JP2874523B2 - 感熱記録ヘッドの樹脂封止方法 - Google Patents

感熱記録ヘッドの樹脂封止方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、発熱素子回路を有する
発熱基板と駆動用回路を有する駆動用回路基板とを具備
し、該発熱基板又は駆動用回路基板上に駆動用ICを装
着すると共に、この駆動用ICと上記発熱素子回路及び
駆動用回路とをそれぞれボンディングワイヤー等の配線
部を介してそれぞれ接続した感熱記録ヘッドの上記駆動
用IC及び各配線部を樹脂封止する方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】感熱式
ファクシミリ等に用いられる感熱記録ヘッドは、一般に
発熱素子回路を有する発熱基板と駆動用回路を有する駆
動用回路基板とをそれらの端部において接合し、該発熱
基板面又は駆動用回路基板面のそれらの接合端部に近接
して駆動用集積回路(IC)を装着し、この集積回路と
上記発熱素子回路及び駆動用回路とをボンディングワイ
ヤー等の配線部を介してそれぞれ導通したものであり、
この場合、ICの実装方法としては、フリップチップボ
ンディング法又はワイヤーボンディング法が一般に知ら
れている。
【0003】これらのボンディング後に、発熱基板、駆
動用回路基板の配線材露出面と駆動用ICのボンディン
グ部分に湿気や導電性異物が侵入するのを防止するため
に、シリコーン系の樹脂で保護封止をすることが行われ
ている。更に、保護封止部の機械的保護及びプラテンロ
ーラにより排出される記録紙のガイドを目的にヘッドカ
バーをシリコーン系封止部に取り付けるのが一般的であ
る。特に、ワイヤーボンディング法における実装方法
は、シリコーン系の樹脂で保護封止した後でもボンディ
ングワイヤーの機械的強度が極度に弱いので、製造工程
中の取扱を容易にするためにもヘッドカバーを付ける
か、あるいはヘッドカバーの機能を持つ治具が必要とな
る。また、フリップチップボンディング法においても、
シリコーン系等の樹脂で保護封止した後、駆動用ICの
素子自体を機械的に保護するためにもヘッドカバーが必
要となる。
【0004】従来、このような駆動用ICの保護封止に
用いられる樹脂には上述したようにシリコーン系の樹脂
が主流であり、このシリコーン系樹脂は耐環境性及び電
気的絶縁は十分であるものの、機械的保護の機能は十分
ではなく、このため保護封止部にヘッドカバーを付けな
ければならないので、作業工数が多くしかも材料費が高
いという問題がある。
【0005】そのため、駆動用IC、ボンディングワイ
ヤーの機械的保護の機能をヘッドカバーではなく封止樹
脂そのものに持たせるため、これまで一般的に使用され
てきたシリコーン系の樹脂に代わり、硬度が大きなエポ
キシ樹脂組成物により封止する方法が開発されてきてい
る。
【0006】しかしながら、エポキシ樹脂組成物により
封止を行う場合、エポキシ樹脂組成物は、シリコーン系
樹脂に比べて消泡性に劣り、このため封止樹脂硬化物表
面にボイドが生じてしまい、このような表面ボイドは感
熱記録紙を傷つけてしまうという問題がある。
【0007】また、エポキシ樹脂組成物は、基板との熱
ストレスが大きいという問題があり、この熱ストレスを
低減する目的でフィラーを高配合することが考えられる
が、フィラーを高配合すると樹脂の粘度が大きくなり、
微細な発熱基板のボンディングワイヤー下部や駆動用I
Cの隙間に未充填部分ができ易く、しかも硬化物表面に
ボイドが発生し易いという問題がある。
【0008】更に、シリコーン系樹脂をエポキシ樹脂に
変更する利点としては、ヘッドカバーを廃止することに
よる低コスト化、封止剤が紙送りガイドの機能を果たす
ことによる小型化であり、そのため封止剤に対する形状
制御性が要求されている。
【0009】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、感熱記録ヘッドに装着されている集積回路のボンデ
ィングワイヤ等の配線部を、充填性良く、表面にボイド
を生じさせずに形状制御性良く封止できる感熱記録ヘッ
ドのエポキシ樹脂による封止方法を提供することを目的
とする。
【0010】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は、上
記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、発熱素子
回路を有する発熱基板と駆動用回路を有する駆動用回路
基板とを具備し、該発熱基板又は駆動用回路基板上に駆
動用ICを装着すると共に、この駆動用ICと上記発熱
素子回路及び駆動用回路とをそれぞれボンディングワイ
ヤー等の配線部を介してそれぞれ接続した感熱記録ヘッ
ドの上記駆動用IC及び各配線部を樹脂封止するに際
し、この樹脂封止を粘度が480〜2000ポイズでア
スペクト比が0.08〜0.25であるエポキシ樹脂組
成物を用いて行うこと、この場合特に上記エポキシ樹脂
組成物を駆動用ICと発熱素子回路及び駆動用回路との
それぞれ配線部を横切って少なくとも2本の線状に塗布
し、次いでこのエポキシ樹脂組成物の流動により上記線
状塗布部を連続一体化させて、駆動用IC及び各配線部
全面をエポキシ樹脂組成物で覆い、硬化させることが有
効であり、これにより充填性が良く、しかもワイヤー下
部からのボイド等の上昇もなく、このため表面ボイドを
可及的に抑制でき、また最小限の量で封止して封止部を
小型化でき、得られた硬化物の形状が直線状となり、紙
送りガイドとして有効に機能することを見い出し、本発
明をなすに至ったものである。即ち、本発明は、発熱素
子回路を有する発熱基板と駆動用回路を有する駆動用回
路基板とを具備し、該発熱基板又は駆動用回路基板上に
駆動用ICを装着すると共に、この駆動用ICと上記発
熱素子回路及び駆動用回路とをそれぞれボンディングワ
イヤー等の配線部を介してそれぞれ接続した感熱記録ヘ
ッドの上記駆動用IC及び各配線部を樹脂封止するに際
し、この樹脂封止を粘度が480〜2000ポイズでア
スペクト比が0.08〜0.25であるエポキシ樹脂組
成物を用い、上記エポキシ樹脂組成物を駆動用ICと発
熱素子回路及び駆動用回路とのそれぞれの配線部を横切
って少なくとも2本の線状に塗布し、次いでこのエポキ
シ樹脂組成物の流動により駆動用IC及び各配線部を該
エポキシ樹脂組成物で被覆し、被覆したエポキシ樹脂組
成物を硬化することを特徴とする感熱記録ヘッドの樹脂
封止方法を提供する。
【0011】以下、本発明について更に詳しく説明する
と、本発明の樹脂封止方法は、図1〜図5に示したよう
に、例えば発熱素子回路(発熱素子)1aを有する発熱
基板1と駆動用回路2aを有する駆動用回路基板2とを
それらの一端部において接合し、該発熱基板1面又は駆
動用回路基板2面のそれらの接合端部に近接して駆動用
IC3をその端子を上記接合方向に沿って搭載し、この
IC3の端子と上記発熱素子回路1a及び駆動用回路2
aとをボンディングワイヤー等の配線部4,5を介して
それぞれ導通してなる感熱記録ヘッドの上記IC3及び
各配線部4,5をそれぞれ樹脂封止するものである。な
お、図2〜5中6は放熱基板であり、7は封止樹脂であ
る。
【0012】このような感熱記録ヘッドは、その発熱基
板1をプラテンローラ8と接触させてこれらの発熱基板
1とプラテンローラ8の間に感熱記録紙9を通すもので
ある。
【0013】なお、IC3は、図1〜3に示すように駆
動用回路基板2面に装着されたもの、図4,5に示すよ
うに発熱基板1面に装着されたものの両方がある。
【0014】本発明は、かかる封止方法において、封止
樹脂7として、粘度480〜2000ポイズ、好ましく
は480〜1000ポイズ、更に好ましくは480〜8
00ポイズ、アスペクト比が0.08〜0.25、好ま
しくは0.10〜0.22、更に好ましくは0.12〜
0.20の流動性エポキシ樹脂組成物を用いるものであ
る。
【0015】なお、この場合、粘度は、BH型ローター
粘度計でローター7を使用し、20回転での塗布時の値
であり、アスペクト比は、エポキシ樹脂組成物0.1g
をガラス板上に滴下して120℃熱板上で1時間加熱し
て得られた硬化物の高さをその底面の直径で割った値を
いう。
【0016】即ち、感熱記録ヘッドは、発熱基板側のボ
ンディングワイヤーは駆動用回路基板側のボンディング
ワイヤーに比べて高密度になっており、粘度が高すぎる
と、充填が困難となり、ワイヤー下部に未充填部分が残
存して信頼性を低下したり、硬化時にボイドが上昇して
紙送りガイドとして対応可能な封止表面状態を得にくく
なる。一方、粘度が低すぎると、未充填を防ぐことがで
きるが、基板間の隙間から発生するボイドを抑制するこ
とができない。
【0017】また、アスペクト比が0.08より低い
と、ボンディングワイヤーの一部が露出してしまった
り、本来封止する必要がない部分まで封止してしまい、
感熱記録ヘッド装置本来の動作を妨げてしまう場合があ
り、一方、アスペクト比が0.25を超えると、硬化後
の封止部の形状が紙送りガイドとして適さないものとな
る。
【0018】このようなエポキシ樹脂組成物としては、
室温で液状のものが有効である。この液状エポキシ樹脂
組成物を構成する硬化性エポキシ樹脂としては、1分子
中に2個以上のエポキシ基を有するものが使用でき、後
述するような各種硬化剤によって硬化させ得ることが可
能である限り分子構造、分子量等に特に制限はなく、従
来から知られている種々のものを使用することができ
る。具体的には、例えばエピクロルヒドリンとビスフェ
ノールをはじめとする各種ノボラック樹脂から合成され
るエポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂或いは塩素や臭素
原子等のハロゲン原子を導入したエポキシ樹脂等を挙げ
ることができるが、常温で液状を呈する低粘度の組成物
を得るためには、これらの中でもビスフェノールA又は
ビスフェノールFのグリシジルエーテル誘導体が好適に
用いられる。なお、上記エポキシ樹脂は、その使用に当
っては必ずしも1種類の使用に限定されるものではな
く、2種類又はそれ以上を混合して使用してもよい。
【0019】なお、上記エポキシ樹脂使用に際して、モ
ノエポキシ化合物を適宜併用することは差し支えない。
このモノエポキシ化合物として具体的には、スチレンオ
キシド,シクロヘキセンオキシド,プロピレンオキシ
ド,メチルグリシジルエーテル,エチルグリシジルエー
テル,フェニルグリシジルエーテル,アリルグリシジル
エーテル,オクチレンオキシド,ドデセンオキシド等が
例示される。
【0020】また、硬化剤としては、具体的にジアミノ
ジフェニルメタン,ジアミノフェニルスルホン,メタフ
ェニレンジアミン等に代表されるアミン系硬化剤、無水
フタル酸、無水ピロメリット酸,無水ベンゾフェノンテ
トラカルボン酸等の酸無水物系硬化剤、あるいはフェノ
ールノボラック,クレゾールノボラック等の1分子中に
2個以上の水酸基を有するフェノールノボラック硬化剤
が例示される。これらの中では、低粘度で低応力のエポ
キシ樹脂組成物を得るため酸無水物系硬化剤が好ましく
用いられる。
【0021】これらの硬化剤の使用量は通常量とするこ
とができるが、エポキシ樹脂のエポキシ基の当量に対し
て50〜150当量%、特に80〜110当量%の範囲
とすることが好ましい。
【0022】更に、エポキシ樹脂組成物においては、上
記硬化剤とエポキシ樹脂との反応を促進させる目的で、
各種硬化促進剤、例えばイミダゾール或いはその誘導
体、三級アミン系誘導体、ホスフィン系誘導体、シクロ
アミジン誘導体等を併用することは何ら差し支えない。
なお、これらの硬化促進剤の配合量も通常の範囲とする
ことができる。
【0023】また、エポキシ樹脂組成物中には無機質充
填剤を配合することができる。この場合使用する無機質
充填剤の種類、単独使用あるいは複数種の併用等に制限
はなく、適宜選択される。無機質充填剤としては、例え
ば結晶性シリカ、非結晶性シリカ等の天然シリカ、合成
高純度シリカ、合成球状シリカ、タルク、マイカ、窒化
珪素、ボロンナイトライド、アルミナなどから選ばれる
1種又は2種以上を使用することができる。
【0024】上記無機質充填剤の配合量は、エポキシ樹
脂組成物の粘度及びアスペクト比が上述した範囲にある
ように適定される。
【0025】エポキシ樹脂組成物には、更に必要に応じ
低応力化剤、接着向上用炭素官能性シラン、ワックス
類、ステアリン酸等の脂肪酸及びその金属塩等の離型
剤、カーボンブラックなどの顔料、染料、酸化防止剤、
表面処理剤(γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ランなど)、各種導電性充填剤、チクソ性付与剤、その
他添加剤を配合することができる。特にチクソ性付与剤
としては平均粒径5μm以下の微粉球状シリカを使用す
ることが好ましく、更に好ましくは平均粒径2μm以下
の球状シリカを使用することである。
【0026】エポキシ樹脂組成物は、上述した成分の所
定量を均一に撹拌、混合することにより得ることができ
る(なお、成分の配合順序に特に制限はない)。この場
合必要に応じてアセトン,トルエン,キシレン等の有機
溶剤で希釈して使用してもよい。
【0027】エポキシ樹脂組成物の粘度及び上記アスペ
クト比は、エポキシ樹脂及び硬化剤の種類や、充填剤乃
至チクソ性付与剤の種類及び特に配合量を適宜選定する
ことによりコントロールすることができる。また、例え
ばエポキシ樹脂を吐出するシリンジ又はニードルを加熱
して低粘度化して2000ポイズ以下としたり、基板を
塗布前又は塗布後に加熱したりして2000ポイズ以下
とすることができる。
【0028】なお、エポキシ樹脂組成物の硬化物の硬度
は、ショアーD60以上、特にショアーD80以上であ
ることが望ましい。
【0029】本発明においては、上記のようなエポキシ
樹脂組成物を用いて樹脂封止を行う場合、上記エポキシ
樹脂組成物を駆動用ICと発熱素子回路及び駆動用回路
とのそれぞれ配線部を横切って少なくとも2本の線状に
塗布し、次いでこのエポキシ樹脂組成物の流動により上
記線状塗布部を連続一体化させて、駆動用IC及び各配
線部全面をエポキシ樹脂組成物で被覆し、硬化させる方
法が推奨される。
【0030】より具体的には、図1において、発熱基板
1と駆動用回路基板2との接合部10の接合方向に沿っ
て少なくとも発熱基板側の配線部4及び駆動用回路基板
2側の配線部5をそれぞれ横切る2本の線状塗布部を互
に離間させて塗布するもので、その態様として図6に示
す塗布方法が挙げられる(図6中、11は線状塗布部で
ある)。なお、線状塗布部6は2本以上であればよく、
配線部4,5を横切る2本に加え、IC3上にも線状塗
布部6を形成し得る(図6(a),(b))。この場
合、特にIC3上を最後に封止する場合など、両側の2
本の線状塗布部間に更に線状に樹脂を塗布する場合は、
この樹脂としてアスペクト比0.08以下の樹脂を使用
することは差し支えない。
【0031】このように塗布することにより、各線状塗
布部がそれぞれその幅方向に流動して拡がり、互に一体
化して上記IC及び各配線部全面を覆うものであり、こ
の場合上記粘度及びアスペクト比のエポキシ樹脂組成物
を用いることにより、その硬化前に良好に流動、拡がっ
て一体化し、ボイドの低減化、未充填部分の減少が達成
され、形状制御性が確保されるものである。
【0032】なお、塗布に際して使用される機種、塗布
方法、塗布条件、塗布の順序などに制限はない。
【0033】この場合、発熱基板側と駆動側のボンディ
ングワイヤの配線密度が異なるため、これらを被覆する
エポキシ樹脂組成物の粘度などを配線密度に応じて異な
ったものを使用することも有効であり、また、上述した
ように順序にも制限はなく、充填性を向上させる方法と
して、部分的あるいは数本塗布した後、常温もしくは加
熱しながら放置したり、予め硬化し、封止後、残存部分
を塗布封止する等の方法も採用することができる。
【0034】なおまた、エポキシ樹脂組成物を硬化させ
る条件も特に制限されないが、80〜100℃の温度で
30分〜1時間の条件で初期硬化し、次いで120〜1
75℃にて2〜5時間本硬化を行うことが好ましい。
【0035】
【実施例】以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体
的に示すが、本発明は下記の実施例に制限されるもので
はない。なお、以下の例において部は重量部を示す。 <エポキシ樹脂組成物の調製>ビスフェノール型エポキ
シ樹脂(エポキシ当量184、25℃での粘度160ポ
イズ)41.9部、酸無水物(4−メチルヘキサヒドロ
無水フタル酸)42.9部、下記式(1)で示されるシ
リコーン変性エポキシ樹脂11.2部、イミダゾール系
硬化促進剤(商品名HX3741、旭化成社製)3部、
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン1部、チ
クソ性付与剤として平均粒径1μm以下の溶融球状シリ
カと無機充填剤として平均粒径15μmの溶融球状シリ
カを表1に示す量で配合し、これらを均一に混合してエ
ポキシ樹脂組成物A〜Hを得た。
【0036】
【表1】
【0037】
【化1】
【0038】次に、表1に示すエポキシ樹脂組成物を用
い、図7に示した感熱記録ヘッドを、同図に示したニー
ドル12位置のうち表2、3に示すニードル位置にて封
止し、また図8に示した感熱記録ヘッドを、同図に示し
たニードルの位置のうち表4、5に示す位置にて同様に
封止した。
【0039】この封止の条件は次の通りである。 感熱記録ヘッド:長片長さ5cm、駆動用IC6個搭
載、発熱基板側ワイヤー間隔80μm、チップ間隔10
00μm 樹脂吐出装置の使用機種:オートシューター(岩下エン
ジニヤリング社製) ニードル内径:1.25mm ニードル先端からチップ上部との間隔:500μm 塗布スピード:30mm/sec 硬化条件:150℃の熱板上で2時間 封止した感熱記録ヘッドについて次のような評価を行っ
た。結果を表2〜5に併記する。 <表面ボイド発生状態> 封止剤表面のボイドの発生数(貫通ボイドも含む)を観
察し、下記の基準で評価した。 ○:0個 ×:1個以上 <ワイヤ下部ボイド発生状態> 封止剤をスライサーにて切断し、発熱素子側ワイヤー下
部の未充填及びボイドの発生数を観察し、下記基準で評
価した。 ○:0個 ×:1個以上 <ワイヤ封止状態> 封止剤表面のボンディングワイヤ露出の有無を観察し
た。 ○:露出無し ×:露出部あり <封止剤形状制御> 図9に示すように、樹脂封止長さを7mmとした場合の
発熱基板2側の封止樹脂7先端縁部における接線の角度
θが50〜15°であり、かつ封止樹脂7の両端縁部が
それぞれ接合部10とほぼ平行であるものを良品(○)
とし、それ以外を不良品(×)とした。
【0040】
【表2】
【0041】
【表3】
【0042】
【表4】
【0043】
【表5】
【0044】
【発明の効果】本発明の感熱記録ヘッドの樹脂封止方法
によれば、感熱記録ヘッドに装着されている集積回路の
ボンディングワイヤ等の配線部をエポキシ樹脂組成物で
充填性良く、表面にボイドを生じさせず、形状制御性良
く小型に封止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の対象となる感熱記録ヘッドの一例を示
す平面図である。
【図2】本発明方法の対象となる感熱記録ヘッドの一例
を示す断面図である。
【図3】本発明方法の対象となる感熱記録ヘッドの一例
を示す断面図である。
【図4】本発明方法の対象となる感熱記録ヘッドの一例
を示す断面図である。
【図5】本発明方法の対象となる感熱記録ヘッドの一例
を示す断面図である。
【図6】(a)〜(e)はいずれも本発明の封止方法に
かかる樹脂の塗布態様を示す平面図である。
【図7】表2,3においてNo.1〜17の樹脂封止の
場合の感熱記録ヘッドとニードル位置を示す断面図であ
る。
【図8】表4,5においてNo.18〜34の樹脂封止
の場合の感熱記録ヘッドとニードル位置を示す断面図で
ある。
【図9】封止剤形状制御性の評価方法を説明する断面図
である。
【符号の説明】
1 発熱基板 1a 発熱素子回路 2 駆動用回路基板 2a 駆動用回路 3 駆動用IC 4,5’ 配線部 6 放熱基板 7 封止樹脂 8 プラテンローラ 9 感熱記録紙 10 接合部 11 線状塗布部 12 ニードル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 土橋 和夫 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社 シリコーン電 子材料技術研究所内 (72)発明者 澤田 孝之 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社 シリコーン電 子材料技術研究所内 (56)参考文献 特開 平4−267162(JP,A) 特開 昭61−268464(JP,A) 特開 昭62−46536(JP,A) 実開 平2−99649(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41J 2/335 B41J 2/345

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発熱素子回路を有する発熱基板と駆動用
    回路を有する駆動用回路基板とを具備し、該発熱基板又
    は駆動用回路基板上に駆動用ICを装着すると共に、こ
    の駆動用ICと上記発熱素子回路及び駆動用回路とをそ
    れぞれボンディングワイヤー等の配線部を介してそれぞ
    れ接続した感熱記録ヘッドの上記駆動用IC及び各配線
    部を樹脂封止するに際し、この樹脂封止を粘度が480
    〜2000ポイズでアスペクト比が0.08〜0.25
    であるエポキシ樹脂組成物を用い、上記エポキシ樹脂組
    成物を駆動用ICと発熱素子回路及び駆動用回路とのそ
    れぞれの配線部を横切って少なくとも2本の線状に塗布
    し、次いでこのエポキシ樹脂組成物の流動により駆動用
    IC及び各配線部を該エポキシ樹脂組成物で被覆し、被
    覆したエポキシ樹脂組成物を硬化することを特徴とする
    感熱記録ヘッドの樹脂封止方法。
  2. 【請求項2】 エポキシ樹脂組成物が、ビスフェノール
    A又はビスフェノールFのグリシジルエーテル誘導体
    と、酸無水物系硬化剤と、無機質充填剤とを含有するも
    のである請求項1記載の方法。
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