JP2882015B2 - 蒸発燃料処理装置 - Google Patents

蒸発燃料処理装置

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JP2882015B2 JP23944690A JP23944690A JP2882015B2 JP 2882015 B2 JP2882015 B2 JP 2882015B2 JP 23944690 A JP23944690 A JP 23944690A JP 23944690 A JP23944690 A JP 23944690A JP 2882015 B2 JP2882015 B2 JP 2882015B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は蒸発燃料処理装置に係り、特に吸着剤として
活性炭及び有機高分子を用いてなる蒸発燃料処理装置に
関する。
〔従来の技術〕 車両の燃料タンクに給油を行う際には、比較的多くの
燃料が蒸発する。また、自動車の走行時及び停止時のい
ずれの状態においても、燃料タンクや気化器フロート室
内の燃料の一部は蒸発する。そこで、これら蒸発燃料を
大気中に漏らさないようにするため、一般に燃料タンク
には吸着剤を充填した蒸発燃料処理装置(以下、キャニ
スタという)が連結されている。
この吸着剤として一般には活性炭が使用されるが、蒸
発燃料(ベーパ)のうち炭素原子数が6〜7以上の高沸
点成分は、蒸気圧が低いため、一度活性炭に吸着される
と脱離されにくいという性質を有しており、活性炭を徐
々に劣化させるという問題があった。
この問題に対処したキャニスタの一例としては特開平
1−227861号公報に示されるものがある。同公報に示さ
れるキャニスタは、上部に有機高分子層が、またその下
部に活性炭層が配設された構造とされており、ベーパ導
管及びパージ導管は共に上部に配置された有機高分子層
に接続された構成となっていた。
ここで使用される有機高分子は、低融点成分のべ一パ
は殆ど吸収しないが、液状燃料や高沸点成分のベーパは
吸収して膨潤する(体積が膨張する)という性質を有し
ている。
従って、このキャニスタでは、液状燃料や高沸点成分
のベーパを有機高分子層で吸収し、低沸点成分のベーパ
を活性炭層で吸着する構成となっている。
〔発明が解決しようとする課題) 上記した従来構成のキャニスタでは、ベーパ導管及び
パージ導管は共に有機高分子層に接続され、低沸点成分
のベーパは有機高分子層を通過して活性炭層へ吸着さ
れ、逆にパージの際はパージ空気が活性成層のベーパを
脱離したのち有機高分子層に吸着されていた燃料成分を
気化して脱離する(パージする)構成となっていた。こ
れはパージの際、有機高分子層から脱離した高沸点成分
のべーパが再び活性炭層に吸着されてのまうのを防止す
るためである。しかしながら、この構成のキャニスタで
は、有機高分子層に多量の液状燃料や高沸点成分のベー
パが吸収されると、有機高分子が膨潤して有機高分子層
内における通気抵抗が増大し、正常なパージ作用が行わ
れなくなるという課題があった。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、パー
ジ性能を向上しうる蒸発燃料処理装置を提供することを
目的とする。
(課題を解決するための手段〕 上記課題を解決するために、本発明では、 活性炭を充填した活性炭層と、有機高分子よりなる吸
収剤を充填してなる有機高分子層を備え、 上記活性炭層に大気開放された大気導管を連通し、 上記有機高分子層に内燃機関と接続されたパージ導管
を連通してなる蒸発燃料処理装置であって、 上記パージ導管の負圧が所定値以上となったとき、パ
ージ導管を上記活性炭層に連通するバイパス手段を設け
てなることを特徴とするものである。
〔作用〕
蒸発燃料処理装置に導入されたベーパの内、低沸点成
分は活性炭層に吸着され、また高沸点成分及び液状燃料
は有機高分子層に吸収される。有機高分子層に液状燃料
及び高沸点成分のベーパが吸収されるに従い、有機高分
子は膨潤し通気抵抗は増大する。
内燃機関と接続されたパージ導管は内燃機関(エンジ
ン)の負圧が印加されており、有機高分子の膨潤の程度
がまだ小さい場合には、有機高分子層の通気抵抗は低
く、エンジン負圧によりベーパを含んだパージ空気は有
機高分子層を通過しパージ導管よりエンジンに供給され
る。
しかるに、有機高分子層の膨潤の程度が大きくなると
ベーパを含んだパージ空気の通気抵抗は増大し、ベーパ
は有機高分子層を通過できなくなる。これに伴いパージ
導管にかかる負圧は上昇する。
そして、パージ導管の負圧が所定値以上となると、バ
イパス手段によりパージ導管は活性炭層と通される。こ
れにより、活性炭から脱離したベーパは有機高分子層を
バイパスしてパージ導管に導入されていく。
〔実施例) 次に本発明の実施例について図面と共に説明する。第
1図は本発明の一実施例である蒸発燃料処理装置(キャ
ニスタ)1を示している。
図中、2はキャニスタ本体であり略円筒形状を有して
いる。このキャニスタ本体2は、その内部を円盤状の多
孔板3,4及び環状の多孔板5により3層に画成されてい
る。一番上部に位置する層は、活性炭層7であり、その
内部には吸着作用によりベーパを捕捉する活性炭8が充
填されている。また、活性炭8が多孔板3,4と接する位
置にはフィルタ9,10が介装されており、活性炭8が活性
炭層7より外部へ溢れ出ることを防止している。尚、多
孔板3,4及びフィルタ9,10は液状燃料及びベーパは通過
させる構成となっている。
上記3層の内、中間に位置するのは空間層11であり、
多孔板4,5に挟まれた部分である。この空間層11には吸
収剤は充填されておらず、一対の多孔板4,5間にバネ12
が介装されると共に後述するバルブ14が突出している。
また、一番下部に位置するのは有機高分子層15であ
り、内部に有機高分子化合物16が充填されている。具体
的な有機高分子化合物16としては、エチレンプロピレン
系ポリマー,シリコン系ポリマー,アクリル系ポリマ一
等のゲル化物の小片の適用が好ましいが、有機高分子化
合物16はこれに限られるものではなく、低沸点成分のベ
ーパは殆ど吸収しないが、液状燃料や高沸点成分のべー
パは吸収して膨潤するという性質を有しているものであ
ればよい。この有機高分子化合物16は、液状燃料及び高
沸点成分のベーパを吸収することによりこれらを保持す
る。この際、有機高分子化合物16は膨潤し、その体積を
増大させる。なお、有機高分子化合物16が多孔板5と接
する部分にもフィルタ17が介装されている。
上記のように、ベーパを吸着するのに活性炭8と有機
高分子化合物16の2種類の材質を用いるのは、活性炭8
に液体状の燃料が接触すると、その吸着作用が著しく低
下することによる。また、活性炭8は炭素原子数が5〜
6以下である小さな分子の吸着効率が良好であり、また
有機高分子化合物16は炭素原子数が6〜7以上の大きな
分子の吸収効率が良好である。よって、上記2種類の材
質によりキャニスタ1を構成することにより、種々の性
質のベーパを効率良く捕捉することができる。
また、有機高分子層15の内部中央位置には、空間室18
が形成されている。この空間室18の側面部にも多孔板19
及びフィルタ20が配設されており、よってこの多孔板1
9、フィルタ20を介してべーパは空間室18内に導入され
うる構成となっている。また前記したバルブ14は、この
空間室18の上部壁に配設されている。
バルブ14は、バネ21により上方向に向け付勢されてお
り、通常状態で空間室18の上部壁に形成されたバイパス
孔22を塞いでいる。このバルブ14は空間室18内の圧力と
バネ21の付勢力との力関係により開閉弁動作を行う構成
とされており、空間室18内が所定負圧以上となると開弁
動作する。
一方、キャニスタ本体2には、べーパ導管23,パージ
導管24,大気導管25の3本の導管が接続されている。
ベーパ導管23は外部端23aが燃料タンク(図示せず)
に接続されると共に、内部端23bがキャニスタ本体2に
形成された空間層11に連通されている。また、パージ導
管24は外部端24aがエンジンの吸気通路に穿設されたパ
ージポート(図示せず)に接続されると共に、内部端24
bは有機高分子層15(具体的には空間室18)に連通され
ている。更に、大気導管25は活性炭層7の上部に連通さ
れている。
続いて上記構成とされたキャニスタ1の動作について
以下説明する。先ず、有機高分子層15のベーパ吸収量が
まだ少ない状態(以下、通常状態という)について説明
する。
通常状態においては、有機高分子層15のべーパ吸収量
が少ないため有機高分子化合物16はさほど膨潤してはお
らず、通気抵抗は低い。
このため、燃料タンク等で気化した燃料がべーパ導管
23からベーパとして空間層11に導入されると、ベーパの
高沸点成分や一部液化したベーパは有機高分子層15に吸
収され、他のベーパは活性炭層7に吸着される。また、
ベーパ中に混じっていた空気は活性炭層7を通過して大
気導管25から外部に放出される。
一方、車両が走行状態にある時には、キャニスタ1に
吸着されたべーパはエンジンに供給され燃焼される。エ
ンジンの駆動状態では、パージ導管24にはエンジン負圧
が印加されており、よってこの負圧により大気導管25か
ら大気を取り込み、活性炭層7に吸着されたベーパを活
性炭8から脱離(パージ)し、更に有機高分子層15に吸
収された液状燃料及び高沸点ベーパを有機高分子化合物
16からパージする。そして、パージされたベーパはパー
ジ導管24からエンジンに吸引され燃焼される。これによ
り、キャニスタ1に捕捉されていた燃料は排出される。
上記の通常状態では、有機高分子層15の通気抵抗が低
いため、活性炭8からパージされたベーパは空間層11を
介して有機高分子層15に進行し、更に多孔板19,フィル
タ20を介して空間室18に進行し、パージ導管24よりエン
ジンに供給される(通常状態のベーパの流れを同図に実
線の矢印で示す)。この時、空間室18内の負圧は所定値
未満またはバネ21の付勢力を上回らない程度となってい
るため、バルブ14は閉弁しておりバイパス孔22を介して
パージ導管24に供給されるベーパは存在しない。
次に、有機高分子層15に液状燃料や高沸点ベーパが多
量に吸収され、有機高分子化合物16が膨潤した状態(以
下、膨潤状態という)について説明する。
膨潤状態では、有機高分子層15の通気抵抗が増大して
おり、有機高分子層15内をベーパを含んだパージ空気が
通過することはできない。よって、空間室18はバルブ14
が閉弁され、かつ多孔板19,フィルタ20が形成された側
面は有機高分子化合物16が膨潤して気密状態となること
により、密閉状態となる。この状態で、エンジンが駆動
されパージボート24に負圧が印加されると、空間室18内
の負圧値は前記した通常時の負圧値より増大する。そし
て、バネ21のバネ定数により定められた所定の負圧値よ
り空間室18内の負圧値が大きくなると、バルブ14はバネ
21の弾性力に抗して下動して開弁し、バイパス孔22を開
口する。
これにより、活性炭層7に吸着されていたベーパはパ
ージされ、空間層11に進行した後、有機高分子層15をバ
イパスしてバイパス孔22より空間室18に進行し、パージ
導管24よりエンジンに供給される(膨潤状態のべーパの
流れを同図に破線の矢印で示す)。
このように、有機高分子層15が有機高分子化合物16の
膨潤により通気抵抗が増大しても、バルブ14が空間室18
に生じた負圧により自動的に開弁するためパージ空気量
(大気導管25より導入される空気量)の減少を防止で
き、活性炭層7に吸着されていたベーパのパージ能力を
確保することができる。よって、膨潤状態においても活
性炭層7のパージを正常に行うことができる。
尚、上記のように膨潤状態では活性炭層7のみがパー
ジされ、有機高分子層15はパージされない。しかるに、
キャニスタ1に流入するベーパの内、液状燃料及び高沸
点成分のベーパが占める割合はそれ程大きくないので有
機高分子層15のパージを一時的に停止しても有機高分子
層15の吸収能力を越えて液状燃料が溢れるということは
ない。また、膨潤した有機高分子化合物16は放置するこ
とにより燃料成分が気化し、やがて膨潤前の状態に戻
る。
第2図は第1図に示したキャニスタ1の変形例を示し
ている。尚、同図において第1図で示した構成と対応す
る構成については同一符号を付してその説明を省略す
る。
同図に示すキャニスタ27は、有機高分子層31の下部に
空間室28を形成すると共に、バルブ29の構造を円筒状の
弁構造としたことを特徴とするものである。この構造と
するのに伴い、パージ導管30は有機高分子層31を貫通し
て空間室28に連結している。
バルブ29は空間層11と空間室28を連通するバイパス路
32内に筒状弁33を挿入した構成とされており、また筒状
弁33はバネ34により上方向(閉弁方向)に付勢されてい
る。筒状弁33の上部には突起33aが形成されており、こ
の突起33aがバイパス路32の絞り部32aと当接離間を行う
ことによりバイパス路32を開通及び閉鎖する。また第1
図で示したキャニスタ1と同様に、バネ34のバネ定数は
パージ導管30に印加される負圧の値に対応して適宜選定
されている。
上記構成のキャニスタ27でも、膨潤状態となり有機高
分子層31の通気抵抗が増大しても、筒状弁33がパージ導
管30に印加されるエンジン負庄により下動し、バイパス
路32を開放する。これにより、活性炭層11に吸着された
燃料は空間層11,バイパス路32を介して空間室28に進行
し、パージ導管24よりエンジンに供給され燃焼する。こ
の構成のキャニスタ27では有機高分子層31の容量を大き
くすることができ、液状及び高沸点ベーパの吸収量を増
大することができ、ベーパの吸収効率を向上することが
できる。
〔発明の効果〕
上述の如く本発明によれば、有機高分子が膨潤し有機
高分子層の通気抵抗が増大しても活性炭層のパージを正
常に行うことができる等の特長を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例である蒸発燃料処理装置(キ
ャニスタ)の縦断面図、第2図は第1図に示す蒸発燃料
処理装置の変形例を示す縦断面図である。 1,27……キャニスタ、2……キャニスタ本体、7……活
性炭層、8……活性炭、11……空間層、14,29……バル
ブ、15,31……有機高分子層、16……有機高分子化合
物、18,28……空間室、21,34……バネ、22……バイパス
孔、23……ベーパ導管、24,30……パージ導管、25……
大気導管、32……バイパス路、33……筒状弁。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水野 正美 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑 1番地 豊田合成株式会社内 (72)発明者 太田 隆 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41 番地の1 株式会社豊田中央研究所内 (56)参考文献 特開 平1−247756(JP,A) 特開 平1−159455(JP,A) 実開 昭60−133164(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02M 25/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】活性炭を充填した活性炭層と、有機高分子
    よりなる吸収剤を充填してなる有機高分子層を備え、 該活性炭層に大気開放された大気導管を連通し、 該有機高分子層に内燃機関と接続されたパージ導管を連
    通してなる蒸発燃料処理装置であって、 該パージ導管の負圧が所定値以上となったとき、該パー
    ジ導管を該活性炭層に連通するバイパス手段を設けてな
    ることを特徴とする蒸発燃料処理装置。
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