JP2846233B2 - 回転分岐成形装置 - Google Patents

回転分岐成形装置

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JP2846233B2
JP2846233B2 JP230094A JP230094A JP2846233B2 JP 2846233 B2 JP2846233 B2 JP 2846233B2 JP 230094 A JP230094 A JP 230094A JP 230094 A JP230094 A JP 230094A JP 2846233 B2 JP2846233 B2 JP 2846233B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、円筒体の回転分岐成形
装置に関わり、特に分岐部の均肉厚化を達成すると共
に、良好な真円度を得るこができる装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の回転分岐成形装置は、分岐下穴A
が設けられた母管Bに挿入され且つ回転軸Aに対して4
5程度の公差角だけ開かせた2本の工具C,Cを回転さ
せながら引き上げることで、分岐部Dを形成するもので
ある。このとき、工具C,Cと母管Bとは滑り接触とな
るため、加工中に潤滑剤Eを工具C,Cの付け根に設け
られたノズルFから噴出させる。
【0003】しかるに、従来の回転分岐成形装置におい
ては、2本の工具C,Cは、公転運動はするものの自転
運動はしないので、被加工部位での滑り摩擦が過大とな
り、被加工部位の表面精度が劣化する。また、分岐部D
の母管B軸方向の減肉が小さく、母管B周方向の減肉が
大きくなるという欠点をもっている。
【0004】さらに、従来のノズルFから潤滑剤Eを噴
出させる潤滑方法では、潤滑剤Eが工具C,Cの上面を
流れていかなくてはならないため、噴出速度を大きくし
なくてはならない。したがって、実際の加工において
は、大量の潤滑剤Eが必要になってしまう欠点がある。
とくに、工具C,Cと母管Bとの接触面積が大きい状態
のときは、工具C,Cの先端までは潤滑剤Eが到達せ
ず、無潤滑状態で加工が進行し、製品の被加工表面性状
を著しく悪化させていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の回転分岐成形装置は、被加工部位の良好な表面精度並
びに加工精度を得ることが困難であった。本発明は上記
事情を勘案してなされたもので、良好な加工精度で高い
表面精度を有する回転分岐部を得ることができる回転分
岐部成形装置を提供することを目的とする。
【0006】本発明は、回転駆動軸と、この回転駆動軸
に回転自在に設けられ母管に設けられた下穴を拡開する
方向に通過させることにより分岐部を成形する分岐工具
と、上記回転駆動軸をその軸線の周りに強制回転させる
回転駆動部と、上記回転駆動部により回転している上記
分岐工具を相対的に送り駆動して上記下穴を強制的に通
過させる送り駆動部と、上記分岐工具の上記下穴の開口
に接触する部位の少なくとも一部に設けられる潤滑液を
出す噴液孔と、を具備することを特徴とする回転分岐装
置である。このとき、分岐工具の下穴に接触する部位に
沿って回転駆動軸から離れるに連れ径が小さくなる複数
の噴液孔を具備することが好ましい。 また本発明は、第
1の回転駆動軸と、上記第1の回転駆動軸をその軸線の
周りに回動させる回転駆動部と、上記第1の回転駆動軸
に設けられ母管に設けられた穴を拡開方向に通過させる
ことにより分岐部を成形する分岐工具と、上記分岐工具
の上記穴に当接する部材をその軸線において自転させる
第2の回転駆動軸と、上記分岐工具を上記第1の回転駆
動軸の軸線に沿って相対的に送り駆動し上記穴を通過さ
せる送り駆動部と、を具備することを特徴とする回転分
岐成形装置である。 上記したそれぞれの回転分岐成形装
置において、分岐工具は、母線が上記回転駆動軸の回転
に伴って円錐台の周面をなす形状であって上記下穴の内
径を拡径する拡径部とこの拡径部の末端方向に前記回転
駆動軸に平行な母線を有する整径部とを具える分岐工具
であり、かつこの分岐工具と前記回転駆動軸との距離を
調整自在に支持する径調整部を有することが好ましい。
【0007】
【作用】本発明によれば、分岐加工精度が向上するばか
りか、加工欠陥の発生も大幅に減少させることが可能と
なり、製品歩留りも改善することができるので、生産性
も大幅に向上する。
【0008】また、本発明によれば、潤滑液を必要十分
な量だけ加工部位に供給することができることにより、
潤滑液の不足に伴う加工欠陥の発生を防止することがで
き、製品歩留りの向上に寄与することができる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して詳
述する。図1は、第1の図実施例の回転分岐成形装置を
示している。この回転分岐成形装置は、回転駆動軸1
と、この回転駆動軸1の上端部に連結された回転駆動部
2と、上記回転駆動軸1に摺動自在に外嵌されるととも
にねじピッチが等しい右ねじ3と左ねじ4とからなる一
対のねじ部5,5が2組上下に形成されている円管状の
径調整軸3と、この径調整軸3に螺合されているリンク
機構を主部とする径調整部6と、径調整部6の両側部に
左右対称となるように取付けられた一対の工具保持部
7,7と、これらの工具保持部7,7に回転自在に取付
けられた一対の分岐工具8,8と、上記回転駆動部2,
回転駆動軸1,径調整軸3,径調整部6,工具保持部
7,7および分岐工具8,8を回転駆動軸1の軸方向に
昇降駆動する送り駆動部9と、塑性加工部位に潤滑液L
を給液する潤滑手段Lmとから構成されている。しかし
て、回転駆動軸1の回転力は、図2に示すように、径調
整軸3に対して、キー10…を介して伝達されるように
設けられている。さらに、径調整軸3には、上から右ね
じ3,左ねじ4,右ねじ3,左ねじ4の順で螺刻されて
いる。また、径調整部6は、右ねじ3,3および左ねじ
4,4に螺嵌され両側部に舌片状の支持板11,11が
と突設された雌ねじ体12…と、これら雌ねじ体12…
の支持板11…に一端部がピン13…を介して回転自在
に取付けられとともに他端部が隣接する一対どうしピン
…14…を介して4つの三角形を構成するように回動自
在に連結された8本の回転リンク15…と、これら回転
リンク15…の上記三角形の頂点どうし上下方向に連結
する一対の連結リンク16,16とからなっている。そ
して、上記一対の連結リンク16,16および径調整軸
3は、互いに平行になるように設定されている。そし
て、キー10…を取り外し、径調整部6の回転を規制し
た状態にて、径調整軸3をその軸線のまわりに回転させ
ると、右ねじ3,3に螺嵌されている雌ねじ体12…と
左ねじ4,4に螺嵌されている雌ねじ体12…は、互い
に反対方向に等量ずつ螺動する。その結果、回転リンク
15…を介して一対の連結リンク16,16の径調整軸
3の軸線からの距離は、拡大したり縮小したりする。し
たがって、径調整軸3を回動させることより、分岐工具
8,8の回転駆動軸1からの径を調整することができ
る。一方、工具保持部7は、連結リンク16にの上下端
部水平方向に突設された支持棒17,17と、これら支
持棒17,17の先端に垂直方向に軸架された回転軸1
8とからなっている。さらに、分岐工具8,8は、円錐
台と、これに同軸に連接した円柱とからなる1軸回転対
称体をなす複合体をなすもので、材質は工具鋼または超
硬合金などからなっている。そして、この分岐工具8
は、母線が軸線に対して傾いている拡径部8aと、この
拡径部8aの下部に同軸に連接し母線が軸線に対して平
行な整径部8bとからなっている。
【0010】つぎに、上記構成の回転分岐成形装置の作
動について述べる。まず、キー10…を取り外し、径調
整部6の回転を規制した状態にて、径調整軸3をその軸
線のまわりに回転させることにより、右ねじ3,3に螺
嵌されている雌ねじ体12…と左ねじ4,4に螺嵌され
ている雌ねじ体12…を互いに接近する方向に駆動させ
ることにより、半径方向に変位させ(矢印RA方向)、
分岐工具8,8が、例えば銅製の母管32に穿設された
分岐下穴31に挿通することが可能となるように、一対
の連結リンク16,16の径調整軸3の軸線からの距離
を調整する。そして、径調整軸3を回転駆動軸1に対し
て外嵌し、さらに、キー10…を嵌入することにより回
転駆動軸1が径調整軸3に伝達可能な状態にする。つぎ
に、母管32を、その分岐下穴31が、回転駆動軸1直
下にて同軸となる位置に配置固定する。ついで、送り駆
動部9を起動し、回転駆動軸1を下降させる。すると、
この回転駆動軸1に追従して、分岐工具8,8は、分岐
下穴31を経由して、母管32内部に配設される。つづ
いて、再びキー10…を取り外し、径調整部6の回転を
規制した状態にて、径調整軸3をその軸線のまわりに回
転させることにより、右ねじ3,3に螺嵌されている雌
ねじ体12…と左ねじ4,4に螺嵌されている雌ねじ体
12…を互いに離間する方向に駆動させ、分岐工具8,
8の径調整軸3の軸線からの距離が、所望の分岐部33
を形成できる大きさまで拡径する。そして、再び、キー
10…を嵌入することにより回転駆動軸1が径調整軸3
に伝達可能な状態にする。この状態にて、まず回転駆動
部2を起動し、回転駆動軸1を例えば毎分10回転にて
矢印RE方向に回転させる。すると、この回転駆動軸1
とともに、径調整軸3,径調整部6,工具保持部7,7
および分岐工具8,8が一体的に回転する。この回転に
伴って、分岐工具8,8の母線は、回転駆動軸1と同軸
な円錐台と、これに同軸に連接した円柱とからなる複合
体CLを形成する(図3参照)。ついで、送り駆動部9
を起動し、回転駆動軸1を軸方向に上昇させる(矢印F
U方向)。すると、分岐工具8,8は、分岐下穴31の
周縁部に当接し、回転駆動軸1の回りを矢印RE方向に
公転しながら、回転軸18,18の回りを矢印EV方向
に自転(連れ回り回転)し、当接部位の塑性加工が開始
する。このとき、当接部位には、潤滑手段Lmから潤滑
液Lを給液し、塑性加工を円滑に行わせるとともに、加
工に伴う温度の上昇を防止する。すなわち、一対の分岐
工具8,8の拡径部8a,8aは、径調整軸3の軸線の
回りを矢印RE方向に強制的に旋回(公転)させられな
がら、それぞれの回転軸18,18の回りを矢印EV方
向に自転(連れ回り回転)した状態にて、分岐下穴31
の周縁部を強く押圧する。その結果、分岐下穴31は次
第に拡径する。そして、分岐工具8,8の整径部8b,
8bが、完全に分岐下穴31から離脱した時点において
は、図1及び図4に示すように、分岐半径Rを有する分
岐部33が塑性加工により成形されている。
【0011】なお、分岐部33の内径を変更させる場合
は、径調整軸3と径調整部6により行う。さらに、回転
駆動軸1をスプライン軸にすることにより径調整軸3に
回転を伝達するようにしてもよい。さらにまた、キー1
0…の代りに、ピンにより回転駆動軸1の回転を径調整
軸3に伝達するようにしてもよい。
【0012】以上のように、この実施例の回転分岐成形
装置は、以下のような顕著な効果を奏することができ
る。すなわち、 <1>分岐工具8,8に強制的に公転(旋回)運動させ
るとともに、これに追従して自転(連れ回り回転)運動
させるようにしているので、すべり摩擦力の発生を顕著
に低減させることができる。その結果、被加工面の性状
が改善され、ムシレ等の加工欠陥の発生を防止すること
ができる。 <2>リンク機構を応用した径調整部6により、公転径
が可変であるので、多種の分岐径に柔軟に対応可能であ
るので、分岐径の変更ごとに、わざわざ分岐工具を製作
する必要がなくなり、経済性にもすこぶる優れたものと
なっている。 <3>分岐工具8,8が自転(連れ回り回転)運動する
ことにより、塑性加工にともなう分岐工具8,8への切
屑の付着が減少し、肉厚の減少を軽減することができる
結果、分岐部33の均肉厚化を達成するとともに、良好
な真円度を得るこができるようになる。
【0013】なお、上記実施例においては、分岐工具
8,8は、円錐台とこれに同軸に連接した円柱からなる
複合体をなし、その軸線は、径調整軸3の軸線と平行に
設けられているが、図5に示すように、分岐工具42,
42を径調整軸3に対して角度θだけ傾斜させてもよ
い。この場合、分岐工具42,42は、拡径部として機
能する円柱部43,43と、これら円柱部43,43の
下端部に連設され整径部として機能する円錐台部44,
44とからなっている。この分岐工具42,42も、矢
印RE1方向に公転しながら、矢印EV1方向に自転す
るもので、その加工領域の軌跡は、前記実施例の図3と
同じものとなり、その分岐半径は、R1となる。
【0014】さらに、上記実施例における分岐工具の数
は、2つであるが、回転対称位置に設ける限り3つ以上
でもよい。また、上記実施例における分岐工具8,8の
拡径部8a,8aと整径部8b,8bを分割し、それぞ
れ独立のローラに機能を分担させるようにしてもよい。
【0015】さらにまた、上記実施例の径調整部6は、
リンク機構を利用するものであるが、ラックとピニヨン
を利用する機構、あるいは、単純なスライド機構等でも
よく、リンク機構に限定されるものではない。
【0016】つぎに、第2の実施例の回転分岐成形装置
について述べる。この第2の実施例の回転分岐成形装置
は、図6に示すように、円管状をなす回転駆動軸51
と、この回転駆動軸51の上端部に連結された回転駆動
部52と、回転駆動軸51の下端部に同軸に連結された
円筒状の工具保持部53と、この工具保持部53の左右
対称位置に取付けられた一対の分岐具54,54と、こ
れらの分岐工具54,54と金属製の母管55との接触
部位に潤滑液56を給液する潤滑液供給部57と、上記
回転駆動軸51,回転駆動部52,工具保持部53,分
岐工具54,54及び潤滑液供給部57を一体的に回転
駆動軸51の軸方向に昇降駆動する送り駆動部58とか
らなっている。分岐工具54,54は、工具保持部53
に、矢印RB方向に開閉自在に図示せぬ回動手段により
取り付けられている。そして、これら分岐工具54,5
4は、開成した状態にては、回転駆動軸51の軸線に対
して45度傾斜し、この状態に固定するように設けられ
ている。さらに、分岐工具54は、図7に示すように、
ブレード状の刃部59と、この刃部59に連結され前記
回動手段に保持される取付部60と、これら刃部59と
取付部60の長手方向に沿って延設された給液孔61
と、この給液孔61に連通し刃部59の長手方向に沿っ
て多段に穿設された噴液孔62…とからなっている。噴
液孔62…は、拡径部65の根元つまり取付部60側か
ら整径部66側にいくにつれて徐々に口径が小さくなる
ように設定されている。そうして、刃部59は、回転駆
動軸51の軸線に対して45度傾斜して母管63の分岐
下穴64を拡径する拡径部65と、回転駆動軸51の軸
線に対して平行となるように設けられ拡径部65により
拡径した分岐下穴64を所望の内径に調整する整径部6
6とからなっている。つまり、分岐工具54,54は、
回転駆動軸51の回転中、円錐台とこの円錐台に連接す
る円柱の母線をなす位置および形状に設定されている。
とくに、分岐工具54の拡径部65は、円錐台の母線と
なり、分岐工具54の整径部66は、円柱の母線となる
ように設定されている。したがって、拡径部65と整径
部66は、母管63に直接接触するように設定されてい
る。そして、分岐工具54,54の拡径部65及び整径
部66に隣接する外面には、噴液孔62…が開口してい
る。一方、潤滑液供給部57は、回転駆動軸51の上端
部に取付けられたロータリ・カップリング67と、外部
に設けられ潤滑液56を貯蔵する潤滑液源68と、この
潤滑液源68から潤滑液56をロータリ・カップリング
67にまで圧送する第1案内パイプ69と、回転駆動軸
51及び工具保持部53を同軸に貫通する中心孔70に
挿入され且つ一端部が連結され他端部が給液孔61の開
口端部に接続された可撓性の第2案内パイプ71とから
なっている。なお、分岐工具54,54の取付部60,
60は、図示せぬ回動手段により回動自在に保持されて
いるともに、中心孔70に遊端部が突出し、第2案内パ
イプ71に容易に接続可能に設けられている。
【0017】つぎに、第2の実施例の回転分岐成形装置
の作動を図6を参照して説明する。まず、母管55をそ
の分岐下穴64が回転駆動軸51に対して同軸なる直下
位置に位置決め固定する。ついで、図示せぬ回動手段に
より、分岐工具54,54を、工具保持部53に対して
閉成(縮径)状態にして、分岐下穴64を介して母管5
5内部に挿入する。ついで、再び図示せぬ回動手段によ
り、分岐工具54,54を、工具保持部53に対して開
成(拡径)状態にする。つぎに、回転駆動部52を起動
して、回転駆動軸51を矢印72方向に例えば毎分10
回転にて回転させるとともに、送り駆動部58を起動さ
せて分岐工具54,54を矢印73方向に上昇させる。
すると、分岐工具54,54の刃部59のうち拡径部6
5が分岐下穴64の周縁部に当接し、当接部位の塑性加
工が開始する。これに先立って、潤滑液源68から潤滑
液56を第1案内パイプ69を介してロータリ・カップ
リング67に圧送する。それから、潤滑液56は、第2
案内パイプ71を介して給液孔61にまで圧送される。
その結果、噴液孔62…からは、潤滑液56が噴出し、
噴出した潤滑液56は、分岐工具54,54の刃部59
と母管55との間に浸入して、潤滑作用及び冷却作用を
奏し、分岐成形のための塑性加工を円滑に行う役割を果
たす。かくして、分岐下穴64は、分岐工具54,54
の上昇に伴って、拡径部65により内径を拡大しつつ分
岐部74を成形し、さらに拡径部65による塑性変形が
終了すると、今度は整径部66により分岐部74の内径
が所望値となるように調整される。なお、拡径部65に
よる塑性加工は、根元の部分から徐々に解離していく
が、噴液孔62…は、拡径部65の根元つまり取付部6
0側から整径部66側にいくにつれて徐々に口径が小さ
くなるように設定されているので、潤滑液56の供給圧
力を高めても、潤滑液56が根元に近い噴液孔62…か
ら高い速度で噴出し、周囲に飛び散ることはない。かく
して、分岐工具54,54の整径部66が分岐下穴64
から完全に離脱した時点においては、所望の内径を有す
る分岐部74が塑性加工により成形されている。
【0018】しかして、この第2の実施例の回転分岐成
形装置は、以下のような格別の効果を奏する。すなわ
ち、<1>潤滑液56を噴出する噴液孔62…を分岐工
具54,54と母管55の分岐下穴64との接触面近傍
に設けたので、塑性加工領域に確実に潤滑液56を供給
することができる。その結果、潤滑液56を必要十分な
量だけ加工部位に供給することができることにより、潤
滑液56の不足に伴う加工欠陥の発生を防止することが
できる結果、分岐部74の均肉厚化を達成するととも
に、良好な真円度を得るこができることはもとより、歩
留りの向上に寄与することができる。<2>潤滑液源6
8からの潤滑液56の圧送圧力を高くする必要がなくな
るので、潤滑液56の節減に寄与することができる。<
3>噴液孔62…は、拡径部65の根元つまり取付部6
0側から整径部66側にいくにつれて徐々に口径が小さ
くなるように設定されているので、潤滑液56の供給圧
力を高めても、潤滑液56が根元に近い噴液孔62…か
ら高い速度で噴出し、周囲に飛散するのを防止すること
ができるので作業性を改善することができる。
【0019】なお、上記実施例においては、噴液孔62
…は、分岐工具54の長手方向に沿って1列穿設されて
いるが、塑性加工部位の両側に少なくとも各1列ずつ穿
設するようにしてもよい。
【0020】また、噴液孔62…から潤滑液56を噴射
させる代わりに、図7及び図8に示すように、給液パイ
プ81を分岐工具54の給液孔61に対応する外面位置
に添設し、この給液パイプ81に噴液孔62…に対応し
て、噴液孔82…を穿設すれば、噴液孔62…の場合と
同様に、塑性加工部位に効率的に潤滑液56を給液する
ことが可能となる。
【0021】
【発明の効果】本発明の回転分岐成形装置は、連れ回り
回転自在なローラ状の分岐工具を径調整自在に保持する
ようにし、かつ、上記分岐工具を強制的に公転運動させ
るとともに、これに追従して自転運動させるようにして
いるので、分岐加工精度が向上するばかりか、加工欠陥
の発生も大幅に減少させることが可能となり、製品歩留
りも改善することができるので、生産性も大幅に向上す
る。
【0022】また、本発明の回転分岐成形装置は、潤滑
液を噴出する噴液孔を、ブレード状の分岐工具と被分岐
体との接触面近傍に設けたので、潤滑液を必要十分な量
だけ加工部位に供給することができることにより、潤滑
液の不足に伴う加工欠陥の発生を防止することができ、
製品歩留りの向上に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の回転分岐成形装置の全体構
成図である。
【図2】本発明の一実施例の回転分岐成形装置の要部断
面図である。
【図3】本発明の一実施例の回転分岐成形装置の作用説
明図である。
【図4】本発明の一実施例を回転分岐成形装置による分
岐部を示す断面図である。
【図5】本発明の図1に示す回転分岐成形装置の変形例
を示す図である。
【図6】本発明の他の実施例の回転分岐成形装置の全体
構成図である。
【図7】本発明の図6に示す回転分岐成形装置の一部を
欠切して示す要部断面図である。
【図8】本発明の図6に示す回転分岐成形装置の要部の
変形例を示す上面図である。
【図9】図8の側面図である。
【図10】従来技術の説明図である。
【符号の説明】
1,51:回転駆動軸,2,52:回転駆動部,6:径
調整部,8,54:分岐工具,9,58:送り駆動部,
31,64:分岐下穴,32,63:母管,62:噴液
孔。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転駆動軸と、 この回転駆動軸に回転自在に設けられ母管に設けられた
    下穴を拡開する方向に通過させることにより分岐部を成
    形する分岐工具と、 上記回転駆動軸をその軸線の周りに強制回転させる回転
    駆動部と、 上記回転駆動部により回転している上記分岐工具を相対
    的に送り駆動して上記下穴を強制的に通過させる送り駆
    動部と 上記分岐工具の上記下穴の開口に接触する部位の少なく
    とも一部に設けられる潤滑液を出す噴液孔と、 を具備することを特徴とする回転分岐成形装置。
  2. 【請求項2】分岐工具の下穴に接触する部位に沿って回
    転駆動軸から離れるに連れ径が小さくなる複数の噴液孔
    を具備することを特徴とする請求項記載の回転分岐成
    形装置。
  3. 【請求項3】第1の回転駆動軸と、 上記第1の回転駆動軸をその軸線の周りに回動させる回
    転駆動部と、 上記第1の回転駆動軸に設けられ母管に設けられた穴を
    拡開方向に通過させることにより分岐部を成形する分岐
    工具と、 上記分岐工具の上記穴に当接する部材をその軸線におい
    て自転させる第2の回転駆動軸と、 上記分岐工具を上記第1の回転駆動軸の軸線に沿って相
    対的に送り駆動し上記穴を通過させる送り駆動部と、 を具備することを特徴とする回転分岐成形装置。
  4. 【請求項4】上記分岐工具は、母線が上記回転駆動軸の
    回転に伴って円錐台の周面をなす形状であって上記下穴
    の内径を拡径する拡径部とこの拡径部の末端方向に前記
    回転駆動軸に平行な母線を有する整径部とを具える分岐
    工具であり、 かつこの分岐工具と前記回転駆動軸との距離を調整自在
    に支持する径調整部を有すること、 を特徴とする請求項1乃至3いずれか記載の回転分岐成
    形装置。
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