20gを投入した。シ
リンダーを氷冷し、窒素で希釈した66%フッ素ガスを
3kg/cm2になるまで圧入した(シリンダー内に50%フ
ッ素ガスが入ったことになる)。圧入後、60分かけて
90℃まで加熱し、そのまま2時間反応させた。反応
後、シリンダーを氷冷し、内部を窒素で置換した後、シ
リンダーから反応液を取り出した。反応液を蒸留して
1,2−ジクロロ−1,2−ジフルオロビス(ペルフル
オロプロポキシ)エタン(沸点132℃/760mmHg)
を20g得た。
【0034】さらに、滴下ロート、コンデンサー、攪拌
機を備えた、内容積500mlの4ツ口フラスコを窒素置
換し、亜鉛21.6g、塩化亜鉛0.1g、N,N−ジ
メチルホルムアミド180mlを投入した。フラスコを9
0℃に加熱し、1,2−ジクロロ−1,2−ジフルオロ
ビス(ペルフルオロプロポキシ)エタン72gを30分
かけて滴下した。そのまま90℃で5時間反応させ、反
応後、反応液をそのまま蒸留した。留出物を2回水洗し
たのち精留して1,2−ジフルオロビス(ペルフルオロ
プロポキシ)エチレン(沸点100℃/760mmHg)を
36g得た。
【0035】該化合物の構造は、IR、19F−nmr、
MS、元素分析により下記の構造であることを確認し
た。 CF3CF2CF2OCF=CFOCF2CF2CF3
【0036】イ) IR (チャ−トを図1に示し
た。) 1100〜1350cm-1 (νC-F ) 1002,992cm-1 (νC-O-C
【0037】ロ) 19F−nmr (チャ−トを図2に
示した。) (a) (b) (c) (d) CF3CF2CF2OCF=CFOCF2CF2CF3 ケミカルシフト (ppm) (a) 80.4 (b) 127.3 (c) 84.1 (d) 121.0 (E体) 114.1 (Z体)
【0038】ハ) MS M/e 432 M+ M/e 169 C37 + M/e 69 CF3 +
【0039】上記で得られた1,2−ジフルオロビス
(ペルフルオロプロポキシ)エチレンと原料として使用
した1,2−ジフルオロビス(2,2,3,3,3−ペ
ンタフルオロプロポキシ)エチレンとの熱的安定性の比
較を行った。
【0040】上記2つの化合物を、それぞれについて、
室温で窒素気流下、6日間放置した。本発明の1,2−
ジフルオロビス(ペルフルオロプロポキシ)エチレンは
変化がなかったのに対し、原料の1,2−ジフルオロビ
ス(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロポキシ)
エチレンは、前述の転移反応が起こり、1.2%が、
2,4,4,5,5,5−ヘキサフルオロ−2−(2,
2,3,3,3−ペンタフルオロプロポキシ)ペンタノ
イルフルオライドに転換した。
【0041】また、上記2つの化合物を、それぞれにつ
いて常圧蒸留を行なった。その結果、本発明の1,2−
ジフルオロビス(ペルフルオロプロポキシ)エチレンは
変化がなかったのに対し、原料の1,2−ジフルオロビ
ス(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロポキシ)
エチレンは、ほぼ100%が上記と同様の2,4,4,
5,5,5−ヘキサフルオロ−2−(2,2,3,3,
3−ペンタフルオロプロポキシ)ペンタノイルフルオラ
イドに転換した。
【0042】実施例2 表1に示した原料を使用した他は実施例1と同様にし
て、表1に示した含フッ素ビスアルコキシエチレン化合
物を得た。結果を表1に示した。
【0043】
【表1】
【0044】用途例 攪拌機を備えた内容積350mlのガラス製オートクレー
ブを窒素置換し、1,2−ジフルオロビス(ペルフルオ
ロプロポキシ)エチレン9.7g、1,1,2−トリク
ロロトリフルオロエタン120mlを投入した。攪拌しつ
つテトラフルオロエチレン23.1gを圧入し、温度を
18℃に保持しながらペルフルオロブタノイルペルオキ
シド0.55gを投入し、21時間反応させた。反応終
了後、溶媒(1,1,2−トリクロロトリフルオロエタ
ン)を減圧下留去し、テトラフルオロエチレン−1,2
−ジフルオロビス(ペルフルオロプロポキシ)エチレン
共重合物を20.5g得た。共重合体中に1,2−ジフ
ルオロビス(ペルフルオロプロポキシ)エチレンが0.
6モル%含まれていることは、共重合体のフィルムのI
Rスペクトルを測定し、エーテル基由来の吸収が990
cm-1付近に出現することにより確認した。このIRチャ
ートを図3に示した。
【0045】熱重量測定(TG)の結果より、この共重
合体の分解開始温度は488℃で、テトラフルオロエチ
レン重合体と同等であった。また、示差熱分析(DT
A)の結果より融点は318〜344℃であった。この
共重合体は溶融成形が可能であり、成形体は引張強度1
50kg/cm2を示した。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、実施例1で得られた本発明の化合物
の赤外吸収スペクトルである。
【図2】 図2は、実施例1で得られた本発明の化合物
19F−nmrスペクトルである。
【図3】 図3は、用途例で得られた共重合体の赤外吸
収スペクトルである。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式 RfOCF=CFORf′ {ただし、Rf及びRf′は、各々独立に−CnClm
    (2n+1-m)(ただし、nは1以上の整数であり、mは0ま
    たは1である。)で示される基である。}で示される含
    フッ素ビスアルコキシエチレン化合物。
  2. 【請求項2】 下記式 RCH2OCF=CFOCH2R′ {ただし、R及びR′は、各々独立に水素原子、塩素原
    子、フッソ素原子、または−ClkClj(2l+1-k-j)
    (ただし、lは1以上の整数であり、kは0または1で
    あり、jは0または1である。)で表される基であ
    る。}で示される化合物と塩素とを反応させて二重結合
    に塩素を付加し、ついで水素原子をフッ素原子に置換
    し、さらに先に付加した塩素を脱離させることを特徴と
    する請求項1記載の含フッ素ビスアルコキシエチレン化
    合物の製造方法。
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