JP2883247B2 - 水中油型酸性乳化食品 - Google Patents

水中油型酸性乳化食品

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JP2883247B2 JP4210110A JP21011092A JP2883247B2 JP 2883247 B2 JP2883247 B2 JP 2883247B2 JP 4210110 A JP4210110 A JP 4210110A JP 21011092 A JP21011092 A JP 21011092A JP 2883247 B2 JP2883247 B2 JP 2883247B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水中油型酸性乳化食品
に関する。
【0002】
【従来の技術】糊化したデンプンを使用した酸性の水中
油型の乳化食品は、通常サラダドレッシングと称し、粘
度は20〜35万センチポイズ(以下「cP」と略
す)であり、食感はその固さに由来するボディー感を有
している。このサラダドレッシングについて、低カロリ
ー化をはかるために、油脂の使用比率を減らすと、粘度
が低下し、前記したボデイー感が損なわれる。そこで粘
度の低下を補う意味でデンプンの使用量をある限度内で
増加させるとともに乳化食品の粘度の上限を18万cP
の範囲に止めれば、ボデイー感を有したまま糊っぽい食
感(舌に重くまつわりつく感じ)を生じにくくすること
ができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、油脂の含量が
製品中で40%を割るような場合は、軽やかな感じを与
えおいしさの一因となる油性感にやや乏しい嫌いがあ
る。本発明の目的は、油相原料の含量を40%以下とす
るとともに糊化デンプンを使用しつつ製品の粘度を18
万cP以下とする条件のもとで、油性感を一層高めるこ
とのできる新規な水中油型酸性乳化食品を提供すること
である。
【0004】
【課題を解決する手段】本発明者は、上記の目的を達成
しようと、いろいろ検討し、ようやく本発明に到達し
た。すなわち本発明の水中油型酸性乳化食品は、製品中
40%以下の油相原料と、製品中固形分換算で2%〜4
%の糊化デンプンと0.2%〜1.0%の醗酵乳を含む
酸性の水相原料とが、水中油型に乳化されてあり、粘度
が約5万〜18万センチポイズであることを特徴とす
る。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おいて製品中40%以下の油相原料とは、製品(重量)
中40%以下である食用油およびこれに溶解する非水性
の原料をいう。油相原料としては、通常、サラダ油やス
パイスオイルの類があげられる。
【0006】一方、製品中固形分換算で2%〜4%の糊
化デンプンと0.2%〜1.0%の醗酵乳を含む酸性の
水相原料とは、水ないし水分を主体とする酸性の水相原
料であって、製品中固形分換算で2%〜4%の糊化デン
プンと0.2%〜1.0%の醗酵乳を含むものをいう。
ここでデンプンは、その種類によって限定されるもので
はなく、例えば、バレイショデンプン、コーンスター
チ、タピオカデンプン、小麦デンプン、米デンプンおよ
びこれらの化工デンプンなどがあげられる。このデンプ
ンは、水相の粘度上げるために使用されている。糊化デ
ンプンの含有割合は、製品中において固形分換算で4%
以下である。この含有割合があまり高いと製品の食感が
糊っぽくなるからである。好ましくは、3.5%以下で
あるが、製品の粘度をある程度高めるためには、少なく
とも2%以上あることが好ましい。
【0007】また、醗酵乳とは牛乳の醗酵したものをい
い、原料レベルでは、液状のものでも、乾燥した粉末状
のものでも状態に限定はない。醗酵乳の代表的なものと
してはヨーグルトがあげられる。酸性の水相原料が醗酵
乳を含有するのは、これを含有することにより、製品の
油性感を高めるからである。この含有割合は、固形分換
算で製品中1.0%以下(水分80%の醗酵乳では5.
0%以下に相当)である。この含有割合があまり高い
と、その風味が製品に出勝ちになり、製品に風味上のク
セがでてしまうからである。なお、好ましくは製品中に
おいて固形分換算で0.8%以下である。また、製品に
ある程度の油性感を出すには、少なくとも0.2%以上
であることが好ましい。より好ましくは0.3〜0.8
%程度である。
【0008】水相原料は、その中に酸性原料を含む。酸
性原料としては、クエン酸、リンゴ酸等の有機酸や、有
機酸を含む食酢、カンキツ果汁等があげられる。また、
水相原料は、水ないし水分を主体とする原料であり、水
分の供給源の具体例としては、清水や上記した液状の酸
性原料(食酢やカンキツ果汁など)があげられる。前記
した酸性の水相原料には、デンプン、醗酵乳、酸性原料
以外に、本発明の目的を損なわない範囲で、他の任意の
原料・成分を含むことができる。この任意の原料・成分
としては、例えばガム質(キサンタンガム、タマリンド
ガム、グアーガム等)、乳化材(卵黄、全卵、カゼイン
ソーダ等)、香辛料、調味料(食塩、砂糖、グルタミン
酸ソーダ、醤油、味噌等)、着色料等があげられる。な
お、水相原料がガム質(通常製品中0.1〜0.3%)
を含む場合は、製品の保存中に亀裂が生じ難くなるの
で、若干量含むようにすることが好ましい。
【0009】本発明においては、上記した油相原料と酸
性の水相原料とが、水中油型に乳化されてあり、その粘
度は約5万〜18万cPである。粘度の上限を18万c
Pとしたのは、それより高くなると、製品に糊っぽさが
生じ易くなり、また、5万cPより低くなると、製品の
ボデイー感が乏しくなるからである。なお、製品を舌に
のせたときに、糊っぽさがなく、また、適度なボディー
感を備えるためには、製品の粘度は約9万〜18万cP
であることが好ましい。
【0010】本発明の水中油型酸性乳化食品を製造する
には、一般には、上記した水相原料(ただし、生デンプ
ンを含むもの)を、予め80〜95℃の糊化温度に上げ
てデンプンを糊化させた後に冷却し、これと油相原料と
を水中油型に乳化させればよい。乳化の方法としては、
例えば、ミキサーによる粗乳化の後、コロイドミルで仕
上げ乳化する等、公知の任意の方法が採用し得る。ま
た、粘度の測定には、BH型粘度計を使用すればよい。
【0011】
【作用】本発明において、醗酵乳を製品中一定割合で含
有する水相原料を用いることにより、製品の油性感が高
められる機作は定かではない。しかし、おそらく製品中
の油相原料の割合が40%以下と少ないながら一定量含
まれている状況のなかで、その配合による風味上の淡白
さを醗酵乳が補い、そのことが油脂の持つ濃厚感を増幅
する結果となるからではないかと推察される。
【0012】以下本発明の実施例および試験例を説明す
る。なお、本発明において%は全て重量%を示す。
【実施例1】下記の配合に従って調合したベースを、9
5℃まで加温してデンプンを糊化(アルファー化)さ
せ、室温まで冷却した後、同じく下記の全体配合に従っ
て、まず卵黄と混合し、次いで、食油を加えてミキサー
で粗乳化し、更にコロイドミルを通して仕上げ乳化し、
粘度が約14万cPの水中油型酸性乳化食品を製造し
た。 〈*ベースの配合〉 〈全体配合〉 (原 料) (割合%) (原 料) (割合%) デンプン 3.0 卵 黄 10.0 食 酢 6.1 食 油 30.0 ガム質 0.3 *ベース 60.0 食 塩 3.0 ──────────── グルタミン 0.5 合 計 100.0% 酸ソーダ 砂 糖 3.9 粉末ヨーグルト 0.8 清 水 残 量 ───────────── 合 計 60.0% 製品は、油性感が豊かであり、また、糊っぽさも感じら
れなかった。
【0013】
【実施例2】実施例1において、ベース配合中の粉末ヨ
ーグルト0.8%を液状ヨーグルト4.0%(水分含量
80%)に変更し、増量分だけ清水の使用量を減じた以
外は、実施例1と同じ条件で水中油型酸性乳化食品(粘
度は約14万cP)を製造した。
【実施例3】実施例1において、ベース配合中のデンプ
ンの配合割合を3.5%に変更し、増量分だけ清水の使
用量を減じた以外は、実施例1と同じ条件で水中油型酸
性乳化食品(粘度は約18万cP)を製造した。
【0014】
【試験例】実施例1の製法に従って、ただし製品中にお
ける粉末ヨーグルトの配合割合のみ種々変え、その際の
重量の増減分は清水で調製して、〔表1〕に示すとおり
の8種の水中油型酸性乳化食品を製造し、可撓性のプラ
スチック容器(容量約200ml)に各別に充填した。
各製品の風味について10名のパネル員を使い官能検査
をした結果、〔表1〕に示すとおりとなった。
【表1】
【0015】注1)表中の数値および記号の意味はつぎ
のとおりである。 イ.油性感について 分数の分母はパネル員の数を示す。また、分子は、飼
料No1(粉末ヨーグルト無添加品)の乳化食品の風味
に比べ油性感をより感ずるとしたパネル員の数を示す。 ○:全体として油性感の高まりありとの評価を示
す。 △:全体として油性感の高まり少しありとの評価を示
す。 ×:基準としての油性感を示す。 ロ.ヨーグルト風味について 分数の分母はパネル員の数を示す。また、分子は、飼
料No1の乳化食品の風味に比べヨーグルトの風味を感
ずるとしたパネル員の数を示す。 ○:ヨーグルトの風味を感じないとの評価を示す。△:ヨーグルトの風味をやや感じないとの評価を示す。 ×:ヨーグルトの風味を少し感じるとの評価を示す。 ××:ヨーグルトの風味をかなり感じるとの評価を示
す。
【0016】上表から明らかなように、本発明の水中油
型酸性乳化食品は、酸性の水相原料中に醗酵乳を含み、
その含有の割合が製品中1.0%以下の場合に、製品の
油性感を一段と高めるとともに、製品に醗酵乳の風味を
実質的に感じさせないことが理解できる。
【0017】
【発明の効果】以上本発明により、油相原料の使用割合
が40%以下と少ない場合でも油性感の高まった酸性の
水中油型乳化食品が提供される。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】製品中40%以下の油相原料と、製品中固
    形分換算で2%〜4%の糊化デンプンと0.2%〜1.
    0%の醗酵乳を含む酸性の水相原料とが、水中油型に乳
    化されてあり、粘度が約5万〜18万センチポイズであ
    ることを特徴とする水中油型酸性乳化食品。
  2. 【請求項2】水相原料が含む醗酵乳の割合が、製品中固
    形分換算で0.3〜0.8%である請求項1記載の水中
    油型酸性乳化食品。
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