JPH031150B2 - - Google Patents
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- JPH031150B2 JPH031150B2 JP57051313A JP5131382A JPH031150B2 JP H031150 B2 JPH031150 B2 JP H031150B2 JP 57051313 A JP57051313 A JP 57051313A JP 5131382 A JP5131382 A JP 5131382A JP H031150 B2 JPH031150 B2 JP H031150B2
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- Expired - Lifetime
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Landscapes
- Vibration Prevention Devices (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Description
本発明は固体拘束層の存在によつて著しい制振
効果を発揮するフオーム複合制振材に関し、さら
に詳しくは板状フオーム材の片面に波形構造体を
主体とする特定の固体拘束層を結合させ、板状フ
オームの他方の表面を振動体に直接取付けること
によつて低周波域において著しい制振効果のみな
らず、優れた吸音性能も備えると共に軽量化が可
能でかつコスト低減のできる極めて実用的な制振
材に関する。 近年、自動車、航空機などの乗物の普及に伴
い、騒音対策、特に低周波騒音に対する対策が緊
急課題としてクローズアツプされており、一方こ
れらの騒音源となる乗物側からみると乗物の全重
量が出来るだけ軽いことが省エネルギー、コスト
低減の面から考えても不可欠の要素となつてい
る。したがつてこれらの騒音源に対する防音対策
を行なう場合、できる限り軽くてかつ低周波域に
おける制振性と吸音性を兼備した材料が必要とな
つてくるのは当然である。 このような要求に対し、ポリウレタンをはじめ
とする軽量プラスチツクフオームの使用がまず考
えられるが、市販のポリウレタンフオームは高周
波域における吸音性能は優れているものの、低周
波域における吸音性能は低く、特に制振性能に関
しては後述の比較例で見る如く非常に小さいた
め、制振材としては殆んど使用されていないのは
周知の通りである。 そこで本発明者らは、これらの実情に鑑み研究
を進めた結果、プラスチツクフオームと波形構造
体を主体とする特定の拘束層を貼合せて複合化す
ることにより1000Hz以下、特に数十〜数百Hzにお
いて優れた制振性能と吸音性能を有し、かつ軽量
化が可能なフオーム複合制振材を得るに到つた。 本発明の特徴は、フオームを波形構造体の拘束
層と複合化することにより、まず第1にフオーム
自身の変形量を拡大し、かつズリ変形を加えるこ
とによつてフオーム自身の制振性能を大幅に引き
出したこと、第2にフオームと波形構造体の共振
効果を利用することにより制振性能の発現におけ
る両者の相乗効果を引き出した点である。 本発明のフオーム複合制振材の制振性能に関す
る今一つの特徴は、その優れた温度依存性にあ
る。すなわち一般に用いられているポリマーやア
スフアルトなどを主体とする制振材の場合、その
粘弾性特性(ロス特性)を利用してダンピング効
果をあげようとするため、当然のことながらロス
吸収のピーク附近の温度域では制振効果が優れて
いるものの、それ以外の温度では制振効果が大幅
に低下する。一方本発明のフオーム複合制振材の
場合、前述の通りフオーム自身およびフオームと
波形構造体との共振効果を利用するものであるた
め、必然的に制振性能の温度変化が非常に小さい
ものとなつている。 以上のように本発明のフオーム複合制振材はそ
の構造においても制振効果の発現機構において
も、従つてそこから得られる制振性能において
も、従来の制振材とは全く異なる新規な制振材と
いえる。 一方本発明のフオーム複合制振材を吸音性能の
点より考察すると前述の通りポリウレタンフオー
ムの吸音性能は高周波域では優れているが、低〜
中周波域ではかなり低く、特にフオームの厚さが
薄くなると低周波域において吸音性能が極端に低
下する。ところで本発明のフオーム複合制振材の
場合、フオームの表面に結合された固体拘束層の
存在によつて、実用的な吸音材として最も重要な
低〜中周波域の吸音性能がかなり改良されてい
る。勿論この場合、拘束層に適量の貫通孔をあけ
ることによつて吸音性能の周波数依存性をコント
ロールすることが可能となる。 本発明において波形構造体を主体とする拘束層
は波形構造体を一層ないし複層化してもよいし、
また波形構造体に厚紙、プラスチツク、石膏板な
どを貼り合せた複合構造体としてもよい。さらに
このような拘束層において、例えば波形構造体と
波形構造体、波形構造体と厚紙などの他の材料を
貼り合せるのに、両面粘着テープなどの薄い粘着
層を用いると制振性能の向上はさらに大きなもの
となる。換言すれば粘着テープなどを併用するこ
とにより系全体を軽量化できる。 このように本発明のフオーム複合制振材は第1
図に示す如くフオームと拘束層よりなる非対称構
造を有し、かつそのフオーム層側を振動体に貼り
つけることを特徴とする制振材である。 本発明に用いる波形構造体とは具体的には第2
図の如く、ライナー(平板)に各種の波形中芯を
貼り合せたものの総称であり、波の高さ、波長な
どに制限はない。また波形構造体の素材となる材
料は例えば各種の紙材、プラスチツク、あるいは
アルミニウムなどの金属の薄板等が好適である
が、コスト的には紙材が有利である。 さらに前述の如く必要に応じて波形構造体に貼
り合せる固体拘束層としては使用温度で容易に流
動しない固体物であれば何でもよいが、金属板、
木材板、スレート板、石膏ボード、プラスチツク
板、ゴム板、紙板などが適している。 一方本発明に用いるフオーム材料としては通常
のポリウレタンフオームをはじめ、ポリ塩化ビニ
ル、ポリエチレン、ポリスチレン、フエノール樹
脂等の各種プラスチツクフオームおよびこれらに
フイラー、可塑剤、難燃剤などを添加したフオー
ムおよび一般のフオームに含浸液を加えた含浸フ
オーム、さらに一般のフオームを圧縮して得られ
る圧縮フオームなど、いかなるタイプの発泡材料
であつても差支えないが、優れた吸音性能を兼備
するという点を考慮すれば、これらのうち連続気
孔を有するフオームが望ましく、特にポリウレタ
ンフオームが好ましい。さらにこれらのポリウレ
タンフオーム材が優れた制振効果を発揮するため
には、軟質フオームおよび半硬質フオームが適し
ており、フオーム材の25%圧縮したときのモジユ
ラスが200g/cm2以下、好ましくは150g/cm2以下
であることが望ましい。 本発明のフオーム複合制振材が優れた制振効果
を発揮するのは波形構造体を主体とする拘束層と
フオーム材の重量比が1.0〜100の範囲、より好ま
しくは1.5〜50の範囲である。すなわち拘束層と
フオームの結合面に垂直方向を考えた場合、結合
面の単位面積当りの拘束層の重量とフオームの重
量比が1.0未満であると制振性能の向上が認めら
れず、一方100を超えるとフオームが押しつぶさ
れて正常な働きをしない。 フオームと波形構造体、その他の固体拘束層、
さらにはこれらフオーム複合制振材と振動体とを
貼り合せる方法は一般の接着剤、ホツトメルトタ
イプの接着剤、粘着剤などを用いてもよいし、ま
たフオーム発泡時に一体成形してもよい。ただし
低周波域の制振性能のさらに大きな向上または系
全体の軽量化を図らんとする場合、両面粘着テー
プなどを用いて、例えば波形構造体と波形構造
体、波形構造体とその他の固体拘束層を貼り合せ
ることが望ましい。この場合両面粘着テープの代
りに薄層の粘着剤を塗布してもよい。要は種類の
如何を問わず長時間使用後も粘着性を保持するも
のであればよい。 本発明の波形構造体を主体とした拘束層は例え
ば難燃化、耐候性、耐久性向上および撥水性、撥
油性付与のため、さらには美観などを目的として
含浸その他の処理を行なつても制振性能は殆んど
損なわれない。 本発明のフオーム複合制振材は前述のような優
れた特性を有するが故に、例えば自動車、電車、
航空機、船舶など各種乗物の天井、床、側壁、ボ
ンネツトなどの制振、吸音材として、またその他
建築用機械、農業用機械、土木用機械など各種産
業機械、さらに金属加工機械、ダクト、ホツパ
ー、シユートなど工場における各種騒音源に対
し、さらにまた住居、オフイスにおける屋根(特
に鉄板屋根)、天井、床、壁などの騒音源に対し、
さらにまた電算機、プリンターなどの各種事務機
などに対し、さらに洗濯機、掃除機などの各種家
電機械に、およびステレオ、レコードプレヤーな
どの音響システムやピアノ、オルガンなどに対し
幅広く利用されるものである。 次に実施例に基づき本発明をさらに具体的に説
明する。 実施例1、比較例1、2 表1に示したサンプルを厚さ1mm、幅35mm、長
さ400mmの亜鉛引鉄板上に貼りつけて試験体とし、
メカニカルインピーダンス法にて損失係数(η)
を測定した。鉄板、フオームおよび拘束層は特に
ことわらない限り、各々セメダインで接着させ
た。また測定温度は第7図の実施例を除き30℃で
あつた。 第3図において10mm厚のポリウレタンフオーム
上にプラスチツクシート、ダンボール、プラスチ
ツクシートの順で拘束層を重ね合せた実施例1の
損失係数は同一のフオーム上にプラスチツクシー
ト(実施例1の2枚のプラスチツクの合計と同重
量)を貼り合せた比較例1およびダンボール(実
施例1のものと同じ)のみをサンプルとしたとき
の比較例2の損失係数に比べると、低周波域にお
いてはるかに大きいものであり、フオームとダン
ボールの複合化に伴う損失係数の相乗効果が明ら
かである。 実施例1の損失係数(η)は低周波域において
良好な制振性能の目安であるη≧0.05(好ましく
はη≧0.1)を充分に超えたレベルにあり、これ
らのことは本発明のフオーム複合制振材の特殊な
制振性発現機構を裏づけるものであり、実用的な
制振材としての有用性を示している。
効果を発揮するフオーム複合制振材に関し、さら
に詳しくは板状フオーム材の片面に波形構造体を
主体とする特定の固体拘束層を結合させ、板状フ
オームの他方の表面を振動体に直接取付けること
によつて低周波域において著しい制振効果のみな
らず、優れた吸音性能も備えると共に軽量化が可
能でかつコスト低減のできる極めて実用的な制振
材に関する。 近年、自動車、航空機などの乗物の普及に伴
い、騒音対策、特に低周波騒音に対する対策が緊
急課題としてクローズアツプされており、一方こ
れらの騒音源となる乗物側からみると乗物の全重
量が出来るだけ軽いことが省エネルギー、コスト
低減の面から考えても不可欠の要素となつてい
る。したがつてこれらの騒音源に対する防音対策
を行なう場合、できる限り軽くてかつ低周波域に
おける制振性と吸音性を兼備した材料が必要とな
つてくるのは当然である。 このような要求に対し、ポリウレタンをはじめ
とする軽量プラスチツクフオームの使用がまず考
えられるが、市販のポリウレタンフオームは高周
波域における吸音性能は優れているものの、低周
波域における吸音性能は低く、特に制振性能に関
しては後述の比較例で見る如く非常に小さいた
め、制振材としては殆んど使用されていないのは
周知の通りである。 そこで本発明者らは、これらの実情に鑑み研究
を進めた結果、プラスチツクフオームと波形構造
体を主体とする特定の拘束層を貼合せて複合化す
ることにより1000Hz以下、特に数十〜数百Hzにお
いて優れた制振性能と吸音性能を有し、かつ軽量
化が可能なフオーム複合制振材を得るに到つた。 本発明の特徴は、フオームを波形構造体の拘束
層と複合化することにより、まず第1にフオーム
自身の変形量を拡大し、かつズリ変形を加えるこ
とによつてフオーム自身の制振性能を大幅に引き
出したこと、第2にフオームと波形構造体の共振
効果を利用することにより制振性能の発現におけ
る両者の相乗効果を引き出した点である。 本発明のフオーム複合制振材の制振性能に関す
る今一つの特徴は、その優れた温度依存性にあ
る。すなわち一般に用いられているポリマーやア
スフアルトなどを主体とする制振材の場合、その
粘弾性特性(ロス特性)を利用してダンピング効
果をあげようとするため、当然のことながらロス
吸収のピーク附近の温度域では制振効果が優れて
いるものの、それ以外の温度では制振効果が大幅
に低下する。一方本発明のフオーム複合制振材の
場合、前述の通りフオーム自身およびフオームと
波形構造体との共振効果を利用するものであるた
め、必然的に制振性能の温度変化が非常に小さい
ものとなつている。 以上のように本発明のフオーム複合制振材はそ
の構造においても制振効果の発現機構において
も、従つてそこから得られる制振性能において
も、従来の制振材とは全く異なる新規な制振材と
いえる。 一方本発明のフオーム複合制振材を吸音性能の
点より考察すると前述の通りポリウレタンフオー
ムの吸音性能は高周波域では優れているが、低〜
中周波域ではかなり低く、特にフオームの厚さが
薄くなると低周波域において吸音性能が極端に低
下する。ところで本発明のフオーム複合制振材の
場合、フオームの表面に結合された固体拘束層の
存在によつて、実用的な吸音材として最も重要な
低〜中周波域の吸音性能がかなり改良されてい
る。勿論この場合、拘束層に適量の貫通孔をあけ
ることによつて吸音性能の周波数依存性をコント
ロールすることが可能となる。 本発明において波形構造体を主体とする拘束層
は波形構造体を一層ないし複層化してもよいし、
また波形構造体に厚紙、プラスチツク、石膏板な
どを貼り合せた複合構造体としてもよい。さらに
このような拘束層において、例えば波形構造体と
波形構造体、波形構造体と厚紙などの他の材料を
貼り合せるのに、両面粘着テープなどの薄い粘着
層を用いると制振性能の向上はさらに大きなもの
となる。換言すれば粘着テープなどを併用するこ
とにより系全体を軽量化できる。 このように本発明のフオーム複合制振材は第1
図に示す如くフオームと拘束層よりなる非対称構
造を有し、かつそのフオーム層側を振動体に貼り
つけることを特徴とする制振材である。 本発明に用いる波形構造体とは具体的には第2
図の如く、ライナー(平板)に各種の波形中芯を
貼り合せたものの総称であり、波の高さ、波長な
どに制限はない。また波形構造体の素材となる材
料は例えば各種の紙材、プラスチツク、あるいは
アルミニウムなどの金属の薄板等が好適である
が、コスト的には紙材が有利である。 さらに前述の如く必要に応じて波形構造体に貼
り合せる固体拘束層としては使用温度で容易に流
動しない固体物であれば何でもよいが、金属板、
木材板、スレート板、石膏ボード、プラスチツク
板、ゴム板、紙板などが適している。 一方本発明に用いるフオーム材料としては通常
のポリウレタンフオームをはじめ、ポリ塩化ビニ
ル、ポリエチレン、ポリスチレン、フエノール樹
脂等の各種プラスチツクフオームおよびこれらに
フイラー、可塑剤、難燃剤などを添加したフオー
ムおよび一般のフオームに含浸液を加えた含浸フ
オーム、さらに一般のフオームを圧縮して得られ
る圧縮フオームなど、いかなるタイプの発泡材料
であつても差支えないが、優れた吸音性能を兼備
するという点を考慮すれば、これらのうち連続気
孔を有するフオームが望ましく、特にポリウレタ
ンフオームが好ましい。さらにこれらのポリウレ
タンフオーム材が優れた制振効果を発揮するため
には、軟質フオームおよび半硬質フオームが適し
ており、フオーム材の25%圧縮したときのモジユ
ラスが200g/cm2以下、好ましくは150g/cm2以下
であることが望ましい。 本発明のフオーム複合制振材が優れた制振効果
を発揮するのは波形構造体を主体とする拘束層と
フオーム材の重量比が1.0〜100の範囲、より好ま
しくは1.5〜50の範囲である。すなわち拘束層と
フオームの結合面に垂直方向を考えた場合、結合
面の単位面積当りの拘束層の重量とフオームの重
量比が1.0未満であると制振性能の向上が認めら
れず、一方100を超えるとフオームが押しつぶさ
れて正常な働きをしない。 フオームと波形構造体、その他の固体拘束層、
さらにはこれらフオーム複合制振材と振動体とを
貼り合せる方法は一般の接着剤、ホツトメルトタ
イプの接着剤、粘着剤などを用いてもよいし、ま
たフオーム発泡時に一体成形してもよい。ただし
低周波域の制振性能のさらに大きな向上または系
全体の軽量化を図らんとする場合、両面粘着テー
プなどを用いて、例えば波形構造体と波形構造
体、波形構造体とその他の固体拘束層を貼り合せ
ることが望ましい。この場合両面粘着テープの代
りに薄層の粘着剤を塗布してもよい。要は種類の
如何を問わず長時間使用後も粘着性を保持するも
のであればよい。 本発明の波形構造体を主体とした拘束層は例え
ば難燃化、耐候性、耐久性向上および撥水性、撥
油性付与のため、さらには美観などを目的として
含浸その他の処理を行なつても制振性能は殆んど
損なわれない。 本発明のフオーム複合制振材は前述のような優
れた特性を有するが故に、例えば自動車、電車、
航空機、船舶など各種乗物の天井、床、側壁、ボ
ンネツトなどの制振、吸音材として、またその他
建築用機械、農業用機械、土木用機械など各種産
業機械、さらに金属加工機械、ダクト、ホツパ
ー、シユートなど工場における各種騒音源に対
し、さらにまた住居、オフイスにおける屋根(特
に鉄板屋根)、天井、床、壁などの騒音源に対し、
さらにまた電算機、プリンターなどの各種事務機
などに対し、さらに洗濯機、掃除機などの各種家
電機械に、およびステレオ、レコードプレヤーな
どの音響システムやピアノ、オルガンなどに対し
幅広く利用されるものである。 次に実施例に基づき本発明をさらに具体的に説
明する。 実施例1、比較例1、2 表1に示したサンプルを厚さ1mm、幅35mm、長
さ400mmの亜鉛引鉄板上に貼りつけて試験体とし、
メカニカルインピーダンス法にて損失係数(η)
を測定した。鉄板、フオームおよび拘束層は特に
ことわらない限り、各々セメダインで接着させ
た。また測定温度は第7図の実施例を除き30℃で
あつた。 第3図において10mm厚のポリウレタンフオーム
上にプラスチツクシート、ダンボール、プラスチ
ツクシートの順で拘束層を重ね合せた実施例1の
損失係数は同一のフオーム上にプラスチツクシー
ト(実施例1の2枚のプラスチツクの合計と同重
量)を貼り合せた比較例1およびダンボール(実
施例1のものと同じ)のみをサンプルとしたとき
の比較例2の損失係数に比べると、低周波域にお
いてはるかに大きいものであり、フオームとダン
ボールの複合化に伴う損失係数の相乗効果が明ら
かである。 実施例1の損失係数(η)は低周波域において
良好な制振性能の目安であるη≧0.05(好ましく
はη≧0.1)を充分に超えたレベルにあり、これ
らのことは本発明のフオーム複合制振材の特殊な
制振性発現機構を裏づけるものであり、実用的な
制振材としての有用性を示している。
【表】
合わせる。
*2 拘束層とフオーム材の重量比
実施例2、比較例3、4 表2に示したサンプルを前述の実施例と同条件
で測定したときの損失係数の周波数依存性を第4
図に示す。この場合、実施例2は5mm厚フオーム
上にダンボール2層を重ね、かつ2層のダンボー
ル間を両面粘着テープで貼り合せたものである。
一方比較例3は同一フオーム上に、熱プレスで押
しつぶしたダンボール(厚紙状となつたもの)2
層を重ね、かつその2層間を両面テープで貼り合
せたものである。また比較例4は同一フオームの
みをサンプルとしたものである。 第4図を見ると比較例3と比較例4は損失係数
に大差ないが、実施例2の場合、損失係数が大幅
に改良されており、フオーム材とダンボールの複
合に基づく相乗効果が明白である。
*2 拘束層とフオーム材の重量比
実施例2、比較例3、4 表2に示したサンプルを前述の実施例と同条件
で測定したときの損失係数の周波数依存性を第4
図に示す。この場合、実施例2は5mm厚フオーム
上にダンボール2層を重ね、かつ2層のダンボー
ル間を両面粘着テープで貼り合せたものである。
一方比較例3は同一フオーム上に、熱プレスで押
しつぶしたダンボール(厚紙状となつたもの)2
層を重ね、かつその2層間を両面テープで貼り合
せたものである。また比較例4は同一フオームの
みをサンプルとしたものである。 第4図を見ると比較例3と比較例4は損失係数
に大差ないが、実施例2の場合、損失係数が大幅
に改良されており、フオーム材とダンボールの複
合に基づく相乗効果が明白である。
【表】
実施例 3、4
表3に与えられたサンプルについての測定結果
を第5図に示す両面粘着テープを使用することに
より損失係数がかなり改良されることがわかる。
を第5図に示す両面粘着テープを使用することに
より損失係数がかなり改良されることがわかる。
【表】
実施例 5、6
表4に与えられたサンプルについての測定結果
を第6図に示す。ダンボールを主体とする複合拘
束層の一例であり、低周波域における優れた損失
係数を示している。
を第6図に示す。ダンボールを主体とする複合拘
束層の一例であり、低周波域における優れた損失
係数を示している。
【表】
損失係数の温度依存性
フオーム複合制振材の温度依存性を示す一例と
して実施例2のサンプルの200Hzにおける損失係
数の温度依存性を第7図に示す。本発明のフオー
ム複合制振材の温度依存性の小さい点は顕著なも
のであり、全く新しいタイプの制振材であること
を裏づけている。
して実施例2のサンプルの200Hzにおける損失係
数の温度依存性を第7図に示す。本発明のフオー
ム複合制振材の温度依存性の小さい点は顕著なも
のであり、全く新しいタイプの制振材であること
を裏づけている。
第1図は本発明のフオーム複合制振材の振動体
に取付けた状況を示す断面図であり、第2図〜
は本発明で使用する波形構造体の各種の実施態
様を示す図である。第3図〜第6図は各表に示し
た実施例、比較例のサンプルについて室温(30
℃)で測定した損失係数の周波数依存性を示すグ
ラフである。第7図は実施例2のサンプルの200
Hzにおける損失係数の温度依存性を示すグラフで
ある。 1……フオーム材、2……波形構造体を主体と
する拘束層、3……振動体。
に取付けた状況を示す断面図であり、第2図〜
は本発明で使用する波形構造体の各種の実施態
様を示す図である。第3図〜第6図は各表に示し
た実施例、比較例のサンプルについて室温(30
℃)で測定した損失係数の周波数依存性を示すグ
ラフである。第7図は実施例2のサンプルの200
Hzにおける損失係数の温度依存性を示すグラフで
ある。 1……フオーム材、2……波形構造体を主体と
する拘束層、3……振動体。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 フオーム材料よりなるフオーム層とその片面
に貼合せた拘束層とよりなり、フオーム層側を振
動体に取付ける制振材において、該拘束層を波形
構造体を主体として構成することを特徴とする制
振材。 2 拘束層とフオーム層の重量比が1.0〜100の範
囲、より好ましくは1.5〜50の範囲である特許請
求の範囲第1項記載の制振材。 3 波形構造体がダンボールである特許請求の範
囲第1項記載の制振材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5131382A JPS58168549A (ja) | 1982-03-31 | 1982-03-31 | 制振材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5131382A JPS58168549A (ja) | 1982-03-31 | 1982-03-31 | 制振材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS58168549A JPS58168549A (ja) | 1983-10-04 |
JPH031150B2 true JPH031150B2 (ja) | 1991-01-09 |
Family
ID=12883424
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5131382A Granted JPS58168549A (ja) | 1982-03-31 | 1982-03-31 | 制振材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS58168549A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008018939A (ja) * | 2006-06-16 | 2008-01-31 | Sekisui Chem Co Ltd | 船舶用制振材および制振構造 |
JP2008018710A (ja) * | 2006-06-16 | 2008-01-31 | Sekisui Chem Co Ltd | 船舶用制振材および制振構造 |
WO2008096489A1 (ja) * | 2007-02-09 | 2008-08-14 | Sekisui Chemical Co., Ltd. | 制振材および制振構造 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02116045U (ja) * | 1989-03-02 | 1990-09-17 | ||
JP6571881B2 (ja) * | 2017-07-07 | 2019-09-04 | 積水化学工業株式会社 | 樹脂発泡体、樹脂発泡体シート、粘着テープ、車両用部材及び建築部材 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5318684A (en) * | 1976-08-05 | 1978-02-21 | Hitachi Chem Co Ltd | Soundproof unsaturated polyester resin foams |
JPS5686740A (en) * | 1979-12-18 | 1981-07-14 | Chiyuukiyou Packaging Kk | Panel in corrugated cardboard and its manufacture |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58151030U (ja) * | 1982-03-31 | 1983-10-11 | 高崎製紙株式会社 | 吸音断熱材 |
-
1982
- 1982-03-31 JP JP5131382A patent/JPS58168549A/ja active Granted
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5318684A (en) * | 1976-08-05 | 1978-02-21 | Hitachi Chem Co Ltd | Soundproof unsaturated polyester resin foams |
JPS5686740A (en) * | 1979-12-18 | 1981-07-14 | Chiyuukiyou Packaging Kk | Panel in corrugated cardboard and its manufacture |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008018939A (ja) * | 2006-06-16 | 2008-01-31 | Sekisui Chem Co Ltd | 船舶用制振材および制振構造 |
JP2008018710A (ja) * | 2006-06-16 | 2008-01-31 | Sekisui Chem Co Ltd | 船舶用制振材および制振構造 |
WO2008096489A1 (ja) * | 2007-02-09 | 2008-08-14 | Sekisui Chemical Co., Ltd. | 制振材および制振構造 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS58168549A (ja) | 1983-10-04 |
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