JP2881165B2 - ボックスカルバート用継手機構 - Google Patents

ボックスカルバート用継手機構

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JP2881165B2
JP2881165B2 JP6832090A JP6832090A JP2881165B2 JP 2881165 B2 JP2881165 B2 JP 2881165B2 JP 6832090 A JP6832090 A JP 6832090A JP 6832090 A JP6832090 A JP 6832090A JP 2881165 B2 JP2881165 B2 JP 2881165B2
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道夫 北脇
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Mutsubushi Rubber Co Ltd
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NIPPON UIKUTORITSUKU KK
Mutsubushi Rubber Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 「発明の目的」 本発明はボックスカルバート用継手機構に係り、コン
クリート製ボックスカルバートを変位可能に連結せしめ
て有効なシール関係を確保し、更には大型化したボック
スカルバートにおいても前記シール関係を適切に得しめ
ようとするものである。
(産業上の利用分野) 敷設されるボックスカルバート間における変位可能な
シール継手機構。
(従来の技術) 土層中にボックスカルバートを敷設して流体その他の
搬送路を形成し、あるいは送電線、ガス管、通信用ケー
ブルなどを収容設定し、更には交通機関や通路などを形
成することについては種々に実施されている。従ってこ
のようなボックスカルバート間の連結をなすことについ
てもそれなりの工夫がなされている。
即ちモルタルなどの目地材を充填して連結せしめるこ
とが一般的であったが、近似においてはゴム質などのシ
ール材ないしパッキング材を介装し、ボックスカルバー
トに設けたアンカボルトやボックスカルバートとシール
材ないしパッキング材に挿通された締結ボルトにより連
結緊締することが一般化されつつある。
(発明が解決しようとする課題) 前記したようにモルタルのような目地材を充填連結し
たものにおいては若干の地盤変動ないし伸縮により連結
シール構造が簡易に破損せしめられる不利があり、従っ
て行地下水の漏洩や搬送流体などの漏洩が発生し易い。
このような不利は上記のようにボックスカルバートに
設けたアンカーボルトを用いると共にシール材ないしパ
ッキング材を介装して締結したものにおいては上記した
ような地盤変動などに対して相当の抵抗作用をなし、簡
易に漏洩を生ずることがないが、剛体であるボックスカ
ルバート自体において地盤変動時などの屈曲伸縮に対処
するものであるから限度があり、所定値以上の屈曲伸縮
が発生した場合にはボックスカルバートを損傷せしめ、
又介装されたパッキング材またはシール材がその締め代
を越えてボックスカルバート間の間隙に追従できないこ
とからやはり漏洩発生を避け得ない。
上記のようにボックスカルバートの端面間に介装した
ゴム質などのシール材またはパッキング材で地盤変動時
などの屈曲伸縮に対処するにはシール材などの厚みを相
当に大とすることが締め代を大として、屈曲伸縮許容値
を大とする所以であり、斯うしてシール材などの厚みが
大となった場合においてはその緊締操作が困難となる。
即ち一辺が少くとも2mを超え、数mにも達するような近
似において上記のようにシール材などを緊締するための
ボルト数は1つの端面間で少くとも数十個以上、一般的
に100個以上に達し、そうした多数のボルトを肉厚の大
きいシール材などの弾力に抗して均一状態に締着するこ
とは多くの工数を必要とするだけでなく、また著しく困
難である。
又ボックスカルバートの端面における厚さも200mm以
上に達するようなこととなり斯うした端面間に介装され
るシール材などの厚さが上記のようにして大となると、
そうしたシール材などを得るための素材量、その重量も
非常に大きいものとならざるを得ない。
「発明の構成」 (課題を解決するための手段) 本発明は前記したような従来のものの課題を解消する
ように検討して創案されたものであって、以下の如くで
ある。
1. 接続すべきボックスカルバートの端面間における内
面側にシール材を設けるための段部を対設し、それらの
段部間に中間をボックスカルバートの内面側へ屈曲させ
両側に取付部を形成したシール材を設け、該シール材に
おける段部側面に対して接合した取付部に断面T型の押
え部体を添装せしめ、該押え部体を介して前記したシー
ル材の取付部をボックスカルバートに設けたアンカーボ
ルトにより締着するようにしたことを特徴とするボック
スカルバート用継手機構。
2. 接続すべきボックスカルバートの端面間における内
面側にシール材を設けるための段部を対設し、それらの
段部間に中間をボックスカルバートの内面側へ屈曲させ
両側に取付部を形成した複数のシール材を設け、それら
シール材における段部側面に対し接合した取付部および
複数個のシール材相互を接合させた取付部に断面T型の
押え部材を夫々添装せしめ、それら押え部体を介して前
記したシール材の一端側における取付部をボックスカル
バートに設けたアンカーボルトにより締着すると共にそ
れらシール材相互を接合させた取付部をも前記押え部体
に対する連結ボルトの締着により連結するようにしたこ
とを特徴とするボックスカルバート用継手機構。
3. 接続すべきボックスカルバートの端面間における内
面側にシール材を設けるための段部を対設し、前記端面
間に剛性支持板を上記段部間に突出せしめて介装し、該
剛性支持板と前記段部間に夫々中間をボックスカルバー
トの内面側へ屈曲させ両側に取付部を形成したシール材
を設け、それらシール材における上記段部側面に対して
接合した取付部に断面T型の押え金具を添装し該押え部
体を介してボックスカルバートに設けたアンカーボルト
により締着せしめ、しかも上記した各シール材の前記剛
性支持板に対し接合した各取付部にも断面T型の押え部
体を夫々添装し、それら押え部体を緊締手段により締着
するようにしたことを特徴とするボックスカルバート用
継手機構。
(作用) 接続すべきボックスカルバートの端面間における内面
側にシール材を設けるための段部を対設し、それらの段
部間に中間をボックスカルバートの内面側へ屈曲させ両
側に取付部を形成したシール材を設け、該シール材の取
付部をボックスカルバートに設けたアンカーボルトによ
り締着することによりシール材の全般に締め代を採るこ
となしに連結シールせしめ、しかも地盤変動などに伴う
ボックスカルバート間のずれないし変位に対してシール
材の伸縮を以て対処せしめる。
前記したシール材取付部の締着に当って押え部体を用
いることにより該シール材の取付状態を安定化する。
又該押え部体として断面T型部材を用いることにより
この押え部体を板厚方向および板幅方向の何れにおいて
も補強し、該押え部体を介したボルトなどの締めつけ効
率を高め、しかもT型をなすべく突出した部分により外
圧作用時のシール材膨出を制御する。従って又シール材
を比較的薄層材で形成することを可能にし、上記した押
え部材における補強に伴う薄層化とも相俟って継手機構
に、おける必要素材量を大幅に縮減せしめる。
接続すべきボックスカルバートの端面間に複数個のシ
ール材を設けそれらシール材の取付部に断面T型の押え
部材を添装せしめ、該押え部体を介して前記したシール
材の一端側における取付部をボックスカルバートに設け
たアンカーボルトにより締着すると共にそれらシール材
の他端側における取付部に夫々前記押え部材を添装して
連結することによりボックスカルバート間にシール材に
よる複数の屈曲部を形成してボックスカルバートの伸縮
量を増大し、しかもボックスカルバートの内圧および外
圧作用時、更にはボックスカルバートの変位時において
も押え部材によって補剛すると共に各シール材の夫々に
おける膨出ないし凹入を防止し、それらシール材を略適
正な位置ないし状態に保持する。
接続すべきボックスカルバートの端面間において剛性
支持板を上記段部間に突出せしめて介装し、該剛性支持
板と前記段部間に夫々中間をボックスカルバートの内面
側へ屈曲させ両側に取付部を形成したシール材を設け、
それらシール材における上記段部側面に対して接合した
取付部に断面T型の押え金具を添装し該押え部体を介し
てボックスカルバートに設けたアンカーボルトにより締
着せしめ、しかも上記した各シール材の前記剛性支持板
に対し接合した各取付部にも断面T型の押え部体を夫々
添装し、それら押え部体を緊締手段により締着すること
により剛性支持板がボックスカルバートの端面間に遊離
状態で保持され、即ちボックスカルバートの内圧および
外圧作用時、更にはボックスカルバートの変位時におい
ても中間の剛性支持板の張力均衡を図った移動によりそ
の両側シール材の夫々における膨出ないし凹入を防止
し、それらシール材が略適正な位置ないし状態に保持さ
れ、比較的大きな間隔を採る大型ボックスカルバートの
場合においても安定な接続関係を形成し、上記したよう
な作用関係を維持する。
なおゴムなどによるシール材の剪断剛性は剛性支持板
の自重より大で、従って剛性支持板の重量による垂れ下
りの殆んど生じない設計を選ばしめる。
対向した押え部材のT型突部によって外圧作用におけ
るシール材の膨出を前記のように抑制することによりシ
ール材に作用する張力を低減せしめ、即ち定位置状態で
シール材に作用する張力を一般的に50%前後ないしそれ
以上も低減することが可能でシール材の最大伸び状態で
も30%以上軽減せしめ得、設計製作ないし取扱いを容易
とする。
(実施例) 上記したような本発明によるものの具体的な実施例態
様を添附図面に示すものについて説明すると、第1図に
示すように接続すべきボックスカルバート10、10の端面
11、11間における内面側10aにシール材1を収容設定す
るための段部9、9を対向して形成し、それらの段部
9、9間に中間をボックスカルバート10の内面側10aへ
屈曲8させ、両側に取付部12、12を形成したシール材1
を設け、該シール材1の各取付部12に対して断面T型に
突部21を中間ないし一側に形成した金属その他による剛
体押え部体2を添装せしめ、それら押え部体2を介して
前記取付部12をボックスカルバート10に適宜アンカー部
アングル6を用いて設けたアンカーボルト5に螺合した
ナット4で締着したものである。
なお上記のような押え部体2によるシール材1の取付
けを安定化するため、シール材1の取付部12において、
ボックスカルバート10の内面側に厚肉部13を形成し、又
前記ボルト5の挿通孔周側にも厚肉部14を環設すること
が好ましい。更にシール材1の中間におけるボックスカ
ルバート10の内面側への屈曲は場合によっては2つ以上
を並設したものとすることができる。
前記した本発明によるものは、別に第2図に示すよう
にして実施することができる。即ち上記したような段部
9、9間に前述したようなシール材8を複数個設けるも
ので、それらシール材8、8の一端側における取付部を
ボックスカルバート10に設けたアンカーボルト5によっ
て締着すると共にそれらシール材8、8の他端側取付部
にも夫々前記押え部材2を添装して連結ボルト14で連結
したもので、従って両ボックスカルバート10、10間には
シール材8、8による2つの屈曲部が複合して形成さ
れ、第1図の場合よりも大きな伸縮変位に即応すること
ができる。
上記したような本発明によるものが、適用されるべき
ボックスカルバート10が大型であり、あるいはボックス
カルバート10、10間に伸縮ないし屈曲、偏心量を比較的
大としなければならないような場合には第3図に示すよ
うにシール材1が複合して各段部9毎に用いられ、それ
らシール材1における端面11側の取付部12間に剛性支持
板15を上記段部9より端面11、11間に突出せしめて介装
し、第1図に示したようなアンカーボルト5による締着
と共に剛性支持板15とシール材1、1との間においても
断面T型押え部体2を添装した緊締手段14による緊締連
結をなすものである。
上記したような本発明によるものはシール材1の屈曲
部8によってボックスカルバート10、10間における屈
曲、伸縮ないし偏心が適宜に得られることは明かであ
り、上記した第3図に示すものの場合には第4、5図に
示すように相当に大きな伸縮ないし屈曲偏心が殆んど拘
束のない状態で得られる。しかも内圧作用時には第4図
のようにシール材1が段部9で受けられ、又外圧作用時
には第5図に示すように対向した押え部体2の突部21に
よって受けられるので何れにしてもボックスカルバート
10間に挟み込まれたりボックスカルバート10の内面より
膨出したりすることがない。
地盤変動などによるボックスカルバート10、10間の偏
心時においても第6、7図に示すように外圧および内圧
が作用した場合に有効且つ安定なシール関係が形成され
る。
「発明の効果」 以上説明したような本発明によるときはボックスカル
バートの接続に関して接続部での伸縮、偏心、屈曲を大
幅に拡大許容し、又厚肉のシール材ないしパッキング材
を必要とせず、工数が多くて均一な緊締を得ることの困
難さを解消して的確な緊締連結状態を形成せしめ、しか
も有効なシール関係を形成確保し、経済的に有効なボッ
クスカルバートの緊密シールを実現し得るものであっ
て、特に大型化した近似のボックスカルバートの連結を
遊離に実施し得るものであるから工業的にその効果の大
きい発明である。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の技術的内容を示すものであって、第1図
は本発明による1つの実施態様を示した部分的断面図、
第2図はその別の実施態様についての断面図、第3図は
更に別の実施態様の断面図、第4図と第5図はその伸長
状態で内圧が作用した場合と外圧が作用した場合の各断
面図、第6図と第7図はその伸長と共に偏心した状態に
ついての内圧作用時と外圧作用時の各断面図を示すもの
である。 然してこれらの図面において、1はシール材、2は剛性
押え部体、3は剛性支持板、4はナット、5はアンカー
ボルト、6はアンカー部アングル、8はシール材屈曲
部、9は段部、10はボックスカルバート、10aはその内
面側、11はその端面、12はシール材の取付部、13、14は
その厚肉部を示すものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭55−118059(JP,U) 実開 昭51−8660(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E03F 3/04 F16L 27/10

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】接続すべきボックスカルバートの端面間に
    おける内面側にシール材を設けるための段部を対設し、
    それらの段部間に中間をボックスカルバートの内面側へ
    屈曲させ両側に取付部を形成したシール材を設け、該シ
    ール材における段部側面に対して接合した取付部に断面
    T型の押え部体を添装せしめ、該押え部体を介して前記
    したシール材の取付部をボックスカルバートに設けたア
    ンカーボルトにより締着するようにしたことを特徴とす
    るボックスカルバート用継手機構。
  2. 【請求項2】接続すべきボックスカルバートの端面間に
    おける内面側にシール材を設けるための段部を対設し、
    それらの段部間に中間をボックスカルバートの内面側へ
    屈曲させ両側に取付部を形成した複数個のシール材を設
    け、それらシール材における段部側面に対し接合した取
    付部および複数個のシール材相互を接合させた取付部に
    断面T型の押え部体を夫々添装せしめ、それら押え部体
    を介して前記したシール材の一端側における取付部をボ
    ックスカルバートに設けたアンカーボルトにより締着す
    ると共にそれらシール材相互を接合させた取付部をも前
    記押え部体に対する連結ボルトの締着により連結するよ
    うにしたことを特徴とするボックスカルバート用継手機
    構。
  3. 【請求項3】接続すべきボックスカルバートの端面間に
    おける内面側にシール材を設けるための段部を対設し、
    前記端面間に剛性支持板を上記段部間に突出せしめて介
    装し、該剛性支持板と前記段部間に夫々中間をボックス
    カルバートの内面側へ屈曲させ両側に取付部を形成した
    シール材を設け、それらシール材における上記段部側面
    に対して接合した取付部に断面T型の押え金具を添装し
    該押え部体を介してボックスカルバートに設けたアンカ
    ーボルトにより締着せしめ、しかも上記した各シール材
    の前記剛性支持板に対し接合した各取付部にも断面T型
    の押え部体を夫々添装し、それら押え部体を緊締手段に
    より締着するようにしたことを特徴とするボックスカル
    バート用継手機構。
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