JP3479812B2 - エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物及び半導体装置

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JP3479812B2
JP3479812B2 JP02313694A JP2313694A JP3479812B2 JP 3479812 B2 JP3479812 B2 JP 3479812B2 JP 02313694 A JP02313694 A JP 02313694A JP 2313694 A JP2313694 A JP 2313694A JP 3479812 B2 JP3479812 B2 JP 3479812B2
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貴之 青木
和俊 富吉
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、流動性が良好であると
共に、成形時のボイド発生が少なく、かつ低吸湿性で半
田耐熱性の良好な硬化物を与えるエポキシ樹脂組成物及
び該エポキシ樹脂組成物の硬化物で封止された半導体装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、半導体産業の中で樹脂封止型のダ
イオード、トランジスター、IC、LSI、超LSIが
主流になっており、中でもエポキシ樹脂は、一般に他の
熱硬化性樹脂に比べ成形性、接着性、電気特性、機械特
性、耐湿性等に優れているため、エポキシ樹脂で半導体
装置を封止することが多く行われている。最近において
これらの半導体装置は集積度が益々大きくなり、これに
応じてチップ寸法も大きくなりつつある一方、パッケー
ジ外径寸法は電子機器の小型化、軽量化の要求にともな
い、小型化、薄型化が進んでいる。
【0003】また、半導体部品を回路基板へ取付ける方
法も、基板上の部品の高密度化や基板の薄型化のため、
半導体部品の表面実装化も幅広く行われるようになって
きた。このように半導体装置を表面実装する場合、半導
体装置全体を半田槽に浸漬するか又は半田が溶融する高
温ゾーンを通過させる方法が一般的である。
【0004】しかし、その際の熱衝撃により封止樹脂層
にクラックが発生したり、リードフレームやチップと封
止樹脂との界面に剥離が生じたりする。かかるクラック
や剥離は、表面実装時の熱衝撃以前に半導体装置の封止
樹脂層が吸湿していると更に顕著なものとなるが、実際
の作業工程においては、封止樹脂層の吸湿は避けられ
ず、このため実装後のエポキシ樹脂で封止した半導体装
置の信頼性が大きく損われる場合がある。
【0005】最近このような表面実装型の半導体装置の
封止樹脂の信頼性を向上させるため、封止樹脂としてビ
フェニル型エポキシ樹脂が注目されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ビフェ
ニル型エポキシ樹脂を用いて半導体装置を樹脂封止した
場合、低吸湿性で、半田耐熱性が良好であるものの、成
形時のボイド、バリ発生等の問題がある。
【0007】このため、ビフェニル型エポキシ樹脂に他
のエポキシ樹脂を配合して、ビフェニル型エポキシ樹脂
の欠点を補うことも考えられるが、ビフェニル型エポキ
シ樹脂は、非常に結晶性が高く、かつ軟化点が高いた
め、他のエポキシ樹脂やフェノール樹脂と溶融混合した
場合、これらの樹脂との相溶性がなく、かつ非常に結晶
化し易いため、冷却過程でビフェニル型エポキシ樹脂が
分離し、結晶化してしまうものであり、かかるビフェニ
ル型エポキシ樹脂の冷却過程での分離は、成形品にボイ
ドを発生させる原因となっていた。
【0008】この対策として、可撓性付与剤であるシリ
コーンゴムや変性シリコーン樹脂等を添加したり、ビフ
ェニル型エポキシ樹脂の比率を抑えることなどが考えら
れるが、これらの対策は、いずれも半田耐熱性の低下を
招くという問題がある。
【0009】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、ビフェニル型エポキシ樹脂の特長を生かしながら、
その欠点を補い、流動性が良好であると共に、成形時の
ボイド発生が少なく、かつ低吸湿性で半田耐熱性の良好
な硬化物を与えるエポキシ樹脂組成物及び該エポキシ樹
脂組成物の硬化物で封止された半導体装置を提供するこ
とを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は、上
記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、下記一般
式(1)で示されるビフェニル型エポキシ樹脂に対し下
記一般式(2)で示されるエポキシ樹脂が非常に相溶性
が良く、ビフェニル型エポキシ樹脂を主成分とし、これ
に上記一般式(2)で示されるエポキシ樹脂を重量比で
6:4〜9.5:0.5の割合で併用すること、また特
に硬化剤として下記一般式(3)で示されるフェノール
アラルキル樹脂を用いることにより、ビフェニル型エポ
キシ樹脂が成形後の冷却過程で分離して結晶化すること
を有効に防止し、このためビフェニル型エポキシ樹脂の
良好な流動性、低吸湿性、半田耐熱性を維持しつつ、成
形時のボイド発生を可及的に防止することができ、従っ
てかかるエポキシ樹脂組成物の硬化物で封止された半導
体装置は、表面実装時の熱衝撃においても高い信頼性を
有することを見い出し、本発明をなすに至ったものであ
る。
【0011】
【化4】 (但し、式中R1は水素原子、ハロゲン原子又は炭素数
1〜5のアルキル基、qは0〜5の整数である。)
【0012】
【化5】 (但し、式中R2は水素原子、ハロゲン原子又は炭素数
1〜5のアルキル基、kは0〜3の整数、mは0〜3の
整数、pは1又は2である。)
【0013】
【化6】 (但し、式中R3はフェニレン基、ジフェニル基もしく
はジフェニルエーテル基又はこれらの基の水素原子の一
部又は全部を炭素数1〜5のアルキル基で置換したも
の、R4は水素原子又は炭素数1〜4以下のアルキル
基、nは0〜5の整数である。)
【0014】従って、本発明は、 (1)(a)上記一般式(1)で示されるビフェニル型
エポキシ樹脂と (b)下記一般式(2a)で示されるエポキシ樹脂とを
重量比で(a)/(b)=6/4〜9.5/0.5の割
合で含有するエポキシ樹脂、 (2)硬化剤としてのフェノール樹脂、 (3)無機充填剤、 (4)硬化促進剤を必須成分としたことを特徴とするエ
ポキシ樹脂組成物、及び (1)(a)上記一般式(1)で示されるビフェニル型
エポキシ樹脂と (b)上記一般式(2)で示されるエポキシ樹脂とを重
量比で(a)/(b)=6/4〜9.5/0.5の割合
で含有するエポキシ樹脂、 (2)硬化剤として、上記一般式(3)で示されるフェ
ノールアラルキル樹脂、 (3)無機充填剤、 (4)硬化促進剤を必須成分としたことを特徴とするエ
ポキシ樹脂組成物、並びに上記エポキシ樹脂組成物の硬
化物で封止された半導体装置を提供する。
【化21】 (但し、式中R2aは水素原子又は炭素数1〜5のアルキ
ル基、kは0〜3の整数、mは0〜3の整数、pは1又
は2である。)
【0015】以下、本発明について更に詳しく説明する
と、本発明のエポキシ樹脂組成物は、上述したようにエ
ポキシ樹脂成分として下記一般式(1)で示されるビフ
ェニル型エポキシ樹脂を主成分とし、このエポキシ樹脂
と下記一般式(2)又は(2a)で示されるエポキシ樹
脂とを併用して含有することに特徴がある。
【0016】
【化7】 (但し、式中R1は水素原子、ハロゲン原子又は炭素数
1〜5のアルキル基、qは0〜5の整数である。)
【0017】
【化8】 (但し、式中R2は水素原子又は炭素数1〜5のアルキ
ル基、kは0〜3の整数、mは0〜3の整数、pは1又
は2である。)
【化22】 (但し、式中R2aは水素原子又は炭素数1〜5のアルキ
ル基、kは0〜3の整数、mは0〜3の整数、pは1又
は2である。)
【0018】ここで、一般式(1)で示されるビフェニ
ル型エポキシ樹脂として、具体的には下記化合物を挙げ
ることができる。
【0019】
【化9】
【0020】本発明においては、これらのビフェニル型
エポキシ樹脂の一種を単独で又は2種以上を併用して用
いることができるが、これらの中でも得られるエポキシ
樹脂組成物を低粘度にし、かつエポキシ樹脂組成物中の
全塩素量を500ppm以下と少なくする上で、上記式
(1a)で示される化合物が好ましい。
【0021】一方、かかるビフェニル型エポキシ樹脂と
併用する(b)成分のエポキシ樹脂として、具体的には
下記の化合物を挙げることができる。
【0022】
【化10】
【0023】
【化11】
【0024】
【化12】
【0025】本発明のエポキシ樹脂組成物は、上述した
ように(a)成分のビフェニル型エポキシ樹脂と(b)
成分のエポキシ樹脂とを併用するものであるが、この場
合(a)成分と(b)成分とは重量比で(a)成分/
(b)成分=6/4〜9.5/0.5、好ましくは7/
3〜9/1の割合で併用する必要がある。この範囲外で
は、ボイド発生の低減に効果がなかったり、あるいはビ
フェニル型エポキシ樹脂の特性である高流動性、低吸湿
性を損ってしまう。
【0026】本発明においては、上記(a)成分と
(b)成分のエポキシ樹脂以外のエポキシ樹脂を添加し
ても良い。このようなエポキシ樹脂として、代表的に
は、1分子中にエポキシ基を少なくとも2個以上有する
エポキシ樹脂、具体的には、ビスフェノ−ルA型エポキ
シ樹脂、フェノ−ルノボラック型エポキシ樹脂、アリル
フェノールノボラック型エポキシ樹脂、トリフェノ−ル
アルカン型エポキシ樹脂及びその重合体、ジシクロペン
タジエン型エポキシ樹脂、フェノ−ルアラルキル型エポ
キシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、脂環式
エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂、ハロゲン化エポ
キシ樹脂等が例示される。これらのエポキシ樹脂の配合
量は、上記(a)、(b)のエポキシ樹脂の合計100
部(重量部、以下同様)に対して0〜20部の割合とす
ることができる。
【0027】次に、硬化剤としてのフェノール樹脂は、
エポキシ樹脂の硬化剤として作用するものであり、公知
のものを使用することができる。このようなフェノール
樹脂として、例えばノボラック型フェノ−ル樹脂、レゾ
−ル型フェノ−ル樹脂、トリフェノ−ルアルカン型樹
脂、ナフタレン環含有フェノ−ル樹脂、ジシクロペンタ
ジエン型フェノール樹脂等を挙げることができる。な
お、アミン系硬化剤や酸無水物系硬化剤等を併用しても
よい。
【0028】これらのフェノール樹脂の中でもフェノー
ルアラルキル樹脂、ナフタレン環含有フェノール樹脂、
とりわけフェノールアラルキル樹脂が好ましく、これら
の一種を単独で又は併用することが望ましい。かかるフ
ェノールアラルキル樹脂は、下記一般式(3)で示され
るものである。
【0029】
【化13】 (但し、式中R3はフェニレン基、ジフェニル基もしく
はジフェニルエーテル基又はこれらの基の水素原子の一
部又は全部を炭素数1〜5のアルキル基で置換したも
の、R4は水素原子又は炭素数1〜4以下のアルキル
基、nは0〜5の整数である。)
【0030】このようなフェノールアラルキル樹脂とし
て、具体的には次の化合物を挙げることができる。
【0031】
【化14】
【0032】また、ナフタレン環含有フェノール樹脂と
して、具体的に次の化合物を挙げることができる。
【0033】
【化15】 (但し、式中R1、mは上記と同様の意味を示し、rは
1以上の整数、k、gは0又は1以上の整数を示す。)
【0034】フェノール樹脂の配合量は、エポキシ樹脂
とフェノール樹脂とをエポキシ樹脂中のエポキシ基の量
とフェノール樹脂中のフェノール性水酸基の量との比が
0.5〜2、特に0.8〜1.5の範囲にあるように配
合することが好ましく、配合比が上記範囲外になると、
未反応のエポキシ樹脂もしくはフェノール樹脂が残り、
十分な強度が得られなかったり、耐湿性が低下する場合
がある。
【0035】また、フェノールアラルキル樹脂の配合量
は、フェノール樹脂全体の20〜100%、特に50〜
100%を占める量とすることが好ましい。
【0036】無機質充填剤としては、通常エポキシ樹脂
組成物に配合されるものを使用することができる。具体
的には、溶融シリカ、結晶性シリカ等のシリカ類、アル
ミナ、窒化珪素、窒化アルミ、ボロンナイトライド、酸
化チタン、ガラス繊維等が挙げられ、中でも溶融シリカ
が好適である。
【0037】これら無機質充填剤の平均粒径や形状は特
に限定されないが、平均粒径が3〜15μmであるもの
が好ましく、また高充填化やチップ表面に対する応力を
小さくするため球状のものが好ましく使用される。な
お、無機質充填剤は樹脂とその表面の結合強度を強くす
るため、予めシランカップリング剤などで表面処理した
ものを使用することが好ましい。
【0038】上記無機質充填剤は1種類を単独で使用し
ても2種類以上を併用してもよく、その配合量は特に制
限されないが、エポキシ樹脂及びフェノール樹脂の合計
量100部に対して100〜1300部、特に200〜
900部の範囲とすることが好ましい。
【0039】更に、本発明組成物には、硬化触媒を配合
する。硬化触媒としては、例えばイミダゾ−ル化合物、
三級アミン化合物、リン系化合物等が挙げられるが、
1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7
とトリフェニルホスフィンとを重量比で0:1〜1:
1、好ましくは0.01:1〜0.5〜1の範囲で使用
する併用触媒とすることが好ましい。1,8−ジアザビ
シクロ(5.4.0)ウンデセン−7の比率が上記範囲
より高くなるとガラス転移温度が低くなる場合がある。
硬化触媒の配合量は特に制限されないが、エポキシ樹脂
及びフェノール樹脂の合計量100部に対して0.1〜
2部、特に0.4〜1.2部とすることが好ましい。
【0040】本発明の組成物には、更に必要に応じてそ
の他の各種添加剤を配合することができる。例えば熱可
塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、有機合成ゴム、シリ
コーン系等の低応力剤、カルナバワックス等のワックス
類、ステアリン酸等の脂肪酸及びその金属塩、カーボン
ブラック、コバルトブルー、ベンガラ等の顔料、酸化ア
ンチモン、ハロゲン化合物等の難燃化剤、グリシドキシ
プロピルトリメトキシシラン等のシランカップリング
剤、アルキルチタネート類等の表面処理剤、老化防止
剤、ハロゲントラップ剤等の添加剤を配合することがで
きる。特に本発明組成物には、添加剤としてシリコーン
変性のエポキシ樹脂やフェノール樹脂を加えると低応力
化を図ることができ、また熱可塑性樹脂、例えばスチレ
ン−ブタジエン−メタクリル酸メチル共重合体等の添加
により高接着性、耐衝撃性を得ることができる。
【0041】本発明のエポキシ樹脂組成物は、その製造
に際して上述した成分の所定量を均一に撹拌、混合し、
予め70〜95℃に加熱してあるニーダー、ロール、エ
クストルーダーなどにより混練、冷却し、粉砕するなど
の方法で得ることができる。ここで、成分の配合順序に
特に制限はないが、エポキシ樹脂とフェノール樹脂とを
予め溶融混合し、しかる後その他の成分を配合すること
が、硬化物の成形安定性、ボイド発生の低減の点から推
奨される。
【0042】このようにして得られる本発明のエポキシ
樹脂組成物はSOP、SOJ、TSOP、TQFPなど
の半導体装置の封止用に有効に使用でき、この場合、成
形は従来より採用されている成形法、例えばトランスフ
ァー成形、インジェクション成形、注型法などを採用し
て行うことができる。なお、本発明のエポキシ樹脂組成
物の成形温度は150〜180℃で30〜180秒、ポ
ストキュアーは150〜180℃で2〜16時間行うこ
とが望ましい。
【0043】
【発明の効果】本発明のエポキシ樹脂組成物は、流動性
が良好であると共に、成形時のボイド発生が少なく、か
つ低吸湿性で半田耐熱性の良好な硬化物を与えるもので
ある。
【0044】また、本発明の半導体装置は、上記エポキ
シ樹脂組成物の硬化物で封止したことにより、表面実装
時の熱衝撃に対して高い信頼性を有するものである。
【0045】
【実施例】以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体
的に示すが、本発明は下記の実施例に制限されるもので
はない。なお、以下の例において部はいずれも重量部を
示す。
【0046】[実施例、比較例]下記に示すエポキシ樹
脂及びフェノ−ル樹脂を表1に示す割合で使用し、硬化
触媒として1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウン
デセン−7を0.6部、トリフェニルホスフィン0.5
部、下記に示す溶融シリカ250部、溶融シリカ2
50部、溶融シリカ70部、三酸化アンチモン8部、
カ−ボンブラック1.5部、カルナバワックス1部及び
γーグリシドキシプロピルトリメトキシシラン3部を熱
2本ロ−ルで均一に溶融混合し、冷却、粉砕してエポキ
シ樹脂組成物を得た。
【0047】
【化16】
【0048】
【化17】 硬化触媒:1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウン
デセン−7とフェノールノボラック樹脂(TD213
1,大日本インキ社製)とを20/80(重量比)の割
合で使用し、これらを130℃で30分加熱溶融混合し
た後、50ミクロン以下に粉砕したもの。 溶融シリカ: 比表面積1.4m2/g、平均粒径15ミクロンの球
状シリカ 比表面積2.5m2/g、平均粒径10ミクロンの球
状シリカ 比表面積10m2/g、平均粒径10ミクロンの球状
シリカ
【0049】次に、これらの組成物につき、次の(イ)
〜(ト)の諸試験を行った。結果を表1に併記する。 (イ)スパイラルフロー EMMI規格に準じた金型を使用して180℃、70k
g/cm2の条件で測定した。 (ロ)曲げ強さ及び曲げ弾性率 JIS−K6911に準じて180℃、70kg/cm
2、成形時間2分の条件で10×4×100mmの曲げ
試験片を成形し、180℃で4時間ポストキュアーした
ものについて215℃で測定した。 (ハ)膨張係数、ガラス転移温度 直径4mm、長さ15mmの試験片を用いて、TMA法
により毎分5℃の速さで昇温したときの値を測定した。 (ニ)吸湿後の耐半田クラック性 2×4×0.4mmの大きさのシリコンチップを4×1
2×1.8mmの大きさのSOパッケージ用リードフレ
ーム(42アロイ)に接着し、これにエポキシ樹脂組成
物を成形条件180℃、70kg/cm2、成形時間2
分で成形し、180℃で4時間ポストキュアーした。
【0050】これを85℃/85%RHの雰囲気に16
8時間放置した後、250℃の半田浴に10秒間浸漬
し、パッケージクラック数/総数を測定した。 (ホ)耐湿性 4MDRAMチップを20ピンのSOJフレームに接着
し、これにエポキシ樹脂組成物を成形条件180℃、7
0kg/cm2,成形時間2分で成形し、180℃で4
時間ポストキュアーした。
【0051】これを121℃/100%RH雰囲気中に
24時間放置して吸湿させた後、260℃の半田浴に1
0秒間浸漬し、更に121℃/100%RH雰囲気中に
300時間放置したときのアルミニウム配線断線数/総
数を測定した。 (ヘ)吸水率 成形時間180℃、70kg/cm2、成形時間2分の
条件で成形し、180℃で4時間ポストキュアーした直
径50mm、厚さ2mmの円板を121℃/100%R
Hの雰囲気に24時間放置し、吸水率を測定した。 (ト)ボイド発生 7.5×7.5×0.4mmの大きさのシリコンチップ
を8×8×1.4mmの大きさのQFPパッケージ用リ
ードフレーム(42アロイ)に接着し、これにエポキシ
樹脂組成物を成形条件180℃、70kg/cm2、成
形時間2分で成形し、得られたパッケージ内部のボイド
について超音波探傷装置を用いて探査すると共に、パッ
ケージを切断した断面を観察した。
【0052】
【表1】
【0053】表1の結果より、本発明のエポキシ樹脂組
成物は、流動性が良好であると共に、良好な機械的特
性、高ガラス転移温度、低い膨張係数、低い吸水率を有
する上、ボイド発生が少ない硬化物を与え、このため本
発明のエポキシ樹脂組成物の硬化物で封止された半導体
装置は、高温の半田浴に浸漬しても不良の発生がほとん
どなく、表面実装時の熱衝撃に対して高い信頼性を有す
ることが認められる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01L 23/31 (72)発明者 塩原 利夫 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社 シリコーン電 子材料技術研究所内 (56)参考文献 特開 平7−153873(JP,A) 特開 平5−175364(JP,A) 特開 平5−36867(JP,A) 特開 平4−207057(JP,A) 特開 平4−164917(JP,A) 特開 平6−122751(JP,A) 特開 平5−144987(JP,A) 特開 平5−136296(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 59/20 - 59/32 C08G 59/62 C08L 63/00 - 63/04 H01L 23/29

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)(a)下記一般式(1)で示され
    るビフェニル型エポキシ樹脂と、 (b)下記一般式(2a)で示されるエポキシ樹脂と
    を、 重量比で(a)/(b)=6/4〜9.5/0.5の割
    合で含有するエポキシ樹脂、 【化1】 (但し、式中R1は水素原子、ハロゲン原子又は炭素数
    1〜5のアルキル基、qは0〜5の整数である。) 【化2】 (但し、式中R2aは水素原子又は炭素数1〜5のアルキ
    ル基、kは0〜3の整数、mは0〜3の整数、pは1又
    は2である。) (2)硬化剤としてのフェノール樹脂、 (3)無機充填剤、 (4)硬化促進剤を必須成分としたことを特徴とするエ
    ポキシ樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 (2)成分のフェノール樹脂が、フェノ
    ールアラルキル樹脂及び/又はナフタレン環含有フェノ
    ール樹脂である請求項1記載のエポキシ樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 フェノールアラルキル樹脂として、下記
    一般式(3) 【化3】 (但し、式中R3はフェニレン基、ジフェニル基もしく
    はジフェニルエーテル基又はこれらの基の水素原子の一
    部又は全部を炭素数1〜5のアルキル基で置換したも
    の、R4は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基、n
    は0〜5の整数である。)で示されるフェノールアラル
    キル樹脂を用いる請求項2記載のエポキシ樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 (1)成分のエポキシ樹脂中のエポキシ
    基の量と(2)成分のフェノール樹脂中のフェノール性
    水酸基の量との比が0.5〜2の範囲であり、(3)成
    分の無機充填剤の配合量がエポキシ樹脂とフェノール樹
    脂との合計量100重量部に対して100〜1,300
    重量部であり、(4)成分の硬化触媒の配合量がエポキ
    シ樹脂とフェノール樹脂との合計量100重量部に対し
    て0.1〜2重量部である請求項1,2又は3記載のエ
    ポキシ樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 (1)(a)下記一般式(1)で示され
    るビフェニル型エポキシ樹脂と、 (b)下記一般式(2)で示されるエポキシ樹脂とを、 重量比で(a)/(b)=6/4〜9.5/0.5の割
    合で含有するエポキシ樹脂、 【化18】 (但し、式中R1は水素原子、ハロゲン原子又は炭素数
    1〜5のアルキル基、qは0〜5の整数である。) 【化19】 (但し、式中R2は水素原子、ハロゲン原子又は炭素数
    1〜5のアルキル基、kは0〜3の整数、mは0〜3の
    整数、pは1又は2である。) (2)硬化剤として、下記一般式(3)で示されるフェ
    ノールアラルキル樹脂、 【化20】 (但し、式中R3はフェニレン基、ジフェニル基もしく
    はジフェニルエーテル基又はこれらの基の水素原子の一
    部又は全部を炭素数1〜5のアルキル基で置換したも
    の、R4は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基、n
    は0〜5の整数である。) (3)無機充填剤、 (4)硬化促進剤 を必須成分としたことを特徴とするエポキシ樹脂組成
    物。
  6. 【請求項6】 (1)成分のエポキシ樹脂中のエポキシ
    基の量と(2)成分のフェノール樹脂中のフェノール性
    水酸基の量との比が0.5〜2の範囲であり、(3)成
    分の無機充填剤の配合量がエポキシ樹脂とフェノール樹
    脂との合計量100重量部に対して100〜1,300
    重量部であり、(4)成分の硬化触媒の配合量がエポキ
    シ樹脂とフェノール樹脂との合計量100重量部に対し
    て0.1〜2重量部である請求項5記載のエポキシ樹脂
    組成物。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれか1項記載のエ
    ポキシ樹脂組成物の硬化物で封止された半導体装置。
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