JP2879958B2 - 内燃機関用ピストン - Google Patents

内燃機関用ピストン

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JP2879958B2 JP23451090A JP23451090A JP2879958B2 JP 2879958 B2 JP2879958 B2 JP 2879958B2 JP 23451090 A JP23451090 A JP 23451090A JP 23451090 A JP23451090 A JP 23451090A JP 2879958 B2 JP2879958 B2 JP 2879958B2
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piston
reinforcing wall
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bosses
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忠 永田
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、内燃機関用ピストンに関する。
(従来の技術) 内燃機関用ピストンはピストンピンを介してコンロッ
ドの小端部に連結されているが、該ピストンの円筒部の
内側にはピン孔を有する一対のボス部径方向に対抗して
形成されており、該ボス部のピン孔にピストンピンが装
着されている。
(発明が解決しようとする課題) ところで、従来のピストンにあっては、ボス部と頂部
との間が中実に構成されていた(例えば、特開昭62−23
3455号公報参照)ため、ピンボス部には高い剛性が確保
される反面、燃焼室からの高熱がボス部に伝わり易く、
ボス部のピン孔内周面とピストンピン外周面との間で凝
着摩耗が発生する虞があるという問題があった。
本発明は上記問題を鑑みてなされたもので、その目的
とする処は、ボス部の剛性を高く保ちつつ、ボス部への
高熱の伝達を防いでピン孔内周面とピストンピン外周面
との間に凝着摩耗等が発生するのを防ぐことができる内
燃機関用ピストンを提供することにある。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するため、本発明は、シリンダ内を摺
動する円筒部と、燃焼室の一部を形成する頂部を有し、
前記円筒部の内側にピン孔を有する一対のボス部を径方
向に対向して形成するとともに、同円筒部の上部外周面
にピストンリング溝を形成して成る内燃機関用ピストン
において、前記頂部の裏面部と前記一対のボス部の内端
部の上部とを、ピストンピンの軸線と直交する方向に延
びる補強壁でそれぞれ連結し、各補強壁をピストンピン
の軸線方向視にて所定幅の下部から頂部に向かって幅が
順次増大する扇形に形成するとともに、各補強壁の中間
部に貫通孔を設け、頂部中心から前記ピストンリング溝
に至る部分を厚肉に形成し、この肉厚よりも前記補強壁
の肉厚を小さくしたことを特徴とする。
(作用) 内燃機関においてピストンの頂部に爆発力が作用する
と、ボス部にはコンロッド小端部からの爆発力の反力が
ピストンピンを介して作用し、一対のボス部の軸線はハ
の字状に変形し、ボス部の内端側が頂部に最も接近す
る。
而して、本発明ではピストンの頂部に最も接近するよ
う変形するボス部の内端部の上部と頂部の裏面部とを、
ピストンピンの軸線と直交する方向に延び、ピストンピ
ンの軸線方向視扇形を成す補強壁で連結したため、ボス
部の内端部の変形は確実に抑えられ、各補強壁の肉厚を
頂部の肉厚よりも小さくしてもボス部に高い剛性を確保
することができる。
又、上述のように各補強壁の肉厚を小さくすることが
できるため、頂部の熱がボス部に伝わる伝熱面積も小さ
くなり、ボス部の温度上昇によるピン孔の内周面とピス
トンピンの外周面との間に発生する凝着摩耗を防ぐこと
ができる。
更に、各補強壁の中央部は幅広であるため、この部分
に強度に影響しないような貫通孔を設けることができ、
且つ、前述のように各補強壁の肉厚を小さくすることが
できるため、ピストンの軽量化を図ることができる。
尚、貫通孔を補強壁とピストン側壁間の空間を形成する
中子の保持ピンの跡とすれば、保持ピンを利用して貫通
孔を同時に形成することができ、貫通孔を別途形成する
手間を省くことができる。
ところで、本発明に係るピストンは4サイクルエンジ
ンにも適用可能であり、特にコンロッド大端部からピス
トン冷却用オイルを噴出する構造を有する4サイクルエ
ンジンに本発明に係るピストンを採用した場合には、補
強壁とピストンの側壁間の空間に冷却用オイルが流入す
るためにピストンの冷却効果が高められる。
(実施例) 以下に本発明の一実施例を添付図面に基づいて説明す
る。
第1図は本発明に係るピストンの縦断面図、第2図は
第1図のII−II線断面図、第3図は第1図のIII−III線
断面図、第4図は2サイクルエンジンの縦断面図であ
る。
第4図に示す2サイクルエンジン1の概略構成を説明
すると、図中、2はクランクケースであり、これの上部
にはシリンダボディ3とシリンダヘッド4が取り付けら
れている。そして、クランクケース2内にはクランク軸
5がボールベアリング6,6にて回転自在に支承されて収
納されている。
又、前記シリンダボディ3に形成されたシリンダ7に
は本発明に係るピストン20がこれの上部外周に嵌着され
たピストンリング8,9を介して摺動自在に嵌装されてお
り、該ピストン20はピストンピン10によってコンロッド
11の小端部に連結されている。そして、コンロッド11の
大端部はクランクピン12を介して前記クランク軸5のウ
ェブ5a,5aに連結されている。尚、第4図中13,13は掃気
通路である。
ところで、シリンダ7内には前記シリンダヘッド4と
ピストン20とで画成される燃焼室Sが形成され、燃焼室
Sの頂部にはシリンダヘッド4に螺着された点火プラグ
14の先部が臨んでいる。
ここで、本発明に係るピストン20の構成の詳細を第1
図乃至第3図に基づいて説明する。
ピストン20は、アルミニウム合金にて一体鋳造され、
これは前記シリンダ7(第4図参照)内を摺動する円筒
部21と、前記燃焼室S(第4図参照)の一部を形成する
頂部22を有し、円筒部21の内側には一対のボス部23,23
が径方向に対向して形成されており、同円筒部21の上部
外周面には前記ピストンリング8,9(第4図参照)が嵌
合すべきピストンリング溝24,25が形成されている。
ところで、前記各ボス部23には前記ピストンピン10
(第4図参照)が嵌装されるべきピン孔23aが形成され
ており、該ボス部23の内端部の上部と頂部22の裏面部と
は、ピストンピン10の軸線と直交する方向に延びる補強
壁26によって連結されている。
上記各補強壁26は、第3図に示すように、ピストンピ
ン10の軸線方向視にて所定幅の下部から頂部に向かって
幅が順次増大する扇形に形成され、その中間部には2つ
の円孔26a,26aが形成されている。
本実施例では、上記円孔26a,26aは鋳造時に補強壁26
とピストン側壁間の空間を形成する中子を保持すべきピ
ン(図示せず)の跡として形成されたものであり、この
ように保持ピンを利用して円孔26a,26aを同時に形成す
れば、これらを別途形成する手間を省くことができる。
尚、鋳造時に中子を下方から保持するようにする方法も
可能である。
又、ピストン20の頂部22の中心からピストンリング溝
24,25に至る部分aは厚肉に形成され、その肉厚t1(一
定ではない)よりも前記各補強壁26の肉厚t2の方が小さ
く(t2<t1)設定されている。
而して、2サイクルエンジン1においてピストン20の
頂部22に爆発力が作用すると、ボス部23,23にはコンロ
ッド11の小端部からの爆発力の反力がピストンピン10を
介して作用し、一対のボス部23,23の軸線はハの字状に
変形し、ボス部23,23の内端側が頂部に最も接近する。
然るに、本実施例ではピストン20の頂部22に最も接近
するよう変形するボス部23,23の内端部の上部と頂部22
の裏面部とを、ピストンピン10の軸線と直交する方向に
延び、ピストンピン10の軸線方向視扇形を成す補強壁2
6,26で連結したため、ボス部23,23の内端部の変形は確
実に抑えられ、各補強壁26の肉厚t2を頂部22の肉厚t1
りも小さく(t2<t1)しても各ボス部23に高い剛性を確
保することができる。
又、上述のように各補強壁26の肉厚t2を小さくするこ
とができるため、頂部22の熱がボス部に伝わる伝熱面積
も小さくなり、ボス部23,23の温度上昇によるピン孔23
a,23aの内周面とピストンピン10の外周面との間に発生
する凝着摩耗を防ぐことができる。
更に、各補強壁26の中央部は幅広であるため、この部
分に強度に影響しないような円孔26a,26aを設けること
ができ、且つ、前述のように各補強壁26の肉厚t2を小さ
くすることができるため、ピストン20の軽量化を図るこ
とができる。
尚、以上は本発明を特に2サイクルエンジン用ピスト
ンに適用した例について述べたが、本発明に係るピスト
ンは4サイクルエンジンにも適用可能であり、特にコン
ロッド大端部からピストン冷却用オイルを噴出する構造
を有する4サイクルエンジンに本発明に係るピストンを
採用した場合には、補強壁とピストンの側壁間の空間に
冷却用オイルが流入するためにピストンの冷却効果が高
められる。
(発明の効果) 以上の説明で明らかなように、本発明によれば、シリ
ンダ内を摺動する円筒部と、燃焼室の一部を形成する頂
部を有し、前記円筒部の内側にピン孔を有する一対のボ
ス部を径方向に対向して形成するとともに、同円筒部の
上部外周面にピストンリング溝を形成して成る内燃機関
用ピストンにおいて、前記頂部の裏面部と前記一対のボ
ス部の内端部の上部とを、ピストンピンの軸線と直交す
る方向に延びる補強壁でそれぞれ連結し、各補強壁をピ
ストンピンの軸線方向視にて所定幅の下部から頂部に向
かって幅が順次増大する扇形に形成するとともに、各補
強壁の中間部に貫通孔を設け、頂部中心から前記ピスト
ンリング溝に至る部分を厚肉に形成し、この肉厚よりも
前記補強壁の肉厚を小さくしたため、ボス部の剛性を高
く保ちつつ、ボス部への高熱の伝熱の伝達を防いでピン
孔内周面とピストンピン外周面との間に凝着摩耗等が発
生するのを防ぐことができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係るピストンの縦断面図、第2図は第
1図のII−II線断面図、第3図は第1図のIII−III線断
面図、第4図は2サイクルエンジンの縦断面図である。 1…2サイクルエンジン(内燃機関)、7…シリンダ、
20…ピストン、21…円筒部、22…頂部、23…ボス部、23
a…ピン孔、24,25…ピストンリング溝、26…補強壁、26
a…円孔(貫通孔)、a…頂部中心からピストンリング
溝に至る部分、S…燃焼室、t1…部分aの肉厚、t2…補
強壁の肉厚。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリンダ内を摺動する円筒部と、燃焼室の
    一部を形成する頂部を有し、前記円筒部の内側にピン孔
    を有する一対のボス部を径方向に対向して形成するとと
    もに、同円筒部の上部外周面にピストンリング溝を形成
    して成る内燃機関用ピストンにおいて、 前記頂部の裏面部と前記一対のボス部の内端部の上部と
    を、ピストンピンの軸線と直交する方向に延びる補強壁
    でそれぞれ連結し、各補強壁をピストンピンの軸線方向
    視にて所定幅の下部から頂部に向かって幅が順次増大す
    る扇形に形成するとともに、各補強壁の中間部に貫通孔
    を設け、頂部中心から前記ピストンリング溝に至る部分
    を厚肉に形成し、この肉厚よりも前記補強壁の肉厚を小
    さくしたことを特徴とする内燃機関用ピストン。
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JP5073522B2 (ja) * 2008-02-15 2012-11-14 本田金属技術株式会社 内燃機関のピストン

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