JPH08328218A - 粒状度を向上したハロゲン化銀カラー写真用感光性要素 - Google Patents

粒状度を向上したハロゲン化銀カラー写真用感光性要素

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JPH08328218A
JPH08328218A JP14165896A JP14165896A JPH08328218A JP H08328218 A JPH08328218 A JP H08328218A JP 14165896 A JP14165896 A JP 14165896A JP 14165896 A JP14165896 A JP 14165896A JP H08328218 A JPH08328218 A JP H08328218A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粒状度を向上したハロゲン化銀カラー写真用
感光性要素の提供。 【解決手段】 シアン、マゼンタおよび黄色染料形成カ
プラーをそれぞれ含んで成る赤色、緑色、および青色感
光性ハロゲン化銀エマルション層を上に被覆した支持体
から構成され、緑色感光層が、感度が異なる3つの緑色
感光層を含んで成り、一番上の緑色感光層が、中間の緑
色感光層よりも感度が高く、その中間層は、支持体によ
り近接しており、中間の緑色感光層は、一番下の緑色感
光層と隣接し、かつ一番上の緑色感光層が、中間の緑色
感光層の上にあるように配置されたハロゲン化銀写真感
光性要素であって、一番上の緑色感光性エマルション層
が、4当量の5-ピラゾロンマゼンタ染料形成カプラー
を含み、かつ中間および一番下の緑色感光性エマルショ
ン層が、2当量の4-アリールチオ-5-ピラゾロンマゼ
ンタ染料形成カプラーを含んで成る写真要素。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、写真用カプラー、
特に4当量および2当量の5-ピラゾロンマゼンタ染料
形成カプラーを含有するハロゲン化銀カラー写真用感光
性要素に関する。
【0002】
【従来の技術】
【0003】カラー再生のために減色法を用いるカラー
写真用感光性要素は、青色、緑色および赤色の光に選択
的に感光し、かつ(酸化第1級アミン系発色現像剤と反
応すると)その補色を形成する黄色、マゼンタおよびシ
アン染料形成カプラーと関係しているハロゲン化銀エマ
ルション層を含んで成ることがよく知られている。例え
ば、アシルアセトアニリド型カプラーを用いて黄色の色
画像を形成し、5-ピラゾロン、ピラゾロトリアゾー
ル、シアンアセトフェノンまたはインダゾロン型カプラ
ーを用いてマゼンタ色画像を形成し、およびフェノール
もしくはナフトールのようなフェノール型カプラーを用
いてシアン色画像を形成する。
【0004】通常、カラー写真用感光性要素は、材料の
各感光層中に独立して組み込んだ(カプラー物質を組み
込んだ)非拡散性カプラーを含んで成る。そのため、カ
ラー写真用感光性要素は、通常、1)黄色染料形成カプ
ラーを含有し、かつ主に青色の光(実質上、約500n
m未満の波長)に感光する青色感光性ハロゲン化銀エマ
ルション層(または複数の青色感光性ハロゲン化銀エマ
ルション層)、2)マゼンタ染料形成カプラーを含有
し、かつ主に緑色の光(実質上、約500〜600nm
の波長)に感光する緑色感光性ハロゲン化銀エマルショ
ン層(または複数の青色感光性ハロゲン化銀エマルショ
ン層)、および3)シアン染料形成カプラーを含有し、
かつ主に赤色の光(実質上、約590nmより長い波
長)に感光する赤色感光性ハロゲン化銀エマルション層
(または複数の青色感光性ハロゲン化銀エマルション
層)を含んで成る。
【0005】そのような写真要素において、過去に使用
されたハロゲン化銀エマルションは、いわゆる混成エマ
ルション、すなわち、(ハロゲン化銀粗粒子を含有す
る)感度がより高いエマルションと(ハロゲン化銀微粒
子を含有する)感度がより低いエマルションとの組み合
わせから構成されるエマルションであり、それによっ
て、青色、緑色および赤色感光層それぞれについて、直
線の吸光度−log露光量曲線が得られる。
【0006】カラー写真要素中の染料画像の粒状度は、
主に、用いられたハロゲン化銀粒子の寸法に依存するた
め、ハロゲン化銀粒子の寸法を高めることによってカラ
ー写真材料の感度を上げようとする試み(ハロゲン化銀
粒子の感度は、一般に、ハロゲン化銀粒子の寸法と比例
している。)は、染料画像の粒状度を粗くすることを引
き起こした。
【0007】感度を高める方法として、赤色感光性、緑
色感光性および青色感光性のハロゲン化銀エマルション
層をそれぞれ順に配列した標準的な層が、各エマルショ
ン層の一部または全部を、より感度の高いおよびより感
度の低いエマルション層に細分することによって提供さ
れる技術が知られており、細分された層はそれぞれ、他
の細分された層と実質上同じ色調を形成するカラーカプ
ラーを含有している(ただし、それらの層は、互いに近
隣して被覆されている。)。
【0008】例えば、英国特許第818,687号に
は、2つの分離層から成る支持体に最も近接して適用さ
れたエマルション層が、同じスペクトル(分光)領域に
感光する多層カラー写真要素の感度を高める方法が記載
されており、下の方の層は、より感度の低いハロゲン化
銀エマルション層から成り、および上の方の層は、より
感度の高いハロゲン化銀エマルションから成り、分離層
はいずれも、同じ濃度でカラー形成カプラーを含有して
いる。しかしながら、この種の要素は、感度の向上が粒
状度の向上を伴うという欠点を有している。
【0009】この欠点を克服して色画像の粒状度を低下
させるために、英国特許第923,045号には、より
感度の高いエマルション層の最大吸光度を、より感度の
低いエマルション層よりも、特に0.20〜0.60の量
で低くなるように調節して、一番上のより感度の高いエ
マルション層と一番下のより感度の低いエマルション層
(いずれの層も、可視スペクトルの同じ領域に感光し、
かつそれぞれが非拡散性カラーカプラーを含有してい
る。)を提供することによって、染料画像の粒状度を粗
くすることなくカラー写真要素の感度を高める方法が記
載されている。
【0010】米国特許第3,516,831号には、色画
像の鮮明さを高める方法が記載されており、それによれ
ば、スペクトルの同じスペクトル領域に感光する2つの
層が、異なるカプラーを含有し、より感度の高いエマル
ション層が、4当量のカプラーを含有し、かつより感度
の低いエマルション層が2当量のカプラーを含有する。
【0011】英国特許第923,045号および米国特
許第3,516,831号の方法はいずれも、多数の欠点
(例えば、高感度写真要素における粒状度の悪化)を有
している。粒状度を高める方法は、米国特許第3,72
6,681号に記載されており、ここでは、より感度の
高いハロゲン化銀エマルション層には速いカップリング
反応速度のカプラーを、および感度の低いハロゲン化銀
エマルション層には遅いカップリング反応速度のカプラ
ーを用いることによって、高感度写真要素の粒状度を高
めている。しかしながら、鮮明さが十分に向上しないた
め、欧州特許第107,112号には、少なくとも1つ
のハロゲン化銀エマルション層が、同じ色に感光する2
つのハロゲン化銀エマルション層を含んで成るカラー写
真要素が記載されており、感度の高い方の層が、高い反
応速度のカプラーを含有し、かつ感度の低い方のハロゲ
ン化銀エマルション層が、高い反応速度のカプラーの反
応速度の1/1.3〜1/15の範囲の遅い反応速度の
カプラーおよび拡散性DIRカプラーを含有する。DI
Rカプラーの目的は、内部層または内部画像効果(すな
わち同一層または同一染料画像)によって、粒状度の低
下を助け、かつ画像の鮮明さを高め、および中間層また
は中間画像効果(すなわち、異なる層または異なる染料
画像の間の効果)によって、カラー再生を向上させるこ
とである。
【0012】近年、写真フィルムの写真寸法が縮小され
てカメラを小型化し、かつハロゲン化銀粒子が粗くなっ
て写真要素の感度を高めてきている。そのため、前記の
二重層システムを用いても、粒状度が低下する傾向が高
まってきている。
【0013】米国特許第3,843,369号には、可視
光の同じスペクトル領域に感光する3つのエマルション
層を提供することにより、カラー写真要素の感度をさら
に高める方法が記載されており、一番上のハロゲン化銀
エマルション層は、最も高い感度を有し、かつ一番下の
ハロゲン化銀エマルション層は、最も低い感度を有し
て、一番上と中間の層の最大吸光度はそれぞれ、0.6
またはそれ未満である。
【0014】米国特許第4,582,780号には、可視
光の同じスペクトル領域に感光する3つのエマルション
層を提供することにより、感度を向上し、かつ隣接効果
を高める方法が記載されており、一番上のハロゲン化銀
エマルション層が、最も高い感度を有し、かつ一番下の
ハロゲン化銀エマルション層が最も低い感度を有してい
る(ただし、発色現像後の、一番上のハロゲン化銀エマ
ルション層の最大吸光度は、0.60よりも低く、か
つ、発色現像後の、中間および一番下のハロゲン化銀エ
マルション層の両者の最大吸光度はそれぞれ、0.60
よりも高い。)。
【0015】欧州特許第583,020号には、複数の
青色、緑色および3つの赤色感光性のハロゲン化銀エマ
ルション層を含んで成る多層カラー写真要素を提供する
ことによって、粒状度を高める技術が記載されており、
層は、支持体の上に赤色の最も感度の低い層、緑色の最
も感度の低い層、赤色の中程度の感度の層、赤色の最も
感度の高い層、緑色の最も感度の高い層、青色の最も感
度の高い層および青色の最も感度の低い層の順に配置さ
れている。
【0016】欧州特許第608,464号には、青色、
緑色および赤色感光層単位(ただし、少なくとも1つの
層単位が、異なるヨウ化物含量のヨウ化臭化銀の柱状粒
子から構成された感度の異なる3つの重なったハロゲン
化銀エマルション層を含む。)を含んで成る多層写真要
素を提供することによって、染料画像のカップリング反
応速度(すなわち、感度)−粒状度関係を向上させる技
術が記載されている。
【発明が解決しようとする課題】
【0017】ピラゾロン環の4位に結合したアリールチ
オ基を有する2当量の5-ピラゾロンマゼンタカプラー
は、ピラゾロン環の4位には何も有しない(すなわち、
水素原子のみを有する。)4当量の5-ピラゾロンマゼ
ンタカプラーに比べて、多数の長所を有することが知ら
れている。例えば、2当量の5-ピラゾロンカプラー
は、染料の各分子を生成するのに2当量の銀しか必要と
せず、特定の化学薬品蒸気(例えば、ホルムアルデヒ
ド)にはほとんど感じず、また、染料明暗安定性が高
い。しかしながら、2当量の5-ピラゾロンマゼンタカ
プラーは、粒状度の悪化を引き起こすことがあるという
不利益を有している。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、シアン、マゼ
ンタおよび黄色染料形成カプラーをそれぞれ含んで成る
赤色、緑色および青色感光性ハロゲン化銀エマルション
層を上に被覆した支持体から構成され、緑色感光層が、
感度が異なる3つの緑色感光層を含んで成り、一番上の
緑色感光層が、中間の緑色感光層より感度が高く、その
中間層は、一番下の緑色の感光層よりも感度が高く、一
番下の緑色感光層が、支持体により近接しており、中間
の緑色感光層が、一番下の緑色感光層と隣接し、かつ一
番上の緑色感光層は、中間の緑色感光層の上にあるよう
に配置された多層カラー写真要素であって、一番上の緑
色感光性エマルション層が、4当量の5-ピラゾロンマ
ゼンタ染料形成カプラーを含み、かつ中間および一番下
の緑色感光性エマルション層が、2当量の4-アリール
チオ-5-ピラゾロンマゼンタ染料形成カプラーを含んで
成る写真要素を提供するものである。
【0019】前述の層配列を含んで成るカラー写真要素
は、優れたカップリング反応速度−粒状度関係を提供す
る。
【0020】
【発明の実施の形態】特に、本発明において使用する2
当量の4-アリールチオ-5-ピラゾロンマゼンタカプラ
ーは、下式(I):
【化3】 (式中、aは、0〜3の整数を表し、bは、0〜2の整
数を表し、R1およびR2は、互いに独立して、水素、ア
ルキル基、アルコキシ基、ハロゲン基、アリール基、ア
リールオキシ基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、
スルファモイル基、カルバモイル基、アリールスルホニ
ル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボ
ニル基、アルコキシスルホニル基、アリールオキシスル
ホニル基、アルキルウレイド基、アリールウレイド基、
ニトロ基、シアノ基、水酸基またはカルボキシル基であ
り、R3は、ハロゲン原子、アルキル基またはアリール
基であり、Xは、直接結合または結合性基であり、バル
(Ball)は、結合した基を写真要被覆内で拡散させないよ
うにする程度の寸法および構造の安定性基であり、並び
にR1、R3およびX-ボールのσ値の合計は、1.3未満
である。)の1-フェニル-3-アニリノ-4-フェニルチ
オ-5-ピラゾロンマゼンタカプラーで表され得る。
【0021】上式において、R1およびR2の例として
は、水素、炭素数1〜8のアルキル基のような直鎖また
は分枝鎖アルキル基を含むアルキル基(例えば、メチル
基、トリフルオロメチル基、エチル基、ブチル基および
オクチル基)、炭素数1〜8のアルコキシ基のようなア
ルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポ
キシ基、2-メトキシエトキシ基、および2-エチルヘキ
シルオキシ基)、ハロゲン(例えば、塩素、臭素および
弗素)、アリール基(例えば、フェニル基、ナフチル
基、および4-トリル基)、アリールオキシ基(例え
ば、フェノキシ基、p-メトキシフェノキシ基、ナフチ
ルオキシ基、およびトリルオキシ基)、アシルアミノ基
(例えば、アセトアミド基、ベンズアミド基ブチルアミ
ド基、およびt-ブチルカルボンアミド基)、スルホン
アミド基(例えば、メチルスルホンアミド基、ベンゼン
スルホンアミド基、およびp-トルイルスルホンアミド
基)、スルファモイル基(例えば、N-メチルスルファ
モイル基、N,N-ジエチルスルファモイル基、および
N,N-ジメチルスルファモイル基)、カルバモイル基
(例えば、N-メチルカルバモイル基、およびN,N-ジ
メチルカルバモイル基)、アリールスルホニル基(例え
ば、トリルスルホニル基)、アリールオキシカルボニル
基(例えば、フェノキシカルボニル基)、炭素数2〜1
0のアルコキシカルボニル基のようなアルコキシカルボ
ニル基(例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカル
ボニル基、およびベンジルオキシカルボニル基)、炭素
数2〜10のアルコキシスルホニル基のようなアルコキ
シスルホニル基(例えば、メトキシスルホニル基、オク
チルスルホニル基、および2-エチルヘキシルスルホニ
ル基)、アリールスルホニル基(例えば、フェノキシス
ルホニル基)、アルキルウレイド基(N-メチルウレイ
ド基、N,N-ジメチルウレイド基、およびN,N-ジブチ
ルウレイド基)、アリールウレイド基(例えば、フェニ
ルウレイド基)、ニトロ基、シアノ基、水酸基、並びに
カルボキシル基が挙げられる。
【0022】R3の例としては、ハロゲン(例えば、塩
素、臭素、および弗素)、炭素数1〜8のアルキルのよ
うにする程度の直鎖または分枝鎖アルキル基を含むアル
キル基(例えば、メチル基、トリフルオロメチル基、エ
チル基、ブチル基、およびオクチル基)、並びにアリー
ル基(例えば、フェニル基、ナフチル基、および4-ト
リル基)が挙げられる。
【0023】「バル(Ball)」は、安定性基、すなわち、
結合している基を写真要素内に被覆された層から拡散さ
せないような寸法および構造の有機基である。そのよう
な安定性基としては、カプラーと直接または二価の結合
性基X(例えば、アルキレン基、イミノ基、エーテル
基、チオエーテル基、カルボンアミド基、スルホンアミ
ド基、ウレイド基、エステル基、イミド基、カルバモイ
ル基、およびスルファモイル基)を介して結合した炭素
原子8〜32個を有する有機疎水性基が挙げられ得る。
適する安定性基の具体例としては、アルキル基(直鎖、
分枝または環式)、アルキレン基、アルコキシ基、アル
キルアリール基、アルキルアリールオキシ基、アシルア
ミドアルキル基、アルコキシアルキル基、アルコキシア
リール基、アリール基または複素環基で置換されたアル
キル基、アリールオキシアルコキシカルボニル基で置換
されたアリール基、および、例えば、米国特許第3,3
37,344号、同第3,418,129号、同第3,89
2,572号、同第4,138,258号および同第4,4
51,559号、並びに英国特許第1,494,777号
に記載の如く、アルケニル基またはアルケニル長鎖脂肪
族基とカルボキシル基またはスルホ水溶性基の両者を含
有する残基が挙げられる。
【0024】本発明において「基」または「残基」とい
う用語を使用して化合物または置換基を記載する場合、
記載された化学物質は、基本の基または残基、および通
常の置換を有する基または残基を包含する。「部位」と
いう用語を用いて化合物または置換基を記載する場合、
未置換の化学物質のみを包含するものとする。「アルキ
ル基」は、メチル、エチル、ブチル、オクチル、ステア
リル等のようなアルキル部位のみならず、ハロゲン、シ
アノ、水酸基、ニトロ、アミノ、カルボキシレート等の
ような置換基を有する部位も包含する。他方、「アルキ
ル部位」は、メチル、エチル、ステアリル、シクロヘキ
シル等のみを包含する。
【0025】本発明において、R1、R3および-X-Ball
のような1-フェニル基および3-アニリノ基上の置換基
のσ値の合計は、1.3未満である。σ定数の値は、刊
行された文献中に容易に見い出すことができる[例え
ば、「ケミスツ・コンパニオン(Chemists' Companio
n)」、エイ・ジェイ・ゴードン(A.J.Gordon)およびアー
ル・エイ・フォード(R.A.Ford)著、ジョン・ワイリー・
アンド・サンズ(John Wiley & Sons)、ニューヨーク、
1972年、「プログレス・イン・フィジカル・オーガ
ニック・ケミストリー(Progress in Physical Organic
Chemistry)」、第13巻、アール・ダブリュー・タフト
(R.W.Taft)著、ジョン・ワイリー・アンド・サンズ、ニ
ューヨーク、「サブスティチュエンツ・コンスタンツ・
フォー・コルレイション・アナリシス・イン・ケミスト
リー・アンド・バイオロジー(Substituents Constants
for Correlation Analysis in Chemistry and Biolog
y)」、シー・ハンシュ(C.Hansch)およびエイ・ジェイ・
レオ(A.J.Loe)著、ジョン・ワイリー・アンド・サン
ズ、ニューヨーク、1979年、並びに「コンプレヘン
シヴ・メディカル・ケミストリー(Comprehensive Medic
al Chemistry)」、エイ・ジェイ・レオ著、ペルガモン
・プレス(Pergamon Press)、ニューヨーク、第4巻、1
990年参照]か、またはメドケム(Medchem)プログ
ラムを使用して算出することができる[「コンプレヘン
シヴ・メディカル・ケミストリー」、エイ・ジェイ・レ
オ著、ペルガモン・プレス、ニューヨーク、第4巻、1
990年参照]。一般に、σ値は、置換基の電子求引力
(水素=0)とともに増加する。σ値について、フェニ
ル環に近い原子のみが、電子求引効果を発揮し、離れた
原子は効果を有しない。化学基または原子のσ値の例
は、以下の通りである:アルキル基=−0.17、塩素
原子=0.23、アルコキシカルボニル基=0.45、ア
シルアミノ基=0.21、スルファモイル基=0.57、
アルキルスルホニル基=0.78、およびカルバモイル
基=0.36。
【0026】上記カプラー中、好ましい態様は、式
(I)中、R1基が塩素原子、aが3であり、および塩
素原子が、窒素原子に結合している炭素原子に対して2
位、4位および6位で炭素原子に結合している式で表さ
れる。
【0027】特に好ましい態様は、式(I)中、R3
が塩素原子である上式で表される。
【0028】本発明において使用する2当量の1-フェ
ニル-3-アニリノ-4-フェニルチオ-5-ピラゾロンマゼ
ンタカプラーの具体例を以下に示すが、本発明は、これ
らに限定されるものではないと解されるべきである。
【0029】
【化4】
【0030】
【化5】
【0031】他の説明的なカプラーとしては、
【0032】
【化6】
【0033】
【化7】 (式中、Qは、本発明に従ってカップリングしない基を
表す。)が挙げられる。
【0034】説明的なカップリングしない基Qは、以下
の通りである。
【0035】
【化8】
【0036】
【化9】
【0037】特に、本発明において使用する4当量の5
-ピラゾロンマゼンタカプラーは、以下の式(II):
【化10】 (式中、R1およびR3は、式(I)と同様の意味を有
し、並びにnは、0または1を表す。)で表され得る。
【0038】4当量の5-ピラゾロンマゼンタ染料形成
カプラー中、好ましい態様は、R1が塩素原子、aが3
であり、および塩素原子が、窒素原子に結合した炭素原
子に対して2位、4位および6位で炭素原子に結合して
いる上式(II)で表される。
【0039】本発明において使用する4当量の5-ピラ
ゾロンマゼンタ染料形成カプラーの具体例を、以下に示
すが、本発明は、これらに限定されるものではないと解
されるべきである。
【0040】
【化11】
【0041】
【化12】
【0042】
【化13】
【0043】
【化14】
【0044】
【化15】
【0045】本発明において、緑色感光層は、例えば、
米国特許第3,843,369号および同第4,582,7
80号に記載の如く、可視スペクトルの同じスペクトル
領域に感光する3つのハロゲン化銀エマルション層を含
んで成り、一番上のハロゲン化銀エマルション層は、感
度が最も高く、一番下のハロゲン化銀エマルション層
は、感度が最も低い。3つのハロゲン化銀エマルション
層を、光が、一番下の感度の最も低い緑色感光層に当た
る前に、一番上の感度が最も高い緑色感光層を介して伝
わるように配置する。ここにおいて、感度が最も高い緑
色感光層と感度が最も低い緑色感光層の間の感度の差
は、好ましくは、写真要素において拡張された範囲が、
感度曲線の形状の明らかな歪みもなく達せられる程度で
ある。一般に、この感度の差は、約0.2〜約1 log
E(Eは、露光量である。)の範囲内であるべきであ
り、好ましくは、約0.3〜0.6 logEである。一
番上の最も高感度のエマルション層と一番下の最も低感
度のエマルション層の感度の中間の感度を有する、感度
が中程度の中間のエマルション層は、一般に、最も高感
度のエマルション層との感度差が0.1〜0.55 lo
gEであり、また最も低感度のエマルション層との感度
差が0.1〜0.55 logEである。さらに、一番上
の最も高感度の緑色感光性エマルション層は、中間およ
び一番下の緑色感光性エマルション層よりも低い吸光度
の着色画像を現像すると、生成する。一般に、一番上の
最も高感度の緑色感光性エマルション層は、(米国特許
第3,843,369号および同第4,582,780号に
記載されているように、)この層の粒状度を向上するた
めに、そのカラーカプラー含量が、比較的「不足してい
る」。すなわち、最も高感度の感光層内では比較的少な
い量のカプラーを使用するため、露光および現像時に、
この層は、最も低感度の感光層内で生じるよりも密度
(濃度)の低い着色画像を生成する。
【0046】本発明において、一番上の最も高感度の緑
色感光性ハロゲン化銀エマルション層は、4当量の5-
ピラゾロンマゼンタカプラーを含んで成るが、中間の中
程度の感度の緑色感光性ハロゲン化銀エマルション層お
よび一番下の最も低感度の緑色感光性ハロゲン化銀エマ
ルション層は、上述のように、2当量の5-ピラゾロン
マゼンタカプラーを含んで成る。一番上の層において、
4当量の5-ピラゾロンマゼンタ染料形成カプラーを、
好ましくは、ハロゲン化銀1モルにつき0.01〜0.5
モルの範囲、特に0.02〜0.1モルの量で使用し、中
間層では、2当量の5-ピラゾロンマゼンタ染料形成カ
プラーを、好ましくは、0.01〜0.5モルの範囲、特
に0.02〜0.1モルの量で使用し、および一番下の層
では、2当量の5-ピラゾロンマゼンタ染料形成カプラ
ーを、好ましくは、ハロゲン化銀1モルにつき0.02
〜1.0モルの範囲、特に0.04〜0.2モルの量で使
用する。
【0047】本発明のカラー写真要素は、感光性物質と
してハロゲン化銀を含有する通常の写真要素であり得
る。
【0048】本発明の多層カラー写真要素において使用
されるハロゲン化銀は、塩化銀、臭化銀、臭化塩化銀、
臭化ヨウ化銀、および臭化ヨウ化塩化銀粒子の親水性バ
インダーへの微分散液(エマルション)であってよい。
好ましいハロゲン化銀は、ヨウ化銀1〜20モル%を含
有する臭化ヨウ化銀または臭化塩化ヨウ化塩化銀であ
る。臭化ヨウ化銀エマルションまたは臭化塩化ヨウ化銀
では、ヨウ化物を、エマルション粒子中に均一に分配す
ることができるか、またはヨウ化物基準を、粒子中で変
えることができる。ハロゲン化銀は、均一な粒子寸法ま
たは広い粒子寸法分布を有する。ハロゲン化銀粒子は、
規則的な結晶構造(例えば、立方、八面体、および十四
面体)、または球状もしくは不規則な結晶構造を有する
標準的な粒子、または双晶板(twin plane)のような結晶
欠陥を有する粒子、または柱状形状を有する粒子、ある
いはそれらの組み合わせであってよい。
【0049】本発明によれば、「立方晶粒子(cubic gra
ins)」という用語は、実質上立方の粒子、すなわち、結
晶面(100)で結合している規則的な立方晶である
か、または丸くなった端および/または頂点または小さ
な面(111)を有し得る粒子を包含するものと考えら
れるか、あるいは、可溶性ヨウ化物または強い熟成剤
(例えば、アンモニア)の存在下で調製すると、ほぼ球
状でも有り得る。特に優れた結果は、平均粒子寸法が
0.2〜3μmの範囲、好ましくは0.4〜1.5μm範
囲のハロゲン化銀粒子を用いて得られる。立方晶臭化ヨ
ウ化銀を含んで成るハロゲン化銀エマルションの調製
は、例えば、リサーチ・ディスクロージャー(Research
Disclosure)、第184巻、第18431項、同第17
6巻、第17644項、および同第308巻、第308
119項に記載されている。
【0050】本発明で使用する他のハロゲン化銀エマル
ションは、1種またはそれ以上の感光性柱状粒子エマル
ションを用いたものである。本発明のエマルションに含
有される柱状ハロゲン化銀は、平均直径:厚さの比(当
業者は、しばしば、アスペクト比とよぶ。)が、少なく
とも2:1、好ましくは2:1〜20:1、特に3:1
〜14:1、最も好ましくは3:1〜8:1である。本
発明の使用に適する柱状ハロゲン化銀粒子の平均直径
は、約0.3〜約5μmの範囲、好ましくは0.5〜3μ
mの範囲、特に0.8〜1.5μmの範囲である。本発明
の使用に適する柱状ハロゲン化銀粒子の厚さは、0.4
μm未満、好ましくは0.3μm未満、特に0.2μm未
満である。
【0051】上述の柱状粒子の特徴は、当業者に周知の
手順によって、容易に確認することができる。「直径」
とは、粒子の投影面積と等しい面積の円の直径と定義さ
れる。「厚さ」は、柱状ハロゲン化銀粒子から構成され
た2つの実質上平行な主要平面間の距離を意味する。各
粒子の直径と厚さの測定から、それぞれの粒子の直径:
厚さ比を計算することができ、すべての柱状粒子の直
径:厚さ比を平均することで、その平均直径:厚さ比を
得ることができる。この定義により、平均直径:厚さ比
は、個々の柱状粒子の直径:厚さ比の平均である。実際
には、柱状粒子の平均直径と平均厚さを得ること、およ
びこの2つの平均の比として、平均直径:厚さ比を算出
することが、より簡単である。どのような方法を用いて
も、得られる平均直径:厚さ比には大差がない。
【0052】柱状ハロゲン化銀粒子を含有するハロゲン
化銀エマルション層において、ハロゲン化銀粒子の少な
くとも15%、好ましくは少なくとも25%、特に少な
くとも50%は、平均直径:厚さ比が2:1未満の柱状
粒子である。上記の各割合、「15%」、「25%」お
よび「50%」は、層内のハロゲン化銀粒子すべての投
影面積に対する、直径:厚さ比が少なくとも2:1でか
つ厚さが0.4μm以下である柱状粒子の合計投影面積
の割合を意味する。
【0053】バインダーを含んで成る水性分散媒体中で
ハロゲン化銀粒子を沈殿することにより、感光性ハロゲ
ン化銀エマルションを形成することができることが知ら
れており、好ましくはバインダーとしてゼラチンを用い
る。
【0054】さまざまな通常の技術によって、ハロゲン
化銀粒子を沈殿してよい。ハロゲン化銀エマルション
は、単ジェット法、ダブル-ジェット法、またはそれら
の方法の組み合わせを用いて調製され得るか、または、
例えば、アンモニア法、中和法、酸法を用いて熟成され
得るか、あるいは加速したまたは一定の流速沈殿、中断
沈殿、沈殿中の限外濾過などを行われ得る。トリヴェリ
(Trivelli)およびスミス(Smith)著、ザ・フォトグラフ
ィック・ジャーナル(The Photographic Journal)、第7
9巻、1939年5月、330〜338頁、ティー・エ
イチ・ジェイムズ(T.H.James)著、ザ・セオリー・オブ
・ザ・フォトグラフィック・プロセス(TheTheory of Th
e Photographic Process)、第4版、第3章、米国特許
第2,222,264号、同第3,650,757号、同第
3,917,485号、同第3,790,387号、同第
3,716,276号および同第3,979,213号、リ
サーチ・ディスクロージャー、1989年12月、第3
08119項「フォトグラフィック・シルヴァー・ハラ
イド・エマルションズ・プリパレイションズ・アデンダ
・プロセッシング・アンド・システムズ(Photographic
Silver Halide Emulsions, Preparations, Addenda, Pr
ocessing and Sistems)」、並びにリサーチ・ディスク
ージャー、1976年9月、第14987項に、文献を
見い出すことができる。
【0055】一つの共通の技術は、水中銀塩溶液と水中
ハロゲン化物塩溶液を、分散媒体を含む反応容器中へ同
時に添加する、通常ダブル-ジェット沈殿法と呼ばれる
バッチ法である。
【0056】アルカリハロゲン化物溶液と硝酸銀溶液
を、ゼラチン溶液に同時に添加するダブル-ジェット法
では、ゼラチン溶液中に存在する溶媒の種類と濃度、並
びに添加速度によって、形成したハロゲン化銀粒子の形
状および寸法を制御することができる。ダブル-ジェッ
ト沈殿法は、例えば、英国特許第1,027,146号お
よび同第1,302,405号、並びに米国特許第3,8
01,326号、同第4,046,376号、同第3,790,
386号、同第3,897,935号、同第4,147,5
51号および同第4,171,224号に記載されてい
る。
【0057】硝酸銀溶液をハロゲン化物およびゼラチン
溶液に添加する単ジェット法は、写真用エマルションを
製造するのに長く使用されてきた。この方法では、溶液
中のハロゲン化物の濃度を変えることが、ハロゲン化銀
粒子の形成を決定するため、形成されたハロゲン化銀粒
子は、様々な種類の形状および寸法の混合物である。
【0058】ハロゲン化銀粒子の沈殿は、通常、2つの
別個の段階で生じる。第一段階では、核形成(微細なハ
ロゲン化銀粒子の形成)が生じる。続く第二段階(成長
段階)では、反応生成物として形成した別のハロゲン化
銀が、初期に形成したハロゲン化銀粒子の上に沈殿し、
その結果、このハロゲン化銀粒子の成長をもたらす。バ
ッチダブル-ジェット沈殿法は、典型的には、反応容器
内の体積が、ハロゲン化銀沈殿物と溶解性塩が、ハロゲ
ン化銀粒子に添加して形成される間に、連続して増加す
る反応物の迅速な撹拌条件下で生じる。
【0059】写真材料のエマルション層内での溶解性塩
が、コーティング後に結晶化すること、および、他の写
真の欠点または機械的な欠点(剛性、脆性など)を回避
するために、沈殿中に形成した溶解性塩を取り除かなけ
ればならない。
【0060】本発明において使用するハロゲン化銀エマ
ルションの調製では、広く様々なハロゲン化銀用親水性
分散剤を用いることができる。親水性分散剤としては、
ゼラチン、ゼラチン誘導体(例えば、アシル化ゼラチ
ン、グラフト化ゼラチン等)、アルバミン、アラビアゴ
ム、寒天、セルロース誘導体(例えば、ヒドロキシエチ
ルセルロース、カルボキシメチルセルロース等)、合成
樹脂(例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロ
リドン、ポリアクリルアミド)等を含む写真に通常使用
される親水性ポリマーを、有利に用いることができる。
当業者に既知の有用な他の親水性材料は、例えば、リサ
ーチ・ディスクロージャー、第308巻、第30811
9項、第IX節に記載されている。
【0061】本発明に使用するハロゲン化銀粒子エマル
ションを、当業者に既知の増感剤を用いて化学増感する
ことができる。硫黄含有化合物、金および貴金属化合
物、およびポリオキシルアルキレン化合物が、特に適し
ている。特に、ハロゲン化銀エマルションを、硫黄増感
剤(例えば、チオ硫酸ナトリウム、アリルチオシアン酸
塩、アリルチオウレア、チオスルフィン酸およびそのナ
トリウム塩、スルホン酸およびそのナトリウム塩、アリ
ルチオカルバミド、チオウレア、シスチン等)、活性ま
たは不活性なセレン増感剤、還元増感剤(例えば、第一
錫塩、ポリアミン等)、貴金属増感剤(例えば、金増感
剤、特に金(I)チオシアン酸カリウム、クロロ金酸カリ
ウム等)、または例えば、ルテニウム、ロジウム、イリ
ジウム等のような水溶性塩の増感剤(特にクロロパラジ
ウム酸アンモニウム、クロロ白金酸カリウム、およびク
ロロパラジウム酸ナトリウム等)で増感してよく、それ
ぞれを、単独または適する組み合わせで用いる。化学増
感剤の他の有用な例は、例えば、リサーチ・ディスクロ
ージャー17643、セクションIII、1978年、お
よびにリサーチ・ディスクロージャー308119、セ
クションIII、1989年に記載されている。
【0062】本発明に使用するハロゲン化銀エマルショ
ンを、特に、シアニン、メロシアニン、錯体シアニンお
よびメロシアニン、オキソノール、ヘミオキソノール、
スチリル、メロスチリル、並びにストレプトシアニンを
包含するポリメチン染料類を含む様々な種類からの染料
で増感することができる。
【0063】メチン結合で接合されたシアニンスペクト
ル増感染料としては、2つの塩基性複素環核(例えば、
キノリン、ピリミジン、イソキノリン、インドール、ベ
ンジンドール、オキサゾール、チアゾール、セレナゾー
ル、イミダゾール、ベンズオキサゾール、ベンゾチアゾ
ール、ベンゾセレナゾール、ベンゾイミダゾール、ナフ
トオキサゾール、ナフトチアゾール、ナフトセレナゾー
ル、テルラゾール、オキサテルラゾールから生成された
もの)が挙げられる。
【0064】メチン結合で接合されたメロシアニンスペ
クトル増感染料としては、バルビチン酸、2-チオバル
ビチン酸、ロダニン、ヒダントイン、2-チオヒダント
イン、2-ピラゾリン-5-オン、2-イソキサゾリン-5-
オン、インダン-1,3-ジオン、シクロヘキサン-1,3-
ジオン、1,3-ジオキサン-4,6-ジオン、ピラゾリン-
3,5-ジオン、ペンタン-2,4-ジオン、アルキルスル
ホニルアセトニトリル、マロノニトリル、イソキノリン
-4-オン、クロマン-2,4-ジオン等から生成され得る
シアニン染料系の1つの塩基性複素環核と酸性核が挙げ
られる。
【0065】1種またはそれ以上のスペクトル増感染料
を使用してよい。可視および赤外スペクトルの全波長に
亙って最大限度増感し、かつ大変様々な種類のスペクト
ル増感曲線形状を有する染料が知られている。染料の選
択および相対的な割合は、増感が望まれるスペクトル領
域および所望のスペクトル増感の形状に依存する。
【0066】増感染料の例は、ヴェンカタラマン(Venka
taraman)著、ザ・ケミストリー・オブ・シンセティック
・ダイズ(The Chemistry of Synthetic Dyes)、アカデ
ミック・プレス(Academic Press)、ニューヨーク、19
71年、第V章、ジェイムズ(James)著、ザ・セオリー
・オブ・ザ・フォトグラフィック・プロセス(The Theor
y of the Photographic Process)、第4版、マクミラン
(Macmillan)、1977年、第8章、エフ・エム・ハマ
ー(F.M.Hamer)著、シアニン・ダイズ・アンド・リレイ
テッド・コンパウンズ(Cyanine Dyes and Related Comp
ounds)、ジョン・ワイリー・アンド・サンズ、1964
年、およびリサーチ・ディスクロージャー30811
9、セクションIII、1989年に見い出すことができ
る。
【0067】本発明に使用するハロゲン化銀エマルショ
ンは、例えば、リサーチ・ディスクロージャー1764
3、セクションV、VI、VIII、X、XIおよびXII、
1978年、並びに同30119、セクションV、V
I、VIII、X、XIおよびXII、1989年に記載され
ているような、蛍光増白剤、防曇剤および安定剤、フィ
ルター染料およびアンチハロ染料、硬化剤、被覆助剤、
可塑剤および潤滑剤、並びに、他の助剤を含有し得る。
【0068】本発明に使用するハロゲン化銀エマルショ
ンを、多層感光性ハロゲン化銀カラー写真要素[例え
ば、カラーネガ型写真要素、カラー反転写真要素、カラ
ーポジ型写真要素、疑似カラーアドレス写真要素(例え
ば、米国特許第4,619,892号に記載されている
もの)等]の製造に使用することができ、好ましいもの
は、カラーネガ型写真要素である。
【0069】本発明に使用するハロゲン化銀多層カラー
写真要素は、通常、支持体上に被覆されており、シアン
染料形成カラーカプラーと関連する少なくとも2つの赤
色感光性ハロゲン化銀エマルション層、マゼンタ染料形
成カラーカプラーに関連する3つの緑色感光性ハロゲン
化銀エマルション層、および黄色染料形成カラーカプラ
ーに関連する少なくとも2つの青色感光性ハロゲン化銀
エマルション層を含んで成る。さらに、これらの要素
は、他の非感光性層(例えば、中間層、フィルター層、
ハレーション防止層および保護層)を含んで成り、その
ため、多層構造を形成している。このカラー写真要素
を、化学線による画像態様での露光後に、色源体(chrom
ogenic)現像液中で処理して、目視可能な色画像を得
る。層単位は、通常の順番で被覆され得るが、好ましい
層配列では、赤色感光層を、支持体の一番近くに被覆
し、緑色感光層、黄色フィルター層および青色感光層で
オーバーコートする。
【0070】適するカラーカプラーは、好ましくは、非
脱離位でカプラー分子に導入される拡散防止基(例え
ば、炭素数が約8〜32の疎水性有機残基を有する基)
を有するカプラーから選ばれる。そのような残基は、
「安定性基(ballast group)」と呼ばれている。安定性
基は、直接、またはイミノ結合、エーテル結合、カルボ
ンアミド結合、スルホンアミド結合、ウレイド結合、エ
ステル結合、イミド結合、カルバモイル結合、スルファ
モイル結合等を介してカプラー核に結合される。適する
安定性基の例は、米国特許第3,892,572号に記載
されている。
【0071】前記の非拡散性カプラーを感光性ハロゲン
化銀エマルション層内に導入する。露光および発色現像
すると、前記カプラーは、ハロゲン化銀エマルション層
が感光する光の色の補色を与える。その結果として、少
なくとも1つの非拡散性シアン画像形成カラーカプラ
ー、一般にはフェノールまたはα-ナフトール化合物
は、赤色感光性ハロゲン化銀エマルション層に関連し、
4当量および2当量の5-ピラゾロン非拡散性マゼンタ
画像形成カラーカプラーは、緑色感光性ハロゲン化銀エ
マルション層に関連し、および少なくとも1つの非拡散
性黄色画像形成カラーカプラー、一般にはアシルアセト
アニリド化合物は、青色感光性ハロゲン化銀エマルショ
ン層に関連する。
【0072】既知の如く、カラーカプラーは、4当量お
よび/または2当量のカプラーであってよく、後者は、
カラー生成のために、より少ない量のハロゲン化銀を要
する。周知の如く、2当量のカプラーは、4当量のカプ
ラーが、カップリング(結合)位において、カップリン
グ反応中に脱離する置換基を含むことから、4当量のカ
プラーから生成される。ハロゲン化銀カラー写真要素に
使用され得る2当量のカプラーは、実質上無色のものと
着色されたもの(「マスキングカプラー」)の両者を包
含する。2当量のカプラーは、発色現像液酸化生成物と
の反応時に染料を形成しない白色カプラーも包含する。
さらに、2当量のカラーカプラーは、発色現像液酸化生
成物との反応時に拡散性現像抑制化合物を脱離し得るD
IRカプラーも包含する。
【0073】最も有用なシアン形成カプラーは、通常の
フェノール化合物およびα-ナフトール化合物である。
シアンカプラーの例は、米国特許第2,369,929
号、同第2,474,293号、同第3,591,383
号、同第2,895,826同、同第3,458,315
号、同第3,311,476号、同第3,419,390
号、同第3,476,563号および同第3,253,92
4号、英国特許第1,201,110号、並びにリサーチ
・ディスクロージャー308119、セクションVII、
1989年に記載されているものから選択され得る。
【0074】本発明において前述の4当量および2当量
のマゼンタ画像形成カプラーと組み合わせて使用され得
る最も有用なマゼンタ形成カプラーは、通常のピラゾロ
ン系化合物、インダゾロン系化合物、シアノアセチル化
合物、ピラゾロトリアゾール系化合物等であり、特に、
ピラゾロン系化合物が好ましい。マゼンタ形成カプラー
は、米国特許第2,600,788号、同第2,983,6
08号、同第3,062,653号、同第3,127,26
9号、同第3,311,476号、同第3,419,391
号、同第3,519,429号、同第3,558,319
号、同第3,582,322号、同第3,615,506
号、同第3,834,908号および同第3,891,44
5号、ドイツ特許第1,810,464号、ドイツ特許出
願公開第2,408,665号、同第2,417,945
号、同第2,418,959号、同第2,424,467
号、日本特許出願公開第20,826/76号、同第5
8,922/77号、同第129,538/74号、同第
74,027/74号、同第159,336/75号、同
第42,121/77号、同第74,028/74号、同
第60,233/75号、同第26,541/76号およ
び同第55,122/78号、並びにリサーチ・ディス
クロージャー308119、セクションVII、1989
年に記載されている。
【0075】最も有用な黄色形成カプラーは、通常の開
環ケトメチレン型カプラーである。そのようなカプラー
の具体例は、ベンゾイルアセトアニリド系およびピバロ
イルアセトアニリド系化合物である。使用し得る黄色形
成カプラーは、特に、米国特許第2,875,057号、
同第3,235,924号、同第3,265,506号、同
第3,278,658号、同第3,369,859号、同第
3,408,194号、同第3,415,652号、同第
3,528,322号、同第3,551,151号、同第
3,682,322号、同第3,725,072号および同
第3,891,445号、ドイツ特許第2,219,917
号、同第2,261,361号および同第2,414,00
6号、英国特許第1,425,020号、日本特許出願公
告第10,783/76号、および日本特許出願公開第
26,133/72号、同第73,147/73号、同第
102,636/76号、同第6,341/75号、同第
123,342/75号、同第130,442/75号、
同第1,827/76号、同第87,650/75号、同
第82,424/77号および同第115,219/77
号、並びにリサーチ・ディスクロージャー30811
9、セクションVII、1989年に記載されている。
【0076】例えば、米国特許第3,476,560号、
同第2,521,908号および同第3,034,892
号、日本特許出願公告第2,016/69号、同第22,
335/63号、同第11,304/67号および同第
32,461/69号、日本特許出願公開第26,034
/76号および同第42,121/77号、およびドイ
ツ特許出願公開第2,418,959号に記載のものを包
含する着色したカプラーを使用することができる。感光
性ハロゲン化銀カラー写真要素は、米国特許第4,08
0,211号、欧州特許出願第27,284号、およびド
イツ特許出願公開第1,297,417号、同第2,40
7,569号、同第3,148,125号、同第3,21
7,200号、同第3,320,079号、同第3,32
4,932号、同第3,331,743号、同第3,34
0,376号、並びにリサーチ・ディスクロージャー3
08119、セクションVII、1989年に記載されて
いるような高分子量のカラーカプラーを含有してよい。
【0077】着色したシアンカプラーは、米国特許第
3,934,802号、同第3,386,301号および同
第2,434,272号に記載されているものから選択で
き、着色したマゼンタカプラーは、米国特許第2,43
4,272号、同第3,476,564号および同第3,4
76,560号並びに英国特許第1,464,361号に
記載されているものから選択できる。無色のカプラー
は、英国特許第861,138号、同第914,145号
および同第1,109,963号、および米国特許第3,
580,722号、並びにリサーチ・ディスクロージャ
ー308119、セクションVII、1989年に記載さ
れているものから選択できる。
【0078】さらに、拡散し得る着色染料を提供するカ
プラーを、粒状度を高めるために、上記のカプラーと合
わせて使用することができ、このカプラーの具体例は、
米国特許第4,366,237号と英国特許第2,125,
570号に記載されているマゼンタカプラー、並びに、
欧州特許第96,873号、ドイツ特許出願公開第3,3
24,533号、およびリサーチ・ディスクロージャー
308119、セクションVII、1989年に記載され
ている黄色、マゼンタおよびシアンカプラーである。
【0079】さらに、2当量のカプラー中には、発色現
像反応において脱離する基を、直接または元来脱離した
基から1個もしくはそれ以上の基を除去した後、カップ
リング位に運んで、特定の写真活性を与える上記カプラ
ー(例えば、現像抑制剤もしくは促進剤または漂白促進
剤)もある。そのような2当量のカプラーの例として
は、既知のDIRカプラー、並びにDAR、FARおよ
びBARカプラーが挙げられる。上記のカプラーの典型
的な例は、ドイツ特許出願公開第2,703,145号、
同第2,855,697号、同第3,105,026号、同
第3,319,428号、同第1,800,420号、同第
2,015,867号、同第2,414,006号、同第
2,842,063号、同第3,427,235号、同第
3,209,110号および同第1,547,640号、英
国特許第953,454号および同第1,591,641
号、欧州特許出願第89,843号、同第117,511
号、同第118,087号、同第193,389号および
同第301,477号、並びにリサーチ・ディスクロー
ジャー308119、セクションVII、1989年に記
載されている。
【0080】ハロゲン化銀カラー要素中に使用し得る非
カラー形成DIRカプラー化合物の例としては、米国特
許第3,938,996号、同第3,632,345号、同
第3,639,417号、同第3,297,445号および
同第3,928,041号、ドイツ特許出願第2,405,
442号、同第2,523,705号、同第2,460,2
02号、同第2,529,350号および同第2,448,
063号、日本特許出願第143,538/75号およ
び同第147,716/75、英国特許第1,423,5
88号、同第1,542,705号および同第301,4
77号、並びにリサーチ・ディスクロージャー3081
19、セクションVII、1989年に記載されたものが
挙げられる。
【0081】カプラーをハロゲン化銀エマルション層中
に導入するため、当業者に既知のいくつかの通常の方法
を用いることができる。米国特許第2,322,027
号、同第2,801,170号、同第2,801,171号
および同第2,991,177号によれば、カプラーを、
分散技術によって、ハロゲン化銀エマルション層中に組
み込むことができ、それは、カプラーを水不混和性高沸
点有機溶媒に溶解した後、そのような溶液を、非常に小
さな滴の形態で、親水性コロイド状バインダー中に分散
することから構成されている。好ましいコロイド状バイ
ンダーは、いくつかの他の種類のバインダーを使用する
ことができるとしても、ゼラチンである。
【0082】カプラーをハロゲン化銀エマルション層中
に導入する別の系は、いわゆる「充填ラテックス法(loa
ded-latex technique)」から成る。そのような方法の詳
細な説明は、ベルギー特許第853,512号および同
第869,816号、米国特許第4,214,047号お
よび同第4,199,363号、並びに欧州特許第14,
921号に見い出すことができる。それは、連続相とし
ての水および分散相としての平均直径が0.02〜0.2
μmの範囲のポリマー粒子から構成されるポリマーラテ
ックスを含む水混和性有機溶媒中にカプラーの溶液を混
合することから成る。
【0083】さらに、もう一つの有用な方法は、フィッ
シャー法である。そのような方法によれば、水溶性基
(例えば、カルボキシル基、水酸基、スルホン基または
スルホンアミド基)を有するカプラーを、例えばアルカ
リ水溶液中に溶解することにより、写真層に添加するこ
とができる。
【0084】カプラーをハロゲン化銀エマルション中に
導入する有用な方法は、リサーチ・ディスクロージャー
308119、セクションVII、1989年に記載され
ている。
【0085】写真要素の層を、リサーチ・ディスクロー
ジャー308119、セクションXVII、1989年に
記載のごとく、セルロースエステル支持体(例えば、ト
リアセチルセルロース支持体)、紙支持体、ポリエステ
ルフィルム支持体(例えば、ポリエチレンテレフタレー
トフィルム支持体またはポリエチレンナフタレートフィ
ルム支持体)等のような様々な支持体の上に被覆するこ
とができる。
【0086】本発明の写真要素を、当業者に既知の如
く、露光後、処理して、媒体または材料に含まれる現像
剤の存在下でアルカリ水性媒体とハロゲン化銀の関係に
よって、目視可能な画像を形成することができる。写真
用発色現像組成物中で使用される芳香族第1級アミン発
色現像剤は、様々なカラー写真プロセスにおいて広く用
いられるp-フェニレンジアミン誘導体類のどのような
既知の化合物でもあり得る。特に有用な発色現像剤は、
p-フェニレンジアミン誘導体、特に、アルキル基また
は芳香族核を置換することができるかまたは置換できな
いN,N-ジアルキル-p-フェニレンジアミン誘導体であ
る。
【0087】p-フェニレンジアミン現像液の例として
は、例えば、米国特許第2,552,241号、同第2,
556,271号、同第3,656,950号および同第
3,658,525号に記載されているような、N,N-ジ
エチル-p-フェニレンジアミン、2-アミノ-5-エチル
アミノトルエン、4-アミノ-N-エチル-N-(α-メタン
スルホンアミドエチル)-m-トルイジン、4-アミノ-3-
メチル-N-エチル-N-(α-ヒドロキシエチル)アニリ
ン、4-アミノ-3-(α-メチルスルホンアミドエチル)-
N,N-ジエチルアニリン、4-アミノ-N,N-ジエチル-
3-(N'-メチル-α-メチルスルホンアミド)アニリン、
N-エチル-N-メトキシエチル-3-メチル-p-フェニレ
ンジアミン等の塩が挙げられる。
【0088】p-フェニレンジアミン塩系の通常使用さ
れる現像剤の例は、(一般にCD2として知られてお
り、カラーポジ型写真材料用現像溶液中で使用される)
2-アミノ-5-ジエチルアミノトルエン塩酸塩、(一般
にCD3として知られており、写真用の紙およびカラー
反転材料のための現像溶液中に使用される)4-アミノ-
N-エチル-N-(α-メタンスルホンアミドエチル)-m-ト
ルイジンセスキ硫酸塩1水和物、および(一般にCD4
として知られており、カラーネガ型写真材料用現像溶液
中で使用される)4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N-
(β-ヒドロキシエチル)アニリン硫酸塩である。
【0089】上記の発色現像剤は、一般に、カラー写真
用現像組成物1Lにつき、約0.001〜約0.1モル、
好ましくは約0.0045〜約0.04モルの量で使用さ
れる。
【0090】カラー写真材料の場合、処理は、少なくと
も1つの発色現像浴と、場合により予備硬化浴、中和
浴、第一(白黒)現像浴等を含んで成る。これらの浴
は、当業者に周知であり、かつ例えば、リサーチ・ディ
スクロージャー17643、1978年並びに同308
119、セクションXIXおよびXX、1989年に記
載されている。
【0091】発色現像後、画像態様で現像された金属銀
および残存している銀塩を、一般には、写真要素から取
り除かなければならない。これは、別個の漂白および定
着浴内で、またはブリックス(blix)と呼ばれる単一浴内
で行われ、画像を一段階で漂白して定着する。漂白浴
は、pHが5.6に等しくかつ酸化剤[通常は、有機酸
とアルカリ金属またはアンモニウムおよび三価の鉄との
錯体塩、例えば、EDTA.Fe.NH4(式中、EDT
Aは、四酢酸エチレンジアミンである。)あるいはPD
TA.Fe.NH4(式中、PDTAは、四酢酸プロピレ
ンジアミンである。)]を含有する水溶液である。処理
中、この浴は、銀画像を漂白中に形成する二価の鉄を酸
化するために連続的に外気にさらされ、かつ漂白効果を
維持するために、当業者に既知の如く、再生される。こ
の操作の誤作動は、染料のシアン濃度の損失を引き起こ
すことがある。
【0092】上記の酸化剤に付け加えて、ブリックス浴
は、既知の定着剤(例えば、チオ硫酸アンモニウムまた
はチオ硫酸アルカリ金属)を含有し得る。漂白浴および
定着浴はいずれも、浴の効果を高めるために、他の添加
剤(例えば、英国特許第933,008号に記載されて
いるようなポリアルキレンオキサイド化合物)、または
漂白促進剤として既知のチオエーテル化合物を含有し得
る。
【0093】以下の実施例により、本発明を説明する
が、本発明は、これらに限定されるものではない。
【0094】
【実施例】実施例1 ゼラチンで下塗りしたトリアセチルセルロース支持下地
を、以下の順に以下の層で被覆することにより、多層ハ
ロゲン化銀カラー写真フィルムA1を調製した。(1)
銀被覆所要量0.26g/m2およびゼラチン被覆所要量
1.33g/m2のゼラチン中に分散した黒色コロイド状
銀の層、(2)硫黄および金増感された、最適には、増
感染料S−1、S−2およびS−3でスペクトル増感さ
れた(ヨウ化銀2.5モル%および平均粒子寸法0.18
μmを有する)低感度臭化ヨウ化銀エマルションを合計
銀被覆所要量0.70g/m2およびゼラチン被覆所要量
1.3g/m2で含んで成り、シアン染料形成カプラーC
−1を被覆所要量0.34g/m2で、シアン染料形成D
IRカプラーC−2を被覆所要量0.028g/m2で、
およびマゼンタ着色シアン染料形成マスキングカプラー
C−3を被覆所要量0.022g/m2で含有する、トリ
フェニルホスフェートとブチルアセトアニリドの混合物
中に分散された低感度赤色感光性ハロゲン化銀エマルシ
ョンの層、(3)硫黄および金増感された、最適には、
増感染料S−1、S−2およびS−3によりスペクトル
増感された(ヨウ化銀7モル%、塩化銀5モル%および
平均粒子寸法0.45μmを有する)臭化塩化ヨウ化銀
エマルションを銀被覆所要量0.82g/m2およびゼラ
チン被覆所要量0.79g/m2で含んで成り、シアン染
料形成カプラーC−1を被覆所要量0.28g/m2で、
シアン染料形成DIRカプラーC−2を被覆所要量0.
019g/m2で、およびマゼンタ着色シアン染料形成
マスキングカプラーC−3を被覆所要量0.049g/
2で含有する、トリフェニルホスフェートとブチルア
セトアニリドの混合物中に分散された中程度の感度の赤
色感光性ハロゲン化銀エマルションの層、
【0095】(4)硫黄および金増感された、最適に
は、増感染料S−1、S−2およびS−3によりスペク
トル増感された(ヨウ化銀12モル%および平均粒子寸
法1.1μmを有する)臭化ヨウ化銀エマルションを銀
被覆所要量1.55g/m2およびゼラチン被覆所要量
1.08g/m2で含んで成り、シアン染料形成カプラー
C−1を被覆所要量0.134g/m2で、シアン染料形
成DIRカプラーC−2を被覆所要量0.003g/m2
で、シアン形成カプラーC−4を0.051g/m2で、
およびマゼンタ着色シアン染料形成マスキングカプラー
C−3を被覆所要量0.013g/m2で含有する、トリ
フェニルホスフェートとブチルアセトアニリドの混合物
中に分散された高感度の赤色感光性ハロゲン化銀エマル
ションの層、(5)ゼラチン1.13g/m2、2,5-ジ
-t-オクチルハイドロキノン0.069g/m2および硬
化剤H−1 0.071g/m2を含有する中間層、
(6)硫黄および金増感された、最適には、増感染料S
−4およびS−5によりスペクトル増感された(ヨウ化
銀2.5モル%および平均粒子寸法0.18μmを有す
る)臭化ヨウ化銀エマルションを銀被覆所要量0.64
g/m2およびゼラチン被覆所要量1.2g/m2で含ん
で成り、マゼンタ染料形成カプラーM−1を被覆所要量
0.29g/m2で、マゼンタ染料形成DIRカプラーM
−2を被覆所要量0.009g/m2で、および黄色着色
マゼンタ染料形成カプラーM−3およびM−4を被覆所
要量0.102g/m2で含有する、トリクレジルホスフ
ェート中に分散された低感度の緑色感光性ハロゲン化銀
エマルションの層、
【0096】(7)硫黄および金増感された、最適に
は、増感染料S−4およびS−5によりスペクトル増感
された(ヨウ化銀7モル%、塩化銀5モル%および平均
粒子寸法0.45μmを有する)臭化塩化ヨウ化銀エマ
ルションを銀被覆所要量0.74g/m2およびゼラチン
被覆所要量0.9g/m2で含んで成り、マゼンタ染料形
成カプラーM−1を被覆所要量0.23g/m2で、マゼ
ンタ染料形成DIRカプラーM−2を被覆所要量0.0
24g/m2で、および黄色着色マゼンタ染料形成カプ
ラーM−3およびM−4を被覆所要量0.102g/m2
で含有する、トリクレジルホスフェート中に分散された
中程度の感度の緑色感光性ハロゲン化銀エマルションの
層、(8)硫黄および金増感された、最適には、増感染
料S−4およびS−5によりスペクトル増感された(ヨ
ウ化銀12モル%および平均粒子寸法1.1μmを有す
る)臭化ヨウ化銀エマルションを銀被覆所要量1.5g
/m2およびゼラチン被覆所要量1.2g/m2で含んで
成り、マゼンタ染料形成カプラーM−1を被覆所要量
0.106g/m2で、および黄色着色マゼンタ染料形成
カプラーM−3およびM−4を被覆所要量0.084g
/m2で含有する、トリクレジルホスフェート中に分散
された高感度の緑色感光性ハロゲン化銀エマルションの
層、(9)ゼラチン1.06g/m2を含有する中間層、
(10)ゼラチン1.14g/m2、銀0.045g/
2、および硬化剤H−10.065g/m2を含有する
黄色フィルター層、(11)最適には、増感染料S−6
によりスペクトル増感され、低感度エマルション層
(2)63重量%と中程度の感度のエマルション層
(3)37重量%のブレンドを合計銀被覆所要量0.5
7g/m2およびゼラチン被覆所要量0.26g/m2
含んで成り、黄色染料形成カプラーY−1を被覆所要量
1.0g/m2で、および黄色染料形成DIRカプラーY
−2を被覆所要量0.033g/m2で含有する、ジエチ
ルラウルアミドとジブチルフタレートの混合物中に分散
された低感度の青色感光性ハロゲン化銀エマルションの
層、
【0097】(12)硫黄および金増感された、最適に
は、増感染料S−6によりスペクトル増感された(ヨウ
化銀12モル%および平均粒子寸法1.1μmを有す
る)臭化ヨウ化銀エマルションを銀被覆所要量0.84
g/m2およびゼラチン被覆所要量1.15g/m2で含
んで成り、黄色染料形成カプラーY−1を被覆所要量
0.282g/m2で、および黄色染料形成DIRカプラ
ーY−2を被覆所要量0.03g/m2で含有する、ジエ
チルラウルアミドとジブチルフタレートの混合物中に分
散された高感度の青色感光性ハロゲン化銀エマルション
の層、(13)UV吸収剤UV−1を被覆所要量0.1
31g/m2で、UV吸収剤UV−2を被覆所要量0.1
31g/m2で、微粒子臭化銀エマルションを銀被覆所
要量0.22g/m2で含んで成るゼラチン1.19g/
2の保護層、および(14)平均直径2.5μmのビー
ズ形状のポリメチルメタクリレートマット剤MA−1
0.190g/m2と被覆所要量0.408g/m2で硬化
剤H−2を含有するゼラチン0.86g/m2のトップコ
ート層。
【0098】8番目の一番上の最も高感度の緑色感光層
において、マゼンタ染料形成カプラーM−1 0.175
g/m2およびマゼンタ染料形成DIRカプラーM−2
0.006g/m2を含有すること以外は、フィルムA1
と同様の方法でフィルムA2を調製した。
【0099】8番目の一番上の最も高感度の緑色感光層
において、マゼンタ染料形成カプラーM−1を、マゼン
タ染料形成カプラーM−6 0.246g/m2と置換し
たこと以外は、フィルムA1と同様の方法でフィルムA
3を調製した。
【0100】8番目の一番上の最も高感度の緑色感光層
において、マゼンタ染料形成カプラーM−1を、マゼン
タ染料形成カプラーM−5 0.266g/m2と置換し
たこと以外は、フィルムA1と同様の方法でフィルムA
4を調製した。
【0101】フィルムA1〜A4の試料を、色温度5,
500Kの光源で露光した(白色光露光)。次に、露光
した試料を、ブリティッシュ・ジャーナル・オブ・フォ
トグラフィー・アニューアル(British Journal of Phot
ography Annual)、1988年、196〜198頁に記
載の如く、コダック・フレキシカラー(KODAK FLEXICOLO
R、C41)法を用いて、以下の順に発色処理した。 1.発色現像 2.漂白 3.洗浄 4.定着 5.洗浄
【0102】処理した試料それぞれにおいて、緑色光の
吸収についての特性曲線が形式上得られた。以下の表1
に、緑色感光層についての曇り値(Dmin)、最大吸光
度(Dmax)、Dminを越えて吸光度0.2における感度
logE(速度(SPEED)1)、先端コントラスト
(γ)、内部画像効果の値(IIE)、および粒状度(R
MS)を報告する。内部画像効果は、以下のようにして
算出した。各フィルムの試料を、コダック・ラトゥン(W
ratten、登録商標)W99フィルターと光学ステップウ
エッジ(step wedge)を介して色温度5,500Kの光源
で露光した(選択露光)。各フィルムの別の試料を、フ
ィルターを用いずに、上記と同様にして露光した(白色
光露光)。露光した試料全部を上記と同様にして現像し
た。選択露光(γs)および白色光露光(γw)について
得られた感度曲線のコントラストを、低い染料濃度また
は先端領域において測定した。内部画像効果(IIE)
は、以下のようにして計算される。
【0103】
【数1】 (式において、数値が高くなるほど、内部画像効果は良
くなる。)RMS粒状度の測定は、Dminを越える吸光
度1.0において、ISO標準10505(IOW16
1)を用いて行った。数値が低くなるほど、画像の粒状
度は低下する。
【0104】
【表1】
【0105】データは、一番上の最も高感度の緑色感光
性エマルション層中に、本発明の4当量の5-ピラゾロ
ンマゼンタカプラーを含有するフィルムA3およびA4
の全体に亙る画像特性(内部画像効果および速度−粒状
度の関係)が、緑色感光性エマルション層内にいずれも
2当量の5-ピラゾロンマゼンタカプラーを含有する比
較フィルムA1およびA2よりも高い値であることを示
している。
【0106】
【化16】
【0107】
【化17】
【0108】マゼンタ染料形成カプラーM−1(I−1
に対応):
【0109】
【化18】
【0110】マゼンタ染料形成カプラーM−5(II−1
に対応):
【0111】
【化19】
【0112】マゼンタ染料形成カプラーM−6(II−2
に対応):
【0113】
【化20】
【0114】
【化21】
【0115】
【化22】
【0116】
【化23】
【0117】
【化24】
【0118】
【化25】
【0119】
【化26】
【0120】実施例2 6番目、7番目および8番目の層の緑色感光層内に以下
の組成を有すること以外は、実施例1のフィルムA1と
同様にして多層カラー写真フィルムB1を調製した。
【0121】(6)硫黄および金増感された、最適には
増感染料S−4およびS−5によりスペクトル増感され
た(ヨウ化銀2.5モル%および平均粒子寸法0.18μ
mを有する)臭化ヨウ化銀エマルションを銀被覆所要量
0.55g/m2およびゼラチン被覆所要量1.37g/
2で含んで成り、マゼンタ染料形成カプラーM−1を
被覆所要量0.283g/m2で、マゼンタ染料形成DI
RカプラーM−2を被覆所要量0.007g/m2で含
み、および黄色着色マゼンタ染料形成カプラーM−3お
よびM−4を被覆所要量0.1g/m2で含有する、トリ
クレジルホスフェート中に分散された低感度の緑色感光
性ハロゲン化銀エマルションの層、
【0122】(7)硫黄および金増感された、最適に
は、増感染料S−4およびS−5によりスペクトル増感
された(ヨウ化銀7モル%、塩化銀5モル%および平均
粒子寸法0.45μmを有する)臭化塩化ヨウ化銀エマ
ルションを銀被覆所要量0.81g/m2およびゼラチン
被覆所要量1.05g/m2で含んで成り、マゼンタ染料
形成カプラーM−1を被覆所要量1.144g/m2で、
マゼンタ染料形成DIRカプラーM−2を被覆所要量
0.016g/m2で、および黄色着色マゼンタ染料形成
カプラーM−3およびM−4を被覆所要量0.113g
/m2で含有する、トリクレジルホスフェート中に分散
された中程度の感度の緑色感光性ハロゲン化銀エマルシ
ョンの層、
【0123】(8)硫黄および金増感された、最適に
は、増感染料S−4およびS−5によりスペクトル増感
された(ヨウ化銀12モル%および平均粒子寸法1.1
μmを有する)臭化ヨウ化銀エマルションを銀被覆所要
量1.56g/m2およびゼラチン被覆所要量1.23g
/m2で含んで成り、マゼンタ染料形成カプラーM−1
を被覆所要量0.116g/m2で、および黄色着色マゼ
ンタ染料形成カプラーM−3およびM−4を被覆所要量
0.051g/m2で含有する、トリクレジルホスフェー
ト中に分散された高感度の緑色感光性ハロゲン化銀エマ
ルションの層。
【0124】7番目の層の緑色感光層中にマゼンタ染料
形成カプラーM−1を被覆所要量0.218g/m2で、
およびマゼンタ染料形成DIRカプラーM−2を被覆所
要量0.0213g/m2で、また8番目の層の緑色感光
層中に、カプラーM−1の代わりにマゼンタ染料形成カ
プラーM−1を被覆所要量0.273g/m2で含有する
こと以外は、B1と同様にして多層カラー写真要素B2
を調製した。
【0125】7番目の層の緑色感光層中にマゼンタ染料
形成カプラーM−1とマゼンタ染料形成DIRカプラー
M−2の代わりにマゼンタ染料形成カプラーを被覆所要
量0.303g/m2で、また8番目の層の緑色感光層中
に、マゼンタ染料形成カプラーM−1を被覆所要量0.
116g/m2で含有すること以外は、フィルムB1と
同様にして多層カラー写真要素B3を調製した。
【0126】フィルムB1、B2およびB3の試料を、
実施例1の記載と同様にして露光および処理した。処理
した試料それぞれにおいて、緑色光の吸収についての特
性曲線が形式上得られた。以下の表2に、緑色感光層に
ついての曇り値(Dmin)、最大吸光度(Dmax)、D
minを越えて吸光度0.2における感度logE(速度
1)、先端コントラスト(γ)、内部画像効果の値(II
E)、および粒状度(RMS、Dminを越えて吸光度1.
3における値)を報告する。
【0127】
【表2】
【0128】データは、一番上の最も高感度の緑色感光
性エマルション層中に4当量の5-ピラゾロンマゼンタ
カプラーを有するフィルムB2が、より優れた内部画像
効果および粒状度を与えることを示している。
【0129】
【発明の効果】多層構造を有するハロゲン化銀カラー写
真用感光性要素内に、4当量および2当量の5-ピラゾ
ロンマゼンタ染料形成カプラーをそれぞれ含有すること
によって、形成された画像の粒状度が向上し、かつ優れ
た速度−粒状度関係が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 フェルディナンド・オレンゴ イタリア、イ−17016フェラーニア(サヴ ォーナ)(番地の表示なし) スリーエ ム・イタリア・リチェルシェ・ソシエタ・ ペル・アチオニ内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シアン、マゼンタおよび黄色染料形成カ
    プラーをそれぞれ含んで成る赤色、緑色、および青色感
    光性ハロゲン化銀エマルション層を上に被覆した支持体
    から構成され、緑色感光層が、感度が異なる3つの緑色
    感光層を含んで成り、一番上の緑色感光層が、中間の緑
    色感光層より感度が高く、その中間層は、一番下の緑色
    感光層よりも感度が高く、一番下の緑色感光層が、支持
    体により近接しており、中間の緑色感光層が、一番下の
    緑色感光層と隣接し、かつ一番上の緑色感光層が、中間
    の緑色感光層の上にあるように配置されたハロゲン化銀
    写真感光性要素であって、一番上の緑色感光性エマルシ
    ョン層が、4当量の5-ピラゾロンマゼンタ染料形成カ
    プラーを含み、かつ中間および一番下の緑色感光性エマ
    ルション層が、2当量の4-アリールチオ-5-ピラゾロ
    ンマゼンタ染料形成カプラーを含んで成る写真要素。
  2. 【請求項2】 2当量の4-アリールチオ-5-ピラゾロ
    ンマゼンタカプラーが、式: 【化1】 (式中、aは、0〜3の整数を表し、bは、0〜2の整
    数を表し、R1およびR2は、互いに独立して、水素、ア
    ルキル基、アルコキシ基、ハロゲン基、アリール基、ア
    リールオキシ基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、
    スルファモイル基、カルバモイル基、アリールスルホニ
    ル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボ
    ニル基、アルコキシスルホニル基、アリールオキシスル
    ホニル基、アルキルウレイド基、アリールウレイド基、
    ニトロ基、シアノ基、水酸基またはカルボキシル基であ
    り、R3は、ハロゲン原子、アルキル基またはアリール
    基であり、Xは、直接結合または結合性基であり、バル
    (Ball)は、結合した基を写真被覆中に拡散させないよう
    にする安定性基であり、並びにR1、R3およびX-ボー
    ルのσ値の合計は、1.3未満である。)で表される請
    求項1に記載の写真要素。
  3. 【請求項3】 バルが、炭素数少なくとも8の疎水性基
    を含んで成る請求項2に記載の写真要素。
  4. 【請求項4】 R1が、塩素であり、aが、3を表し、
    並びに塩素原子が、窒素原子と結合している炭素原子に
    対して2位、4位および6位にある請求項2に記載の写
    真要素。
  5. 【請求項5】 R3が塩素である請求項2に記載の写真
    要素。
  6. 【請求項6】 4当量の5-ピラゾロンマゼンタ染料形
    カプラーが、式: 【化2】 (式中、aは、0〜3の整数を表し、R1は、水素、ア
    ルキル基、アルコキシ基、ハロゲン基、アリール基、ア
    リールオキシ基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、
    スルファモイル基、カルバモイル基、アリールスルホニ
    ル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボ
    ニル基、アルコキシスルホニル基、アリールオキシスル
    ホニル基、アルキルウレイド基、アリールウレイド基、
    ニトロ基、シアノ基、水酸基またはカルボキシル基であ
    り、R3は、ハロゲン原子、アルキル基またはアリール
    基であり、Xは、直接結合または結合性基であり、バル
    (Ball)は、結合した基を写真被覆中に拡散させないよう
    にする安定性基であり、並びにnは、0または1を表
    す。)で表される請求項1に記載の写真要素。
  7. 【請求項7】 R1が、塩素であり、aが、3を表し、
    並びに塩素原子が、窒素原子と結合した炭素原子に対し
    て2位、4位および6位にある請求項6に記載の写真要
    素。
  8. 【請求項8】 一番上の最も感度の高い緑色感光性エマ
    ルション層内に、4当量の5-ピラゾロンマゼンタ染料
    形成カプラーを、ハロゲン化銀1モルにつき0.01〜
    0.5モルの範囲の量で使用する請求項1に記載の写真
    要素。
  9. 【請求項9】 ハレーション防止層、支持体よりも感度
    が高くかつシアン染料形成カプラーを含有する赤色の光
    に感光する3層のハロゲン化銀エマルション層、支持体
    よりも感度を高めかつマゼンタ染料形成カプラーを含有
    する緑色の光に感光する3層のハロゲン化銀エマルショ
    ン層、黄色染料フィルター層、および支持体よりも感度
    を高めかつ黄色染料形成カプラーを含有する青色の光に
    感光する2層のハロゲン化銀エマルション層を順に含ん
    で成る支持体から構成される請求項1に記載の写真要
    素。
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