JP2875354B2 - 軽量成形体とその製造方法 - Google Patents

軽量成形体とその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、軽量かつ高強度の新規な成形体およびその
製造方法に関する。
さらに詳しくは、断熱材、建材、内装建材などとして
好適であり、燃え難く、機械加工し易く、釘打ちも可能
な軽量かつ高強度で寸法安定性のよい軽量成形体および
その製造方法に関するものである。
〔従来の技術〕
従来、上記の利用分野への適用を意図した軽量成形体
としては、ゾーノトライトの軽量成形体(特公昭54−17
27号公報)や、繊維状塩基性硫酸マグネシウムと樹脂エ
マルジョンの混合組成物(特公昭63−56892号公報)か
ら造られる軽量化複合材などが知られている。
これらのうち、ゾーノトライトの軽量成形体は、微粉
砕した珪石粉と生石灰の混合物をオートクレーブ中で約
190℃に加熱し、反応させて得られるゾーノライトの凝
集塊の水性スラリーに石綿繊維や粘土などを添加したの
ち、型枠に注入して圧縮成形し、乾燥して製造されるも
のであり、石綿繊維や粘土などを添加しないと充分な強
度が得られないという欠点がある。
一方、繊維状塩基性硫酸マグネシウムの成形体は、酸
化マグネシウムや水酸化マグネシウムを硫酸マグネシウ
ム水溶液と混合し、オートクレーブ中で約180℃に加熱
し反応させて繊維状塩基性硫酸マグネシウムを得、これ
を水洗したのち水性スラリー状態で樹脂エマルジョンを
添加混合した組成物を型枠に注入し、圧縮、成形、乾燥
して製造されるものである。しかし、この場合には繊維
状塩基性硫酸マグネシウム100重量部に対し、実質80〜1
60重量部の多量の合成樹脂エマルジョンを添加しないと
充分な強度が得られず、乾燥時、表面にクラックが生じ
たり、強度が低下するといった欠点がある。
さらに上記の何れの成形体も、原料スラリーの製造過
程で、多大な設備投資を要するオートクレーブの使用が
不可欠であり、作業能率も低くコスト高になるという共
通の問題点があった。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明者は、かかる従来品の欠点を除去し、特別な添
加物を必要とせずに充分な強度や寸法安定性が得られ、
また、可及的に少量の添加物によって従来品より充分な
強度や寸法安定性が得られる能率の良い軽量成形体の製
造方法の実現を目的として鋭意研究を行った結果、まゆ
状塩基性硫酸マグネシウムがそれ自体極めて成形性に富
み機械加工が容易であり、断熱性、難燃性、その他の諸
性能も優れていることを見出して本発明を完成した。
〔課題を解決するための手段〕
すなわち、本発明により提供される軽量成形体は、ま
す状塩基性硫酸マグネシウムが主要構成材料として成形
されていることを構成上の特徴とする。
本発明の主要構成材料であるまゆ状塩基性硫酸マグネ
シウムとは、5MgO・MgSO4・8H2Oに近い化学組成を有す
る繊細な繊維状結晶(多くの場合、太さ0.1〜1μm、
長さ5〜150μmの範囲にある)の独特な集合体の粒子
であって、その組成はX線回折で容易に確認できるもの
である。また、この集合体は、電子顕微鏡下で観察する
と均一なまゆ状の外観を呈する平均粒子30〜500μmの
独特な形状をもつ粒子である。さらにこの粒子は、見掛
け比重が0.3g/cc以下という非常に小さいことにより特
徴づけられる。なお、かかるまゆ状粒子は、例えば、本
発明者らが、特願平1−255169号に開示した方法によっ
て、マグネシアクリンカーを出発原料とし、これを硫酸
マグネシウム水溶液中で加熱することにより、オートク
レーブを使用することなく能率的に製造することができ
る。
本発明に係る軽量成形体は、かかるまゆ状塩基性硫酸
マグネシウムを主要構成材料とするものであるが、必要
に応じて無機質または有機質の結合材、繊維材、着色
材、補強材、増量材、可塑材、その他の補助剤を配合し
たものであってもよい。
上記の結合剤としては、合成樹脂エマルジョンや合成
ゴムラテックスなどが好ましく使用することができる。
合成樹脂エマルジョンは、乾燥または加熱により硬化
可能なものであれば何れでもよいが、水で希釈可能なも
のが望ましい。代表的なものとしては、酢酸ビニル系、
酢酸ビニルとエチレン、塩化ビニル、アクリル酸、エス
テルなどの各種共重合体系、アクリル酸エステル系、塩
化ビニル系、塩化ビニリデン系、エポキシ系などの合成
樹脂エマルジョンを挙げることができ、あるいはSBR、B
R、IR、NBR、シリコーンゴムなどの合成ゴムラテックス
が該当する。
まゆ状塩基性硫酸マグネシウムと結合剤の混合割合
は、その種類や成形体の用途によって一様ではないが、
まゆ状塩基性硫酸マグネシウム100重量部に対し合成樹
脂エマルジョンなどの結合剤を樹脂成分換算で2〜100
重量部、好ましくは5〜30重量部で混合する。樹脂分量
が、2重量部未満では合成樹脂添加の効果が殆ど認めら
れず、一方、100重量部以上では得られる成形物の軽量
性や難燃性が不充分となり、経済的にも不利になる。
本発明に係る成形体は、次の方法によって製造するこ
とができる。
すなわち、前記のような、まゆ状塩基性硫酸マグネシ
ウムをその固形分重量の約10倍以上の水中に懸濁させ
て、スラリー状とし、これを多数の排水細孔を有する適
当な雌型内に注入し、雄型により圧縮成形したのち、乾
燥するいわゆる圧縮成形が一般的である。他の方法とし
ては押出し成形、振動成形等によっても製造することが
できる。なお、この際、所望の工程において、前記補助
剤を必要に応じて添加することができることは言うまで
もない。この場合、成形体の見掛け密度は、プレス圧や
遠心力に応じて、任意の値のものを得ることができ、見
掛け密度1g/cm3以下に対応する圧力を設定することによ
って軽量成形体が得られる。
〔作 用〕
本発明の軽量成形体は、塩基性硫酸マグネシウムのま
ゆ状粒子がそれ自体で圧縮変形された状態で、相互にか
らみあって成形体を構成することができるため、他の補
強繊維や結合剤などを含まないにも拘らず各種用途に充
分使用し得る優れた機能的強度を有し、しかも運搬や施
工時等にも成形品の隅角部が欠け落ちたりすることがな
く、また断熱効果も著しく優れている等、成形体として
の優れた特性を発揮する。
より強度が高い成形体を得る必要がある場合は、前記
のような補助剤、特に、軽量成形体中に合成樹脂エマル
ジョン等の結合剤を介在させることにより、比較的小量
で軽量であるにも拘らず、機械的に優れ、表面の平滑性
も極めて良好ものとなる。さらに、靭性にも優れ釘打も
可能である。
また、本発明による軽量成形体の製造方法によれば、
まゆ状塩基性硫酸マグネシウムの水性スラリーを型枠に
注入し圧縮成形するという単純な操作を介して上記の軽
量成形体を能率よく得ることが可能となる。
本発明に係る軽量成形体は、例えば、天井用、間仕切
壁用、断熱用などに、各種、建設材料、内装材料、装飾
材料として好適に使用することができる。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
実施例で用いたまゆ状塩基性硫酸マグネシウムは、次
の製造例により製造をした。
水13に硫酸マグネシウム7水塩1.9kgを溶解させ、
次いでマグネシアクリンカー粉末318gを分解させてスラ
リーを得た。このマグネシアクリンカーはMgOとして95
重量%の酸化マグネシアを含有するものであった。
ついで、該スラリーを約100℃で24時間反応させた。
反応終了後、固形分を母液から分離し、水洗、乾燥し
て、微細繊維の集合体である約200μmの均一粒子から
なるまゆ状塩基性硫酸マグネシウム566gを得た。このま
ゆ状生成物の見掛け比重は0.1g/cc、BET法による比表面
積は22m2gであった。
実施例1 まゆ状塩基性硫酸マグネシウム100重量部と水1150重
量部を充分に混合し、スラリーを調製した。
次いで、このスラリー状物質5kgを底部に多数の細孔
を有する矩形状の雌型枠〔250mm×75mm×300mm(高
さ)〕に流し込み、厚さ53mmになるように雄型により圧
縮して250mm×75mm×53mmの湿成形体を得た。
これを、常法により110℃で12時間乾燥した。
得られた成形板の表面は非常に平滑であり、収縮やク
ラックはなかった。成形板の見掛け密度および曲げ強度
を測定したところ、見掛け密度0.4g/cm3、曲げ強度18kg
/cm2であった。
実施例2 実施例1のスラリー流入量を6.25kgとした他は実施例
1と同様にして成形体を得た。
成形板の見掛け密度は0.5g/cm3で、曲げ強度は20kg/c
m2であった。
実施例3 実施例1のスラリー注入量を4.4kgとした他は実施例1
と同様にして成形体を得た。
成形板の見掛け密度は0.35g/cm3で、曲げ強度は14kg/
cm2であった。
実施例4 まゆ状塩基性硫酸マグネシウム100重量部、合成樹脂
エマルジョン(固形分41重量部、商品名“Nipol"、日本
ゼオン(株)製)12重量部、水1138重量部を充分に混合
し、スラリーを調製した他は実施例1と同様にして成形
板を作製した。
得られた成形板の特性を測定したところ、見掛け密度
0.4g/cm3で、曲げ強度21g/cm2であった。
また、得られた成形体は、釘打ちが可能であった。
実施例5 まゆ状塩基性硫酸マグネシウム100重量部、合成樹脂
エマルジョン(固形分41重量部、商品名“Nipol"、日本
ゼオン(株)製)5重量部、水1138重量部を充分に混合
し、スラリーを調製した他は実施例1と同様にして成形
板を作製した。
成形板の特性を測定したところ、見掛け密度0.4g/cm3
で、曲げ強度19kg/cm2であった。
比較例 まゆ状塩基性硫酸マグネシウムの代りに、繊維状塩基
硫酸マグネシウム(市販品)を用いた。
他は実施例1と同様にして成形をおこなった。
合成樹脂ラテックスなしのこの湿成形体は乾燥時に、
クラックが生じ、表面状態の悪い最終成形体となり、曲
げ強度の測定が不可能であった。
〔発明の効果〕
本発明の軽量成形体は多数の塩基性硫酸マグネシウム
のまゆ状粒子が圧縮変形された状態で、相互に連結して
構成されているため、特に補強繊維や結合剤などを含ま
ない場合でも、各種用途に充分使用し得る優れた機械的
強度を有し、断熱効果も優れている。
また、より強度が高い成形体を得る必要がある時は、
本発明の軽量成形体中に合成樹脂エマルジョンを介在さ
せればよく、比較的少量の合成樹脂の使用で機械的強度
が得られ、より軽量で高い強度、断熱性、不燃性のもの
が得られる。
また本発明の軽量成形体の製造方法は、オートクレー
ブのような特殊な反応装置を使用せずに、能率的に造ら
れる、まゆ状塩基性硫酸マグネシウムを出発原料とし、
その水性スラリーを型枠に注入し、圧縮成形したのち、
乾燥するという比較的単純な操作によって任意の見掛け
密度値1g/cm3以下の軽量成形体を寸法精度よく製造する
ことができるので極めて実用的である。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−56892(JP,A) 特開 平3−122013(JP,A) 特開 昭52−66522(JP,A) 特開 昭51−7107(JP,A) 特開 昭54−1727(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C04B 28/30,9/04,9/12

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】まゆ状塩基性硫酸マグネシウムが主要構成
    材料として成形されてなることを特徴とする軽量成形
    体。
  2. 【請求項2】まゆ状塩基硫酸マグネシウムが合成樹脂結
    合剤によって成形されていることを特徴とする軽量成形
    体。
  3. 【請求項3】見掛け密度が1g/cm3以下であり、かつ曲げ
    強度が2kg/cm2以上である請求項1又は2記載の軽量成
    形体。
  4. 【請求項4】まゆ状塩基性硫酸マグネシウムを主剤とす
    る構成材料を圧縮成形、押出し成形または振動成形のい
    ずれかの方法で成形した後、乾燥することを特徴とする
    軽量成形体の製造方法。
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