JP2881913B2 - 紫外線遮蔽透明フレーク状粒子およびその製造方法 - Google Patents
紫外線遮蔽透明フレーク状粒子およびその製造方法Info
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- JP2881913B2 JP2881913B2 JP4082590A JP4082590A JP2881913B2 JP 2881913 B2 JP2881913 B2 JP 2881913B2 JP 4082590 A JP4082590 A JP 4082590A JP 4082590 A JP4082590 A JP 4082590A JP 2881913 B2 JP2881913 B2 JP 2881913B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [発明の利用分野] 本発明は、日焼け防止のための化粧品、施設園芸に用
いられるプラスチックフィルム、紫外線による劣化を防
止するための塗料、樹脂物品ないし表面保護膜に混入し
て使用するための紫外線遮蔽透明フレーク状粒子に関す
る。
いられるプラスチックフィルム、紫外線による劣化を防
止するための塗料、樹脂物品ないし表面保護膜に混入し
て使用するための紫外線遮蔽透明フレーク状粒子に関す
る。
[従来技術] 近年、酸化チタンが表面にコーティングされた微細な
薄片状雲母を含む化粧品が日焼け防止用として用いられ
るようになった。上記化粧品において、乳剤、クリーム
状物質ないしファウンデーションに混入された、表面に
酸化チタンがコーティングされた薄片状の雲母微粒子に
よって、紫外線防止効果が得られる。
薄片状雲母を含む化粧品が日焼け防止用として用いられ
るようになった。上記化粧品において、乳剤、クリーム
状物質ないしファウンデーションに混入された、表面に
酸化チタンがコーティングされた薄片状の雲母微粒子に
よって、紫外線防止効果が得られる。
しかし、これ等の酸化チタンの結晶がアナターゼであ
る場合は、光触媒効果による皮膚に対する強力な酸化作
用があり、安全衛生上の問題点が指摘されるようになっ
た。そこで、上記酸化チタンの結晶形を比較的光触媒作
用の小さいチル型に転移させる場合は、このために、酸
化チタンにスズ化合物を添加して通常は900℃以上の高
温で焼成を行なっている。この場合、上記焼成時に雲母
が500℃以上の高温で水を少しずつ放出して分解するこ
とのために、薄片状の形態がくずれ、製品の光沢ないし
滑らかさが損なわれるという不都合があった。
る場合は、光触媒効果による皮膚に対する強力な酸化作
用があり、安全衛生上の問題点が指摘されるようになっ
た。そこで、上記酸化チタンの結晶形を比較的光触媒作
用の小さいチル型に転移させる場合は、このために、酸
化チタンにスズ化合物を添加して通常は900℃以上の高
温で焼成を行なっている。この場合、上記焼成時に雲母
が500℃以上の高温で水を少しずつ放出して分解するこ
とのために、薄片状の形態がくずれ、製品の光沢ないし
滑らかさが損なわれるという不都合があった。
また、ビニルハウスを用いた施設演芸においては、害
虫の行動性が太陽からの近紫外光が遮られた環境で著し
く低下することを利用して、紫外光をカットできるプラ
スチックフィルムが用いられるようになった。この場
合、通常、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、
サリチル酸エステル系ないしはアクリロニトリル系等の
有機材料を紫外線吸収剤としてプラスチックフィルムに
混入して用いられるが、これ等の紫外線吸収剤はその寿
命の点で問題があった。
虫の行動性が太陽からの近紫外光が遮られた環境で著し
く低下することを利用して、紫外光をカットできるプラ
スチックフィルムが用いられるようになった。この場
合、通常、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、
サリチル酸エステル系ないしはアクリロニトリル系等の
有機材料を紫外線吸収剤としてプラスチックフィルムに
混入して用いられるが、これ等の紫外線吸収剤はその寿
命の点で問題があった。
更に、本発明者等は先に紫外線吸収フレーク状ガラス
を提案した。(特開昭63−307142)上記提案では、紫外
線吸収剤はガラス中に溶解されている3価の鉄イオンお
よび3価のセリウムイオンであるため、安全性および寿
命において上述の従来技術における不都合は解決されて
いる。しかし、特に強い紫外線吸収効果が望まれる場合
には、3価の鉄イオンの濃度を高くする必要がある。こ
の時、上記鉄イオンの吸収が一部可視光域に入ってくる
ため、白色度が低下するという不都合があった。
を提案した。(特開昭63−307142)上記提案では、紫外
線吸収剤はガラス中に溶解されている3価の鉄イオンお
よび3価のセリウムイオンであるため、安全性および寿
命において上述の従来技術における不都合は解決されて
いる。しかし、特に強い紫外線吸収効果が望まれる場合
には、3価の鉄イオンの濃度を高くする必要がある。こ
の時、上記鉄イオンの吸収が一部可視光域に入ってくる
ため、白色度が低下するという不都合があった。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、従来の日焼け防止化粧品での雲母チタンの
上述の問題点、即ち、アナターゼによる光酸化作用、及
び高温焼成による雲母の分解などの不具合を解決するこ
とを目的とする。また、従来の有機質紫外線吸収剤が、
紫外線による分解のため寿命が短いという不具合を解決
することを目的とする。
上述の問題点、即ち、アナターゼによる光酸化作用、及
び高温焼成による雲母の分解などの不具合を解決するこ
とを目的とする。また、従来の有機質紫外線吸収剤が、
紫外線による分解のため寿命が短いという不具合を解決
することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明は、透明フレーク状ガラス粒子の表面が酸化亜
鉛(ZnO)を含む層で被覆された紫外線遮蔽透明フレー
ク状粒子である。前記酸化亜鉛を含む層は酸化亜鉛を10
〜75重量%およびバインダー、例えばSiO2に換算してオ
ルガノポリシロキサンを25〜90重量%それぞれ含有す
る。前記層の厚みは好ましくは0.05〜2μmである。
鉛(ZnO)を含む層で被覆された紫外線遮蔽透明フレー
ク状粒子である。前記酸化亜鉛を含む層は酸化亜鉛を10
〜75重量%およびバインダー、例えばSiO2に換算してオ
ルガノポリシロキサンを25〜90重量%それぞれ含有す
る。前記層の厚みは好ましくは0.05〜2μmである。
また透明フレーク状粒子の表面に酸化亜鉛を含む層を
被覆するには、好ましくは次の方法すなわち、SiO2に換
算して5〜30重量パーセントのオルガノシロキサン、4
〜15重量パーセントのZnOの微粒子結晶、および60〜80
重量パーセントのアルコール、エステル等の有機溶媒の
混合液100部に対し、透明フレーク状ガラス粒子40〜300
部を混合し、撹拌しながら乾燥し、次いで80℃〜500℃
の温度で数分から数時間加熱保持することにより得られ
る。この様にして膜形成を行なう場合、最大60μm程度
の膜厚を得ることができる。この場合は、オルガノポリ
シロキサンとZnOの微粒子結晶との被膜が形成され、オ
ルガノポリシロキサンはその内部にアルキル基を一部残
しており、ZnOの微粒子結晶はオルガノポリシロキサン
中に分散された状態になっている。
被覆するには、好ましくは次の方法すなわち、SiO2に換
算して5〜30重量パーセントのオルガノシロキサン、4
〜15重量パーセントのZnOの微粒子結晶、および60〜80
重量パーセントのアルコール、エステル等の有機溶媒の
混合液100部に対し、透明フレーク状ガラス粒子40〜300
部を混合し、撹拌しながら乾燥し、次いで80℃〜500℃
の温度で数分から数時間加熱保持することにより得られ
る。この様にして膜形成を行なう場合、最大60μm程度
の膜厚を得ることができる。この場合は、オルガノポリ
シロキサンとZnOの微粒子結晶との被膜が形成され、オ
ルガノポリシロキサンはその内部にアルキル基を一部残
しており、ZnOの微粒子結晶はオルガノポリシロキサン
中に分散された状態になっている。
本発明において用いられるオルガノシロキサンとして 一般式 Rc 4−Si−(OR5)4-c (式中R4は炭素数1〜3の炭化水素基、R5は炭素数1〜
3の炭化水素基、cは1または2である。)で示される
有機珪素化合物またはその加水分解物が好適に用いられ
る。この一般式で示される有機珪素化合物としては、下
記の様なものが挙げられる。すなわち、ジメチルジメト
キシシラン、メチルトリメトキシシラン、エチルトリエ
トキシシラン等である。オルガノポリシロキサンの膜は
バインダー機能を有しているため、ZnO微粒子等を混入
した被膜を形成させることが可能である。この種の材料
は、既に無機塗料として市場で入手可能である。(例え
ば、神東塗料(株):商品名「グラセラム」)。
3の炭化水素基、cは1または2である。)で示される
有機珪素化合物またはその加水分解物が好適に用いられ
る。この一般式で示される有機珪素化合物としては、下
記の様なものが挙げられる。すなわち、ジメチルジメト
キシシラン、メチルトリメトキシシラン、エチルトリエ
トキシシラン等である。オルガノポリシロキサンの膜は
バインダー機能を有しているため、ZnO微粒子等を混入
した被膜を形成させることが可能である。この種の材料
は、既に無機塗料として市場で入手可能である。(例え
ば、神東塗料(株):商品名「グラセラム」)。
本発明の好適な態様に合致した、ZnO微粒子を混入し
たオルガノシロキサン溶液において、SiO2に換算して5
〜30重量パーセントのオルガノシロキサンとしたのは、
5%より少なくすることは溶媒の量を多くすることにな
り不経済であり、かつ一回のコーティング操作で得られ
る被膜の厚味が0.1μm未満と薄くなりZnO微粒子をフレ
ーク状粒子に固定するためのバインダ量として低く不十
分である。また30%以上になると上記混合液の安定性が
劣化するだけでなく、上記液の粘性が高くなる結果、被
膜厚味が2μmを越えるようになり、フレーク状粒子の
厚味に比してコーティング厚味が大きくなり過ぎ、粒子
が粗大化するため、例えば化粧品用素材として不適当に
なるからである。
たオルガノシロキサン溶液において、SiO2に換算して5
〜30重量パーセントのオルガノシロキサンとしたのは、
5%より少なくすることは溶媒の量を多くすることにな
り不経済であり、かつ一回のコーティング操作で得られ
る被膜の厚味が0.1μm未満と薄くなりZnO微粒子をフレ
ーク状粒子に固定するためのバインダ量として低く不十
分である。また30%以上になると上記混合液の安定性が
劣化するだけでなく、上記液の粘性が高くなる結果、被
膜厚味が2μmを越えるようになり、フレーク状粒子の
厚味に比してコーティング厚味が大きくなり過ぎ、粒子
が粗大化するため、例えば化粧品用素材として不適当に
なるからである。
また上記液において4〜15重量パーセントのZnO微粒
子としたのは、下限では紫外線吸収効果が低下し、上限
を越えると上記液の安定性が低下し、沈澱物を生じ易く
なるためである。またアルコール、エステル等の溶媒の
割合を60〜80重量パーセントとしたのは、フレーク状粒
子へのコーティング作業性が良好な範囲を考慮したこと
による。また下限未満以下では不経済となる。このZnO
微粒子としては直径が5nm以上で100nm未満の結晶が用い
られ、一般に市販されている品を使用することができ
る。
子としたのは、下限では紫外線吸収効果が低下し、上限
を越えると上記液の安定性が低下し、沈澱物を生じ易く
なるためである。またアルコール、エステル等の溶媒の
割合を60〜80重量パーセントとしたのは、フレーク状粒
子へのコーティング作業性が良好な範囲を考慮したこと
による。また下限未満以下では不経済となる。このZnO
微粒子としては直径が5nm以上で100nm未満の結晶が用い
られ、一般に市販されている品を使用することができ
る。
また、上記の最終の加熱処理は、オルガノシロキサン
の脱水および脱アルコールによる成膜のために必要であ
り、80℃以下では硬化が不十分であり、500℃以上では
滑り性が低下する。熱処理に要する時間は、80℃では数
時間、例えばフレーク状粒子の量が1kgでは約30分程度
でよく、また500℃では数分で十分である。例えばフレ
ーク状ガラス粒子の量が500gの場合、ルツボ中に装入し
て500℃1時間保持しても、滑り性は失われないが、550
℃となる10分以上で滑り性がなくなる。滑り性が生じる
理由はよく判らないが、残存するアルキル基の作用によ
るものと考えられる。
の脱水および脱アルコールによる成膜のために必要であ
り、80℃以下では硬化が不十分であり、500℃以上では
滑り性が低下する。熱処理に要する時間は、80℃では数
時間、例えばフレーク状粒子の量が1kgでは約30分程度
でよく、また500℃では数分で十分である。例えばフレ
ーク状ガラス粒子の量が500gの場合、ルツボ中に装入し
て500℃1時間保持しても、滑り性は失われないが、550
℃となる10分以上で滑り性がなくなる。滑り性が生じる
理由はよく判らないが、残存するアルキル基の作用によ
るものと考えられる。
本発明に用いられる透明フレーク状ガラス粒子として
は、厚味が0.3〜4μm、直径が2〜100μm、アスペク
ト比が2〜100のものが通常用いられる。
は、厚味が0.3〜4μm、直径が2〜100μm、アスペク
ト比が2〜100のものが通常用いられる。
[作用] 本発明の方法により作成されたフレーク状粒子の表面
は、ZnOの微粒子(粒径は例えば20〜30nm)が固定され
ているため、透明でかつ紫外線吸収効果を有する。特に
オルガノポリシオキサンを含有させる場合には、フレー
ク状粒子表面の滑り性が良くなるため、例えばファンデ
ーション等の化粧品素材として使用する場合、肌への伸
びが良く、また湿気等のためにフレーク状粒子が二次凝
集を起こすようなことはない。また、ZnO自身は、人体
に対し安全である。更に、オルガノポリシロキサンを含
有させた場合の膜は、化学的耐久性および耐水性にすぐ
れるため、フレーク状ガラス粒子がアルカリ金属酸化物
を含む場合であっても、アルカリ溶出による皮膚への影
響を心配することはない。
は、ZnOの微粒子(粒径は例えば20〜30nm)が固定され
ているため、透明でかつ紫外線吸収効果を有する。特に
オルガノポリシオキサンを含有させる場合には、フレー
ク状粒子表面の滑り性が良くなるため、例えばファンデ
ーション等の化粧品素材として使用する場合、肌への伸
びが良く、また湿気等のためにフレーク状粒子が二次凝
集を起こすようなことはない。また、ZnO自身は、人体
に対し安全である。更に、オルガノポリシロキサンを含
有させた場合の膜は、化学的耐久性および耐水性にすぐ
れるため、フレーク状ガラス粒子がアルカリ金属酸化物
を含む場合であっても、アルカリ溶出による皮膚への影
響を心配することはない。
実施例1 オルガノシロキサン(メチルトリメトキシシランとエ
チルトリメトキシシランの混合物)30%(SiO2に換算し
て約27%)、およびイソプロピルアルコール70%からな
る混合液(神東塗料(株)、商品名グラセラム#300)1
00部に対し、ZnO結晶微粒子(住友セメント(株):粒
径20〜40nm)12部を加え、超音波ホモジナイザーで分散
された懸濁液350gをフレーク状ガラス(日本硝子繊維
(株)製、商品名、ガラスフレークRCFFX5、厚味1.5μ
m×巾5μm)500gに加え、乳鉢中で撹拌しながら、イ
ソプロピルアルコールを撹拌せしめた。なお、もしこの
時の乾燥が不十分であると以後の硬化処理の後にフレー
ク状粒子の二次凝集によるかたまりを生じるため、もう
一度軽く再粉砕する必要が生じる。さて、以上のように
乾燥されたフレーク状ガラスの粒子はサラサラした状態
になっている。これを乾燥器中で180℃−15分間保持し
た後、取り出して、紫外線遮蔽透明フレーク状粒子を得
た。
チルトリメトキシシランの混合物)30%(SiO2に換算し
て約27%)、およびイソプロピルアルコール70%からな
る混合液(神東塗料(株)、商品名グラセラム#300)1
00部に対し、ZnO結晶微粒子(住友セメント(株):粒
径20〜40nm)12部を加え、超音波ホモジナイザーで分散
された懸濁液350gをフレーク状ガラス(日本硝子繊維
(株)製、商品名、ガラスフレークRCFFX5、厚味1.5μ
m×巾5μm)500gに加え、乳鉢中で撹拌しながら、イ
ソプロピルアルコールを撹拌せしめた。なお、もしこの
時の乾燥が不十分であると以後の硬化処理の後にフレー
ク状粒子の二次凝集によるかたまりを生じるため、もう
一度軽く再粉砕する必要が生じる。さて、以上のように
乾燥されたフレーク状ガラスの粒子はサラサラした状態
になっている。これを乾燥器中で180℃−15分間保持し
た後、取り出して、紫外線遮蔽透明フレーク状粒子を得
た。
このフレーク状粒子の表面には約0.08μm厚みの、Zn
Oおよびオルガノポリシロキサンからなる層(ZnO 30重
量%、オルガノポリシロキサン 70重量%)で被覆され
ていた。このフレーク状粒子の紫外線吸収率は、フレー
ク状ガラスの表面積および使用したZnO微粒子懸濁液の
量から計算で求めた。表面積当りのZnO量が等しくなる
ように上記懸濁液をスライドガラスにコーティングした
試料について測定した。その結果、フレーク状粒子一枚
当り、紫外線吸収率は30%(波長360nm)であった。そ
して可視光透過率は、反射を除き、約100%であった。
なお、被覆しないフレーク状ガラスの紫外線吸収率は約
1%(波長360nm)であった。
Oおよびオルガノポリシロキサンからなる層(ZnO 30重
量%、オルガノポリシロキサン 70重量%)で被覆され
ていた。このフレーク状粒子の紫外線吸収率は、フレー
ク状ガラスの表面積および使用したZnO微粒子懸濁液の
量から計算で求めた。表面積当りのZnO量が等しくなる
ように上記懸濁液をスライドガラスにコーティングした
試料について測定した。その結果、フレーク状粒子一枚
当り、紫外線吸収率は30%(波長360nm)であった。そ
して可視光透過率は、反射を除き、約100%であった。
なお、被覆しないフレーク状ガラスの紫外線吸収率は約
1%(波長360nm)であった。
[効果] 以上で詳述した如く、本発明の紫外線遮蔽透明フレー
ク状粒子は、385nm以下の波長の紫外線を吸収する一
方、可視光域では光吸収がないため、白色度が要求され
る場合に、特に適している。また、膜にZnOのほかにオ
ルガノポリシロキサンを含有させた場合には、上記粒子
は滑り性が著しく向上するため、例えば化粧品素材とし
た場合、肌への伸びが良くなる利点を生じ、また長期間
保存等においても湿気による二次凝集の心配がなくな
る。また上記フレーク状粒子は、薄片形であるため、塗
料のフィラーないしは化粧品の場合、下地に対する被覆
効果に優れている。更に、プラスチックフィルム、繊維
強化プラスチック等のフィラーとした場合は、アスペク
ト比が大きいため補強効果を生じ、またマトリックス樹
脂の紫外線による劣化を防止する等の利点もある。
ク状粒子は、385nm以下の波長の紫外線を吸収する一
方、可視光域では光吸収がないため、白色度が要求され
る場合に、特に適している。また、膜にZnOのほかにオ
ルガノポリシロキサンを含有させた場合には、上記粒子
は滑り性が著しく向上するため、例えば化粧品素材とし
た場合、肌への伸びが良くなる利点を生じ、また長期間
保存等においても湿気による二次凝集の心配がなくな
る。また上記フレーク状粒子は、薄片形であるため、塗
料のフィラーないしは化粧品の場合、下地に対する被覆
効果に優れている。更に、プラスチックフィルム、繊維
強化プラスチック等のフィラーとした場合は、アスペク
ト比が大きいため補強効果を生じ、またマトリックス樹
脂の紫外線による劣化を防止する等の利点もある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08K 9/06 C08K 9/06 C09D 7/12 C09D 7/12 Z (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09C 1/00 - 3/12 C08K 9/06
Claims (4)
- 【請求項1】透明フレーク状ガラス粒子の表面が、5nm
以上で100nm未満の粒径の酸化亜鉛微粒子を10〜75重量
%、およびバインダーを25〜90重量%それぞれ含有する
層で被覆された紫外線遮蔽透明フレーク状粒子。 - 【請求項2】前記バインダーはオルガノポリシロキサン
であり、その含有量はSiO2に換算したものである特許請
求の範囲第1項記載の紫外線遮蔽透明フレーク状粒子。 - 【請求項3】前記層の厚みは0.05〜2μmである特許請
求の範囲第1項または第2項記載の紫外線遮蔽透明フレ
ーク状粒子。 - 【請求項4】SiO2に換算して5〜30重量パーセントのオ
ルガノシロキサン、4〜15重量パーセントの5nm以上で1
00nm未満の粒径のZnO微粒子、および60〜80重量パーセ
ントの有機溶媒の混合液100重量部に対し、透明フレー
ク状ガラス粒子40〜300重量部を混合し、この混合物を
撹拌しながら乾燥し、次いで加熱することを特徴とす
る、透明フレーク状ガラス粒子の表面が、ZnOおよびオ
ルガノポリシロキサンを含有する層で被覆された紫外線
遮蔽透明フレーク状粒子の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4082590A JP2881913B2 (ja) | 1990-02-21 | 1990-02-21 | 紫外線遮蔽透明フレーク状粒子およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4082590A JP2881913B2 (ja) | 1990-02-21 | 1990-02-21 | 紫外線遮蔽透明フレーク状粒子およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03243666A JPH03243666A (ja) | 1991-10-30 |
JP2881913B2 true JP2881913B2 (ja) | 1999-04-12 |
Family
ID=12591442
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4082590A Expired - Lifetime JP2881913B2 (ja) | 1990-02-21 | 1990-02-21 | 紫外線遮蔽透明フレーク状粒子およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2881913B2 (ja) |
Families Citing this family (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3224123B2 (ja) * | 1995-09-05 | 2001-10-29 | 日本曹達株式会社 | 計器用カバーガラス |
DE59704636D1 (de) * | 1996-04-25 | 2001-10-25 | Ciba Sc Holding Ag | Farbige Glanzpigmente |
JP4251685B2 (ja) * | 1998-04-22 | 2009-04-08 | メルク株式会社 | 紫外線吸収剤 |
JP4615680B2 (ja) * | 2000-07-31 | 2011-01-19 | 日本板硝子株式会社 | 化粧料用フレーク状ガラス、およびそれを配合した化粧料 |
US20070071901A1 (en) * | 2005-09-29 | 2007-03-29 | Giannoula Avgenaki | Process for the production of multi-layer coatings |
JP5192643B2 (ja) * | 2005-11-14 | 2013-05-08 | 三井金属鉱業株式会社 | 導電性酸化亜鉛コート粉及びその製造方法 |
JP4836665B2 (ja) * | 2006-05-23 | 2011-12-14 | トピー工業株式会社 | 複合粉体及びその製造方法 |
WO2011016139A1 (en) * | 2009-08-04 | 2011-02-10 | L'oreal | Composite pigment and method for preparation thereof |
JP6355922B2 (ja) * | 2011-02-04 | 2018-07-11 | ロレアル | 複合顔料及びその調製方法 |
US11266584B2 (en) | 2012-07-13 | 2022-03-08 | L'oreal | Cosmetic composition comprising composite sunscreen particles |
ES2822151T5 (es) | 2012-07-13 | 2024-03-18 | Oreal | Pigmento compuesto y procedimiento para prepararlo |
JP6012339B2 (ja) * | 2012-08-28 | 2016-10-25 | 大東化成工業株式会社 | 複合粉末の製造方法 |
-
1990
- 1990-02-21 JP JP4082590A patent/JP2881913B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03243666A (ja) | 1991-10-30 |
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