JP2879389B2 - ハロゲン化銀カラー写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー写真感光材料

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JP2879389B2
JP2879389B2 JP36075791A JP36075791A JP2879389B2 JP 2879389 B2 JP2879389 B2 JP 2879389B2 JP 36075791 A JP36075791 A JP 36075791A JP 36075791 A JP36075791 A JP 36075791A JP 2879389 B2 JP2879389 B2 JP 2879389B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハロゲン化銀カラー写
真感光材料に関し、更に詳しくは、鮮鋭姓及び色再現性
に優れ、高感度でカブリの少ないハロゲン化銀カラー写
真感光材料に関する。
【0002】
【発明の背景】近年、写真業界においては、迅速処理が
可能で、鮮鋭姓、色再現性等に優れた高画質のハロゲン
化銀写真感光材料が望まれており、またカブリが少なく
十分な感度を有していることが、ハロゲン化銀写真感光
材料に要求される重要な性能である。
【0003】迅速処理達成においては、感光材料に使用
されるハロゲン化銀乳剤のハロゲン化銀粒子の形状、大
きさ及び組成が現像速度等に大きく影響を及ぼすことが
知られており、特にハロゲン組成は影響が大きく、高塩
化物ハロゲン化銀を用いたとき著しく高い現像速度を示
すことが判っている。
【0004】一方、高画質化のためには、鮮鋭姓を向上
されることが最も重要な性能の一つであるが、鮮鋭姓向
上手段としては、支持体の光学特性の改良やハレーショ
ン防止又はイラジエーション防止のため、特定の波長の
光を吸収する染料によりハロゲン化銀写真乳剤層あるい
は、その他の親水性コロイド層を着色する方法が知られ
ている。
【0005】感光材料に用いられる染料は、主に以下の
様な使用形態と役割を果たす。 (1)写真乳剤層に到達する入射光の分光組成をより好
ましくするか、又は入射光量を変化させ感度調節を行
う、つまり不要な光をカットするために感光材料上の写
真乳剤層の支持体より遠い側に着色層を設ける。この様
な着色層はフィルター層と呼ばれ、乳剤層が複数ある場
合、乳剤層と乳剤層の中間の層に設けられる
【0006】(2)写真乳剤層を透過した光が、乳剤層
と支持体との界面あるいは、支持体の乳剤層とは反対の
面で反射されて、再び乳剤層中に入射することによる画
像のボケ、すなわちハレーションを防止するために、乳
剤層と支持体の間、あるいは乳剤層から見て支持体背面
に着色層を設ける。このような着色層はハレーション防
止層と呼ばれ、乳剤が複数ある場合、乳剤層と乳剤層の
中間の層に設けられることもある。
【0007】(3)写真乳剤層中のハロゲン化銀粒子等
による光の散乱(一般にイラジエーションと呼ばれる現
象)を防止するために写真乳剤層を着色する。このよう
な目的で用いられる染料は、その使用目的に応じた良好
な分光吸収特性を有すること、写真処理液中で完全に脱
色され、感光材料中から容易に溶出して処理後に染料に
よる残色汚染がないこと、分光増感された写真乳剤に対
し増減感あるいはカブリなどの悪影響を与えないこと、
更には溶液中又は感光材料中での経時安定性に優れ、変
褪色しないこと等の諸条件を満足しなければならない。
【0008】前記の条件を満足する染料を見出すことを
目的として、多くの研究がなされ、多数の染料が今まで
に提案されており、例えば、英国特許506,385
号、米国特許3,247,127号、特公昭39−22
069号及び同43−13168号等に記載のオキソノ
ール染料、米国特許1、845,404号に代表される
スチリル染料、米国特許2,493,747号、英国特
許1,542,807号等に記載のメロシアニン染料、
米国特許2,843,486号、同3,294,539
号等に記載されたシアニン染料、更には、米国特許2,
865,752号に代表されるアントラキノン染料があ
る。
【0009】これらの染料のうち、オキソノール系染料
及びアントラキノン系染料は、比較的写真乳剤への悪影
響が少なく、従来より、直接鑑賞用ハロゲン化銀写真感
光材料に好んで用いられてきた染料である。
【0010】特に、それらの染料の中でも、迅速処理可
能な高塩化物ハロゲン化銀を用いた、感光材料に使用さ
れるのに適した染料として、欧州特許246,553
号、特開昭64−26850号、特開昭63−2440
34号、特開平1−13447号、同1−196033
号、同2−97940号等に記載された化合物が、上記
染料に求められる性能を比較的満足させるものとして有
用であった。
【0011】また、一方、ハロゲン化銀カラー写真感光
材料では、通常用いられる減色法により、ハロゲン化銀
を増感色素を用いて分光増感し、青感性ハロゲン化銀乳
剤層にはイエロー発色カプラー、緑感性ハロゲン化銀乳
剤層にはマゼンタ発色カプラー、赤感性ハロゲン化銀乳
剤層にはシアン発色カプラーを含有させ、像様露光後、
芳香族第1級アミン系発色現像主薬(以下、単に発色現
像主薬と呼ぶ)を用いて現像処理し、次いで漂白定着処
理することにより色素画像を得る。
【0012】このようにして得られた色素画像には、良
好な、色相を有し、優れた色再現性を実現できること、
長時間、高温、高湿下に保存されたり、光に曝されて
も、変褪色しないこと(以下、これらを画像保存性と称
する)等が望まれる。これらの中で、イエローカプラー
としては、種々の化合物が用いられてきたが、中でも、
アシルアセチアニド系カプラーが上記性能を満足するの
に比較的好ましい化合物として用いられてきた。
【0013】しかしながら、近年ユーザーの益々の高画
質化、高感度化の要望に答えるべく、鮮鋭姓、色再現性
を向上させ、ハロゲン化銀乳剤を高感度化させていく
と、次の様な問題点のあることが判明した。
【0014】(1)色相、発色性等の諸性能に優れたイ
エローカプラーを、高感度化させたハロゲン化銀乳剤と
共に用いると、感度低下という現象が生じ、十分満足で
きる高感度化は達成できないことが判った。
【0015】(2)前記イエローカプラー及び高感度化
させたハロゲン化銀乳剤を含有したハロゲン化銀カラー
写真感光材料に、前記分光吸収特性に優れ、写真処理液
中で脱色され、写真性能に悪影響を及ぼさない染料を用
いた場合、感度低下が促進され、更にはカブリの上昇が
生じるという欠点を有することが判った。
【0016】(3)上記好ましくない現象は、写真乳剤
そのものの感度を上げれば上げるほど生じ易く、基本特
性の良好なイエローカプラーと染料を用いた高感度ハロ
ゲン化銀カラー写真感光材料において、満足できる高感
度化とカブリの低減効果の両立が達成できないというジ
レンマが生じる。
【0017】(4)上記好ましくない現象のうち、感度
低下については、処理時間が短くなればなる程、顕著に
現れ、またカブリ上昇については、発色現像液の補充量
が少ない場合により顕著に現れて、感光材料が劣化す
る。
【0018】(5)市場では、近年短時間処理、また環
境適性向上に伴う現像液が低補充量の傾向にあり、かつ
大規模の現像所から、いわゆるミニラボ、コンパクトラ
ボといわれる小規模の現像所が、増加する傾向の中で、
1日の処理量が少なくなるに伴い、更に補充量は、少な
くなり、(1)〜(3)の問題は、今後益々深刻な問題
となる可能性が大きい。
【0019】
【発明の目的】本発明の目的は、鮮鋭姓、色再現性共に
優れ、かつ高感度でカブリの少ないハロゲン化銀写真感
光材料を提供することにある。本発明の他の目的は、高
塩化銀乳剤を有し、かつ色相が良好で発色性が優れ画像
保存性に優れたイエロー色素形成カプラーを含有した高
感度のハロゲン化銀写真感光材料と共に用いても、カブ
リ上昇等の写真性能に対する悪影響なく、短時間処理に
おいても、残色汚染がない新規染料を含有するハロゲン
化銀写真感光材料を提供することにある。
【0020】
【発明の構成】本発明の上記目的は、 (1)支持体上に少なくとも1層の感光性ハロゲン化銀
乳剤層を設けてなるハロゲン化銀写真感光材料におい
て、前記ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも1層は、塩化
銀含有率が95モル%以上のハロゲン化銀乳剤を含有
し、前記ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも1層が、一般
式〔I〕で示されるイエローカプラーを含有し、前記ハ
ロゲン化銀乳剤層又はその他の親水性コロイド層の少な
くとも1層に、一般式〔II〕又は一般式〔III〕で
示される化合物を含有することを特徴とするハロゲン化
銀写真感光材料。
【0021】
【化5】
【0022】〔式中、R1 はハロゲン原子、アルキル
基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基を表
し、R2 は、水素原子又はベンゼン環に置換可能な基を
表し、mは1又は2の整数を表す。Bは、有機基を表
し、Xは、水素原子又は発色現像主薬の酸化体との反応
により離脱しうる基を表す。〕
【0023】
【化6】
【0024】 〔式中、R、Rは水素原子、アリー
ル基、ヘテロ環基を表し、Z、Zは5員、6員又は
7員複素環を形成するための非金属原子群を表す。L
〜Lはメチン基を表し、n、nは0、1、2の整
数を表す。〕
【0025】
【化7】
【0026】〔式中、R6 、R7 はR4 、R5 と同様の
意味を表し、Z3 はZ1 、Z2 と同様の意味を表す。L
6 〜L10はL1 〜L5 と同様の意味を表し、n3 、n4
は0、1、2の整数を表す。〕
【0027】(2)前記第1項記載のハロゲン化銀乳剤
層に含有されるイエローカプラーが一般式〔I〕−aで
示される化合物であることを特徴とするハロゲン化銀写
真感光材料。
【0028】
【化8】
【0029】〔R3 は、アルキル基、アリール基、シク
ロアルキル基又はアシル基を表し、R2 は、水素原子、
又は、ベンゼン環に置換可能な基を表し、mは1又は2
の整数を表す。Bは有機基を表し、Xは、水素原子又は
発色現像主薬の酸化体との反応により離脱しうる基を表
す。〕
【0030】(3)各感光層の分光増感感度極大値とな
る波長のうち、最も短波長の分光感度極大を有する乳剤
の470nmの波長における分光感度に対する490n
mの波長における分光感度の比が、0.5以下であるこ
とを特徴とする前記第1項記載のハロゲン化銀写真感光
材料。
【0031】(4)各感光層の分光増感感度極大値とな
る波長のうち、最も長波長の分光感度極大を有する乳剤
の700nmの波長における分光感度に対する720n
mの波長における分光感度の比が、0.7以下であるこ
とを特徴とする前記第1項記載のハロゲン化銀写真感光
材料。
【0032】以下、本発明について、更に具体的に説明
する。先ず、本発明において用いられる一般式〔I〕の
化合物について説明する。前記一般式〔I〕においてR
1 で表されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素
原子等が挙げられ、アルキル基としては、メチル、エチ
ル、イソプロピル、t−ブチル、シクロペンチル、n−
オクチル基等が挙げられ、アリール基としては、フェニ
ル、4−メトキシフェニル基等が挙げられ、アルコキシ
基としては、メトキシ、エトキシ、ブトキシ、n−オク
チルオキシ、ベンジルオキシ基等が挙げられ、アリール
オキシ基としては、フェノキシ、p−メトキシフェノキ
シ基等が挙げられる。
【0033】前記一般式〔I〕において、R2 で表され
るベンゼン環に置換可能な基としては、ハロゲン原子、
(例えば塩素原子等)、アルキル基(例えばエチル、i
−プロピル、t−ブチル基等)、アルコキシ基(例えば
メトキシ基等)、アリールオキシ基、(例えばフェノキ
シ基等)、アシルオキシ基(例えばメチルカルボニルオ
キシ、ベンゾイルオキシ基等)、アシルアミノ基(例え
ばアセトアミド、ベンズアミド基等)、カルバモイル基
(例えばN−メチルカルバモイル、N−フェニルカルバ
モイル基等)、アルキルスルホンアミド基(例えばエチ
ルスルホンアミド基等)、アリールスルホンアミド基
(例えばフェニルスルホンアミド基等)、スルファモイ
ル基(例えばN−プロピルスルファモイル、N−フェニ
ルスルファモイル基等)及びイミド基(例えばコハク酸
イミド、グルタルイミド基等)などが挙げられる。
【0034】前記一般式〔I〕において、Bで表される
有機基としては、例えばアシルアミノ、アルコキシカル
ボニル、アリールオキシカルボニル、アルキルスルファ
モイル、アリールスルファモイル、アルキルスルホンア
ミド、アリールスルホンアミド、アルキルウレイド、ア
リールウレイド、サクシンイミド、アルコキシ、アリー
ルオキシ、アルコキシカルボニルアミノ、アルキルカル
バモイル、アリールカルバモイル、アルキルスルファモ
イルアミノ、アリールスルファモイルアミノ、アルキ
ル、アルケニル、アシルオキシなどの各基が挙げられ、
特に全炭素原子数が8〜30であることが好ましい。
【0035】前記一般式〔I〕において、Xは例えば下
記一般式〔X−1〕又は〔X−2〕で示される基を表
す。
【0036】一般式〔X−1〕 −OR6 式中、R6 は置換基を有するものも含むアリール基又は
ヘテロ環基を表す。
【0037】
【化9】
【0038】式中、Z′は窒素原子と共同して5員環〜
6員環を形成するのに必要な非金属原子群を表す。ここ
で非金属原子群を形成するのに必要な原子団としては、
例えばメチレン、メチン、置換メチン、=C=O、=N
A (RA は前記R5 と同義である)−N=,−O−,
−S−,SO2 −等が挙げられる。
【0039】本発明に用いられるイエローカプラーとし
て好ましいものは、下記一般式〔I〕−aで示される化
合物である。
【0040】
【0041】式中、R2 、B、及びXは、一般式〔I〕
におけるR2 、Bと同様の基を表す。R3 は、アルキル
基、シロアルキル基、またはアリール基を表し、R3
表されるアルキル基としては、例えばメチル、エチル、
イソプロピル、t−ブチル、ドデシル基等が挙げられ
る。これらR3 で表されるアルキル基には更に置換基を
有するものも含まれ、置換基としては、例えばハロゲン
原子、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、
アルキルスルホニル基、アシルアミノ基、アルコキシ
基、ヒドロキシル基等が挙げられる。
【0042】R3 で表されるシクロアルキル基として
は、シクロプロピル基、シクロキシル基、アダマンチル
基等が挙げられる。R3 で表されるアリール基として
は、例えば、フェニル基、p−メトキシフェニル基等が
挙げられる。又、R3 で表されるアシル基としては、例
えば、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、ヘキ
サノイル基、ベンゾイル基等が挙げられる。
【0043】R3 として、好ましくは、アルキル基、ア
リール基であり、更に好ましくは、炭素数5以内の低級
アルキル基である。また、一般式〔I〕−aにおいて、
Bで表される有機基で好ましいものは、下記一般式〔B
−I〕で示される基である。
【0044】一般式〔B−I〕 −(J)p −R8
【0045】式中Jは、−NR9 CO−または、−CO
9 N−を表し、R9 は水素原子、アルキル基、アリー
ル基又は福素環基を表す、R8 は直鎖あるいは分岐のア
ルキル基を表し、特に、炭素数6〜20であることが好
ましい。一般式〔I〕、一般式〔I〕−aで表されるイ
エローカプラーの代表的な具体例を以下に示すが、本発
明はこれらに限定されるものではない。
【0046】
【化11】
【0047】
【化12】
【0048】
【化13】
【0049】
【化14】
【0050】
【化15】
【0051】本発明において用いられる一般式〔II〕
の化合物について説明する。
【0052】
【0053】R、Rで表されるアリール基として
は、例えば、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
これらの基は、R、Rで表されるアルキル基として
は、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプ
ロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペ
ンチル基、シクロペンチル基、n−ヘキシル基、シクロ
ヘキシル基、n−オクチル基、n−ドデシル基等が挙げ
られる。これらのアルキル基は、更にハロゲン原子(例
えば、塩素原子、臭素原子、フッ素原子等)、アルコキ
シ基(例えばメトキシ基、エトキシ基、1,1−ジメチ
ルエトキシ基、n−ヘキシルオキシ基、n−ドデシルオ
キシ基等)、アリールオキシ基(例えばフェノキシ基、
ナフチルオキシ基等)、アリール基(例えば、フェニル
基、ナフチル基等)、アルコキシカルボニル基(例え
ば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n
−ブトキシカルボニル基、2−エチルヘキシルカルボニ
ル基等)、アリールオキシカルボニル基(例えば、フェ
ノキシカルボニル基、ナフチルオキシカルボニル基
等)、アルケニル基(例えば、ビニル基、アリル基
等)、複素環基(例えば、2−ピリジル基、3−ピリジ
ル基、4−ピリジル基、モリホリル基、ピペリジル基、
ピペラジル基、ピリミジル基、ピラゾリル基、フリル基
等)、アルキニル基(例えば、プロパギル基等)、アミ
ノ基(例えば、アミノ基、N,N−ジメチルアミノ基、
アニリノ基等)、ヒドロキシ基、シアノ基、スルホ基、
カルボキシル基、スルホンアミド基(例えば、メチルス
ルホニルアミノ基、エチルスルホニルアミノ基、n−ブ
チルスルホニルアミノ基、n−オクチルスルホニルアミ
ノ基、フェニルスルホニルアミノ基等)等によって置換
されていてもよい。
【0054】R4 、R5 で表される複素環基としては、
例えば、ピリジル基(例えば、2−ピリジル基3−ピリ
ジル基、4−ピリジル基等)、チアゾリル基、オキサゾ
リル基、イミダゾリル基、フリル基、ピロリル基、ピラ
ジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、セレナゾ
リル基、スルホラニル基、ピペリジニル基、ピラゾリル
基、テトラゾリル基等が挙げられる。これらの基は、R
1 、R2 で表されるアルキル基、及びアルキル基の置換
基として示した基と同様な基によって置換することがで
きる。
【0055】Z1 、Z2 は、5、6または7員環を形成
するための非金属原子群を表すが、5員環、6員環、ま
たは7員環としては、例えば、ピロール環、イミダゾー
ル環、ピラゾール環、イソインドール環、インドール
環、インダゾール環、プリン環、カルバゾール環、カル
ボリン環、ペリミジン環、フェノチアジン環、フェノキ
サジン環、トリアゾール環、ベンズイミダゾール環、ベ
ンズトリアゾール環、ピリドン環、ピラゾロン環、キノ
ロン環、イソキノロン環、ピロリドン環、ピペリドン環
チアゾリドン環、チアゾリンチオ環、チオヒダントイン
環、ローダニン環、ジチオヒダントイン環等が挙げられ
る。これらの基は、R1 、R2 で表されるアルキル基、
及びアルキル基の置換基として示した基と同様な基によ
って置換することができる。
【0056】L1 、L2 、L3 、L4 、L5 で表される
メチン基は、置換基を有することができ、置換基として
はR1 、R2 で表されるアルキル基、及びアルキル基の
置換基として示した基と同様な基を表す。
【0057】
【化16】
【0058】
【化17】
【0059】
【化18】
【0060】
【化19】
【0061】
【化20】
【0062】
【化21】
【0063】
【化22】
【0064】
【化23】
【0065】
【化24】
【0066】本発明に用いられる染料は、支持体上のハ
ロゲン化銀乳剤層あるいは、その他の親水性コロイド層
のいずれの層中に含有されても構わないが、赤感性乳剤
層の隣接層に含有されていることが好ましい。ただし、
染料が他層に拡散する場合には、該隣接層以外の中間層
あるいは保護層に添加しても、該隣接層に添加したもの
と同様の効果が得られる。
【0067】本発明に用いられる染料の添加量は特に制
限されないが、好ましくは、それぞれ1〜200mg/
2 、更に好ましくは3〜100mg/m2 になるよう
に塗布して用いられる。本発明に用いられる染料を写真
乳剤層中あるいは、その他の親水性コロイド層中に含有
させるためには、一般には、染料又は染料の有機、無機
アルカリ塩を水溶液あるいは有機溶媒(例えばアルコー
ル類、グリコール類、セロソルブ類、ジメチルホルムア
ミド、ジブチルフタレート、トリクレジルホスフェート
等)に溶解し、必要であれば乳化分散し、塗布液に添加
して塗布を行い感光材料中に含有させることができる。
【0068】本発明に於けるハロゲン化銀乳剤層の少な
くとも1層には、塩化銀含有率95モル%以上のハロゲ
ン化銀粒子が含有されているが、微量の臭化銀も含有し
ていることが好ましい。本発明に用いられるハロゲン化
銀粒子の塩化銀含有率は、好ましくは98モル%以上で
あり、また、臭化銀含有率は、好ましくは0.05モル
%以上、更に好ましくは0.1〜2モル%である。
【0069】また、本発明に用いられるハロゲン化銀粒
子の粒子径は、好ましくは0.4〜1.0μmの範囲で
ある。本発明に用いられるハロゲン化銀粒子は、単独で
用いてもよいし、組成の異なる他のハロゲン化銀粒子と
混合して用いてもよい。
【0070】又、本発明に用いられる95モル%以上の
塩化銀含有率を有するハロゲン化銀粒子が含有されるハ
ロゲン化銀乳剤層においては、該乳剤層に含有される全
ハロゲン化銀粒子に占める塩化銀含有率95モル%以上
のハロゲン化銀粒子の割合は80重量%以上、好ましく
は90重量%以上である。
【0071】ハロゲン化銀粒子の組成は、粒子内部から
外部に至るまで均一なものであってもよいし、粒子内部
と外部の組成が異なってもよい。また、粒子内部と外部
の組成が異なる場合、連続的に組成が変化してもよい
し、不連続であってもよい。
【0072】ハロゲン化銀粒子の粒子径は特に制限はな
いが、迅速処理性及び感度等、他の写真性能等考慮する
と、好ましくは0.2〜1.6μm、更に好ましくは
0.25〜1.2μmの範囲である。なお、上記粒子径
は、当該技術分野において一般に用いられる各種の方法
によって測定することができる。代表的な方法として
は、ラブランドの「粒子径分析法」(A.S.T.M.
シンポジウム・オン・ライト・マイクロスコピー,19
55年、94〜122頁)又は「写真プロセスの論理」
(ミース及びジェームズ共著、第3版、マクミラン社発
行(1966年)の第2章)に記載されている。
【0073】この粒子径は、粒子の投影面積か直径近似
値を使ってこれを測定することができる。粒子が実質的
に均一形状である場合は、粒径分布は直径か投影面積と
してかなり正確にこれを表すことができる。本発明に用
いられるハロゲン化銀粒子の粒子径の分布は、多分散で
あってもよいし、単分散であってもよい。好ましくはハ
ロゲン化銀粒子の粒子分布において、その変動係数が
0.22以下、更に好ましくは0.15以下の単分散ハ
ロゲン化銀粒子である。
【0074】ここで変動係数は粒径分布の広さを示す係
数であり、 (粒径分布の標準偏差)/(平均粒径) で示される。ここで言う粒径とは、球状のハロゲン化銀
粒子の場合はその直径、または、立方体や球状以外の形
状の粒子の場合は、その投影像を同面積の円像に換算し
た時の直径を表す。
【0075】本発明で乳剤に用いられるハロゲン化銀粒
子は、酸性法、中性法、アンモニア法のいずれで得られ
たものでもよい。該粒子は一時に成長させてもよいし、
種粒子を作った後、成長させてもよい。種粒子を作る方
法と成長させる方法は同じであっても、異なってもよ
い。
【0076】本発明に用いるハロゲン化銀粒子の形状は
任意のものを用いることができる。好ましい一つの例
は、{100}面を結晶表面として有する立方体であ
る。また、米国特許4,183,756号、同4,22
5,666号、特開昭55−26589号、特公昭55
−42737号等や、ザ・ジャーナル・オブ・フォトグ
ラフィック・サイエンス(J.Phot.,Sc
i.),21,39(1973)等の文献に記載された
方法により、8面体、14面体、12面体等の形状を有
する粒子を作り、これを用いることもできる。更に、双
晶面を有する粒子を用いてもよい。ハロゲン化銀粒子
は、単一の形状からなる粒子を用いてもよいし、種々の
形状の粒子が混合されたものでもよい。
【0077】ハロゲン化銀粒子は、粒子を形成する過程
及び/又は成長させる過程で、カドミウム塩、亜鉛塩、
鉛塩、タリウム塩、イリジウム塩(錯塩を含む)、ロジ
ウム塩(錯塩を含む)、鉄塩(錯塩を含む)を用いて金
属イオンを添加し、粒子内部に及び/又は粒子表面に包
含させるこができ、又、適当な還元的雰囲気におくこと
により、粒子内部及び/又は粒子表面に還元増感核を付
与できる。
【0078】ハロゲン化銀粒子は、潜像が主として表面
に形成される粒子であってもよく、又、主として粒子内
部に形成される粒子でもよい。好ましくは潜像が主とし
て表面に形成される粒子である。ハロゲン化銀乳剤は、
常法により化学増感される。即ち、銀イオンと反応でき
る硫黄を含む化合物や、活性ゼラチンを用いる硫黄増感
法、セレン増感法、還元増感法、金その他の貴金属化合
物を用いる貴金属増感法などを単独又は組み合わせて用
いることができる。
【0079】本発明のハロゲン化銀乳剤は、写真業界に
おいて増感色素として知られている色素を用いて、所望
の波長域に分光増感できる。増感色素としては、シアニ
ン色素、メロシアニン色素、複合シアニン色素、複合メ
ロシアニン色素、ホロポーラーシアニン色素、ヘミシア
ニン色素、スチリル色素及びヘミオキソノール色素等を
用いることができる。
【0080】本発明の感光材料の青感性ハロゲン化銀乳
剤に含まれるハロゲン化銀乳剤は、例えば、特願平2−
76278号明細書に記載された例示化合物BS−1〜
BS−9等を挙げることができ、緑感性ハロゲン化銀乳
剤層に含まれるハロゲン化銀乳剤は、例えば、特願平2
−76278号明細書に記載された例示化合物GS−1
〜GS−5等を挙げることができる。
【0081】本発明の感光材料の赤感性ハロゲン化銀乳
剤層に含まれるハロゲン化銀乳剤は、下記一般式〔RS
I〕又は一般式〔RSII〕で示される増感色素で分光
増感することが好ましい。
【0082】
【化25】
【0083】式中、R1 及びR2 は各々アルキル基又は
アリール基を表し、L1 、L2 、L3 、L4 、及びL5
は各々メチン基を表す。Y1 及びY2 は各々酸素原子、
硫黄原子又はセレン原子を表し、R3 及びR4 は各々低
級アルキル基を表す。
【0084】A1 、A2 、B1 、B2 、C1 、C2 、D
1 及びD2 は各々水素原子、ハロゲン原子、アルキル
基、アルコキシ基、フェニル基、シアノ基、ニトロ基又
はアルコキシカルボニル基を表す。又、A1 とB1 、B
1 とC1 、C1 とD1 、A2 とB2 、B2 とC2 及びC
2 とD2 との組み合わせのうち、少なくとも一つが縮合
してベンゼン環を形成してもよい。X- は酸アニオンを
表す。n及びkは各々0又は1を表す。ただし化合物が
分子内塩を形成する場合、kは0である。
【0085】上記置換基の詳細は、特願平2−3055
32号明細書第32頁第3行〜第34頁第19行に記載
された〔RS1〕及び〔RS2〕の置換基の具体的説明
と同義である。以下に、一般式〔RSI〕及び一般式
〔RSII〕で表される増感色素の具体例を示す。
【0086】
【化26】
【0087】
【化27】
【0088】
【化28】
【0089】
【化29】
【0090】
【化30】
【0091】
【化31】
【0092】
【化32】
【0093】
【化33】
【0094】増感色素は単独で用いてもよいが、2種以
上を組み合わせて、又、増感色素と共にそれ自身分光増
感作用を持たない色素、あるいは可視光を実質的に吸収
しない化合物であって、増感色素の増感作用を強める強
色増感剤を乳剤中に含有させてもよい。
【0095】本発明の増感色素の添加量は特に限定され
ないが、概ねハロゲン化銀1モル当り1×10-7〜1×
10-3モルの範囲で用いることが好ましく、更に好まし
くは5×10-6 〜5×10-4モルである。
【0096】増感色素の添加方法は、当業界でよく知ら
れた方法を用いることができる。例えば、これらの増感
色素はピリジン、メチルアルコール、エチルアルコー
ル、メチルセロソルブ、アセトンなど(又は以上の如き
溶媒の混合物)の水可溶性溶媒に溶解し、ある場合には
水にて希釈し、また、ある場合には水の中で溶解し、こ
れらの溶液の形で添加することができる。また、この溶
解に超音波振動を用いることも有利である。
【0097】又、本発明に用いられる増感色素は、米国
特許3,469,987号等に記載の如く、色素を揮発
性有機溶媒に溶解し、該溶液を親水性コロイド中に分散
し、この分散物を添加する方法、特公昭46−2418
5号等に記載の如く、水不可溶性色素を溶解することな
しに水溶性溶剤中に分散させ、この分散液を添加する方
法も用いられる。
【0098】また、本発明に用いられる増感色素は酸溶
解分散法の形で乳剤へ添加することができる。その他、
添加方法は、米国特許2,912,345号、同3、3
42、605号、同2、996,287号、同3,42
5,835号などに記載の方法も用いられる。
【0099】本発明のハロゲン化銀乳剤に含有される増
感色素は、同一又は、異なった溶媒に溶解し、ハロゲン
化銀乳剤への添加に先立って、これら溶液を混合する
か、あるいは別々に添加してもよい。別々に添加する場
合には、その順序、時間、間隔は、目的により任意に決
めることができる。
【0100】本発明に用いられる増感色素を乳剤へ添加
する時期は、乳剤製造工程中いかなる時期でもよいが、
化学熟成開始前、化学熟成中あるいは化学熟成後が好ま
しく、更に好ましくは化学熟成開始前又は化学熟成中に
添加する。本発明のハロゲン化銀カラー感光材料の各感
光層の分光増感感度について、分光感度極大値となる波
長のうち最も波長の分光感度極大を有する乳剤の47
0nmの波長における分光感度に対する490nmの波
長に於ける分光感度の比が0.5以下であることが好ま
しく、更に好ましくは、0.4以下である。
【0101】また、分光感度極大値となる波長のうち最
も長波長の分光感度極大を有する乳剤の700nmの波
長における分光感度に対する720nmの波長における
分光感度の比が0.7以下であることが好ましく、更に
好ましくは0.6以下である。本発明においては、本発
明に用いられるイエローカプラーの他に、マゼンタ色素
形成カプラー、シアン色素形成カプラーが用いられる。
【0102】本発明において、マゼンタ色素形成カプラ
ーとしては、5−ピラゾロン系カプラー、ピラゾロアゾ
ール系カプラー、ピラゾロベンズイミダゾール系カプラ
ー等の公知のカプラーを用いることができる。以下、本
発明に好ましく用いられるマゼンタカプラーの具体例を
挙げるが、この例に限定されるものではない。
【0103】
【化34】
【0104】
【化35】
【0105】
【化36】
【0106】
【化37】
【0107】以上の代表的具体例の他に本発明に用いる
ことができるマゼンタカプラーとしては、特開昭62−
166339号の第18頁右上欄〜32頁右上欄に記載
されている化合物の中で、No.1〜4、6、8〜1
7、19〜24、26〜43、45〜59、61〜10
4、106〜121、123〜162、164〜233
で示される化合物や特開平2−100048号の第5〜
6頁に記載されているM−1〜M−29で示される化合
物を挙げることができる。
【0108】本発明において、シアン色素形成カプラー
としては、ナフトール系カプラー、フェノール系カプラ
ーを好ましく用いることができる。特に、カラー印画紙
等の直接鑑賞用の感光材料に用いられる場合、色素画像
の堅牢性や色再現性の点で、例えば、米国特許2,89
5,826号、特開昭50−112038号、同53−
109630号、同55−163537号、同63−9
6656号に開示されている2,5−ジアシルアミノフ
ェノール系シアンカプラーや、米国特許3,772,0
02号、同4,443,536号等に記載の5位に炭素
原子数2以上のアルキル基を有するフェノール系シアン
カプラーが有利に用いられる。
【0109】前者の例としては、例えば特開昭63−9
6656号に記載されている例示化合物C−1〜C−2
5等を挙げることができ、後者の例としては、例えば特
開平1−196048号に記載された例示化合物IV−
1〜IV−19等を挙げることができる。以下に本発明
に用いられるシアンカプラーの具体例を示すが、本発明
はこれらに限定されない。
【0110】
【化38】
【0111】
【化39】
【0112】
【化40】
【0113】
【化41】
【0114】本発明のハロゲン化銀写真感光材料の色素
形成カプラー等の化合物は通常、沸点約150℃以上の
高沸点有機溶媒や水不溶性高分子に必要に応じて低沸点
及び/又は水溶性有機溶媒を併用して溶解し、ゼラチン
水溶液等の親水性バインダー中に界面活性剤を用いて乳
化分散した後、目的とする親水性コロイド層中に添加さ
れる。分散液又は分散と同時に低沸点有機溶媒を除去擦
る工程を入れてもよい。
【0115】高沸点有機溶媒は、誘電率が6.5以下の
化合物が好ましく、例えば誘電率6.5以下のフタル酸
エステル、燐酸エステル等のエステル類、有機酸アミド
類、ケトン類、炭化水素化合物等である。高沸点有機溶
媒は2種以上の混合物であってもよい。尚、誘電率と
は、30℃における有電率を言うこれらの高沸点有機溶
媒は、カプラーに対し、一般に0〜400重量%の割合
で用いられる。好ましくはカプラーに対し、10〜10
0重量%である。
【0116】本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用い
られるバインダーとしては、ゼラチンを用いるのが好ま
しい。本発明の感光材料に用いられるゼラチンは石灰処
理ゼラチンであっても、酸処理ゼラチンであってもよ
く、又牛骨、牛皮、豚皮などのいずれを原料として製造
されたゼラチンでもよいが、好ましくは牛骨を原料とし
て製造された石灰処理ゼラチンである。
【0117】本発明の感光材料の写真乳剤層、その他の
親水性コロイド層は、バインダー(又は保護層コロイ
ド)分子を架橋させ、膜強度を高める硬膜剤を単独又は
併用することにより硬膜される。本発明の感光材料に保
護層、中間層等の親水性コロイド層に感光材料が摩擦等
で帯電することに起因する放電によるカブリの防止、画
像の紫外光による劣化を防止するために紫外線吸収剤を
含んでいてもよい。
【0118】本発明の感光材料には、フィルター層、ハ
レーション防止層及び/又はイラジエーション防止層な
ど補助層を設けることができる。これらの層中及び/又
は乳剤層中には、現像処理中にカラー感光材料より流出
するか、もしくは漂白される前記本発明に用いられる染
料以外の染料が含有させられてもよい。
【0119】又、本発明の感光材料には、視覚的にクリ
アな画像を得るために、特開昭59−71049号、同
59−71050号などに記載されるような蛍光増白剤
を含有させてもよく、又、蛍光増白剤が水溶性である場
合などには、感光材料からの流出を防止する目的で蛍光
増白剤捕捉剤を含有させることができる。
【0120】捕捉剤は、蛍光増白剤を捕捉し得る化合物
であればいずれの化合物も用いることができるが、特に
有用なものは、親水性重合体であり、例えばポリビニル
ピロリドン、ビニルピロリドンを繰り返し単位として含
有する共重合体、特開昭48−42732号に記載され
ているカチオン性含窒素活性基を含む親水性ポリマー、
特公昭47−20738号に記載されているビニルアル
コールとビニルピロリドンの共重合体が挙げられる。
【0121】本発明の感光材料のハロゲン化銀乳剤層及
び/又はその他の親水性コロイド層に感光材料の光沢を
低減する、加筆性を高める、感材相互のくっつき防止等
を目的としてマット材を添加できる。
【0122】本発明の感光材料は滑り摩擦を低減させる
ために滑剤を添加できる。本発明の感光材料には帯電防
止剤を添加できる。帯電防止剤は支持体の乳剤を積層し
ていない側の帯電防止層に用いられることもあるし、乳
剤層及び/又は支持体に対して乳剤層が積層されている
側の乳剤層以外の保護コロイド層に用いられてもよい。
【0123】本発明の感光材料に写真乳剤層及び/又は
他の親水性コロイド層には、塗布性改良、帯電防止、滑
り性改良、乳化分散、接着防止及び(現像促進、硬膜
化、増感等の)写真特性等を目的として、種々の界面活
性剤を用いることができる。
【0124】本発明の感光材料の写真乳剤層、その他の
層はバライタ紙又は、α−オレフィンポリマー等をラミ
ネートした紙及び紙支持体上とα−オレフィン層が容易
に剥離できる紙支持体、合成紙等の可撓性反射支持体、
酢酸セルロース、硝酸セルロース、ポリスチレン、ポリ
塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボ
ネート、ポリアミド等の半合成又は高分子からなるフィ
ルム及び白色顔料が塗布された反射支持体や、ガラス、
金属、陶器などの剛体等に塗布できる。又は120〜1
60μmの薄手型反射支持体を用いることもできる。
【0125】本発明の感光材料に用いられる支持体は、
反射支持体又は透明支持体のどちらでもよく、反射性を
もたせるためには白色顔料を支持体内に含有してもよ
く、白色顔料は好ましくは硫酸バリウム、酸化チタンで
ある。
【0126】本発明の感光材料は、必要に応じて支持体
表面にコロナ放電、紫外線照射、火焔処理等を施した
後、直接又は下塗層(支持体表面の接着性、帯電防止
性、寸度安定性、耐摩擦性、硬さ、ハレーション防止
性、摩擦特性及び/又はその他の特性を向上するための
1又は2以上の下塗層)を介して塗布されてもよい。本
発明の感光材料の処理において、発色現像液に使用され
る発色現像主薬は、種々のカラー写真プロセスにおいて
広範囲に使用されている公知のものが包含される。
【0127】これらの現像剤はアミノフェノール系及び
p−フェニレンジアミン系誘導体が含まれる。これらの
化合物は遊離状態より安定のため一般に塩の形、例えば
塩酸塩又は硫酸塩の形で使用される。又、これらの化合
物は一般に発色現像液1リットルについて好ましくは
0.1〜30gの濃度、好ましくは発色現像液1リット
ルについて約3g〜約15gの濃度で使用する。
【0128】特に有用な第1級芳香族アミン系発色現像
剤は、N,N−ジアルキル−p−フェニレンジアミン系
化合物であり、アルキル基及びフェニル基は任意の置換
基で置換されていてもよい。本発明において用いられる
芳香族第1級アミン現像主薬としては、公知の化合物を
用いることができる。これらの化合物の例として下記の
化合物を挙げることができる。
【0129】CD−1)N,N−ジエチル−p−フェニ
レンジアミン CD−2)2−アミノ−5−ジエチルアミノトルエン CD−3)2−アミノ−5−(N−エチル−N−ラウリ
ルアミノ)トルエン CD−4)4−(N−エチル−N−(βーヒドロキシエ
チル)アミノ)アニリン CD−5)2−メチル−4−(N−エチル−N−(β−
ヒドロキシエチル)アミノ)アニリン CD−6)4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−
(β−(メタンスルホンアミド)エチル)−アニリン CD−7)N−(2−アミノ−5−ジエチルアミノフェ
ニルエチル)メタンスルホンアミド CD−8)N,N−ジメチル−p−フェニレンジアミン CD−9)4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−
メトキシエチルアニリン CD−10)4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N
−(β−エトキシエチル)アニリン CD−11)4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N
−(β−ブトキシエチル)アニリン
【0130】本発明に係わる画像形成方法に用いる場合
に、特に短時間の現像処理の観点からは、下記一般式
〔CD−〕で表される化合物がより好ましく用いられ
る。
【0131】
【化42】
【0132】一般式〔CD−〕中、Rは炭素数3の直
鎖または分岐のアルキレン基であり、m及びnはそれぞ
れ1〜4の整数であり、HAは無機又は有機の酸を表
し、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、p−トルエンスルホン
酸等を表す。これらの発色現像主薬は、ジャーナル・オ
ブ・アメリカン・ケミカル・ソサエテイー73巻、31
00(1951)に記載の方法で容易に合成できる。一
般式〔CD−〕で表される化合物の具体例を以下に示
す。
【0133】
【化43】
【0134】
【化44】
【0135】本発明の感光材料の処理に適用される発色
現像液には。前記の第1級芳香族アミン系発色現像剤に
加えて、既知の現像液成分化合物を添加することができ
る。例えば水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カ
リウムなどのアルカリ剤、アルカリ金属亜硫酸塩、アル
カリ金属重亜硫酸塩、アルカリ金属チオシアン酸塩、ア
ルカリ金属ハロゲン化物、ベンジルアルコール、水軟化
剤及び濃厚化剤などを任意に含有せしめることもでき
る。
【0136】発色現像液のpH値は通常7以上であり、
最も一般的には約10〜13である。発色現像温度は通
常15℃以上であり、一般的には20℃〜50℃の範囲
である。迅速現像のためには、30℃以上で行うことが
好ましい。又、発色現像時間は一般的には15秒〜60
秒の範囲で行われるのが好ましく、より好ましくは20
秒〜50秒の範囲である。
【0137】本発明の感光材料は、発色現像後、漂白処
理、定着処理を施される。漂白処理は定着処理と同時に
行ってもよい。定着処理の後は、通常は水洗処理が行わ
れる。又、水洗処理の代替として、安定化処理を行って
もよいし、両者を併用してもよい。安定化処理に用いら
れる安定化液には、pH調整剤、キレート剤、防バイ剤
等を含有させることができる。これらの具体的条件は、
特開昭58−134636号等を参考にすることができ
る。
【0138】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明の実施の態様は、これらに限定されない。
【0139】実施例1 紙支持体の片面にポリエチレンを、もう一方の面に酸化
チタンを含有するポリエチレンをラミネートした支持体
上に、以下の表1及び表2に示す構成の各層を酸化チタ
ンを含有するポリエチレン層の側に塗設し、多層ハロゲ
ン化銀カラー写真感光材料を作製した。ハロゲン化銀乳
剤の添加量は、銀に換算して示した。塗布液は下記の如
く調整した。
【0140】第1層塗布液 イエローカプラー(比較YC−A)24.4g、色素画
像安定化剤(ST−1)10.0g、色素画像安定化剤
(ST−2)6.67g、ステイン防止剤(HQ−1)
0.67g及び高沸点有機溶媒(DNP)6.67gに
酢酸エチル60ミリリットルを加え溶解し、この溶液を
20%界面活性剤(SU−1)7ミリリットルを含有す
る10%ゼラチン水溶液220ミリリットルに超音波ホ
モジナイザーを用いて乳化分散させてイエローカプラー
分散液を作製した。この分散液を下記条件にて作製した
青感性ハロゲン化銀乳剤(銀10g含有)と混合し第1
層塗布液を調整した。
【0141】第2層〜第7層塗布液も上記第1層塗布液
と同様に調製した。又、硬膜剤とし第2層及び第4層に
(H−1)を、第7層に(H−2)を添加した。塗布助
剤としては、界面活性剤(SU−1)、(SU−2)を
添加し、表面張力を調整した。
【0142】
【表1】
【0143】
【表2】
【0144】
【化45】
【0145】
【化46】
【0146】
【化47】
【0147】
【化48】
【0148】(青感性ハロゲン化銀乳剤の調整方法)4
0℃に保温した2%ゼラチン水溶液1000ミリリット
ル中に、下記(A液)及び(B液)をpAg=6.5、
pH=3.0に制御しつつ30分かけて同時添加し、更
に下記(C液)及び(D液)をpAg=7.3、pH=
5.5に制御しつつ180分かけて同時添加した。この
時、pAgの制御は特開昭59−45437号記載の方
法により行い、pHの制御は硫酸又は水酸化ナトリウム
の水溶液を用いて行った。
【0149】 (A液) 塩化ナトリウム 3.42g 臭化カリウム 0.03g 水を加えて 200ミリリットル (B液) 硝酸銀 10g 水を加えて 200ミリリットル (C液) 塩化ナトリウム 102.7g 臭化カリウム 1.0g 水を加えて 600ミリリットル (D液) 硝酸銀 300g 水を加えて 600ミリリットル
【0150】添加終了後、花王アトラス社製デモールN
の5%水溶液と硫酸マグネシウムの20%水溶液を用い
て脱塩を行った後、ゼラチン水溶液と混合して平均粒径
0.85μm、粒径分布の変動係数0.07、塩化銀含
有率99.5モル%の単分散立方体乳剤EMP−1を得
た。
【0151】上記EMP−1に対し、下記化合物を用い
た50℃にて最適に化学増感を行い、青感性ハロゲン化
銀乳剤(EM−B)を得た。 チオ硫酸ナトリウム 0.8mg/モル AgX 塩化金酸 0.5mg/モル AgX 安定剤 STAB−1 6×10-4モル/モル AgX 増感色素 BS−1 4×10-4モル/モル AgX 増感色素 BS−2 1×10-4モル/モル AgX
【0152】(緑感性ハロゲン化銀乳剤の調整方法)
(A液)と(B液)の添加時間及び(C液)と(D液)
の添加時間を変更する以外はEMP−1と同様にして平
均粒径0.43μm、変動係数0.08、塩化銀含有率
99.5%の単分散立方体乳剤EMP−2を得た。
【0153】上記EMP−2に対し、下記化合物を用い
て55℃にて最適に化学増感を行い、緑感性ハロゲン化
銀乳剤(Em−G)を得た。 チオ硫酸ナトリウム 1.5mg/モル AgX 塩化金酸 1.0mg/モル AgX 安定剤 STAB−1 6×10-4モル/モル AgX 増感色素 GS−1 4×10-4モル/モル AgX
【0154】(赤感性ハロゲン化銀乳剤の調整方法)
(A液)と(B液)の添加時間及び(C液)と(D液)
の添加時間を変更する以外はEMP−1と同様にして平
均粒径0.50μm、変動係数0.08、塩化銀含有率
99.5%の単分散立方体乳剤EMP−3を得た。又、
前記(C液)中には、次の金属化合物を添加した。 K2 IrC16 3.8×10-8モル/モル AgX K4 Fe(CN)6 1.2×10-5モル/モル AgX
【0155】上記EMP−3に対し、下記化合物を用い
60℃にて最適に化学増感を行い、赤感性ハロゲン化銀
乳剤(Em−R)を得た。 チオ硫酸ナトリウム 1.8mg/モル AgX 塩化金酸 2.0mg/モル AgX 安定剤 STAB−1 6×10-4モル/モル AgX 増感色素 RS−17 1×10-4モル/モル AgX
【0156】
【化49】
【0157】上記のように作製した試料の第1層のイエ
ローカプラーと、第4層の染料を、表1の如く代えた以
外は、全く同一構成の試料No.1〜20を作製した。
【0158】
【化50】
【0159】
【化51】
【0160】このようにして得られた試料を常法に従っ
て露光後、下記の処理工程に従って処理を行った。
【0161】 処理工程 温 度 時 間 発色現像 35.0±0.3℃ 45秒 漂白定着 35.0±0.5℃ 45秒 安定化 30〜34℃ 90秒 乾 燥 60〜80℃ 60秒
【0162】 〔発色現像液〕 純水 800ミリリットル トリエタノールアミン 10g N,N−ジエチルヒドロキシルアミン 5g 臭化カリウム 0.02g 塩化カリウム 2g 亜硫酸カリウム 0.3g 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸 1.0g エチレンジアミン四酢酸 1.0g カテコール−3,5−ジスルホン酸二ナトリウム塩 1.0g N−エチル−N−β−メタンスルホンアミドエチル−3− メチル−4−アミノアニリン硫酸塩 4.5g 蛍光増白剤(4,4′−ジアミノスチルベンジスルホン酸誘導体) 1.0g 炭酸カリウム 27g 水を加えて全量を1リットルとし、pH=10.10に調整する。
【0163】 〔漂白定着液〕 エチレンジアミン四酢酸第二鉄アンモニウム2水塩 60g エチレンジアミン四酢酸 3g チオ硫酸アンモニウム(70%水溶液) 100ミリリットル 亜硫酸アンモニウム (40%水溶液) 27.5ミリリトル 水を加えて全量を1リットルとし、炭酸カリウム又は氷酢酸でpH=5 .7に調整する。
【0164】 〔安定化液〕 5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン 1.0g エチレングリコール 1.0g 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸 2.0g エチレンジアミン四酢酸 1.0g 水酸化アンモニウム(20%水溶液) 3.0g 蛍光増白剤(4,4′−ジアミノスチルベンジスルホン酸誘導体) 1.5g 水を加えて全量を1リットルとし、硫酸又は水酸化カリウムでpH= 7.0に調整する。 次に、それぞれ得られた試料について、以下に示す評価
を行った。
【0165】(センシトメトリー)各処理済試料をPD
A−65濃度計(コニカ株式会社製)を用いて、感度及
び階調を求めた。 感度(S)=反射濃度0.8を与える露光量の逆数 階調(γ)=常法によって得られるHDカーブにおける
反射濃度0.5と1.5の点を結ぶ直線の傾き
【0166】(鮮鋭度)各試料に解像力テストチャート
を赤色光で焼き付けて、前記処理を行った後、得られた
シアン画像をマイクロデンシトメータPDM−5(コニ
カ株式会社製)にて濃度測定して、下記式で示される値
を鮮鋭度とした。 鮮鋭度(%)=(5本/mmの密線プリント画像のDm
ax−Dmin)/(大面積部でのDmax−Dmi
n) ここで、Dmax:最高濃度、Dmin:最低濃度 この値が大きいほど、鮮鋭度が優れていることを示す。
【0167】(白地性)各試料について、未露光のま
ま、前記処理処方に従って、コニカカラープリンタ・プ
ロセッサCL−PP1701QA(コニカ株式会社製)
を用い、補充量の累積値がスタート時の液量を越えるま
で連続補充処理を行い、Xライト社310TRにより、
青色、緑色及び赤色の各光反射濃度(DminB 、Dm
inG 、DminR )を測定して求めた。各Dmin
は、小さい程、白地性は優れている。Dminの値は、
0.02以下であれば許容されるレベルであるが、0.
020を越えると視覚的にも白さの劣化が目立ち、更
に、0.025を越えると深刻な写真品質の劣化を引き
起こす。以上の結果を、試料の構成と共に、表3に示
す。
【0168】
【表3】
【0169】表3の結果より明らかなように、本発明に
おけるようにイエローカプラーと新規な染料の組み合わ
せによってのみ、鮮鋭性、感度、白地性の点において、
満足できる写真性能が得られ、高感度化されたハロゲン
化銀乳剤の利点を十分に活かすことができることが判
る。
【0170】実施例2 実施例1の乳剤EM−Bの化学増感に使用した増感色素
BS−1を、BS−aに代えた以外は、EM−Bと全く
同一の方法で化学増感を行った結果青感性ハロゲン化銀
乳剤(EM−B−a)を得た。また実施例1のEM−R
の化学増感に使用した増感色素RS−17を、RS−a
に代えた以外はEM−Rと全く同一の方法で化学増感を
行った結果、赤感性ハロゲン化銀乳剤(EM−R−a)
を得た。
【0171】
【化52】
【0172】第1層の青感性ハロゲン化銀乳剤、第5層
の赤感性ハロゲン化銀乳剤、第1層のイエローカプラ
ー、第4層の染料を表5に示すように、変更する以外
は、実施例1と全く同様にして、試料21〜48を作製
した。EM−Bのハロゲン化銀乳剤を用いた試料40
と、EM−B−aのハロゲン化銀乳剤を用いた試料48
のそれぞれについて、470nmの波長における分光感
度に対する、490nmの波長における分光感度の比を
求めると表2のようになった。
【0173】また、EM−Rのハロゲン化銀乳剤を用い
た試料40と、EM−R−aのハロゲン化銀乳剤を用い
た試料48のそれぞれについて、700nmの波長にお
ける分光感度に対する720nmの波長における分光感
度の比を求めると、表4のようになった。なお、各波長
の分光感度は、実施例1の(センシトメトリー)の評価
方法に従い、東芝社製干渉フィルター及び色ガラスフィ
ルターを用いて行った。
【0174】
【表4】
【0175】
【表5】
【0176】
【化53】
【0177】得られた各試料を、実施例1と同様に露光
後あるいは未露光のまま処理を行い、鮮鋭度、相対感
度、白地性及び色再現性の評価を行った。
【0000】(色再現性)カラーチャート(マクベス社
製)を、コニカカラーDD100(コニカ社製)で撮
影、現像したネガフィルムを用い、グレースケール部の
色調を合わせた後、各試料に露光、処理して得られたプ
リントの各色相における色再現性(黄、マゼンタ、シア
ン、赤、青、緑)を目視で総合評価した。 〇・・・・・オリジナルに近く、良好な色再現性 〇△・・・・若干濁りあるやや不十分な色再現 △・・・・・やや濁りある不十分な色再現 以上の結果を、表6に示す。
【0178】
【表6】
【0179】表6の結果より明らかなように、本発明の
イエローカプラーと本発明に用いられる染料の組み合わ
せで、鮮鋭性、感度、白地性に優れ、また、色再現性も
良好であることが判る。
【0180】色再現性については、特に、青感性ハロゲ
ン化銀乳剤の470nmの波長における分光感度に対す
る490nmの波長における分光感度の比が、0.5以
下のEM−B及び赤感性ハロゲン化銀乳剤の700nm
の波長における分光感度に対する720nmの分光感度
の比が、0.7以下のEM−Rを使用し、かつ、前記一
般式〔I〕−aのイエローカプラーを含有し、かつ、一
般式〔II〕又は一般式〔III〕の染料を使用した試
料において、最も優れていることが判った。
【0181】実施例3 実施例1の発色現像液の調製において、発色現像主薬
を、N,N−ジエチルヒドロキシルアミンから、等モル
の例示化合物(I−2)、(CD−6)にそれぞれ置き
換えた以外は、同様にして、発色現像液を調製し、処理
工程における処理温度と処理時間を、下記の様に変更し
て、処理し、実施例1の各試料を、実施例1と同様の評
価を行った。 (処理工程) 処理工程 温 度 時 間 発色現像 35.0±0.3℃ 45秒 漂白定着 35.0±0.5℃ 45秒 安定化 30〜34℃ 90秒 乾 燥 60〜80℃ 60秒
【0182】その結果、比較試料に対する本発明の試料
の効果が、特に、感度(SB )において、実施例1のも
のと同等以上の結果が認められ、本発明の組み合わせで
は、高感度化という点に関して特に短時間処理で効果の
大きいことが判った。
【0183】
【発明の効果】本発明は、一般式〔I〕で示されるイエ
ローカプラーを含む高感度ハロゲン化銀乳剤と一般式
〔II〕又は一般式〔III〕で示される染料とを組み
合わせることにより、鮮鋭姓と色再現性とが共に優れ、
かつ高感度でカブリの少ないハロゲン化銀写真感光材料
が得られるばかりでなく、この染料は、カブリ等の写真
性能に対する悪影響がなく、短時間処理においても残色
汚染のない等の優れた効果を有する。
【0184】また470nmの波長における分光感度に
対する490nmの波長における分光感度の比が0.5
以下であるとき、また700nmの波長における分光感
度に対する720nmの波長における分光感度の比が
0.7以下であるとき、優れた色再現性が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−262649(JP,A) 特開 平3−209466(JP,A) 特開 平2−143245(JP,A) 特開 平3−274548(JP,A) 特開 昭62−56041(JP,A) 特開 平1−177548(JP,A) 特開 平3−132654(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03C 7/36 G03C 1/035 G03C 1/83 G03C 7/20

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に少なくとも1層の感光性ハロゲ
    ン化銀乳剤層を設けてなるハロゲン化銀写真感光材料に
    おいて、前記ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも1層は、
    塩化銀含有率が95モル%以上のハロゲン化銀乳剤を含
    有し、前記ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも1層が、一
    般式〔I〕で示されるイエローカプラーを含有し、前記
    ハロゲン化銀乳剤層又はその他の親水性コロイド層の少
    なくとも1層に、一般式〔II〕又は一般式〔III〕
    で示される化合物を含有することを特徴とするハロゲン
    化銀写真感光材料。 【化1】一般式〔I〕 〔式中、Rはハロゲン原子、アルキル基、アリール
    基、アルコキシ基、アリールオキシ基を表し、Rは、
    水素原子又はベンゼン環に置換可能な基を表し、mは1
    又は2の整数を表す。Bは、有機基を表し、Xは、水素
    原子又は発色現像主薬の酸化体との反応により離脱しう
    る基を表す。〕 【化2】一般式〔II〕 〔式中、R、Rは水素原子、アリール基、ヘテロ環
    基を表し、Z、Zは5員、6員又は7員複素環を形
    成するための非金属原子群を表す。L〜Lはメチン
    基を表し、n、nは0、1、2の整数を表す。〕 【化3】一般式〔III〕 〔式中、R、RはR、Rと同様の意味を表し、
    はZ、Zと同様の意味を表す。L〜L10
    〜Lと同様の意味を表し、n、nは0、1、
    2の整数を表す。〕
  2. 【請求項2】 請求項1記載のハロゲン化銀乳剤層に含
    有されるイエローカプラーが一般式〔I〕−aで示され
    る化合物であることを特徴とするハロゲン化銀写真感光
    材料。 【化4】一般式〔I〕−a 〔Rは、アルキル基、アリール基、シクロアルキル基
    又はアシル基を表し、Rは、水素原子、又は、ベンゼ
    ン環に置換可能な基を表し、mは1又は2の整数を表
    す。Bは有機基を表し、Xは、水素原子又は発色現像主
    薬の酸化体との反応により離脱しうる基を表す。〕
  3. 【請求項3】 各感光層の分光増感感度極大値となる波
    長のうち、最も短波長の分光感度極大を有する乳剤の4
    70nmの波長における分光感度に対する490nmの
    波長における分光感度の比が、0.5以下であることを
    特徴とする請求項1記載のハロゲン化銀写真感光材料。
  4. 【請求項4】 各感光層の分光増感感度極大値となる波
    長のうち、最も長波長の分光感度極大を有する乳剤の7
    00nmの波長における分光感度に対する720nmの
    波長における分光感度の比が、0.7以下であることを
    特徴とする請求項1記載のハロゲン化銀写真感光材料。
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