JP2881170B2 - 加減算器 - Google Patents
加減算器Info
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Description
一定のビット数のデータを出力する機器からのデータを
用いた減算方式について改良した加減算器に関する。
Degital)変換器は様々な用途で用いられてお
り、また、多くの回路において、このA/D変換器出力
が加減算器における加減算用のデータとして用いられ
る。
正負電圧の場合、一般に、データとして正負の値を出力
するバイポーラ型のA/D変換器が用いられている。
ビットとする場合が多く、Nビットで表現できる数の範
囲は−2N-1 (負の最大値)〜2N-1 −1(正の最大
値)となる。例えば、8ビットのA/D変換器では−1
28〜127のデータを扱えることになる。
ルデータを加減算する場合を考える。一般に2進法では
減算は2の補数を用いることで実現される。2の補数
は、与えられた2進数の全ビットを反転し(これを1の
補数という)、1を加えることによって得られる。つま
り、減算は2の補数を加算することで実現できるので、
最終的な加減算は加算器のみによって実行可能となる。
ルデータを加減算する従来の加減算器の一例を示す構成
図である。
器31は、アナログの入力信号をNビットのデジタルデ
ータに変換する。
加減セレクタ32を通り、そのまま加算器33に入力さ
れ、もう一方の加算値aに加算される。なお、加算器3
3は、Nビットデータの最大値を越えて加算することが
可能となっている。
器34で全ビットを反転し、”1”を+1加算器35で
加えている。これにより、2の補数が実現できるので、
加減セレクタ32で+1加算器35の出力を選択するこ
とにより、負のデータの加算を加算器33で実行し、減
算が実現する。
以下のような問題が生じる。
最上位ビットである8ビット目を符号ビットとする負の
最大値は−128であり、2進法で表すと”10000
000”となる。これを2の補数のルールに従って、ビ
ット反転をすると”01111111”となる。
と、”10000000”となるが、この値は元の値そ
のものである。すなわち、この場合では元の−128が
+128に変換されることになり、これを加算するとそ
の差は256(=28 )となることがわかる。この差は
そのまま誤差となってしまう。
ットのA/D変換器の出力が負の最大値を示すとき、2
N の誤差を生じることになる。
ルデータを加減算する従来の加減算器の他の例を示す構
成図である。
改善するための一般的な手法が適用されている。
1からのNビットデジタルデータがN+1ビット拡張器
36によって、(N+1)ビットのデータに変換され
る。ここでは、Nビットの最上位ビットと同じものを1
ビット最上位に付加することで、(N+1)ビット目を
符号ビットとして扱うことができる。
場合と同様にして加減算が実行される。ただし、ここで
はビット反転器34´及び+1加算器35´はN+1ビ
ットで扱われている。したがって、負の最大値を扱う際
の2N の誤差を生じることはない。
器ではA/D変換器からの負の最大値を扱う際に2N の
誤差を生じるという問題点を有する。この問題は、A/
D変換器を用いた場合に限らず、加減算に用いるデジタ
ルデータの供給機器が一定のビット数の正負データを出
力する機器である場合に生じるものである。
5に示すように、ビット拡張をするための回路としてN
+1ビット拡張器36を付加する必要があり、さらに、
ビット反転器34´及び+1加算器35´もN+1ビッ
トで構成させる必要がある。しかし、この場合、実際に
取扱うデータサイズよりも大きなビット数の回路が構成
されることになり、ハードウェア資源の効率的な使用が
できないという問題点を生じる。
められ、その強度分布が正規分布をするときは、負の最
大値が入力される確率は非常に低いものとなるので、こ
のような場合では、図5に示す回路は特に非効率的なも
のとなる。
れたもので、負の最大値を加減算のデータとして扱う場
合に生じる2N の誤差を、ビット拡張をするための余分
な回路を付加することなく補正可能とした加減算器を提
供することを目的とする。
に、本発明は、入力される2つの加減算データの内、少
なくとも1つが正負情報を含む一定のビット数のデータ
を出力するA/D変換器からのデジタルデータであっ
て、このデジタルデータが正のデータであるとき、その
まま加算を実行し、また、デジタルデータが負のデータ
であるとき、このデジタルデータの2の補数を加算する
ことにより減算を実行する加算器を有する加減算器にお
いて、デジタルデータが一定のビット数で示される負の
最大値であるか否かを検出する負最大値検出手段と、こ
の負最大値検出手段によってデジタルデータが負の最大
値であると検出されたとき、このデジタルデータの2の
補数に代えて、当該デジタルデータの1の補数を加算器
に入力する負数データ補正手段とを備えた加減算器であ
る。
は、入力される2つの加減算データの内、少なくとも1
つが正負情報を含む一定のビット数のデータを出力する
A/D変換器からのデジタルデータが用いられている。
きは、当該データはそのまま加算器に入力されて加算が
実行されている。一方、当該デジタルデータが負のデー
タであるときは、このデジタルデータの2の補数が上記
加算器に入力され、これを加算することによって減算が
実行されている。
あるときには、当該データの2の補数は上記一定のビッ
ト数で表現できない数値となるので、その算出結果は異
常な値となってしまう。具体的には、例えば正負の符号
を最上位ビットに設定している装置では、一定のビット
数Nに対して2N の誤差を生じる値となる。
力するデータを補正する。
ルデータが一定のビット数で示される負の最大値である
か否かが検出される。
ると検出されたとき、負数データ補正手段によって、デ
ジタルデータの2の補数に代えて、当該デジタルデータ
の1の補数を加算器が入力される。つまり、上記一定の
ビット数で表現できる数値である。
の場合でも、その誤差は2N のような大きな値となら
ず、1に止めることができる。
示す構成図である。
セレクタ2と、加算器3と、ビット反転器4と、+1加
算器5と、バイパス6と、+1加算セレクタ7と、負最
大値検出部8とによって構成されている。
8ビットのデジタルデータに変換するバイポーラ型のA
/D変換器であり、タイミングクロックが入力されるご
とにA/D変換を行って、8ビットのデジタルデータを
出力するようになっている。加減セレクタ2は、A/D
変換器1から直接のデジタルデータを加算側端子2aか
ら入力し、又は、+1加算セレクタ7からのデジタルデ
ータを減算側端子2bから入力すると共に、外部からの
加減切換信号s1を入力するようになっている。そし
て、外部より入力された加減切換信号s1が”加算”で
あれば、加算側端子2aから入力されるデータを加算器
3に出力し、加減切換信号s1が”減算”であれば、減
算側端子2bから入力されるデータを加算器3に出力す
る。
置からの加算値aと加減セレクタ2から出力された加算
値bとをタイミングクロックに同期して加算し、加算結
果を出力する。ここで、加算値bが、加減セレクタ2の
加算側端子2aからのデータであれば、加算をすること
になり、減算側端子2bからのデータであれば、減算を
する。
8ビットのデジタルデータを反転し、これを+1加算器
5に入力すると共に、バイパス6を介して+1加算セレ
クタ7の入力B側に入力する。
1”を加算し、+1加算セレクタ7の入力A側に入力す
る。
力A側からA/D変換器1出力の2の補数が入力され、
入力B側からビット反転器4で反転された値、すなわち
A/D変換器1出力の1の補数が入力される。
から入力される負最大値検出信号s2に従って入力A側
と入力B側とを切り換える。すなわち、A/D変換器1
出力が負の最大値である場合には、入力B側にし、それ
以外のときは入力A側にする。
の出力を調べ、これが負の最大値である場合に、負最大
値検出信号s2としての検出信号を出力する。
の詳細構成の一例を示す回路図である。
に対応する負の最大値のデータが負最大値保存部8に記
憶されている。
て8ビットのバイポーラ型を用いているので、負最大値
保存部9に実際に保存されている値は、2進法での”1
0000000”、すなわち10進法での−128であ
る。したがって、負最大値保存部9の各ビット9aには
上位ビットより”1”,”0”,”0”,”0”,”
0”,”0”,”0”,”0”がそれぞれ記憶されてい
る。
負最大値保存部9の各ビット9aとA/D変換器1出力
の各ビットとのexclusiveOR10のAND1
1をとり、その反転出力を負最大値検出信号s2として
+1加算セレクタ7に送出する。
最大値であるときのみ、負最大値検出信号s2として”
1”が出力され、それ以外のときは”0”が出力され
る。
算セレクタ7に直接入力するためのバイパス6と当該+
1加算セレクタ7とは、負数データ補正手段の一例を構
成している。
加減算器の動作について説明する。まず、アナログ信号
がA/D変換器1に入力され、当該信号がデジタルデー
タに変換された信号は2分岐される。
れ、加減切換信号s1が”加算”の場合はその出力が加
算値bとして加算器3に入力される。
され、その出力は更に2分岐される。ビット反転器4の
出力は+1加算器5で2の補数に変換される場合(A)
と、バイパス6を介してそのまま+1加算セレクタに入
力される場合(B)とに分けられる。
切り替え信号としての負最大値検出信号s2が負最大値
検出部8から出力される。
大値以外のデジタルデータを減算する場合である。この
とき、加減切換信号s1が”減算”であれば、2の補数
が加算値bとして用いられ、減算動作が行われる。
大値を検出した場合であり、このとき、加減切換信号s
1が”減算”であれば、1の補数が加算値bとして用い
られ、減算動作が行われる。
ことによって+1を加算しないことにより、従来のNビ
ットのバイポーラ型A/D変換器に見られた2N の誤差
は1にまで低減できる。
負の最大値は−128であり、2進法では”10000
000”である。これをビット反転すると”01111
111”となる。
施例の場合、これを減算することになる。すなわち、本
来128を減算すべきところを127を減算するわけで
ある。したがって、減算による誤差が1(=128−1
27)生じることになる。
で、本実施例では従来に比べ、誤差が1/2N に低減し
ている。
が生じたときの誤差を2N でなく1に低減できるが、次
に、負の最大値が生じる確率と、その場合生じる1の誤
差が加減算を行う際にどの程度演算結果に影響を与える
かについて説明する。
と、その都度1の誤差が生じるので、長時間の加減算
(特に減算)の影響が累積される場合には、最終的に大
きな誤差となる可能性がある。
する雑音がアナログ信号として入力される場合、負の最
大値付近の発生確率は極めて低い為、誤差が2N から1
に低減された効果は大きくなる。
入力がほとんど雑音で占められ、かつ、その性質が周波
数特性を有さないホワイトノイズのような正規分布を示
す場合、特に顕著にその効果を示す。
である。
マゼル著 佐藤平八訳 ”確率・統計・ランダム過
程”,森北出版(株),1980年)を示しており、そ
の確率密度関数P(x)は次式で与えられる。
(b)に示すようになる。ここで、σ→3σとした場
合、−3σから+3σに分布を持つ確率は99.74%
であることが知られている。
最大値(+3σ以上)とした場合、その確率は各々0.
13%であることがわかる。この範囲をA/D変換器1
のフルスケール電圧とみなすと、負の最大値が発生する
確率は0.13%以下であり、極めて低い。従って、A
/D変換器1へのアナログ入力がホワイトノイズのよう
な正規分布に近い場合、先に示した1の誤差の生じる確
率も低いことになる。上述したように、本実施例による
加減算器は、バイポーラ型のA/D変換器1からの出力
を用いて加減算をするのに、減算については当該出力を
ビット反転してから1を加算した2の補数を加算するこ
とにより実行し、また、当該出力が負の最大値であると
きは、ビット反転したのちバイパス6及び+1加算セレ
クタ7を介して1の補数を加算して減算を実行するよう
にしたので、負の最大値を加減算のデータとして扱う場
合に生じる2N の誤差を、A/D変換器1の出力を1ビ
ット拡張することなく補正することができ、その誤差を
1に止めることができる。
活用を図ることができる。
換器1に対するアナログ入力が、正規分布に近い分布と
なる信号の場合、その誤差を実用上ほとんど無視できる
レベルまで低減させることができる。
ズのように雑音が支配的で、検出すべき信号がこの雑音
に埋もれているようなとき、雑音に埋もれた信号を繰り
返し測定して平均化処理を行って当該信号の検出する場
合等には、本発明を適用すれば、信号検出に優れた効果
を発揮し、かつ、安価で簡便な装置を提供することがで
きる。
1の出力を8ビットのものとしたが、本発明はこれに限
定されるものではなく、A/D変換出力として他のビッ
ト数を出力するものでもよい。
るものでなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々に変形
することが可能である。
の最大値が加減算のデータとして扱われる場合、1の補
数を加算することにより減算を実行するようにしたの
で、このとき、2の補数を用いると生じる2N の誤差
を、ビット拡張をするための余分な回路を付加すること
なく補正可能とした加減算器を提供することができる。
図。
一例を示す回路図。
…ビット反転器、5…+1加算器、6…バイパス、7…
+1加算セレクタ、8…負最大値検出部、9…負最大値
保存部。
Claims (1)
- 【請求項1】 入力される2つの加減算データの内、少
なくとも1つが正負情報を含む一定のビット数のデータ
を出力するA/D変換器(1)からのデジタルデータで
あって、このデジタルデータが正のデータであるとき、
そのまま加算を実行し、また、前記デジタルデータが負
のデータであるとき、このデジタルデータの2の補数を
加算することにより減算を実行する加算器(3)を有す
る加減算器において、 前記デジタルデータが前記一定のビット数で示される負
の最大値であるか否かを検出する負最大値検出手段
(8)と、 この負最大値検出手段(8)によって前記デジタルデー
タが負の最大値であると検出されたとき、このデジタル
データの2の補数に代えて、当該デジタルデータの1の
補数を前記加算器(3)に入力する負数データ補正手段
(6,7)とを備えたことを特徴とする加減算器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30019596A JP2881170B2 (ja) | 1996-11-12 | 1996-11-12 | 加減算器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30019596A JP2881170B2 (ja) | 1996-11-12 | 1996-11-12 | 加減算器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10145227A JPH10145227A (ja) | 1998-05-29 |
JP2881170B2 true JP2881170B2 (ja) | 1999-04-12 |
Family
ID=17881886
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30019596A Expired - Fee Related JP2881170B2 (ja) | 1996-11-12 | 1996-11-12 | 加減算器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2881170B2 (ja) |
-
1996
- 1996-11-12 JP JP30019596A patent/JP2881170B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10145227A (ja) | 1998-05-29 |
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