JP2882120B2 - 自力回転式エアブローノズル - Google Patents

自力回転式エアブローノズル

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JP2882120B2
JP2882120B2 JP3249618A JP24961891A JP2882120B2 JP 2882120 B2 JP2882120 B2 JP 2882120B2 JP 3249618 A JP3249618 A JP 3249618A JP 24961891 A JP24961891 A JP 24961891A JP 2882120 B2 JP2882120 B2 JP 2882120B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、生産工程中で製品に
付着した切粉や切削油、サンドブラストの砂や洗浄水等
を圧縮エアの吹きつけ(エアブロー)により除去する場
合に使用されるエアブローノズルに関し、特には、少な
い圧縮エア使用量で上記洗浄水等を効果的に除去し得て
圧縮エアの使用量の減少に寄与する、自力回転式エアブ
ローノズルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】上述の如きエアブローノズルとしては従
来例えば、図5に示す、自動車部品の洗浄工程において
湯洗槽1の下流側に設けられたエアブローノズル2があ
り、このエアブローノズル2は、ハンガー式コンベヤラ
イン3の移動するハンガーに釣り下げられて図中矢印で
示す方向へ搬送される製品としての、終減速機のリング
ギヤ4およびドライブピニオン5から湯洗槽1で付着し
た洗浄水を除去するためのもので、図6に示すように、
各々銅パイプにて形成され、上記ハンガー式コンベヤラ
イン3の両側にそれに沿って配置された圧縮エア配管6
に立設された複数本の先止まりの分岐配管7に、様々な
方向を向くように多数固着されている。
【0003】しかして上記洗浄工程では、コンベヤライ
ン3の、リングギヤ4およびドライブピニオン5を釣り
下げたハンガー8が、湯洗槽1から出てエアブローノズ
ル2に接近し、それを光電管9が検知すると、上記多数
のエアブローノズル2が、それらのノズルの間をハンガ
ー8が通過するまでの所定時間、圧縮エア配管6から分
岐配管7を介して供給された圧縮エアを先端開口部か
ら、そのハンガー8に釣り下げられたリングギヤ4およ
びドライブピニオン5の各部に吹きつけて、それらから
洗浄水を除去する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
のエアブローノズル2にあっては、開口面積が狭いため
一本当たりの吹きつけ除去できる範囲が狭く、しかも開
口部の位置および向きが固定されることから、上記リン
グギヤ4やドライブピニオン5の場合の如く除去対象面
積が広い場合には、必然的に多数のエアブローノズル2
から多量の圧縮エアを吹き出させる必要が生じ、これが
ため個々の製品に対する圧縮エアの使用量が多量になっ
て、圧縮エアを生成するコンプレッサ等の設備の運転コ
ストが極めて嵩むという問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、上述の課題
を有利に解決したエアブローノズルを提供するものであ
り、この発明の自力回転式エアブローノズルは、圧縮エ
ア配管を内部に接続されるとともに、前後方向へ延在す
る所定軸線(B) 周りに回転自在に枢支された中空のノズ
ル本体と、前記ノズル本体の正面壁部に、前記軸線から
半径方向外方へ延びる少なくとも一本の線上に整列する
ような配置にてそれぞれ貫通形成され、そのノズル本体
内に供給された圧縮エアを前方へ向けて噴出させる複数
のエアブロー用吹出孔と、前記ノズル本体の、前記軸線
に対し半径方向外方の端部付近に貫通形成され、そのノ
ズル本体内に供給された圧縮エアを該ノズル本体を回転
駆動するような方向へ向けて噴出させる少なくとも一つ
の回転駆動用吹出孔と、を具え、前記複数のエアブロー
用吹出孔が、前記ノズル本体の、前記軸線に対し半径方
向外方の端部に近いもの程、外方寄りに向いて開口して
いるものである。
【0006】なお、この発明の自力回転式エアブローノ
ズルにおいては、前記回転駆動用吹出孔に、そこからの
圧縮エアの吹出量を制限して前記ノズル本体の回転速度
を調節する回転速度調節手段が設けられていても良く、
また、前記ノズル本体が、前記軸線を中心軸線とする中
空円盤状であっても良く、さらに、前記回転駆動用吹出
孔が、前記ノズル本体の正面壁部に形成されて、前記軸
線に対する接線方向に対し前方寄りの方向へ向かって開
口していても良い。
【0007】
【作用】かかるエアブローノズルにあっては、中空のノ
ズル本体の内部にそこに接続された圧縮エア配管から圧
縮エアが供給されると、その圧縮エアが、前後方向へ延
在する所定軸線から半径方向外方へ延びる少なくとも一
本の線上に整列する、正面壁部の複数のエアブロー用吹
出孔から前方へ向かって噴出し、それと同時にその圧縮
エアが、ノズル本体の、前記軸線に対し半径方向外方の
端部付近の少なくとも一つの回転駆動用吹出孔から、該
ノズル本体を回転駆動するような方向へも噴出して、そ
の圧縮エアの推力で、回転自在に枢支された該ノズル本
体が前記軸線周りに自力回転する。従って、このエアブ
ローノズルによれば、半径方向外方へ延びる線上に整列
した正面壁部の複数のエアブロー用吹出孔がそれらの位
置を上記軸線周りに回転移動されながら前方へ圧縮エア
を噴出させるので、その圧縮エアの流れが渦流となっ
て、必要以上に拡散せずに無駄なく前方へ進み、そのエ
アブローノズルの前方に置いた製品に脈動流となって到
達して、そこに付着した切粉や切削油、サンドブラスト
の砂や洗浄水等を効果的に除去するので、個々の製品に
対する圧縮エアの使用量を大幅に減少させ得て、圧縮エ
アを生成するコンプレッサ等の設備の運転コストを大幅
に削減することができる。
【0008】しかも、この発明のエアブローノズルにあ
っては、複数のエアブロー用吹出孔が、ノズル本体の、
前記軸線に対し半径方向外方の端部に近いもの程、外方
寄りに向けて開口しているので、ノズル本体の回転速度
を低くすることで渦流を積極的に円錐状に広げて、その
到達範囲を、前方壁部が前記軸線周りに回転する範囲よ
り広げることもでき、またノズル本体の回転速度を高く
することで渦流を中心部に収束させて、その到達範囲
を、前方壁部が前記軸線周りに回転する範囲より狭める
こともできる。従って、このエアブローノズルによれ
ば、製品の、切粉や切削油、サンドブラストの砂や洗浄
水等の除去対象面積に応じて、圧縮エアの到達範囲を適
切に変更することができ、この点でも個々の製品に対す
る圧縮エアの使用量を大幅に減少させ得て、圧縮エアを
生成するコンプレッサ等の設備の運転コストを大幅に削
減することができる。
【0009】なお、回転駆動用吹出孔に、そこからの圧
縮エアの吹出量を制限して前記ノズル本体の回転速度を
調節する回転速度調節手段を設ければ、簡易な構成によ
ってノズル本体の回転速度を容易に調節し得て、上記し
た圧縮エアの到達範囲の変更を容易に行うことができ
る。
【0010】さらに、ノズル本体を、回転軸線を中心軸
線とする中空円盤状とすれば、正面壁部が平板状となっ
て後方への圧縮エアの回り込みを防止できるので、渦流
の不必要な拡散をさらに有効に防止することができ、ま
た、回転駆動用吹出孔を、ノズル本体の正面壁部に形成
して、接線方向に対し若干前方寄りの方向へ向かって開
口させれば、そこから噴出する圧縮エアの流れもエアブ
ロー用吹出孔から噴出する圧縮エアの流れに合流させて
製品にもたらし得るので、洗浄水等の除去効果をさらに
高めることができる。
【0011】
【実施例】以下に、この発明の実施例を図面に基づき詳
細に説明する。図1(a)は、この発明の自力回転式エ
アブローノズルの一実施例を示す正面図、同図(b)
は、その実施例のエアブローノズルを一部切り欠いて示
す下面図、同図(c)は、同図(a)のA−A線に沿う
断面図であり、図中11はノズル本体、12はそのノズル本
体11の正面壁部、そして13はそのノズル本体11の背面壁
部をそれぞれ示す。
【0012】この実施例におけるノズル本体11は、外径
が 100mmで中空の円盤状をなしており、その背面壁部13
には筒状のハブ14が一体的にかつノズル本体11と同心に
固着され、そのハブ14内にはボールベアリング15のアウ
タレースが嵌挿されて、スナップリングで抜け止めされ
ている。そしてそのベアリング15のインナレース内に
は、圧縮エアの供給用の鋼管16が嵌挿され、これにより
鋼管16は、ノズル本体11の正面壁部12の中心と背面壁部
13の中心とを通って前後方向へ延在する中心軸線Bと同
心に配置されてその背面壁部13を中心軸線B周りに回転
自在に枢支しており、その鋼管16の先端部は、背面壁部
13の中心部に開けられた孔内に遊挿されてそこで開口
し、この一方鋼管16の後端部には、テーパー雄ねじを端
部外周面に持つ雄管継手17が固着されて接続されてい
る。
【0013】従ってここでは、上記雄管継手17を、所定
の場所に固定された圧縮エア配管の雌管継手にねじ込み
固定することにて、ノズル本体11の内部空間が鋼管16を
介し圧縮エア配管に接続されると同時に、そのノズル本
体11が上記中心軸線Bの周りに回転自在に枢支される。
なお、鋼管16の先端部と背面壁部13の中心部の孔との間
には、わずかな隙間が設けられており、ここでは前記隙
間から若干流出する圧縮エアが、ボールベアリング15の
アウタレースとインナレースとの間を通って外部へ流れ
ることによりベアリング15を冷却してその焼き付きを防
止する。
【0014】またここにおけるノズル本体11は中空の円
盤状をなすことから、その正面壁部12は平板状をなすと
ともに上記中心軸線Bに対し直交し、その正面壁部12に
は、この実施例では中心軸線Bから半径方向へ延びる一
本の直線C上に所定間隔で整列する配置にて、五個のエ
アブロー用吹出孔18が貫通形成されており、それらのエ
アブロー用吹出孔18は、この実施例では、各々内径が3
mmとされるとともに、上記直線Cおよび中心軸線Bを通
る平面内に、正面壁部12の外周端縁に近いもの程大きく
なる鋭角の、中心軸線Bに対する傾斜角αを持って延在
するように形成されている。なお、この傾斜角αは、圧
縮エアを吹出孔18から半径方向外方寄りに噴出させ、後
述する渦流を積極的に円錐状に広げて、正面壁部12より
も大きい製品の広い範囲に圧縮エアを吹きつけるために
設けられているが、渦流の不必要な拡散を防止するた
め、この実施例では外周端縁に最も近いエアブロー用吹
出孔18で30°程度とされている。
【0015】さらにノズル本体11の正面壁部12の、上記
直線Cを中心軸線Bの反対側に延長した直線上の外周端
部付近には、この実施例では一個の回転駆動用吹出孔19
が貫通形成されており、その回転駆動用吹出孔19は、こ
の実施例では、内径が2mmとされるとともに、図1
(b)に断面にて示す如く、上記直線Cを延長した直線
と直交する平面内で、中心軸線Bに対する接線方向へ延
在する正面壁部12の表面に対し仰角βを持って延在する
ように形成されている。なお、この仰角βは、ノズル本
体11を回転駆動するのに充分な推力を得ると同時に圧縮
エアの前方への噴出をもたらすために設けられており、
この実施例では30°程度とされている。
【0016】加えてここにおけるノズル本体11には、図
2に拡大して示すように、その外周部分から上記回転駆
動用吹出孔19の内周面に貫通するネジ孔20が形成され、
そのネジ孔20には、回転速度調節手段としての回転速度
調節ネジ21が、先端部が回転駆動用吹出孔19内に適宜突
出してその吹出孔19の開口面積を狭めるようにねじ込ま
れており、この回転速度調節ネジ21はナット22により緩
み止めされている。
【0017】図3は、上記実施例のエアブローノズルの
適用例を示すものであり、図中23は上記実施例のエアブ
ローノズルを示す。ここではそのエアブローノズル23
が、図6に示すと同様の自動車部品の洗浄工程において
湯洗槽の下流側に、コンベヤライン3を挟んで互いに対
向するよう一対のみ設置されており、それらのエアブロ
ーノズル23の鋼管16はそれぞれ、コンベヤライン3の両
側に固設された図示しない圧縮エア配管に上述の如くし
て接続固定されている。
【0018】かかる洗浄工程にあっては、その工程の最
前部にてコンベヤライン3の側方に設置された光電管
が、その前を通過したハンガー8がリングギヤ4および
ドライブピニオン5を釣り下げているか否かを検出し、
その検出結果をシーケンサがシフトレジスタに逐次記憶
してゆき、ハンガー8が湯洗槽から出て上記一対のエア
ブローノズル23の正面に来ると、その到着をリミットス
イッチが検知し、その検知を示す信号を入力すると上記
シーケンサが、シフトレジスタの、上記光電管の位置か
らリミットスイッチの位置までの間にあるハンガー8の
数に対応する所定番地の記憶内容から、そのエアブロー
ノズル23の正面に来たハンガー8がリングギヤ4および
ドライブピニオン5を釣り下げているか否かを判断し
て、釣り下げていると判断した場合にはリミットスイッ
チの出力信号に基づくタイミングで電磁式バルブを作動
させることにより、それらのエアブローノズル23に、圧
縮エア配管から鋼管16を介して圧縮エアを短時間供給
し、これによりそれらのエアブローノズル23が、それら
の正面に来たリングギヤ4およびドライブピニオン5の
各部に短時間圧縮エアを吹きつけて、それらから洗浄水
を除去する。
【0019】しかして上記圧縮エアの吹きつけに際し、
エアブローノズル23のノズル本体11の内部に鋼管16から
圧縮エアが供給されると、その圧縮エアは、中心軸線B
から半径方向へ延びる直線C上に整列するように正面壁
部12に貫通形成された五個のエアブロー用吹出孔18から
前方および斜め外方へ向かって噴出すると同時に、これ
も正面壁部12の半径方向外方端部付近に貫通形成された
一個の回転駆動用吹出孔19から、正面壁部12の表面に対
し仰角βの斜め側方へ向かって吹出し、その回転駆動用
吹出孔19から噴出する圧縮エアの推力でここでは、背面
壁部13を鋼管16により枢支されたノズル本体11が、図3
中矢印で示すように、上記中心軸線B周りに自力回転す
る。
【0020】従って、このエアブローノズル23によれ
ば、上記五個のエアブロー用吹出孔18がそれらの位置を
中心軸線B周りに回転移動されながら前方および斜め外
方へ圧縮エアを噴出させるので、その圧縮エアの流れが
渦流となって、図3に示すように、必要以上に拡散せず
に無駄なく前方へ進み、脈動流となってリングギヤ4お
よびドライブピニオン5の全体に到達し、その各部に付
着した洗浄水を効果的に除去するので、それらのリング
ギヤ4およびドライブピニオン5の一個づつに対する圧
縮エアの使用量を大幅に減少させ得て、圧縮エアを生成
するコンプレッサ等の設備の運転コストを大幅に削減す
ることができる。
【0021】しかもこの実施例では、ノズル本体11を、
中心軸線Bを回転軸線とする中空円盤状として、その正
面壁部12を平板状にしたので、後方への圧縮エア噴流の
回り込みを有効に防止し得て、渦流の不必要な拡散をさ
らに有効に防止することができる。またこの実施例で
は、五個のエアブロー用吹出孔18を、正面壁部12の外周
端縁に近いもの程大きい傾斜角αで外方寄りに向けて斜
めに開口させたので、ノズル本体11の回転速度が低い場
合は上記渦流を積極的に円錐状に広げて、その到達範囲
を、正面壁部12の大きさよりも広げ得るので、除去対象
面積がその正面壁部12の大きさより広い上記リングギヤ
4およびドライブピニオン5に対しても容易に適用する
ことができる。
【0022】さらにこの実施例では、回転駆動用吹出孔
19を、ノズル本体11の正面部分に形成して、仰角βで接
線方向に対し若干前方寄りへ向けて開口させたので、そ
こから噴出する圧縮エアの流れもエアブロー用吹出孔18
から噴出する圧縮エアの流れに合流させて製品にもたら
すことができ、それによって洗浄水等の除去効果をさら
に高めることができる。
【0023】そしてこの実施例では、回転駆動用吹出孔
19に、その吹出孔19内への突出によりその吹出孔19の開
口面積を減少させてそこからの圧縮エアの吹出量を制限
する回転速度調節ネジ21を設けたので、ノズル本体11の
回転速度を任意に調節することができ、ここで、圧縮エ
アの圧力を3kgf/cm2 として上記回転速度調節ネジ21に
よりノズル本体11の回転速度を種々に変更した本出願人
の実験によると、回転速度が 200〜600rpm程度の低速の
場合には、中心部より外周部の方が速度エネルギーが大
きくなる、いわゆる剛体渦領域の渦流が発生し、その渦
流は、エアブロー用吹出孔18からの噴出流の方向に対し
若干広がりながら進む傾向があることから、図4(a)
に示すように円錐状に広がって、その到達範囲がリング
ギヤ4やドライブピニオン5の全体を過不足なくカバー
できる程度に拡大する。
【0024】この一方ノズル本体11の回転速度が1000rp
m 程度以上の中・高速の場合には、外周部より中心部の
方が速度エネルギーが大きくなる、いわゆるポテンシャ
ル渦領域の渦流が発生し、その渦流は、中心部に収束し
ながら進む傾向があることから、回転速度が1000〜2000
rpm程度の中速の場合は図4(b)に示すように中心軸
線Bに平行に進んで、その到達範囲がノズル本体11の正
面部分12の大きさにほぼ等しくなり、また回転速度が50
00rpm 程度の高速の場合は図4(c)に示すように中心
軸線Bへ向かって収束しながら進んで、その到達範囲が
ノズル本体11の正面部分12の大きさより狭まる。従って
これらの場合には、リングギヤ4やドライブピニオン5
の半部や一部分に所要に応じて局所的に圧縮エアを吹き
つけることができる。
【0025】なお本出願人は、上記洗浄工程と同様に、
モデルコンベヤラインの両側に上記実施例のエアブロー
ノズルを設置して、そのコンベヤラインのモデルハンガ
ーを上記洗浄工程と同じ速度で移動させながら、エアブ
ローノズルへの圧縮エアの供給圧力と供給時間とを種々
に変更し、そのモデルハンガーに釣り下げたリングギヤ
4およびドライブピニオン5の水切り具合を調査してお
り、次表はその調査結果を示す。なお、次表中、○は水
切り具合良好、△はバラツキ有り、×は不良をそれぞれ
意味する。 上記表の結果から明らかなように、品質と圧縮エア節
約の観点から判断すると圧縮エア圧力3kgf/cm2 、圧縮
エア供給時間3秒間(各ハンガーはリングギヤ4および
ドライブピニオン5を二個づつ並べて釣り下げているの
で、一つのハンガーでは6秒間)の設定が最も好まし
く、かかる設定条件は、先に述べた、この実施例のエア
ブローノズルを適用した実際の洗浄工程にも該当する。
【0026】そしてこの条件で上記適用例の洗浄工程を
運転すると、従来のエアブローノズルを適用した洗浄工
程では各ハンガーにつき約27秒間圧縮エアの吹出しを行
っていたことから、この実施例におけるノズルの総開口
面積の大幅な減少とも相俟って、従来の洗浄工程と比較
して圧縮エアの使用量を大幅に削減し、約1/10の使用
量とすることができる。
【0027】以上、図示例に基づき説明したが、この発
明は上述の例に限定されるものでなく、例えばノズル本
体は、枢支される中空の基部とそこから互いに対抗する
二方向や放射状に複数方向へ延びる中空の腕とを持ち、
それらの内部同士が連通されたものでも良く、またエア
ブロー用吹出孔は、上記実施例の円盤状のノズル本体の
他、上記複数の腕を持つノズル本体の、中心軸線からそ
れらの腕に沿って互いに対抗する二方向や放射状に複数
方向へ延びる直線あるいは曲線上に整列するものでも良
い。そして回転駆動用吹出孔は、回転軸線に対し接線方
向へ向けて開口させても良く、また回転速度調節手段
は、内径の異なる何種類かのオリフィスの一つを交換可
能に具えるものでも良い。
【0028】
【発明の効果】かくしてこの発明の自力回転式エアブロ
ーノズルによれば、半径方向外方へ延びる線上に整列し
た正面壁部の複数のエアブロー用吹出孔がそれらの位置
を上記軸線周りに回転移動されながら前方へ圧縮エアを
噴出させることから、その圧縮エアの流れが渦流となっ
て、必要以上に拡散せずに無駄なく前方へ進み、そのエ
アブローノズルの前方に置いた製品に脈動流となって到
達して、そこに付着した切粉や切削油、サンドブラスト
の砂や洗浄水等を効果的に除去し、しかも、ノズル本体
の回転速度を低くすることで渦流を積極的に円錐状に広
げて、その到達範囲を、前方壁部が前記軸線周りに回転
する範囲より広げることもでき、また、ノズル本体の回
転速度を高くすることで渦流を中心部に収束させて、そ
の到達範囲を、前方壁部が前記軸線周りに回転する範囲
より狭めることもできるので、個々の製品に対する圧縮
エアの使用量を大幅に減少させ得て、圧縮エアを生成す
るコンプレッサ等の設備の運転コストを大幅に削減する
ことができる。
【0029】なお、回転駆動用吹出孔に、そこからの圧
縮エアの吹出量を制限して前記ノズル本体の回転速度を
調節する回転速度調節手段を設ければ、簡易な構成によ
ってノズル本体の回転速度を容易に調節し得て、上記し
た圧縮エアの到達範囲の変更を容易に行うことができ
る。
【0030】さらに、ノズル本体を、回転軸線を中心軸
線とする中空円盤状とすれば、正面壁部が平板状となっ
て後方への圧縮エアの回り込みを防止できるので、渦流
の不必要な拡散をさらに有効に防止することができ、ま
た、回転駆動用吹出孔を、ノズル本体の正面壁部に形成
して、接線方向に対し若干前方寄りの方向へ向かって開
口させれば、そこから噴出する圧縮エアの流れもエアブ
ロー用吹出孔から噴出する圧縮エアの流れに合流させて
製品にもたらし得るので、洗浄水等の除去効果をさらに
高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)はこの発明の自力回転式エアブローノズ
ルの一実施例を示す正面図であり、(b)はその実施例
のエアブローノズルを一部切り欠いて示す下面図であり
そして(c)は(a)のA−A線に沿う断面図である。
【図2】図1(c)のD部を拡大して示す断面図であ
る。
【図3】上記実施例のエアブローノズルの適用例を示す
斜視図である。
【図4】(a)〜(c)は上記実施例のエアブローノズ
ルの作動状態をそれぞれ示す説明図である。
【図5】従来のエアブローノズルを具える洗浄工程を示
す略線図である。
【図6】上記洗浄工程における従来のエアブローノズル
を示す斜視図である。
【符号の説明】
4 リングギヤ 5 ドライブピニオン 11 ノズル本体 12 正面壁部 13 背面壁部 15 ベアリング 16 鋼管 18 エアブロー用吹出孔 19 回転駆動用吹出孔 21 回転速度調節ネジ 23 エアブローノズル

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮エア配管(16)を内部に接続されると
    ともに、前後方向へ延在する所定軸線(B) 周りに回転自
    在に枢支された中空のノズル本体(11)と、 前記ノズル本体の正面壁部(12)に、前記軸線から半径方
    向外方へ延びる少なくとも一本の線(C) 上に整列するよ
    うな配置にてそれぞれ貫通形成され、そのノズル本体内
    に供給された圧縮エアを前方へ向けて噴出させる複数の
    エアブロー用吹出孔(18)と、 前記ノズル本体の、前記軸線に対し半径方向外方の端部
    付近に貫通形成され、そのノズル本体内に供給された圧
    縮エアを該ノズル本体を回転駆動するような方向へ向け
    て噴出させる少なくとも一つの回転駆動用吹出孔(19)
    と、を具え、 前記複数のエアブロー用吹出孔(18)が、前記ノズル本体
    (11)の、前記軸線(B)に対し半径方向外方の端部に近い
    もの程、外方寄りに向いて開口している、自力回転式エ
    アブローノズル。
  2. 【請求項2】 前記回転駆動用吹出孔(19)には、そこか
    らの圧縮エアの吹出量を制限して前記ノズル本体(11)の
    回転速度を調節する回転速度調節手段(21)が設けられて
    いる、請求項1記載の自力回転式エアブローノズル。
  3. 【請求項3】 前記ノズル本体(11)は、前記軸線(B) を
    中心軸線とする中空円盤状である、請求項1または請求
    項2記載の自力回転式エアブローノズル。
  4. 【請求項4】 前記回転駆動用吹出孔(19)は、前記ノズ
    ル本体(11)の正面壁部(12)に形成されて、前記軸線(B)
    に対する接線方向に対し前方寄りの方向へ向かって開口
    している、請求項1から請求項3までの何れか記載の自
    力回転式エアブローノズル。
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