JP3084454B2 - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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JP3084454B2 JP03092176A JP9217691A JP3084454B2 JP 3084454 B2 JP3084454 B2 JP 3084454B2 JP 03092176 A JP03092176 A JP 03092176A JP 9217691 A JP9217691 A JP 9217691A JP 3084454 B2 JP3084454 B2 JP 3084454B2
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    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C1/00Photosensitive materials
    • G03C1/76Photosensitive materials characterised by the base or auxiliary layers
    • G03C1/825Photosensitive materials characterised by the base or auxiliary layers characterised by antireflection means or visible-light filtering means, e.g. antihalation
    • G03C1/83Organic dyestuffs therefor
    • G03C1/832Methine or polymethine dyes

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀写真感光材
料に関し、詳しくは鮮鋭性に優れ、高感度で、セーフラ
イト光によるカブリの少ないハロゲン化銀写真感光材料
に関する。
【0002】
【発明の背景】ハロゲン化銀カラー写真感光材料(以
下、カラー感光材料とも称す)は、近年、特に高画質で
あり、取り扱い性に優れたカラー感光材料の開発が望ま
れている。
【0003】この高画質化のためには、鮮鋭性を向上さ
れることが最も重要な性能の一つであるが、鮮鋭性向上
手段としては、支持体の光学特性の改良やハレーション
防止又はイラジエーション防止のため、特定の波長の光
を吸収する染料によりハロゲン化銀写真乳剤層あるい
は、その他の親水性コロイド層を着色する方法が知られ
ている。
【0004】感光材料に用いられる染料は、主に以下の
様な使用形態と役割を果たす。
【0005】(1)写真乳剤層に到達する入射光の分光
組成をより好ましくするか、又は入射光量を変化させ感
度調節を行う、つまり不要な光をカットするために感光
材料上の写真乳剤層の支持体より遠い側に着色層を設け
る。このような着色層はフィルター層と呼ばれ、乳剤層
が複数ある場合、乳剤層と乳剤層の中間の層に設けられ
ることもある。
【0006】(2)写真乳剤層を透過した光が、乳剤層
と支持体との界面あるいは、支持体の乳剤層とは反対の
面で反射されて、再び乳剤層中に入射することによる画
像のボケ、すなわちハレーションを防止するために、乳
剤層と支持体の間、あるいは乳剤層から見て支持体背面
に着色層を設ける。このような着色層はハレーション防
止層と呼ばれ、乳剤が複数ある場合、乳剤層と乳剤層の
中間の層に設けられることもある。
【0007】(3)写真乳剤層中のハロゲン化銀粒子等
による光の散乱(一般にイラジエーションと呼ばれる現
象)を防止するために写真乳剤層を着色する。
【0008】このような目的で用いられる染料は、その
使用目的に応じた良好な分光吸収特性を有すること、写
真処理液中で完全に脱色され、感光材料中から容易に溶
出して処理後に染料による残色汚染がないこと、分光増
感された写真乳剤に対し増減感あるいはカブリなどの悪
影響を与えないこと、更には溶液中又は感光材料中での
経時安定性に優れ、変退色しないこと等の諸条件を満足
しなければならない。鮮鋭性向上のためには、分光増感
されたハロゲン化銀乳剤の分光感度分布特性と染料の分
光吸収特性が、良くマッチングしていることが好まし
く、これが適切でないと、多量に染料を添加せねばなら
ず、写真感度を無暗に低下させるだけでなく、両者の分
光特性のズレが大きいと、染料の添加量を増大させてい
っても鮮鋭性レベルは頭打ちしてしまう。
【0009】例えば直接鑑賞用のカラー感光材料では、
高画質化の点でシアン画像の鮮鋭性が視覚的に最も重要
であり、ネガ−ポジ法においては直接鑑賞用感光材料の
赤感性乳剤層の分光感度が、オリジナル原稿のシアン色
素画像の分光吸収と大きくズレないこと、又、直接鑑賞
用感光材料の緑感性乳剤層の分光感度分布特性の長波側
部分との分離の点で、一般に、その極大波長は670nm〜7
20nmの範囲となる様に分光増感されている。従って、染
料の分光吸収特性もこの範囲にあることが好ましい。
【0010】前記の条件を満足する染料を見い出すこと
を目的として、多くの研究がなされ、多数の染料が今ま
でに提案されており、例えば、英国特許506,385号、米
国特許3,247,127号、特公昭39-22069号及び同43-13168
号等に記載のオキソノール染料、米国特許1,845,404号
に代表されるスチリル染料、米国特許2,493,747号、英
国特許1,542,807号等に記載のメロシアニン染料、米国
特許2,843,486号、同3,294,539号等に記載されたシアニ
ン染料、更には、米国特許2,865,752号に代表されるア
ントラキノン染料がある。
【0011】これらの染料のうち、オキソノール系染料
及びアントラキノン系染料は、比較的写真乳剤への悪影
響が少なく、従来より、直接鑑賞用ハロゲン化銀写真感
光材料に好んで用いられてきた染料である。
【0012】本発明者らは、これらの染料の中で、鮮鋭
性の向上を目的としてハロゲン化銀乳剤の分光感度分布
特性とマッチングが良好で、かつ前記に示した染料が満
足すべき条件、即ち写真処理液中で完全に脱色され、感
光材料中から容易に溶出して処理後に染料による残色汚
染がなく、分光増感された写真乳剤に対し、増減感ある
いは、カブリなどの悪影響を与えず、更に溶液中又は感
光材料中での経時安定性に優れる等の諸条件を全て具備
した染料を見い出すべく多数検討してきた。
【0013】検討過程において、分光吸収極大波長が比
較的良好で、鮮鋭性を効率良く高め、前記した染料に要
求される諸条件を満足する染料が幾つか見い出された
が、益々高画質化が要求される直接鑑賞用感光材料にお
いては、染料に求められる諸条件を充分に満足する添加
量での鮮鋭性向上効果は未だ充分とは言えず、更にセー
フライト適性の劣化を伴うことが見い出された。
【0014】感光材料の製造や、プリント作製時の作業
性を向上させるため、一般的に感光材料の分光感度特性
に応じたセーフライト(安全光)が用いられる。例え
ば、カラーペーパーの場合には、その分光感度のいわゆ
る「緑欠性」を利用して、590nm付近に透過率の極大を
有するフィルター(一般に「セーフライトフィルター」
と呼ばれる)が用いられる。このため、高感度であって
も、セーフライト光に対する感度は低いことが、感光材
料に要求される重要特性の一つとなっている。
【0015】セーフライト適性を高めるために、特開昭
52-20830号、米国特許3,746,539号、西独特許2,928,184
号等に、特定のオキソノール染料を用いることが提案さ
れている。
【0016】しかしながら、これらの方法では前述した
染料が満足すべき条件が不充分であるばかりか、セーフ
ライト適性の効果を上げるためには多量の添加量を必要
とし、写真感度の低下を伴うという欠点があり、又、写
真乳剤に対し増減感挙動が生じるという欠点がある。
【0017】更に、セーフライト適性が良好で、写真乳
剤への悪影響が小さく、その他諸条件を満足する染料の
使用方法として、特開平2-235046号に特定のオキソノー
ル染料を併用する方法が提案されいる。
【0018】しかしながら、この方法も鮮鋭性向上とい
う点で充分でなく、又、近年の迅速処理性の要求に応え
るための技術として用いられる高塩化銀乳剤を用いた感
光材料では、セーフライト適性の改良効果が特に小さ
く、前記特許で提案された染料併用技術では、高感度を
保持しつつ鮮鋭性とセーフライト適性の両立という点
で、実用上十分に満足なレベルに到達しないことが判っ
た。
【0019】
【発明の目的】本発明の目的は、鮮鋭性に優れ、高感度
でセーフライト適性にも優れたハロゲン化銀写真感光材
料を提供することにある。本発明の他の目的は、ハロゲ
ン化銀乳剤に対し増減感あるいはカブリ等の悪影響を与
えず、かつ溶液中又は感光材料中での経時安定性に優
れ、更には処理後の残色汚染がない新規染料を含有する
ハロゲン化銀写真感光材料を提供することにある。
【0020】
【発明の構成】本発明の上記目的は、支持体上に少なく
とも1層の感光性ハロゲン化銀乳剤層を設けてなるハロ
ゲン化銀写真感光材料において、該ハロゲン化銀乳剤層
の少なくとも1層が、塩化銀含有率95モル%以上のハロ
ゲン化銀乳剤を含有し、かつ前記感光性ハロゲン化銀乳
剤層又はその他の親水性コロイド層の少なくとも1層
に、ゼラチン皮膜中における吸収極大波長が630nm以上6
80nm未満の染料の少なくとも1種と、680nm以上750nm未
満の染料の少なくとも1種とを含有するハロゲン化銀写
真感光材料によって達成される。
【0021】
【発明の具体的構成】本発明において、ゼラチン皮膜中
での吸収極大波長が630nm以上680nm未満の染料の中でも
好ましく用いられる一般式(I)〜(XI)で表される化
合物、及び吸収極大波長が680nm以上750nm未満の染料の
中でも好ましく用いられる一般式(XII)〜(XV)で表
される化合物について説明する。
【0022】
【化16】
【0023】式中、R1及びR2は各々、水素原子、アル
キル基、アリール基、アルケニル基、複素環基、−CONR
5R6、−OR5、−NR5R6、−SR5、−SO2R5、−COR5、−SO2
NR5R6、−SOR5又はシアノ基を表し、R3及びR4は各
々、水素原子、アルキル基、アリール基又は複素環基を
表す。L1,L2,L3,L4及びL5は各々、メチン基を
表し、n1及びn2は各々、0又は1を表す。R5及びR6
は各々、水素原子、アルキル基、アリール基、アルケニ
ル基又は複素環基を表す。又、R5とR6で5又は6員環
を形成してもよい。
【0024】
【化17】
【0025】式中、R7及びR8は各々、水素原子、アル
キル基、アリール基、アルケニル基又は複素環基、−NR
9R10、−N(R9)CONR10R11、−N(R9)COR10又は−N(R9)SO2
R10を表し、Z1及びZ2は各々、5又は6員環を形成す
るに必要な非金属原子群を表す。L6,L7,L8,L9
びL10は各々、メチン基を表し、n3及びn4は各々、0
又は1を表す。R9,R10及びR11は各々、水素原子、
アルキル基、アリール基、アルケニル基又は複素環基を
表し、R9とR10、R10とR11で5又は6員環を形成し
てもよい。
【0026】
【化18】
【0027】式中、R12及びR13は各々、アルキル基、
アリール基、アルケニル基、複素環基、−NR16R17、−O
R16、−N(R16)COR17、−N(R16)SO2R17、−N(R16)CONR17
R18、−COR16、−CONR16R17、−SO2R16、−SO2NR
16R17、−COOR16又はシアノ基を表し、R14及びR15
各々、R7及びR8と同義の基を表し、R16,R17及びR
18は各々、R9,R10又はR11と同義の基を表す。
11,L12,L13,L14及びL15は各々、メチン基を表
し、n5及びn6は各々、0又は1を表す。
【0028】
【化19】
【0029】式中、R19はR7又はR8と同義の基を表
し、Y1は酸素原子、硫黄原子、セレン原子、テルル原
子又は=CR20R21を表す。R20及びR21は各々、水素原
子、アルキル基、アリール基、アルケニル基又は複素環
基を表し、R20とR21で5又は6員環を形成してもよ
い。Z3及びZ4は各々、5又は6員環を形成するに必要
な非金属原子群を表す。L16,L17,L18及びL19は各
々、メチン基を表し、n7及びn8は各々、0又は1を表
す。
【0030】
【化20】
【0031】式中、R22はR1又はR2と同義の基を表
し、R23はR3又はR4と同義の基を表し、R24及びR25
は各々、R9又はR10と同義の基を表す。又、R24とR
25で5又は6員環を形成してもよい。R26,R27及びR
28は各々、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリ
ール基、アルケニル基、複素環基、シアノ基、−CO
R29、−CONR29R30、−NR29R30、−OR29、−SO2R29、−N
(R29)COR30、−N(R29)SO2R30、−N(R29)CONR30R31、−S
R29、−COOR29又は−SO2NR29R30を表す。L20,L21
びL22は各々、メチン基を表し、n9は0又は1を表
す。 29 、R 30 及びR 31 は各々、R 9 ,R 10 又はR 11
同義の基を表す。
【0032】
【化21】
【0033】式中、R32はR7又はR8と同義の基を表
し、R33及びR34は各々、R9又はR10と同義の基を表
す。又、R33とR34で5又は6員環を形成してもよい。
35及びR36は各々、R26,R27又はR28と同義の基を
表し、Y2はY1と同義の基を表し、Z5はZ3と同義の基
を表す。L23及びL24は各々、メチン基を表し、n10
0又は1を表す。X1はアニオンに解離可能な基を表
し、n11は0,1又は2を表す。
【0034】
【化22】
【0035】式中、R37及びR38は各々、R7又はR8
同義の基を表し、Y3及びY4は各々、Y1と同義の基を
表し、Z6及びZ7は各々、Z1又はZ2と同義の基を表
す。L2 5,L26,L27,L28及びL29は各々、メチン基
を表し、n12及びn13は各々0又は1を表す。X2はX1
と同義の基を表し、n14は0,1又は2を表す。
【0036】
【化23】
【0037】式中、R39,R40,R41,R42,R43及び
44は各々、R9又はR10と同義の基を表し、R45,R
46,R47,R48,R49及びR50は各々、R26,R27又は
28と同義の基を表す。 39 とR 40 、R 41 とR 42 、R 43
とR 44 は5又は6員環を形成してもよい。X3はX1と同
義の基を表し、n15は0,1又は2を表す。mは0又は
1を表す。
【0038】
【化24】
【0039】式中、R51及びR52は各々、R7又はR8
同義の基を表し、Z8及びZ9は各々、Z1又はZ2と同義
の基を表す。L30,L31,L32,L33及びL34は各々、
メチン基を表し、n16及びn17は各々、0又は1を表
す。
【0040】
【化25】
【0041】式中、R53及びR54は各々、R7又はR8
同義の基を表し、Z10及びZ11は各々、Z1又はZ2と同
義の基を表す。L35,L36,L37,L38及びL39は各
々、メチン基を表し、n18及びn19は各々、0又は1を
表す。
【0042】
【化26】
【0043】式中、R55,R56,R57及びR58は各々、
7又はR8と同義の基を表す。X1,X2,X3,X4,X
5及びX6は各々、酸素原子、硫黄原子又は−NR59R60
表し、R59及びR60は各々、水素原子、アルキル基、ア
リール基、アルケニル基、複素環基、ヒドロキシル基又
は−OR61を表す。R61はアルキル基又はアリール基を表
す。 40 ,L 41 ,L 42 ,L 43 及びL 44 は各々、メチン基
を表し、20及びn21は各々、0又は1を表す。
【0044】
【化27】
【0045】式中、R62及びR63は各々、前記R1又は
2と同義の基を表し、R6465は各々、前記R3又はR
4基と同義のを表す。L45,L46,L47,L48及びL49
は各々、メチン基を表し、n32及びn33は各々、1又は
2を表す。
【0046】
【化28】
【0047】式中、R66及びR67は各々、前記R7又は
8と同義の基を表し、Z12及びZ13は各々、前記Z1
はZ2と同義の基を表す。L50,L51,L52,L53及び
54は各々、メチン基を表し、n34及びn35は各々、1
又は2を表す。
【0048】
【化29】
【0049】式中、R68及びR69は各々、前記R7又は
8と同義の基を表し、R70及びR71は各々、前記R12
又はR13と同義の基を表し、X7,X8,X9及びX10
各々、前記X1〜X6と同義の基を表す。L55,L56,L
57,L58及びL59は各々、メチン基を表し、n36及びn
37は各々、1又は2を表す。
【0050】
【化30】
【0051】式中、R72及びR73は各々、R7又はR8
同義の基を表し、R74,R75,R76,R77,R78
79,R80及びR81は各々、前記R26,R27又はR28
同義の基を表し、X11及びX12は各々、X1〜X6と同義
の基を表す。L60,L61 62,L63及びL64は各々、
メチン基を表し、n38及びn39は各々、0,1又は2を
表す。
【0052】一般式(I)〜(XV)において、R1〜R81
で表される基は、置換基を有していてもよい。
【0053】R1〜R81で表されるアルキル基として
は、例えばメチル、エチル、プロピル、i-プロピル、ブ
チル、t-ブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等の
基が挙げられる。これらのアルキル基は、更にヒドロキ
シル基、シアノ基、スルホ基、カルボキシル基、ハロゲ
ン原子、アルコキシ基(例えばメトキシ、エトキシ
等)、アリールオキシ基(例えばフェノキシ、4-スルホ
フェノキシ、 2,4-ジスルホフェノキシ等)、アリール基
(例えばフェニル、4-スルホフェニル、 2,5-ジスルホフ
ェニル等)、アルコキシカルボニル基(例えばメトキシ
カルボニル、エトキシカルボニル等)、アリールオキシ
カルボニル基(例えばフェノキシカルボニル)等によっ
て置換されてもよい。
【0054】R1〜R81で表されるアリール基として
は、例えばフェニル、ナフチル等の基が挙げられる。こ
れらの基は、R1〜R81で表されるアルキル基、及びア
ルキル基の置換基として挙げた基と同様の基によって置
換することができる。
【0055】R1〜R81で表される複素環基としては、
例えばピリジル、チアゾリル、オキサゾリル、イミダゾ
リル、フリル、ピロリル、ピラジニル、ピリジニル、ピ
リダジニル、プリニル、セレナゾリル、スルホラニル、
ピペリジニル、ピラゾリル、テトラゾリル等の基が挙げ
られる。これらの基は、R1〜R81で表されるアルキル
基、及びアルキル基の置換基として挙げた基と同様の基
によって置換することができる。
【0056】R1〜R81で表されるアルケニル基として
は、例えばビニル、アリル、ブテニル等の基が挙げられ
る。これらの基は、R1〜R81で表されるアルキル基、
及びアルキル基の置換基として挙げた基と同様な基によ
って置換することができる。Z1〜Z13で形成される5
〜6員環としては、例えばベンゼン、ナフタレン、チオ
フェン、ピロール、フラン、ピラゾール、インドール、
キノリン、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、シクロヘ
キセン、シクロペンテン等の環が挙げられ、これらの環
はR1〜R81で説明したアルキル基、及びアルキル基の
置換基として挙げた基と同様の基で置換することができ
る。
【0057】L1〜L64で表されるメチン基は置換基を
有するものを含み、置換基としては、例えばアルキル基
(例えばメチル、エチル、i-ブチル等)、アリール基
(例えばフェニル、p-トリル、p-カルボキシフェニル
等)、アラルキル基(例えばベンジル、フェネチル
等)、アルコキシ基(例えばメトキシ、エトキシ等)、
アリールオキシ基(例えばフェノキシ等)、ハロゲン原
子、シアノ基等が挙げられる。前記一般式(I)〜(X
V)で表される染料(以下、適宜「本発明の染料」と称
する)の代表的な具体例を以下に示すが、これらに限定
されるものではない。
【0058】
【化31】
【0059】
【化32】
【0060】
【化33】
【0061】
【化34】
【0062】
【化35】
【0063】
【化36】
【0064】
【化37】
【0065】
【化38】
【0066】
【化39】
【0067】
【化40】
【0068】
【化41】
【0069】
【化42】
【0070】
【化43】
【0071】
【化44】
【0072】
【化45】
【0073】
【化46】
【0074】
【化47】
【0075】
【化48】
【0076】
【化49】
【0077】
【化50】
【0078】
【化51】
【0079】
【化52】
【0080】
【化53】
【0081】
【化54】
【0082】
【化55】
【0083】
【化56】
【0084】
【化57】
【0085】
【化58】
【0086】
【化59】
【0087】
【化60】
【0088】
【化61】
【0089】
【化62】
【0090】
【化63】
【0091】
【化64】
【0092】
【化65】
【0093】
【化66】
【0094】
【化67】
【0095】
【化68】
【0096】
【化69】
【0097】
【化70】
【0098】
【化71】
【0099】
【化72】
【0100】
【化73】
【0101】
【化74】
【0102】
【化75】
【0103】
【化76】
【0104】
【化77】
【0105】
【化78】
【0106】
【化79】
【0107】
【化80】
【0108】
【化81】
【0109】
【化82】
【0110】
【化83】
【0111】
【化84】
【0112】
【化85】
【0113】
【化86】
【0114】本発明の染料は、ゼラチン皮膜中における
吸収極大波長が、630nm以上680nm未満の染料と、吸収極
大波長が680nm以上750nm未満の染料であることを特徴と
するが、更に好ましくは640nm以上670nm未満の染料と、
690nm以上740nm未満の染料である。
【0115】又、上記吸収極大波長が、630nm以上680nm
未満の染料と、吸収極大波長が680nm以上750nm未満の染
料との吸収極大波長の差は、20nm〜100nmであることが
好ましい。
【0116】本発明の染料は、支持体上のハロゲン化銀
乳剤層あるいは、その他の親水性コロイド層のいずれの
層中に含有されても構わないが、赤感性乳剤層の隣接層
に含有されていることが好ましい。ただし、染料が他層
に拡散する場合には、該隣接層以外の中間層あるいは保
護層に添加しても、該隣接層に添加したものと同様の効
果が得られる。
【0117】本発明の染料の添加量は特に制限されない
が、好ましくは、それぞれ1〜200mg/m2、更に好ましく
は3〜100mg/m2になるように塗布して用いられる。
【0118】本発明において、それぞれ異なる波長域に
吸収極大を有する2種以上併用される染料は、同時に添
加されてもよいし、各々異なる時期に添加されてもよ
い。又、別々の溶液(又は分散液等)として添加されて
もよいし、予め混合して(例えば混合液等の形で)添加
してもよい。
【0119】それぞれ異なる波長域に吸収極大を有する
2種以上併用される染料の使用比率には特に制限はない
が、吸収極大波長が630nm以上680nm未満の染料に対する
吸収極大波長が680nm以上750nm未満の染料の比が、1:
10〜5:1であることが好ましい。
【0120】本発明の染料を写真乳剤層中あるいは、そ
の他の親水性コロイド層中に含有させるためには、一般
には、染料又は染料の有機・無機アルカリ塩を水溶液あ
るいは有機溶媒(例えばアルコール類、グリコール類、
セロソルブ類、ジメチルホルムアミド、ジブチルフタレ
ート、トリクレジルホスフェート等)に溶解し、必要で
あれば乳化分散し、塗布液に添加して塗布を行い感光材
料中に含有させることができる。
【0121】本発明の感光材料に用いられるハロゲン化
銀としては、沃化銀、沃臭化銀、沃塩化銀、臭化銀、塩
臭化銀及び塩化銀等の通常のハロゲン化銀乳剤に使用さ
れる任意のものを用いることができるが、ハロゲン化銀
粒子は好ましくは95モル%以上の塩化銀含有率を有し、
更に臭化銀含有率が5モル%以下、沃化銀含有率が0.5
モル%以下のハロゲン組成であることが好ましい。
【0122】ハロゲン化銀粒子は単独で用いてもよい
し、組成の異なる他のハロゲン化銀粒子と混合して用い
てもよい。
【0123】又、本発明で好ましく用いられる95モル%
以上の塩化銀含有率を有するハロゲン化銀粒子を含有す
るハロゲン化銀乳剤層においては、該乳剤層に含有する
全ハロゲン化銀粒子に占める塩化銀含有率95モル%以上
のハロゲン化銀粒子の割合は60重量%以上、好ましくは
80重量%以上である。
【0124】ハロゲン化銀粒子の組成は、粒子内部から
外部に至るまで均一なものであってもよいし、粒子内部
と外部の組成が異なってもよい。又、粒子内部と外部の
組成が異なる場合、連続的に組成が変化してもよいし、
不連続であってもよい。ハロゲン化銀粒子の粒子径は特
に制限はないが、迅速処理性及び感度等、他の写真性能
等を考慮すると、好ましくは0.2〜1.6μm、更に好まし
くは0.25〜1.2μmの範囲である。なお、上記粒子径は、
当該技術分野において一般に用いられる各種の方法によ
って測定することができる。代表的な方法としては、ラ
ブランドの 「粒子径分析法」(A.S.T.M.シンポジウ
ム・オン・ライト・マイクロスコピー,1955年,94〜122
頁)又は 「写真プロセスの理論」(ミース及びジェームズ
共著、第3版、マクミラン社発行 (1966年) の第2章)
に記載されている。
【0125】この粒子径は、粒子の投影面積か直径近似
値を使ってこれを測定することができる。粒子が実質的
に均一形状である場合は、粒径分布は直径か投影面積と
してかなり正確にこれを表すことができる。
【0126】本発明のハロゲン化銀粒子の粒子径の分布
は、多分散であってもよいし、単分散であってもよい。
好ましくはハロゲン化銀粒子の粒径分布において、その
変動係数が0.22以下、更に好ましくは0.15以下の単分散
ハロゲン化銀粒子である。
【0127】ここで変動係数は粒径分布の広さを示す係
数であり、 (粒径分布の標準偏差)/(平均粒径) で示される。ここで言う粒径とは、球状のハロゲン化銀
粒子の場合はその直径、又、立方体や球状以外の形状の
粒子の場合は、その投影像を同面積の円像に換算した時
の直径を表す。
【0128】本発明で乳剤に用いられるハロゲン化銀粒
子は、酸性法、中性法、アンモニア法のいずれで得られ
たものでもよい。該粒子は一時に成長させてもよいし、
種粒子を作った後、成長させてもよい。種粒子を作る方
法と成長させる方法は同じであっても、異なってもよ
い。
【0129】本発明に用いるハロゲン化銀粒子の形状は
任意のものを用いることができる。好ましい一つの例
は、{100}面を結晶表面として有する立方体である。
又、米国特許4,183,756号、 同4,225,666号、 特開昭55-2
6589号、 特公昭55-42737号等や、ザ・ジャナール・オブ
・フォトグラフィック・サイエンス(J.Phot.,Sci.),2
1,39(1973)等の文献に記載された方法により、8面
体、14面体、12面体等の形状を有する粒子を作り、これ
を用いることもできる。更に、双晶面を有する粒子を用
いてもよい。ハロゲン化銀粒子は、単一の形状からなる
粒子を用いてもよいし、種々の形状の粒子が混合された
ものでもよい。
【0130】ハロゲン化銀粒子は、粒子を形成する過程
及び/又は成長させる過程で、カドミウム塩、亜鉛塩、
鉛塩、タリウム塩、イリジウム塩(錯塩を含む)、ロジ
ウム塩(錯塩を含む)、鉄塩(錯塩を含む)を用いて金
属イオンを添加し、粒子内部に及び/又は粒子表面に包
含させることができ、又、適当な還元的雰囲気におくこ
とにより、粒子内部及び/又は粒子表面に還元増感核を
付与できる。
【0131】ハロゲン化銀粒子は、潜像が主として表面
に形成される粒子であってもよく、又、主として粒子内
部に形成される粒子でもよい。好ましくは潜像が主とし
て表面に形成される粒子である。
【0132】ハロゲン化銀乳剤は、常法により化学増感
される。即ち、銀イオンと反応できる硫黄を含む化合物
や、活性ゼラチンを用いる硫黄増感法、セレン増感法、
還元増感法、金その他の貴金属化合物を用いる貴金属増
感法などを単独又は組み合わせて用いることができる。
【0133】本発明のハロゲン化銀乳剤は、写真業界に
おいて増感色素として知られている色素を用いて、所望
の波長域に分光増感できる。増感色素としては、シアニ
ン色素、メロシアニン色素、複合シアニン色素、複合メ
ロシアニン色素、ホロポーラーシアニン色素、ヘミシア
ニン色素、スチリル色素、及びヘミオキソノール色素等
を用いることができる。
【0134】本発明の感光材料の赤感性ハロゲン化銀乳
剤層に含まれるハロゲン化銀乳剤は、下記一般式(RS
I)又は(RSII)で示される増感色素で分光増感する
ことが好ましい。
【0135】
【化87】
【0136】式中、R1及びR2は各々アルキル基又はア
リール基を表し、L1、L2、L3、L4及びL5は各々メ
チン基を表す。
【0137】Y1及びY2は各々酸素原子、硫黄原子又は
セレン原子を表し、R3及びR4は各々低級アルキル基を
表す。
【0138】A1、A2、B1、B2、C1、C2、D1及び
2は各々水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アル
コキシ基、フェニル基、シアノ基、ニトロ基又はアルコ
キシカルボニル基を表す。
【0139】又、A1とB1、B1とC1、C1とD1、A2
とB2、B2とC2及びC2とD2との組合わせのうち少な
くとも1つが縮合してベンゼン環を形成してもよい。X
+は酸アニオンを表す。n及びlは各々0又は1を表
す。ただし化合物が分子内塩を形成する場合、lは0で
ある。
【0140】上記置換基の詳細は、特願平2-305532号明
細書32頁3行〜34頁19行に記載された〔RS1〕及び
〔RS2〕の置換基の具体的説明と同義である。
【0141】以下に、一般式(RSI)又は(RSII)
で表される増感色素の具体例を示す。
【0142】
【化88】
【0143】
【化89】
【0144】
【化90】
【0145】
【化91】
【0146】
【化92】
【0147】
【化93】
【0148】
【化94】
【0149】増感色素は単独で用いてもよいが、2種以
上を組み合わせて、又、増感色素と共にそれ自身分光増
感作用を持たない色素、あるいは可視光を実質的に吸収
しない化合物であって、増感色素の増感作用を強める強
色増感剤を乳剤中に含有させてもよい。
【0150】本発明の増感色素の添加量は特に限定され
ないが、概ねハロゲン化銀1モル当たり1×10-7〜1×10
-3モルの範囲で用いることが好ましく、更に好ましくは
5×10-6〜5×10-4モルである。
【0151】増感色素の添加方法は、当業界でよく知ら
れた方法を用いることができる。
【0152】例えば、これらの増感色素はピリジン、メ
チルアルコール、エチルアルコール、メチルセロソル
ブ、アセトンなど(又は以上の如き溶媒の混合物)の水
可溶性溶媒に溶解し、ある場合には水にて希釈し、又、
ある場合には水の中で溶解し、これらの溶液の形で添加
することができる。又、この溶解に超音波振動を用いる
ことも有利である。又、本発明に用いられる増感色素
は、米国特許3,469,987号などに記載のごとく、色素を
揮発性有機溶媒に溶解し、該溶液を親水性コロイド中に
分散し、この分散物を添加する方法、特公昭46-24185ご
などに記載の如く、水不可溶性色素を溶解することなし
に水溶性溶剤中に分散させ、この分散液を添加する方法
も用いられる。
【0153】又、本発明に用いられる増感色素は酸溶解
分散法よる分散物の形で乳剤へ添加することができる。
その他、添加方法は、米国特許2,912,345号、同3,342,6
05号、同2,996,287号、同3,425,835号などに記載の方法
も用いられる。
【0154】本発明のハロゲン化銀乳剤に含有される増
感色素は、同一又、は異なった溶媒に溶解し、ハロゲン
化銀乳剤への添加に先立って、これら溶液を混合する
か、あるいは別々に添加してもよい。別々に添加する場
合には、その順序、時間、間隔は、目的により任意に決
めることができる。
【0155】本発明に用いられる増感色素を乳剤へ添加
する時期は、乳剤製造工程中いかなる時期でもよいが、
化学熟成開始前、化学熟成中あるいは化学熟成後が好ま
しく、更に好ましくは化学熟成開始前又は化学熟成中に
添加する。
【0156】上記の構成になる本発明の感光材料は、カ
ラーネガ及びポジフィルム、カラー印画紙ならびにディ
スプレイ用感光材料などであることができるが、とりわ
け直接鑑賞用に供される感光材料を用いた場合、本発明
の効果が有効に発揮される。このカラー印画紙等を初め
とする本発明の感光材料は、単色用のものでも多色用の
ものでもよい。
【0157】本発明がカラー感光材料に用いられる場合
には、色素形成カプラーが用いられる。該色素形成カプ
ラーは各々の乳剤層に対して乳剤層の感光スペクトル光
を吸収する色素が形成されるように選択されるのが普通
であり、青感性乳剤層にはイエロー色素形成カプラー
が、緑感性乳剤層にはマゼンタ色素形成カプラーが、赤
感性乳剤層にはシアン色素形成カプラーが用いられる。
しかしながら目的に応じて上記組み合わせと異なった用
い方でカラー感光材料を作ってもよい。
【0158】本発明において、イエロー色素形成カプラ
ーとしては、アシルアセトアニリド系カプラーを好まし
く用いることができる。これらのうち、ベンゾイルアセ
トアニリド系及びピバロイルアセトアニリド系化合物は
有利であり、特に特開昭63-85631号に記載されている例
示化合物Y−1〜Y−146、特開昭63-97951号に記載さ
れている例示化合物Y−1〜Y−98、特開平2-298943号
に記載されている例示化合物I−1〜I−50及び特開平1-
156748号に記載されている例示化合物Y−1〜Y−24等
が好ましく用いられる。
【0159】以下本発明に好ましく用いられるイエロー
カプラーの具体例を挙げるが、これに限定されない。
【0160】
【化95】
【0161】
【化96】
【0162】
【化97】
【0163】本発明において、マゼンタ色素形成カプラ
ーとしては、5─ピラゾロン系カプラー、ピラゾロアゾ
ール系カプラー、ピラゾロベンズイミダゾール系カプラ
ー等の公知のカプラーを用いることができる。
【0164】以下、本発明に好ましく用いられるマゼン
タカプラーの具体例を挙げるが、これに限定されない・
【0165】
【化98】
【0166】
【化99】
【0167】
【化100】
【0168】以上の代表的具体例の他に本発明に用いる
ことができるマゼンタカプラーとしては、特開昭62-166
339号の第18頁右上欄〜32頁右上欄に記載されている化
合物の中で、No.1〜4,6,8〜17,19〜24,26〜4
3,45〜59,61〜104,106〜121,123〜162,164〜233で
示される化合物や特開平2-100048号の第5〜6頁に記載
されているM−1〜M−29で示される化合物等を挙げる
ことができる。
【0169】本発明において、シアン色素形成カプラー
としては、ナフトール系カプラー、フェノール系カプラ
ーを好ましく用いることができる。
【0170】特に、カラー印画紙等の直接鑑賞用の感光
材料に用いられる場合、色素画像の堅牢性や色再現性の
点で、例えば米国特許2,895,826号、 特開昭50-112038
号、 同53-109630号、 同55-163537号、 同63-96656号に開
示されている2,5-ジアシルアミノフェノール系シアンカ
プラーや、米国特許3,772,002号、同4,443,536号等に記
載の5位に炭素原子数2以上のアルキル基を有するフェ
ノール系シアンカプラーが有利に用いられる。
【0171】前者の例としては、例えば特開昭63-96656
号に記載されている例示化合物C−1〜C−25等を挙げ
ることができ、後者の例としては、例えば特開平1-1960
48号に記載された例示化合物IV−1〜IV−19等を挙げる
ことができる。
【0172】又、特開平2-132437号の第31〜32頁に記載
された含窒素複素環がフェノール核に縮合したフェノー
ル系シアンカプラーやジフェニルイミダゾール系シアン
カプラーも使用できる。
【0173】以下に本発明に用いられるシアンカプラー
の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されない。
【0174】
【化101】
【0175】
【化102】
【0176】
【化103】
【0177】本発明のハロゲン化銀写真感光材料の色素
形成カプラー等の化合物は通常、沸点約150℃以上の高
沸点有機溶媒や水不溶性高分子に必要に応じて低沸点及
び/又は水溶性有機溶媒を併用して溶解し、ゼラチン水
溶液などの親水性バインダー中に界面活性剤を用いて乳
化分散した後、目的とする親水性コロイド層中に添加さ
れる。分散液又は分散と同時に低沸点有機溶媒を除去す
る工程を入れてもよい。
【0178】高沸点有機溶媒は、誘電率が6.5以下の化
合物が好ましく、例えば誘電率6.5以下のフタル酸エス
テル、燐酸エステル等のエステル類、有機酸アミド類、
ケトン類、炭化水素化合物等である。高沸点有機溶媒は
2種以上の混合物であってもよい。尚、誘電率とは、30
℃における誘電率を言う。
【0179】これらの高沸点有機溶媒は、カプラーに対
し、一般に0〜400重量%の割合で用いられる。好まし
くはカプラーに対し、10〜100重量%である。
【0180】本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用い
られるバインダーとしては、ゼラチンを用いるのが好ま
しい。
【0181】本発明の感光材料に用いられるゼラチン
は、石灰処理ゼラチンであっても、酸処理ゼラチンであ
ってもよく、又牛骨、牛皮、豚皮などのいずれを原料と
して製造されたゼラチンでもよいが、好ましくは牛骨を
原料として製造された石灰処理ゼラチンである。
【0182】本発明の感光材料の写真乳剤層、その他の
親水性コロイド層は、バインダー(又は保護コロイド)分
子を架橋させ、膜強度を高める硬膜剤を単独又は併用す
ることにより硬膜される。
【0183】本発明の感光材料に保護層、中間層等の親
水性コロイド層に感光材料が摩擦等で帯電することに起
因する放電によるカブリの防止、画像の紫外光による劣
化を防止するために紫外線吸収剤を含んでいてもよい。
【0184】本発明の感光材料には、フィルター層、ハ
レーション防止層及び/又はイラジエーション防止層等
の補助層を設けることができる。これらの層中及び/又
は乳剤層中には、現像処理中にカラー感光材料より流出
するか、もしくは漂白される前記本発明の染料以外の染
料が含有させられてもよい。
【0185】又、本発明の感光材料には、視覚的にクリ
アな画像を得るために、特開昭59-71049号、同59-71050
号等に記載されるような蛍光増白剤を含有させてもよ
く、又、蛍光増白剤が水溶性である場合等には、感光材
料からの流失を防止する目的で蛍光増白剤捕捉剤を含有
させることができる。
【0186】捕捉剤は、蛍光増白剤を捕捉し得る化合物
であればいずれの化合物も用いることができるが、特に
有用なものは、親水性重合体であり、例えばポリビニル
ピロリドン、ビニルピロリドンを繰り返し単位として含
有する共重合体、特開昭48-42732号に記載されているカ
チオン性含窒素活性基を含む親水性ポリマー、特公昭47
-20738号に記載されているビニルアルコールとビニルピ
ロリドンの共重合体が挙げられる。
【0187】本発明の感光材料のハロゲン化銀乳剤層及
び/又はその他の親水性コロイド層に感光材料の光沢を
低減する、加筆性を高める、感材相互のくっつき防止等
を目的としてマット剤を添加できる。
【0188】本発明の感光材料は滑り摩擦を低減させる
ために滑剤を添加できる。本発明の感光材料には帯電防
止剤を添加できる。帯電防止剤は支持体の乳剤を積層し
てない側の帯電防止層に用いられることもあるし、乳剤
層及び/又は支持体に対して乳剤層が積層されている側
の乳剤層以外の保護コロイド層に用いられてもよい。
【0189】本発明の感光材料に写真乳剤層及び/又は
他の親水性コロイド層には、塗布性改良、帯電防止、滑
り性改良、乳化分散、接着防止及び(現像促進、硬膜
化、増感等の)写真特性改良等を目的として、種々の界
面活性剤を用いることができる。
【0190】本発明の感光材料の写真乳剤層、その他の
層はバライタ紙又は、α−オレフィンポリマー等をラミ
ネートした紙及び紙支持体上とα−オレフィン層が容易
に剥離できる紙支持体、合成紙等の可撓性反射支持体、
酢酸セルロース、硝酸セルロース、ポリスチレン、ポリ
塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボ
ネート、ポリアミド等の半合成又は合成高分子からなる
フィルム及び白色顔料が塗布された反射支持体や、ガラ
ス、金属、陶器などの剛体等に塗布できる。又は120〜1
60μmの薄手型反射支持体を用いることもできる。本発明
の感光材料に用いられる支持体は、反射支持体又は透明
支持体のどちらでもよく、反射性をもたせるためには白
色顔料を支持体内に含有してもよく、あるいは支持体上
に白色顔料を含有する親水性コロイド層を塗布してもよ
い。白色顔料は好ましくは硫酸バリウム、酸化チタンで
ある。
【0191】本発明の感光材料は、必要に応じて支持体
表面にコロナ放電、紫外線照射、火焔処理等を施した
後、直接又は下塗層(支持体表面の接着性、帯電防止
性、寸度安定性、耐摩擦性、硬さ、ハレーション防止
性、摩擦特性及び/又はその他の特性を向上するための
1又は2以上の下塗層)を介して塗布されてもよい。
【0192】本発明の感光材料の処理において、発色現
像液に使用される発色現像主薬は、種々のカラー写真プ
ロセスにおいて広範囲に使用されている公知のものが包
含される。
【0193】これらの現像剤はアミノフェノール系及び
p−フェニレジンアミン系誘導体が含まれる。これらの
化合物は遊離状態より安定のため一般に塩の形、例えば
塩酸塩又は硫酸塩の形で使用される。又、これらの化合
物は一般に発色現像液1lについて好ましくは0.1〜30g
の濃度、好ましくは発色現像液1lについて約1g〜約1
5gの濃度で使用する。
【0194】特に有用な第1級芳香族アミン系発色現像
剤はN,N-ジアルキル-p-フェニレンジアミン系化合物で
あり、アルキル基及びフェニル基は任意の置換基で置換
されていてもよい。
【0195】本発明の感光材料の処理に適用される発色
現像液には、前記の第1級芳香族アミン系発色現像剤に
加えて、既知の現像液成分化合物を添加することができ
る。例えば水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カ
リウムなどのアルカリ剤、アルカリ金属亜硫酸塩、アル
カリ金属重亜硫酸塩、アルカリ金属チオシアン酸塩、ア
ルカリ金属ハロゲン化物、ベンジルアルコール、水軟化
剤及び濃厚化剤などを任意に含有せしめることもでき
る。
【0196】発色現像液のpH値は通常7以上であり、最
も一般的には約10〜13である。
【0197】発色現像温度は通常15℃以上であり、一般
的には20℃〜50℃の範囲である。迅速現像のためには、
30℃以上で行うことが好ましい。又、発色現像時間は一
般的には20秒〜60秒の範囲で行われるのが好ましく、よ
り好ましくは30秒〜50秒の範囲である。
【0198】本発明の感光材料は、発色現像後、漂白処
理、定着処理を施される。漂白処理は定着処理と同時に
行ってもよい。
【0199】定着処理の後は、通常は水洗処理が行われ
る。又、水洗処理の代替として、安定化処理を行っても
よいし、両者を併用してもよい。安定化処理に用いられ
る安定化液には、pH調整剤、キレート剤、防バイ剤等を
含有させることができる。
【0200】これらの具体的条件は特開昭58-134636号
等を参考にすることができる。
【0201】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明の実施の態様はこれらに限定されない。
【0202】実施例1 紙支持体の片面にポリエチレンを、もう一方の面に酸化
チタンを含有するポリエチレンをラミネートした支持体
上に、以下に示す構成の各層を酸化チタンを含有するポ
リエチレン層の側に塗設し、多層ハロゲン化銀カラー写
真感光材料を作製した。(試料1−1〜1−25)塗布液
は下記の如く調製した。ただし、第4層の染料の種類と
その添加量(mg/m2)は、表−1に示す如くとした。な
お、使用する染料は、吸収吸大波長が、580nm以上630nm
未満の染料(これをA群とする)、同630nm以上680nm未
満の染料(これをB群とする)及び同680nm以上750nm未
満の染料(これをC群とする)の3群に分けて表示し
た。
【0203】第1層塗布液 イエローカプラー(YC−8)26.7g、色素画像安定化
剤(ST−1)10.0g、色素画像安定化剤(ST−2)
6.67g、ステイン防止剤(HQ−1)0.67g及び高沸点有
機溶媒(DNP)6.67gに酢酸エチル60mlを加え溶解
し、この溶液を20%界面活性剤(SU−1)7mlを含有
する10%ゼラチン水溶液220mlに超音波ホモジナイザー
を用いて乳化分散させてイエローカプラー分散液を作製
した。この分散液を下記条件にて作製した青感性ハロゲ
ン化銀乳剤(銀10g含有)と混合し第1層塗布液を調製
した。
【0204】第2層〜第7層塗布液も上記第1層塗布液
と同様に調製した。
【0205】又、硬膜剤として第2層及び第4層に(H
−1)を、第7層に(H−2)を添加した。塗布助剤と
しては、界面活性剤(SU−1),(SU−2)を添加
し、表面張力を調整した。
【0206】
【表1】
【0207】
【表2】
【0208】
【化104】
【0209】
【化105】
【0210】
【化106】
【0211】
【化107】
【0212】
【化108】
【0213】(青感性ハロゲン化銀乳剤の調製方法)40
℃に保温した2%ゼラチン水溶液1000ml中に、下記
(A液)及び(B液)をpAg=6.5、pH=3.0に制御しつ
つ30分かけて同時添加し、更に下記(C液)及び(D
液)をpAg=7.3、pH=5.5に制御しつつ180分かけて同時
添加した。この時、pAgの制御は特開昭59―45437号記載
の方法により行い、pHの制御は硫酸又は水酸化ナトリウ
ムの水溶液を用いて行った。
【0214】 (A液) 塩化ナトリウム 3.42g 臭化カリウム 0.03g 水を加えて 200ml (B液) 硝酸銀 10g 水を加えて 200ml (C液) 塩化ナトリウム 102.7g 臭化カリウム 1.0g 水を加えて 600ml (D液) 硝酸銀 300g 水を加えて 600ml 添加終了後、花王アトラス社製デモールNの5%水溶
液と硫酸マグネシウムの20%水溶液を用いて脱塩を行っ
た後、ゼラチン水溶液と混合して平均粒径0.85μm、粒
径分布の変動係数0.07、塩化銀含有率99.5モル%の単分
散立方体乳剤EMP−1を得た。
【0215】上記EMP−1に対し、下記化合物を用い
50℃にて最適に化学増感を行い、青感性ハロゲン化銀乳
剤(Em−B)を得た。
【0216】 チオ硫酸ナトリウム 0.8mg/モル AgX 塩化金酸 0.5mg/モル AgX 安定剤 STAB-1 6×10-4モル/モル AgX 増感色素 BS-1 4×10-4モル/モル AgX 増感色素 BS-2 1×10-4モル/モル AgX (緑感性ハロゲン化銀乳剤の調製方法) (A液)と(B液)の添加時間及び(C液)と(D液)
の添加時間を変更する以外はEMP−1と同様にして平
均粒径0.43μm、変動係数0.08、塩化銀含有率99.5%の
単分散立方体乳剤EMP−2を得た。
【0217】上記EMP−2に対し、下記化合物を用い
55℃にて最適に化学増感を行い、緑感性ハロゲン化銀乳
剤(Em−G)を得た。
【0218】 チオ硫酸ナトリウム 1.5mg/モル AgX 塩化金酸 1.0mg/モル AgX 安定剤 STAB-1 6×10-4モル/モル AgX 増感色素 GS-1 4×10-4モル/モル AgX (赤感性ハロゲン化銀乳剤の調製方法) (A液)と(B液)の添加時間及び(C液)と(D液)
の添加時間を変更する以外はEMP−1と同様にして平
均粒径0.50μm、変動係数0.08、塩化銀含有率99.5%の
単分散立方体乳剤EMP−3を得た。
【0219】又、前記(C液)中には、次の金属化合物
を添加した。
【0220】 K2IrCl6 3.8×10-8モル/モル AgX K4Fe(CN)6 1.2×10-5モル/モル AgX 上記EMP−3に対し、下記化合物を用い60℃にて最適
に化学増感を行い、赤感性ハロゲン化銀乳剤(Em−
R)を得た。
【0221】 チオ硫酸ナトリウム 1.8mg/モル AgX 塩化金酸 2.0mg/モル AgX 安定剤 STAB-1 6×10-4モル/モル AgX 増感色素 RS-12 1×10-4モル/モル AgX
【0222】
【化109】
【0223】
【表3】
【0224】
【化110】
【0225】
【化111】
【0226】このようにして得られた試料を常法に従っ
て露光後、下記の処理工程に従って処理を行った。
【0227】処理工程 温度 時間 発色現像 35.0±0.3℃ 45秒 漂白定着 35.0±0.5℃ 45秒 安 定 化 30〜34℃ 90秒 乾 燥 60〜80℃ 60秒発色現像液 純水 800ml トリエタノールアミン 10g N,N-ジエチルヒドロキシルアミン 5g 臭化カリウム 0.02g 塩化カリウム 2g 亜硫酸カリウム 0.3g 1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸 1.0g エチレンジアミン四酢酸 1.0g カテコール-3,5-ジスルホン酸二ナトリウム 1.0g N-エチル-N-β-メタンスルホンアミドエチル -3-メチル-4-アミノアニリン硫酸塩 4.5g 蛍光増白剤(4,4′-ジアミノスチルベン ジスルホン酸誘導体) 1.0g 炭酸カリウム 27g 水を加えて全量を1lとし、pH=10.10に調整する。
【0228】漂白定着液 エチレンジアミン四酢酸第二鉄アンモニウム2水塩 60g エチレンジアミン四酢酸 3g チオ硫酸アンモニウム(70%水溶液) 100ml 亜硫酸アンモニウム(40%水溶液) 27.5ml 水を加えて全量を1lとし、炭酸カリウム又は氷酢酸
でpH=5.7に調整する。
【0229】安定化液 5-クロロ-2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン 1.0g エチレングリコール 1.0g 1-ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸 2.0g エチレンジアミン四酢酸 1.0g 水酸化アンモニウム(20%水溶液) 3.0g 蛍光増白剤(4,4′-ジアミノスチルベン ジスルホン酸誘導体) 1.5g 水を加えて全量を1lとし、硫酸又は水酸化カリウム
でpH=7.0に調整する。
【0230】次に、それぞれ得られた試料について、以
下に示す評価を行った。
【0231】〈センシトメトリー〉各処理済試料をPDA-
65濃度計(コニカ株式会社製)を用いて、感度及び階調
を求めた。
【0232】感度(S)=反射濃度0.8を与える露光量
の逆数 諧調(γ)=常法によって得られるHDカーブにおける反
射濃度0.5と1.5の点を結ぶ直線の傾き 〈鮮鋭度〉各試料に解像力テストチャートを赤色光で焼
き付けて、前記処理を行った後、得られたシアン画像を
マイクロデンシトメータPDM-5(コニカ株式会社製)に
て濃度測定して、下記式で示される値を鮮鋭度とした。
【0233】鮮鋭度(%)=(5本/mmの密線プリント
画像のDmax−Dmin)/(大面積部でのDmax−Dmin) ここで、Dmax:最高濃度 Dmin:最低濃度 この値が大きい程、鮮鋭度が優れていることを示す。
【0234】〈白地性〉各試料について、コニカカラー
プリンタ・プロセッサCL-PP1701QA(コニカ株式会社
製)を用い、処理液としては、CPK-2-20を用い、補充量
の累積値がスタート時の液量を越えるまで連続補充処理
を行い、未露光部の赤色光反射濃度(DR)を前記と同
様に測定して求めた。
【0235】DRが小さい程、白地性は優れている。DR
の値は、0.02以下であれば許容されるレベルであるが、
0.020を越えると視覚的にも白さの劣化が目立ち、更に
0.025越えると深刻な写真品質の劣化を引き起こす。
【0236】〈セーフライト適性〉タングステン電球に
コニカセーフライトグラスNo.9B(カラー印画紙用、コ
ニカ株式会社製)を取り付けたものをセーフライト光源
とし、オプティカルウェッジを用い、各試料に対し20分
間露光した後、前記と同様な現像処理を行った。
【0237】得られた試料を前記のPDA-65濃度計を用い
て赤色反射濃度を測定し、以下に定義するセーフライト
感度を求めた。
【0238】セーフライト感度(SSL)≡(最低濃度+
0.1)の反射濃度を与えるセーフライト光量の逆数 セーフライト適性は以下の如く定義した。
【0239】SF≡log(SSL/SR) ここで、SSLは上記セーフライト感度を、赤色フィルタ
ー(コダック・ラッテンフィルターNo.29)を用いて、
常法により赤色分解センシトメトリー露光(露光時間0.
1秒)を行ったときの感度を表す。
【0240】セーフライト適性は上記SF値の相対値
(rel.SF)で表し(基準試料をSF=0とする)、re
l.SFが小さい(又は負に大きい)程セーフライト適性
が良好である。
【0241】結果を併せて表−2に示す。
【0242】
【表4】
【0243】表−2の結果より、A群(580nm≦λmax<
630nm)、B群(630nm≦λmax<680nm)及びC群(680n
m≦λmax<750nm)の染料を、それぞれ単独あるいは併
用で使用した場合、本発明の組合せであるB群染料とC
群染料を併用した試料17〜25は鮮鋭度に優れ、かつセー
フライト適性も良好であるのに対し、本発明外の試料1
〜16では鮮鋭度あるいは、セーフライト適性のいずれか
が不充分であるか、又は感度等の写真性能に問題がある
ことが判る。
【0244】又、本発明の試料では、感度、白地性等の
写真性能も良好であることが判明した。
【0245】実施例2 第1層のイエローカプラーYC−8をYC−11に、第3
層のマゼンタカプラーMC−10をMC−13に、第5層の
シアンカプラーCC−2をCC−3に、それぞれ等モル
に変更し、第2層(中間層)に染料AI-1を7mg/m2
なるように添加し、又、第5層の赤感性ハロゲン化乳剤
を実施例1のEm−Rに代えて表−3に示す様に変更
し、更に第4層の染料を表−3に示すように変更する以
外は、実施例1と全く同様にして試料2−1〜2−17を
作製した。
【0246】(赤感性ハロゲン化銀乳剤Em−R-IIの
調製方法)40℃に保温した2℃ゼラチン水溶液1000ml中
に、下記(A液)及び(B液)を、pAg=6.5、pH=3.0
に制御しつつ15分かけて同時添加し、更に下記(C液)
及び(D液)をpAg=7.5、pH=5.5に制御しつつ110分か
けて同時添加した。
【0247】(A液) 塩化ナトリウム 3.18g 臭化カリウム 0.35g 水を加えて 200ml (B液) 硝酸銀 10g 水を加えて 200ml (C液) 塩化ナトリウム 95.9g 臭化カリウム 13.7g K2IrCl6 0.03mg K4Fe(CN)6 8.0mg 水を加えて 600ml (D液) 硝酸銀 300g 水を加えて 600ml 添加終了後、花王アトラス社製デモールNの5%水溶液
と硫酸マグネシウムの20%水溶液を用いて脱塩後、ゼラ
チン水溶液と混合して平均粒径0.52μm、変動係数0.0
8、塩化銀含有率93.0モル%の単分散立方体乳剤EMP
−4を得た。
【0248】EMP−4に対し、下記化合物を用い60℃
で最適条件にて化学熟成を行い、赤感性ハロゲン化銀乳
剤(Em−R−II)を得た。
【0249】 チオ硫酸ナトリウム 2.2mg/モル AgX 塩化金酸 2.0mg/モル AgX 安定剤 STAB-2 5×10-4モル/モル AgX 増感色素 SR-15 1.5×10-4モル/モル AgX
【0250】
【化112】
【0251】
【表5】
【0252】これら得た試料を、実施例−1と全く同様
の露光、処理を行い同様の評価を行った。結果を表−4
に示す。
【0253】
【表6】
【0254】表−4の結果より、感度、鮮鋭度及びセー
フライト適性の点で、塩化銀含有率が95モル%以上の
赤感性ハロゲン化銀乳剤を使用した試料において、特に
本発明の構成の効果が顕著に表れることが判る。
【0255】
【発明の効果】本発明により、鮮鋭性に優れ、高感度で
セーフライト適性にも優れたハロゲン化銀写真感光材料
が得られた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−255843(JP,A) 特開 平6−118544(JP,A) 特開 平2−230238(JP,A) 特開 平3−120535(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03C 1/83 G03C 1/12

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に少なくとも1層の感光性ハロ
    ゲン化銀乳剤層を設けてなるハロゲン化銀写真感光材料
    において、該ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも1層が、
    塩化銀含有率95モル%以上のハロゲン化銀乳剤を含有
    し、かつ前記感光性ハロゲン化銀乳剤層又はその他の親
    水性コロイド層の少なくとも1層に、ゼラチン皮膜中に
    おける吸収極大波長が630nm以上680nm未満の染料の少な
    くとも1種と、680nm以上750nm未満の染料の少なくとも
    1種とを含有することを特徴とするハロゲン化銀写真感
    光材料。
  2. 【請求項2】 ゼラチン皮膜中における吸収極大波長が
    630nm以上680nm未満の染料の少なくとも一つが下記一般
    式(I)〜(XI)で示される化合物であることを特徴と
    する請求項1記載のハロゲン化銀写真感光材料。 【化1】 〔式中、R1及びR2は各々、水素原子、アルキル基、ア
    リール基、アルケニル基、複素環基、−CONR5R6、−O
    R5、−NR5R6、−SR5、−SO2R5、−COR5、−SO2NR5R6
    −SOR5又はシアノ基を表し、R3及びR4は各々、水素原
    子、アルキル基、アリール基又は複素環基を表す。
    1,L2,L3,L4及びL5は各々、メチン基を表し、
    1及びn2は各々、0又は1を表す。R5及びR6は各
    々、水素原子、アルキル基、アリール基、アルケニル基
    又は複素環基を表す。又、R5とR6で5又は6員環を形
    成してもよい。〕 【化2】 〔式中、R7及びR8は各々、水素原子、アルキル基、ア
    リール基、アルケニル基又は複素環基、−NR9R10、−N
    (R9)CONR10R11、−N(R9)COR10又は−N(R9)SO2R10を表
    し、Z1及びZ2は各々、5又は6員環を形成するに必要
    な非金属原子群を表す。L6,L7,L8,L9及びL10
    各々、メチン基を表し、n3及びn4は各々、0又は1を
    表す。R9,R10及びR11は各々、水素原子、アルキル
    基、アリール基、アルケニル基又は複素環基を表し、R
    9とR10、R10とR11で5又は6員環を形成してもよ
    い。〕 【化3】 〔式中、R12及びR13は各々、アルキル基、アリール
    基、アルケニル基、複素環基、−NR16R17、−OR16、−N
    (R16)COR17、−N(R16)SO2R17、−N(R16)CONR17R18、−C
    OR16、−CONR16R17、−SO2R16、−SO2NR16R17、−COOR
    16又はシアノ基を表し、R14及びR15は各々、R7及び
    8と同義の基を表し、R16,R17及びR18は各々、
    9,R10又はR11と同義の基を表す。L11,L12,L
    13,L14及びL15は各々、メチン基を表し、n5及びn6
    は各々、0又は1を表す。〕 【化4】 〔式中、R19はR7又はR8と同義の基を表し、Y1は酸
    素原子、硫黄原子、セレン原子、テルル原子又は=CR20
    R21を表す。R20及びR21は各々、水素原子、アルキル
    基、アリール基、アルケニル基又は複素環基を表し、R
    20とR21で5又は6員環を形成してもよい。Z3及びZ4
    は各々、5又は6員環を形成するに必要な非金属原子群
    を表す。L16,L17,L18及びL19は各々、メチン基を
    表し、n7及びn8は各々、0又は1を表す。〕 【化5】 〔式中、R22はR1又はR2と同義の基を表し、R23はR
    3又はR4と同義の基を表し、R24及びR25は各々、R9
    又はR10と同義の基を表す。又、R24とR25で5又は6
    員環を形成してもよい。R26,R27及びR28は各々、水
    素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アル
    ケニル基、複素環基、シアノ基、−COR29、−CONR
    29R30、−NR29R30、−OR29、−SO2R29、−N(R29)CO
    R30、−N(R29)SO2R30、−N(R29)CONR30R31、−SR29、−
    COOR29又は−SO2NR29R30を表す。L20,L21及びL22
    各々、メチン基を表し、n9は0又は1を表す。 29
    30 及びR 31 は各々、R 9 ,R 10 又はR 11 と同義の基を
    表す。〕 【化6】 〔式中、R32はR7又はR8と同義の基を表し、R33及び
    34は各々、R9又はR10と同義の基を表す。又、R33
    とR34で5又は6員環を形成してもよい。R35及びR36
    は各々、R26,R27又はR28と同義の基を表し、Y2
    1と同義の基を表し、Z5はZ3と同義の基を表す。L
    23及びL24は各々、メチン基を表し、n10は0又は1を
    表す。X1はアニオンに解離可能な基を表し、n11
    0,1又は2を表す。〕 【化7】 〔式中、R37及びR38は各々、R7又はR8と同義の基を
    表し、Y3及びY4は各々、Y1と同義の基を表し、Z6
    びZ7は各々、Z1又はZ2と同義の基を表す。L25,L
    26,L27,L28及びL29は各々、メチン基を表し、n12
    及びn13は各々0又は1を表す。X2はX1と同義の基を
    表し、n14は0,1又は2を表す。〕 【化8】 〔式中、R39,R40,R41,R42,R43及びR44は各
    々、R9又はR10と同義の基を表し、R45,R46
    47,R48,R49及びR50は各々、R26,R27又はR28
    と同義の基を表す。 39 とR 40 、R 41 とR 42 、R 43 とR
    44 は5又は6員環を形成してもよい。X3はX1と同義の
    基を表し、n15は0,1又は2を表す。mは0又は1を
    表す。〕 【化9】 〔式中、R51及びR52は各々、R7又はR8と同義の基を
    表し、Z8及びZ9は各々、Z1又はZ2と同義の基を表
    す。L30,L31,L32,L33及びL34は各々、メチン基
    を表し、n16及びn17は各々、0又は1を表す。〕 【化10】 〔式中、R53及びR54は各々、R7又はR8と同義の基を
    表し、Z10及びZ11は各々、Z1又はZ2と同義の基を表
    す。L35,L36,L37,L38及びL39は各々、メチン基
    を表し、n18及びn19は各々、0又は1を表す。〕 【化11】 〔式中、R55,R56,R57及びR58は各々、R7又はR8
    と同義の基を表す。X1,X2,X3,X4,X5及びX6
    各々、酸素原子、硫黄原子又は−NR59R60を表し、R59
    及びR60は各々、水素原子、アルキル基、アリール基、
    アルケニル基、複素環基、ヒドロキシル基又は−OR61
    表す。R61はアルキル基又はアリール基を表す。 40
    41 ,L 42 ,L 43 及びL 44 は各々、メチン基を表し、
    20及びn21は各々、0又は1を表す。〕
  3. 【請求項3】 ゼラチン皮膜中における吸収極大波長が
    680nm以上750nm未満の染料の少なくとも一つが下記一般
    式(XII)〜(XV)で示される化合物であることを特徴
    とする請求項1記載のハロゲン化銀写真感光材料。 【化12】 〔式中、R62及びR63は各々、前記R1又はR2と同義の
    基を表し、R6465は各々、前記R3又はR4基と同義の
    を表す。L45,L46,L47,L48及びL49は各々、メチ
    ン基を表し、n32及びn33は各々、1又は2を表す。〕 【化13】 〔式中、R66及びR67は各々、前記R7又はR8と同義の
    基を表し、Z12及びZ13は各々、前記Z1又はZ2と同義
    の基を表す。L50,L51,L52,L53及びL54は各々、
    メチン基を表し、n34及びn35は各々、1又は2を表
    す。〕 【化14】 〔式中、R68及びR69は各々、前記R7又はR8と同義の
    基を表し、R70及びR71は各々、前記R12又はR13と同
    義の基を表し、X7,X8,X9及びX10は各々、前記X1
    〜X6と同義の基を表す。L55,L56,L57,L58及び
    59は各々、メチン基を表し、n36及びn37は各々、1
    又は2を表す。〕 【化15】 〔式中、R72及びR73は各々、R7又はR8と同義の基を
    表し、R74,R75,R76,R77,R78,R79,R80及び
    81は各々、前記R26,R27又はR28と同義の基を表
    し、X11及びX12は各々、X1〜X6と同義の基を表す。
    60,L61,L62,L63及びL64は各々、メチン基を表
    し、n38及びn39は各々、0,1又は2を表す。〕
  4. 【請求項4】 前記ハロゲン化銀乳剤層及びその他の親
    水性コロイド中に含有される全バインダー量が8.0g/m2
    以下であることを特徴とする請求項1記載のハロゲン化
    銀写真感光材料。
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