JP2878733B2 - フレキシブル合板の製造方法 - Google Patents

フレキシブル合板の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はフレキシブル性及び制振性に優れた住宅設
備、家具、建材などの曲面部材や局面形成用のコンクリ
ート型枠パネル、更には床材などに有用な合板の製造方
法に関するものである。
[従来の技術及びその問題点] 従来より単板の繊維方向が互いに平行になるように貼
り合わした平行合板が繊維方向に直交する方向に曲げや
すいことは良く知られている。しかしながら、一般に用
いられる熱硬化性樹脂接着剤で接着した場合、接着層が
かたくて柔軟性にかけるために十分なフレキシブル性は
有していない。また、単板に割れが生じやすくなるとい
う欠点も有している。
また繊維方向を平行に配した表裏単板間にゴムシー
ト、アスファルトマットを介在させて熱圧一体化してフ
レキシブル性に優れた合板を得る方法がある。この合板
は、表裏単板の繊維方向が平行であり、しかも芯材層が
弾力性を有するためにフレキシブル性に優れている。そ
の反面、耐熱性、耐候性に劣る欠点を有している。
このような欠点を解消する目的で、繊維方向を平行に
配した表裏単板間に無機充填材を含有した熱可塑性樹脂
シートを挿入してからビニルウレタン接着剤で接着した
積層板(実公昭59−40224)がある。この場合、耐熱水
性は向上するが、柔軟性が十分でなく満足するフレキシ
ブル性が得られない。また制振性についても十分でな
い。
このように、フレキシブル性、制振性を良くするため
には単板を繊維方向に平行に配するとともに、単板の間
に柔軟性のある樹脂を介在させることが必要とされてき
た。しかしながら、樹脂の柔軟性をあげようとすると耐
熱性、耐熱水性が低下する。一方、耐熱性、耐熱水性を
上げるために樹脂を架橋すると逆に樹脂の弾力性、柔軟
性が低下してしまう。従って、これらの性質をバランス
良く全て備えた樹脂はなかなか存在せず、存在しても通
常単板との接着性に乏しく、特殊な接着剤を用いる必要
があった。
[問題を解決するための手段] 本発明者らは、合板用単板を繊維方向が平行になるよ
うに積層したいわゆる平行合板の耐熱性、耐熱水性のみ
ならずフレキシブル性、制振性を更に向上させる手段に
ついて鋭意検討した結果、柔軟性を有するシートを介在
させるのではなく、接着剤を柔軟で強靱なものとするこ
とにより上記目的を達成することを見出し本発明を完成
したのである。
即ち本発明は、ガラス転移点が−30℃以下の樹脂と該
樹脂の架橋剤からなる接着剤で合板用単板を繊維方向が
互いに平行になるように接着することを特徴とする比較
的フレキシブル性に優れた合板の製造方法を提供するも
のである。
本発明においては、柔軟性と強靱性に富む接着剤を使
用すること、および合板に柔軟性、制振性を付与する層
が接着剤であり3プライ以上の合板の場合、その接着層
が必然的に複数個存在していることころに最大の特徴が
ある。そのために、従来のようなかなり厚い柔軟性シー
トを単板間に介在させた場合に比べると応力が分散され
比較的優れたフレキシブル性が得られるのである。そし
て、熱による単板の変形応力も各接着層で緩和されソリ
の心配がない。しかも、シートに比べると接着層の場合
は比較的薄い層ですみ、また、操作も簡単なことから経
済的にも非常に有利に製造できるという特徴を有してい
るものである。更に、接着層が分散して存在しているこ
とから振動エネルギーの吸収においても効果を発揮して
優れた制振性を示すのである。
本発明において用いられる接着剤はガラス転移点が−
30℃以下の樹脂を用いることが必須条件である。ガラス
転移点が−30℃を越える場合は架橋後の樹脂が硬くても
ろくなるので好ましくない。また、この樹脂は架橋させ
るために分子内にカルボキシル基、水酸基などの官能基
を有することが好ましく、これらの官能基は分子中の側
鎖、末端のいずれの位置にあってもよい。これらの条件
を満足する樹脂として、例えば、分子内にカルボキシル
基、水酸基を有するアクリル系樹脂、変性エチレン−酢
酸ビニル樹脂などがあげられる。
架橋剤は上記の樹脂に架橋結合を生じさせるものであれ
ばどのようなものでもよいが、特に樹脂の分子内の官能
基であるカルボキシル基、水酸基との反応性に優れてい
るポリエチレンイミン、イソシアネート化合物、または
これらの混合物が好ましい。これらの架橋剤は耐熱性、
耐熱水性、接着強度を保持するうえで、先の樹脂の官能
基に対して0.1〜1.0当量用いるのが好ましい。使用量が
0.1当量未満の場合は前記の特性が充分に得られなく、
1.0当量を越える場合は、架橋密度はこれ以上高くなら
ない上に、未反応の架橋剤が残り合板の性能をかえって
低下させるので好ましくない。
本発明においては上記接着剤を通常の方法で単板に適
当量塗布した後圧締して比較的フレキシブル性に優れた
合板を製造する。接着剤の塗布方法は通常の方法でよく
塗布量も通常用いられる量でよい。また、増量剤、増粘
剤は接着剤の特性を損なわない程度に添加してもよい。
更に本発明において、合板用単板は繊維方向に平行に
なるように貼りあわすのであるが、単板構成が4プライ
以上の場合には単板1枚だけを繊維方向が直交するよう
に構成すると、すべてを平行に貼りあわせた場合に比較
して曲げ応力が直交している単板によって均一に分散さ
れて部分破壊が生じにくくなり更に優れたフレキシブル
性を有する合板が得られることを見出した。また、本発
明における単板の厚み構成は自由に選択することができ
る。
[実施例] 以下に、実施例によって本発明を具体的に説明する。
なお、本発明においての試験方法は以下の通りであ
る。
曲げR:実施例および比較例で得られた合板を5×20cm
にカットして試料とし、表単板の繊維方向に直交する方
向に曲げの力を加え表単板が破壊するまで変形させ、破
壊時の曲率半径を測定した。
耐熱水性:実施例および比較例で得られた合板を7.5
×7.5cmにカットして試料とし、沸騰水中で4時間浸漬
した後、2.5cm以上の剥離が観察された場合は×、観察
されない場合は○とした。
ソリ:実施例および比較例で得られた合板を30×30cm
にカットして試料とし、100℃の乾燥機に24時間放置後
の試料の縦・横それぞれのソリを測定して縦×横で表し
た。
制振性:実施例および比較例で得られた合板を30×30
cmにカットして試料とし、無音響室において20gの鉄球
を100cm上部から自由落下させ、水平に載置した前記試
料に当たった時に発生した衝撃音(発生エネルギー)で
制振性を評価した。(リオン(株)製普通騒音計 NA−
09を用いて測定した。) 〔実施例1〕 ガラス転移点−35℃、側鎖にカルボキシル基を有する
アクリル樹脂(固形分50%)100重量部に対して架橋剤
としてポリエチレンイミン5重量部(アクリル樹脂のカ
ルボキシル基に対して0.5当量)を添加した。更に、増
粘剤として炭酸カルシウム20重量部を添加混合して接着
剤とした。この接着剤を1.0mmラワン単板に300g/m2塗布
し、単板の繊維方向が互いに平行になるように5枚積み
重ねて、温度110℃、圧力15kg/cm2で1分間加熱成形し
て、5プライの合板を得た。
〔実施例2〕 単板構成が表から1.1、1.1、0.5、1.1、1.1mmの5プ
ライであり、0.5mmの単板のみが繊維方向を直交してい
る以外は、実施例1と同じ方法によって合板を得た。
〔比較例1〕 尿素樹脂接着剤を1.0mmラワン単板に200g/m2塗布し、
単板の繊維方向が互いに直交するように5枚積み重ね
て、温度115℃、圧力15kg/cm2で2分間加熱成形して、
5プライの合板を得た。
〔比較例2〕 尿素樹脂接着剤を1.0mmラワン単板に200g/m2塗布し、
単板の繊維方向が互いに平行になるように5枚積み重ね
て、温度115℃、圧力15kg/cm2で2分間加熱成形して、
5プライの合板を得た。
〔比較例3〕 尿素樹脂接着剤用い、単板構成が表から1.1、1.1、0.
5、1.1、1.1mmの5プライであり、0.5mmの単板のみが繊
維方向を直交している以外は、実施例2と同じ方法によ
って合板を得た。
実施例1、2比較例1〜3の方法で得られた合板の試
験結果は表1に示した通りである。本発明の方法で得ら
れた合板はフレキシブル性、耐熱水性、ソリ、制振性と
もに比較例に比べて優れた値を示している。
[発明の効果] 本発明の合板はスリットカット加工などをしなくても
曲面用部材として使用でき、二次加工も容易である。ま
た、比較的フレキシブル性が優れているために床材に利
用した場合実加工の必要がないため施工性がよく、リフ
ォーム時の張り替えが容易にできるという利点がある。
フロアー台板として利用した場合は、ストーブ、こた
つ、電気カーペットなどの熱によるソリの問題も解消さ
れる。
更に、制振性が付与されているため、表面に化粧を施
すだけで防音床材を安価に生産することもできる。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガラス転移点が−30℃以下の樹脂と該樹脂
    の架橋剤からなる接着剤で合板用単板を繊維方向が互い
    に平行になるように接着することを特徴とする比較的フ
    レキシブル性に優れた合板の製造方法。
  2. 【請求項2】ガラス転移点が−30℃以下であり、分子内
    にカルボキシル基または水酸基から選ばれた官能基を有
    する樹脂からなる接着剤で接着することを特徴とする請
    求項1記載の比較的フレキシブル性に優れた合板の製造
    方法。
  3. 【請求項3】ポリエチレンイミンまたはイソシアネート
    化合物またはその混合物から選ばれた架橋剤からなる接
    着剤で接着することを特徴とする請求項2記載の比較的
    フレキシブル性に優れた合板の製造方法。
  4. 【請求項4】架橋剤を該樹脂の分子内の官能基に対して
    0.1〜1.0当量使用することを特徴とする請求項2または
    3記載の比較的フレキシブル性に優れた合板の製造方
    法。
  5. 【請求項5】単板構成が4プライ以上であり、この内1
    プライだけが繊維方向が直交するように配されているこ
    とを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の比
    較的フレキシブル性に優れた合板の製造方法。
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