JP2875604B2 - 酸化物単結晶の製造方法 - Google Patents

酸化物単結晶の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、光導波路用などの光学的用途に有用とされ
るタンタル酸リチウムまたはニオブ酸リチウムからなる
酸化物単結晶の製造方法に関する。
(従来の技術) タンタル酸リチウム(LiTaO3)、ニオブ酸リチウム
(LiNbO3)などの酸化物単結晶の製造は、一般に高周波
誘導加熱により発熱する容器を兼ねる貴金属ルツボに原
料を充填し、これを高周波誘導加熱で融解し、融液表面
に所望の種結晶を融着させ、これを回転させながら徐々
に引上げて単結晶を育成するチョコラルスキー法で行な
われている。
(発明が解決しようとする課題) しかし、このチョコラルスキー法による単結晶の製造
方法には、ルツボを囲む断熱材の不均一性、ルツボ肉
厚の不均一性、および多数回使用によるルツボ変形など
によって融液の熱中心がずれたり、局部的に高温部、低
温部が生じるために、得られる結晶に強い成長縞が生じ
るし、これには活性イオン以外の微量不純物の偏析や組
成変動によって屈折率が変動し、品質が劣化し、レーザ
ー発振効率を低下させる、大型単結晶の製造に当って
は結晶の大口径化に伴って結晶の長尺化が困難となる
し、結晶の断面積が結晶特有の多角形に近づくために歩
留りおよび生産性が低下する、目的とする単結晶につ
いては種々の口径のものが要求されるが、結晶の引上げ
に当ってはルツボの直径Dと単結晶の直径dとの比D/d
が一般には一定のものとされるために、目的とする単結
晶の直径に合わせて貴金属製の高価な各種直径のルツボ
を多数用意する必要がある、という不利がある。
そのため、バッフルを使用して熱振動を抑える方法、
溶媒移動法なども提案されているが、これらはいずれも
ワイヤーや網状の材料を使用するがこの製作が困難であ
り、これらの方法によっても結晶の長尺化、断面形状の
真円化、異なる直径のものを同一のルツボから得る、等
の効果は得られない。また、ルツボ壁からの輻射熱の少
なくとも一部を遮熱するという方法も知られている(特
開昭63-89488号公報参照)。これによればルツボ内の温
度設定の自由度が広がり、歩留り向上と全量近くの結晶
の引上げが可能となり、ルツボの変形も防止できるとさ
れているけれども、この方法では結晶の質的向上を図る
ことができない。
(課題を解決するための手段) 本発明はこのような不利を解決した酸化物単結晶の製
造方法に関するものであり、金属酸化物原料からチョコ
ラルスキー法でタンタル酸リチウムまたはニオブ酸リチ
ウムからなる酸化物単結晶を製造する方法において、金
属酸化物原料を融解したルツボの中にルツボ内径よりも
外径の小さい円筒を挿入し、円筒内に存在する金属酸化
物融液の熱ゆらぎを少なくして、単結晶を引上げるもの
である。
すなわち、本発明者らは酸化物単結晶を成長縞の発生
なしで効率よく製造する方法について種々検討した結
果、これについては融解原料を収容しているルツボの中
に、このルツボの内径よりも外径の小さい円筒を挿入
し、この円筒内に存在する融液から単結晶を引上げるよ
うにすれば、ルツボ壁近傍からの高温熱流や低温熱流が
この円筒によって遮ぎられて円筒内の融液の熱ゆらぎが
抑えられ、円筒内の融液の温度変動が円筒のない場合の
1/5〜1/10に減少するので、これから得られる単結晶の
成長縞を低減できること、またこの円筒を挿入すると温
度分布の均一性が向上するし、熱中心と結晶の回転中心
が一致し、また融液表面より上部の円筒によってルツボ
壁からの輻射熱がさえぎられ、軸方向の温度勾配が大き
くなるので、目的とする単結晶の長尺化が可能となり、
単結晶断面が多角形状になることもなくなるということ
を見出し、また各種直径の単結晶を製造する場合にこの
円筒を使用すれば各種寸法のルツボを製造しなくても製
作コストの安い各種の円筒を用意すればよいので経済的
に有利になるということを確認して本発明を完成させ
た。
(作用) 以下にこれをさらに詳述する。
本発明は金属酸化物原料を融解したルツボの中に、そ
のルツボ内径よりも外径の小さい円筒を挿入し、円筒内
に存在する金属酸化物融液からチョコラルスキー法で単
結晶を引上げて、酸化物単結晶を製造するものである。
ここに使用されるルツボは通常この種の方法に使用さ
れる公知のものとすればよく、したがってこれは白金、
ロジウム、イリジウムなどの貴金属で作られたものとす
ればよい。
このルツボ内に収容される金属酸化物原料はこれから
目的とする単結晶を引上げるためのものであることか
ら、当然に充分に精製されたものとすることが必要とさ
れる。この原料としての金属酸化物をルツボ中に秤量し
て入れ、これを所望の単結晶の融点まで加熱して融解さ
せるのであるが、これは高周波誘導加熱式で行えばよ
い。単結晶の製造はこのルツボ中に収容されている金属
酸化物の融液に種結晶を融着させ、この種結晶を回転さ
せながらこれを徐々に上方に引上げるというチョコラル
スキー法によって行なわれるのであるが、本発明はこの
ルツボの中にこのルツボの内径よりも外径の小さい円筒
を挿入し、この円筒内に存在する融液からチョコラルス
キー法で単結晶を引上げるという方法で行なわれる。
この円筒は当然耐熱性であり、高純度のものでなけれ
ばならないということからルツボと同様の材質からなる
ものとすればよいが、このものは円筒内外に融液を収容
するものであることから底のない単純な円筒形のもので
あってもよいし、底はあるけれども円筒壁または底部に
孔部があり、この孔部から融液が円筒内に導入されるよ
うな構造としたものであってもよい。また、これは上記
したルツボ内に挿入されるものであることから当然ルツ
ボの内径よりも外径の小さいものとすることが必要とさ
れるが、この内径は目的とする単結晶の直径に応じた任
意のものとすればよい。
上記したように金属酸化物原料の融解物を収容してい
るルツボに円筒を挿入して単結晶を引上げると、この円
筒が存在することによってルツボ壁近傍からの熱が円筒
内の融液に直接伝わらなくなるので融液の熱的揺動が防
止され、半径方向中心への融液の温度変動が円筒を使用
しない場合の1/5〜1/10に減少するので、この融液から
引き上げられる単結晶の成長縞の発生を低減できるとい
う効果があげられる。また、この場合には円筒の挿入に
よってルツボの変形、断熱材の不均一、ルツボ肉厚の不
均一、高周波加熱による磁束分布の不均一のために起る
温度分布の対称性の乱れも改善される。したがって、結
晶回転中心と上記理由によりずれ易い熱中心を一致させ
ることができる。また、一定の長さに成長した結晶が融
液上部を覆う形になり、軸方向、半径方向の温度勾配が
小さくなるが、この時点では融液位置は種を融着させた
時点からルツボに対し低い位置にあり、融液上部の円筒
はルツボ上部からの熱遮蔽体としての働きも有すること
になるので、目的とする単結晶を長尺化することがで
き、例えばLiTaO3の4インチφ単結晶の直胴部分の長さ
を98mmから122mmとすることができるし、結晶断面が従
来法では三角形、六角形に近いものとなることがあった
が、本方法により円形になり、爾後の切削加工において
所望の直径を得るための削りしろが少なくて済むという
有利性が与えられる。
つぎに本発明を添付の図面にもとづいて説明する。第
1図は本発明による単結晶製造法の縦断面図を示したも
のであり、貴金属製ルツボ1の中には図示していない高
周波誘導加熱炉からの加熱で融解された金属酸化物の融
解物2が収容されており、このルツボ1の中にはこのル
ツボ1の内径よりも外径の小さい円筒3がルツボの底に
迄挿入されている。この円筒3は底面のないものとされ
ているので融液2はこの円筒3の中にも収容されている
が、この円筒3の中の融液2の表面に種結晶を融着さ
せ、この種結晶を回転させながら引上げることにより目
的とする単結晶4を成長させることができる。なお、こ
の場合における円筒の高さは任意とされるが、この高さ
を変えれば目的とする単結晶の直径を変えることができ
る。これについては例えば第2図に示したように同一外
径の円筒を二段重ねとし、例えば目的とする単結晶を3
インチのものとするときには二段重ねとし、3.5インチ
の単結晶とするときには二段重ねを止めて一段だけとす
るようにしてもよい。
(実施例) つぎに本発明の実施例、比較例をあげる。
実施例1、比較例1 純度が99.999%でFeの含有量が0.3ppm以下であるLi2C
O3とNb2O5をモル比48.60:51.40の割合で秤量、混合する
と共に、これにさらに純度が99.999%であるMgOを5モ
ル%加えたものを1,100℃で4時間焼成したもの5.5kg
を、Feの含有量が0.1ppm以下である白金製の130mmφ×1
30mmh×2.5mmtの白金ルツボ中に装入し、高周波誘導加
熱で1,27.0℃に加熱してこの原料を融解した。
ついでこのルツボ中に110mmφ×80mmh×1.5mmtの白金
製円筒を挿入し、この融液に直径6mmのLiNbO3の種結晶
を融着させ、この種結晶を15rpmで回転させながら2mm/
時の速度で引上げたところ直径81mmφで直胴部の長さが
120mmである小傾角粒界のないLiNbO3のZ軸単結晶が得
られたが、比較のために上記した円筒を使用しないほか
は上記と同様に処理してLiNbO3の単結晶を作った。つぎ
にここに得られたLiNbO3単結晶を分極した後の屈折率分
布を測定したところ、実施例のものは平均1×10-5であ
り、比較例のものは6×10-4という結果を示した。
実施例2、比較例2 純度が99.99%であるLi2CO3とTa2TO5とをモル比48.7
5:51.25で秤量混合し、1,400℃で2時間焼成したもの15
kgを、170mmφ×170mmh×2mmtのイリジウム製ルツボに
装入し、高周波誘導加熱で1,650℃に加熱してこの原料
を融解させた。
ついでこのルツボの中に135mmφ×80mmh×2mmtのイリ
ジウム製円筒を挿入し、この融液に直径10mmφのLiTaO3
の種結晶を融着させ、この種結晶を10rpmで回転させな
がら8mm/時の速度で引上げたところ直径が104mmφで直
胴部の長さが135mmであるLiTaO3単結晶をねじれなしで
得ることができ、このものは結晶の断面が長径104.8mm
φ、短径103.4mmφであることから100mmφ±0.2mmの円
筒に研削するのに十分余裕のあるものであった。
しかし、比較のために上記において円筒を使用しない
で上記と同じ条件でLiTaO3の単結晶を引上げたところ、
直径104mmφのものが得られたものの、これは直胴部長
さが120mmで結晶がねじれたためにそれ以上の引上げ継
続は困難となったので、この段階で単結晶を切り離し
た。また、このものはその結晶の断面はZ軸方向に長径
をもつ楕円形を呈しており、Z軸方向は平均106.0mm
φ、Z軸方向と90°ずらしたY方向で102.2mmφである
ことから100mm±0.2mmに円筒研削して未研削部分のない
形状とするためにはぎりぎりのものであった。
(発明の効果) 本発明は酸化物単結晶の製造方法に関するもので、こ
れは前記したように金属酸化物原料を融解したルツボ中
に円筒を挿入し、この円筒内に存在する金属酸化物融液
からチョコラルスキー法で単結晶を引上げるものである
が、この円筒がルツボ壁近傍からの熱対流を遮断するの
で融液の温度変動が小さくなり、したがって得られる単
結晶に成長縞がなくなるし、この円筒を挿入することに
よって単結晶の長尺化が可能となり、さらには結晶断面
が多角形状になることがなくなるという効果が与えられ
るし、これによれば各種直径の単結晶を製造するときに
高価なルツボを各種準備する必要がなく、各種寸法の円
筒を準備すればよいので、目的とする単結晶を安価に得
ることができるという有利性が与えられる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、第2図は本発明による単結晶製造装置の縦断
面図を示したものである。 1……ルツボ、2……融液 3……円筒、4……単結晶
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 邦宏 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越 化学工業株式会社磯部工場内 (56)参考文献 特開 昭60−2876(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C30B 28/00 - 35/00 C30B 15/12 EPAT(QUESTEL)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属酸化物原料からチョコラルスキー法で
    タンタル酸リチウムまたはニオブ酸リチウムからなる酸
    化物単結晶を製造する方法において、金属酸化物原料を
    融解したルツボの中にルツボ内径よりも外径の小さい円
    筒を挿入し、円筒内に存在する金属酸化物融液の熱ゆら
    ぎを少なくして、単結晶を引上げることを特徴とする酸
    化物単結晶の製造方法。
JP18498590A 1990-07-12 1990-07-12 酸化物単結晶の製造方法 Expired - Lifetime JP2875604B2 (ja)

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