JP2876084B2 - 繊維成形物の染色方法 - Google Patents

繊維成形物の染色方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は繊維成形物の染色方法に関するものである。
〔従来の技術〕
近時、繊維織物等の繊維成形物の色彩、光沢等の感覚
的、趣味的な面からの特性向上が強く要求されていると
ともに、これら色彩、光沢等が、露光、摩擦及び汗等に
より変退色しない、所謂堅牢度が優れていることが強く
要求されている。
従来から行われている染色方法としては、大別して浸
染法と捺染法とが知られている。
浸染法は、染料及び助剤を含む適当な温度の染浴に被
染物を浸して染色する方法であり、捺染方法は、染着性
をもつ染料を捺染糊(石油ターペン油脂等の水溶液高分
子化合物と乳化剤との水エマルジョンからなる糊)に混
ぜたペースト状の染色糊を用いて繊維成形物上に機械捺
染し、次いで、120〜170℃で印捺加熱した後、水洗・乾
燥する方法である。
上記機械捺染工程は、繊維成形物を温度80℃以上の1
対の銅ロール(コッパーロール)の間の通過移動させな
がら、同時に上記コッパーロールのギャップ巾を制御し
て圧力を調整しながら、該コッパーロールの間から染色
糊を上記繊維成形物の移動方向に押し出し、被染色布で
ある上記繊維成形物に染色糊で捺染する工程である。
〔発明が解決しようとする課題〕 公知の染色方法は、いずれも短時間裡に染色できる等
生産効率が高く精度のよい染色方法であるにもかかわら
ず染色糊に起因して染色布の堅牢度を向上させることが
困難であった。
その理由について、特に、捺染方法による場合につい
て説明すれば下記の通りである。
即ち、従来の捺染用染色糊は機械捺染した時、被染色
布と染色糊とが直接接する片面のみを染色し、裏面まで
均質に染色することが困難であった。そのため被染色布
の両面を染色するには2回機械捺染を施す必要があっ
た。また、染色は一般に淡色で色の濃淡をコントロール
することが容易ではなく、さらに、にじみやむらが生じ
るため均質に染め上げることが困難である等の欠点があ
り、その結果、堅牢度の小さい染色布しか得られなかっ
たのである。
上記欠点は、染色糊が被染色布の繊維構造空間に浸透
し難い特性のもので、被染色布が捺染ロール間を通過し
ても未だ繊維構造空間内部に糊が残留してしまうために
生起するものであり、また、この浸透し難い特性は染色
のむら、にじみ等不均一性や色の濃淡をコントロールす
ることを困難にするものでもある。
そこで、本発明は、堅牢度の優れた染色布を得るため
の染色方法を技術的課題とするものである。
〔課題を解決する為の手段〕
前記技術的課題は、次の通りの本発明によって達成で
きる。
即ち、本発明は、貴金属コロイドが染色糊構成基材中
に配合されている染色糊を用い、20〜80℃の温度範囲で
繊維成形物に機械捺染することを特徴とする繊維成形物
の染色方法である。
〔作用〕
先ず、本発明において最も重要な点は、貴金属コロイ
ドが染色糊構成基材中に配合されている染色糊を用い、
20〜80℃の温度範囲で繊維成形物に機械捺染した場合に
は、染色糊が繊維構造空間に容易に浸透することに起因
して、後出比較例に示す従来の染色糊に比べ、1回の機
械捺染で被染色布の両面を同時にしかも、にじみやむら
が無く均質に染色することができ、その結果、堅牢度の
優れた染色布が得られるという事実である。
本発明に係る繊維成形物の染色方法によれば、耐光試
験法、摩擦試験法及び汗試験法による各試験法により測
定した堅牢度がいずれも4級以上である高堅牢染色布が
得られる。
高堅牢染色布が得られる理由は未だ明らかではない
が、本発明者は、染色糊中に配合されている貴金属コロ
イドが超微粒子(30〜100Å)であるとともに染色糊中
の水溶性高分子エマルジョン中に均一に分散固定化され
ていること及び上記貴金属コロイドと繊維との親和性が
大きいことに起因して、1回の機械捺染で被染色布の両
面の染色が可能であるとともに、むら、にじみ等の無い
均質な染色が可能となることによるものと考えている。
次に、本発明実施にあたっての諸条件について述べ
る。
本発明における染色糊は、貴金属コロイドを染色糊構
成基材である糊と各種染料とともに混練することによっ
て得られる。
本発明における貴金属コロイドは、界面活性剤の水溶
液中に分散している30〜100Åの粒子径のコロイドで、
貴金属の種類は金、銀、白金、パラジウム及びロジウム
が用いられる。界面活性剤としては陽イオン系、陰イオ
ン系または非イオン系の界面活性剤が用いられるが、被
染色布の種類により適宜選択すればよい。被染色布がセ
ルロース系の場合には陽イオン界面活性剤が好ましい。
本発明における貴金属コロイドの配合量は、染色糊構
成基材1Kgに対し100〜10000ppmである。100ppm未満の場
合は、繊維構造空間への浸透速度が充分ではない。1000
0ppmを越える場合には、染色糊中の均一分散が困難で染
色が不均一となりやすく、また、必要以上に使用するこ
とは経済的ではない。繊維構造空間への浸透速度及び染
色糊中の均一分散を考慮すれば、500〜5000ppmが好まし
い。
本発明における染色糊に用いられる水溶性高分子化合
物は、通常使用される動物性ゼラチン、植物性デンプン
等の天然高分子、ポリビニルアルコール、ポリビニルピ
ロリドン等ビニル系、ポリアクリルアミド、ポリアクリ
ル酸等アクリル系の単一組成合成高分子またはランダム
系、ブロック系、グラフト系等の共重合体合成高分子、
デンプン誘導体、繊維素誘導体の半合成高分子等であ
る。
本発明における被染色布である繊維成形物は、絹、羊
毛、綿、麻、不織布、和紙、合成繊維等のいずれも使用
できる。
本発明における機械捺染の温度は、20〜80℃である。
20℃未満の場合には、染料の発色が不十分であり、80℃
を越える場合には、染料の発色が急激で、均質な染色に
は不都合である。
〔実施例〕
次に実施例並びに比較例により、本発明を説明する。
尚、以下の実施例並びに比較例における染色布の堅牢
度の評価はJIS L 0842によるカーボンアーク燈光に対す
る染色堅ろう度試験方法、JIS L 0849による摩擦に対す
る染色堅ろう度試験方法、JIS L 0848の汗に対する染色
堅ろう度試験方法の各試験法によって行った。
<染色糊の製造> 染色糊A イルガランオレンジRL(チバガイギ製)染料で着色さ
れたアクリル系樹脂エマルジョン(バインダーPB・松井
色素製)850重量部と陽イオン界面活性剤を含む水溶液
中に分散している粒子径30Åの金コロイド(濃度0.5mmo
l/l)液150重量部とを室温にてミキサーで良く攪拌混合
して金コロイドが配合されている捺染用染色糊を1KG得
た。
染色糊B イルガランイエロー2GL(チバガイギ製)染料で着色
されたビニール系樹脂エマルジョン(バインダーVA・松
井色素製)880重量部と陽イオン界面活性剤を含む水溶
液中に分散されている粒子径50Åの銀コロイド(濃度1m
mol/l)液300重量部とを実施例1と同様にして攪拌混合
し、銀コロイド3000ppmが配合されている捺染用染色糊
を1KG得た。
染色糊C 染色糊Aで用いたイルガランオレンジRL染料で着色さ
れたアクリル系樹脂エマルジョンに金コロイド液を配合
しないでそのまま捺染用染色糊とした。
<染色> 実施例1〜2 比較例; 実施例1 絹織物に、染色糊Aを用い、コッパーロールの温度が
20〜80℃の範囲の各温度、コッパーロールの深度が7/10
0〜14/100の範囲の各深度の条件下で、コッパーロール
からなる捺染装置を使用して機械捺染し、次いで、150
〜170℃の範囲の各温度で印捺加熱した後、水洗・乾燥
して染色布を得た。
得られた染色布は、いずれも1回の機械捺染でにじみ
やむらの無い均質な着色が可能となり、染料の添加量を
増すと格調高い深みのある光沢を呈する色相に染め上
り、堅牢度が非常に良いものであった。堅牢度の評価結
果を表1に示す。
また、染色布はピンク系の色相を呈しており、コッパ
ーロールの温度が20〜80℃で温度が高くなると淡色から
濃い色に染め上った。
実施例2 染色糊Bを用いた以外は、実施例1と同様にして染色
布を得た。
得られた染色布は、いずれも1回の機械捺染でにじみ
やむらの無い均質な着色が可能となり、染料の添加量を
増すと格調高い深みのある光沢を呈する色相に染め上
り、堅牢度が非常に良いものであった。堅牢度の評価結
果を表1に示す。
また、染色布は黄色系の色相を呈しており、コッパー
ロールの温度が20〜80℃で温度が高くなると淡色から濃
い色に染め上った。
比較例 染色糊Cを用い、コッパーロールの温度を80℃及び10
0℃の各温度とした以外は、実施例1と同様にして染色
布を得た。
コッパーロールの温度が80℃の場合には充分な発色が
得られず、100℃とした場合に染料の発色がみられた
が、裏面側は着色むらがある不均質な仕上がりであっ
た。また、染料の添加量を増しても色の濃度も光沢も変
化なく淡色で堅牢度が低いものであった。堅牢度の評価
結果を表1に示した。
〔発明の効果〕 本発明に係る繊維成形物の染色方法によれば、1回の
機械捺染で被染色布の両面の染色が可能であるととも
に、にじみやむらの無い均質な染色が可能であることに
起因して高堅牢度の染色布を得るために好ましい染色方
法である。
また、染色条件として温度並びに染料の添加量を加減
することにより色の濃淡や光沢等が任意に制御でき、工
業的、経済的に有利である。
本発明に係る上記繊維成形物の染色方法によれば、染
料と貴金属コロイドの相乗効果により従来にない格調高
い深みのある光沢を呈する色相の着色仕上げ製品が得ら
れる。
また、この染色布は、繊維成形物構造中に貴金属コロ
イドが含有されている為、該貴金属コロイドの有する導
電性に起因して静電気が生起しにくいものであり、ま
た、抗菌性に起因してカビや虫がつきにくいという効果
が期待できる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−18178(JP,A) 特開 平3−234882(JP,A) 特開 昭62−299587(JP,A) 特開 昭62−238879(JP,A) 特開 昭50−116783(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D06P 5/00 111 D06P 1/673

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】貴金属コロイドが染色糊構成基材中に配合
    されている染色糊を用い、20〜80℃の温度範囲で繊維成
    形物に機械捺染することを特徴とする繊維成形物の染色
    方法。
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