JP2881296B2 - コンクリート製品の成形装置 - Google Patents

コンクリート製品の成形装置

Info

Publication number
JP2881296B2
JP2881296B2 JP8150556A JP15055696A JP2881296B2 JP 2881296 B2 JP2881296 B2 JP 2881296B2 JP 8150556 A JP8150556 A JP 8150556A JP 15055696 A JP15055696 A JP 15055696A JP 2881296 B2 JP2881296 B2 JP 2881296B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
forming
surface forming
pair
concrete
die
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP8150556A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09327806A (ja
Inventor
孝義 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
MARUESU TETSUKO KK
Original Assignee
MARUESU TETSUKO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by MARUESU TETSUKO KK filed Critical MARUESU TETSUKO KK
Priority to JP8150556A priority Critical patent/JP2881296B2/ja
Publication of JPH09327806A publication Critical patent/JPH09327806A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2881296B2 publication Critical patent/JP2881296B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Moulds, Cores, Or Mandrels (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、所定角度で連続す
る一対の直壁を有したコンクリート製品を成形するコン
クリート製品の成形装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、所定角度で連続する一対の直壁
を有したコンクリート製品としては、例えば、図16に
示すように、左右に所定角度で列設されたL型擁壁Kの
端部同士が衝合するコーナ部に設けられたコーナ擁壁C
がある。L型擁壁Kは、底壁部1の一側縁に直壁部2を
立設して断面L字状に形成され、例えば、直壁部2の表
面には、小石が多数露出した模様や自然石模様等の種々
の表面模様が成形されている。また、コーナ擁壁Cは、
図17にも示すように、底壁3及び該底壁3に立設され
所定角度θで連続する一対の直壁4を有して構成されて
いる。そして、底壁3及び直壁4の側端面5に左右のL
型擁壁Kの端面を衝合させるようにしている。直壁4の
表面にもL型擁壁Kと同様の模様が成形されている。
【0003】従来、このコーナ擁壁Cを成形する成形装
置としては、例えば、図18に示すようなものが知られ
ている(例えば、実公平2−44965号公報掲載)。
この成形装置10は、コーナ擁壁Cを底壁3を上にして
成形する所謂縦型といわれるタイプのものであり、直壁
4の裏面4a,直壁4の上端面4b及び底壁3の裏面3
aの一部を成形する下型11と、直壁4の表面を成形す
る上型12と、底壁3及び直壁4の側端面5を成形し横
方向に移動可能な側端面成形型13とを備えている。下
型11は、コーナ擁壁Cの各直壁4の裏面を成形する一
対の裏面成形型11aを備え、該一対の裏面成形型11
aは内側ヒンジ機構14を介して互いに角度調整可能に
連結されている。15は底壁3の裏面3a及び底壁3の
小口3bを成形し、裏面成形型11aの上部延設板16
に載置される小口成形板である。また、上型12は、コ
ーナ擁壁Cの各直壁4の表面を成形する一対の表面成形
型12aを備え、該一対の表面成形型12aは連結部材
17を介して所定角度で連結されている。また、表面成
形型12aには、上記の模様を成形する型面が形成され
ている。これらの成形型は、基台18に予めボルト等で
据え付けられる。
【0004】ところで、近年、図16に示すように、L
型擁壁Kの直壁部2やコーナ擁壁Cの直壁4が、表面側
に設けられる表面コンクリートFcと裏面側に設けられ
上記表面コンクリートFcとは種類の異なる裏面コンク
リートRcとを一体化して層状に成形する技術の研究が
為されている。これは、成形型に、先に表面コンクリー
トFcを流し込み、次に、裏面コンクリートRcを流し
込んで成形するものである。ところが、上述した従来の
コンクリート製品の成形装置10のように所謂縦型とい
われるタイプのものでは、表面コンクリートFcを成形
する表面成形型12aが垂直になるので、表面コンクリ
ートFcを流し込んでも下側に偏ることから、これを流
動状態で入れることができないことになり、そのため、
直壁部2や直壁4を水平にして成形する所謂水平打ちに
よらなければ成形することができない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、L型擁壁
Kの直壁部2は水平なので、所謂水平打ちに対応できる
が、コーナ擁壁Cにあっては、直壁4が所定角度θで折
れ曲がっているので、その表面成形型も折れ曲がること
になり、そのため、表面コンクリートFcが流動状態で
入ると、結局は型面上を傾斜に沿って流動してしまい、
成形が困難になるという問題があった。本発明は上記の
問題点に鑑みてなされたもので、表面コンクリートと裏
面コンクリートとが層状に成形され所定角度で連続する
一対の直壁を有したコンクリート製品を容易に成形でき
るコンクリート製品の成形装置を提供することを目的と
する。また、この場合、直壁を層状に成形する専用機に
すると、直壁が層状に成形されない1種類のコンクリー
トで成形されるコンクリート製品を製造できなくなるの
で、効率が悪いことから、1種類のコンクリートで成形
されるコンクリート製品にも容易に対応できるようにす
る点も課題とした。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るため、本発明のコンクリート製品の成形装置は、所定
角度で連続する一対の直壁を有したコンクリート製品を
成形し、上記各直壁の表面を夫々成形する一対の表面成
形型を有したコンクリート製品の成形装置において、基
台と、上記一対の表面成形型を夫々スライド移動可能に
支持し該表面成形型を互いに連続させて平面上に位置さ
せる平面位置及び該表面成形型が上記所定角度になるよ
うに該表面成形型を連続線で折り曲げる折曲位置に移動
可能に上記基台に設けられる一対の支持台と、該支持台
を上記折曲位置に位置決めする支持台位置決め機構とを
備えた構成としている。この場合、直壁の裏面を成形す
る内型を備えたことが有効である。
【0007】また、このような目的を達成するため、本
発明のコンクリート製品の成形装置は、底壁及び該底壁
に立設され所定角度で連続する一対の直壁を有したコン
クリート製品を成形し、上記各直壁の表面を夫々成形す
る一対の表面成形型を有したコンクリート製品の成形装
置において、基台と、上記一対の表面成形型を夫々スラ
イド移動可能に支持し該表面成形型を互いに連続させて
平面上に位置させる平面位置及び該表面成形型が上記所
定角度になるように該表面成形型を連続線で折り曲げる
折曲位置に移動可能に上記基台に設けられる一対の支持
台と、該支持台を上記折曲位置に位置決めする支持台位
置決め機構と、上記表面成形型に設けられ上記底壁及び
直壁の側端面を成形する側端面成形型と、上記表面成形
型に設けられ上記直壁の上端面を成形する上端面成形型
と、上記基台に設けられ底壁の外面を成形する底壁外面
成形型と、上記表面成形型,側端面成形型及び上端面成
形型の型組後に搬送されて設けられ上記直壁の裏面及び
底壁の内面を成形する内型とを備えた構成としている。
【0008】そして、必要に応じ、上記支持台に設けら
れ該支持台上の表面成形型に振動を与えるバイブレータ
を設けた構成としている。そしてまた、必要に応じ、上
記内型を、上記一対の直壁の裏面を夫々成形し互いに角
度調整可能に連結された一対の裏面成形型と、該裏面成
形型に夫々設けられ互いに所定間隔離間して底壁の内面
の外側部分を成形する一対の内面成形型と、該一対の内
面成形型の間隔を覆い該間隔に対応する底壁の内側部分
を成形する覆い成形板とを備えて構成している。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて本発明
の実施の形態に係るコンクリート製品の成形装置につい
て説明する。尚、上記と同様のものには同一の符号を付
して説明する。本発明の実施の形態に係る成形装置Sが
成形するコンクリート製品は、上記と同様のコーナ擁壁
Cであって、図2,図3及び図16に示すように、左右
のL型擁壁Kが所定角度θで延在する当該左右のL型擁
壁Kの端部同士が衝合するコーナ部に設けられる。コー
ナ擁壁Cは、底壁3及び該底壁3に立設され所定角度θ
で連設される一対の直壁4を有し、底壁3及び直壁4の
側端面5に左右のL型擁壁Kの端面を衝合させるように
している。6は直壁4の上端面である。コーナ擁壁Cの
大きさは、例えば、高さHが、H=1000〜1500
mm,一方の直壁4の幅Dが、D=1700〜2200
mmに設定される。
【0010】また、図2及び図3に示すように、コーナ
擁壁Cの直壁4は、表面側に設けられる表面コンクリー
トFcと裏面側に設けられ上記表面コンクリートFcと
は種類の異なる裏面コンクリートRcとを一体化して層
状に成形されている。表面コンクリートFcとしては、
例えば、着色したモルタル、砂や種石を混入したモルタ
ル等種々のコンクリートが用いられる。また、裏面コン
クリートRcとしては、例えば、通常良く用いられるコ
ンクリートを始め、種々のコンクリートが用いられる。
更に、L型擁壁Kの直壁部2及びコーナ擁壁Cの直壁4
の表面には模様が成形されている。
【0011】実施の形態に係る成形装置Sにおいて、図
1,図4乃至図15に示すように、20は接地される基
台、21は各直壁4の表面を夫々成形する後述の一対の
表面成形型40を夫々支持する一対の支持台21であ
る。支持台21は、一対の表面成形型40を夫々スライ
ド移動可能に支持し、この表面成形型40を互いに連続
させて平面上に位置させる平面位置A及び該表面成形型
40を上記所定角度θになるように該表面成形型40の
連続線で折り曲げられた折曲位置Bに移動可能に上記基
台20に設けられている。詳しくは、図4に示すよう
に、一対の支持台21は夫々基台20の中央で基台20
に対してヒンジ22を介して回動可能に支持され、平面
位置Aにおいて基台20に接地される。支持台21の回
動は例えばクレーン等を用いて行なう。また、図1に示
すように、支持台21のヒンジ22近傍の前面にはロー
ラ23が突出して設けられているとともに、基台20に
は、支持台21の回動時にこのローラ23をガイドして
支持台21の回動を安定させるガイド孔24が設けられ
たガイド板25が設けられている。
【0012】30は支持台21を折曲位置Bに位置決め
する支持台位置決め機構である。この支持台位置決め機
構30は、図1に示すように、基台20の両側端部に回
動可能に一対ずつ設けられ、図6に詳しく示すように、
長さ調整可能なシャフト31と、シャフト31の上端部
に対応した位置であって支持台21の両側端部に設けら
れ下向き開放の係合凹部32を有した突片33と、シャ
フト31の上端部に設けられ突片33の係合凹部32に
係合されて支持台21を折曲位置Bに位置決めする係合
凸部34とを備えている。係合凸部34には係合時に回
動させられて上記突片33に沿うロック片35が回動可
能に設けられている。そして、このロック片35及び突
片33にはロックピン36が挿入される貫通孔37が設
けられており、ロックピン36の挿入によりシャフト3
1の回動がロックされる。
【0013】表面成形型40は、図4及び図5に示すよ
うに、支持台21に対してスライド可能に支持される矩
形状の可動体41と、可動体41に固定され直壁4の表
面の模様を成形するゴムなどの樹脂製の型体42とを備
えて構成されている。左右の可動体41の互いに隣り合
う側端縁43は衝合して連続させられている。この可動
体41の側端縁43が連続する連続線44側の端部は平
盤状に形成されて露出しており、コーナ擁壁Cの角部を
成形する角部成形面45を構成している。また、左右の
可動体41からは互いに重なり合う板体46が突設され
ており、一方の板体46に上記側端縁43を中心とする
円弧状孔47を設け、他方の板体46に円弧状孔47に
挿通されるガイドピン48を設け、支持台21が回動す
る際これに追従して可動体41が可動体41の側端縁4
3を衝合させながらスライドして折れ曲がるように、互
いを連結している。可動体41の裏面には、図5(b)
に示すように、その移動方向に複数の長孔49が設けら
れている。一方、支持台21の上面には、図4に示すよ
うに、可動体41の長孔49に挿通されて可動体41の
移動をガイドする複数のガイドピン49aが突設されて
いる。
【0014】図1に示すように、50は表面成形型40
の可動体41にボルト等で固定され底壁3及び直壁4の
側端面5を成形するL字状の側端面成形型である。図5
(c)に示すように、51は可動体41に設けられた側
端面成形型50の取付部である。図1に示すように、5
2は表面成形型40の可動体41にボルト等で固定され
直壁4の上端面6を成形する上端面成形型である。図5
(c)に示すように、53は可動体41に設けられた上
端面成形型52の取付部である。図13(a),図14
及び図15に示すように、左右の上端面成形型52の隣
り合う端部間には、支持台21の回動時に干渉しないよ
うに間隔54が設けられている。そして、この端部に
は、図13(a)に示すように、支持台21の平面位置
Aにおいて間隔54を塞ぐ直状閉塞板55、図14及び
図15に示すように、支持台21の折曲位置Bにおいて
間隔54を塞ぐ折曲閉塞板56が取付けられる。図1に
示すように、57は基台20の後端部に立設され、底壁
3の外面を成形する底壁外面成形型である。底壁外面成
形型57の型面は矩形の板体で形成され、支持台21の
回動時に表面成形型40及び側端面成形型50の後端面
が摺接する。
【0015】60は内型であって、図1,図7乃至図9
に示すように、表面成形型40,側端面成形型50及び
上端面成形型52の型組後に搬送されて型組され、直壁
4の裏面及び底壁3の内面を成形するものである。内型
60の搬送は例えばクレーン80(図11(b))等を
用いて行なう。この内型60は、一対の直壁4の裏面を
夫々成形し互いに角度調整可能にヒンジ61を介して連
結された一対の裏面成形型62と、裏面成形型62に夫
々設けられ互いに所定間隔離間して底壁3の内面の外側
部分を成形する一対の内面成形型63と、一対の内面成
形型63の間隔64を覆い該間隔64に対応する底壁3
の内側部分を成形する覆い成形板65とを備えて構成さ
れている。66はヒンジ61の軸が固定されるセンター
フレーム、67は夫々左右において裏面成形型62と内
面成形型63とを連結する連結フレームである。68は
センターフレーム66と左右の連結フレーム67との間
に架設されネジで長さ調整可能な固定アームであり、裏
面成形型62を設定された所定角度θに保持するもので
ある。69は裏面成形型62に蓋(図示せず)によって
開閉可能に設けられ、コンクリートを流し込むための投
入口である。
【0016】そして、この内型60は、裏面成形型62
の前端が上端面成形型52に支持され、センターフレー
ム66の上端から後がわに水平に突出した突出部70に
おいて底壁外面成形型57の上端部に内型位置決め機構
71を介して支持される。内型位置決め機構71は、図
9に示すように、底壁外面成形型57の上端部に上下方
向に進退可能なボルト72と、該ボルト72を上端部に
固定するナット73とで構成され、ボルト72の先端支
持部74で突出部70を支持し、この先端支持部74の
高さ位置により、突出部70及びセンターフレーム66
を介して、裏面成形型62の特に後端の位置決めを行な
う。
【0017】図1に示すように、75は一対の支持台2
1の前面部に夫々設けられるバイブレータであって、支
持台21上の表面成形型40に適時に振動を与えるもの
である。例えば、支持台21が回動する際に駆動して、
可動体41の側端縁43が衝合しながら確実にスライド
して折れ曲がるようにし、あるいは、表面コンクリート
Fcの流し込み後であって、表面コンクリートFcの硬
化前に駆動して、表面コンクリートFcのクラックの発
生を抑制するようにする。
【0018】従って、この実施の形態に係るコンクリー
ト製品の成形装置Sによって、コーナ擁壁Cを成形する
ときは、以下のようにして行なう。先に、基本的な製造
工程について、図10の工程図を参照して説明する。先
ず、各直壁4の表面を夫々成形する一対の表面成形型4
0を互いに連続させて平面上に配置し(a)、この表面
成形型40上に流動状の表面コンクリートFcを流し込
み(b)、次に、この表面コンクリートFcが硬化する
前の可撓状態時に、表面成形型40を所定角度θになる
ように表面成形型40の連続線44で折り曲げ移動し
(c)、その後、この表面コンクリートFc上に流動状
の裏面コンクリートRcを流し込み(d)、これによ
り、表面コンクリートFc及び裏面コンクリートRcを
一体化させて硬化させて製品とする(e)。
【0019】更に詳しく説明すると、先ず、図11に示
すように、内型60の裏面成形型62を例えば、別の支
持台77において、回動させ、その角度関係を、成形し
ようとするコーナ擁壁Cの直壁4の所定角度θに合わ
せ、固定アーム68で固定するとともに、覆い成形板6
5を取付ける。次に、例えば、図12に示すように、支
持台21を回動させて折曲位置Bにし、表面成形型40
を成形しようとするコーナ擁壁Cの直壁4の所定角度θ
に合わせる。この場合、バイブレータ75を駆動すれ
ば、可動体41の側端縁43が衝合しながら確実にスラ
イドして折れ曲がる。この角度調整された表面成形型4
0に、直壁4の厚さに対応するスぺーサ78を適宜の位
置に載置し、この表面成形型40に対して、図11
(b)に示すように、上記の内型60をクレーン80等
で搬送し、図12に示すように、裏面成形型62をスぺ
ーサ78に支持する。そして、センターフレーム66の
突出部70を内型位置決め機構71のボルト72の先端
支持部74に対峙させ、ボルト72の高さ位置を調整し
てボルト72の先端支持部74を突出部70に当接させ
る。その後、内型60を搬送して取り外すとともに、ス
ぺーサ78を取り外して、支持台21を回動させて表面
成形型40を平面位置Aに位置させる。この場合、バイ
ブレータ75を駆動すれば、可動体41の側端縁43が
衝合しながら確実にスライドして折れ曲がり、平面位置
Aでの側端縁43の衝合が確実に行なわれる。
【0020】次に、図13に示すように、側端面成形型
50及び上端面成形型52を型組する。各成形型の準備
ができたならば、図13,図10(b)に示すように、
平面位置Aに位置させられた支持台21上の表面成形型
40に、流動状の表面コンクリートFcを流し込む。次
に、図14,図10(c)に示すように、表面コンクリ
ートFcが硬化する前の可撓状態時に、支持台21を折
曲位置Bに回動し、表面成形型40を所定角度θになる
ように表面成形型40の連続線44で折り曲げ移動させ
る。この場合、図6に示すように、支持台21を支持台
位置決め機構30で支持する。これにより、表面コンク
リートFcが折れ曲がる。この場合、表面コンクリート
Fcは可撓状態なので、表面成形型40の型体42の傾
斜に沿って流動してしまうことがなく、型体42に沿っ
て保持される。また、可撓状態であることから、表面コ
ンクリートFcにひび割れが入ったりする事態が防止さ
れる。
【0021】次に、図15に示すように、内型60をコ
ンベア80等で搬送し、裏面成形型62の前端を上端面
成形型52に支持し、センターフレーム66の突出部7
0を内型位置決め機構71のボルト72の先端支持部7
4に支持する。この場合、ボルト72の高さ位置が調整
されているので、表面成形型40と裏面成形型62との
間隔が所定の幅に設定される。尚、従来の縦型の成形装
置10においては、所定の厚さになるように成形型を配
置し、更に成形型をボルト等で固定して据え付けなけれ
ばならないので、型組作業が煩雑であったが、本装置で
は内型60を基台20側におくだけでセットできるの
で、極めて容易に型組を行なうことができる。
【0022】この状態で、内型60の裏面成形型62の
投入口69を開け、図15,図10(d)に示すよう
に、表面コンクリートFc上に流動状の裏面コンクリー
トRcを流し込む。また、底壁外面成形型57の上端と
裏面成形型62の上端との間から裏面コンクリートRc
を流し込む。この裏面コンクリートRcの流し込みは、
表面コンクリートFcが完全に硬化する前に行ない、バ
イブレータ75を駆動して表面成形型40に振動を付与
することが望ましい。この場合、振動が加えられている
ので、表面コンクリートFcの折曲部分の組織が均一化
し、そのため、表面コンクリートFcの折曲部分にクラ
ックが生じる事態が防止される。そして、数時間養生す
る。これにより、表面コンクリートFc及び裏面コンク
リートRcが一体化させられて硬化させられ、コーナ擁
壁Cが成形される。この場合、裏面コンクリートRcは
内型60の裏面成形型62で押えられるので、裏面コン
クリートRcの傾斜方向への偏りを抑止して成形を確実
にすることができる。
【0023】脱型するときは、内型60をコンベア等で
搬送し取り外し、製品をコンベアで支持しながら、支持
台21を平面位置Aにして表面成形型40,側端面成形
型50及び上端面成形型52を離間させ、それから製品
をコンベアで搬送する。また、別の所定角度θのものを
成形する場合には、上記と同様に、支持台位置決め機構
30のシャフト31の長さを調整して支持台21の折曲
位置Bにおける角度調整をし、表面成形型40の角度調
整を行なうとともに、内型60の固定アーム68の長さ
を調整して裏面成形型62の角度調整を行なって、型組
を行なえば良い。この場合、支持台位置決め機構30の
シャフト31の長さを調整し、内型60の固定アーム6
8の長さを調整するだけで角度調整を行なうことができ
るので、極めて容易に型組を行なうことができる。
【0024】更にまた、上記実施の形態においては、直
壁が層状に成形されない1種類のコンクリートで成形さ
れるコーナ擁壁Cを製造することもできる。この場合に
は、図12に示すように、内型の位置決めを行なった
後、図14に示すように、側端面成形型50及び上端面
成形型52を型組し、支持台21を折曲位置Bに回動
し、表面成形型40を所定角度θになるように表面成形
型40の連続線44で折り曲げ移動させる。次に、図1
5に示すように、内型60をコンベア80等で搬送し、
裏面成形型62の前端を上端面成形型52に支持し、セ
ンターフレーム66の突出部70を内型位置決め機構7
1のボルト72の先端支持部74に支持する。そして、
この状態で内型60の裏面成形型62の投入口69を開
け、図15に示すように、流動状のコンクリートを流し
込む。また、底壁外面成形型57の上端と裏面成形型6
2の上端との間からコンクリートを流し込む。そして、
数時間養生する。これにより、1種類のコンクリートで
成形されるコーナ擁壁Cが成形される。
【0025】尚、上記実施の形態においては、各型の寸
法や所定角度を適宜に設定して良いことは勿論である。
また、上記実施の形態では、表面成形型40が模様を成
形する型体42を有しているが、必ずしもこれに限定さ
れるものではなく、コーナ擁壁Cの表面が平面の場合に
は、可動体41の表面を滑面板にしてこれを型面として
構成しても良く適宜変更して差し支えない。また、上記
実施の形態においては、コンクリート製品としてコーナ
擁壁Cを製造する場合で説明したが、必ずしもこれに限
定されるものではなく、例えば、底壁3のない一対の直
壁だけのものに適用しても良く、要するに、所定角度θ
で連続する一対の直壁を有したコンクリート製品であれ
ば、どのような形状のものでも適用できる。また、この
場合、直壁が2種のコンクリートで層状に成形されるも
のに限らず、層状に成形されない1種類のコンクリート
で成形されるコンクリート製品であっても良いことは勿
論である。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のコンクリ
ート製品の成形装置によれば、一対の表面成形型を平面
状態から折り曲げることができるようにしたので、表面
コンクリートと裏面コンクリートとが層状に成形され所
定角度で連続する一対の直壁を有したコンクリート製品
を成形する際、表面コンクリートが硬化する前の可撓状
態時に表面成形型を折り曲げ、その後、裏面コンクリー
トを流し込んで硬化させて、表面コンクリートが型面上
を傾斜に沿って流動してしまうことを防止して成形でき
ることから、このような所定角度で連続する直壁を有し
た層状のコンクリート製品を容易に成形することがで
き、極めて有用に活用することができる。また、直壁を
層状に成形する専用機ではなく、直壁が層状に成形され
ない1種類のコンクリートで成形されるコンクリート製
品も製造できるので、汎用性を持たせることができる。
特に、支持台の移動だけで表面成形型の角度調整を行な
うことができるので、従来の装置に比較して、極めて容
易に型組を行なうことができるという効果がある。そし
て、直壁の裏面を成形する内型を備えた場合には、裏面
コンクリートを流し込む際、内型で裏面コンクリートを
押えることができるので、裏面コンクリートの傾斜方向
への偏りを抑止して成形を確実にすることができる。
【0027】また、底壁に立設され所定角度で連続する
一対の直壁を有したコンクリート製品を成形できるよう
に、一対の表面成形型を平面状態から折り曲げることが
できるようにし、側端面成形型,上端面成形型,底壁外
面成形型及び内型を備えた場合には、上記と同様に、直
壁を層状に容易に成形することができるとともに、同時
に底壁も成形できる。また、直壁が層状に成形されない
1種類のコンクリートで成形されるコンクリート製品に
も対応でき、特に、支持台の移動だけで表面成形型の角
度調整を行なうことができるので、従来の装置に比較し
て、極めて容易に型組を行なうことができる。更に、従
来の縦型の成形装置においては、所定の厚さになるよう
に成形型をボルト等で固定して据え付けなければならな
いので、型組作業が煩雑であったが、本発明では、表面
成形型を折り曲げ、内型を搬送して設けるだけなので、
極めて容易に型組を行なうことができる。
【0028】更にまた、支持台に表面成形型に振動を与
えるバイブレータを設けた場合には、表面コンクリート
と裏面コンクリートとが層状に成形され所定角度で連続
する一対の直壁を有したコンクリート製品を成形する
際、適時に振動を与えて、表面コンクリートの折曲部の
組織を均一化させ、表面コンクリートの折曲部分にクラ
ックが生じる事態を防止することができる。また、支持
台が回動する際に振動を与えて、表面成形型を確実にス
ライドさせて連続線で折り曲げることができるという効
果がある。
【0029】また、内型を、角度調整可能に連結された
一対の裏面成形型と、一対の内面成形型と、内面成形型
の間隔を覆う覆い成形板とを備えて構成した場合には、
裏面成形型の角度調整で種々の角度の内型の型組を行な
うことができ、極めて汎用性が良いものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るコンクリート製品の
成形装置を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るコンクリート製品の
成形装置が成形するコンクリート製品としてのコーナ擁
壁の一例を示す裏側から見た斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態に係るコンクリート製品の
成形装置が成形するコンクリート製品としてのコーナ擁
壁の一例を示す表側から見た斜視図である。
【図4】本発明の実施の形態に係るコンクリート製品の
成形装置の要部を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態に係るコンクリート製品の
成形装置の表面成形型を示し、(a)は側面図、(b)
は裏面図、(c)は表面図である。
【図6】本発明の実施の形態に係るコンクリート製品の
成形装置の支持台位置決め機構を示し、(a)は位置決
め前の状態を示す斜視図、(b)は位置決め支持状態を
示す斜視図である。
【図7】本発明の実施の形態に係るコンクリート製品の
成形装置の内型を示す斜視図である。
【図8】本発明の実施の形態に係るコンクリート製品の
成形装置の内型の要部を示す図である。
【図9】本発明の実施の形態に係るコンクリート製品の
成形装置の内型位置決め機構を示す斜視図である。
【図10】本発明の実施の形態に係るコンクリート製品
の成形装置によって、直壁が層状のコンクリート製品を
成形するときの基本的工程を示す図である。
【図11】本発明の実施の形態に係るコンクリート製品
の成形装置により成形を行なう場合の作用を示す図であ
り、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図12】本発明の実施の形態に係るコンクリート製品
の成形装置により成形を行なう場合の作用を示す図であ
り、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図13】本発明の実施の形態に係るコンクリート製品
の成形装置により成形を行なう場合の作用を示す図であ
り、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図14】本発明の実施の形態に係るコンクリート製品
の成形装置により成形を行なう場合の作用を示す正面図
である。
【図15】本発明の実施の形態に係るコンクリート製品
の成形装置により成形を行なう場合の作用を示す正面図
である。
【図16】コンクリート製品としてのコーナ擁壁の構築
例を示す図である。
【図17】コンクリート製品としてのコーナ擁壁の一例
を示す図である。
【図18】従来のコンクリート製品の成形装置の一例を
示す斜視図である。
【符号の説明】
C コーナ擁壁 K L型擁壁 3 底壁 4 直壁 5 側端面 6 上端面 θ 所定角度 Fc 表面コンクリート Rc 裏面コンクリート S 成形装置 20 基台 21 支持台 A 平面位置 B 折曲位置 30 支持台位置決め機構 40 表面成形型 41 可動体 42 型体 43 側端縁 44 連続線 45 角部成形面 46 長孔 49a ガイドピン 50 側端面成形型 52 上端面成形型 57 底壁外面成形型 60 内型 62 裏面成形型 63 内面成形型 65 覆い成形板 66 センターフレーム 67 連結フレーム 68 固定アーム 69 投入口 70 突出部 71 内型位置決め機構 75 バイブレータ

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定角度で連続する一対の直壁を有した
    コンクリート製品を成形し、上記各直壁の表面を夫々成
    形する一対の表面成形型を有したコンクリート製品の成
    形装置において、 基台と、上記一対の表面成形型を夫々スライド移動可能
    に支持し該表面成形型を互いに連続させて平面上に位置
    させる平面位置及び該表面成形型が上記所定角度になる
    ように該表面成形型を連続線で折り曲げる折曲位置に移
    動可能に上記基台に設けられる一対の支持台と、該支持
    台を上記折曲位置に位置決めする支持台位置決め機構と
    を備えたことを特徴とするコンクリート製品の成形装
    置。
  2. 【請求項2】 上記直壁の裏面を成形する内型を備えた
    ことを特徴とする請求項1記載のコンクリート製品の成
    形装置。
  3. 【請求項3】 底壁及び該底壁に立設され所定角度で連
    続する一対の直壁を有したコンクリート製品を成形し、
    上記各直壁の表面を夫々成形する一対の表面成形型を有
    したコンクリート製品の成形装置において、 基台と、上記一対の表面成形型を夫々スライド移動可能
    に支持し該表面成形型を互いに連続させて平面上に位置
    させる平面位置及び該表面成形型が上記所定角度になる
    ように該表面成形型を連続線で折り曲げる折曲位置に移
    動可能に上記基台に設けられる一対の支持台と、該支持
    台を上記折曲位置に位置決めする支持台位置決め機構
    と、上記表面成形型に設けられ上記底壁及び直壁の側端
    面を成形する側端面成形型と、上記表面成形型に設けら
    れ上記直壁の上端面を成形する上端面成形型と、上記基
    台に設けられ底壁の外面を成形する底壁外面成形型と、
    上記表面成形型,側端面成形型及び上端面成形型の型組
    後に搬送されて設けられ上記直壁の裏面及び底壁の内面
    を成形する内型とを備えたことを特徴とするコンクリー
    ト製品の成形装置。
  4. 【請求項4】 上記支持台に設けられ該支持台上の表面
    成形型に振動を与えるバイブレータを設けたことを特徴
    とする請求項1,2または3記載のコンクリート製品の
    成形装置。
  5. 【請求項5】 上記内型を、上記一対の直壁の裏面を夫
    々成形し互いに角度調整可能に連結された一対の裏面成
    形型と、該裏面成形型に夫々設けられ互いに所定間隔離
    間して底壁の内面の外側部分を成形する一対の内面成形
    型と、該一対の内面成形型の間隔を覆い該間隔に対応す
    る底壁の内側部分を成形する覆い成形板とを備えて構成
    したことを特徴とする請求項3または4記載のコンクリ
    ート製品の成形装置。
JP8150556A 1996-06-12 1996-06-12 コンクリート製品の成形装置 Expired - Lifetime JP2881296B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8150556A JP2881296B2 (ja) 1996-06-12 1996-06-12 コンクリート製品の成形装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8150556A JP2881296B2 (ja) 1996-06-12 1996-06-12 コンクリート製品の成形装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09327806A JPH09327806A (ja) 1997-12-22
JP2881296B2 true JP2881296B2 (ja) 1999-04-12

Family

ID=15499470

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8150556A Expired - Lifetime JP2881296B2 (ja) 1996-06-12 1996-06-12 コンクリート製品の成形装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2881296B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104029377A (zh) * 2014-06-11 2014-09-10 杭州宝丽泰塑胶机械有限公司 可调式脊瓦成型装置

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112171852B (zh) * 2020-09-30 2021-04-27 湖南领建科技有限责任公司 一种加气混凝土砌块制备工艺

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104029377A (zh) * 2014-06-11 2014-09-10 杭州宝丽泰塑胶机械有限公司 可调式脊瓦成型装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09327806A (ja) 1997-12-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4680020B2 (ja) プレキャスト板成形用型枠
TWM595112U (zh) 翻轉裝置
JP2881296B2 (ja) コンクリート製品の成形装置
JP2881295B2 (ja) コンクリート製品の成形方法
JPH1080911A (ja) コンクリート製品の成形装置
TW202132197A (zh) 翻轉裝置
JP2881643B2 (ja) コンクリートブロックの製造方法及び型枠装置並びにコンクリートブロックの施工方法
JPH10202630A (ja) コンクリート製品成形用型枠装置
CN220614390U (zh) 一种混凝土预制构件模具
JP4862802B2 (ja) 曲面パネルの製造装置及び製造方法
JPS593250B2 (ja) 建築物用成形品の成形型装置
JPH0669682B2 (ja) L形コンクリート板の製造装置
CN210996343U (zh) 一种铸造生产用的砂型翻转装置
CN219311567U (zh) 预制构件用组合式模板
JP2642596B2 (ja) 型 枠
JPH1177641A (ja) コーナブロック成形用型枠
JPS5953439B2 (ja) カルバ−ト等の移動内型枠装置
JPS6029382Y2 (ja) 枠組装置の枠材の位置決め装置
JPH09104013A (ja) 板状コンクリート製品の製造方法
JPH0243689Y2 (ja)
JPH0540962Y2 (ja)
JPH0556419U (ja) 射出成形用金型装置
JPH09286016A (ja) 水ぬき孔を有するコンクリート板の製造装置
JPH04100812U (ja) 擁壁ブロツクのコーナー型枠
JPH0742174A (ja) L型擁壁