JP7352283B2 - クエン酸フェンタニル含有経皮吸収製剤 - Google Patents
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Description
1.経皮吸収製剤
[1]
薬物含有層中にクエン酸フェンタニル、水溶性有機アミン、およびクエン酸ナトリウムを含む経皮吸収製剤。
[2]
水溶性有機アミンがモノメタノールアミン、モノエタノールアミン、モノプロパノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジメタノールアミン、ジエタノールアミン、ジプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、ジブタノールアミン、ジイソブタノールアミン、トリメタノールアミン、トリエタノールアミン、トリプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、トリブタノールアミン、トリイソブタノールアミン、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、およびトリイソプロピルアミンから選択される1種または2種以上である、[1]に記載の経皮吸収製剤。
[3]
水溶性有機アミンがジイソプロパノールアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、およびトリエタノールアミンから選択される1種または2種以上である、[1]に記載の経皮吸収製剤。
[4]
水溶性有機アミンがジイソプロパノールアミンである、[1]に記載の経皮吸収製剤。
[5]
薬物含有層重量に対してクエン酸フェンタニルの配合量が0.1重量%~10重量%であり、水溶性有機アミンの配合量が0.1重量%~10重量%であり、かつ、クエン酸ナトリウムの配合量が0.1重量%~6重量%である、[1]~[4]のいずれか1つに記載の経皮吸収製剤。
[6]
クエン酸ナトリウムに対する水溶性有機アミンの配合比率が重量比で0.5~15の範囲である、[1]~[5]のいずれか1つに記載の経皮吸収製剤。
[7]
薬物含有層中に脂溶性ポリマー、粘着付与樹脂、および油脂から選択される1種または2種以上の成分をさらに含む、[1]~[6]のいずれか1つに記載の経皮吸収製剤。
[8]
脂溶性ポリマーがスチレン-イソプレン-スチレンブロック共重合体、ポリブテン、およびアクリル系ポリマーから選択される1種または2種以上であり;
粘着付与樹脂が石油系樹脂であり;かつ
油脂が流動パラフィン、スクワラン、オリーブ油、ツバキ油、およびラッカセイ油から選択される1種または2種以上である、
[7]に記載の経皮吸収製剤。
[9]
薬物含有層重量に対して脂溶性ポリマーの配合量が10重量%~40重量%であり、粘着付与樹脂の配合量が20重量%~80重量%であり、かつ、油脂の配合量が5重量%~40重量%である、[7]または[8]に記載の経皮吸収製剤。
[10]
薬物含有層中に塩基性窒素含有高分子をさらに含む、[1]~[9]のいずれか1つに記載の経皮吸収製剤。
[11]
塩基性窒素含有高分子がメタクリル酸メチル・メタクリル酸ブチル・メタクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体およびアクリル酸エチル・メタクリル酸メチル・メタクリル酸塩化トリメチルアンモニウムエチル共重合体から選択される1種または2種以上である、[10]に記載の経皮吸収製剤。
[12]
薬物含有層重量に対して塩基性窒素含有高分子の配合量が0.1重量%~10重量%である、[10]または[11]に記載の経皮吸収製剤。
[13]
薬物含有層中に可塑剤、水溶性高分子、セルロース誘導体、ケイ素化合物、界面活性剤、無機充填剤、抗酸化剤、防腐剤、清涼剤、殺菌剤、着香剤、および着色剤から選択される1種または2種以上の成分をさらに含む、[1]~[12]のいずれか1つに記載の経皮吸収製剤。
[14]
薬物含有層中にN-メチル-2-ピロリドンを含まない、[1]~[13]のいずれか1つに記載の経皮吸収製剤。
[15]
薬物含有層中に酢酸ナトリウムを含まない、[1]~[14]のいずれか1つに記載の経皮吸収製剤。
[16]
薬物含有層中にカプリル酸アルカリ金属塩を含まない、[1]~[15]のいずれか1つに記載の経皮吸収製剤。
[17]
薬物含有層中にポリオキシエチレンの付加モル数が9未満のラウロマクロゴールおよびラウリルピロリドンから選択される1種または2種の吸収促進剤を含まない、[1]~[16]のいずれか1つに記載の経皮吸収製剤。
[18]
クエン酸フェンタニルおよび水溶性有機アミンを含む溶液に、クエン酸ナトリウム水溶液を加え、得られた混合液を支持体または剥離ライナー上に塗工する工程を含む、[1]~[17]のいずれか1つに記載の経皮吸収製剤の製造方法。
[19]
疼痛の治療または予防に使用するための、[1]~[17]のいずれか1つに記載の経皮吸収製剤。
[20]
疼痛を治療または予防するための医薬の製造における、[1]~[17]のいずれか1つに記載の経皮吸収製剤の使用。
[21]
[1]~[17]のいずれか1つに記載の経皮吸収製剤を患者に投与する工程を含む、疼痛を治療または予防する方法。
すなわち、本発明が提供するクエン酸フェンタニル含有経皮吸収製剤は、クエン酸フェンタニルの良好な経皮吸収性を示し、がん性疼痛や慢性疼痛等の疼痛の治療薬として非常に効果的なものである。
この種の経皮吸収製剤としては、少なくとも支持体と薬物含有層を含有する製剤を示し、いわゆるリザーバー型の製剤、およびマトリックス型の製剤を包含する。
以下、本発明のクエン酸フェンタニル含有経皮吸収製剤について、主としてマトリックス型の製剤を例として説明するが、これに限定されるものではない。
本発明はクエン酸フェンタニルを含有した経皮吸収製剤に関し、さらに水溶性有機アミン、およびクエン酸ナトリウムを含有することを特徴とする。
本発明の薬物含有層に配合される水溶性有機アミンの配合量は、クエン酸フェンタニルの配合量に応じた調節を行うが、薬物含有層重量に対して好ましくは0.1重量%~10重量%、より好ましくは0.5重量%~6重量%、さらに好ましくは2重量%~4重量%である。配合量が0.1重量%未満では、クエン酸フェンタニルが薬物含有層中で溶解できず、10重量%を超えて配合すると製剤の粘着力が悪化し好ましくない。
クエン酸フェンタニルに対する水溶性有機アミンの配合比率(水溶性有機アミン/クエン酸フェンタニル:重量比)は、好ましくは0.1~1.5であり、より好ましくは0.3~1.2、さらに好ましくは0.5~1.0である。該配合比率が0.1未満では、薬物含有層中に薬物析出物が生じ、1.5を超えると薬物含有層の粘着性および保形性等が悪化し好ましくない。
水溶性有機アミンとクエン酸ナトリウムの配合比率(水溶性有機アミン/クエン酸ナトリウム:重量比)は、好ましくは0.5~15、より好ましくは0.5~12、さらに好ましくは1~10、とりわけ好ましくは2~4の範囲である。
本発明の薬物含有層に配合される脂溶性ポリマーの配合量は、薬物含有層重量に対して好ましくは10重量%~40重量%、より好ましくは10重量%~30重量%、さらに好ましくは15重量%~25重量%である。
本発明の薬物含有層に配合される粘着付与樹脂の配合量は、薬物含有層重量に対して好ましくは20重量%~80重量%、より好ましくは30重量%~60重量%、さらに好ましくは40重量%~50重量%である。粘着付与樹脂の配合量が20重量%未満であると、粘着力が低下し好ましくない。また、配合量が80重量%を超えると、経皮吸収製剤の薬物含有層が固くなり、こちらも粘着力が低下する。
本発明の薬物含有層に配合される塩基性窒素含有高分子の配合量は、薬物含有層重量に対して好ましくは0.1重量%~10重量%、より好ましくは0.5重量%~8重量%、さらに好ましくは2重量%~4重量%である。
さらに必要に応じてジブチルヒドロキシトルエン(BHTとも称する)、ペンタエリスリチル-テトラキス-[3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、酢酸トコフェロール、およびアスコルビン酸等の抗酸化剤;パラオキシ安息香酸エステル(例えばパラオキシ安息香酸メチル)等の防腐剤;メントール等の清涼剤;エタノールおよびイソプロピルアルコール等の殺菌剤;ハッカ油等の着香剤;ならびに黄色三二酸化鉄等の着色剤等を添加することができる。
別の実施態様では、本発明の経皮吸収製剤の薬物含有層は、クエン酸フェンタニル、水溶性有機アミン、クエン酸ナトリウム、脂溶性ポリマー、粘着付与樹脂、油脂、および抗酸化剤からなる。
好ましくは0.1重量%~10重量%、より好ましくは1重量%~6重量%、さらに好ましくは4重量%~5重量%のクエン酸フェンタニル;
好ましくは0.1重量%~10重量%、より好ましくは0.5重量%~6重量%、さらに好ましくは2重量%~4重量%の水溶性有機アミン(例えばジイソプロパノールアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、およびトリエタノールアミンから選択される1種または2種以上、とりわけ好ましくはジイソプロパノールアミン);
好ましくは0.1重量%~6重量%、より好ましくは0.2重量%~3重量%、さらに好ましくは0.5重量%~1.5重量%のクエン酸ナトリウム;
好ましくは10重量%~40重量%、より好ましくは10重量%~30重量%、さらに好ましくは15重量%~25重量%の脂溶性ポリマー(例えばスチレン-イソプレン-スチレンブロック共重合体、ポリブテン、およびアクリル系ポリマーから選択される1種または2種以上、とりわけ好ましくはスチレン-イソプレン-スチレンブロック共重合体またはスチレン-イソプレン-スチレンブロック共重合体とポリブテンの組み合わせ);
好ましくは20重量%~80重量%、より好ましくは30重量%~60重量%、さらに好ましくは40重量%~50重量%の粘着付与樹脂(例えば石油系樹脂、とりわけ好ましくは脂環族飽和炭化水素樹脂);
好ましくは5重量%~40重量%、より好ましくは10重量%~30重量%、さらに好ましくは15重量%~25重量%の油脂(例えば流動パラフィン、スクワラン、オリーブ油、ツバキ油、およびラッカセイ油から選択される1種または2種以上、とりわけ好ましくは流動パラフィン);ならびに
0.1重量%~5重量%、より好ましくは0.3重量%~3重量%、さらに好ましくは0.5重量%~1.5重量%の抗酸化剤(例えばジブチルヒドロキシトルエン、ペンタエリスリチル-テトラキス-[3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、酢酸トコフェロール、およびアスコルビン酸から選択される1種または2種以上、とりわけ好ましくはジブチルヒドロキシトルエン)
からなる。
別の実施態様では、本発明の経皮吸収製剤の薬物含有層は、クエン酸フェンタニル、水溶性有機アミン、クエン酸ナトリウム、脂溶性ポリマー、粘着付与樹脂、油脂、塩基性窒素含有高分子、および抗酸化剤からなる。
好ましくは0.1重量%~10重量%、より好ましくは1重量%~6重量%、さらに好ましくは4重量%~5重量%のクエン酸フェンタニル;
好ましくは0.1重量%~10重量%、より好ましくは0.5重量%~6重量%、さらに好ましくは2重量%~4重量%の水溶性有機アミン(例えばジイソプロパノールアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、およびトリエタノールアミンから選択される1種または2種以上、とりわけ好ましくはジイソプロパノールアミン);
好ましくは0.1重量%~6重量%、より好ましくは0.2重量%~3重量%、さらに好ましくは0.5重量%~1.5重量%のクエン酸ナトリウム;
好ましくは10重量%~40重量%、より好ましくは10重量%~30重量%、さらに好ましくは15重量%~25重量%の脂溶性ポリマー(例えばスチレン-イソプレン-スチレンブロック共重合体、ポリブテン、およびアクリル系ポリマーから選択される1種または2種以上、とりわけ好ましくはスチレン-イソプレン-スチレンブロック共重合体またはスチレン-イソプレン-スチレンブロック共重合体とポリブテンの組み合わせ);
好ましくは20重量%~80重量%、より好ましくは30重量%~60重量%、さらに好ましくは40重量%~50重量%の粘着付与樹脂(例えば石油系樹脂、とりわけ好ましくは脂環族飽和炭化水素樹脂);
好ましくは5重量%~40重量%、より好ましくは10重量%~30重量%、さらに好ましくは15重量%~25重量%の油脂(例えば流動パラフィン、スクワラン、オリーブ油、ツバキ油、およびラッカセイ油から選択される1種または2種以上、とりわけ好ましくは流動パラフィン);
好ましくは0.1重量%~10重量%、より好ましくは0.5重量%~8重量%、さらに好ましくは2重量%~4重量%の塩基性窒素含有高分子(例えばメタクリル酸メチル・メタクリル酸ブチル・メタクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体およびアクリル酸エチル・メタクリル酸メチル・メタクリル酸塩化トリメチルアンモニウムエチル共重合体から選択される1種または2種以上、とりわけ好ましくはメタクリル酸メチル・メタクリル酸ブチル・メタクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体);ならびに
0.1重量%~5重量%、より好ましくは0.3重量%~3重量%、さらに好ましくは0.5重量%~1.5重量%の抗酸化剤(例えばジブチルヒドロキシトルエン、ペンタエリスリチル-テトラキス-[3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、酢酸トコフェロール、およびアスコルビン酸から選択される1種または2種以上、とりわけ好ましくはジブチルヒドロキシトルエン)
からなる。
別の実施態様では、本発明の経皮吸収製剤は薬物含有層中に酢酸ナトリウムを含まない。
別の実施態様では、本発明の経皮吸収製剤は薬物含有層中にカプリル酸アルカリ金属塩(例えば、カプリル酸ナトリウムおよびカプリル酸カリウム)を含まない。
別の実施態様では、本発明の経皮吸収製剤は薬物含有層中にポリオキシエチレンの付加モル数が9未満のラウロマクロゴールおよびラウリルピロリドンから選択される1種または2種の吸収促進剤を含まない。
具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ナイロン、またはポリウレタン等の合成樹脂で形成されたフィルムもしくはシートまたはこれらの積層体、多孔質膜、発泡体、織布、不織布、あるいは紙材を用いることができる。
剥離ライナーは、剥離力を至適にするため、必要に応じてシリコン処理してもよい。
なお、実施例および比較例において、「%」は、全て「重量%」を意味するものとする。
〔製造方法〕
クエン酸フェンタニルおよびジイソプロパノールアミンに溶剤であるイソプロパノールとトルエンの混液を加えて溶解した主薬溶液に、順次、SIS共重合体、脂環族飽和炭化水素樹脂、流動パラフィン、ポリブテン、およびジブチルヒドロキシトルエン(BHT)を加えて溶解し、主薬溶液を調製した。最後にクエン酸ナトリウムを精製水に溶解した液を上記主薬溶液に加えて撹拌混合し、表1に示す組成の各薬物含有層成分を混合した液を調製した。
次に、得られた混合液を、ポリエチレンテレフタレート製離型紙上に乾燥後の厚みが30~80μm程度となるように塗工し、溶剤を乾燥除去して薬物含有層を成膜し、薬物含有層にポリエチレンテレフタレート製支持体を貼り合わせて、目的の経皮吸収製剤を得た。
表1に示す組成に従って、実施例1と同様の製法により、経皮吸収製剤を作製した。
実施例1の経皮吸収製剤において、クエン酸ナトリウムおよび水溶性有機アミンを共に含有しない経皮吸収製剤(比較例1)、水溶性有機アミンを含有しない経皮吸収製剤(比較例2)、およびクエン酸ナトリウムを含有しない経皮吸収製剤(比較例3)を作製した。
本発明の製剤の製造後の外観試験を行った。実施例1~2および比較例1~3について作製後24時間経過後の薬物含有層の状態を目視にて確認した。評価は薬物含有層が均一であるものを〇、析出物が目視で一部確認できるものを△、薬物含有層全体に析出物が確認できるものを×とした。結果を表1に示す。
実施例1~2および比較例1~3の製剤を使用して、ラット皮膚を用いたin vitro皮膚透過性試験を実施した。
<方法>
ヘアレスラットから皮膚を摘出し、フランツ型拡散セルに取り付けた。リン酸緩衝液をリザーバー液とし、一定温度(37℃)に保ち撹拌を続けた。試験製剤を摘出皮膚に貼付した後、経時的に、リザーバー液を少量採取し、HPLC装置を用いて、透過した薬物量を測定した。
得られた測定値から24時間後の累積薬物透過量(μg/cm2)を算出した。各製剤の試験開始後24時間の累積薬物透過量を表1に示す。
表1の結果より、実施例の各製剤は比較例の各製剤と比べ、フェンタニルの皮膚透過性が格段に優れていることが判明した。これは各実施例の製剤の皮膚透過性が、比較例1はもとより、比較例3の製剤の薬物放出量の約2倍程度を示していることから、水溶性有機アミンとクエン酸ナトリウムを組み合わせて薬物含有層に配合したことによる、相乗的な経皮吸収促進効果であると考えられる。
なお、クエン酸ナトリウムも水溶性有機アミンも配合しない比較例1、およびクエン酸ナトリウムのみを配合した比較例2は製剤物性に難があり、薬物含有層中に析出物が確認されたが、クエン酸ナトリウムと水溶性有機アミンを組み合わせて配合した本発明の実施例の製剤は薬物含有層中の析出物が見られず、良好な製剤物性を示していた。
したがって、本発明は、疾患、例えばがん性疼痛および慢性疼痛等の疼痛の治療に多大の貢献を与えるものである。
Claims (15)
- 薬物含有層中にクエン酸フェンタニル、水溶性有機アミン、およびクエン酸ナトリウムを含み、ポリオキシエチレンの付加モル数が9未満のラウロマクロゴールおよびラウリルピロリドンから選択される1種または2種の吸収促進剤を含まない、経皮吸収製剤。
- 水溶性有機アミンがモノメタノールアミン、モノエタノールアミン、モノプロパノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジメタノールアミン、ジエタノールアミン、ジプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、ジブタノールアミン、ジイソブタノールアミン、トリメタノールアミン、トリエタノールアミン、トリプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、トリブタノールアミン、トリイソブタノールアミン、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、およびトリイソプロピルアミンから選択される1種または2種以上である、請求項1に記載の経皮吸収製剤。
- 水溶性有機アミンがジイソプロパノールアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、およびトリエタノールアミンから選択される1種または2種以上である、請求項1に記載の経皮吸収製剤。
- 水溶性有機アミンがジイソプロパノールアミンである、請求項1に記載の経皮吸収製剤。
- 薬物含有層重量に対してクエン酸フェンタニルの配合量が0.1重量%~10重量%であり、水溶性有機アミンの配合量が0.1重量%~10重量%であり、かつ、クエン酸ナトリウムの配合量が0.1重量%~6重量%である、請求項1~4のいずれか1項に記載の経皮吸収製剤。
- クエン酸ナトリウムに対する水溶性有機アミンの配合比率が重量比で0.5~15の範囲である、請求項1~5のいずれか1項に記載の経皮吸収製剤。
- 薬物含有層中に脂溶性ポリマー、粘着付与樹脂、および油脂から選択される1種または2種以上の成分をさらに含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の経皮吸収製剤。
- 脂溶性ポリマーがスチレン-イソプレン-スチレンブロック共重合体、ポリブテン、およびアクリル系ポリマーから選択される1種または2種以上であり;
粘着付与樹脂が石油系樹脂であり;かつ
油脂が流動パラフィン、スクワラン、オリーブ油、ツバキ油、およびラッカセイ油から選択される1種または2種以上である、
請求項7に記載の経皮吸収製剤。 - 薬物含有層重量に対して脂溶性ポリマーの配合量が10重量%~40重量%であり、粘着付与樹脂の配合量が20重量%~80重量%であり、かつ、油脂の配合量が5重量%~40重量%である、請求項7または8に記載の経皮吸収製剤。
- 薬物含有層中に塩基性窒素含有高分子をさらに含む、請求項1~9のいずれか1項に記載の経皮吸収製剤。
- 塩基性窒素含有高分子がメタクリル酸メチル・メタクリル酸ブチル・メタクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体およびアクリル酸エチル・メタクリル酸メチル・メタクリル酸塩化トリメチルアンモニウムエチル共重合体から選択される1種または2種以上である、請求項10に記載の経皮吸収製剤。
- 薬物含有層重量に対して塩基性窒素含有高分子の配合量が0.1重量%~10重量%である、請求項10または11に記載の経皮吸収製剤。
- 薬物含有層中に可塑剤、水溶性高分子、セルロース誘導体、ケイ素化合物、界面活性剤、無機充填剤、抗酸化剤、防腐剤、清涼剤、殺菌剤、着香剤、および着色剤から選択される1種または2種以上の成分をさらに含む、請求項1~12のいずれか1項に記載の経皮吸収製剤。
- クエン酸フェンタニルおよび水溶性有機アミンを含む溶液に、クエン酸ナトリウム水溶液を加え、得られた混合液を支持体または剥離ライナー上に塗工する工程を含む、請求項1~13のいずれか1項に記載の経皮吸収製剤の製造方法。
- 疼痛の治療または予防に使用するための、請求項1~13のいずれか1項に記載の経皮吸収製剤。
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