JP2874789B2 - 豆科作物の低温障害を軽減する方法 - Google Patents

豆科作物の低温障害を軽減する方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、豆科作物の栽培において、豆科作物の低温
障害を軽減する方法に関する。
[従来の技術] 寒冷地での豆科作物の栽培は、低温による生育障害や
収量の減少、いわゆる冷害をいかに軽減するかが大きな
課題となっている。冷害に対処する技術としては、品種
面では抵抗性品種の作出、栽培面では中耕による排水促
進と地温の上昇や窒素の追肥法等が研究され、いくつか
の技術が実用化されている。また、ある種の薬剤散布に
よる方法も研究されており、カルシウム、タチガレン、
ウリジンなどを用いた薬剤に効果があることが報告され
ている。
しかしながら、これらの方法ではその程度の差こそあ
れ、冷害のない通常の年の収量を上げることはできてい
ないのが現状である。中でも、カルシウム、タチガレ
ン、ウリジン等の薬剤散布による方法は研究段階であ
り、実用化には至っていない。
[発明が解決しようとする課題] 従って、本発明の目的は、豆科作物の栽培において低
温障害による豆科作物の生育被害を軽減し、豆科作物の
安定多収を導くことができる方法を提供することであ
る。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは、このような状況を改善すべく鋭意研究
した結果、アミノ酸発酵原料にアミノ酸発酵用菌を作用
させてできたアミノ酸発酵液を投与することによって、
低温による生育障害及び収量の低下を軽減することがで
きることを見出し、この発明を完成した。
すなわち、本発明は豆科作物の栽培において、出芽か
ら開花までの期間中にアミノ酸発酵液を投与することを
特徴とする豆科作物の低温障害を軽減する方法を提供す
る。
[発明の効果] 本発明により、豆科作物の栽培における低温障害によ
る生育被害及び収量の低下を軽減することができる新規
な方法が提供された。後述の実施例から明らかなよう
に、本発明の方法によると、低温ストレスのかかった豆
科作物の節数、節当たり莢数、1莢内胚珠数、稔実歩
合、1粒重等が無処理の場合に比較して増大し、生育障
害が軽減される。従って、本発明は、豆科作物の栽培に
おける、豆科作物の安定多収に大いに貢献する。
[発明の具体的な説明] 本発明において用いられるアミノ酸発酵液はアミノ酸
発酵原料にアミノ酸発酵菌を作用させてアミノ酸発酵を
行なわしめ、通常、除菌又は殺菌処理したものである。
本発明に用いるアミノ酸発酵原料としては、アミノ酸
発酵菌を作用させることによってアミノ酸発酵を行なわ
せることができるいずれのものであっても良いが、グル
コース、ビタミン及び酵母エキスを含むものが好まし
い。グルコースは植物の熟した果実中に多く存在し、ま
た、葉、茎、根、花等の全てに存在する糖で極めて植物
との親和性が強く、この親和性の強い糖から培養された
アミノ酸発酵液は植物の生育に強く作用するものであ
る。アミノ酸発酵原料中のグルコースの濃度は1重量%
ないし50重量%が好ましく、さらに好ましくは5重量%
ないし20重量%である。また、ビタミンはビオチン及び
/又はチアミンが好ましく、植物細胞の要求性の高い有
機微量成分として働く。アミノ酸発酵原料中のビタミン
の濃度は0.01ppmないし10ppmが好ましく、さらに好まし
くは0.1ppmないし1ppmである。さらに、酵母エキスは、
ビオチン、ヌクレオチドを含み、植物細胞の増殖促進効
果が高い。酵母エキスのアミノ酸発酵原料中の濃度は0.
1重量%ないし50重量%が好ましく、さらに好ましくは
0.5重量%ないし10重量%である。
その他の発酵原料として、各種の無機物及び有機物を
含有させることもできる。例えば、尿素、硫安、塩安、
リン酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸マンガン、
硫酸亜鉛などの無機物及びコーンスティープリカー、廃
糖蜜、麦芽エキスなどの有機物を挙げることができる。
アミノ酸発酵に用いられる菌は、コリネバクテリウム
属、バチルス属、ブレビバクテリウム属、フラボバクテ
リウム属、ミクロバクテリウム属細菌のようなアミノ酸
発酵菌であり、具体例(種別)としてコリネバクテリウ
ム・グルタミカム(Corynebacterium glutamicum)、バ
チルス・ズブチリス(Bacillus subtilis),ブレビバ
クテリウム・フラバム(Brevibacterium flavum)、フ
ラボバクテリウム・リゲンス(Flavobacteriumregens
e)、ミクロバクテリウム・フラバム(Microbacterium
flavum)を挙げることができる。
アミノ酸発酵は、用いられるアミノ酸発酵菌の種類に
応じて通常の条件により行なうことができる。
アミノ酸発酵液は単独のアミノ酸を含むものであって
も良いし複数のアミノ酸を含むものであっても良い。
上記した本発明の効果は、アミノ酸の作用はもちろん
のこと発酵原料の残留物及びアミノ酸発酵代謝産物によ
るところが大きい。
低温が原因となる豆科作物の被害型は、その被害の様
相から生育不良型、障害型及び遅延型の3つに大別する
ことができる。これら3型はいずれも最終的に収量の減
少をもたらすが、生育不良型では分枝数及び節数の減少
が、障害型では莢数及び莢当たりの不稔粒数の減少が、
また遅延型では一粒重の減少が収量低下の原因となって
いる。このように被害型によって減収の原因は異なって
いるが、発芽から開花までの生育期間中にアミノ酸発酵
液を投与することでその被害型に関わらず低温障害を軽
減する効果が得られる。
アミノ酸発酵液は、苗の地上部に当えても地下部に与
えても良く、噴霧や灌注処理等により投与することがで
きる。噴霧、灌注処理する場合、アミノ酸の合計濃度が
好ましくは5〜100ppm、さらに好ましくは10〜50ppmに
なるように水で希釈して用いることが望ましい。また、
投与の時期は出芽から開花までの時期のいずれでもよ
く、好ましくは1週間以上の間隔を置い2回以上、さら
に好ましくは3回以上投与することが好ましい。散布量
は苗の生育段階によって適宜決められるが、葉が一様に
濡れる程度の良を散布することが好ましい。通常、散布
量としては株当り10〜40mlが適当である。
[実施例] 以下、本発明を実施例に基づき具体的に説明する。な
お、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
実施例1 下記組成を有する減菌したアミノ酸発酵原料(pH7.
0)10mlにコリネバクテリウム・グルタミカム(ATCC211
57)を接種し、30℃で120時間振盪培養を行なった。次
いで遠心分離を行ない、菌を取り除いた培養液をアミノ
酸発酵液とした。成分 濃度(g/l) グルコース 200.0 ビオチン 0.0001 塩酸チアミン 0.0005 酵母エキス 5.0 塩化アンモニウム 50.0 尿素 10.0 リン酸二水素カリウム 1.0 硫酸マグネシウム七水塩 10.0 炭酸カルシウム 50.0 硫酸第一鉄七水塩 0.01 硫酸マグネシウム五水塩 0.01 硫酸亜鉛七水塩 0.01 得られたアミノ酸発酵液中のアミノ酸組成を調べたと
ころ、プロリン20g/l、アラニン10g/l、バリン6g/l、グ
ルタミン酸4g/lであった。
5000分の1アールのワグナールポットに大豆(北見
白)を3粒播種し、出芽五1株2本立てとし低温処理期
間を除いて20〜30℃の温室内で生育させた。低温処理は
生育初期(開花始め25〜11日前)、開花前(開花始め16
〜2日前)、開花始(開花始め7日前から7日後)の3
時期にそれぞれ15日間、15℃のファイトトロン内の低温
下で行なった。その間、出芽後10日目から10日毎に開花
始め2日前までに5回、アミノ酸の合計濃度が50ppmと
なるように調整した発酵液を苗全体に散布した。出目後
120日目の収量調査及び収量構成要素調査(節数、節当
たりの莢数、1莢内の胚珠数、稔実歩合、1粒重)を行
ない、その結果を散布処理しないものを100としたとき
の相対指数で表わし、表1に示す。
表1から明らかなように、低温処理の時期が生育初
期、開花前及び開花始のいずれの場合でも無処理に比べ
てアミノ酸発酵液を散布した方が生育が促進され、収量
も増加した。すなわち、本発明の方法により低温障害が
軽減されることが分かる。
実施例2 実施例1と同様にしてアミノ酸発酵液の合計濃度が小
豆(北海金時)の低温障害の軽減にどう影響するかを試
験した。すなわち、出芽後10日目から10日毎に開花始5
日前までの5回の実施例1で調整したアミノ酸発酵液を
希釈して、アミノ酸の合計濃度を1ppm、5ppm、10ppm、2
0ppm、50ppm、100ppm、200ppmとした液を散布した。そ
の結果を無処理の場合を100としたときの相対指数で表
わし、表2に示す。
表2から明らかなように、アミノ酸の合計濃度が5〜
100ppmで小豆の低温障害が軽減され、10〜50ppmで効果
がさらに顕著であった。
実施例3 実施例1と同様にしてアミノ酸発酵液の散布時期及び
散布回数が大豆(キタムスメ)の低温障害の軽減にどう
影響するかを試験した。すなわち、散布時期を出芽後10
日目から10日毎に開花始2日前までの5回として、散布
回数は表3に示す通り各時期の組み合わせによって設定
した。低温処理は切育初期である出芽後26日から40日目
までの15日間行ない、アミノ酸の合計濃度は20ppmとし
た。その結果を無処理の場合を100とした時の相対指数
で表わし、表3に示す。
表3から明らなように、アミノ酸発酵液を1回以上散
布すると大豆の低温障害が軽減されることが分かった。
しかし、3回以上散布したとき、1回及び2回の場合よ
りもさらに効果が高まることが分かった。この場合、散
布時期の違いによる効果の差は認められなかった。一
方、2回散布の場合、低温処理時期、すなわち低温スト
レスがかかる前に散布した方がより効果が高くなること
が分かった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A01G 7/00 A01G 1/00 301

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】豆科作物の栽培において、出芽から開花ま
    での期間中にアミノ酸発酵液を投与することを特徴とす
    る豆科作物の低温障害を軽減する方法。
  2. 【請求項2】前記アミノ酸発酵液は、アミノ酸の合計濃
    度が5ppmないし100ppmである請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】前記アミノ酸発酵液は、グルコース、ビタ
    ミン及び酵母エキスを含むアミノ酸発酵原料をアミノ酸
    発酵させて得られたものである請求項1又は2記載の方
    法。
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