JP2876343B2 - 集合住宅の床構造 - Google Patents

集合住宅の床構造

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JP2876343B2 JP30288790A JP30288790A JP2876343B2 JP 2876343 B2 JP2876343 B2 JP 2876343B2 JP 30288790 A JP30288790 A JP 30288790A JP 30288790 A JP30288790 A JP 30288790A JP 2876343 B2 JP2876343 B2 JP 2876343B2
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郁夫 飯田
廣司 沖田
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SHISUTEMU KENSO KK
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Description

【発明の詳細な説明】 A.発明の目的 (1) 産業上の利用分野 本発明は集合住宅の床構造、特に専有住宅部分および
バルコニーの床構造の改良に関するものである。
(2) 従来の技術 建築物を複数の階層に仕切る各水平躯体部分を、上向
きの逆梁を有する逆梁構造とし、逆梁上に床材を敷設し
て床下に形成されるデットスペースを有効に利用できる
ようにした床構造は既に本出願人において提案している
(特願平1−179538号)。
(3) 発明が解決しようとする課題 ところで集合住宅では、限られたスペースの有効利用
を図ること、居住性を高めること、圧迫感のない快適で
明るい居住空間を作ること等が要求されるが、本発明は
前記逆梁の床構造を基にして前記要求を充足できるよう
にした集合住宅の床構造を提供することを目的とするも
のである。
B.発明の構成 (1) 課題を解決するための手段 前記目的達成のため、本発明の特徴するところは、集
合住宅を複数の階層に仕切る各水平躯体部分を、上向き
の大,小逆梁を有する逆梁構造とし、前記大,小逆梁上
に床材を敷設してなる集合住宅の床構造において、各階
層のバルコニーに隣接する、専有住宅部分の水平躯体部
分上には床材を敷設して階高なバルコニー隣接室を形成
し、前記バルコニーには、床下収納空間および下面に開
放するシャッタボックスを形成し、このシャッタボック
スに階下のバルコニー(2)の開放外面を開閉し得るシ
ャッタを設けたことにある。
(2) 作用 前記構成によれば、バルコニーに続く、専有住宅部分
のバルコニー隣接室を床面から天井面までの全高が可及
的に高く、しかも天井面の平坦な階高空間とすることが
でき、圧迫感のない広々とした、しかも採光良好な居住
空間を提供し得る。
またバルコニーを専用住宅の一部として利用できるほ
かバルコニー床下を収納空間として利用できる。
(3) 実施例 以下、図面に基づいて本発明の実施例について説明す
る。
第1〜3図は本発明の第1実施例を示すもので、第1
図は本発明床構造を適用した集合住宅の一部縦断面図、
第2図は第1図II−II線に沿う横断平面図、第3図は第
1図III線に沿う斜視図である。
これらの図において、集合住宅の躯体Sは、複数の階
層に区画する、コンクリートスラブよりなる水平躯体部
分SHと、その水平躯体部分SHを結合する鉛直躯体部分SV
よりなる。
集合住宅の天井部分、あるいは床部分となる各水平躯
体部分SHは、上向きに突出する大,小逆梁3,4を有する
逆梁構成に構成され、すなわち水平躯体部分SHの上面に
は、その上方に専有住宅部分1およびバルコニー2を囲
むように逆大梁3が上向きに形成され、該逆大梁3の内
側には、複数本の逆小梁4が上向きに形成され、該逆小
梁4は、前記逆大梁3よりも高さが僅かに低く形成され
ている。
専有住宅部分1とバルコニー2とを区画する逆小梁4
からは、水平躯体部分SHより延長するバルコニー床21
張出しており、このバルコニー床21の自由端に手摺り5
が設けられる。
またバルコニー2と反対側の逆大梁3からは通路6を
画成すべく、水平躯体部分SHより通路壁61が張出してい
る。
専有住宅部分1において、バルコニー2寄りの互いに
隣りあう2本の逆小梁4,4で画成されるバルコニー隣接
室10を除いて、残余の室17を画成する複数の逆小梁4上
には複数本の大引ビーム材7が間隔をあけて並列、橋架
され、該大引ビーム材7上に床材8が敷設支持される。
そして床材8上に床面の平坦な室17が形成され、該室17
下において床材8と、前記水平躯体部分SH間には、複数
の逆小梁4によって画成された直方体状の床下空間9が
形成され、この空間9を設備、配管、物品等の収納スペ
ースとして利用可能である。
前記バルコニー隣接室10では、水平躯体部分SHの平坦
な上面に床材11が敷設されて該室10が前記室17よりも略
逆小梁4の高さ分、階高に形成される。そしてこの階高
のバルコニー隣接室10では、逆小梁4,4の対向側面にそ
れぞれ登り下り具としての階段12,13が設けられる。こ
の階段12,13は固定式もしくは可動式に構成される。
一方階下の専有住宅部分1の天井面となる、水平躯体
部分のSHの下面は平坦に形成され、その平坦面に天井材
14が張設される。
以上の構成により専有住宅部分1には、階高なバルコ
ニー隣接室10と、床面および天井面が何れも平坦な残余
の室17とが構成される。
バルコニー床21の外側部には、階下に開口するシャッ
タボックス15が形成され、こゝに階下のバルコニー2の
開放外面を開閉し得るシャッター16が収納される。
このシャッタ16は手動、あるいは自動開閉可能に構成
される。またシャッタ16に湿度センサを設ければ、降雨
時には、その時の湿度を感知することによりシャッタ16
を自動的に閉じることができる。
またこのシャッタ16によってバルコニー2を専有住宅
部分の一部のように利用することが可能となり、例えば
シャッタ16を閉じることにより、バルコニー2を子供の
遊び場等に供することができる。
またシャッタ16を透明にすることにより、これが採光
を妨げる心配がなく洗濯物を干したまゝ安心して外出す
ることも可能である。シャッタ16をルーバ状に形成すれ
ば、これが通風機能を妨げることもなく、またシャッタ
16を不燃部材により形成すれば防火対策上有効となる。
またバルコニー床21上の逆大梁3と逆小梁4の上面に
は、大引181を介して床材18が敷設され、その床材18下
に床下収納空間19が形成される。前記床材18は少なくと
もその一部が開閉可能に構成され、床下収納空間19に収
納物を出入自在に収納できる。またクーラー等の室外機
の設置が可能であり、さらに前記床下収納空間19は床材
18を外すことにより小型庭園、池、子供プール、家庭菜
園等に利用することができる。
専用住宅部分1を挟んで前記バルコニー2と反対側に
通路6を画成する通路壁61は、前記水平躯体部分SHから
延長する底壁62と、その外側端より略鉛直に起立する側
壁63とよりなる、逆大梁3と側壁63間に複数の大引ビー
ム材20を並設し、それらの大引ビーム材20上に床材21が
敷設される。床材21下には、床下空間22が形成され、こ
の床下空間22は適宜の収納空間として利用でき、第1図
に示すように底壁61より起立させた隔壁23により共通収
納空間24と個別収納空間25とに区画され、共通収納空間
24には、共通設備、共通配管等が、また個別収納空間25
にはクーラーなどの個別室外機等がそれぞれ設けられ
る。
専有住宅部分1とバルコニー2間の鉛直躯体部分SV
は出入口26が開口され、そこにはハイサッシュ27が設け
られ、また専有住宅部分1と通路6間の鉛直躯体部分SV
には玄関口28が設けられる。
第4図には、本発明の第2実施例が示され、この実施
例において、第1実施例と同一部材には同一符合が付さ
れる。
この第2実施例は通路構造が前記第1実施例と相違し
ており、水平躯体部分SHから延長する水平部分が通路6
の直接底壁62となり、この底壁62には、各戸の専有住宅
部分1の玄関口28に対応して階段30が設けられ、集合住
宅でありながら一戸建て住宅と同じような感覚の玄関と
することができる。
なお、通路構造は、前記第1,第2実施例に限定される
ものではなく、他の公知の通路構造であってもよい。
C.発明の効果 以上のように本発明によれば、逆梁構造の水平躯体部
分を有する集合住宅の床構造において、各階層のバルコ
ニーに隣接する専用住宅部分の水平躯体部分に床材を敷
設して階高なバルコニー隣接室を形成したので、該室
は、床面から天井面までの全高を可及的に高くすること
ができ、しかも天井面が平坦であることと相俟ってバル
コニーへの開放空間を大きくとることができ圧迫感がな
く広々とし、しかも採光良好な明るい居住空間を確保す
ることができる。
またバルコニー床には床下収納空間および下面に開放
するシャッタボックスを形成し、このシャッタボックス
に階下のバルコニーの開放面を開閉し得るシャッタを設
けたので、バルコニーを専有住宅部分の一部として利用
できるほか、その床部分を収納空間として利用すること
ができ、デットスペースの有効利用により居住空間の拡
大を図ることができる。
さらに逆梁上に床材を敷設した室ではその床下空間を
収納空間として利用できる。
【図面の簡単な説明】
第1〜3図は本発明の第1実施例を示すもので、第1図
は本発明床構造を適用した集合住宅の一部縦断面図、第
2図は、第1図II−II線に沿う横断平面図、第3図は、
第1図III線に沿う斜視図、第4図は本発明床構造の第
2実施例を示すもので、その一部の縦断側面図である。 SH……水平躯体部分 3……逆大梁、4……逆小梁、11……床材、12,13……
階段、15……シャッタボックス、16……シャッタ、19…
…床下収納空間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−43554(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E04H 1/04 E04B 5/43

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】集合住宅を複数の階層に仕切る各水平躯体
    部分(SH)を、上向きの大,小逆梁(3,4)を有する逆
    梁構造とし、前記大,小逆梁(3,4)上に床材(8)を
    敷設してなる集合住宅の床構造において、各階層のバル
    コニー(2)に隣接する、専有住宅部分(1)の水平躯
    体部分(SH)上には床材(11)を敷設して階高なバルコ
    ニー隣接室(10)を形成し、前記バルコニー(2)に
    は、床下収納空間(19)および下面に開放するシャッタ
    ボックス(15)を形成し、このシャッタボックス(15)
    に階下のバルコニー(2)の開放外面を開閉し得るシャ
    ッタ(16)を設けたことを特徴とする集合住宅の床構
    造。
  2. 【請求項2】前記階高なバルコニー隣接室(10)には、
    階段(12,13)等の登り下り具を設けたことを特徴とす
    る集合住宅の床構造。
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