JP2002256989A - キャニスタ - Google Patents

キャニスタ

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JP2002256989A JP2001391571A JP2001391571A JP2002256989A JP 2002256989 A JP2002256989 A JP 2002256989A JP 2001391571 A JP2001391571 A JP 2001391571A JP 2001391571 A JP2001391571 A JP 2001391571A JP 2002256989 A JP2002256989 A JP 2002256989A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 キャニスタの吸着材層内での拡散現象を極力
抑え、流入する蒸発燃料を確実に吸着して、大気への吹
き抜けを抑制することができるキャニスタを提供する。 【解決手段】 キャニスタ1の第1吸着材層7には、蒸
発燃料の吸着量が多く保持力が弱い活性炭A(5a)
を、第2および第3吸着材層8a,8bには、蒸発燃料
の吸着量は中くらいで保持力が弱い、そのためパージ後
における蒸発燃料中の低沸点成分の残存量が少ない特性
を有する活性炭B(5b)を充填してキャニスタを構成
する。これにより、キャニスタ1の高温放置後の蒸発燃
料の大気への放散を抑制することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内燃機関の蒸発燃料
処理装置のキャニスタに関し、詳しくは、蒸発燃料の大
気への放散を抑制することができるキャニスタに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、エンジン停止中に燃料タンクから
生ずる蒸発燃料を、キャニスタ容器内に収容した吸着材
に吸着させておき、エンジン始動後、吸着した蒸発燃料
を吸気管負圧により脱離(パージ)して燃焼室で燃焼さ
せる蒸発燃料処理装置のキャニスタがある。
【0003】このキャニスタにおいては、エンジン停止
時において、燃料タンクから流入する蒸発燃料が吸着し
きれず、大気を導入するための大気ポートから大気に放
散されてしまう、いわゆる吹き抜け現象が生ずる。この
吹き抜けは、車両運転後のエンジン停止後に、所定時間
高温雰囲気中に車両が放置されることにより、吸着材中
に残存する蒸発燃料が蒸発して下流の大気ポート側の吸
着材層に拡がる、いわゆる拡散現象が生じた後、燃料タ
ンクから流入する蒸発燃料によって、前記拡散した蒸発
燃料を押し出し、大気ポートから大気に放散させること
により発生する。
【0004】この吹き抜けは、キャニスタのコンパクト
化を図るため、蒸発燃料の吸着量が多い特性を有する活
性炭A(詳細は後述する)を吸着材として使用した、従
来のキャニスタに多く発生する。図7は燃料タンクから
の蒸発燃料の流入量に対する吹き抜け量を示すグラフ
で、図8は従来技術1のキャニスタの縦断面図である。
図7のグラフは、図中に示される試験順序に従って行わ
れた試験の結果として示したものである。すなわち、先
ず始めに、図8におけるキャニスタ31の破過状態から
所定時間パージさせる。これを繰り返すことにより蒸発
燃料の安定化を図って残存量を一定に保持する。その
後、高温状態で放置し、36時間経過後、キャニスタ3
1に流入する燃料タンク9からの蒸発燃料を想定して、
時間当たり15gの蒸発燃料をキャニスタ31のタンク
ポート2dに供給する。この条件において、流入量に対
する大気ポート2hからの吹き抜け量を測定したもので
ある。吸着材として活性炭A(5a)だけを使用した、
図8に示す従来技術1における吹き抜け量は、燃料タン
ク9からの蒸発燃料の流入量80gにおいて約140m
gと多い。これは、活性炭の細孔奥部においてパージさ
れずに残存する蒸発燃料中の低沸点成分が、高温雰囲気
中に放置される間、蒸発して拡散現象により下流の吸着
材層に充満し、後刻、燃料タンク9から流入する蒸発燃
料により押し出されて大気へ吹き抜けると考えられてい
る。
【0005】そこで、その改良技術として、図9に示す
ようなキャニスタが、実開昭57−68163号公報に
開示されている。これを従来技術2とする。この従来技
術2は、燃料吸着用の活性炭層を複数とし、燃料吸着力
が弱く有効吸着量の多い活性炭により燃料タンクへの連
通路25の連通口25a側やエンジン吸気系への連通口
22側に配設される活性炭層20を形成し、燃料吸着力
が強く、燃料の有効吸着量は少ないが、吸着作用の飽和
状態以前に燃料の破過を生じることがほとんどない活性
炭により大気開放口23側に金網24を介して配設され
る活性炭層21を形成しており、燃料タンクへの連通路
25よりもたらされる燃料蒸気の大部分は上記連通口2
5a側の活性炭層20に吸着され、同活性炭層を破過し
たごく一部の蒸気が上記開放口23側の活性炭層21に
吸着されるようになっているので、燃料蒸気が確実に活
性炭層に吸着されるとしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来技術2のように、燃料吸着力(以下、保持力と記す)
が弱く燃料の有効吸着量が多い活性炭(本願における活
性炭A)と燃料保持力が強く燃料の有効吸着量が少ない
活性炭(本願における活性炭C)との組み合わせによる
キャニスタにおいては、図7に示すように、タンクポー
トからの蒸発燃料の流入量80gにおいて吹き抜け量
が、約65mgと、従来技術1より大幅に減少している
ものの、放置後の吹き抜けを目標値(50mg)以下に
低減するにはまだ不十分である。これは、上述の活性炭
Aおよび活性炭Cの特性が図6に示すように、パージ後
における蒸発燃料中の低沸点成分の吸着量に対する残存
量(以下残存量と略す)が多目のため、高温放置時に拡
散現象の発生があり、後刻タンクポートから流入する蒸
発燃料により押し出されて大気へ吹き抜けると考えられ
る。
【0007】そこで本発明は、キャニスタの吸着材層内
での拡散現象を極力抑え、流入する蒸発燃料を確実に吸
着して、大気への吹き抜けを抑制することができるキャ
ニスタを提供することを課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めに、請求項1記載の第1の発明は、吸着材層を隔壁に
より第1層目及び第2層目の吸着材層に2分し直列に配
置したキャニスタにおいて、前記第1層目の吸着材層に
は、蒸発燃料の吸着量が多く保持力が弱い活性炭Aを用
い、第2層目の吸着材層には、蒸発燃料の吸着量は中く
らいで保持力が弱い活性炭Bを用いたことを特徴とする
キャニスタである。
【0009】請求項2記載の第2の発明は、吸着材層を
隔壁により第1層目及び第2層目の吸着材層に2分し直
列に配置したキャニスタにおいて、前記第1層目の吸着
材層には、蒸発燃料の吸着量が多く保持力が弱い活性炭
Aを用い、第2層目の吸着材層には、蒸発燃料の吸着量
が前記活性炭Aより少なく、かつ蒸発燃料の保持力が前
記活性炭Aと同等の活性炭Bを用いたことを特徴とする
キャニスタである。
【0010】請求項3記載の第3の発明は、吸着材層を
隔壁により第1層目及び第2層目の吸着材層に2分し直
列に配置したキャニスタにおいて、前記第1層目の吸着
材層を活性炭Aで形成し、第2層目の吸着材層を活性炭
Bで形成し、前記活性炭A,Bとして、蒸発燃料の吸着
量は活性炭Bよりも活性炭Aの方が多く、蒸発燃料の保
持力は活性炭Aと活性炭Bが同等の関係にある活性炭を
用いたことを特徴とするキャニスタである。
【0011】請求項4記載の第4の発明は、前記第1又
は2又は3の発明において、前記活性炭A及びBとして
脱離限界線付近に微分型細孔分布のピーク位置を有する
活性炭を用いたことを特徴とするキャニスタである。
【0012】請求項5記載の第5の発明は、前記第1乃
至4のいずれかの発明において、前記活性炭Aとして細
孔容積が多い活性炭を用い、前記活性炭Bとして細孔容
積が前記活性炭Aよりも少ない活性炭を用いたことを特
徴とするキャニスタである。
【0013】請求項6記載の第6の発明は、前記第1乃
至第5のいずれかの発明において、前記活性炭Aとし
て、微分型細孔分布において直径が約2.5nmの細孔
をピーク位置とし、かつ、細孔容積が多い活性炭を用
い、前記活性炭Bとして、微分型細孔分布において直径
が約2.5nmの細孔をピーク位置とし、かつ、細孔容
積が前記活性炭Aよりも少ない活性炭を用いたことを特
徴とするキャニスタである。
【0014】請求項7記載の第7の発明は、前記第1乃
至6のいずれかの発明において、前記第2層目の吸着材
層をフィルタまたは通気性を有するプレートにより2分
して、第1層目の吸着材層を第1吸着材層とすることに
対し、前記第2層目の吸着材層を第2及び第3吸着材層
として形成することを特徴とするキャニスタである。
【0015】請求項8記載の第8の発明は、吸着材層を
隔壁により第1層目及び第2層目の吸着材層に2分し直
列に配置したキャニスタにおいて、前記第2層目の吸着
材層をフィルタまたは通気性を有するプレートにより2
分して第2及び第3吸着材層を形成し、第1層目の吸着
材層、すなわち第1吸着材層には、蒸発燃料の吸着量が
多く保持力が弱い活性炭Aを用い、第2吸着材層には、
蒸発燃料の吸着量は中くらいで保持力が弱い活性炭Bを
用い、第3吸着材層には、蒸発燃料の吸着量は少ないが
保持力が強い活性炭Cを用いたことを特徴とするキャニ
スタである。
【0016】請求項9記載の第9の発明は、吸着材層を
隔壁により第1層目及び第2層目の吸着材層に2分し直
列に配置したキャニスタにおいて、前記第2層目の吸着
材層をフィルタまたは通気性を有するプレートにより2
分して第2及び第3吸着材層を形成し、第1層目の吸着
材層、すなわち第1吸着材層には、蒸発燃料の吸着量が
多く保持力が弱い活性炭Aを用い、第2吸着材層には、
蒸発燃料の吸着量が前記活性炭Aより少なく、かつ蒸発
燃料の保持力が前記活性炭Aと同等の活性炭Bを用い、
前記第3吸着材層には、蒸発燃料の吸着量が前記活性炭
Bの吸着量よりも少なく、かつ、蒸発燃料の保持力が前
記活性炭A及びBよりも強い活性炭Cを用いたことを特
徴とするキャニスタである。
【0017】請求項10記載の第10の発明は、吸着材
層を隔壁により第1層目及び第2層目の吸着材層に2分
し直列に配置したキャニスタにおいて、前記第2層目の
吸着材層をフィルタまたは通気性を有するプレートによ
り2分して第2及び第3吸着材層を形成し、第1層目の
吸着材層、すなわち第1吸着材層を活性炭Aで形成し、
第2吸着材層を活性炭Bで形成し、第3吸着材層を活性
炭Cで形成し、前記活性炭A,B,Cとして、蒸発燃料
の吸着量は活性炭Aよりも活性炭Bの方が少なく、か
つ、活性炭Bよりも活性炭Cの方が少なく、蒸発燃料の
保持力は活性炭Aと活性炭Bが同等で、かつ、活性炭C
が活性炭A,Bよりも強い関係にある活性炭を用いたこ
とを特徴とするキャニスタである。
【0018】請求項11記載の第11の発明は、前記第
8乃至10のいずれかの発明において、前記活性炭A及
びBとして、脱離限界線付近に微分型細孔分布のピーク
位置を有する活性炭を用い、前記活性炭Cとして、脱離
限界線よりも残存領域側にずれて微分型細孔分布のピー
ク位置を有する活性炭を用いたことを特徴とするキャニ
スタである。
【0019】請求項12に記載の第12の発明は、前記
第8乃至11のいずれかの発明において、前記活性炭A
として細孔容積が多い活性炭を用い、活性炭Bとして細
孔容積が前記活性炭Aよりも少ない活性炭を用い、前記
活性炭Cとして細孔容積が前記活性炭A,Bよりも少な
い活性炭を用いたことを特徴とするキャニスタである。
【0020】請求項13記載の第13の発明は、前記第
8乃至12のいずれかの発明において、前記活性炭Aと
して、微分型細孔分布において直径が約2.5nmの細
孔をピーク位置とし、かつ、細孔容積が多い活性炭を用
い、前記活性炭Bとして、微分型細孔分布において直径
が約2.5nmの細孔をピーク位置とし、かつ、細孔容
積が前記活性炭Aよりも少ない活性炭を用い、前記活性
炭Cとして、微分型細孔分布において直径が約2nmの
細孔をピーク位置とし、かつ、細孔容積が前記活性炭
A,Bよりも少ない活性炭を用いたことを特徴とするキ
ャニスタである。
【0021】請求項14記載の第14の発明は、前記第
8乃至13のいずれかの発明において、前記第3吸着材
層の容積を全吸着材層の容積の2.3〜4.8%とした
ことを特徴とするキャニスタである。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の望ましい実施の形態につ
いて、図1乃至図7に基づいて説明する。
【0023】先ず、本発明に使用する吸着材について図
4乃至図6により説明する。
【0024】本発明に使用する吸着材は活性炭であり、
その活性炭の表面には図5に示すような細孔Pが多数存
在し、その細孔の中にガソリン燃料の分子が入り込んで
捕捉される。この図5において、Dは細孔直径、Fは細
孔容積を示す。
【0025】次に、活性炭の微分型細孔分布と残存、吸
脱領域(常温状態)について図4により説明する。
【0026】図4に示すような微分型細孔分布図の吸着
・脱離領域G内での分布曲線内の面積E(細孔容積F)
と蒸発燃料の吸着量は比例の関係にある。
【0027】また、微分型細孔分布図のピーク位置の細
孔直径が小さいほど蒸発燃料の保持力(吸着力)が強い
傾向にある。すなわち、保持力は細孔直径に反比例の関
係にある。
【0028】微分型細孔分布図の残存領域Hにおいて、
分布曲線内の面積E(細孔容積F)と蒸発燃料中の低沸
点成分の残存量は比例の関係にある。
【0029】更に、蒸発燃料の吹き抜け量については、
吸着されたガソリン蒸気の拡散が1時間以内(放置な
し)の場合には、微分型細孔分布曲線のピーク位置にあ
る細孔直径の大小に比例する。また、蒸気の拡散が6時
間以上(放置あり)の場合は、ピーク位置にある細孔直
径と残存量の乗算した結果にほぼ比例する。
【0030】以上のような活性炭の特性に鑑み、本発明
で使用する活性炭は図4に示す特性を有する3種の活性
炭を選定して使用する。
【0031】図4において、活性炭Aは、微分型細孔分
布図におけるピーク位置が、ガソリン蒸気の吸着、脱離
バランスの良好な細孔径に集中する特性を有するもの
で、直径Dが約2.5nmの細孔をピークとし、かつ微
分型細孔分布図における活性炭Aの曲線と横軸とのなす
面積E(細孔容積)が活性炭Bよりも多いものである。
【0032】したがって、この活性炭Aは、蒸発燃料の
保持力が弱く、蒸発燃料の吸着量は多い特性を有する。
【0033】活性炭Bは、微分型細孔分布図におけるピ
ーク位置が、前記活性炭Aと同じであるが、径の細孔容
積が、活性炭Aに比べて少ないものである。
【0034】したがって、この活性炭Bは、蒸発燃料の
保持力が前記活性炭Aと同様に弱く、蒸発燃料の吸着量
は前記活性炭Aに比べて少ない特性を有する。
【0035】活性炭Cは、微分型細孔分布におけるピー
ク位置が、ガソリン蒸気中の低沸点成分(主にブタン)
の吸着に適した細孔径に集中する特性を有するもので、
直径Dが約2nmの細孔をピークとし、かつ細孔容積が
前記活性炭A,Bよりも少ないものである。
【0036】したがって、この活性炭Cは、蒸発燃料の
吸着量が前記活性炭A,Bに比べて少ないが、蒸発燃料
の保持力は前記活性炭A,Bに比べて強い特性を有す
る。
【0037】以上のことから、上記A,B,Cの活性炭
を対比すると、図6の表に示すように、活性炭Aは、蒸
発燃料の吸着量は活性炭A,B,Cの中で最も多いが保
持力は弱く、このためパージ後における蒸発燃料中の低
沸点成分の残存量が、活性炭A,B,Cの中で中程度の
特性を有する。活性炭Bは、蒸発燃料の吸着量は活性炭
A,B,Cの中で中程度で保持力は弱く、このためパー
ジ後における蒸発燃料中の低沸点成分の残存量が活性炭
A,B,Cの中で最も少ない特性を有する。活性炭C
は、蒸発燃料の吸着量は活性炭A,B,Cの中で最も少
ないが保持力は活性炭A,Bよりも強く、このためパー
ジ後における蒸発燃料中の低沸点成分の残存量が活性炭
A,B,Cの中で最も多い特性を有する。
【0038】以上のように、前記活性炭A及びBとし
て、微分型細孔分布における曲線のピーク位置が脱離限
界線I付近にある活性炭を用いることにより、活性炭A
とBにおいて、パージ終了後の蒸発燃料の残存量を少な
くできる活性炭を作ることが可能になる。また、活性炭
Cは、微分型細孔分布における曲線のピーク位置が脱離
限界線Iよりも残存領域H側へ大きくずれた活性炭を用
いている。
【0039】燃料タンクからの蒸発燃料流入時の吹き抜
け量については、パージ後に所定時間高温放置をした場
合、すなわち放置有りでは、活性炭A,Cにおいては吹
き抜け量が多く、活性炭Bにおいては少ない。これは、
パージ後活性炭内に残存した蒸発燃料の低沸点成分が高
温放置中に蒸発し拡散現象を生じてキャニスタ内に充満
し、流入する蒸発燃料により押し出されて吹き抜けを生
ずるためと考えられる。すなわち、上述のようにピーク
位置にある細孔直径と残存量の乗算した結果にほぼ比例
することから、活性炭A,B,Cを比較すると活性炭
A,Cでは吹き抜け量が多く、活性炭Bでは少ない。
【0040】しかしながら、パージ後の高温放置をしな
い場合、すなわち、放置なしでは活性炭A,B,Cとも
に少ない。これは、活性炭に蒸発燃料中の低沸点成分の
残存があっても高温放置がないため低沸点成分の蒸発に
よる拡散現象がほとんど生じないからである。したがっ
て、高温放置後における吹き抜け量の増加を抑制するた
めには、ピーク位置にある細孔直径の選定と、パージ後
における蒸発燃料中の低沸点成分の残存量が少ないこと
が必要である。なお、上述の各特性を有する活性炭の製
作については、特性を示すことにより活性炭製造業者に
より容易に製作が可能である。
【0041】次に、前記活性炭を使用した図1に示す本
発明の第1実施例のキャニスタについて説明する。
【0042】図1において、キャニスタ1を構成するケ
ース2の内部は隔壁2aにより2分され、一方は通気性
を有するフィルタ3a,3b,3cにより挟持される吸
着材5が通気性を有する、例えば孔が開いているプレー
ト4aを介してスプリング6aにより押圧されて第1層
目の吸着材層、すなわち第1吸着材層7を形成してい
る。他方は同様に通気性を有するフィルタ3d,3eに
より挟持された吸着材5が通気性を有する、例えば孔が
開いているプレート4bを介してスプリング6bにより
押圧され第2層目の吸着材層8を形成している。第2層
目の吸着材層8は通気性を有する、例えば孔が開いてい
るプレート4cまたはフィルタ3fにより区画され、第
2吸着材層8aおよび第3吸着材層8bを形成してい
る。
【0043】ケース2およびフィルタ3aならびに仕切
板2bにより形成される第1空間部2cには燃料タンク
9の上部に連通するタンクポート2dが開口している。
ケース2およびフィルタ3bならびに仕切板2bにより
形成される第2空間部2eには、流量調整弁10を介し
て吸気管11のサージタンク11aに連通するパージポ
ート2fが開口している。ケース2およびフィルタ3e
ならびに隔壁2aにより形成される第3空間部2gには
大気に連通する大気ポート2hが開口している。隔壁2
aの先端部には連通路2iが設けられ、ケース2および
プレート4a,4bにより第4空間部2jが形成されて
いる。斯くして、各吸着材層7,8a,8bは第4空間
部2jを介して、蒸発燃料の流れに対して直列に配置さ
れて構成される。
【0044】前記第1吸着材層7には、吸着材5とし
て、蒸発燃料の吸着量は多いが保持力が弱く、このため
パージ後における蒸発燃料中の低沸点成分の残存量が比
較的多い前記の活性炭A(5a)が充填されている。第
2吸着材層8aおよび第3吸着材層8bには、蒸発燃料
の吸着量は中くらいで、すなわち前記の活性炭Aより少
なく、かつ、保持力が活性炭Aと同様に弱く、このた
め、パージ後における蒸発燃料中の低沸点成分の残存量
が活性炭Aより少ない前記の活性炭B(5b)が充填さ
れている。なお、第3吸着材層8bの容積は300c
c、第1吸着材層7の容積は1400cc、全吸着材層
の容積は2100ccで構成されている。
【0045】次に、第1の実施形態の作用について説明
する。
【0046】図1において、エンジン停止中に燃料タン
ク9から生じた蒸発燃料はキャニスタ1のタンクポート
2dから流入し、第1吸着材層7内の活性炭A(5a)
を経て第2吸着材層8aおよび第3吸着材層8b内の活
性炭B(5b)に順次吸着され、大気への漏洩が抑制さ
れる。次いで、エンジン50が始動されて吸気管11に
負圧が発生すると、その負圧により、大気ポート2hか
ら流入する大気と共に活性炭A(5a)、B(5b)に
吸着された蒸発燃料がパージポート2fからパージされ
る。所定時間パージされた後、エンジン50は停止さ
れ、車両は所定温度に保たれた部屋に所定時間放置され
る。
【0047】この間、キャニスタ1は活性炭A(5a)
内に所定の低沸点成分残存量を有した状態で高温放置さ
れるので、残存燃料が蒸発し拡散してキャニスタ1の大
気ポート2h側である下流に流れるが、低沸点成分の残
存量が少ない第2および第3吸着材層8a,8b内の活
性炭B(5b)に吸着され、後刻、燃料タンク9から流
入する蒸発燃料も活性炭B(5b)に吸着されるので、
大気への蒸発燃料の放散が確実に抑制される。この活性
炭Bを使用したキャニスタにおいて、前記の条件で吹き
抜け量を測定した結果、その吹き抜け量は図7におい
て、タンクポート2dからの蒸発燃料の流入量80gに
おいて40mg弱と従来技術1および2に比べて大幅に
低減された。なお、図7の吹き抜け量の測定に用いたキ
ャニスタの全吸着材層の容積は2100cc、第1吸着
材層7の容積は1400cc、第3吸着材層8bの容積
は300ccである。
【0048】なお、本第1実施例においては、第2層目
をフィルタまたは通気性を有するプレート4c(3f)
により2分したことにより、第2吸着材層8aと第3吸
着材層8bとの間で、前記フィルタ等による流れ抵抗を
形成して、第3吸着材層8bを通って大気へ放散される
蒸発燃料をより抑制することができる。
【0049】図2は前記図1の変形例の第2実施例を示
す。
【0050】この第2実施例は前記第1実施例における
第2吸着材層8aおよび第3吸着材層8bを区画するプ
レート4cまたはフィルタ3fを除去して、前記第1実
施例における第2吸着材層8aと第3吸着材層8bを一
体化し、活性炭Bが充填された第2層目の吸着材層8を
一体として形成したものである。
【0051】その他の構造は前記第1実施例と同様であ
るため、前記と同一部分には前記と同一の符号を付して
その説明は省略する。
【0052】本第2実施例においても前記第1実施例と
同様の作用および効果(ただし、プレート4cまたはフ
ィルタ3fの作用効果を除く)を発揮するとともに、更
に前記第1実施例に比べて、プレート4cまたはフィル
タ3fを除去したことにより、構造・製造がより簡単に
なり、低コストが図れる。
【0053】次に、図3に示す第3実施例について説明
する。
【0054】なお、前記第1の実施例と異なる部分につ
いてだけ説明し、同一機能部分については説明は省く。
【0055】図3は本発明の第3の実施例に係るキャニ
スタの縦断面図である。
【0056】図3において、第1吸着材層7内には前記
第1実施例における活性炭A(5a)が充填され、第2
吸着材層8aには前記第1実施例における活性炭B(5
b)が充填されているが、第3吸着材層8bには、前記
活性炭AおよびBと異なる前記活性炭Cが充填されてい
る。
【0057】この活性炭Cは、蒸発燃料の吸着量は前記
活性炭A及びBに比べて少ないが、蒸発燃料の保持力は
前記活性炭A及びBに比べて強く、このため、パージ後
における蒸発燃料中の低沸点成分の残存量が前記活性炭
AおよびBに比べて多い特性の活性炭である。
【0058】本第3実施例の作用について説明する。
【0059】なお、エンジン停止中の蒸発燃料吸着まで
の工程は第1の実施例と同様であるので説明は省き、エ
ンジン始動後のパージの段階から説明する。
【0060】エンジン50の始動後のパージ段階におい
て、第3吸着材層8b内の活性炭C(5c)に吸着され
た蒸発燃料は、パージポート2fに生じる吸気管11の
負圧によりパージされるが、活性炭C(5c)はパージ
後における蒸発燃料中の低沸点成分の吸着量に対する残
存量が多い特性を有しているので、一般的には、パージ
終了後においても多くの残存量が存在するが、吸着量が
少なく、また、大気に最も近い第3吸着材層8b内に充
填されているため、パージ開始とともに大気ポート2h
から導入される新鮮な空気により効果的にパージが行わ
れることによって、パージ終了後においても少しの残存
量が存在することとなる。
【0061】その後、燃料タンク9からの蒸発燃料がキ
ャニスタ1内に流入しても蒸発燃料は、第1、第2の各
吸着材層7,8aの活性炭A,Bでほとんど吸着され、
吸着されなかったわずかな蒸発燃料が吸着力(保持力)
の強い第3吸着材層8bの活性炭Cで確実に吸着される
ので、少しの残存量があっても吸着量に余裕があり十分
に大気への吹き抜けが抑制される。
【0062】次に、前記第3吸着材層8bの容積を、吸
着材層の全容積の2.3〜4.8%に設定した場合、例
えば吸着材層の全容積を2100ccとし、第3吸着材
層8bの容積を50ccとした場合について説明する。
【0063】なお、エンジン停止中の蒸発燃料吸着まで
の工程は第1の実施例と同様であるので説明は省き、エ
ンジン始動後のパージの段階から説明する。
【0064】図3において、エンジン50始動後のパー
ジの段階において、第3吸着材層8b内の活性炭C(5
c)に吸着された蒸発燃料は、パージポート2fに生じ
る吸気管11の負圧によりほぼ全量がパージされる。こ
れは、活性炭C(5c)がパージ後における蒸発燃料中
の低沸点成分の残存量が多い特性を有するにもかかわら
ず、第3吸着材層8bの容積を50ccと全容積210
0ccの約2.4%の容積に小型化することにより、単
位容積当りのパージ空気量を増加させることができ、パ
ージ性能が向上したためである。例えば、パージ空気流
通量が2100ccのとき、50ccの活性炭C(5
c)の容量では、単位容積当たりのパージ空気流通量は
2100cc/50cc=42cc/ccとなる。
【0065】したがって、パージが終了し高温放置の段
階においては、第1吸着材層7内に残存する低沸点成分
が蒸発して拡散現象が生じても、活性炭B(5b)が充
填された第2吸着材層8aで吸着されるので、後刻、燃
料タンク9から蒸発燃料が流入しても、蒸発燃料は第2
吸着材層8aで吸着され、第2吸着材層8aで吸着され
なかった蒸発燃料は第3吸着材層8bで確実に吸着され
るので大気への吹き抜けが抑制される。吹き抜け量は図
7において、蒸発燃料の流入量80gにおいて30mg
弱と従来技術1および2に比べて大幅に低減され、上述
の第1の実施例に比べても低減されている。なお、第3
吸着材層8bの容積については、全容積2100ccに
対し50〜100cc(2.3〜4.8%)までは上述
の効果が持続されるが、200ccにおいては効果は低
減することが確認されている。
【0066】
【発明の効果】本発明は上述のように構成されているの
で、以下の効果を奏する。
【0067】すなわち、請求項1乃至6の発明による
と、キャニスタの第1層目の吸着材層には活性炭Aを、
第2層目の吸着材層にはパージ後における蒸発燃料中の
低沸点成分の残存量が少ない特性を有する活性炭Bを充
填して構成したので、キャニスタの高温放置後の蒸発燃
料の大気への放散を抑制することができる。
【0068】また、請求項7の発明によると、前記請求
項1乃至6の発明における第2層目の吸着材層をフィル
タまたは通気性を有するプレートにより2分して、第1
層目の吸着材層、すなわち第1吸着材層に対し、第2及
び第3吸着材層を形成したことにより、第2吸着材層と
第3吸着材層間でフィルタ等による流れ抵抗を形成し
て、第3吸着材層を通って大気へ放散される蒸発燃料を
より抑制することが可能である。
【0069】また、請求項8乃至13発明によると、キ
ャニスタの第1吸着材層には活性炭Aを、第2吸着材層
には活性炭Bを、第3吸着材層には活性炭Cを充填した
ので、キャニスタの高温放置後の蒸発燃料の大気への放
散をさらに抑制することができる。
【0070】また、請求項14の発明によると、前記請
求項8乃至13の発明による効果を一層高めることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係るキャニスタの縦断
面図である。
【図2】本発明の第2の実施例に係るキャニスタの縦断
面図である。
【図3】本発明の第3の実施例に係るキャニスタの縦断
面図である。
【図4】本発明において使用する活性炭の細孔直径と細
孔径に対する細孔容積の変化割合を示す特性図である。
【図5】活性炭の細孔を示す拡大図である。
【図6】本発明に使用した活性炭の特性を示す一覧表で
ある。
【図7】従来および本発明に係るキャニスタの吹き抜け
量を測定した試験結果を示すグラフである。
【図8】従来技術1を示すキャニスタの縦断面図であ
る。
【図9】従来技術2を示すキャニスタの縦断面図であ
る。
【符号の説明】
1 キャニスタ 2a 隔壁 3f フィルタ 4c プレート 5a 活性炭A 5b 活性炭B 5c 活性炭C 7 第1吸着材層(第1層目の吸着材層) 8 第2層目の吸着材層 8a 第2吸着材層 8b 第3吸着材層 G 吸着・脱離領域 H 残存領域 I 脱離限界線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 土岐 朋造 愛知県大府市共和町一丁目1番地の1 愛 三工業株式会社内 Fターム(参考) 3G044 BA27 BA39 BA40 CA02 DA01 GA02 GA08 GA12 GA13 GA16 GA20 GA28

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸着材層を隔壁により第1層目及び第2
    層目の吸着材層に2分し直列に配置したキャニスタにお
    いて、前記第1層目の吸着材層には、蒸発燃料の吸着量
    が多く保持力が弱い活性炭Aを用い、第2層目の吸着材
    層には、蒸発燃料の吸着量は中くらいで保持力が弱い活
    性炭Bを用いたことを特徴とするキャニスタ。
  2. 【請求項2】 吸着材層を隔壁により第1層目及び第2
    層目の吸着材層に2分し直列に配置したキャニスタにお
    いて、前記第1層目の吸着材層には、蒸発燃料の吸着量
    が多く保持力が弱い活性炭Aを用い、第2層目の吸着材
    層には、蒸発燃料の吸着量が前記活性炭Aより少なく、
    かつ蒸発燃料の保持力が前記活性炭Aと同等の活性炭B
    を用いたことを特徴とするキャニスタ。
  3. 【請求項3】 吸着材層を隔壁により第1層目及び第2
    層目の吸着材層に2分し直列に配置したキャニスタにお
    いて、前記第1層目の吸着材層を活性炭Aで形成し、第
    2層目の吸着材層を活性炭Bで形成し、前記活性炭A,
    Bとして、蒸発燃料の吸着量は活性炭Bよりも活性炭A
    の方が多く、蒸発燃料の保持力は活性炭Aと活性炭Bが
    同等の関係にある活性炭を用いたことを特徴とするキャ
    ニスタ。
  4. 【請求項4】 前記活性炭A及びBとして脱離限界線付
    近に微分型細孔分布のピーク位置を有する活性炭を用い
    たことを特徴とする請求項1又は2又は3記載のキャニ
    スタ。
  5. 【請求項5】 前記活性炭Aとして細孔容積が多い活性
    炭を用い、前記活性炭Bとして細孔容積が前記活性炭A
    よりも少ない活性炭を用いたことを特徴とする請求項1
    乃至4のいずれかに記載のキャニスタ。
  6. 【請求項6】 前記活性炭Aとして、微分型細孔分布に
    おいて直径が約2.5nmの細孔をピーク位置とし、か
    つ、細孔容積が多い活性炭を用い、前記活性炭Bとし
    て、微分型細孔分布において直径が約2.5nmの細孔
    をピーク位置とし、かつ、細孔容積が前記活性炭Aより
    も少ない活性炭を用いたことを特徴とする請求項1乃至
    5のいずれかに記載のキャニスタ。
  7. 【請求項7】 前記第2層目の吸着材層をフィルタまた
    は通気性を有するプレートにより2分して、第1層目の
    吸着材層を第1吸着材層とすることに対し、前記第2層
    目の吸着材層を第2及び第3吸着材層として形成するこ
    とを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のキャ
    ニスタ。
  8. 【請求項8】 吸着材層を隔壁により第1層目及び第2
    層目の吸着材層に2分し直列に配置したキャニスタにお
    いて、前記第2層目の吸着材層をフィルタまたは通気性
    を有するプレートにより2分して第2及び第3吸着材層
    を形成し、第1層目の吸着材層、すなわち第1吸着材層
    には、蒸発燃料の吸着量が多く保持力が弱い活性炭Aを
    用い、第2吸着材層には、蒸発燃料の吸着量は中くらい
    で保持力が弱い活性炭Bを用い、第3吸着材層には、蒸
    発燃料の吸着量は少ないが保持力が強い活性炭Cを用い
    たことを特徴とするキャニスタ。
  9. 【請求項9】 吸着材層を隔壁により第1層目及び第2
    層目の吸着材層に2分し直列に配置したキャニスタにお
    いて、前記第2層目の吸着材層をフィルタまたは通気性
    を有するプレートにより2分して第2及び第3吸着材層
    を形成し、第1層目の吸着材層、すなわち第1吸着材層
    には、蒸発燃料の吸着量が多く保持力が弱い活性炭Aを
    用い、第2吸着材層には、蒸発燃料の吸着量が前記活性
    炭Aより少なく、かつ蒸発燃料の保持力が前記活性炭A
    と同等の活性炭Bを用い、前記第3吸着材層には、蒸発
    燃料の吸着量が前記活性炭Bの吸着量よりも少なく、か
    つ、蒸発燃料の保持力が前記活性炭A及びBよりも強い
    活性炭Cを用いたことを特徴とするキャニスタ。
  10. 【請求項10】 吸着材層を隔壁により第1層目及び第
    2層目の吸着材層に2分し直列に配置したキャニスタに
    おいて、前記第2層目の吸着材層をフィルタまたは通気
    性を有するプレートにより2分して第2及び第3吸着材
    層を形成し、第1層目の吸着材層、すなわち第1吸着材
    層を活性炭Aで形成し、第2吸着材層を活性炭Bで形成
    し、第3吸着材層を活性炭Cで形成し、前記活性炭A,
    B,Cとして、蒸発燃料の吸着量は活性炭Aよりも活性
    炭Bの方が少なく、かつ、活性炭Bよりも活性炭Cの方
    が少なく、蒸発燃料の保持力は活性炭Aと活性炭Bが同
    等で、かつ、活性炭Cが活性炭A,Bよりも強い関係に
    ある活性炭を用いたことを特徴とするキャニスタ。
  11. 【請求項11】 前記活性炭A及びBとして、脱離限界
    線付近に微分型細孔分布のピーク位置を有する活性炭を
    用い、前記活性炭Cとして、脱離限界線よりも残存領域
    側にずれて微分型細孔分布のピーク位置を有する活性炭
    を用いたことを特徴とする請求項8乃至10のいずれか
    に記載のキャニスタ。
  12. 【請求項12】 前記活性炭Aとして細孔容積が多い活
    性炭を用い、活性炭Bとして細孔容積が前記活性炭Aよ
    りも少ない活性炭を用い、前記活性炭Cとして細孔容積
    が前記活性炭A,Bよりも少ない活性炭を用いたことを
    特徴とする請求項8乃至11のいずれかに記載のキャニ
    スタ。
  13. 【請求項13】 前記活性炭Aとして、微分型細孔分布
    において直径が約2.5nmの細孔をピーク位置とし、
    かつ、細孔容積が多い活性炭を用い、前記活性炭Bとし
    て、微分型細孔分布において直径が約2.5nmの細孔
    をピーク位置とし、かつ、細孔容積が前記活性炭Aより
    も少ない活性炭を用い、前記活性炭Cとして、微分型細
    孔分布において直径が約2nmの細孔をピーク位置と
    し、かつ、細孔容積が前記活性炭A,Bよりも少ない活
    性炭を用いたことを特徴とする請求項8乃至12のいず
    れかに記載のキャニスタ。
  14. 【請求項14】 前記第3吸着材層の容積を全吸着材層
    の容積の2.3〜4.8%としたことを特徴とする請求
    項8乃至13のいずれかに記載のキャニスタ。
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