JP3549982B2 - 粒状度を向上したハロゲン化銀カラー写真用感光性要素 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、写真用カプラー、特に4当量および2当量の5−ピラゾロンマゼンタ染料形成カプラーを含有するハロゲン化銀カラー写真用感光性要素に関する。
【0002】
【従来の技術】
【0003】
カラー再生のために減色法を用いるカラー写真用感光性要素は、青色、緑色および赤色の光に選択的に感光し、かつ(酸化第1級アミン系発色現像剤と反応すると)その補色を形成する黄色、マゼンタおよびシアン染料形成カプラーと関係しているハロゲン化銀エマルション層を含んで成ることがよく知られている。例えば、アシルアセトアニリド型カプラーを用いて黄色の色画像を形成し、5−ピラゾロン、ピラゾロトリアゾール、シアンアセトフェノンまたはインダゾロン型カプラーを用いてマゼンタ色画像を形成し、およびフェノールもしくはナフトールのようなフェノール型カプラーを用いてシアン色画像を形成する。
【0004】
通常、カラー写真用感光性要素は、材料の各感光層中に独立して組み込んだ(カプラー物質を組み込んだ)非拡散性カプラーを含んで成る。そのため、カラー写真用感光性要素は、通常、1)黄色染料形成カプラーを含有し、かつ主に青色の光(実質上、約500nm未満の波長)に感光する青色感光性ハロゲン化銀エマルション層(または複数の青色感光性ハロゲン化銀エマルション層)、2)マゼンタ染料形成カプラーを含有し、かつ主に緑色の光(実質上、約500〜600nmの波長)に感光する緑色感光性ハロゲン化銀エマルション層(または複数の青色感光性ハロゲン化銀エマルション層)、および3)シアン染料形成カプラーを含有し、かつ主に赤色の光(実質上、約590nmより長い波長)に感光する赤色感光性ハロゲン化銀エマルション層(または複数の青色感光性ハロゲン化銀エマルション層)
を含んで成る。
【0005】
そのような写真要素において、過去に使用されたハロゲン化銀エマルションは、いわゆる混成エマルション、すなわち、(ハロゲン化銀粗粒子を含有する)感度がより高いエマルションと(ハロゲン化銀微粒子を含有する)感度がより低いエマルションとの組み合わせから構成されるエマルションであり、それによって、青色、緑色および赤色感光層それぞれについて、直線の吸光度−log露光量曲線が得られる。
【0006】
カラー写真要素中の染料画像の粒状度は、主に、用いられたハロゲン化銀粒子の寸法に依存するため、ハロゲン化銀粒子の寸法を高めることによってカラー写真材料の感度を上げようとする試み(ハロゲン化銀粒子の感度は、一般に、ハロゲン化銀粒子の寸法と比例している。)は、染料画像の粒状度を粗くすることを引き起こした。
【0007】
感度を高める方法として、赤色感光性、緑色感光性および青色感光性のハロゲン化銀エマルション層をそれぞれ順に配列した標準的な層が、各エマルション層の一部または全部を、より感度の高いおよびより感度の低いエマルション層に細分することによって提供される技術が知られており、細分された層はそれぞれ、他の細分された層と実質上同じ色調を形成するカラーカプラーを含有している(ただし、それらの層は、互いに近隣して被覆されている。)。
【0008】
例えば、英国特許第818,687号には、2つの分離層から成る支持体に最も近接して適用されたエマルション層が、同じスペクトル(分光)領域に感光する多層カラー写真要素の感度を高める方法が記載されており、下の方の層は、より感度の低いハロゲン化銀エマルション層から成り、および上の方の層は、より感度の高いハロゲン化銀エマルションから成り、分離層はいずれも、同じ濃度でカラー形成カプラーを含有している。しかしながら、この種の要素は、感度の向上が粒状度の向上を伴うという欠点を有している。
【0009】
この欠点を克服して色画像の粒状度を低下させるために、英国特許第923,045号には、より感度の高いエマルション層の最大吸光度を、より感度の低いエマルション層よりも、特に0.20〜0.60の量で低くなるように調節して、一番上のより感度の高いエマルション層と一番下のより感度の低いエマルション層(いずれの層も、可視スペクトルの同じ領域に感光し、かつそれぞれが非拡散性カラーカプラーを含有している。)を提供することによって、染料画像の粒状度を粗くすることなくカラー写真要素の感度を高める方法が記載されている。
【0010】
米国特許第3,516,831号には、色画像の鮮明さを高める方法が記載されており、それによれば、スペクトルの同じスペクトル領域に感光する2つの層が、異なるカプラーを含有し、より感度の高いエマルション層が、4当量のカプラーを含有し、かつより感度の低いエマルション層が2当量のカプラーを含有する。
【0011】
英国特許第923,045号および米国特許第3,516,831号の方法はいずれも、多数の欠点(例えば、高感度写真要素における粒状度の悪化)を有している。粒状度を高める方法は、米国特許第3,726,681号に記載されており、ここでは、より感度の高いハロゲン化銀エマルション層には速いカップリング反応速度のカプラーを、および感度の低いハロゲン化銀エマルション層には遅いカップリング反応速度のカプラーを用いることによって、高感度写真要素の粒状度を高めている。しかしながら、鮮明さが十分に向上しないため、欧州特許第107,112号には、少なくとも1つのハロゲン化銀エマルション層が、同じ色に感光する2つのハロゲン化銀エマルション層を含んで成るカラー写真要素が記載されており、感度の高い方の層が、高い反応速度のカプラーを含有し、かつ感度の低い方のハロゲン化銀エマルション層が、高い反応速度のカプラーの反応速度の1/1.3〜1/15の範囲の遅い反応速度のカプラーおよび拡散性DIRカプラーを含有する。DIRカプラーの目的は、内部層または内部画像効果(すなわち同一層または同一染料画像)によって、粒状度の低下を助け、かつ画像の鮮明さを高め、および中間層または中間画像効果(すなわち、異なる層または異なる染料画像の間の効果)によって、カラー再生を向上させることである。
【0012】
近年、写真フィルムの写真寸法が縮小されてカメラを小型化し、かつハロゲン化銀粒子が粗くなって写真要素の感度を高めてきている。そのため、前記の二重層システムを用いても、粒状度が低下する傾向が高まってきている。
【0013】
米国特許第3,843,369号には、可視光の同じスペクトル領域に感光する3つのエマルション層を提供することにより、カラー写真要素の感度をさらに高める方法が記載されており、一番上のハロゲン化銀エマルション層は、最も高い感度を有し、かつ一番下のハロゲン化銀エマルション層は、最も低い感度を有して、一番上と中間の層の最大吸光度はそれぞれ、0.6またはそれ未満である。
【0014】
米国特許第4,582,780号には、可視光の同じスペクトル領域に感光する3つのエマルション層を提供することにより、感度を向上し、かつ隣接効果を高める方法が記載されており、一番上のハロゲン化銀エマルション層が、最も高い感度を有し、かつ一番下のハロゲン化銀エマルション層が最も低い感度を有している(ただし、発色現像後の、一番上のハロゲン化銀エマルション層の最大吸光度は、0.60よりも低く、かつ、発色現像後の、中間および一番下のハロゲン化銀エマルション層の両者の最大吸光度はそれぞれ、0.60よりも高い。)。
【0015】
欧州特許第583,020号には、複数の青色、緑色および3つの赤色感光性のハロゲン化銀エマルション層を含んで成る多層カラー写真要素を提供することによって、粒状度を高める技術が記載されており、層は、支持体の上に赤色の最も感度の低い層、緑色の最も感度の低い層、赤色の中程度の感度の層、赤色の最も感度の高い層、緑色の最も感度の高い層、青色の最も感度の高い層および青色の最も感度の低い層の順に配置されている。
【0016】
欧州特許第608,464号には、青色、緑色および赤色感光層単位(ただし、少なくとも1つの層単位が、異なるヨウ化物含量のヨウ化臭化銀の柱状粒子から構成された感度の異なる3つの重なったハロゲン化銀エマルション層を含む。)を含んで成る多層写真要素を提供することによって、染料画像のカップリング反応速度(すなわち、感度)−粒状度関係を向上させる技術が記載されている。
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
ピラゾロン環の4位に結合したアリールチオ基を有する2当量の5−ピラゾロンマゼンタカプラーは、ピラゾロン環の4位には何も有しない(すなわち、水素原子のみを有する。)4当量の5−ピラゾロンマゼンタカプラーに比べて、多数の長所を有することが知られている。例えば、2当量の5−ピラゾロンカプラーは、染料の各分子を生成するのに2当量の銀しか必要とせず、特定の化学薬品蒸気(例えば、ホルムアルデヒド)にはほとんど感じず、また、染料明暗安定性が高い。しかしながら、2当量の5−ピラゾロンマゼンタカプラーは、粒状度の悪化を引き起こすことがあるという不利益を有している。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明は、シアン、マゼンタおよび黄色染料形成カプラーをそれぞれ含んで成る赤色、緑色および青色感光性ハロゲン化銀エマルション層を上に被覆した支持体から構成され、緑色感光層が、感度が異なる3つの緑色感光層を含んで成り、一番上の緑色感光層が、中間の緑色感光層より感度が高く、その中間層は、一番下の緑色の感光層よりも感度が高く、一番下の緑色感光層が、支持体により近接しており、中間の緑色感光層が、一番下の緑色感光層と隣接し、かつ一番上の緑色感光層は、中間の緑色感光層の上にあるように配置された多層カラー写真要素であって、一番上の緑色感光性エマルション層が、4当量の5−ピラゾロンマゼンタ染料形成カプラーを含み、かつ中間および一番下の緑色感光性エマルション層が、2当量の4−アリールチオ−5−ピラゾロンマゼンタ染料形成カプラーを含んで成る写真要素を提供するものである。
【0019】
前述の層配列を含んで成るカラー写真要素は、優れたカップリング反応速度−粒状度関係を提供する。
【0020】
【発明の実施の形態】
特に、本発明において使用する2当量の4−アリールチオ−5−ピラゾロンマゼンタカプラーは、下式(I):
【化3】
(式中、aは、0〜3の整数を表し、bは、0〜2の整数を表し、R1およびR2は、互いに独立して、水素、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン基、アリール基、アリールオキシ基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、スルファモイル基、カルバモイル基、アリールスルホニル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アルコキシスルホニル基、アリールオキシスルホニル基、アルキルウレイド基、アリールウレイド基、ニトロ基、シアノ基、水酸基またはカルボキシル基であり、R3は、ハロゲン原子、アルキル基またはアリール基であり、Xは、直接結合または結合性基であり、バル(Ball)は、結合した基を写真要被覆内で拡散させないようにする程度の寸法および構造の安定性基であり、並びにR1、R3およびX−ボールのσ値の合計は、1.3未満である。)
の1−フェニル−3−アニリノ−4−フェニルチオ−5−ピラゾロンマゼンタカプラーで表され得る。
【0021】
上式において、R1およびR2の例としては、水素、炭素数1〜8のアルキル基のような直鎖または分枝鎖アルキル基を含むアルキル基(例えば、メチル基、トリフルオロメチル基、エチル基、ブチル基およびオクチル基)、炭素数1〜8のアルコキシ基のようなアルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、2−メトキシエトキシ基、および2−エチルヘキシルオキシ基)、ハロゲン(例えば、塩素、臭素および弗素)、アリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基、および4−トリル基)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ基、p−メトキシフェノキシ基、ナフチルオキシ基、およびトリルオキシ基)、アシルアミノ基(例えば、アセトアミド基、ベンズアミド基ブチルアミド基、およびt−ブチルカルボンアミド基)、スルホンアミド基(例えば、メチルスルホンアミド基、ベンゼンスルホンアミド基、およびp−トルイルスルホンアミド基)、スルファモイル基(例えば、N−メチルスルファモイル基、N,N−ジエチルスルファモイル基、およびN,N−ジメチルスルファモイル基)、カルバモイル基(例えば、N−メチルカルバモイル基、およびN,N−ジメチルカルバモイル基)、アリールスルホニル基(例えば、トリルスルホニル基)、アリールオキシカルボニル基(例えば、フェノキシカルボニル基)、炭素数2〜10のアルコキシカルボニル基のようなアルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、およびベンジルオキシカルボニル基)、炭素数2〜10のアルコキシスルホニル基のようなアルコキシスルホニル基(例えば、メトキシスルホニル基、オクチルスルホニル基、および2−エチルヘキシルスルホニル基)、アリールスルホニル基(例えば、フェノキシスルホニル基)、アルキルウレイド基(N−メチルウレイド基、N,N−ジメチルウレイド基、およびN,N−ジブチルウレイド基)、アリールウレイド基(例えば、フェニルウレイド基)、ニトロ基、シアノ基、水酸基、並びにカルボキシル基が挙げられる。
【0022】
R3の例としては、ハロゲン(例えば、塩素、臭素、および弗素)、炭素数1〜8のアルキルのようにする程度の直鎖または分枝鎖アルキル基を含むアルキル基(例えば、メチル基、トリフルオロメチル基、エチル基、ブチル基、およびオクチル基)、並びにアリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基、および4−トリル基)が挙げられる。
【0023】
「バル(Ball)」は、安定性基、すなわち、結合している基を写真要素内に被覆された層から拡散させないような寸法および構造の有機基である。そのような安定性基としては、カプラーと直接または二価の結合性基X(例えば、アルキレン基、イミノ基、エーテル基、チオエーテル基、カルボンアミド基、スルホンアミド基、ウレイド基、エステル基、イミド基、カルバモイル基、およびスルファモイル基)を介して結合した炭素原子8〜32個を有する有機疎水性基が挙げられ得る。適する安定性基の具体例としては、アルキル基(直鎖、分枝または環式)、アルキレン基、アルコキシ基、アルキルアリール基、アルキルアリールオキシ基、アシルアミドアルキル基、アルコキシアルキル基、アルコキシアリール基、アリール基または複素環基で置換されたアルキル基、アリールオキシアルコキシカルボニル基で置換されたアリール基、および、例えば、米国特許第3,337,344号、同第3,418,129号、同第3,892,572号、同第4,138,258号および同第4,451,559号、並びに英国特許第1,494,777号に記載の如く、アルケニル基またはアルケニル長鎖脂肪族基とカルボキシル基またはスルホ水溶性基の両者を含有する残基が挙げられる。
【0024】
本発明において「基」または「残基」という用語を使用して化合物または置換基を記載する場合、記載された化学物質は、基本の基または残基、および通常の置換を有する基または残基を包含する。「部位」という用語を用いて化合物または置換基を記載する場合、未置換の化学物質のみを包含するものとする。「アルキル基」は、メチル、エチル、ブチル、オクチル、ステアリル等のようなアルキル部位のみならず、ハロゲン、シアノ、水酸基、ニトロ、アミノ、カルボキシレート等のような置換基を有する部位も包含する。他方、「アルキル部位」は、メチル、エチル、ステアリル、シクロヘキシル等のみを包含する。
【0025】
本発明において、R1、R3および−X−Ballのような1−フェニル基および3−アニリノ基上の置換基のσ値の合計は、1.3未満である。σ定数の値は、刊行された文献中に容易に見い出すことができる[例えば、「ケミスツ・コンパニオン(Chemists’ Companion)」、エイ・ジェイ・ゴードン(A.J.Gordon)およびアール・エイ・フォード(R.A.Ford)著、ジョン・ワイリー・アンド・サンズ(John Wiley & Sons)、ニューヨーク、1972年、「プログレス・イン・フィジカル・オーガニック・ケミストリー(Progress in Physical Organic Chemistry)」、第13巻、アール・ダブリュー・タフト(R.W.Taft)著、ジョン・ワイリー・アンド・サンズ、ニューヨーク、「サブスティチュエンツ・コンスタンツ・フォー・コルレイション・アナリシス・イン・ケミストリー・アンド・バイオロジー(Substituents Constants for Correlation Analysis in Chemistry and Biology)」、シー・ハンシュ(C.Hansch)およびエイ・ジェイ・レオ(A.J.Loe)著、ジョン・ワイリー・アンド・サンズ、ニューヨーク、1979年、並びに「コンプレヘンシヴ・メディカル・ケミストリー(Comprehensive Medical Chemistry)」、エイ・ジェイ・レオ著、ペルガモン・プレス(Pergamon Press)、ニューヨーク、第4巻、1990年参照]か、またはメドケム(Medchem)プログラムを使用して算出することができる[「コンプレヘンシヴ・メディカル・ケミストリー」、エイ・ジェイ・レオ著、ペルガモン・プレス、ニューヨーク、第4巻、1990年参照]。一般に、σ値は、置換基の電子求引力(水素=0)とともに増加する。σ値について、フェニル環に近い原子のみが、電子求引効果を発揮し、離れた原子は効果を有しない。化学基または原子のσ値の例は、以下の通りである:アルキル基=−0.17、塩素原子=0.23、アルコキシカルボニル基=0.45、アシルアミノ基=0.21、スルファモイル基=0.57、アルキルスルホニル基=0.78、およびカルバモイル基=0.36。
【0026】
上記カプラー中、好ましい態様は、式(I)中、R1基が塩素原子、aが3であり、および塩素原子が、窒素原子に結合している炭素原子に対して2位、4位および6位で炭素原子に結合している式で表される。
【0027】
特に好ましい態様は、式(I)中、R3基が塩素原子である上式で表される。
【0028】
本発明において使用する2当量の1−フェニル−3−アニリノ−4−フェニルチオ−5−ピラゾロンマゼンタカプラーの具体例を以下に示すが、本発明は、これらに限定されるものではないと解されるべきである。
【0029】
【化4】
【0030】
【化5】
【0031】
他の説明的なカプラーとしては、
【0032】
【化6】
【0033】
【化7】
(式中、Qは、本発明に従ってカップリングしない基を表す。)
が挙げられる。
【0034】
説明的なカップリングしない基Qは、以下の通りである。
【0035】
【化8】
【0036】
【化9】
【0037】
特に、本発明において使用する4当量の5−ピラゾロンマゼンタカプラーは、以下の式(II):
【化10】
(式中、R1およびR3は、式(I)と同様の意味を有し、並びにnは、0または1を表す。)
で表され得る。
【0038】
4当量の5−ピラゾロンマゼンタ染料形成カプラー中、好ましい態様は、R1が塩素原子、aが3であり、および塩素原子が、窒素原子に結合した炭素原子に対して2位、4位および6位で炭素原子に結合している上式(II)で表される。
【0039】
本発明において使用する4当量の5−ピラゾロンマゼンタ染料形成カプラーの具体例を、以下に示すが、本発明は、これらに限定されるものではないと解されるべきである。
【0040】
【化11】
【0041】
【化12】
【0042】
【化13】
【0043】
【化14】
【0044】
【化15】
【0045】
本発明において、緑色感光層は、例えば、米国特許第3,843,369号および同第4,582,780号に記載の如く、可視スペクトルの同じスペクトル領域に感光する3つのハロゲン化銀エマルション層を含んで成り、一番上のハロゲン化銀エマルション層は、感度が最も高く、一番下のハロゲン化銀エマルション層は、感度が最も低い。3つのハロゲン化銀エマルション層を、光が、一番下の感度の最も低い緑色感光層に当たる前に、一番上の感度が最も高い緑色感光層を介して伝わるように配置する。ここにおいて、感度が最も高い緑色感光層と感度が最も低い緑色感光層の間の感度の差は、好ましくは、写真要素において拡張された範囲が、感度曲線の形状の明らかな歪みもなく達せられる程度である。一般に、この感度の差は、約0.2〜約1 logE(Eは、露光量である。)の範囲内であるべきであり、好ましくは、約0.3〜0.6 logEである。一番上の最も高感度のエマルション層と一番下の最も低感度のエマルション層の感度の中間の感度を有する、感度が中程度の中間のエマルション層は、一般に、最も高感度のエマルション層との感度差が0.1〜0.55 logEであり、また最も低感度のエマルション層との感度差が0.1〜0.55 logEである。さらに、一番上の最も高感度の緑色感光性エマルション層は、中間および一番下の緑色感光性エマルション層よりも低い吸光度の着色画像を現像すると、生成する。一般に、一番上の最も高感度の緑色感光性エマルション層は、(米国特許第3,843,369号および同第4,582,780号に記載されているように、)この層の粒状度を向上するために、そのカラーカプラー含量が、比較的「不足している」。すなわち、最も高感度の感光層内では比較的少ない量のカプラーを使用するため、露光および現像時に、この層は、最も低感度の感光層内で生じるよりも密度(濃度)の低い着色画像を生成する。
【0046】
本発明において、一番上の最も高感度の緑色感光性ハロゲン化銀エマルション層は、4当量の5−ピラゾロンマゼンタカプラーを含んで成るが、中間の中程度の感度の緑色感光性ハロゲン化銀エマルション層および一番下の最も低感度の緑色感光性ハロゲン化銀エマルション層は、上述のように、2当量の5−ピラゾロンマゼンタカプラーを含んで成る。一番上の層において、4当量の5−ピラゾロンマゼンタ染料形成カプラーを、好ましくは、ハロゲン化銀1モルにつき0.01〜0.5モルの範囲、特に0.02〜0.1モルの量で使用し、中間層では、2当量の5−ピラゾロンマゼンタ染料形成カプラーを、好ましくは、0.01〜0.5モルの範囲、特に0.02〜0.1モルの量で使用し、および一番下の層では、2当量の5−ピラゾロンマゼンタ染料形成カプラーを、好ましくは、ハロゲン化銀1モルにつき0.02〜1.0モルの範囲、特に0.04〜0.2モルの量で使用する。
【0047】
本発明のカラー写真要素は、感光性物質としてハロゲン化銀を含有する通常の写真要素であり得る。
【0048】
本発明の多層カラー写真要素において使用されるハロゲン化銀は、塩化銀、臭化銀、臭化塩化銀、臭化ヨウ化銀、および臭化ヨウ化塩化銀粒子の親水性バインダーへの微分散液(エマルション)であってよい。好ましいハロゲン化銀は、ヨウ化銀1〜20モル%を含有する臭化ヨウ化銀または臭化塩化ヨウ化塩化銀である。臭化ヨウ化銀エマルションまたは臭化塩化ヨウ化銀では、ヨウ化物を、エマルション粒子中に均一に分配することができるか、またはヨウ化物基準を、粒子中で変えることができる。ハロゲン化銀は、均一な粒子寸法または広い粒子寸法分布を有する。ハロゲン化銀粒子は、規則的な結晶構造(例えば、立方、八面体、および十四面体)、または球状もしくは不規則な結晶構造を有する標準的な粒子、または双晶板(twin plane)のような結晶欠陥を有する粒子、または柱状形状を有する粒子、あるいはそれらの組み合わせであってよい。
【0049】
本発明によれば、「立方晶粒子(cubic grains)」という用語は、実質上立方の粒子、すなわち、結晶面(100)で結合している規則的な立方晶であるか、または丸くなった端および/または頂点または小さな面(111)を有し得る粒子を包含するものと考えられるか、あるいは、可溶性ヨウ化物または強い熟成剤(例えば、アンモニア)の存在下で調製すると、ほぼ球状でも有り得る。特に優れた結果は、平均粒子寸法が0.2〜3μmの範囲、好ましくは0.4〜1.5μm範囲のハロゲン化銀粒子を用いて得られる。立方晶臭化ヨウ化銀を含んで成るハロゲン化銀エマルションの調製は、例えば、リサーチ・ディスクロージャー(Research Disclosure)、第184巻、第18431項、同第176巻、第17644項、および同第308巻、第308119項に記載されている。
【0050】
本発明で使用する他のハロゲン化銀エマルションは、1種またはそれ以上の感光性柱状粒子エマルションを用いたものである。本発明のエマルションに含有される柱状ハロゲン化銀は、平均直径:厚さの比(当業者は、しばしば、アスペクト比とよぶ。)が、少なくとも2:1、好ましくは2:1〜20:1、特に3:1〜14:1、最も好ましくは3:1〜8:1である。本発明の使用に適する柱状ハロゲン化銀粒子の平均直径は、約0.3〜約5μmの範囲、好ましくは0.5〜3μmの範囲、特に0.8〜1.5μmの範囲である。本発明の使用に適する柱状ハロゲン化銀粒子の厚さは、0.4μm未満、好ましくは0.3μm未満、特に0.2μm未満である。
【0051】
上述の柱状粒子の特徴は、当業者に周知の手順によって、容易に確認することができる。「直径」とは、粒子の投影面積と等しい面積の円の直径と定義される。「厚さ」は、柱状ハロゲン化銀粒子から構成された2つの実質上平行な主要平面間の距離を意味する。各粒子の直径と厚さの測定から、それぞれの粒子の直径:厚さ比を計算することができ、すべての柱状粒子の直径:厚さ比を平均することで、その平均直径:厚さ比を得ることができる。この定義により、平均直径:厚さ比は、個々の柱状粒子の直径:厚さ比の平均である。実際には、柱状粒子の平均直径と平均厚さを得ること、およびこの2つの平均の比として、平均直径:厚さ比を算出することが、より簡単である。どのような方法を用いても、得られる平均直径:厚さ比には大差がない。
【0052】
柱状ハロゲン化銀粒子を含有するハロゲン化銀エマルション層において、ハロゲン化銀粒子の少なくとも15%、好ましくは少なくとも25%、特に少なくとも50%は、平均直径:厚さ比が2:1未満の柱状粒子である。上記の各割合、「15%」、「25%」および「50%」は、層内のハロゲン化銀粒子すべての投影面積に対する、直径:厚さ比が少なくとも2:1でかつ厚さが0.4μm以下である柱状粒子の合計投影面積の割合を意味する。
【0053】
バインダーを含んで成る水性分散媒体中でハロゲン化銀粒子を沈殿することにより、感光性ハロゲン化銀エマルションを形成することができることが知られており、好ましくはバインダーとしてゼラチンを用いる。
【0054】
さまざまな通常の技術によって、ハロゲン化銀粒子を沈殿してよい。ハロゲン化銀エマルションは、単ジェット法、ダブル−ジェット法、またはそれらの方法の組み合わせを用いて調製され得るか、または、例えば、アンモニア法、中和法、酸法を用いて熟成され得るか、あるいは加速したまたは一定の流速沈殿、中断沈殿、沈殿中の限外濾過などを行われ得る。トリヴェリ(Trivelli)およびスミス(Smith)著、ザ・フォトグラフィック・ジャーナル(The Photographic Journal)、第79巻、1939年5月、330〜338頁、ティー・エイチ・ジェイムズ(T.H.James)著、ザ・セオリー・オブ・ザ・フォトグラフィック・プロセス(The Theory of The Photographic Process)、第4版、第3章、米国特許第2,222,264号、同第3,650,757号、同第3,917,485号、同第3,790,387号、同第3,716,276号および同第3,979,213号、リサーチ・ディスクロージャー、1989年12月、第308119項「フォトグラフィック・シルヴァー・ハライド・エマルションズ・プリパレイションズ・アデンダ・プロセッシング・アンド・システムズ(Photographic Silver Halide Emulsions, Preparations, Addenda, Processing and Sistems)」、並びにリサーチ・ディスクージャー、1976年9月、第14987項に、文献を見い出すことができる。
【0055】
一つの共通の技術は、水中銀塩溶液と水中ハロゲン化物塩溶液を、分散媒体を含む反応容器中へ同時に添加する、通常ダブル−ジェット沈殿法と呼ばれるバッチ法である。
【0056】
アルカリハロゲン化物溶液と硝酸銀溶液を、ゼラチン溶液に同時に添加するダブル−ジェット法では、ゼラチン溶液中に存在する溶媒の種類と濃度、並びに添加速度によって、形成したハロゲン化銀粒子の形状および寸法を制御することができる。ダブル−ジェット沈殿法は、例えば、英国特許第1,027,146号および同第1,302,405号、並びに米国特許第3,801,326号、同第4,046,376号、同第3,790,386号、同第3,897,935号、同第4,147,551号および同第4,171,224号に記載されている。
【0057】
硝酸銀溶液をハロゲン化物およびゼラチン溶液に添加する単ジェット法は、写真用エマルションを製造するのに長く使用されてきた。この方法では、溶液中のハロゲン化物の濃度を変えることが、ハロゲン化銀粒子の形成を決定するため、形成されたハロゲン化銀粒子は、様々な種類の形状および寸法の混合物である。
【0058】
ハロゲン化銀粒子の沈殿は、通常、2つの別個の段階で生じる。第一段階では、核形成(微細なハロゲン化銀粒子の形成)が生じる。続く第二段階(成長段階)では、反応生成物として形成した別のハロゲン化銀が、初期に形成したハロゲン化銀粒子の上に沈殿し、その結果、このハロゲン化銀粒子の成長をもたらす。バッチダブル−ジェット沈殿法は、典型的には、反応容器内の体積が、ハロゲン化銀沈殿物と溶解性塩が、ハロゲン化銀粒子に添加して形成される間に、連続して増加する反応物の迅速な撹拌条件下で生じる。
【0059】
写真材料のエマルション層内での溶解性塩が、コーティング後に結晶化すること、および、他の写真の欠点または機械的な欠点(剛性、脆性など)を回避するために、沈殿中に形成した溶解性塩を取り除かなければならない。
【0060】
本発明において使用するハロゲン化銀エマルションの調製では、広く様々なハロゲン化銀用親水性分散剤を用いることができる。親水性分散剤としては、ゼラチン、ゼラチン誘導体(例えば、アシル化ゼラチン、グラフト化ゼラチン等)、アルバミン、アラビアゴム、寒天、セルロース誘導体(例えば、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等)、合成樹脂(例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド)等を含む写真に通常使用される親水性ポリマーを、有利に用いることができる。当業者に既知の有用な他の親水性材料は、例えば、リサーチ・ディスクロージャー、第308巻、第308119項、第IX節に記載されている。
【0061】
本発明に使用するハロゲン化銀粒子エマルションを、当業者に既知の増感剤を用いて化学増感することができる。硫黄含有化合物、金および貴金属化合物、およびポリオキシルアルキレン化合物が、特に適している。特に、ハロゲン化銀エマルションを、硫黄増感剤(例えば、チオ硫酸ナトリウム、アリルチオシアン酸塩、アリルチオウレア、チオスルフィン酸およびそのナトリウム塩、スルホン酸およびそのナトリウム塩、アリルチオカルバミド、チオウレア、シスチン等)、活性または不活性なセレン増感剤、還元増感剤(例えば、第一錫塩、ポリアミン等)、貴金属増感剤(例えば、金増感剤、特に金(I)チオシアン酸カリウム、クロロ金酸カリウム等)、または例えば、ルテニウム、ロジウム、イリジウム等のような水溶性塩の増感剤(特にクロロパラジウム酸アンモニウム、クロロ白金酸カリウム、およびクロロパラジウム酸ナトリウム等)で増感してよく、それぞれを、単独または適する組み合わせで用いる。化学増感剤の他の有用な例は、例えば、リサーチ・ディスクロージャー17643、セクションIII、1978年、およびにリサーチ・ディスクロージャー308119、セクションIII、1989年に記載されている。
【0062】
本発明に使用するハロゲン化銀エマルションを、特に、シアニン、メロシアニン、錯体シアニンおよびメロシアニン、オキソノール、ヘミオキソノール、スチリル、メロスチリル、並びにストレプトシアニンを包含するポリメチン染料類を含む様々な種類からの染料で増感することができる。
【0063】
メチン結合で接合されたシアニンスペクトル増感染料としては、2つの塩基性複素環核(例えば、キノリン、ピリミジン、イソキノリン、インドール、ベンジンドール、オキサゾール、チアゾール、セレナゾール、イミダゾール、ベンズオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾセレナゾール、ベンゾイミダゾール、ナフトオキサゾール、ナフトチアゾール、ナフトセレナゾール、テルラゾール、オキサテルラゾールから生成されたもの)が挙げられる。
【0064】
メチン結合で接合されたメロシアニンスペクトル増感染料としては、バルビチン酸、2−チオバルビチン酸、ロダニン、ヒダントイン、2−チオヒダントイン、2−ピラゾリン−5−オン、2−イソキサゾリン−5−オン、インダン−1,3−ジオン、シクロヘキサン−1,3−ジオン、1,3−ジオキサン−4,6−ジオン、ピラゾリン−3,5−ジオン、ペンタン−2,4−ジオン、アルキルスルホニルアセトニトリル、マロノニトリル、イソキノリン−4−オン、クロマン−2,4−ジオン等から生成され得るシアニン染料系の1つの塩基性複素環核と酸性核が挙げられる。
【0065】
1種またはそれ以上のスペクトル増感染料を使用してよい。可視および赤外スペクトルの全波長に亙って最大限度増感し、かつ大変様々な種類のスペクトル増感曲線形状を有する染料が知られている。染料の選択および相対的な割合は、増感が望まれるスペクトル領域および所望のスペクトル増感の形状に依存する。
【0066】
増感染料の例は、ヴェンカタラマン(Venkataraman)著、ザ・ケミストリー・オブ・シンセティック・ダイズ(The Chemistry of Synthetic Dyes)、アカデミック・プレス(Academic Press)、ニューヨーク、1971年、第V章、ジェイムズ(James)著、ザ・セオリー・オブ・ザ・フォトグラフィック・プロセス(The Theory of the Photographic Process)、第4版、マクミラン(Macmillan)、1977年、第8章、エフ・エム・ハマー(F.M.Hamer)著、シアニン・ダイズ・アンド・リレイテッド・コンパウンズ(Cyanine Dyes and Related Compounds)、ジョン・ワイリー・アンド・サンズ、1964年、およびリサーチ・ディスクロージャー308119、セクションIII、1989年に見い出すことができる。
【0067】
本発明に使用するハロゲン化銀エマルションは、例えば、リサーチ・ディスクロージャー17643、セクションV、VI、VIII、X、XIおよびXII、1978年、並びに同30119、セクションV、VI、VIII、X、XIおよびXII、1989年に記載されているような、蛍光増白剤、防曇剤および安定剤、フィルター染料およびアンチハロ染料、硬化剤、被覆助剤、可塑剤および潤滑剤、並びに、他の助剤を含有し得る。
【0068】
本発明に使用するハロゲン化銀エマルションを、多層感光性ハロゲン化銀カラー写真要素[例えば、カラーネガ型写真要素、カラー反転写真要素、カラーポジ型写真要素、疑似カラーアドレス写真要素(例えば、米国特許第4,619,892号に記載されているもの)等]の製造に使用することができ、好ましいものは、カラーネガ型写真要素である。
【0069】
本発明に使用するハロゲン化銀多層カラー写真要素は、通常、支持体上に被覆されており、シアン染料形成カラーカプラーと関連する少なくとも2つの赤色感光性ハロゲン化銀エマルション層、マゼンタ染料形成カラーカプラーに関連する3つの緑色感光性ハロゲン化銀エマルション層、および黄色染料形成カラーカプラーに関連する少なくとも2つの青色感光性ハロゲン化銀エマルション層を含んで成る。さらに、これらの要素は、他の非感光性層(例えば、中間層、フィルター層、ハレーション防止層および保護層)を含んで成り、そのため、多層構造を形成している。このカラー写真要素を、化学線による画像態様での露光後に、色源体(chromogenic)現像液中で処理して、目視可能な色画像を得る。層単位は、通常の順番で被覆され得るが、好ましい層配列では、赤色感光層を、支持体の一番近くに被覆し、緑色感光層、黄色フィルター層および青色感光層でオーバーコートする。
【0070】
適するカラーカプラーは、好ましくは、非脱離位でカプラー分子に導入される拡散防止基(例えば、炭素数が約8〜32の疎水性有機残基を有する基)を有するカプラーから選ばれる。そのような残基は、「安定性基(ballast group)」と呼ばれている。安定性基は、直接、またはイミノ結合、エーテル結合、カルボンアミド結合、スルホンアミド結合、ウレイド結合、エステル結合、イミド結合、カルバモイル結合、スルファモイル結合等を介してカプラー核に結合される。適する安定性基の例は、米国特許第3,892,572号に記載されている。
【0071】
前記の非拡散性カプラーを感光性ハロゲン化銀エマルション層内に導入する。露光および発色現像すると、前記カプラーは、ハロゲン化銀エマルション層が感光する光の色の補色を与える。その結果として、少なくとも1つの非拡散性シアン画像形成カラーカプラー、一般にはフェノールまたはα−ナフトール化合物は、赤色感光性ハロゲン化銀エマルション層に関連し、4当量および2当量の5−ピラゾロン非拡散性マゼンタ画像形成カラーカプラーは、緑色感光性ハロゲン化銀エマルション層に関連し、および少なくとも1つの非拡散性黄色画像形成カラーカプラー、一般にはアシルアセトアニリド化合物は、青色感光性ハロゲン化銀エマルション層に関連する。
【0072】
既知の如く、カラーカプラーは、4当量および/または2当量のカプラーであってよく、後者は、カラー生成のために、より少ない量のハロゲン化銀を要する。周知の如く、2当量のカプラーは、4当量のカプラーが、カップリング(結合)位において、カップリング反応中に脱離する置換基を含むことから、4当量のカプラーから生成される。ハロゲン化銀カラー写真要素に使用され得る2当量のカプラーは、実質上無色のものと着色されたもの(「マスキングカプラー」)の両者を包含する。2当量のカプラーは、発色現像液酸化生成物との反応時に染料を形成しない白色カプラーも包含する。さらに、2当量のカラーカプラーは、発色現像液酸化生成物との反応時に拡散性現像抑制化合物を脱離し得るDIRカプラーも包含する。
【0073】
最も有用なシアン形成カプラーは、通常のフェノール化合物およびα−ナフトール化合物である。シアンカプラーの例は、米国特許第2,369,929号、同第2,474,293号、同第3,591,383号、同第2,895,826同、同第3,458,315号、同第3,311,476号、同第3,419,390号、同第3,476,563号および同第3,253,924号、英国特許第1,201,110号、並びにリサーチ・ディスクロージャー308119、セクションVII、1989年に記載されているものから選択され得る。
【0074】
本発明において前述の4当量および2当量のマゼンタ画像形成カプラーと組み合わせて使用され得る最も有用なマゼンタ形成カプラーは、通常のピラゾロン系化合物、インダゾロン系化合物、シアノアセチル化合物、ピラゾロトリアゾール系化合物等であり、特に、ピラゾロン系化合物が好ましい。マゼンタ形成カプラーは、米国特許第2,600,788号、同第2,983,608号、同第3,062,653号、同第3,127,269号、同第3,311,476号、同第3,419,391号、同第3,519,429号、同第3,558,319号、同第3,582,322号、同第3,615,506号、同第3,834,908号および同第3,891,445号、ドイツ特許第1,810,464号、ドイツ特許出願公開第2,408,665号、同第2,417,945号、同第2,418,959号、同第2,424,467号、日本特許出願公開第20,826/76号、同第58,922/77号、同第129,538/74号、同第74,027/74号、同第159,336/75号、同第42,121/77号、同第74,028/74号、同第60,233/75号、同第26,541/76号および同第55,122/78号、並びにリサーチ・ディスクロージャー308119、セクションVII、1989年に記載されている。
【0075】
最も有用な黄色形成カプラーは、通常の開環ケトメチレン型カプラーである。そのようなカプラーの具体例は、ベンゾイルアセトアニリド系およびピバロイルアセトアニリド系化合物である。使用し得る黄色形成カプラーは、特に、米国特許第2,875,057号、同第3,235,924号、同第3,265,506号、同第3,278,658号、同第3,369,859号、同第3,408,194号、同第3,415,652号、同第3,528,322号、同第3,551,151号、同第3,682,322号、同第3,725,072号および同第3,891,445号、ドイツ特許第2,219,917号、同第2,261,361号および同第2,414,006号、英国特許第1,425,020号、日本特許出願公告第10,783/76号、および日本特許出願公開第26,133/72号、同第73,147/73号、同第102,636/76号、同第6,341/75号、同第123,342/75号、同第130,442/75号、同第1,827/76号、同第87,650/75号、同第82,424/77号および同第115,219/77号、並びにリサーチ・ディスクロージャー308119、セクションVII、1989年に記載されている。
【0076】
例えば、米国特許第3,476,560号、同第2,521,908号および同第3,034,892号、日本特許出願公告第2,016/69号、同第22,335/63号、同第11,304/67号および同第32,461/69号、日本特許出願公開第26,034/76号および同第42,121/77号、およびドイツ特許出願公開第2,418,959号に記載のものを包含する着色したカプラーを使用することができる。感光性ハロゲン化銀カラー写真要素は、米国特許第4,080,211号、欧州特許出願第27,284号、およびドイツ特許出願公開第1,297,417号、同第2,407,569号、同第3,148,125号、同第3,217,200号、同第3,320,079号、同第3,324,932号、同第3,331,743号、同第3,340,376号、並びにリサーチ・ディスクロージャー308119、セクションVII、1989年に記載されているような高分子量のカラーカプラーを含有してよい。
【0077】
着色したシアンカプラーは、米国特許第3,934,802号、同第3,386,301号および同第2,434,272号に記載されているものから選択でき、着色したマゼンタカプラーは、米国特許第2,434,272号、同第3,476,564号および同第3,476,560号並びに英国特許第1,464,361号に記載されているものから選択できる。無色のカプラーは、英国特許第861,138号、同第914,145号および同第1,109,963号、および米国特許第3,580,722号、並びにリサーチ・ディスクロージャー308119、セクションVII、1989年に記載されているものから選択できる。
【0078】
さらに、拡散し得る着色染料を提供するカプラーを、粒状度を高めるために、上記のカプラーと合わせて使用することができ、このカプラーの具体例は、米国特許第4,366,237号と英国特許第2,125,570号に記載されているマゼンタカプラー、並びに、欧州特許第96,873号、ドイツ特許出願公開第3,324,533号、およびリサーチ・ディスクロージャー308119、セクションVII、1989年に記載されている黄色、マゼンタおよびシアンカプラーである。
【0079】
さらに、2当量のカプラー中には、発色現像反応において脱離する基を、直接または元来脱離した基から1個もしくはそれ以上の基を除去した後、カップリング位に運んで、特定の写真活性を与える上記カプラー(例えば、現像抑制剤もしくは促進剤または漂白促進剤)もある。そのような2当量のカプラーの例としては、既知のDIRカプラー、並びにDAR、FARおよびBARカプラーが挙げられる。上記のカプラーの典型的な例は、ドイツ特許出願公開第2,703,145号、同第2,855,697号、同第3,105,026号、同第3,319,428号、同第1,800,420号、同第2,015,867号、同第2,414,006号、同第2,842,063号、同第3,427,235号、同第3,209,110号および同第1,547,640号、英国特許第953,454号および同第1,591,641号、欧州特許出願第89,843号、同第117,511号、同第118,087号、同第193,389号および同第301,477号、並びにリサーチ・ディスクロージャー308119、セクションVII、1989年に記載されている。
【0080】
ハロゲン化銀カラー要素中に使用し得る非カラー形成DIRカプラー化合物の例としては、米国特許第3,938,996号、同第3,632,345号、同第3,639,417号、同第3,297,445号および同第3,928,041号、ドイツ特許出願第2,405,442号、同第2,523,705号、同第2,460,202号、同第2,529,350号および同第2,448,063号、日本特許出願第143,538/75号および同第147,716/75、英国特許第1,423,588号、同第1,542,705号および同第301,477号、並びにリサーチ・ディスクロージャー308119、セクションVII、1989年に記載されたものが挙げられる。
【0081】
カプラーをハロゲン化銀エマルション層中に導入するため、当業者に既知のいくつかの通常の方法を用いることができる。米国特許第2,322,027号、同第2,801,170号、同第2,801,171号および同第2,991,177号によれば、カプラーを、分散技術によって、ハロゲン化銀エマルション層中に組み込むことができ、それは、カプラーを水不混和性高沸点有機溶媒に溶解した後、そのような溶液を、非常に小さな滴の形態で、親水性コロイド状バインダー中に分散することから構成されている。好ましいコロイド状バインダーは、いくつかの他の種類のバインダーを使用することができるとしても、ゼラチンである。
【0082】
カプラーをハロゲン化銀エマルション層中に導入する別の系は、いわゆる「充填ラテックス法(loaded−latex technique)」から成る。そのような方法の詳細な説明は、ベルギー特許第853,512号および同第869,816号、米国特許第4,214,047号および同第4,199,363号、並びに欧州特許第14,921号に見い出すことができる。それは、連続相としての水および分散相としての平均直径が0.02〜0.2μmの範囲のポリマー粒子から構成されるポリマーラテックスを含む水混和性有機溶媒中にカプラーの溶液を混合することから成る。
【0083】
さらに、もう一つの有用な方法は、フィッシャー法である。そのような方法によれば、水溶性基(例えば、カルボキシル基、水酸基、スルホン基またはスルホンアミド基)を有するカプラーを、例えばアルカリ水溶液中に溶解することにより、写真層に添加することができる。
【0084】
カプラーをハロゲン化銀エマルション中に導入する有用な方法は、リサーチ・ディスクロージャー308119、セクションVII、1989年に記載されている。
【0085】
写真要素の層を、リサーチ・ディスクロージャー308119、セクションXVII、1989年に記載のごとく、セルロースエステル支持体(例えば、トリアセチルセルロース支持体)、紙支持体、ポリエステルフィルム支持体(例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム支持体またはポリエチレンナフタレートフィルム支持体)等のような様々な支持体の上に被覆することができる。
【0086】
本発明の写真要素を、当業者に既知の如く、露光後、処理して、媒体または材料に含まれる現像剤の存在下でアルカリ水性媒体とハロゲン化銀の関係によって、目視可能な画像を形成することができる。写真用発色現像組成物中で使用される芳香族第1級アミン発色現像剤は、様々なカラー写真プロセスにおいて広く用いられるp−フェニレンジアミン誘導体類のどのような既知の化合物でもあり得る。特に有用な発色現像剤は、p−フェニレンジアミン誘導体、特に、アルキル基または芳香族核を置換することができるかまたは置換できないN,N−ジアルキル−p−フェニレンジアミン誘導体である。
【0087】
p−フェニレンジアミン現像液の例としては、例えば、米国特許第2,552,241号、同第2,556,271号、同第3,656,950号および同第3,658,525号に記載されているような、N,N−ジエチル−p−フェニレンジアミン、2−アミノ−5−エチルアミノトルエン、4−アミノ−N−エチル−N−(α−メタンスルホンアミドエチル)−m−トルイジン、4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−(α−ヒドロキシエチル)アニリン、4−アミノ−3−(α−メチルスルホンアミドエチル)−N,N−ジエチルアニリン、4−アミノ−N,N−ジエチル−3−(N’−メチル−α−メチルスルホンアミド)アニリン、N−エチル−N−メトキシエチル−3−メチル−p−フェニレンジアミン等の塩が挙げられる。
【0088】
p−フェニレンジアミン塩系の通常使用される現像剤の例は、(一般にCD2として知られており、カラーポジ型写真材料用現像溶液中で使用される)2−アミノ−5−ジエチルアミノトルエン塩酸塩、(一般にCD3として知られており、写真用の紙およびカラー反転材料のための現像溶液中に使用される)4−アミノ−N−エチル−N−(α−メタンスルホンアミドエチル)−m−トルイジンセスキ硫酸塩1水和物、および(一般にCD4として知られており、カラーネガ型写真材料用現像溶液中で使用される)4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−(β−ヒドロキシエチル)アニリン硫酸塩である。
【0089】
上記の発色現像剤は、一般に、カラー写真用現像組成物1Lにつき、約0.001〜約0.1モル、好ましくは約0.0045〜約0.04モルの量で使用される。
【0090】
カラー写真材料の場合、処理は、少なくとも1つの発色現像浴と、場合により予備硬化浴、中和浴、第一(白黒)現像浴等を含んで成る。これらの浴は、当業者に周知であり、かつ例えば、リサーチ・ディスクロージャー17643、1978年並びに同308119、セクションXIXおよびXX、1989年に記載されている。
【0091】
発色現像後、画像態様で現像された金属銀および残存している銀塩を、一般には、写真要素から取り除かなければならない。これは、別個の漂白および定着浴内で、またはブリックス(blix)と呼ばれる単一浴内で行われ、画像を一段階で漂白して定着する。漂白浴は、pHが5.6に等しくかつ酸化剤[通常は、有機酸とアルカリ金属またはアンモニウムおよび三価の鉄との錯体塩、例えば、EDTA.Fe.NH4(式中、EDTAは、四酢酸エチレンジアミンである。)あるいはPDTA.Fe.NH4(式中、PDTAは、四酢酸プロピレンジアミンである。)]を含有する水溶液である。処理中、この浴は、銀画像を漂白中に形成する二価の鉄を酸化するために連続的に外気にさらされ、かつ漂白効果を維持するために、当業者に既知の如く、再生される。この操作の誤作動は、染料のシアン濃度の損失を引き起こすことがある。
【0092】
上記の酸化剤に付け加えて、ブリックス浴は、既知の定着剤(例えば、チオ硫酸アンモニウムまたはチオ硫酸アルカリ金属)を含有し得る。漂白浴および定着浴はいずれも、浴の効果を高めるために、他の添加剤(例えば、英国特許第933,008号に記載されているようなポリアルキレンオキサイド化合物)、または漂白促進剤として既知のチオエーテル化合物を含有し得る。
【0093】
以下の実施例により、本発明を説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。
【0094】
【実施例】
実施例1
ゼラチンで下塗りしたトリアセチルセルロース支持下地を、以下の順に以下の層で被覆することにより、多層ハロゲン化銀カラー写真フィルムA1を調製した。(1)銀被覆所要量0.26g/m2およびゼラチン被覆所要量1.33g/m2のゼラチン中に分散した黒色コロイド状銀の層、
(2)硫黄および金増感された、最適には、増感染料S−1、S−2およびS−3でスペクトル増感された(ヨウ化銀2.5モル%および平均粒子寸法0.18μmを有する)低感度臭化ヨウ化銀エマルションを合計銀被覆所要量0.70g/m2およびゼラチン被覆所要量1.3g/m2で含んで成り、シアン染料形成カプラーC−1を被覆所要量0.34g/m2で、シアン染料形成DIRカプラーC−2を被覆所要量0.028g/m2で、およびマゼンタ着色シアン染料形成マスキングカプラーC−3を被覆所要量0.022g/m2で含有する、トリフェニルホスフェートとブチルアセトアニリドの混合物中に分散された低感度赤色感光性ハロゲン化銀エマルションの層、
(3)硫黄および金増感された、最適には、増感染料S−1、S−2およびS−3によりスペクトル増感された(ヨウ化銀7モル%、塩化銀5モル%および平均粒子寸法0.45μmを有する)臭化塩化ヨウ化銀エマルションを銀被覆所要量0.82g/m2およびゼラチン被覆所要量0.79g/m2で含んで成り、シアン染料形成カプラーC−1を被覆所要量0.28g/m2で、シアン染料形成DIRカプラーC−2を被覆所要量0.019g/m2で、およびマゼンタ着色シアン染料形成マスキングカプラーC−3を被覆所要量0.049g/m2で含有する、トリフェニルホスフェートとブチルアセトアニリドの混合物中に分散された中程度の感度の赤色感光性ハロゲン化銀エマルションの層、
【0095】
(4)硫黄および金増感された、最適には、増感染料S−1、S−2およびS−3によりスペクトル増感された(ヨウ化銀12モル%および平均粒子寸法1.1μmを有する)臭化ヨウ化銀エマルションを銀被覆所要量1.55g/m2およびゼラチン被覆所要量1.08g/m2で含んで成り、シアン染料形成カプラーC−1を被覆所要量0.134g/m2で、シアン染料形成DIRカプラーC−2を被覆所要量0.003g/m2で、シアン形成カプラーC−4を0.051g/m2で、およびマゼンタ着色シアン染料形成マスキングカプラーC−3を被覆所要量0.013g/m2で含有する、トリフェニルホスフェートとブチルアセトアニリドの混合物中に分散された高感度の赤色感光性ハロゲン化銀エマルションの層、
(5)ゼラチン1.13g/m2、2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノン0.069g/m2および硬化剤H−1 0.071g/m2を含有する中間層、
(6)硫黄および金増感された、最適には、増感染料S−4およびS−5によりスペクトル増感された(ヨウ化銀2.5モル%および平均粒子寸法0.18μmを有する)臭化ヨウ化銀エマルションを銀被覆所要量0.64g/m2およびゼラチン被覆所要量1.2g/m2で含んで成り、マゼンタ染料形成カプラーM−1を被覆所要量0.29g/m2で、マゼンタ染料形成DIRカプラーM−2を被覆所要量0.009g/m2で、および黄色着色マゼンタ染料形成カプラーM−3およびM−4を被覆所要量0.102g/m2で含有する、トリクレジルホスフェート中に分散された低感度の緑色感光性ハロゲン化銀エマルションの層、
【0096】
(7)硫黄および金増感された、最適には、増感染料S−4およびS−5によりスペクトル増感された(ヨウ化銀7モル%、塩化銀5モル%および平均粒子寸法0.45μmを有する)臭化塩化ヨウ化銀エマルションを銀被覆所要量0.74g/m2およびゼラチン被覆所要量0.9g/m2で含んで成り、マゼンタ染料形成カプラーM−1を被覆所要量0.23g/m2で、マゼンタ染料形成DIRカプラーM−2を被覆所要量0.024g/m2で、および黄色着色マゼンタ染料形成カプラーM−3およびM−4を被覆所要量0.102g/m2で含有する、トリクレジルホスフェート中に分散された中程度の感度の緑色感光性ハロゲン化銀エマルションの層、
(8)硫黄および金増感された、最適には、増感染料S−4およびS−5によりスペクトル増感された(ヨウ化銀12モル%および平均粒子寸法1.1μmを有する)臭化ヨウ化銀エマルションを銀被覆所要量1.5g/m2およびゼラチン被覆所要量1.2g/m2で含んで成り、マゼンタ染料形成カプラーM−1を被覆所要量0.106g/m2で、および黄色着色マゼンタ染料形成カプラーM−3およびM−4を被覆所要量0.084g/m2で含有する、トリクレジルホスフェート中に分散された高感度の緑色感光性ハロゲン化銀エマルションの層、
(9)ゼラチン1.06g/m2を含有する中間層、
(10)ゼラチン1.14g/m2、銀0.045g/m2、および硬化剤H−1 0.065g/m2を含有する黄色フィルター層、
(11)最適には、増感染料S−6によりスペクトル増感され、低感度エマルション層(2)63重量%と中程度の感度のエマルション層(3)37重量%のブレンドを合計銀被覆所要量0.57g/m2およびゼラチン被覆所要量0.26g/m2で含んで成り、黄色染料形成カプラーY−1を被覆所要量1.0g/m2で、および黄色染料形成DIRカプラーY−2を被覆所要量0.033g/m2で含有する、ジエチルラウルアミドとジブチルフタレートの混合物中に分散された低感度の青色感光性ハロゲン化銀エマルションの層、
【0097】
(12)硫黄および金増感された、最適には、増感染料S−6によりスペクトル増感された(ヨウ化銀12モル%および平均粒子寸法1.1μmを有する)臭化ヨウ化銀エマルションを銀被覆所要量0.84g/m2およびゼラチン被覆所要量1.15g/m2で含んで成り、黄色染料形成カプラーY−1を被覆所要量0.282g/m2で、および黄色染料形成DIRカプラーY−2を被覆所要量0.03g/m2で含有する、ジエチルラウルアミドとジブチルフタレートの混合物中に分散された高感度の青色感光性ハロゲン化銀エマルションの層、
(13)UV吸収剤UV−1を被覆所要量0.131g/m2で、UV吸収剤UV−2を被覆所要量0.131g/m2で、微粒子臭化銀エマルションを銀被覆所要量0.22g/m2で含んで成るゼラチン1.19g/m2の保護層、および
(14)平均直径2.5μmのビーズ形状のポリメチルメタクリレートマット剤MA−1 0.190g/m2と被覆所要量0.408g/m2で硬化剤H−2を含有するゼラチン0.86g/m2のトップコート層。
【0098】
8番目の一番上の最も高感度の緑色感光層において、マゼンタ染料形成カプラーM−1 0.175g/m2およびマゼンタ染料形成DIRカプラーM−2 0.006g/m2を含有すること以外は、フィルムA1と同様の方法でフィルムA2を調製した。
【0099】
8番目の一番上の最も高感度の緑色感光層において、マゼンタ染料形成カプラーM−1を、マゼンタ染料形成カプラーM−6 0.246g/m2と置換したこと以外は、フィルムA1と同様の方法でフィルムA3を調製した。
【0100】
8番目の一番上の最も高感度の緑色感光層において、マゼンタ染料形成カプラーM−1を、マゼンタ染料形成カプラーM−5 0.266g/m2と置換したこと以外は、フィルムA1と同様の方法でフィルムA4を調製した。
【0101】
フィルムA1〜A4の試料を、色温度5,500Kの光源で露光した(白色光露光)。次に、露光した試料を、ブリティッシュ・ジャーナル・オブ・フォトグラフィー・アニューアル(British Journal of Photography Annual)、1988年、196〜198頁に記載の如く、コダック・フレキシカラー(KODAK FLEXICOLOR、C41)法を用いて、以下の順に発色処理した。
1.発色現像
2.漂白
3.洗浄
4.定着
5.洗浄
【0102】
処理した試料それぞれにおいて、緑色光の吸収についての特性曲線が形式上得られた。以下の表1に、緑色感光層についての曇り値(Dmin)、最大吸光度(Dmax)、Dminを越えて吸光度0.2における感度logE(速度(SPEED)1)、先端コントラスト(γ)、内部画像効果の値(IIE)、および粒状度(RMS)を報告する。内部画像効果は、以下のようにして算出した。各フィルムの試料を、コダック・ラトゥン(Wratten、登録商標)W99フィルターと光学ステップウエッジ(step wedge)を介して色温度5,500Kの光源で露光した(選択露光)。各フィルムの別の試料を、フィルターを用いずに、上記と同様にして露光した(白色光露光)。露光した試料全部を上記と同様にして現像した。選択露光(γs)および白色光露光(γw)について得られた感度曲線のコントラストを、低い染料濃度または先端領域において測定した。内部画像効果(IIE)は、以下のようにして計算される。
【0103】
【数1】
(式において、数値が高くなるほど、内部画像効果は良くなる。)RMS粒状度の測定は、Dminを越える吸光度1.0において、ISO標準10505(IOW161)を用いて行った。数値が低くなるほど、画像の粒状度は低下する。
【0104】
【表1】
【0105】
データは、一番上の最も高感度の緑色感光性エマルション層中に、本発明の4当量の5−ピラゾロンマゼンタカプラーを含有するフィルムA3およびA4の全体に亙る画像特性(内部画像効果および速度−粒状度の関係)が、緑色感光性エマルション層内にいずれも2当量の5−ピラゾロンマゼンタカプラーを含有する比較フィルムA1およびA2よりも高い値であることを示している。
【0106】
【化16】
【0107】
【化17】
【0108】
マゼンタ染料形成カプラーM−1(I−1に対応):
【0109】
【化18】
【0110】
マゼンタ染料形成カプラーM−5(II−1に対応):
【0111】
【化19】
【0112】
マゼンタ染料形成カプラーM−6(II−2に対応):
【0113】
【化20】
【0114】
【化21】
【0115】
【化22】
【0116】
【化23】
【0117】
【化24】
【0118】
【化25】
【0119】
【化26】
【0120】
実施例2
6番目、7番目および8番目の層の緑色感光層内に以下の組成を有すること以外は、実施例1のフィルムA1と同様にして多層カラー写真フィルムB1を調製した。
【0121】
(6)硫黄および金増感された、最適には増感染料S−4およびS−5によりスペクトル増感された(ヨウ化銀2.5モル%および平均粒子寸法0.18μmを有する)臭化ヨウ化銀エマルションを銀被覆所要量0.55g/m2およびゼラチン被覆所要量1.37g/m2で含んで成り、マゼンタ染料形成カプラーM−1を被覆所要量0.283g/m2で、マゼンタ染料形成DIRカプラーM−2を被覆所要量0.007g/m2で含み、および黄色着色マゼンタ染料形成カプラーM−3およびM−4を被覆所要量0.1g/m2で含有する、トリクレジルホスフェート中に分散された低感度の緑色感光性ハロゲン化銀エマルションの層、
【0122】
(7)硫黄および金増感された、最適には、増感染料S−4およびS−5によりスペクトル増感された(ヨウ化銀7モル%、塩化銀5モル%および平均粒子寸法0.45μmを有する)臭化塩化ヨウ化銀エマルションを銀被覆所要量0.81g/m2およびゼラチン被覆所要量1.05g/m2で含んで成り、マゼンタ染料形成カプラーM−1を被覆所要量1.144g/m2で、マゼンタ染料形成DIRカプラーM−2を被覆所要量0.016g/m2で、および黄色着色マゼンタ染料形成カプラーM−3およびM−4を被覆所要量0.113g/m2で含有する、トリクレジルホスフェート中に分散された中程度の感度の緑色感光性ハロゲン化銀エマルションの層、
【0123】
(8)硫黄および金増感された、最適には、増感染料S−4およびS−5によりスペクトル増感された(ヨウ化銀12モル%および平均粒子寸法1.1μmを有する)臭化ヨウ化銀エマルションを銀被覆所要量1.56g/m2およびゼラチン被覆所要量1.23g/m2で含んで成り、マゼンタ染料形成カプラーM−1を被覆所要量0.116g/m2で、および黄色着色マゼンタ染料形成カプラーM−3およびM−4を被覆所要量0.051g/m2で含有する、トリクレジルホスフェート中に分散された高感度の緑色感光性ハロゲン化銀エマルションの層。
【0124】
7番目の層の緑色感光層中にマゼンタ染料形成カプラーM−1を被覆所要量0.218g/m2で、およびマゼンタ染料形成DIRカプラーM−2を被覆所要量0.0213g/m2で、また8番目の層の緑色感光層中に、カプラーM−1の代わりにマゼンタ染料形成カプラーM−1を被覆所要量0.273g/m2で含有すること以外は、B1と同様にして多層カラー写真要素B2を調製した。
【0125】
7番目の層の緑色感光層中にマゼンタ染料形成カプラーM−1とマゼンタ染料形成DIRカプラーM−2の代わりにマゼンタ染料形成カプラーを被覆所要量0.303g/m2で、また8番目の層の緑色感光層中に、マゼンタ染料形成カプラーM−1を被覆所要量0.116g/m2で含有すること以外は、フィルムB1と同様にして多層カラー写真要素B3を調製した。
【0126】
フィルムB1、B2およびB3の試料を、実施例1の記載と同様にして露光および処理した。処理した試料それぞれにおいて、緑色光の吸収についての特性曲線が形式上得られた。以下の表2に、緑色感光層についての曇り値(Dmin)、最大吸光度(Dmax)、Dminを越えて吸光度0.2における感度logE(速度1)、先端コントラスト(γ)、内部画像効果の値(IIE)、および粒状度(RMS、Dminを越えて吸光度1.3における値)を報告する。
【0127】
【表2】
【0128】
データは、一番上の最も高感度の緑色感光性エマルション層中に4当量の5−ピラゾロンマゼンタカプラーを有するフィルムB2が、より優れた内部画像効果および粒状度を与えることを示している。
【0129】
【発明の効果】
多層構造を有するハロゲン化銀カラー写真用感光性要素内に、4当量および2当量の5−ピラゾロンマゼンタ染料形成カプラーをそれぞれ含有することによって、形成された画像の粒状度が向上し、かつ優れた速度−粒状度関係が得られる。
Claims (9)
- シアン、マゼンタおよび黄色染料形成カプラーをそれぞれ含んで成る赤色、緑色、および青色感光性ハロゲン化銀エマルション層を上に被覆した支持体から構成され、緑色感光層が、感度が異なる3つの緑色感光層を含んで成り、一番上の緑色感光層が、中間の緑色感光層より感度が高く、その中間層は、一番下の緑色感光層よりも感度が高く、一番下の緑色感光層が、支持体により近接しており、中間の緑色感光層が、一番下の緑色感光層と隣接し、かつ一番上の緑色感光層が、中間の緑色感光層の上にあるように配置されたハロゲン化銀写真感光性要素であって、一番上の緑色感光性エマルション層が、4当量の5−ピラゾロンマゼンタ染料形成カプラーを含み、かつ中間および一番下の緑色感光性エマルション層が、2当量の4−アリールチオ−5−ピラゾロンマゼンタ染料形成カプラーを含んで成る写真要素。
- 2当量の4−アリールチオ−5−ピラゾロンマゼンタカプラーが、式:
で表される請求項1に記載の写真要素。 - バルが、炭素数少なくとも8の疎水性基を含んで成る請求項2に記載の写真要素。
- R1が、塩素であり、aが、3を表し、並びに塩素原子が、窒素原子と結合している炭素原子に対して2位、4位および6位にある請求項2に記載の写真要素。
- R3が塩素である請求項2に記載の写真要素。
- 4当量の5−ピラゾロンマゼンタ染料形カプラーが、式:
で表される請求項1に記載の写真要素。 - R1が、塩素であり、aが、3を表し、並びに塩素原子が、窒素原子と結合した炭素原子に対して2位、4位および6位にある請求項6に記載の写真要素。
- 一番上の最も感度の高い緑色感光性エマルション層内に、4当量の5−ピラゾロンマゼンタ染料形成カプラーを、ハロゲン化銀1モルにつき0.01〜0.5モルの範囲の量で使用する請求項1に記載の写真要素。
- ハレーション防止層、支持体よりも感度が高くかつシアン染料形成カプラーを含有する赤色の光に感光する3層のハロゲン化銀エマルション層、支持体よりも感度を高めかつマゼンタ染料形成カプラーを含有する緑色の光に感光する3層のハロゲン化銀エマルション層、黄色染料フィルター層、および支持体よりも感度を高めかつ黄色染料形成カプラーを含有する青色の光に感光する2層のハロゲン化銀エマルション層を順に含んで成る支持体から構成される請求項1に記載の写真要素。
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