JP6912122B2 - 経皮投与製剤 - Google Patents
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[1]支持体と、当該支持体上に積層された薬剤含有層と、当該薬剤含有層上に積層され且つ薬剤透過性で薬剤の放出を制御する薬剤制御膜と、当該薬剤制御膜上に積層された粘着層と、を有する3日間貼付型の経皮投与製剤において、
当該薬剤含有層は、粘着剤と、当該粘着剤中に分散された、フェンタニル又はその薬学的に許容可能な塩及び溶解剤を含む薬剤含有粒子とを含み、
当該経皮投与製剤を72時間に亘って皮膚に貼付した場合に、当該経皮投与製剤の貼付から経過した時間が48〜72時間の間におけるフェンタニル又はその薬学的に許容可能な塩の血中濃度が0.2ng/mL以上であり、下記式(I)で算出されるAUC48-72の変動係数(CV値)が35%以下であることを特徴とする経皮投与製剤。
AUC48-72の変動係数[%]=100×σ1/AUC48-72 式(I)
(式(I)中、AUC48-72は当該フェンタニル又はその薬学的に許容可能な塩の血中濃度−時間曲線下面積(h・ng/mL)を示し、σ1は当該AUC48-72の標準偏差を示す。)
[2]支持体と、当該支持体上に積層された薬剤含有層と、当該薬剤含有層上に積層され且つ薬剤透過性で薬剤の放出を制御する薬剤制御膜と、当該薬剤制御膜上に積層された粘着層と、を有する3日間貼付型の経皮投与製剤において、
当該薬剤含有層は、粘着剤と、当該粘着剤中に分散された、フェンタニル又はその薬学的に許容可能な塩及び溶解剤を含む薬剤含有粒子とを含み、
当該経皮投与製剤を72時間に亘って皮膚に貼付した場合に、当該経皮投与製剤の貼付から経過した時間が48〜72時間の間におけるフェンタニル又はその薬学的に許容可能な塩の血中濃度が0.2ng/mL以上であり、下記式(I)で算出されるAUC48-72の変動係数(CV値)が35%以下であると共に、
AUC48-72の変動係数[%]=100×σ1/AUC48-72 式(I)
(式(I)中、AUC48-72は当該フェンタニル又はその薬学的に許容可能な塩の血中濃度−時間曲線下面積(h・ng/mL)を示し、σ1は当該AUC48-72の標準偏差を示す。)
下記式(II)で算出されるCmaxの変動係数(CV値)が60%以下であることを特徴とする経皮投与製剤。
Cmaxの変動係数[%]=100×σ2/Cmax 式(II)
(式(II)中、Cmaxは当該フェンタニル又はその薬学的に許容可能な塩の最高血中濃度(ng/mL)を示し、σ2は当該Cmaxの標準偏差を示す。)
[3]支持体と、当該支持体上に積層された薬剤含有層と、当該薬剤含有層上に積層され且つ薬剤透過性で薬剤の放出を制御する薬剤制御膜と、当該薬剤制御膜上に積層された粘着層と、を有する3日間貼付型の経皮投与製剤において、
当該薬剤含有層は、粘着剤と、当該粘着剤中に分散された、フェンタニル又はその薬学的に許容可能な塩及び溶解剤を含む薬剤含有粒子とを含み、
当該経皮投与製剤を72時間に亘って皮膚に貼付した場合に、当該経皮投与製剤の貼付から経過した時間が48〜72時間の間におけるフェンタニル又はその薬学的に許容可能な塩の血中濃度が0.2ng/mL以上であり、下記式(I)で算出されるAUC48-72の変動係数(CV値)が35%以下であると共に、
AUC48-72の変動係数[%]=100×σ1/AUC48-72 式(I)
(式(I)中、AUC48-72は当該フェンタニル又はその薬学的に許容可能な塩の血中濃度−時間曲線下面積(h・ng/mL)を示し、σ1は当該AUC48-72の標準偏差を示す。)
下記式(II)で算出されるCmaxの変動係数(CV値)が60%以下であり、
Cmaxの変動係数[%]=100×σ2/Cmax 式(II)
(式(II)中、Cmaxは当該フェンタニル又はその薬学的に許容可能な塩の最高血中濃度(ng/mL)を示し、σ2は当該Cmaxの標準偏差を示す。)
当該経皮投与製剤貼付3日後における鎮痛の数値的評価スケール(NRS)値が1.1〜1.5且つ当該NRS値の標準偏差が1.1〜1.6であることを特徴とする経皮投与製剤。
[4]貼付3日目のヒト又は動物における痛みの悪化する頻度が低減された、[1]〜[3]のいずれかに記載の経皮投与製剤。
[5][1]〜[4]のいずれかに記載の経皮投与製剤を貼付したヒト又は動物においては、貼付3日目の痛みの悪化の発生する頻度が低減される旨を示す説明書、添付文書、製品ラベル、包装、パンフレット、カタログ又はリーフレット。
[6][1]〜[4]のいずれかに記載の経皮投与製剤を貼付したヒト又は動物においては、貼付3日目の痛みの悪化の発生する頻度が低減される旨を標榜することを含む該製剤のプロモーション方法。
[7]ヒト又は動物の疼痛を、[1]〜[4]のいずれかに記載の経皮投与製剤を使用して軽減する方法。
本発明に用いられる支持体としては、特に制限されないが、薬剤が支持体へ移行し難く、且つ皮膚の動きに追随することができる柔軟性を有したものが好ましい。支持体の形態として、具体的には、織布、編布、不織布、不織紙、フィルム、及びこれらの積層体等が挙げられる。また、支持体の材質としては、酢酸セルロース、エチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート−エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、塩化ビニリデン、ナイロン、ポリウレタン、及びレーヨン等の合成樹脂が挙げられる。
本発明における薬剤含有層は、粘着剤と、薬剤としてフェンタニル又はその薬学的に許容可能な塩とを少なくとも含む。
粘着剤は、特に限定されず、例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ビニルエーテル系粘着剤、ビニルエステル系粘着剤、及びポリエステル系粘着剤が挙げられる。なお、粘着剤は、単独で用いることもできるが、2種以上を混合して用いてもよい。
粘着剤の含有量が前記下限値未満である場合、薬剤含有層に十分な凝集力を付与することができない場合がある。他方、粘着剤の含有量が前記上限値を超えると、フェンタニル又はその薬学的に許容可能な塩の皮膚透過量が減少する場合がある。
本発明における薬剤含有層は、軟化剤を含んでいても良い。軟化剤により、経皮投与製剤の粘着性を調整することができる。軟化剤としては、例えば、液状ポリブテン、液状ポリイソプレン、液状ポリイソブチレン等の液状ゴム;流動パラフィン等のパラフィン油;シリコーン油;ラノリン;スクワラン;スクワレン;オリーブ油、ツバキ油、ひまし油、トール油、ラッカセイ油等の植物系オイルを挙げることができる。これにより、粘着剤層に適度な皮膚接着力やタックを付与することができる。なお、軟化剤は、単独で用いることもできるが、2種以上を混合して用いてもよい。
本発明に係る経皮投与製剤における薬剤含有層は、上述した粘着剤中に分散された薬剤含有粒子を含み、この薬剤含有粒子は、フェンタニル又はその薬学的に許容可能な塩と、溶解剤とを含む。
本発明において、フェンタニル(化学名:N−(1−フェネチルピペリジン−4−イル)−N−フェニルプロパンアミド)は、遊離塩基(フリー体)又はその薬学的に許容される塩の形態として用いられる。フェンタニルの塩としては、特に限定されず、無機塩であっても有機塩であってもよく、例えば、硫酸塩、硫化水素塩、臭化水素酸塩、クエン酸塩、塩酸塩、及び酒石酸塩等を挙げることができる。
溶解剤は、フェンタニル又はその薬学的に許容可能な塩を溶解することができると共に、薬剤含有層に含まれている粘着剤と非相溶であることが好ましい。これにより、粘着剤中に薬剤含有粒子が分散された薬剤含有層を形成することができる。このような薬剤含有層は、粘着剤を含む連続相中に薬剤含有粒子を含む相が分散された相分離構造を有する。
薬剤含有層には、粘着力向上のために粘着付与剤をさらに適量含有させてもよい。粘着付与剤としては、例えば、ロジン、ロジンのグリセリンエステル、水添ロジン等のロジン誘導体、脂環族飽和炭化水素樹脂、脂環族炭化水素樹脂、テルペン樹脂、脂肪族飽和炭化水素樹脂、脂肪族炭化水素樹脂、マレイン酸レジン、カルナウバロウ、カルメロースナトリウム、キサンタンガム、キトサン、グリセリン、ケイ酸マグネシウムアルミニウム、軽質無水ケイ酸、酢酸ベンジル、タルク、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸部分中和物、ポリビニルアルコール等が挙げられる。市販されている商品としては、「アルコン」(荒川化学社製)、「パインクリスタル」(荒川化学社製)、「クリアロン」(ヤスハラケミカル社製)、「YSレジン」(ヤスハラケミカル社製)等の各シリーズ商品が挙げられる。粘着付与剤は、単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
本発明の経皮投与製剤は、薬剤制御膜を含む。この薬剤制御膜は、薬剤含有層と粘着層との間に設けられる。薬剤制御膜は、薬剤含有層から粘着層へのフェンタニル又はその薬学的に許容可能な塩の移行速度を調節し、これにより経皮投与製剤がフェンタニル又はその薬学的に許容可能な塩を安定した速度で徐々に放出することを可能とする。
本発明の経皮投与製剤は、上述した薬剤制御膜上に配設された粘着層を含む。この粘着層を皮膚に直接貼り付けることにより、経皮投与製剤を皮膚へ貼付することができる。
粘着層は、粘着剤を含む。粘着剤は、特に限定されず、例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ビニルエーテル系粘着剤、ビニルエステル系粘着剤、及びポリエステル系粘着剤が挙げられる。なお、粘着剤は、単独で用いることもできるが、2種以上を混合して用いてもよい。
本発明の経皮投与製剤は、剥離ライナーを更に有していてもよい。剥離ライナーは、粘着層上に積層される。剥離ライナーとしては、公知のものを適宜採用でき、プラスチックフィルム、紙、及びこれらの積層体等が挙げられる。プラスチックフィルムとしては、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等のポリオレフィンフィルム;ポリエチレンテレフタレート等のポリエステルフィルム等が挙げられる。剥離ライナー表面には、フッ素樹脂、フルオロシリコーン樹脂、シリコーン樹脂等による離型処理が施されていてもよい。剥離ライナーの厚さは、特に制限はないが、通常は2〜300μm、好ましくは10〜150μmである。
AUC48-72の変動係数[%]=100×σ1/AUC48-72 式(I)
(式(I)中、AUC48-72はフェンタニル又はその薬学的に許容可能な塩の血中濃度−時間曲線下面積[h・ng/mL]を示し、σ1は前記AUC48-72の標準偏差を示す。) なお、他社のフェンタニル含有3日用経皮投与製剤では、AUC48-72は37.4(30症例の平均値)%程度であった。
Cmaxの変動係数[%]=100×σ2/Cmax 式(II)
(式(II)中、Cmaxは、フェンタニル又はその薬学的に許容可能な塩の最高血中濃度[ng/mL]を示し、σ2は前記Cmaxの標準偏差を示す。)
次の構成を有する経皮投与製剤を作製した。すなわち、この経皮投与製剤は、支持体として、ポリエステルフィルムを含んでいる。この支持体の一面上には、アクリル系粘着剤70.65質量%、パラフィン油8質量%、フェンタニル5質量%、ジプロピレングリコール16質量%、及び粘着付与剤としてヒドロキシエチルセルロース0.35質量%を含有する薬剤含有層が一体的に積層されている。また、薬剤含有層の一面上には、ポリエチレンを含む膜からなる薬剤制御膜が一体的に積層されている。更に、薬剤制御膜の一面上には、アクリル系粘着剤100質量%を含有する粘着層が一体的に積層されている。
次の構成を有する経皮投与製剤を作製した。すなわち、この経皮投与製剤は、支持体として、ポリ塩化ビニルを含んでいる。この支持体の一面上には、シリコーン系粘着剤65質量%、オリーブ油3.5質量%、フェンタニル8質量%、ジエチレングリコールジエチルエーテル23質量%、及び粘着付与剤としてマレイン酸レジン0.5質量%を含有する薬剤含有層が一体的に積層されている。また、薬剤含有層の一面上には、イソブチレン・イソプレン共重合体を含む膜からなる薬剤制御膜が一体的に積層されている。更に、薬剤制御膜の一面上には、アクリル系粘着剤95質量%及びひまし油5質量%を含有する粘着層が一体的に積層されている。
次の構成を有する経皮投与製剤を作製した。すなわち、この経皮投与製剤は、支持体として、酢酸セルロースを含んでいる。この支持体の一面上には、ゴム系粘着剤76.5質量%、流動パラフィン6質量%、フェンタニル3.5質量%、1,3−ブタンジオール13質量%、及び粘着付与剤としてポリアクリル酸ナトリウム1質量%を含有する薬剤含有層が一体的に積層されている。また、薬剤含有層の一面上には、エチレン−酢酸ビニル共重合体を含む膜からなる薬剤制御膜が一体的に積層されている。更に、薬剤制御膜の一面上には、ゴム系粘着剤98質量%及びラノリン2質量%を含有する粘着層が一体的に積層されている。
既にオピオイド鎮痛薬による治療で安定して疼痛コントロールが良好になされているがん疼痛患者89例を対象に、フェンタニルを1.38mg、2.75mg、5.5mg、8.25mg又は11.0mg含有する経皮投与製剤に鎮痛治療を切り替え、疼痛コントロールが維持できるか否かを確認した。経皮投与製剤の1回の貼付は3日間(約72時間)とし、同一患者に計3回、胸部、腹部、上腕部、大腿部などに貼付した。疼痛に関しては、数値的評価スケールであるNRS(Numerical Rating Scale)法により測定した。1日(過去24時間)のうちの大半(12時間以上)を占める痛みに関して、痛みなどの症状の程度が0(痛みがない)から10(これ以上の強い痛みは考えられない、又は、死ぬほど痛い)までの11段階のどのあたりにあるかを患者自身に判断してもらい、記録してもらった。これらの結果を表2に示す。
11 粘着剤
12 薬剤含有粒子
20 薬剤含有層
30 薬剤制御膜
40 粘着層
Claims (6)
- 支持体と、当該支持体上に積層された薬剤含有層と、当該薬剤含有層上に積層され、薬剤透過性で薬剤の放出を制御し且つ高分子を含む膜からなる薬剤制御膜と、当該薬剤制御膜上に積層された粘着層と、を有する3日間貼付型の経皮投与製剤において、
当該薬剤含有層は、粘着剤と、当該粘着剤を含む連続相中に分散された、フェンタニル又はその薬学的に許容可能な塩及びジプロピレングリコールを含む溶解剤を含む薬剤含有粒子を含む相とを含み、当該フェンタニル又はその薬学的に許容可能な塩の含有量は、薬剤含有層の全質量に対して、0.1〜10質量%で、当該溶解剤の含有量は、薬剤含有層の全質量に対して、0.05〜30質量%であり、
当該粘着剤が、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、又はシリコーン系粘着剤を含み、
当該経皮投与製剤を72時間に亘って皮膚に貼付した場合に、当該経皮投与製剤の貼付から経過した時間が48〜72時間の間におけるフェンタニル又はその薬学的に許容可能な塩の血中濃度が0.2ng/mL以上であり、下記式(I)で算出されるAUC48-72の変動係数(CV値)が35%以下であることを特徴とする経皮投与製剤。
AUC48-72の変動係数[%]=100・σ1/AUC48-72 式(I)
(式(I)中、AUC48-72は当該フェンタニル又はその薬学的に許容可能な塩の血中濃度−時間曲線下面積(h・ng/mL)を示し、σ1は当該AUC48-72の標準偏差を示す。) - 支持体と、当該支持体上に積層された薬剤含有層と、当該薬剤含有層上に積層され、薬剤透過性で薬剤の放出を制御し且つ高分子を含む膜からなる薬剤制御膜と、当該薬剤制御膜上に積層された粘着層と、を有する3日間貼付型の経皮投与製剤において、
当該薬剤含有層は粘着剤と、当該粘着剤を含む連続相中に分散された、フェンタニル又はその薬学的に許容可能な塩及びジプロピレングリコールを含む溶解剤を含む薬剤含有粒子を含む相とを含み、当該フェンタニル又はその薬学的に許容可能な塩の含有量は、薬剤含有層の全質量に対して、0.1〜10質量%で、当該溶解剤の含有量は、薬剤含有層の全質量に対して、0.05〜30質量%であり、
当該粘着剤が、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、又はシリコーン系粘着剤を含み、
当該経皮投与製剤を72時間に亘って皮膚に貼付した場合に、当該経皮投与製剤の貼付から経過した時間が48〜72時間の間におけるフェンタニル又はその薬学的に許容可能な塩の血中濃度が0.2ng/mL以上であり、下記式(I)で算出されるAUC48-72の変動係数(CV値)が35%以下であると共に、
AUC48-72の変動係数[%]=100・σ1/AUC48-72 式(I)
(式(I)中、AUC48-72は当該フェンタニル又はその薬学的に許容可能な塩の血中濃度−時間曲線下面積(h・ng/mL)を示し、σ1は当該AUC48-72の標準偏差を示す。)
下記式(II)で算出されるCmaxの変動係数(CV値)が60%以下であることを特徴とする経皮投与製剤。
Cmaxの変動係数[%]=100・σ2/Cmax 式(II)
(式(II)中、Cmaxは当該フェンタニル又はその薬学的に許容可能な塩の最高血中濃度(ng/mL)を示し、σ2は当該Cmaxの標準偏差を示す。) - 支持体と、当該支持体上に積層された薬剤含有層と、当該薬剤含有層上に積層され、薬剤透過性で薬剤の放出を制御し且つ高分子を含む膜からなる薬剤制御膜と、当該薬剤制御膜上に積層された粘着層と、を有する3日間貼付型の経皮投与製剤において、
当該薬剤含有層は、粘着剤と、当該粘着剤を含む連続相中に分散された、フェンタニル又はその薬学的に許容可能な塩及びジプロピレングリコールを含む溶解剤を含む薬剤含有粒子を含む相とを含み、当該フェンタニル又はその薬学的に許容可能な塩の含有量は、薬剤含有層の全質量に対して、0.1〜10質量%で、当該溶解剤の含有量は、薬剤含有層の全質量に対して、0.05〜30質量%であり、
当該粘着剤が、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、又はシリコーン系粘着剤を含み、
当該経皮投与製剤を72時間に亘って皮膚に貼付した場合に、当該経皮投与製剤の貼付から経過した時間が48〜72時間の間におけるフェンタニル又はその薬学的に許容可能な塩の血中濃度が0.2ng/mL以上であり、下記式(I)で算出されるAUC48-72の変動係数(CV値)が35%以下であると共に、
AUC48-72の変動係数[%]=100・σ1/AUC48-72 式(I)
(式(I)中、AUC48-72は当該フェンタニル又はその薬学的に許容可能な塩の血中濃度−時間曲線下面積(h・ng/mL)を示し、σ1は当該AUC48-72の標準偏差を示す。)
下記式(II)で算出されるCmaxの変動係数(CV値)が60%以下であり、
Cmaxの変動係数[%]=100・σ2/Cmax 式(II)
(式(II)中、Cmaxは当該フェンタニル又はその薬学的に許容可能な塩の最高血中濃度(ng/mL)を示し、σ2は当該Cmaxの標準偏差を示す。)
当該経皮投与製剤貼付3日後における鎮痛の数値的評価スケール(NRS)値が1.1〜1.5且つ当該NRS値の標準偏差が1.1〜1.6であることを特徴とする経皮投与製剤。 - 貼付3日目のヒト又は動物における痛みの悪化する頻度が低減された、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の経皮投与製剤。
- 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の経皮投与製剤と、当該経皮投与製剤を貼付したヒト又は動物においては、貼付3日目の痛みの悪化の発生する頻度が低減される旨を示す説明書、添付文書、製品ラベル、包装、パンフレット、カタログ又はリーフレットと、を含む製品。
- 動物(ヒトを除く)の疼痛を、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の経皮投与製剤を使用して軽減する方法。
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