JP2879362B2 - ケトチフェンのプラスター剤 - Google Patents

ケトチフェンのプラスター剤

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、抗アレルギー薬として用いられる4−(1
−メチル−4−ピペリジデン)−4H−ベンゾ[4,5]シ
クロヘプタ[1,2−b]チオフェン−10(9H)−オン
(以下、ケトチフェンと称する。)またはその塩を有効
成分とするプラスター剤に関する。さらに詳しくは、炭
素数10〜22の脂肪族一価アルコールから選ばれる吸収促
進剤および有効成分ケトチフェンまたはその塩を含有す
ることを特徴とするプラスター剤に関する。
本発明の目的は、ケトチフェンまたはその塩を有効成
分とし、少ない量で全身的治療用に長時間持続的に抗ア
レルギー作用または抗ヒスタミン作用を発揮させるプラ
スター剤を提供することにある。
[従来の技術] ケトチフェンは、スイス・サンド社で開発され、ヒス
タミンおよびSRS−Aなどのケミカルメディエーター
(化学伝達物質)の遊離を抑制する作用に基づく抗アレ
ルギー作用および強い抗ヒスタミン作用を発揮する薬剤
である。ケトチフェンのフマル酸塩は、1978年以来、気
管支喘息、アレルギー性鼻炎、湿疹および蕁麻疹などに
対する有用性が各国で確認されており、現在、錠剤、カ
プセル剤、シロップ剤およびドライシロップ剤の形態
[商品名;ザジテン(三共−サンド製)]で医薬品市場
に供給されている。
一方、プラスター剤としては、ケトチフェンが気触れ
防止剤として配合された外用貼付剤が知られている(参
照:特開昭62−19517号公報)。しかし、この公報に、
「ケトチフェンが皮膚より、血中へ吸収されることが、
特に少ない」と記載されているとおり、ケトチフェンま
たはその塩を有効成分とする全身適用の実用的なプラス
ター剤は、未だ見出されていない。
[発明が解決しようとする課題] 従来、ケトチフェンは、[ケネディ、ジー.アー
ル.、リサーチ・アンド・クリニカル・フォーラムズ
(Kennedy,G.R.,Research and Clinical Forums)第4
巻、第17頁(1982年)]に、その体内動態の観点から、
小児においても成人量の投与量が必要である、と報告さ
れているとおり、経口投与による薬剤の服用に不向きな
小児にとって、問題になっている点が多い。
経皮投与型製剤の一つとして、プラスター剤は、投与
の容易さから、特に本剤の対象となる小児喘息患者や経
口投与による薬剤の服用に不向きな老人にとって、安全
で有用な投与手段である。このような理由で全身適用可
能な、優れた経皮吸収性を有するケトチフェンまたはそ
の塩を有効成分とするプラスター剤の開発が望まれてい
る。
[課題を解決するための手段] かかる状況下において、本発明者らは、鋭意研究した
結果、炭素数10〜22の脂肪族一価アルコールから選ばれ
る吸収促進剤および有効成分ケトチフェンまたはその塩
を含有することを特徴とするプラスター剤が、前述の課
題を解決すると同時に、使用が極めて簡便で、かつ長時
間持続的に優れた薬理効果を発揮させることを見出し、
本発明を完成した。
以下、本発明を詳細に説明する。
ケトチフェンの塩としては、薬学的に許容される塩で
あればよく、たとえば、塩酸および硫酸などの無機酸と
の塩;並びにフマル酸、マレイン酸および酒石酸などの
有機酸との塩などが挙げられる。
また、本発明に用いられる炭素数10〜22の脂肪族一価
アルコールとしては、たとえば、デシルアルコール、ラ
ウリルアルコール、ミリスチルアルコール、9−デセン
−1−オール、パルミトレイルアルコール、リノレイル
アルコール、オレイルアルコール、レチノールおよびフ
ィトールなどが挙げられる。
これらの脂肪族一価アルコールは、吸収促進剤として
使用されるものであり、それぞれ単独で加えてもよく、
また、二種以上を加えてもよい。
本発明に用いられる炭素数10〜22の脂肪族一価アルコ
ールのうち、好ましいものとしてはオレイルアルコール
が挙げられる。
本発明に用いられる炭素数10〜22の脂肪族一価アルコ
ールの使用量は、特に限定されないが、全膏体中に1%
(重量比)以上となるように配合すればよく、好ましく
は5%(重量比)以上となるように配合するのがよい。
また、本発明のプラスター剤の基剤成分としては、通
常、プラスター剤を製造するために必要な基剤であれば
特に限定されないが、具体的には、弾性および粘着性の
両方の性質を有する基剤並びに弾性体および粘着性付与
剤を組み合わせた基剤が考えられ、それぞれ、たとえ
ば、文献[新製剤開発システム総合技術 基剤添加物編
(R&Dプランニング発行;1985年度発行)第59頁〜第6
5頁および第465頁〜第476頁など]に記載されているよ
うな基剤が挙げられる。
さらに具体的には、弾性体としては、たとえば、シス
−1,4−ポリイソプレン;スチレン−ブタジエンコポリ
マー;イソブチレン−イソプレンコポリマー;ポリイソ
ブチレン;スチレン−イソプレン−スチレンブロックコ
ポリマーおよびスチレン−イソブタジエン−スチレンブ
ロックコポリマーなどのABA型熱可塑性エラストマー;
並びに天然ゴムなどが挙げられる。
これらの弾性体は、それぞれ、単独で用いてもよく、
また、二種以上を用いてもよい。
また、粘着性付与剤としては、たとえば、ポリテルペ
ン樹脂類、芳香族炭化水素樹脂類、脂肪族炭化水素樹脂
類、ロジン樹脂類および油溶性フェノール樹脂類などが
挙げられる。
これらの粘着性付与剤は、それぞれ、単独で用いても
よく、また、二種以上を用いてもよい。
さらにまた、弾性および粘着性の両方の性質を有する
基剤としては、たとえば、アクリル系基剤などが挙げら
れ、具体的には、アクリル酸エステル、メタクリル酸エ
ステル、アクリル酸、メタクリル酸および酢酸ビニルか
ら選ばれる1種または2種以上のモノマーを重合させる
ことによって得られるポリマーなどが挙げられる。アク
リル酸エステルおよびメタクリル酸エステルとしては、
それぞれのメチルエステル、エチルエステル、ブチルエ
ステル、ヘキシルエステル、オクチルエステル、2−エ
チルヘキシルエステル、2−ヒドロキシエチルエステ
ル、メトキシエチルエステルおよびエトキシエチルエス
テルなどが挙げられる。また、具体的なポリマーとして
は、たとえば、アクリル酸エチル−メタクリル酸メチル
コポリマー、アクリル酸エチル−メタクリル酸コポリマ
ーもしくはアクリル酸メチル−アクリル酸2−エチルヘ
キシルコポリマー、またはそれらの混合物が挙げられ
る。これら上記した基剤は、水性エマルジョンの形態
で、プラスターの製造に使用することもできる。
弾性体の使用量は、特に限定されないが、通常、全膏
体中に約10〜60%(重量比)となるように配合すればよ
い。
なお、粘着性付与剤の使用量は、弾性体1に対し、1/
2〜2倍量(重量比)である。
また、弾性および粘着性の両方の性質を有する基剤の
使用量は、特に限定されないが、通常、全膏体中に50〜
95%(重量比)となるように配合すればよい。
なお、ケトチフェンは、水に難溶性であるため、水性
エマルジョンの形態(以降、水性エマルジョン型と称す
る。)で供給される膏体基剤を用いてプラスター剤を製
造するには、上記したプラスター基剤の他に、非イオン
性の界面活性剤を用いて可溶化、もしくは乳化させた形
態で用いるのが好ましい。
なお、非イオン性の界面活性剤としては、HLB12〜18
のものが適しており、たとえば、ポリオキシエチレンラ
ウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、
ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチ
レンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンベヘニル
エーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエ
チレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンノニルフェニ
ルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエー
テル、ポリオキシエチレンソルビットミツロウ、ポリオ
キシエチレンフィトステロール、ポリオキシエチレンポ
リオキシプロピレンセチルエーテル、ポリオキシエチレ
ンポリオキシプロピレンデシルテトラデシルエーテル、
ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートおよびポ
リオキシエチレンラノリンなどが挙げられる。
非イオン性の界面活性剤の使用量は、ケトチフェンま
たはその塩に対して0.5〜20倍量(重量比)である。
本発明のプラスター剤には、さらに、その作用をそこ
なわない限り、架橋剤、抗酸化剤および軟化剤などを加
えてもよい。
必要に応じて用いられる架橋剤としては、たとえば、
ジメタクリル酸−1,6−ヘキサングリコールおよび水溶
性エポキシ樹脂などが;抗酸化剤としては、たとえば、
2,6−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシトルエン、2,6
−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、dl−
α−トコフェロール、エリソルビン酸、没食子酸プロピ
ル、ジパルミチン酸アスコルビルおよびβ−カロチンな
どが;並びに軟化剤としては、たとえば、流動パラフィ
ンおよびシリコンオイルなどが挙げられる。
ケトチフェンまたはその塩の使用量は、全膏体重量に
対して0.01%(重量比)以上、好ましくは0.03%〜5%
(重量比)の範囲になるように配合すればよい。
ついで、本発明のプラスター剤の製造方法を説明す
る。
本発明のプラスター剤は、当該分野で通常用いられる
方法により製造することができ、たとえば、エマルジョ
ン法、溶剤法またはホットメルト法などを適用すること
によって製造することができる。
(1)エマルジョン法によるプラスター剤の製造法は、
たとえば、つぎのとおりである。
ケトチフェンまたはその塩を水に乳化または溶解させ
る。なお、ケトチフェンを用いる場合は、非イオン性の
界面活性剤を用いて、可溶化または乳化させることが好
ましい。一方、予め炭素数10〜22の脂肪族一価アルコー
ルを非イオン性の界面活性剤を用いて水に溶解または乳
化させる。ケトチフェンもしくはその塩の乳化液または
溶液を、脂肪族一価アルコールの乳化液または溶液とと
もに水性エマルジョン型の膏体基剤に添加し、均一に混
合すれば、膏体懸濁液を得る。つぎに、得られた膏体懸
濁液を支持体または剥離用フィルム上で展延、乾燥させ
た後、この上に、それぞれ、剥離用フィルムまたは支持
体を貼合すれば、本発明のプラスター剤を得ることがで
きる。
(2)溶剤法によるプラスター剤の製造法は、たとえ
ば、つぎのとおりである。
溶剤に、ケトチフェンまたはその塩、炭素数10〜22の
脂肪族一価アルコールおよびプラスター基剤を均一に溶
解させて膏体溶液とし、その膏体溶液を支持体または剥
離用フィルム上に塗布、乾燥させ、ついで、この上に、
それぞれ、剥離用フィルムまたは支持体を貼合すれば、
プラスター剤を得ることができる。
また、別法として、上記のようにして膏体溶液を得た
後、溶剤を除去して膏体を得、ついで得られた膏体を支
持体もしくは剥離用フィルム上に展延し、この上に、そ
れぞれ、剥離用フィルムまたは支持体を貼合すれば、本
発明のプラスター剤を得ることができる。
溶剤法で用いられる溶剤は、ケトチフェンまたはその
塩、炭素数10〜22の脂肪族一価アルコールおよびプラス
ター基剤などのすべてに相溶性のある有機溶剤であれば
特に限定されないが、たとえば、トルエン、ベンゼンお
よびキシレンなどの芳香族炭化水素類のほか四塩化炭
素、クロロホルムおよび塩化メチレンなどのハロゲン化
炭化水素類などから適宜選んで使用すればよい。
(3)また、ホットメルト法によるプラスター剤の製造
法は、たとえば、つぎのとおりである。
まず、プラスター基剤をあらかじめ加熱して溶融状態
とし、これにケトチフェンまたはその塩および炭素数10
〜22の脂肪族アルコールを加え、均一に練合して膏体を
得る。
溶融は、通常100℃以上で行なわれるため、薬剤や熱
に不安定な成分はなるべく最後に添加するのが好まし
い。また、膏体の空気酸化を防ぐため、これらの操作を
窒素などの不活性ガス雰囲気下で行うのが一層好まし
い。
つぎに、得られた膏体をホットメルトコーターなどで
加熱下に支持体または剥離用フィルム上に展延し、この
上に、それぞれ、剥離用フィルムまたは支持体を貼合す
れば、本発明のプラスター剤を得ることができる。
なお、上で述べた(1)〜(3)の製造法において、
架橋剤、軟化剤および抗酸化剤などを適宜加えてもよ
い。
また、エマルジョン法、溶剤法またはホットメルト法
で用いられる支持体は、通常、当該分野で用いられるも
のであれば特に限定されないが、たとえば、合成高分子
のフィルムもしくはシートまたはこれらの多孔質体もし
くは発泡体、ネルおよび不織布などから適宜選んで使用
すればよい。
なお、その特性として、柔軟性を具備していれば、特
に好ましい。
さらにまた、エマルジョン法、溶剤法またはホットメ
ルト法で用いられる剥離用フィルムは、通常、当該分野
で用いられるものであれば特に限定されないが、たとえ
ば、剥離しやすいように処理された合成高分子フィルム
および剥離紙などから適宜選んで使用すればよい。
なお、エマルジョン法は、溶剤法またはホットメルト
法によって膏体を製造するには、得られる膏体の特性や
操作の容易さを考慮して、添加順序を適宜設定すること
ができ、さらに、プラスター剤に用いられる各成分の溶
解を促進するために、加温処理または超音波処理に付す
こともできる。
前述のごとく本発明で得られたプラスター剤は、適応
部位およびその症状に応じて適当な形状に加工すること
ができる特長がある。このようにして得られたプラスタ
ー剤を使用するには、プラスター剤より剥離用フィルム
を剥離し、適応部位に貼付すればよい。
また、上で述べた(1)〜(3)の製造法において、
ケトチフェンの塩に薬学的に許容される塩基を作用させ
て、ケトチフェンの遊離体を生成させ、プラスター剤を
製造することもできる。なお、薬学的に許容される塩基
としては、たとえば、エチルアミン、ジメチルアミノエ
タノール、ジイソプロパノールアミノ、トリエタノール
アミン、ピペラジン、ピペリジン、モルホリンおよびエ
チルアミンなどの有機塩基並びに水酸化ナトリウムおよ
び水酸化カリウムなどの無機塩基などが挙げられる。
なお、本発明のプラスター剤のケトチフェン含量およ
び投与回数は、患者の年齢、体重、適応部位およびその
症状に応じて適宜選択することができ、通常0.01mg〜40
mgを1日1回〜数回に分け、適応部位に貼付すればよ
い。
つぎに、本発明のプラスター剤の効果を血管透過性亢
進抑制試験により説明する。
血管透過性亢進抑制試験 (1)試験法 薬剤投与前日に腹部をバリカンおよび脱毛クリーム
(商品名;エバクレームS,東京田辺製薬社製)で除毛し
たラット(ウィスター系;雄性;体重230〜280g;一群3
〜5匹)の腹部10cm23.16cm×3.16cm)に、各実施例で
得られたプラスター剤(それぞれ、ケトチフェン含有量
0.0375mg/10cm2または0.075mg/10cm2)を、それぞれ、
貼付投与した。また、対照としてフマル酸ケトチフェン
の生理食塩水溶液を、それぞれ、経口投与した。経皮投
与2時間後、または経口投与1時間後、ラットの背部を
エーテル麻酔下バリカンで除毛した。その背部28cm2(4
cm×7cm)の範囲で脊椎の左側3カ所にコンパウンド48/
80 0.1μgの生理食塩水溶液を、右側3カ所にヒスタミ
ン塩酸塩0.3μgの生理食塩水溶液を、それぞれ、皮内
投与した。その後、直ちに2%エバンスブルー生理食塩
水溶液1mlを尾静脈より注射し、30分後、炭酸ガスにて
致死させ、色素漏出部位の皮膚を切り取り、アセトン法
で抽出して色素漏出量を測定した。
その結果、血管透過性亢進抑制効果を、表−1(薬物
投与量を変化させて実験した結果)および表−2(薬剤
投与量を一定にして実験した結果)に示す。
なお、上記試験において、プラスター剤貼付群および
経口投与群におけるコントロールとしては、ケトチフェ
ンを含まないプラスター剤(コントロール製剤)を貼付
した群および生理食塩水を経口投与した群を用いた。
また、表−1および表−2における抑制率(抑制効
果)は、それぞれ、以下の式に基づいて算出した。
以上の結果より明らかなように、ケトチフェンまたは
その塩を有効成分とする本発明のプラスター剤は、全身
的なケミカルメディエーターの遊離を強力に抑制すると
ともに強い抗ヒスタミン作用を有し、経口投与時よりも
優れた血管透過性亢進抑制効果を発揮する。
[発明の効果] よって、ケトチフェンまたはその塩を有効成分とする
本発明のプラスター剤は、種々のアレルギー性疾患の治
療薬として、非常に有用である。
[実施例] つぎに、実施例により本発明を具体的に説明するが、
本発明は、これらに限定されるものではない。
なお、以下の実施例および参考例で用いられている水
性エマルジョン型のアクリル系基剤は、アクリル酸メチ
ル−アクリル酸2−エチルヘキシルコポリマー(商品
名;ニカゾールTS−620A、日本カーバイド社製)および
アクリル酸エチル−メタクリル酸メチルコポリマー[商
品名;プライマルN−580(NF−1),日本アクリル社
製]の固形分重量比が8:2である混合物である。また、
ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、スチレ
ン−イソプレン−スチレンブロックコポリマー、ポリイ
ソプレンおよびポリテルペン樹脂は、それぞれ、つぎの
ものを用いた。
◎ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル(商品
名;OP−15,日光ケミカルズ社製) ◎スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマー
(商品名;カリフレックスTR1107、シェル化学社製) ◎ポリイソプレン(商品名;クラプレン,クラレ社製) ◎ポリテルペン樹脂(商品名;YSレジンPx800,安原油脂
工業社製) 実施例1 フマル酸ケトチフェン1.60mg(ケトチフェン換算1.16
mgに相当)に、ジイソプロパノールアミン1.00mgおよび
ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル5.15mgを
含有する水溶液0.1mlを加え、この混合物を激しく攪拌
して、均一溶液を得る。一方、予めオレイルアルコール
232.5mgをポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテ
ル1%(W/V)水溶液2.25mlに乳化させた液を調製す
る。先に得られた均一溶液およびこの乳化液を、水性エ
マルジョン型のアクリル系基剤1.29gに添加し、均一に
混合する。このケトチフェン含有液のケトチフェン換算
1.05mg相当量を剥離紙140cm2上に塗布、乾燥させ、二軸
延伸ナイロンフィルムに貼合し、ケトチフェン含有量0.
075mg/10cm2のプラスター剤を得る。
実施例2 フマル酸ケトチフェン0.80mg(ケトチフェン換算0.58
mgに相当)に、ジイソプロパノールアミン0.50mgおよび
ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル2.57mgを
含有する水溶液0.05mlを加え、この混合物を激しく攪拌
して、均一溶液を得る。一方、予めオレイルアルコール
232.5mgをポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテ
ル1%(W/V)水溶液2.25mlに乳化させた液を調製す
る。先に得られた均一溶液およびこの乳化液を、水性エ
マルジョン型のアクリル系基剤1.29gに添加し、均一に
混合する。このケトチフェン含有液のケトチフェン換算
0.525mg相当量を剥離紙140cm2上に塗布、乾燥させ、二
軸延伸ナイロンフィルムに貼合し、ケトチフェン含有量
0.0375mg/10cm2のプラスター剤を得る。
実施例3 フマル酸ケトチフェン1.60mg(ケトチフェン換算1.16
mgに相当)を含有する水溶液1.0mlを、オレイルアルコ
ール232.5mgをポリオキシエチレンオクチルフェニルエ
ーテル1%(W/V)水溶液2.25mlに乳化させた液ととも
に、水性エマルジョン型のアクリル系基剤1.29gに添加
し、均一に混合する。このケトチフェン含有液のケトチ
フェン換算1.05mg相当量を剥離紙140cm2上に塗布、乾燥
させ、二軸延伸ナイロンフィルムに貼合し、ケトチフェ
ン含有量0.075mg/10cm2のプラスター剤を得る。
実施例4 フマル酸ケトチフェン1.60mg(ケトチフェン換算1.16
mgに相当)、ジイソプロパノールアミン1.00mgを含有す
るクロロホルム溶液1.0mlおよびオレイルアルコール23
2.5mgを、スチレン−イソプレン−スチレンブロックコ
ポリマー0.36g、ポリイソプレン77.5mgおよびポリテル
ペン樹脂0.86gをクロロホルム10mlに溶解させた液に加
え、均一に混合する。このケトチフェン含有液のケトチ
フェン換算1.05mg相当量を剥離紙140cm2上に塗布、乾燥
させ、二軸延伸ナイロンフィルムに貼合し、ケトチフェ
ン含有量0.075mg/10cm2のプラスター剤を得る。
参考例1 フマル酸ケトチフェン1.60mg(ケトチフェン換算1.16
mgに相当)に、ジイソプロパノールアミン1.00mgおよび
ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル5.15mgを
含有する水溶液0.1mlを加え、この混合物を激しく攪拌
して、均一溶液を得る。この液を、水性エマルジョン型
のアクリル系基剤1.54gに添加し、均一に混合する。こ
のケトチフェン含有液のケトチフェン換算1.05mg相当量
を剥離紙140cm2上に塗布、乾燥させ、二軸延伸ナイロン
フィルムに貼合し、ケトチフェン含有量0.075mg/10cm2
の炭素数10〜22の脂肪族一価アルコールを含有させない
プラスター剤を得る。
参考例2 実施例1のオレイルアルコール232.5mgの代わりにN
−ドデシルアザシクロヘプタン−2−オン[エイゾン
[AZONE )]232.5mgを用いて、実施例1と同様にし
て、ケトチフェン含有量0.075mg/10cm2のプラスター剤
を得る。
コントロール製剤例 オレイルアルコール232.5mgをポリオキシエチレンオ
クチルフェニルエーテル1%(W/V)水溶液2.25mlに乳
化させた液を、水性エマルジョン型のアクリル系基剤1.
29gに添加し、均一に混合する。この溶液を、剥離紙140
cm2上に塗布、乾燥させ、二軸延伸ナイロンフィルムに
貼合し、ケトチフェンを含有させないプラスターを得
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61K 31/445,9/70,47/10 CA(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭素数10〜22の脂肪族一価アルコールから
    選ばれる吸収促進剤および有効成分、ケトチフェンまた
    はその塩を含有することを特徴とするプラスター剤。
  2. 【請求項2】炭素数10〜22の脂肪族一価アルコールが、
    オレイルアルコールである請求項(1)記載のケトチフ
    ェンまたはその塩を含有するプラスター剤。
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