JP2874783B2 - ガラス粉末の製造方法 - Google Patents
ガラス粉末の製造方法Info
- Publication number
- JP2874783B2 JP2874783B2 JP2074332A JP7433290A JP2874783B2 JP 2874783 B2 JP2874783 B2 JP 2874783B2 JP 2074332 A JP2074332 A JP 2074332A JP 7433290 A JP7433290 A JP 7433290A JP 2874783 B2 JP2874783 B2 JP 2874783B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- glass powder
- glass
- slurry
- water
- producing glass
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
- C03C12/00—Powdered glass; Bead compositions
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Geochemistry & Mineralogy (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Glass Compositions (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はガラス粉末の製造方法に関するものであり、
更に詳しくはエレクトロニクス分野における基板材や回
路形成用絶縁材等に用いられるガラス粉末の製造方法に
関するものである。
更に詳しくはエレクトロニクス分野における基板材や回
路形成用絶縁材等に用いられるガラス粉末の製造方法に
関するものである。
[従来の技術] 従来よりガラス粉末を製造する方法として、乾式粉砕
により粗粉砕したガラス粉末を、水と混合してスラリー
状にし、湿式粉砕して微粉化した後、箱型乾燥器や噴霧
乾燥装置等を用いて乾燥させる方法が知られている。
により粗粉砕したガラス粉末を、水と混合してスラリー
状にし、湿式粉砕して微粉化した後、箱型乾燥器や噴霧
乾燥装置等を用いて乾燥させる方法が知られている。
しかしながら前記用途に用いられ、耐水性の悪いガラ
スは水を用いて湿式粉砕を行うと、粉砕中又はその後に
ガラスの成分が溶出し、得られるガラス粉末の諸特性が
著しく劣化する。例えばB2O3を含有するガラスは、B2O3
が水中に溶出するため、得られるガラス粉末を用いて基
板を作成すると、焼結密度の低下や熱膨張係数の変化、
シート成形性の悪化等を招く。それゆえこれらガラス粉
末の湿式粉砕には水の代わりにエチルアルコール、イソ
プロピルアルコール等の有機溶剤が用いられる。
スは水を用いて湿式粉砕を行うと、粉砕中又はその後に
ガラスの成分が溶出し、得られるガラス粉末の諸特性が
著しく劣化する。例えばB2O3を含有するガラスは、B2O3
が水中に溶出するため、得られるガラス粉末を用いて基
板を作成すると、焼結密度の低下や熱膨張係数の変化、
シート成形性の悪化等を招く。それゆえこれらガラス粉
末の湿式粉砕には水の代わりにエチルアルコール、イソ
プロピルアルコール等の有機溶剤が用いられる。
[発明が解決しようとする問題点] 先記有機溶剤は、その蒸気濃度が一定以上になると爆
発の危険性があるため、非防爆型乾燥装置を用いて乾燥
を行う場合、有機溶剤の蒸発量を制限する必要がある。
それゆえスラリーの固形分濃度を高く、即ちガラス粉末
の割合を高くすることによって有機溶剤の蒸発量を少な
くしている。
発の危険性があるため、非防爆型乾燥装置を用いて乾燥
を行う場合、有機溶剤の蒸発量を制限する必要がある。
それゆえスラリーの固形分濃度を高く、即ちガラス粉末
の割合を高くすることによって有機溶剤の蒸発量を少な
くしている。
しかしながら固形分濃度を高くするとスラリー粘度が
上昇して、粉砕機からのスラリー取り出し時及び乾燥装
置へのスラリー搬送時に残留量が増え、工程中での収率
が低下する等の問題が起こり、ガラス粉末を効率的に製
造することが困難である。
上昇して、粉砕機からのスラリー取り出し時及び乾燥装
置へのスラリー搬送時に残留量が増え、工程中での収率
が低下する等の問題が起こり、ガラス粉末を効率的に製
造することが困難である。
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、非防爆型乾
燥装置を用いながら、ガラスの諸特性を劣化させること
なく効率的にガラス粉末を製造する方法を提供すること
を目的とするものである。
燥装置を用いながら、ガラスの諸特性を劣化させること
なく効率的にガラス粉末を製造する方法を提供すること
を目的とするものである。
[問題点を解決するための手段] 本発明者等は上記目的を達成するために鋭意研究を行
った結果、ガラスが水と接触しても短時間であればB2O3
等の成分の溶出がほとんどなく、特性の劣化が起こらな
いことを見い出し、本発明として提案するものである。
った結果、ガラスが水と接触しても短時間であればB2O3
等の成分の溶出がほとんどなく、特性の劣化が起こらな
いことを見い出し、本発明として提案するものである。
即ち本発明のガラス粉末の製造方法は、ガラスを乾式
粉砕により粗粉砕し、次いで前記ガラスの粗粉砕物を有
機溶剤を用いて湿式粉砕することにより微粉砕した後、
乾燥させるガラス粉末の製造方法において、湿式粉砕後
に水を加えて混合することを特徴とする。
粉砕により粗粉砕し、次いで前記ガラスの粗粉砕物を有
機溶剤を用いて湿式粉砕することにより微粉砕した後、
乾燥させるガラス粉末の製造方法において、湿式粉砕後
に水を加えて混合することを特徴とする。
[作用] 本発明によれば、あらかじめ固形分濃度の高いスラリ
ーを使用しても、湿式粉砕後に水を加えることによりス
ラリー取り扱いに適した固形分濃度(概ね60重量%程
度)に調節することができる。
ーを使用しても、湿式粉砕後に水を加えることによりス
ラリー取り扱いに適した固形分濃度(概ね60重量%程
度)に調節することができる。
なお乾燥時に用いる装置としては、乾燥を瞬時に行う
ことのできる噴霧乾燥装置が、ガラス粉末が水と接する
時間をより短縮できる点から好ましい。
ことのできる噴霧乾燥装置が、ガラス粉末が水と接する
時間をより短縮できる点から好ましい。
[実施例] 以下、本発明を実施例及び比較例に基づいて説明す
る。
る。
(実施例) 重量百分率でB2O3 20%、SiO2 75%、K2O 4%、CaO 1
%の組成を有するガラス70kgをボールミルにて12時間粉
砕し、平均粒径約10μの粗粉砕物にした後、エチルアル
コールを加えて固形物濃度70重量%のスラリーを作成し
た。次にこのスラリーをボールミルにて6時間粉砕した
後、水を加えて混合し、スラリーの固形分濃度を60重量
%とした。さらにこのスラリーをボールミルから取り出
して噴霧乾燥装置に供して乾燥させ、粒径約4μ以下の
ガラス粉末を得た。このようにして得られたガラス粉末
50重量%に対して粒径約3μ以下のアルミナ粉末50重量
%を加えて混合し、試料を作成した。
%の組成を有するガラス70kgをボールミルにて12時間粉
砕し、平均粒径約10μの粗粉砕物にした後、エチルアル
コールを加えて固形物濃度70重量%のスラリーを作成し
た。次にこのスラリーをボールミルにて6時間粉砕した
後、水を加えて混合し、スラリーの固形分濃度を60重量
%とした。さらにこのスラリーをボールミルから取り出
して噴霧乾燥装置に供して乾燥させ、粒径約4μ以下の
ガラス粉末を得た。このようにして得られたガラス粉末
50重量%に対して粒径約3μ以下のアルミナ粉末50重量
%を加えて混合し、試料を作成した。
(比較例) 水の添加を湿式粉砕前、即ちスラリー作成時に行い、
その他の条件はすべて実施例と同一に処理し、試料を作
成した。
その他の条件はすべて実施例と同一に処理し、試料を作
成した。
このようにして得られた実施例及び比較例の試料を用
いてその焼結密度、熱膨張係数について測定し、またバ
インダー及び溶剤を試料と混合して300×1000×0.2mmの
シートを作成してその表面状態やシート厚の均一さにつ
いて評価したところ、実施例により得られた試料は焼結
密度が2.45g/cm3、熱膨張係数が41.7×10-7/℃であり、
作成したシートの表面状態は平滑で、またシート厚も均
一であった。これに対して比較例では焼結密度が2.42g/
cm3、熱膨張係数が39.8×10-7/℃であり、作成したシー
トの表面は粗く、無数の凹凸が認められ、さらにシート
厚も不均一であった。
いてその焼結密度、熱膨張係数について測定し、またバ
インダー及び溶剤を試料と混合して300×1000×0.2mmの
シートを作成してその表面状態やシート厚の均一さにつ
いて評価したところ、実施例により得られた試料は焼結
密度が2.45g/cm3、熱膨張係数が41.7×10-7/℃であり、
作成したシートの表面状態は平滑で、またシート厚も均
一であった。これに対して比較例では焼結密度が2.42g/
cm3、熱膨張係数が39.8×10-7/℃であり、作成したシー
トの表面は粗く、無数の凹凸が認められ、さらにシート
厚も不均一であった。
これらの事実は本発明が、ガラスと水の接触時間が短
いために、特性劣化を起こすことなくガラス粉末を製造
できることを示している。
いために、特性劣化を起こすことなくガラス粉末を製造
できることを示している。
なお、焼結密度は試料をボタン状に焼結してアルキメ
デス法により測定したものであり、また熱膨張係数は試
料を棒状にプレス成形し、押棒式熱膨張係数測定装置に
より測定したものである。
デス法により測定したものであり、また熱膨張係数は試
料を棒状にプレス成形し、押棒式熱膨張係数測定装置に
より測定したものである。
[効果] 本発明のガラス粉末の製造方法によれば、耐水性の悪
いガラスであっても、その諸特性を劣化させることなく
安全に、且つ効率的にガラス粉末を製造することが可能
である。また湿式粉砕時に固形分濃度の高いスラリーを
使用することができるため、有機溶剤の消費量が減り、
生産コストを低減することが可能である。
いガラスであっても、その諸特性を劣化させることなく
安全に、且つ効率的にガラス粉末を製造することが可能
である。また湿式粉砕時に固形分濃度の高いスラリーを
使用することができるため、有機溶剤の消費量が減り、
生産コストを低減することが可能である。
Claims (1)
- 【請求項1】ガラスを乾式粉砕により粗粉砕し、次いで
前記ガラスの粗粉砕物を有機溶剤を用いて湿式粉砕する
ことにより微粉砕した後、乾燥させるガラス粉末の製造
方法において、湿式粉砕後に水を加えて混合することを
特徴とするガラス粉末の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2074332A JP2874783B2 (ja) | 1990-03-23 | 1990-03-23 | ガラス粉末の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2074332A JP2874783B2 (ja) | 1990-03-23 | 1990-03-23 | ガラス粉末の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03275532A JPH03275532A (ja) | 1991-12-06 |
JP2874783B2 true JP2874783B2 (ja) | 1999-03-24 |
Family
ID=13544061
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2074332A Expired - Fee Related JP2874783B2 (ja) | 1990-03-23 | 1990-03-23 | ガラス粉末の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2874783B2 (ja) |
-
1990
- 1990-03-23 JP JP2074332A patent/JP2874783B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03275532A (ja) | 1991-12-06 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN109437663B (zh) | 一种具有近零介电常数温度系数的聚四氟乙烯基陶瓷复合材料及其制备方法 | |
Baklouti et al. | Binder distribution in spray-dried alumina agglomerates | |
JPH0450107A (ja) | 窒化アルミニウム顆粒及びその製造方法 | |
CN109942275B (zh) | 一种利用煤矸石生产的陶粒砂及其加工工艺 | |
JP2874783B2 (ja) | ガラス粉末の製造方法 | |
CN110357608B (zh) | 一种ms-lt复合微波介质陶瓷及其制备方法 | |
CN108358626B (zh) | 一种bnt基无铅热释电陶瓷材料及其制备方法 | |
US4338403A (en) | Dielectric ceramics | |
JPH0616469A (ja) | アルミナ磁器組成物 | |
KR20240021889A (ko) | 육방정 질화붕소 분말 및 그 제조 방법, 화장료 및 그 제조 방법, 그리고 품질 평가 방법 | |
CN109761603B (zh) | 一种bcsltm-sa复合微波介质陶瓷及其制备方法 | |
JP3131058B2 (ja) | アルミナ質焼結体 | |
JPH06309926A (ja) | 誘電体磁器組成物 | |
JPH08337434A (ja) | ガラス粉末の製造方法 | |
JP4200564B2 (ja) | Ito蒸着材料およびその製造方法 | |
JP3993383B2 (ja) | セラミック組成物の製造方法 | |
RU2044717C1 (ru) | Способ изготовления черной керамики | |
JPH02160610A (ja) | 窒化アルミニウム粉末の製造法 | |
JPS6144757A (ja) | アルミナ磁器組成物 | |
JPS6141859B2 (ja) | ||
JPH0214873A (ja) | β−アルミナ磁器の製造方法 | |
JP3322739B2 (ja) | マイクロ波誘電体磁器組成物及びその製造方法 | |
WO2016093771A1 (en) | Steatite ceramics with improved electrical properties and a method for the production thereof | |
JPS6110807A (ja) | マイクロ波用誘電体磁器材料 | |
JPS5635372A (en) | Preparation of thermal battery |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |