JP2882709B2 - 表示装置 - Google Patents

表示装置

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JP2882709B2
JP2882709B2 JP33068891A JP33068891A JP2882709B2 JP 2882709 B2 JP2882709 B2 JP 2882709B2 JP 33068891 A JP33068891 A JP 33068891A JP 33068891 A JP33068891 A JP 33068891A JP 2882709 B2 JP2882709 B2 JP 2882709B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はメモリ性を持った素子
特に強誘電性液晶(以下FLCと略称する)素子を用い
た表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図26は、FLCパネル26の概略的な
構成を示す断面図である。2枚のガラス基板5a,5b
は互いに対向させて配置され、一方のガラス基板5aの
表面にはインジウム錫酸化物(以下ITOと略称する)
からなる信号電極Sが複数本互いに平行に配置されてお
り、その上はSiO2からなる透明な絶縁膜6aで被覆
されている。信号電極Sと対向するもう一方のガラス基
板5bの表面にはITOからなる走査電極Lが信号電極
Sと直交する向きに複数本互いに平行に配置されてお
り、その上はSiO2からなる透明な絶縁膜6bで被覆
されている。各絶縁膜6a,6b上にはラビング処理な
ど施したポリビニルアルコール等からなる配向膜7a,
7bが各々形成されている。この2枚のガラス基板5
a,5bは一部に注入口を残して封止剤8で貼り合わさ
れ、その注入口から配向膜7a,7bで挟まれる空間内
に真空注入によってFLC9が導入された後、上記注入
口は封止剤8で封止される。このようにして貼り合わせ
た2枚のガラス基板5a,5bは、互いに偏光軸が直交
するよう配置した2枚の偏光板10a,10bで挟まれ
る。
【0003】図27は、上述した単純マトリックス構成
のFLCパネル26の走査電極Lに走査側駆動回路28
が接続され、信号電極Sに信号側駆動回路29が接続さ
れたFLCディスプレイ(以下FLCDと略称する)2
7の構成を示す平面図である。走査側駆動回路28は走
査電極Lに電圧を印加する為の回路であり、信号側駆動
回路29は信号電極Sに電圧を印加する為の回路であ
る。ここでは説明を簡単にする為に、走査電極Lが9本
で信号電極Sが8本の場合、つまり9×8の画素で構成
されているFLCD4の場合について示しており、走査
電極Lの各々は符号Lに添字i(i=0〜8)を付加して
区別し、信号電極Sの各々は符号Sに添字j(j=0〜
7)を付加して区別している。また、以後の説明では、
任意の走査電極Liと任意の信号電極Sjが交差する部
分の画素を符号Aijで表すものとする。
【0004】図25は、上述のFLCD27を用いた表
示システムの構成を概略的に示すブロック図である。こ
の表示システムでは、画像表示に必要な情報を、パーソ
ナルコンピュータ2からCRTディスプレイ3へ出力し
ているデジタル信号から得、このデジタル信号をコント
ロール回路25でFLCD27で画像表示をさせる為の
信号に変換し、この変換信号によってFLCD27で画
像表示が行われる。
【0005】図4は、上述したパーソナルコンピュータ
2からCRTディスプレイ3へ出力される各信号の波形
図であり、そのうち図4(1)はCRTディスプレイ3
へ出力される画像情報の1水平走査区間分の周期を与え
る水平同期信号HDであり、図4(2)はその情報の1
画面分の周期を与える垂直同期信号VDであり、図4
(3)はその情報を表示データDataとして1水平走査区
間ごとにまとめて示したものであり添付の数字はFLC
D27の走査電極Liに対応する。図4(4)は水平同
期信号HDの1水平走査区間を拡大して示す波形図であ
り、図4(5)は上記表示データDataの1水平走査区間
を拡大して示す波形図であり添付の数字はFLCD27
の信号電極Sjに対応し、図4(6)はその表示データ
Dataの1画素毎のデータ転送クロックCLKを示す波形
図である。
【0006】このFLCD27の駆動方法として特開昭
64−59389号公報がある。図10はこの駆動方法
に用いられる走査電極Lおよび信号電極Sへの各印加電
圧波形の一例を示す波形図である。そのうち、図10
(1)に示す波形は走査電極Lへ印加され、その走査電
極L上の画素のメモリ状態つまり表示されている輝度の
状態を書き換える為の選択電圧Aの波形であり、図10
(2)に示す波形はその他の走査電極Lへ印加され、そ
の走査電極L上の画素の表示状態を書き換えない為の非
選択電圧Bの波形である。
【0007】図10(3)に示す波形は信号電極Sへ印
加され、選択電圧Aが印加されている走査電極L上の画
素の表示状態を「暗」の輝度状態に書き換える為の書換
え暗電圧Cの波形であり、図10(4)に示す波形は信
号電極Sへ印加され、選択電圧Aが印加されている走査
電極L上の画素の表示状態を「明」の輝度状態に書き換
える為の書換え明電圧Dの波形であり、図10(5)に
示す波形は信号電極Sへ印加され、選択電圧Aが印加さ
れている走査電極L上の画素の表示状態を書き換えない
為の非書換え電圧Gの波形である。
【0008】図10(6)〜(11)は画素Aijにかか
る実効電圧の波形を示し、そのうち、図10(6)の波
形A−Cは走査電極Liへ選択電圧Aが印加され、信号
電極Sjへ書換え暗電圧Cが印加されたとき画素Aijへ
かかる電圧波形を示し、図10(7)の波形A−Dは走
査電極Liへ選択電圧Aが印加され、信号電極Sjへ書換
え明電圧Dが印加されたとき画素Aijへかかる電圧波形
を示し、図10(8)の波形A−Gは走査電極Liへ選
択電圧Aが印加され、信号電極Sjへ非書換え電圧Gが
印加されたとき画素Aijへかかる電圧波形を示し、図1
0(9)の波形B−Cは走査電極Liへ非選択電圧Bが
印加され、信号電極Sjへ書換え暗電圧Cが印加された
とき画素Aijへかかる電圧波形を示し、図10(10)
の波形B−Dは走査電極Liへ非選択電圧Bが印加さ
れ、信号電極Sjへ書換え明電圧Dが印加されたとき画
素Aijへかかる電圧波形を示し、図10(11)の波形
B−Gは走査電極Liへ非選択電圧Bが印加され、信号
電極Sjへ非書換え電圧Gが印加されたとき画素Aijへ
かかる電圧波形を示している。
【0009】上記駆動方法によって図27のFLCD2
7の画素Aijの表示状態が書換えられる場合、走査電極
Liへは図10(1)の選択電圧Aが印加され、残りの
全部の走査電極Lk(k≠i,k=0〜8)へは図10(2)
に示す非選択電圧Bが印加され、画素Aijが「暗」の表
示状態に書換えられるときには信号電極Sjへ図10
(3)に示す書換え暗電圧Cが印加され、画素Aijが
「明」の表示状態に書換えられるときには信号電極Sj
へ図10(4)に示す書換え明電圧Dが印加され、また
画素Aijの前のフレームでの「明」の表示状態あるいは
「暗」の表示状態がそのまま維持されればよいときには
信号電極Sjへ図10(5)に示す非書換え電圧Gが印
加される。
【0010】例えば図27のFLCD27において、斜
線を施して示す「暗」の表示状態の各画素Aijによって
画面に「A」の文字が表示されている状態に、図5に示
すように「E」の文字を表示する為の信号がパーソナル
コンピュータ2からコントロール回路25へ入力された
場合、「明」の表示状態から「暗」の表示状態に書換え
られる画素Aijを書換え暗電圧Cに対応付けて符号Cで
表し、「暗」の表示状態から「明」の表示状態に書換え
られる画素Aijを書換え明電圧Dに対応付けて符号Dで
あらわし、「暗」の表示状態のままである画素Aijを符
号Hで示し、「明」の表示状態のままである画素Aijを
符号を付けずに表すと画面全体の変移状態は図28に示
すようになる。
【0011】上記駆動方法では走査電極L0〜L8の順に
選択電圧Aを印加し、信号電極S0〜S7へは図28に示
す選択電圧Aが印加されている走査電極Li上の画素Ai
0〜Ai7に相当する位置の記号Cに対応して書換え暗電
圧Cを、記号Dに対応して書換え明電圧Dを、記号H及
び無記号に対応して非書換え電圧Gを印加する。即ち走
査電極L2へ選択電圧Aを印加している時、信号電極S
1,S5へは書換え暗電圧Cを、他の信号電極へは非書換
え電圧Gを印加し、走査電極L3へ選択電圧Aを印加し
ている時、信号電極S5へは書換え明電圧Dを、他の信
号電極へは非書換え電圧Gを印加する。
【0012】このようにすると図28で記号H及び無記
号で示す画素には図10(8)に示す電圧と図10
(9)〜(11)に示す電圧しか印加されず、両者の電
圧が画素に与える光学的影響にそれほど差がないので、
ある走査電極Liに選択電圧Aが印加されてから次に同
じ走査電極に選択電圧Aが印加されるまでの時間、つま
り1フレーム周期波数が60Hz以上(一説には30Hz以
上)より低くても、フリッカを感じることのない表示が
可能となる。
【0013】FLCパネルでは完全な双安定なメモリ状
態を得るのは極めて困難であり、通常パネルの表示領域
内でも場所によって暗のメモリ状態が安定な領域と、明
のメモリ状態が安定な領域が混在している。この配向状
態を制御せずにFLCパネルの走査電極へ選択電圧を印
加したとき、信号電極へ非書換え電圧を印加し続けてい
ると、画素は各々が安定なメモリ状態になってしまい、
何を表示しているか判らなくなるという問題があった。
【0014】一方、特開昭63−298286号公報に
記載の「表示デバイスの駆動方法」には、全ての走査電
極を例えば隣接する4本の走査電極単位に等分して走査
電極群とし、第一のフィールドでその複数の走査電極群
を構成する4本の走査電極のうち第一の走査電極へ選択
電圧を順次印加し、第二のフィールドでその複数の走査
電極群を構成する4本の走査電極のうち第二の走査電極
へ選択電圧を順次印加し、第三のフィールドでその複数
の走査電極群を構成する4本の走査電極のうち第三の走
査電極へ選択電圧を順次印加し、第四のフィールドでそ
の複数の走査電極群を構成する4本の走査電極のうち最
後の走査電極へ選択電圧を印加する4:1の飛び越し走
査をして、そのフィールド周波数を30Hz以上にすれば
フリッカの目立たない表示が得られることが示されてい
る。
【0015】しかし、このN:1の飛び越し走査で表示
を書換える駆動方法では、僅かな表示を書換えるのにも
Nフィールド即ち1フレームかかるという問題があっ
た。そこでN:1の飛び越し走査によって、一定本数の
走査電極に選択電圧を印加するごとに、特開昭64−5
9389号公報の駆動方法で表示に変化のあった画素を
含む一定本数の走査電極へ選択電圧を印加し、走査電極
上の画素を書換えれば、フリッカが目立たず表示内容の
変化に速く応答できるFLCDを得られることが容易に
予想される。
【0016】そこで、インターレースリフレッシュ駆動
の改良版であるキャノン(株)出願の特開平1−128
044号公報のマルチインターレース駆動法を例に既存
のリフレッシュ駆動法の説明をする。図29はこの特開
平1−128044号公報の1つの実施例に用いられて
いる走査電極Lおよび信号電極Sへの印加する電圧波形
の組合せである。図29(A)に示す電圧波形の組合せ
は走査電極上の画素を第1の安定状態へ書き直す為の電
圧波形の組合せであり、1)はこの電圧が印加された走
査電極上の画素の安定状態を第1の安定状態へ書き直す
ことを許す選択電圧VCAであり、2)はこの電圧が印加
された走査電極上の画素の安定状態を第1の安定状態へ
書き直すことを許さない非選択電圧VCBであり、3)は
この電圧が印加された信号電極と電圧VCAが印加された
走査電極から構成される画素を第1の安定状態へ書き直
す為の書換え暗電圧VSCであり、4)はこの電圧が印加
された信号電極と電圧VCAが印加された走査電極から構
成される画素を第1の安定状態へ書き直さない為の非書
換え暗電圧VSGである。
【0017】5)は電圧VCAが印加された走査電極と電
圧VSCが印加された信号電極から構成される画素へ印加
される電圧A−Cであり、6)は電圧VCAが印加された
走査電極と電圧VSGが印加された信号電極から構成され
る画素へ印加される電圧A−Gであり、7)は電圧VCB
が印加された走査電極と電圧VSCが印加された信号電極
から構成される画素へ印加される電圧B−Cであり、
8)は電圧VCBが印加された走査電極と電圧VSGが印加
された信号電極から構成される画素へ印加される電圧B
−Gである。
【0018】また、図29(B)に示す電圧波形の組合
せは走査電極上の画素を第2の安定状態へ書き直す為の
電圧波形の組合せであり、1)はこの電圧が印加された
走査電極上の画素の安定状態を第2の安定状態へ書き直
すことを許す選択電圧VCEであり、2)はこの電圧が印
加された走査電極上の画素の安定状態を第2の安定状態
へ書き直すことを許さない非選択電圧VCFであり、3)
はこの電圧が印加された信号電極と電圧VCEが印加され
た走査電極から構成される画素を第2の安定状態へ書き
直す為の書換え明電圧VSDであり、4)はこの電圧が印
加された信号電極と電圧VCEが印加された走査電極から
構成される画素を第2の安定状態へ書き直さない為の非
書換え暗電圧VSHである。
【0019】5)は電圧VCEが印加された走査電極と電
圧VSDが印加された信号電極から構成される画素へ印加
される電圧A−Dであり、6)は電圧VCEが印加された
走査電極と電圧VCHが印加された信号電極から構成され
る画素へ印加される電圧E−Hであり、7)は電圧VCF
が印加された走査電極と電圧VSDが印加された信号電極
から構成される画素へ印加される電圧F−Dであり、
8)は電圧VCFが印加された走査電極と電圧VSHが印加
された信号電極から構成される画素へ印加される電圧F
−Hである。
【0020】この実施例では総ての走査電極を4本置き
に4つのグループ(L0,L4,L8,LCを1つのグループ
にする等)に分け、第1のフィールドでは第1のグルー
プに属する走査電極上の画素を図29(A)に示す電圧
波形の組合せでリフレッシュし、第3のグループに属す
る走査電極上の画素を図29(B)に示す電圧波形の組
合せでリフレッシュする。第2のフィールドでは第2の
グループに属する走査電極上の画素を図29(A)に示
す電圧波形の組合せでリフレッシュし、第4のグループ
に属する走査電極上の画素を図29(B)に示す電圧波
形の組合せでリフレッシュする。
【0021】第3のフィールドでは第3のグループに属
する走査電極上の画素を図29(A)に示す電圧波形の
組合せでリフレッシュし、第1のグループに属する走査
電極上の画素を図29(B)に示す電圧波形の組合せで
リフレッシュする。第4のフィールドでは第4のグルー
プに属する走査電極上の画素を図29(A)に示す電圧
波形の組合せでリフレッシュし、第2のグループに属す
る走査電極上の画素を図29(B)に示す電圧波形の組
合せでリフレッシュする。このようにして4フィールド
を使い総ての走査電極上の画素をリフレッシュする。
【0022】そこで走査電極L1〜L4と信号電極S1、
S2から構成される画素A11〜A42の表示状態を図30
の通りとして、この実施例を使った時走査電極L1〜L4
と信号電極S1、S2へ印加される電圧を示したのが図
31であり、画素A11からA22へ印加される電圧を
示したのが図32である。図31の1)は走査電極L1
へ印加される電圧であり、2)は走査電極L2へ印加さ
れる電圧であり、3)は走査電極L3へ印加される電圧
であり、2)は走査電極L4へ印加される電圧であり、
5)は信号電極S1へ印加される電圧であり、6)は信
号電極S2へ印加される電圧である。図32の1)は画
素A11へ印加される電圧であり、2)は画素A12へ
印加される電圧であり、3)は画素A21へ印加される
電圧であり、4)は画素22へ印加される電圧を示したの
が図32である。
【0023】この実施例は画素A11〜A22を一度に
視野に納めれば、このFLCD4の明るさは1フィール
ド周期のピークを持ち、このフィールド周波数を人間の
目にフリッカを感じさせない周波数60Hz以上(一説に
は30Hz以上)にすれば、FLCDの画素をフリッカな
しにリフレッシュ駆動できるというものである。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】表示内容が変化する部
分を特開昭64−59389号公報の駆動方法で画素を
書換える前に、N:1の飛び越し走査(特開平1−12
8044号公報のマルチ・インターレース駆動法を含
む)によって画素を書換えられては、表示内容が数本お
きに変化することになり好ましくない。これを避ける為
には、次に表示させるべき画素の状態と既にFLCパネ
ルに表示させた画素の状態とを各1画面分記録し、特開
昭64−59389号公報の駆動方法で画素を書換える
場合には両者のデータを使い、N:1の飛び越し走査に
よって画素を書換える場合には後者のデータを使い駆動
することが考えられるが、そのようなコントロール回路
の構成は複雑になりすぎる。
【0025】また、インターレースリフレッシュ駆動に
おいては、1本の走査電極上の画素を書き換えるのにt
1秒必要とすれば、1本の走査電極をリフレッシュ駆動
する為に選択した後平均としてP本の走査電極を部分書
換え駆動する為に選択するとし、総ての走査電極をQ本
置きに飛び越し駆動する場合、表示できる走査電極の本
数Nは、 t1×(1+P)×N/Q≦1/60[ms] …(1) の関係式を満たさなければならない。この式は Q≧60×N×(1+P)×t1 …(2) と変形できるから、仮に1本の走査電極上の画素を書き
換えるのに100μs必要とすると、1本の走査電極を
リフレッシュ駆動する為に選択した後平均として1本の
走査電極を部分書換え駆動する為に選択する場合、40
96本の走査電極を持つFLCDを表示もするには、Q
即ち Q≧60Hz×4096×(1+1)×100μs=49.152本 置きに総ての走査電極を飛び越し駆動しなければならな
い事になる。
【0026】ところが走査電極を余りに多くの本数置き
に飛び越し駆動しては、それほど多くの画素を一度に視
野に納めない場合も出てくるので、おのずと飛び越し走
査できる本数に制限がでてくる。この本数はだいたい1
6〜32本程度であるから、あるFLCを使った場合表
示できる走査電極数には制限がある事になる。
【0027】本発明はこのような問題点に対してなされ
たものであり、上述の表示制御方法に最適な駆動方法を
与えることを目的とする。更に既存のリフレッシュ駆動
法により表示できる走査電極数を多くできるリフレッシ
ュ駆動法を与えることを目的とする。
【0028】
【課題を解決するための手段】本発明においてN:1の
飛び越し走査をする目的は、FLCパネルの各画素の状
態をフリッカが目立たないように保持することである。
この駆動方法で表示内容が数本おきに変化しないように
するには、FLCパネルの選択電圧を印加した走査電極
上の画素の表示状態とその画素に表示させるべきデータ
が違っていたら、画素の表示状態を変化させないよう信
号電極へ非書換え電圧を印加し、FLCパネルの選択電
圧を印加した走査電極上の画素の表示状態とその画素の
表示させるべきデータが同じであれば、画素の表示状態
を保持させるよう画素の表示データが暗のとき信号電極
へ書換え暗電圧を印加し、画素の表示データが明のとき
信号電極へ書換え明電圧を印加する。
【0029】特開昭64−59389号公報の駆動方法
の目的は、FLCパネルの各画素の状態をフリッカが目
立たないように書換えることである。この駆動方法でフ
リッカを目立たせない為には、FLCパネルの選択電圧
を印加した走査電極上の画素の表示状態とその画素に表
示させるべきデータとが違っていたら、画素の表示状態
をあるべき表示状態にするよう画素の表示データが暗の
とき信号電極へ書換え暗電圧を印加し、画素の表示デー
タが明のとき信号電極へ書換え明電圧を印加し、FLC
パネルの選択電圧を印加した走査電極上の画素の表示状
態とその画素の表示させるべきデータとが同じであれ
ば、フリッカを感じさせないよう信号電極へ非書換え電
圧を印加すればよい。
【0030】このような駆動方法を可能とする為には、
FLCパネルに表示させるべき画素の状態を記録する手
段と、FLCパネルに表示させるべき画素の状態と既に
表示させた画素の状態とに違いがあるかを複数の画素ご
とにまとめて(1画素でも違いがあれば違いがあると)
記録する手段を持たせたコントロール回路を作り、前者
の手段により記録されたデータを表示データとし、後者
の手段により記録されたデータを同異データとし、N:
1の飛び越し走査の駆動方法をする目的で走査電極へ選
択電圧を印加したとき、同異データが違いを示していれ
ば表示データに関係なく信号電極へ非書換え電圧を印加
し、同異データが違いを示していなければ表示データが
暗のとき信号電極へ書換え暗電圧を印加し、表示のデー
タが明のとき信号電極へ書換え明電圧を印加するが、特
開昭64−59389号公報の駆動方法をする目的で走
査電極へ選択電圧を印加したときは、同異データが違い
を示していれば表示データが暗のとき信号電極へ書換え
暗電圧を印加し、表示データが明のとき信号電極へ書換
え明電圧を印加し、同異データが違いを示していなけれ
ば、表示データに関係なく信号電極へ非書換え電圧を印
加し、それによって本発明のN:1の飛び越し走査によ
って、一定本数の走査電極に選択電圧を印加するごと
に、特開昭64−59389号公報の駆動方法で表示に
変化のあった画素を含む一定本数の走査電極へ選択電圧
を印加すれば、表示内容が数本おきに変化することがな
い表示が得られる。また、必要な記憶容量が2画面分よ
り少なくてすむコントロール回路を作る事も可能とな
る。さらにリフレッシュ駆動法の発明においては次の4
つの条件を満たす電圧波形の組合せを使う。 I)部分書換え駆動をする為に走査電極へ印加する選択
電圧と、その走査電極上の画素を第1の安定状態へ書き
換える電圧と書き換えない電圧と、走査電極へ印加する
非選択電圧との組合せであって、非選択電圧を印加した
走査電極と書き換える電圧を印加した信号電極から構成
される画素へ印加される電圧と、非選択電圧を印加した
走査電極と書き換えない電圧を印加した信号電極から構
成される画素へ印加される電圧とが、実質的に同じ極性
1の電圧の後極性2の電圧が続く電圧波形の組合せ、
【0031】II)部分書換え駆動をする為に走査電極へ
印加する選択電圧と、その走査電極上の画素を第2の安
定状態へ書き換える電圧と書き換えない電圧と、走査電
極へ印加する非選択電圧との組合せであって、非選択電
圧を印加した走査電極と書き換える電圧を印加した信号
電極から構成される画素へ印加される電圧と、非選択電
圧を印加した走査電極と書き換えない電圧を印加した信
号電極から構成される画素へ印加される電圧とが、実質
的に同じ極性2の電圧の後極性1の電圧が続く電圧波形
の組合せ、
【0032】III)リフレッシュ駆動する為に走査電極
へ印加する選択電圧と、その走査電極上の画素を第1の
安定状態へ書き換える電圧と書き換えない電圧と、走査
電極へ印加する非選択電圧との組合せ、
【0033】IV)リフレッシュ駆動をする為に走査電極
へ印加する選択電圧と、その走査電極上の画素を第2の
安定状態へ書き換える電圧と書き換えない電圧と、走査
電極へ印加する非選択電圧との組合せ、
【0034】この4つの電圧波形の組合せを、1本の走
査電極をIII)もしくはIV)の電圧波形の組合せを使い
リフレッシュ駆動した後、P本の走査電極をI)の電圧
波形の組合せを使い部分書換え駆動し、その後1本の走
査電極をIV)もしくはIII)の電圧波形の組合せを使い
リフレッシュ駆動した後、P本の走査電極をII)の電圧
波形の組合せを使い部分書換え駆動する事により課題を
解決する。なお、リフレッシュ駆動はQ本置きの飛び越
し駆動とすることが好ましい。
【0035】
【作用】このような駆動方法が可能となるのは、本発明
のN:1の飛び越し走査の駆動方法をする目的で走査電
極へ選択電圧を印加したとき、同異データが違いを示し
ている画素の表示状態を保持しなくても、すぐに特開昭
64−59389号公報の駆動方法をする目的でその走
査電極へ選択電圧が印加され、同異データが違いを示し
ている画素はその画素の表示データが暗のとき信号電極
へ書換え暗電圧が印加され、表示データが明のとき信号
電極へ書換え明電圧が印加され書換えられるのため、あ
えてN:1の飛び越し走査において変化のあった画素の
表示内容を保持する必要がないからである。
【0036】また、特開昭64−59389号公報の駆
動方法が可能となるのは、表示状態に変化のあった画素
を書換えても、書換えに伴う明るさの変化は表示状態の
変化による明るさの変化と区別できず、フレーム周波数
が60Hzでも1Hzでも書換えに伴う明るさの変化は認知
されることがないからである。
【0037】なお、必要な記憶容量が2画面分より少な
くする事が可能となるのは特開昭64−59389号公
報の駆動方法で、FLCパネルに表示させるべき画素の
状態と既に表示させた画素の状態とに違いがある1つの
画素を書換えれば、隣接する違いのない複数画素を書換
えても書換えなくても、FLCパネルのその部分に明る
さの変化があったことが認知されることに変わりはない
ので、必ずしも同異データを1画素1画素記録する必要
はなく、複数画素まとめて記録する事も可能となるから
である。
【0038】図34はスメチックC相におけるFLC分
子101の状態を示している。FLC分子101は固有
の円錐102上を移動する。この様子を真上からみたの
が図33であり、FLC分子101が移動できる最大軸
107とと106の角度(チルト角という)は中心軸1
03に対して−θとθであり、第1の安定状態105と
第2の安定状態104の角度(メモリ角という)は中心
軸103に対して−ωとωである。また、FLC分子を
第1の安定状態から第2の安定状態へ転位させるには多
くの場合FLC分子を角度θまで移動させなければなら
ず、第2の安定状態から第1の安定状態へ転位させるに
は多くの場合FLC分子を角度−θまで移動させなけれ
ばならない。
【0039】このFLC分子101が第1の安定状態1
05にあるとき、このFLC分子101へ極性2の電圧
を印加し角度−ωから角度ωまで移動させた後電圧0に
すれば、このFLC分子101は自然と角度ωから角度
−ωへ戻る。また、このFLC分子101へ極性1の電
圧を印加し角度−ωから角度−θまで移動した後電圧を
0にしても、このFLC分子101は自然と角度−θか
ら角度−ωへ戻る。この事はFLC分子101を一度第
1の安定状態105にすれば、そのFLC分子101に
は角度−ωへ戻ろうとする復元力が働くという事であ
る。
【0040】また、FLC分子101が第2の安定状態
104にあるときも同様に角度ωへ戻ろうとする復元力
が働く。そこで、第1の安定状態105にあるFLC分
子101に極性2の電圧を印加した後、同じ大きさの極
性1の電圧を印加することを繰り返すと、最初FLC分
子101の揺れの中心は角度0の近傍にあるが、角度−
ωへ戻ろうとする復元力が働くので、やがて角度−ωを
ほぼ中心とするようになる。また、第2の安定状態10
4にあるFLC分子101に極性1の電圧を印加した
後、同じ大きさの極性2の電圧を印加することを繰り返
す場合も同様、最初角度0の近傍にあるが、やがて角度
ωほぼ中心とするようになる。
【0041】本発明の手段のような駆動をした場合、部
分書換え駆動においては選択されない走査電極上の画素
を構成するFLC分子が仮に第1の安定状態にあると仮
定すると、このFLC分子へは極性1の電圧の後極性2
の電圧の後極性1の電圧が印加される事がP回繰り返さ
れる。
【0042】P回目に極性1の電圧の後に極性2の電圧
を印加した時、このFLC分子の揺れの中心は角度−ω
の近傍にあると予想できる。中心が角度−ωの近傍にあ
るという事は、FLC分子へ極性2の電圧を印加した直
後は角度0の近傍にあるという事であり、この角度にあ
るFLC分子へ極性2の電圧を印加すれば、角度−ωに
あるFLC分子へ極性2の電圧を印加するよりずっと角
度θの方向へFLC分子を移動できるという事である。
【0043】またその後、極性2の電圧の後極性1の電
圧を印加する事をP回繰り返すせば、FLC分子の揺れ
の中心は角度−ωの近傍になり、FLC分子へ極性1の
電圧を印加した直後は角度−θ寄りにあり、この角度に
あるFLC分子へ極性1の電圧を印加すれば、角度−ω
にあるFLC分子へ極性1の電圧を印加するよりずっと
角度θの方向へFLC分子を移動できるという事であ
る。
【0044】そこで、偏光板の偏光軸を角度−ωと一致
させるか、ややずらした状態にすると、第1の安定状態
にあるFLC分子から構成される暗の表示状態にある画
素では、この動作が切り替わる毎に透過光量が大きくな
り、リフレッシュ駆動時この画素を書換える時に出る透
過光量を目立たなくする作用がある。また第2の安定状
態にあるFLC分子から構成される明るい表示状態にあ
る画素を構成するFLC分子に対しても同様な作用があ
ることは言うまでもない。
【0045】
【実施例】
[実施例1]図2は、本実施例で使われるFLCパネル
1の概略的な構成を示す断面図であり、走査電極L及び
信号電極Sが各16本になった以外は図26のFLCパ
ネル26と変わらないので、その説明はここで省略す
る。なお、本実施例のFLCパネル1では配向膜として
ポリイミドをラビング処理して用いており、強誘電性液
晶としてメルク社製のZLI−4237/000が用い
られている。
【0046】図3は、上述した16×16の単純マトリ
ックス構成のFLCパネル1の走査電極Lに走査側駆動
回路11が接続され、信号電極Sに信号側駆動回路12
が接続されたFLCD4の構成を示す平面図である。走
査電極Lの各は符号Lに添字i(i=0〜F)を付加して
区別し、信号電極Sの各は符号j(j=0〜F)を付加し
て区別している。
【0047】図1は、上述のFLCD4を用いた表示シ
ステムの構成を概略的に示すブロック図である。この表
示システムの構成は、概略的には従来例の表示システム
と同じであり、画像表示に必要な情報をパーソナルコン
ピュータ2からCRTディスプレイ3へ出力されている
従来例と同じ図4のデジタル信号から得、このデジタル
信号をコントロール回路13でFLCD4で画像表示を
させるための信号に変換し、この変換信号によってFL
CD4で画像表示が行われる。
【0048】図5及び図6は、図4(3)及び(5)に
示すこのデジタル信号の表示データDataをマトリックス
状にして示したデータ図である。ところで、このデジタ
ル信号は9×8画素分しかないにもかかわらず、どうし
てFLCパネル1の16×16画素全部でデータを表示
できるかというと、FLCパネル1の16×16画素
は、走査電極L0〜L7と信号電極S0〜S7からなる表示
部「0」と、走査電極L0〜L7と信号電極S8〜SFから
なる表示部分「1」と、走査電極L8〜LFと信号電極S
0〜S7からなる表示部分「2」と、走査電極L8〜LFと
信号電極S8〜SFからなる表示部分「3」とに仮想的に
分割され、図5及び図6に示すように、第0の水平走査
区分のデータで、それに続く第1〜第8の水平走査区分
のデータが前記表示部分「0」〜「3」のどれに対応す
るかを指示されているからである。
【0049】即ち、図5及び図6に従って説明すれば、
第0の水平走査区分の第3データが「明」(斜線がない
データ)で、第7データが「明」ならば(図5はこれに
相当する)次に続く第1〜第8の水平走査区分のデータ
は表示部分「0」に対応し、第0の水平走査区分の第3
データが「明」で第7データが「暗」(斜線があるデー
タ)ならば次に続く第1〜第8の水平走査区分のデータ
は表示部分1に対応し、第0の水平走査区分の第3デー
タが「暗」で第7データが「明」ならば(図6はこれに
相当する)次に続く第1〜第8の水平走査区分のデータ
は表示部分「2」に対応し、第0の水平走査区分の第3
データが「暗」で第7データが「暗」なら次に続く第1
〜第8の水平走査区分のデータは表示部分「3」に対応
する。
【0050】図7は、上述の規則に従って上記9×8の
デジタル信号から作られた次にFLCパネル1に表示さ
せるべき表示データDAを記録するための表示メモリの
内容を、FLCパネル1の1画素1画素に対応して16
×16のマトリックス状に示したデータ図である。
【0051】上記表示メモリには、既にFLCD4に表
示されている図3に示す「ABCD」のデータが16×
16のマトリックス状に記録されたいが、図5に示す表
示データData「E」がコントロール回路13へ入力され
たことによって、図7に示す「EBCD」のデータが記
録される。この時の表示メモリのデータの変化をFLC
パネル1の1画素1画素に対応して16×16のマトリ
ックス状に示すと(斜線を施して示したデータが変化し
たデータである)図8のようになる。
【0052】本実施例では、上述の表示メモリのデータ
の変化はFLCD4の4画素ごとにまとめて(1画素で
も違いがあれば違いがあると)同異メモリへ記録され
る。即ち図8の表示メモリのデータの変化は、FLCパ
ネル1の画素Ai0〜Ai3,Ai4〜Ai7,Ai8〜AiB,A
iC〜AiFに対応して4画素ごとにまとめられて、同異デ
ータDFとして、図9に示すように同異メモリへ記録さ
れる(斜線を施して示したデータが、違いがあったデー
タである)。また、飛び越し走査は4:1で走査電極L
0,L4,L8,LC、L1,L5,L9,LD、L2,L6,L
A,LE、L3,L7,LB,LFの順に行い、1本の走査電
極へ本発明のN:1の飛び越し走査の駆動方法により選
択電圧を印加したら、2本の走査電極に特開昭64−5
9389号公報の駆動方法で選択電圧を印加するものと
する。
【0053】そこで、FLCD4に図3の「ABCD」
が表示されており、コントロール回路13の表示メモリ
に図7の「EBCD」が記録されており、同異メモリに
図9のデータが記録された状態で、本発明のN:1の飛
び越し走査の駆動方法で走査電極LEへ選択電圧を印加
し終わり、特開昭64−59389号公報の駆動方法に
て走査電極L0へ選択電圧を印加するところから本発明
の動作を以下1)〜4)の順に時間を追って具体的に説
明する。
【0054】1)特開昭64−59389号公報の駆動
方法であり、図7の表示メモリの記録により画素A00〜
A0Fの総ての表示データDAが「明」であり、図9の同
異メモリの記録により同異データDFが「変化なし」で
あることが解り、走査側駆動回路11から走査電極L0
へ選択電圧が印加され、走査電極L1〜LFへ非選択電圧
が印加され、信号側駆動回路12から信号電極S0〜SF
へ非書換え電圧が印加される。またこの時、走査電極L
0に対応する同異メモリの4個の同異データは「変化な
し」に書き換わる。
【0055】2)特開昭64−59389号公報の駆動
方法であり、図7の表示メモリの記録により、画素A1
0,A16〜A18,A1D〜1AFが「明」で画素A11〜A1
5,A19〜A1Cが「暗」であり、図9の同異メモリの記
録より、画素A10〜A17が「変化あり」で画素A18〜A
1Fが「変化なし」であることが解り、走査側駆動回路1
1から走査電極L1へ選択電圧が印加され、走査電極L
0,L2〜LFへ非選択電圧が印加され、信号側駆動回路
12から信号電極S8〜SFへ非書換え電圧が印加され、
信号電極S1〜S5へ書換え暗電圧が印加され、信号電極
S0,S6,S7へ書換え明電圧が印加される。またこの
時、走査電極L1に対応する同異メモリの4個の同異デ
ータは「変化なし」に書き換わる。
【0056】3)飛び越し走査の駆動方法であり、図7
の表示メモリの記録により、画素A30,A32〜A38,A
3A〜A3C,A3E,A3Fが「明」で画素A31,A39,A3D
が「暗」であり、図9の同異メモリの記録より、画素A
34〜A37が「変化あり」で画素A30〜A33,A38〜A3F
が「変化なし」であることが解り、走査側駆動回路11
から走査電極L3へ選択電圧が印加され、走査電極L0
〜L2,L4〜LFへ非選択電圧が印加され、信号電極S
1,S9,SDへ書換え暗電圧が印加され、信号電極S0,
S2,S3,S8,SA〜SC,SE,SFへ書換え明電圧が
印加され、信号電極S4〜S7へ非書換え電圧が印加され
る。なお、この時、走査電極L3に対応する同異メモリ
の4個の同異データは書き換わらない。
【0057】4)以下、特開昭64−59389号公報
の駆動方法でL2,L3、飛び越し走査の駆動方法でL
7、特開昭64−59389号公報の駆動方法でL4,L
5、飛び越し走査の駆動方法でLB、等々の順で駆動す
る。 なお、上述の実施例では選択電圧、非選択電圧、書換え
暗電圧、書換え明電圧、非書換え電圧として、図10
(1)〜(5)の電圧波形を使った。以上のようにFL
CD4を表示制御することにより、表示内容が数本おき
に変化することのない表示が得られ、かつ必要なメモリ
容量は、表示メモリの1画面分と同異メモリの1/4画
面分とで済ますことができた。
【0058】また、図9の同異メモリは走査電極毎にま
とめて記録したが、図11のように走査電極群内で複数
の走査電極に渡って表示データの変化をまとめて同異メ
モリへ記録することもできる。また、図12に示すよう
に画素ごとに対応した画素電極24を、走査側駆動回路
11もしくは信号側駆動回路12からの印加電圧を電導
するための電導電極22から誘電率の高い膜23で絶縁
した構造の走査電極Lもしくは信号電極Sを使いFLC
パネル1を構成することもできる。
【0059】上述の構成にすると、図10(6)A−C
もしくは図10(7)A−Dの実効電圧により、1画素
を構成する強誘電性液晶9分子のうち大多数は極性が反
転したが、一部の分子が極性が反転していない図13に
示すような画素において、大多数の分子の極性に引かれ
て画素電極24に反対の極性の電荷が誘導され、極性が
反転していない一部の分子の極性と反発し合い、その分
子を反転させ、画素の表示を均一にする効果がある。な
お、上述の実験では、高誘電性絶縁膜23として酸化タ
ンタル(Ta25)を使い、画素電極24及び電導電極
22としてITOを使った。
【0060】[実施例2]上述の実施例1では本発明を
最も理解し易い実施例を示したが、本発明の別の実施例
として、FLCパネル1の走査電極を複数本ずつ組にし
て走査電極群とし、同異メモリに変化のあった走査電極
群を予め知る手段をコントロール回路13に持たせ、特
開昭64−59389号公報の駆動方法をする目的であ
る走査電極群を構成するすべての走査電極へ選択電圧を
順次印加し、続いて本発明のN:1の飛び越し走査の駆
動方法をする目的で特定の走査電極へ選択電圧を印加す
るという行為を、同一走査電極群と同一走査電極を使っ
て2回繰り返し、1回目は選択電圧を印加した走査電極
Li上の画素Aijを、暗状態に書き換えるか書き換えな
いかの2種類の電圧のうちいずれかを信号電極Sjへ印
加し、2回目は選択電圧を印加した走査電極Li上の画
素Aijを、明状態に書換えるか書換えないかの2種類の
電圧のうちいずれかを信号電極Sjへ印加する駆動方法
を使うこともできる。
【0061】本実施例では以上の方法に沿ってFLCD
4を駆動する。なお、本実施例においてもFLCパネル
1およびFLCD4の構成は、図2および図3の構成と
同様であり、表示システムの構成は図1と同様である。
本実施例では、走査電極L0,L1で第0走査電極群を構
成し、走査電極L2,L3で第1走査電極群を構成し、走
査電極L4,L5で第2走査電極群を構成し、走査電極L
6,L7で第3走査電極群を構成し、走査電極L8,L9で
第4走査電極群を構成し、走査電極LA,LBで第5走査
電極群を構成し、走査電極LC,LDで第6走査電極群を
構成し、走査電極LE,LFで第7走査電極群を構成す
る。また、4:1の飛び越し走査の駆動方法をL0,L
4,L8,LC、L1,L5,L9,LD、L2,L6,LA,L
E、L3,L7,LB,LFの順に行い、走査電極群を構成
する2本の走査電極へ特開昭64−59389号公報の
駆動方法で選択電圧を印加した後、4:1の飛び越し走
査の駆動方法で特定の1本の走査電極へ選択電圧を印加
するという行為を上記の通り2回繰り返す。
【0062】FLCパネル1の走査電極Lと信号電極S
へ印加する電圧の組み合わせとして、図14(A)と図
14(B)に示す電圧波形の組み合わせを使う。図14
(A)(1)に示す波形は走査電極Lへ印加され、その
走査電極L上の画素の表示状態を「暗」の輝度状態へ書
き換えられるようにするための選択電圧Aの波形であ
り、図14(A)(2)に示す波形はその他の走査電極
Lへ印加され、その走査電極L上の画素の表示状態を書
き換えないための非選択電圧Bの波形である。
【0063】図14(A)(3)に示す波形は信号電極
Sへ印加され、選択電圧Aが印加されている走査電極L
上の画素の表示状態を「暗」の輝度状態に書き換えるた
めの書換え暗電圧Cの波形であり、図14(A)(4)
に示す波形は信号電極Sへ印加され、選択電圧Aが印加
されている走査電極L上の画素の表示状態を書き換えな
いための非書換え電圧Gの波形である。図14(A)
(5)〜(8)は画素Aijにかかる実効電圧の波形を示
し、そのうち、図14(A)(5)の波形A−Cは走査
電極Liへ選択電圧Aが印加され、信号電極Sjへ書換え
暗電圧Cが印加されたとき画素Aijへかかる電圧波形を
示し、図14(A)(6)の波形A−Gは走査電極Li
へ選択電圧Aが印加され、信号電極Sjへ非書換え電圧
Gが印加されたとき画素Aijへかかる電圧波形を示し、
図14(A)(7)の波形B−Cは走査電極Liへ非選
択電圧Bが印加され、信号電極Sjへ書換え暗電圧Cが
印加されたとき画素Aijへかかる電圧波形を示し、図1
4(A)(8)の波形B−Gは走査電極Liへ非選択電
圧Bが印加され、信号電極Sjへ非書換え電圧Gが印加
されたとき画素Aijへかかる電圧波形を示している。
【0064】図14(B)(1)に示す波形は走査電極
Lへ印加され、その走査電極L上の画素の表示状態を
「明」の輝度状態へ書き換えられるようにするための選
択電圧Eの波形であり、図14(B)(2)に示す波形
はその他の走査電極Lへ印加され、その走査電極L上の
画素の表示状態を書き換えないための非選択電圧Fの波
形である。
【0065】図14(B)(3)に示す波形は信号電極
Sへ印加され、選択電圧Eが印加されている走査電極L
上の画素の表示状態を「明」の輝度状態に書き換えるた
めの書換え暗電圧Dの波形であり、図14(B)(4)
に示す波形は信号電極Sへ印加され、選択電圧Eが印加
されている走査電極L上の画素の表示状態を書き換えな
いための非書換え電圧Hの波形である。
【0066】図14(B)(5)〜(8)は画素Aijに
かかる実効電圧の波形を示し、そのうち、図14(B)
(5)の波形E−Dは走査電極Liへ選択電圧Eが印加
され、信号電極Sjへ書換え暗電圧Dが印加されたとき
画素Aijへかかる電圧波形を示し、図14(B)(6)
の波形E−Hは走査電極Liへ選択電圧Eが印加され、
信号電極Sjへ非書換え電圧Hが印加されたとき画素Ai
jへかかる電圧波形を示し、図14(B)(7)の波形
F−Dは走査電極Liへ非選択電圧Fが印加され、信号
電極Sjへ書換え暗電圧Dが印加されたとき画素Aijへ
かかる電圧波形を示し、図14(B)(8)の波形F−
Hは走査電極Liへ非選択電圧Fが印加され、信号電極
Sjへ非書換え電圧Hが印加されたとき画素Aijへかか
る電圧波形を示している。
【0067】また、コントロール回路13の構成は、図
15に示すブロック図のようになる。このコントロール
回路13は、パーソナルコンピュータ2からのデジタル
信号を受けそれを必要な回路に分配するインターフェー
ス回路14と、上記FLCパネル1へ次に表示させるべ
き表示データDAを記録している表示メモリ回路15
と、その表示メモリ回路15のデータの変化を4画素ご
とにまとめて記録している同異メモリ回路17と、その
表示メモリ回路15のデータの変化を2走査電極ごとに
まとめて記録している群メモリ回路16と、これら3つ
のメモリ回路15,16,17へ必要なデータを書き込
むタイミングを制御する入力制御回路18とこれら3つ
のメモリ回路15,16,17からFLCD4へ出力す
べきデータを読み出すタイミングを制御する出力制御回
路19及びアドレス回路20と、表示メモリ回路15と
同異メモリ回路17と出力制御回路19及びアドレス回
路20からデータを受けてFLCD4を構成する走査側
駆動回路11及び信号側駆動回路12の動作を制御する
駆動制御回路21より構成される。
【0068】図16は、上記入力制御回路18の構成図
である。入力制御回路18は、10個のNANDゲート
40a〜40jと、2個のANDゲート41a,41b
と、10個のDタイプのフリップフロップ42a〜42
jと2個のシフトレジスタ43a,43bと、1個のロ
ード機能付レジスタ44aと、3個のカウンタ45a〜
45cと、2個のROM(リード オンリイ メモリ)
と、3個のロータリースイッチ47a〜47cより構成
される。
【0069】図17は、上記出力制御回路19の構成図
である。出力制御回路19は、11個のNANDゲート
48a〜48kと、2個のANDゲート49a,49b
と、8個のカウンタ50a〜50hと、2個のDタイプ
のフリップフロップ51a,51bと1個のシフトレジ
スタ52aと、8個のロータリースイッチ53a〜53
hより構成される。図18は、上記アドレス回路20の
構成図である。アドレス回路20は、1個のDタイプの
フリップフロップ54aと、2個のセレクタ55a,5
5bより構成される。
【0070】図19は、上記メモリ回路15の構成図で
ある。表示メモリ回路15は、1個のセレクタ56a
と、1個のシフトレジスタ57aと、1個のロード機能
付レジスタ58aと、1個の3値バッファ59aと、2
個のDタイプのフリップフロップ60a,60bと、1
個のパラレル/シリアル変換器61aと、1個のRAM
(ランダム アクセス メモリ)62aと、4個のNA
NDゲート63a〜63dと、4個のANDゲート64
a〜64dと、4個のEORゲート65a〜65dと、
1個のORゲート66aより構成される。
【0071】図20は、上記群メモリ回路16の構成図
である。群メモリ回路16は、1個のセレクタ67a
と、2個の3値バッファ68a,68bと、4個のDタ
イプのフリップフロップ69a〜69dと、2個のロー
ド機能付レジスタ70a,70bと、1個のRAM71
aと、3個のNANDゲート72a〜72cと、2個の
ORゲート73a,73bと、6個のANDゲート74
a〜74fより構成される。
【0072】図21は、上記同異メモリ回路17の構成
図である。同異メモリ回路17は、2個のセレクタ75
a,75bと、1個の3値バッファ76aと、2個のD
タイプのフリップフロップ77a,77bと、1個のロ
ード機能付レジスタ78aと、1個のRAM79aと、
2個のORゲート80a,80bと、3個のNANDゲ
ート82a〜82cと、6個のANDゲート81a〜8
1fと、1個のデコーダ83aより構成される。
【0073】なお、インターフェース回路14と駆動制
御回路21は容易に構成出来るのでここでは構成図の提
示を省略する。以下、FLCD4へ第3図に示す「AB
CD」を表示した状態から、第7図に示す「EBCD」
を表示した状態へ画素が書き換わる過程を示したもの
が、図22および図23である。
【0074】図22(1)と図23(1)は4t0周期の
同期信号HPであり、図22(2)と図23(2)は駆動
モードH/R=「1」の時に有効となり走査電極群に含
まれる2本の走査電極を区別するためのアドレスであ
り、図22(3)と図23(3)は「1」(同図でハイ
の状態)のとき、特開昭64−59389号公報の駆動
方法に対応し、「0」(同図でロウの状態)のとき、本
発明のN:1の飛び越し走査の駆動方法に対応する駆動
モードH/Rであり、図22(4)と図23(4)は駆
動モードH/Rと組み合わさって図14(B)の電圧の
組み合わせと図14(B)の電圧の組み合わせとを切り
替える電圧モードE/Wであり、図22(5)と図23
(5)は本発明のN:1の飛び越し走査の駆動方法にお
いて走査電極を示すアドレスであり、図22(6)と図
23(6)は特開昭64−59389号公報の駆動方法
の走査電極群を示すアドレスであり、図22(7)と図
23(7)は群メモリ16に出力し走査電極群状態を調
べるアドレスOGAであり、図22(8)と図23(8)
は表示メモリ15と同異メモリ17に出力し表示データ
DAと同異データDFを出力させるアドレスOACである。な
お、図23は図22に一部時間的に重なりながら続く信
号図である。この図22および図23に示すタイムチャ
ートに従い、以下1)〜9)の時間の経過の順で概略的
に説明する。
【0075】1)時間t=0〜4t0の間に、出力制御
回路19及びアドレス切り替え回路20により表示メモ
リ回路15と同異メモリ回路17から、走査電極L4に
対応する表示データDAと同異データDFが、アドレス切り
替え回路20からアドレスOAC=「4」が、出力制御回
路19から駆動モードH/R=「0」と電圧モードE/
W=「1」が駆動制御回路21へ出力される。また同時
に、出力制御回路19及びアドレス切り替え回路20に
より、群メモリ回路16の第4〜第6走査電極群の状態
が確認されるが、これらのデータは「変化なし」であ
る。
【0076】この間に、入力制御回路18により表示メ
モリ回路15の記録データが、図3に示す「ABCD」
の状態から図7に示す「EBCD」の状態へ変化し、同
異メモリ回路17の記録データは総て「変化なし」の状
態から図9の斜線を施したデータが「変化あり」の状態
へ変化し、群メモリ回路16の記録データは総て「変化
なし」の状態から第0〜第3走査電極群が「変化あり」
の状態へ変化したものとする。その後、表示メモリ回路
15の記録データは図7に示す「EBCD」の状態が続
くとする。
【0077】2)時間t=4t0〜8t0の間に、出力制御
回路19及びアドレス切り替え回路20により表示メモ
リ回路15と同異メモリ回路17から走査電極LAに対応
する表示データDAと同異データDFが、アドレス切り替え
回路20からアドレスOAC=「A」が、出力制御回路1
9から駆動モードH/R=「1」と電圧モードE/W=
「1」が駆動制御回路21へ出力される。また同時に、
出力制御回路19及びアドレス切り替え回路20によ
り、群メモリ回路16の第7走査電極群以降の状態が確
認されるが、第0走査電極群のデータが「変化あり」な
ので、ここで走査電極群の状態の確認は終わる。これで
同異メモリ回路17の第0走査電極群に対応する記録に
変化があったことが予め解る。
【0078】3)時間t=8t0〜12t0の間に、出力制
御回路19及びアドレス切り替え回路20により表示メ
モリ回路15と同異メモリ回路17から走査電極LBに対
応する表示データDAと同異データDFが、アドレス切り替
え回路20からアドレスOAC=「B」が、出力制御回路
19から駆動モードH/R=「1」と電圧モードE/W
=「1」が駆動制御回路21へ出力される。
【0079】4)時間t=12t0〜16t0の間に、出力
制御回路19及びアドレス切り替え回路20により表示
メモリ回路15と同異メモリ回路17から走査電極L8に
対応する表示データDAと同異データDFが、アドレス切り
替え回路20からアドレスOAC=「8」が、出力制御回
路19から駆動モードH/R=「0」と電圧モードE/
W=「0」が駆動制御回路21へ出力される。また同時
に、出力制御回路19及びアドレス切り替え回路20に
より、群メモリ回路16の第4走査電極群の状態と第0
走査電極群の状態が群同異データRGDFとDGDFとして駆動
制御回路21へ出力され、群メモリ回路16に記録され
ている第0走査電極群の状態が「変化なし」に戻され
る。
【0080】以後、入力制御回路18により、第0走査
電極群に対応するデータが表示メモリ回路15及び同異
メモリ17へ記録される時は、一度同異メモリ回路17
のデータは「変化なし」に書き直されてから、再び表示
メモリ回路15の変化が記録される。
【0081】5)時間t=16t0〜20t0の間に、出力
制御回路19及びアドレス切り替え回路20により表示
メモリ回路15と同異メモリ回路17から走査電極L0
に対応する表示データDAと同異データDFが、アドレス切
り替え回路20からアドレスOAC=「0」が、出力制御
回路19から駆動モードH/R=「1」と電圧モードE
/W=「0」が駆動制御回路21へ出力される。また同
時に、出力制御回路19及びアドレス切り替え回路20
により群メモリ回路16の第1走査電極群以降の状態が
確認されるが、第1走査電極群のデータが「変化あり」
なので、ここで走査電極群の状態の確認は終わる。これ
で同異メモリ回路17の第1走査電極群に対応する記録
に変化があったことが予め解る。
【0082】6)時間t=20t0〜24t0の間に、出力
制御回路19及びアドレス切り替え回路20により表示
メモリ回路15と同異メモリ回路17から走査電極L1
に対応する表示データDAと同異データDFが、アドレス切
り替え回路20からアドレスOAC=「1」が、出力制御
回路19から駆動モードH/R=「1」と電圧モードE
/W=「0」が駆動制御回路21へ出力される。
【0083】7)時間t=24t0〜28t0の間に、出力
制御回路19及びアドレス切り替え回路20により表示
メモリ回路15と同異メモリ回路17から走査電極L8
に対応する表示データDAと同異データDFが、アドレス切
り替え回路20からアドレスOAC=「8」が、出力制御
回路19から駆動モードH/R=「0」と電圧モードE
/W=「1」が駆動制御回路21へ出力される。
【0084】8)時間t=28t0〜32t0の間に、出力
制御回路19及びアドレス切り替え回路20により表示
メモリ回路15と同異メモリ回路17から走査電極L0
に対応する表示データDAと同異データDFが、アドレス切
り替え回路20からアドレスOAC=「0」が、出力制御
回路19から駆動モードH/R=「1」と電圧モードE
/W=「1」が駆動制御回路21へ出力される。
【0085】9)時間t=32t0〜36t0の間に、出力
制御回路19及びアドレス切り替え回路20により表示
メモリ回路15と同異メモリ回路17から走査電極L1
に対応する表示データDAと同異データDFが、アドレス切
り替え回路20からアドレスOAC=「1」が、出力制御
回路19から駆動モードH/R=「1」と電圧モードE
/W=「1」が駆動制御回路21へ出力される。
【0086】駆動制御回路21では、これら駆動モード
H/R、電圧モードE/W、表示データDA、同異データ
DF、群同異データRGDF・DGDF等を受け、以下の動作をす
る。 A)駆動モードH/Rが「1」で電圧モードE/Wが
「0」の時、図14(A)の電圧の組み合わせを走査側
駆動回路11と信号側駆動回路12へ出力し、表示デー
タDAが「暗」かつ同異データDFが「変化あり」かつ群同
異データDGDFが「変化あり」なら図14(A)(3)の
VSCに対応するデータDATAを、それ以外なら図14
(A)(4)のVSGに対応するデータDATAを信号側駆動
回路12に出力する。
【0087】B)駆動モードH/Rが「0」で電圧モー
ドE/Wが「1」の時、図14(A)の電圧の組み合わ
せを走査側駆動回路11と信号側駆動回路12へ出力
し、表示データDAが「暗」かつ同異データDFが「変化な
し」、または表示データDAが「暗」かつ群同異データRG
DFが「変化なし」なら図14(A)(3)のVSCに対応
するデータDATAを、それ以外なら図14(A)(4)の
VSGに対応するデータDATAを信号側駆動回路12に出力
する。
【0088】C)駆動モードH/Rが「1」で電圧E/
Wが「1」の時、図14(B)の電圧の組み合わせを走
査側駆動回路11と信号側駆動回路12へ出力し、表示
データDAが「明」かつ同異データDFが「変化あり」かつ
群同異データDGDFが「変化あり」なら図14(B)
(3)のVSDに対応するデータDATAを、それ以外なら図
14(B)(4)のVSHに対応するデータDATAを信号側
駆動回路12に出力する。
【0089】D)駆動モードH/Rが「0」で電圧モー
ドE/Wが「0」の時、図14(B)の電圧の組み合わ
せを走査側駆動回路11と信号側駆動回路12へ出力
し、表示データDAが「明」かつ同異データDFが「変化な
し」、または表示データDAが「明」かつ群同異データRG
DFが「変化なし」ならば図14(B)(3)のVSDに対
応するデータDATAを、それ以外なら図14(B)(4)
のVSHに対応するデータDATAを信号側駆動回路12に出
力する。
【0090】また、信号側駆動回路12に画素Aijに対
応するデータDATAが保持され、信号側駆動回路12から
対応した電圧が信号電極Sjへ印加されるタイミングに
合わせて、駆動制御回路21から走査側駆動回路11へ
アドレスAXとして「i」が出力され、走査側駆動回路
11から走査電極Liへ電圧VC0が、その他の走査電極
Lk(k≠i,k=0〜F)へ電圧VC1が印加される。
【0091】なお、図14(A)の電圧の組み合わせを
走査側駆動回路11と信号側駆動回路12へ出力する時
は、図14(A)の(1)のVCAが電圧VC0として、図
14(A)の(2)のVCBが電圧VC1として、図14
(A)の(3)のVSCが電圧VS0として、図14(A)
の(4)のVSGが電圧VS1として駆動制御回路21から
出力され、図14(B)の電圧の組み合わせを走査側駆
動回路11と信号側駆動回路12へ出力する時は、図1
4(B)の(1)のVCEが電圧VC0として、図14
(B)の(2)のVCFが電圧VC1として、図14(B)
の(3)のVSDが電圧VS0として、図14(B)の
(4)のVSHが電圧VS1として駆動制御回路21から出
力される。
【0092】この結果、走査電極L0,L1,L2、信号
電極S1,S2,S5、画素A11,A21,A22,A25にか
かる電圧を示したのが図24である。図24(1)は走
査電極L0への印加電圧波形、図24(2)は走査電極
L1への印加電圧波形、図24(3)は走査電極L2への
印加電圧波形、図24(4)は信号電極S1への印加電
圧波形、図24(5)は信号電極S2への印加電圧波
形、図24(6)は信号電極S5への印加電圧波形、図
24(7)は信号電極A11へ印加される実効電圧波形、
図24(8)は信号電極A21へ印加される実効電圧波
形、図24(9)は信号電極A22へ印加される実効電圧
波形、図24(10)は信号電極A25へ印加される実効
電圧波形である。
【0093】また、本実施例において走査電極群を2本
の走査電極で構成したが、走査電極の数が増えるに従
い、それに併せて2〜64本の走査電極で1つの走査電
極群を構成してもよい。また、本実施例において1つの
走査電極群を構成する総ての走査電極を特開昭64−5
9389号公報の方法で駆動するごとに1本の走査電極
を本発明のN:1の飛び越し走査の方法で駆動したが、
1本でなく複数本の走査電極を本発明のN:1の飛び越
し走査の方法で駆動することもできる。また、本発明の
N:1の飛び越し走査の駆動方法で特定の走査電極を図
14(A)の電圧の組み合わせで駆動した後、特開昭6
4−59389号公報の駆動方法で1つの走査電極群を
図14(A)の電圧の組み合わせで駆動するか、図14
(B)の電圧の組み合わせで駆動するかは、FLCパネ
ルの表示状態を見ながら決めれば良い。
【0094】実際に1024×1024の画素のFLC
Dを用い、同一の走査電極の8画素ごとに1bitの割
合で同異メモリを構成し、16本の走査電極で1つの走
査電極群を構成し、1つの走査電極群を構成する16本
の走査電極を特開昭64−59389号公報の方法で駆
動するごとに1本の走査電極を本発明のN:1の飛び越
し走査の方法で駆動し、本発明のN:1の飛び越し走査
の駆動方法で1本の走査電極を図14(B)の電圧の組
み合わせで駆動した後、特開昭64−59389号公報
の駆動方法で1つの走査電極群を図14(A)の電圧の
組み合わせで駆動したら、フリッカが目立たず画像が数
本おきに変化することのない良好な表示が得られた。ま
た必要なメモリの容量は2Mbitから約1.2Mbi
tに減らせることができた。また、図20、21の回路
の代りに図50,51の回路を使うこともできる。
【0095】図50は、上記群メモリ回路1・6の構成
図である。群メモリ回路16は、1個のセレクタ67a
と、2個の3値バッファ68a,68bと4個のDタイ
プのフリップフロップ69a〜69dと、2個のロード
機能付レジスタ70a,70bと、1個のRAM71a
と、3個のNANDゲート72a〜72cと、2個のO
Rゲート73a73bと、6個のANDゲート74a〜
74fより構成される。
【0096】図51は、上記同異メモリ回路17の構成
図である。同異メモリ回路17は、2個のセレクタ75
a,75bと1個の3値バッファ76aと、2個のDタ
イプのフリップフロップ77a,77bと、1個のロー
ド機能付レジスタ78aと、1個のRAM79aと、2
個のORゲート80a,80bと、3個のNANDゲー
ト82a〜82cと、6個のANDゲート81a〜81
fと、1個のデコーダ83aより構成される。
【0097】[実施例3]本実施例で使われるFLCパ
ネル1の断面図は従来例と同じ図2であり、FLCD4
の平面図も従来例と同じ図3なので、その説明はここで
は省略する。なお、本実施例のFLCパネル1では配向
膜としてポリイミドをラビング処理して用いており、強
誘電性液晶としてチッソ社製のCS−1014が用いら
れている。
【0098】また、表示システムの構成も従来例と同じ
図1であるが、コントロール回路13の構成が従来例と
異なる。そのコントロール回路33の構成は図35,図
36に示すように、パーソナルコンピュータ2からのデ
ジタル信号Data・同期信号HD・VDを受けそれを
必要な回路へ入力データDin・同期信号IVD・IH
Dとして分配するインータフェース回路34と、上記F
LCパネル1へ次に表示させるべき表示データDAを記
録している表示メモリ回路35と、その表示メモリ回路
35のデータの変化IDFを4画素毎にまとめ同異デー
タDFとして記録している同異メモリ回路37と、その
表示メモリ回路35のデータの変化IDFを2走査電極
毎にまとめて識別データIGDF・OGDFとして記録
している識別メモリ回路36と、これら3つのメモリ回
路35〜37へ入力データを書き込むアドレスIACx
・IASxを制御する入力制御回路38と、これら3つ
のメモリ回路35〜37から駆動制御回路41へ出力す
べきデータのアドレスOACx・OASx・OAGxを
制御する出力制御回路39及びアドレス回路40と、表
示データDAと同異データDFと駆動モードH/R−と
電圧モードE−/Wと状態データDGDF・RGDFと
アドレスOACxを受けFLCD4を構成する走査側駆
動回路11及び信号側駆動回路12の動作を制御する駆
動制御回路41より構成される。
【0099】以下本発明の実施例ではFLCD4の表示
を、図3「ABCD」から図7の「EBCD」へ変化さ
せる場合を想定している。まず、図7の表示データ「E
BCD」は表示メモリ回路35へ記憶される。その時、
図3の「ABCD」の表示と図7の「EBCD」の表示
の違いを1画素毎に調べ、図8に斜線を施して示す画素
で表示に変化があることを検出する。次いで、この画素
毎の変化を図9に示すように4画素毎にまとめて同異デ
ータ(1画素でも変化してれば変化あり)として同異メ
モリ回路37へ記憶される。
【0100】また、2本の走査電極から1つの走査電極
群を構成し、図37に示すように同異データの1つでも
変化があるなら2つの状態データ(走査電極群に含まれ
る同異データの1つでも変化ありなり変化あり)として
識別メモリ回路26へ記憶される。
【0101】以上の動作が図22のt=0の時間で終わ
ったものとする。なお図22と図23の1)は40t0
周期の同期信号HPであり、2)は駆動モードH/R=
「1」の時有効となり走査電極群に含まれる2本の走査
電極を区別するためのアドレスであり、3)は「1」
(同図でハイの状態)のとき部分書換え駆動を、「0」
(同図でロウの状態)のときリフレッシュ駆動をするた
めの駆動モードH/Rであり、4)は各駆動モード毎に
電圧波形の組合わせを切り替えるための電圧モードE/
Wであり、5)はリフレッシュ駆動の対象となる走査電
極を示すアドレスであり、6)は部分書き換え駆動の対
象となる走査電極群を探すためのアドレスであり、7)
は識別メモリ回路36から状態データを読み出すための
アドレスであり、8)は表示メモリ回路35と同異メモ
リ回路37からデータを読み出すためのアドレスであ
る。
【0102】図22の時間t=0は、走査電極LDをリ
フレッシュ駆動し、走査電極LAとLBを部分書き換え
駆動している最中であり、時間t=12t0までに次は
走査電極群0即ち走査電極L0とL1を部分書き換えす
る予定になる。そして図23の時間t=12t0〜36
t0の間に、走査電極L2をリフレッシュ駆動し、走査
電極L0とL1を部分書き換え駆動している。そこで、
【0103】I)部分書換え駆動をする為に走査電極へ
印加する選択電圧と、その走査電極上の画素を第1の安
定状態へ書き換える電圧と書き換えない電圧と、走査電
極へ印加する非選択電圧との組合せであって、非選択電
圧を印加した走査電極と書き換える電圧を印加した信号
電極から構成される画素へ印加される電圧と、非選択電
圧を印加した走査電極と書き換えない電圧を印加した信
号電極から構成される画素へ印加される電圧とが、実質
的に同じ極性1の電圧の後極性2の電圧が続く電圧波形
の組合せとして図14(A)を、
【0104】II)部分書換え駆動をする為に走査電極へ
印加する選択電圧と、その走査電極上の画素を第2の安
定状態へ書き換える電圧と書き換えない電圧と、走査電
極へ印加する非選択電圧との組合せであって、非選択電
圧を印加した走査電極と書き換える電圧を印加した信号
電極から構成される画素へ印加される電圧と、非選択電
圧を印加した走査電極と書き換えない電圧を印加した信
号電極から構成される画素へ印加される電圧とが、実質
的に同じ極性2の電圧の後極性1の電圧が続く電圧波形
の組合せとして図14(B)を使う。
【0105】また、III)リフレッシュ駆動をする為に走
査電極へ印加する選択電圧と、その走査電極上の画素を
第1の安定状態へ書き換え電圧と書き換えない電圧と、
走査電極へ印加する非選択電圧との組合せとして図14
(A)を、
【0106】IV)リフレッシュ駆動をする為に走査電極
へ印加する選択電圧と、その走査電極上の画素を第2の
安定状態へ書き換える電圧と書き換えない電圧と、走査
電極へ印加する非選択電圧との組合せとして図14
(B)を流用して、時間t=0t0〜48t0の間に走査電
極LD,L2,L6と信号電極S1,S2,S5へ印加
される電圧を記したのが図38であり、画素A21,A2
2,A61,A62に印加される電圧を記したのが図39で
ある。
【0107】図14(A)は従来例の図29(A)と同
じく走査電極上の画素を第1の安定状態へ書き直す為の
電圧波形の組合せであり、その説明は省略する。図14
(A)と図29(A)の違いは、図14(A)は7)の
電圧B−Cは8)の電圧B−Gが同じ正極性の電圧のあ
と負極性の電圧が続く電圧波形の組合せでありI)の条
件を満すが、図29(A)の8)のB−Gが負極性の電
圧のあと正極性の電圧が続く電圧波形の組合せであり
I)の条件を満たさない点にある。
【0108】また、図14(B)も従来例の図29
(B)と同じく走査電極上の画素を第2の安定状態へ書
き直す為の電圧波形の組合せであり、その説明は省略す
る。図14(B)と図29(B)の違いは、図14
(B)7)の電圧F−Dと8)の電圧F−Hが同じ負極
性の電圧のあと正極性の電圧が続く電圧波形の組合せで
ありII)の条件を満たすが、図29(B)は8)の電圧
F−Hが正極性の電圧の後負極性の電圧が続く電圧波形
の組合せでありII)の条件を満たさない点にある。
【0109】そこで図40の1)に画素A21に印加さ
れる電圧波形を、2)にその画素A21が第1の安定状
態にあるときFLC分子が図33のどの角度にあるか
を、図40の3)に偏光板の偏光軸を角度−ωに合せた
場合の透過光量を示す。時間4t0においてそれまで3回
正極性の電圧の後負極性の電圧が印加されれていたの
で、FLC分子はやや角度−ωより角度−θ寄りに位置
している、その後負極性の電圧の後正極性の電圧が3回
印加されるが、作用において述べたとうり最初はFLC
分子は−18°まで振れるが3回目は−16°までしか
振れなくなる。また時間16t0においてはFLC分子は
やや角度−ωより角度ω寄りに位置しているのでその後
正極性の電圧の後負極性の電圧が印加されると、FLC
分子は最初は角度8°まで振れる。これは先に3回目に
正極性の電圧の後負極性の電圧が印加された時間0の後
における角度6°より大きく振れている。
【0110】このように、このFLC分子はバイアス電
圧の極性が変わる度に角度−ωからより大きく揺れるの
で、偏光版の偏光軸を角度−ω近傍に合わせればバイア
ス電圧の極性が変わる度により多くの透過光量が観察さ
れる。この透過光量によって、時間24t0の後のリフレ
ッシュ駆動において画素A21を書き換えたことに伴う
透過光量の一部が高周波成分として吸収され、リフレッ
シュ駆動に伴うフリッカを軽減することになる。この結
果、リフレッシュ駆動においてより多くの走査電極を飛
び越し走査することが可能となるし、必ずしも課題にお
ける(1)の関係式を満たす必要がなくなる。
【0111】実際、1024本の走査電極をもったFL
CDを16本置きにリフレッシュ駆動し、1本の走査電
極をリフレッシュ駆動した後4本の走査電極を部分書換
え駆動してみたところ、1本の走査電極上の画素を書き
換えるのに360μs必要であったのにフリッカのほと
んど感じられない表示を得ることができた。
【0112】[実施例4]ところで、図40の時間24
t0の後のFLC分子の揺れの大きさを小さくできれば、
よりフリッカの目立たないFLCDが得られる。その為
にはメモリ角2ωを大きくして、チルト角2θに近づけ
るとともに、時間24t0の直後に画素A21に印加され
る電圧V0をV0/2までの範囲で小さくすることが有効
である。図41はこの考えに基づいて図14(A)の
5)の最小の電圧V0をV0/2までの範囲で小さくし、
その分3番目の電圧V0/2をV0までの範囲で大きくし
た電圧波形の組合せである。なお、図41は従来例の図
29(A)と同じく走査電極上の画素を第1の安定状態
へ書き直す為の電圧波形の組合せであり、その説明は省
略する。
【0113】この場合、4つの電圧波形の組合せは、 I)部分書換え駆動をする為に走査電極へ印加する選択
電圧と、その走査電極上の画素を第1の安定状態へ書き
換える電圧と書き換えない電圧と、走査電極へ印加する
非選択電圧との組合せであって、非選択電圧を印加した
走査電極と書き換える電圧を印加した信号電極から構成
される画素へ印加される電圧と、非選択電圧を印加した
走査電極と書き換えない電圧を印加した信号電極から構
成される画素へ印加される電圧とが、実質的に同じ極性
1の電圧の後極性2の電圧が続く電圧波形の組合せとし
て図14(A)を使い、
【0114】II)部分書換え駆動をする為に走査電極へ
印加する選択電圧と、その走査電極上の画素を第2の安
定状態へ書き換える電圧と書き換えない電圧と、走査電
極へ印加する非選択電圧との組合せであって、非選択電
圧を印加した走査電極と書き換える電圧を印加した信号
電極から構成される画素へ印加される電圧と、非選択電
圧を印加した走査電極と書き換えない電圧を印加した信
号電極から構成される画素へ印加される電圧とが、実質
的に同じ極性2の電圧の後極性1の電圧が続く電圧波形
の組合せとして図14(B)を使い、
【0115】III)リフレッシュ駆動する為に走査電極へ
印加する選択電圧と、その走査電極上の画素を第1の安
定状態へ書き換える電圧と書き換えない電圧と、走査電
極へ印加する非選択電圧との組合せとして図41(A)
を使い、
【0116】IV)リフレッシュ駆動する為に走査電極へ
印加する選択電圧と、その走査電極上の画素を第2の安
定状態へ書き換える電圧と書き換えない電圧と、走査電
極へ印加する非選択電圧との組合せとして図41(B)
を流用する。
【0117】図42に画素A21に印加される電圧波形
を、2)にその画素A21が第1の安定状態にあるとき
FLC分子が図33のどの角度にあるかを、3)に偏光
版の偏光軸を角度−ωに合わせたときの透過光量を示
す。図42から時間24t0直後のFLC分子の揺れが図
40の14°からかなり小さくなったことがわかる。
【0118】しかし、電圧−3V0/2を印加し、画素
を書き直した直後に正極性の電圧を印加した時のFLC
分子の揺れは大きくなるので、図41(A)の5)の最
初の電圧をいくらにすべきかは、実際にFLCDの表示
状態を見ながら合わせなければならない。また、図41
(A)の電圧波形の組合せは図14(A)の電圧波形の
組合せに較べ、画素を書き換える力が弱いようである。
【0119】また、IV)リフレッシュ駆動をする為に走
査電極へ印加する選択電圧と、その走査電極上の画素を
第2の安定状態へ書き換える電圧と書き換えない電圧
と、走査電極へ印加する非選択電圧との組合せとして図
14(B)の代わりに、図14(B)の5)の最初の電
圧−V0を−V0/2までの範囲で小さくし、その分3番
目の電圧−V0/2を−V0までの範囲で大きくした図4
1(B)の電圧波形の組合せを使うこともできる。な
お、図41(B)は従来例の図29(B)と同じく走査
電極上の画素を第2の安定状態へ書き直す為の電圧波形
の組合せであり、その説明は省略する。
【0120】以下、図43〜48(A)の電圧波形の組
合せは従来例の図29(A)と同じく走査電極上の画素
を第1の安定状態へ書き直す為の電圧波形の組合せであ
り、図43〜48(B)の電圧波形の組合せは従来例の
図29(B)と同じく走査電極上の画素を第2の安定状
態へ書き直す為の電圧波形の組合せであり、その説明は
省略する。
【0121】さらに、図41の代わりに、図43〜図4
5を使うこともできる。図43(A)は図41(A)同
様、図14(B)の5)の最初の電圧V0をV0/2まで
の範囲で小さくし、その分を補償しなかった場合の電圧
波形の組合せであり、図43(B)は図41(B)同
様、図14(B)の5)の最小の電圧−V0を−V0/2
までの範囲で小さくし、その分を補償しなかった場合の
電圧波形の組合せである。
【0122】図44は図14とのバイアス電圧の極性を
逆にし、図40のバイアス電圧極性が変化して揺れが大
きくなる時間を4t0速くするための電圧波形の組合せで
ある。このようにバイアス電圧印加時に最大の透過光量
のでる時間をずらす事もフリッカを弱めるのに役に立
つ。
【0123】図44は図43の考え方を一歩進めて、リ
フレッシュ駆動時にバイアス電圧を僅かに大きくするこ
とにより、時間24t0の後のリフレッシュ駆動によって
画素A21を書き換えたことに伴う透過光量のより多く
を高周波成分として吸収しようという電圧波形の組合せ
である。
【0124】また、部分書換え駆動において図14の電
圧波形の組合せの代わりに、図46の電圧波形の組合せ
を使うこともできる。この図46の電圧波形の組合せは
FLCの誘電異方性が負の時有効なようである。以上図
14,図43〜46の電圧波形の組合せは人か4t0必要
なように記しているが、実際は時間3t0しか必要なく最
後のt0は0電圧である。
【0125】また、図41の電圧波形の組合せが画素を
書き換える力が弱いので、リフッレシュ駆動に限って図
48のようにバイアス時により大きな電圧が印加される
電圧波形の組合せを使う事もできる。この場合図47
(A)の7)と8)の電圧V1が同じ正極性で、図47
(B)の7)と8)の電圧が同じ負極性なので、累積応
答によって画素が書き換わる心配がない。無論電圧2V
1=3V0/2である。
【0126】さらに、部分書換え駆動としては好ましく
ないが、どうしても見た目のコントラストを上げたい場
合がある。そんな時は図14の代りに図43を使う事も
排除しない。また部分書換え駆動しようとI)の条件を
満たす電圧波形の組合せを画素へ印加した後、必ずしも
リフレッシュ駆動しようとIII)やIV)の条件を満たす電
圧波形の組合せを続けて画素へ印加する必然性はなく、
そのまま部分書換え駆動をしようとII)の条件を満たす
電圧波形の組合せを画素へ印加しその後リフレッシュ駆
動してもよい。このときコントロール回路13の動作は
図8の代わり図49とすればよく、これは駆動モードH
/Rと電圧モードE/Wを作る為の論理式を少し変形す
ればすぐ実現できる。
【0127】
【発明の効果】以上のように、本発明のN:1の飛び越
し走査の駆動方法と特開昭64−59389号公報の駆
動方法を組み合わせれば、フリッカが目立たず、画像が
数本おきに変化することのない良好な表示が得られる。
また必要ならメモリ容量が1画面分+α(1/8画面分
程度)の少ない容量で済ませることもできる。さらに実
施例3で述べたように1024本の走査電極を持ったF
LCDを16本置きにリフレッシュ駆動し、1本の走査
電極をリフレッシュ駆動した後4本の走査電極を部分書
換え駆動してみたところ、1本の走査電極上の画素を書
き換えるのに360μsかかったのにフリッカの感じら
れない表示を得ることができ、これは、1フィールド・
リフレッシュ周期TRが TR=360μs×(1+4)×1024/16=115.2ms となり(1)式を満たさなのにほとんどフリッカの目立
たない表示がえられた事から、本発明の効果は明かであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による表示制御方法を用いる表示システ
ムの概略的な構成を示すブロック図。
【図2】表示システムのFLCDで用いられるFLCパ
ネルの構成を示す断面図。
【図3】表示システムに用いられるFLCDに「ABC
D」の文字を表示した状態を示す説明図。
【図4】表示システムにおけるパーソナルコンピュータ
からの出力信号を示す波形図。
【図5】図4の出力信号の意味するデータをマトリック
ス状に示した説明図。
【図6】図4の出力信号の意味するデータをマトリック
ス状に示した説明図。
【図7】表示システムに含まれる表示メモリ回路のデー
タをマトリックス状に示す説明図。
【図8】表示メモリ回路のデータの変化をマトリックス
状に示す説明図。
【図9】表示システムに含まれる同異メモリ回路のデー
タをマトリックス状に示す説明図。
【図10】本発明による実施例1と従来例でFLCパネ
ルの駆動に用いられる各印加電圧を示す波形図。
【図11】表示システムに含まれる同異メモリ回路のデ
ータをマトリックス状に示す説明図。
【図12】FLCパネルの電極構造の一例を示す構造
図。
【図13】その電極を用いた場合の画素を構成するFL
C分子の状態を示す概念図。
【図14】A:本発明で使用した走査電極上の画素を第
1の安定状態へ書き替える為の各印加電圧を示す波形
図。 B:本発明で使用した走査電極上の画素を第2の安定状
態へ書き替える為の各印加電圧を示す波形図。
【図15】本発明による実施例2で用いられるコントロ
ール回路の概略的な構成を示すブロック図。
【図16】コントロール回路における入力制御回路の具
体的構成の一例を示す回路図。
【図17】コントロール回路における出力制御回路の具
体的構成の一例を示す回路図。
【図18】コントロール回路におけるアドレス回路の具
体的構成の一例を示す回路図。
【図19】コントロール回路における表示メモリ回路の
具体的構成の一例を示す回路図。
【図20】コントロール回路における群メモリ回路の具
体的構成の一例を示す回路図。
【図21】コントロール回路における同異メモリ回路の
具体的構成の一例を示す回路図。
【図22】コントロール回路における出力制御回路の動
作を説明するための波形図。
【図23】コントロール回路における出力制御回路の動
作を説明するための波形図。
【図24】実施例2においてFLCパネルのいくつかの
走査電極と信号電極と画素にかかる電圧を示す波形図。
【図25】従来例の表示システムの概略的な構成を示す
ブロック図。
【図26】従来例の表示システムのFLCDで用いられ
るFLCパネルの構成を示す断面図。
【図27】従来例の表示システムに用いられるFLCD
に「A」の文字を表示した状態を示す説明図。
【図28】従来例のFLCパネルの画素の表示状態の変
化を記号で示した概念図。
【図29】A:従来例で使用した走査電極上の画素を第
1安定状態へ書き直す為の各印加電圧を示す波形図。 B:従来例で使用した走査電極上の画素を第2安定状態
へ書き直す為の各印加電圧を示す波形図。
【図30】従来例で例示した画素の表示状態を示す図。
【図31】従来例において走査電極と信号電極へ印加さ
れる電圧を示す波形図。
【図32】従来例において画素へ印加される電圧を示す
波形図。
【図33】FLC分子の様子を真上から見た図。
【図34】スメクチックC相におけるFLC分子の状態
を示す図。
【図35】本発明を実現させるコントロール回路の構成
図。
【図36】本発明を実現させるコントロール回路の構成
図。
【図37】コントロール回路に含まれる識別メモリ回路
のデータを示す図。
【図38】本発明の実施例において走査電極と信号電極
へ印加される電圧を示す波形図。
【図39】本発明の実施例において画素へ印加される電
圧を示す波形図。
【図40】本発明の実施例において第1の安定状態にあ
る画素を構成するFLC分子の動作を説明するための波
形図。
【図41】A:本発明で使用した走査電極上の画素を第
1の安定状態へ書き直す為の各印加電圧を示す波形図。 B:本発明で使用した走査電極上の画素を第2の安定状
態へ書き直す為の各印加電圧を示す波形図。
【図42】本発明の実施例において第1の安定状態にあ
る画素を構成するFLC分子の動作を説明するための波
形図。
【図43】A:本発明で使用した走査電極上の画素を第
1の安定状態へ書き直す為の各印加電圧を示す波形図。 B:本発明で使用した走査電極上の画素を第2の安定状
態へ書き直す為の各印加電圧を示す波形図。
【図44】A:本発明で使用した走査電極上の画素を第
1の安定状態へ書き直す為の各印加電圧を示す波形図。 B:本発明で使用した走査電極上の画素を第2の安定状
態へ書き直す為の各印加電圧を示す波形図。
【図45】A:本発明で使用した走査電極上の画素を第
1の安定状態へ書き替える為の各印加電圧を示す波形
図。 B:本発明で使用した走査電極上の画素を第2の安定状
態へ書き替える為の各印加電圧を示す波形図。
【図46】A:本発明で使用した走査電極上の画素を第
1の安定状態へ書き替える為の各印加電圧を示す波形
図。 B:本発明で使用した走査電極上の画素を第2の安定状
態へ書き替える為の各印加電圧を示す波形図。
【図47】A:本発明で使用した走査電極上の画素を第
1の安定状態へ書き替える為の各印加電圧を示す波形
図。 B:本発明で使用した走査電極上の画素を第2の安定状
態へ書き替える為の各印加電圧を示す波形図。
【図48】A:本発明で使用した走査電極上の画素を第
1の安定状態へ書き替える為の各印加電圧を示す波形
図。 B:本発明で使用した走査電極上の画素を第2の安定状
態へ書き替える為の各印加電圧を示す波形図。
【図49】本発明のコントロール回路の別な動作を説明
するための波形図。
【図50】コントロール回路における群メモリ回路の具
体的構成の一例を示す回路図。
【図51】コントロール回路における同異メモリ回路の
具体的構成の一例を示す回路図。
【符号の説明】
1 FLCパネル 2 パーソナルコンピュータ 3 CRT 4 FLCD 11 走査側駆動回路 12 信号側駆動回路 13 コントロール回路 15 表示メモリ回路 16 群メモリ回路 17 同異メモリ回路 20 アドレス回路 21 駆動制御回路 22 電導電極 23 高誘電性絶縁膜 24 画素電極 25 表示メモリ回路 26 識別メモリ回路 27 同異メモリ回路 28 入力制御回路 29 出力制御回路 30 アドレス回路 31 駆動制御回路 L 走査電極 S 信号電極 33 コントロール回路 34 インタフェース回路

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに交差する方向に配列した複数の走
    査電極と複数の信号電極との間に、該走査電極と信号電
    極により制御されるメモリ性を持った素子を介在させ、
    該領域を画素とする表示装置であって、表示に変化あっ
    た画素を書き換える部分書換え手段と、画素を周期的に
    リフレッシュするリフレッシュ手段とを備え、該部分書
    換え手段において、選択した走査電極に対応する画素が
    新たに表示させるべきデータと既に表示されているデー
    タに違いがあれば、該画素を構成する信号電極へ書き換
    え電圧を印加し、上記リフレシュ手段において、選択し
    た走査電極に対応する画素が新たに表示させるべきデー
    タと既に表示されているデータに違いがなければ、表示
    させるべきデータに従い該画素を構成する信号電極へ電
    圧を印加するが、新たに表示させるべきデータと既に表
    示されているデータに違いがあれば、該画素を構成する
    信号電極へ非書き換え電圧を印加し、上記部分書換え手
    段による部分書換え駆動の途中に、上記リフレシュ手段
    によるリフレシュ駆動が周期的に行われることを特徴と
    する表示装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の表示装置であって、上記
    リフレシュ手段において、すべての走査電極を隣接する
    複数の走査電極に等分し走査電極群とし、前記複数の走
    査電極群のうち各走査電極群毎に一本の走査電極へ順次
    選択電圧を印加し、その後前記複数の走査電極群のうち
    各走査電極群毎に別の一本の走査電極へ順次選択電圧を
    印加する動作を順次実行してゆき、前記複数の走査電極
    群のうち各走査電極群毎に最後の一本の走査電極へ順次
    選択電圧を印加することを特徴とする表示装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の表示装置であっ
    て、上記部分書換え手段において、表示させるべきデー
    タと既に表示されているデータに違いがある走査電極へ
    その電極上の画素を書換える為の選択電圧を印加し、残
    りの走査電極へその電極上の画素を書換えない為の非選
    択電圧を印加し、選択電圧を印加した走査電極上の画素
    が表示させるべきデータと違えば、表示させるべきデー
    タに従い信号電極へ電圧を印加するが、画素が表示させ
    るべきデータと違いがなければ、信号電極へ非書換え電
    圧を印加することを特徴とする表示装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の表示装置であって、上記
    各手段において、複数の走査電極の内の1つの走査電極
    へその電極上の画素を書換える為の選択電圧を印加し、
    残りの走査電極へその電極上の画素を書換えない為の非
    選択電圧を印加し、選択電圧を印加した走査電極上の画
    素を暗の表示状態へ書き直すか、書き直さないかに対応
    した電圧を信号電極へ印加する事と、選択電圧を印加し
    た走査電極上の画素を明の表示状態へ書き直すか、書き
    直さないかに対応した電圧を信号電極へ印加する事と
    を、周期的に切り替えることを特徴とする表示装置。
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