JP2874455B2 - 燃焼式暖房機の温風吹出口用ルーバとその製造方法 - Google Patents
燃焼式暖房機の温風吹出口用ルーバとその製造方法Info
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Description
いは業務用の燃焼式暖房機に用いられる温風吹出口用ル
ーバとその製造方法に関するものである。
口に用いられているルーバは図5、6に示すように琺瑯
1で被覆されている。もしくは、図7、8に示すように
耐熱性の高いシリコーン変性樹脂系塗料2で被覆されて
いる。
来のまず琺瑯1で被覆したルーバ3は、この琺瑯1の寸
法精度が悪いため、例えばルーバ3の両側部に軸4を設
けてルーバ3を回動自在にしたようなものにあっては、
軸4を別途必要とする2部品構成となりコストアップを
招いてしまう。また、ルーバ3の表面に汚れが付き易
く、しかも絨毯や衣服等から出るナイロン繊維やポリエ
ステル繊維等が表面に溶着した場合には落としにくいと
いう課題があった。また、強い衝撃を受けると琺瑯1が
剥離するし、熱容量が大きくなるためさわると火傷をし
やすいという課題もあった。
したルーバ5は、燃焼式暖房機特有の温風中のSO2が
ルーバ表面で結露してできたH2SO4(硫酸)に侵され
て表面が変色したり、ピンホール状に腐食したり、密着
性が悪くなってしまうという課題があった。
性を維持しつつ、汚れの付着しにくさと拭き取り性を向
上し、密着性を上げて衝撃に対しても強いルーバを提供
するとともに、ルーバの開閉の動作不良や擦れ音を少な
くすることを目的としたものである。
するために、溶融亜鉛メッキ鋼の合金化処理鋼板または
溶融アルミニウムメッキ鋼板を用い、両側部に軸受け穴
を設けたルーバ生地と、このルーバ生地をアルカリ脱脂
して、四フッ化エチレン樹脂とポリエーテルサルホン等
を主成分としアルミニウムの短冊状粉末を混入させた有
機溶剤系フッ素樹脂系塗料で軸受け穴を含むルーバ生地
の全面を被覆したものである。 さらに、溶融亜鉛メッキ
鋼の合金化処理鋼板または溶融アルミニウムメッキ鋼板
を用い、両側部に軸け穴を設けたルーバ生地をアルカリ
脱脂した後、塗料の吸湿を防止するために生地の温度が
40℃以上になるように予備加熱を行ない、さらにその
後有機溶剤系フッ素樹脂系塗料を塗布し、次に60〜1
50℃で20分間以上の1次焼成を行った後、360〜
420℃で10分間以上の2次焼成をして製造するよう
にしてある。
たルーバは、耐酸性が高く、かつ表面に汚れが付着し難
く、ナイロン繊維やポリエステル繊維が溶着した時でも
容易に拭き取ることが可能であり、汚れの付着しにくさ
と拭き取り性が向上する。また衝撃に対しても強いもの
となる。一方、ルーバの生地に溶融亜鉛メッキ鋼の合金
化処理鋼板または溶融アルミニウムメッキ鋼板を用い
て、前処理工程にアルカリ脱脂を行うことにより、生地
表面の亜鉛もしくはアルミニウムが、アルカリにより侵
されて表面に凹凸ができてエッチング効果が現れ、フッ
素樹脂系塗料を被覆した場合に密着性が向上する。ま
た、アルカリ脱脂後生地を予備加熱することにより、塗
装時にフッ素樹脂系塗料やこの塗料に用いた有機溶剤が
吸湿することを防止し、更に塗装後60℃〜150℃で
20分間以上1次焼成を行うことにより2次焼成時に表
面に湧き不良が発生することを防ぎ、360〜420℃
で10分間以上2次焼成することにより、塗料中のフッ
素樹脂分がまんべんなく分散し、密着力の強い、外観上
ムラの無い美しい塗膜を与えることができるとともに、
ルーバ生地に軸受け穴を設けることができ、かつ軸との
動作もスムーズにすることができる。
説明すると、図1、2において、6はルーバの生地で、
溶融亜鉛メッキ鋼の合金化処理鋼板または溶融アルミニ
ウムメッキ鋼板からなる。このルーバ生地6は側面に軸
受け穴7を有し、その表面はフッ素樹脂系塗料8で被覆
してある。この実施例では四フッ化エチレン樹脂とポリ
エーテルサルホンを主成分とするフッ素樹脂系塗料が用
いてある。
の生地6をまずアルカリ脱脂し、その後、遠赤外線加熱
炉で約55℃に維持した状態で、四フッ化エチレン樹脂
とポリエーテルサルホンを主成分とするフッ素樹脂系塗
料8を塗装する。そして80℃で30分間の1次焼成を
行い、その後引き続いて380℃で13分間の2次焼成
を行なって製造される。ここで、広い温度分布を持つ焼
成炉であれば、1次焼成と2次焼成をひとつの焼成炉で
行うことも可能である。なお、上記フッ素樹脂系塗料8
の膜厚は4〜40μmの範囲になるようにするのが好ま
しい。
使用例を示し、ルーバ9は温風吹出口10から吹き出す
温風の向きを上下方向に変えられるよう両側部の軸受け
穴に軸を通して回動自在に設けてある。
について説明する。まず、溶融アルミニウムメッキ鋼板
をアルカリ脱脂することにより、生地の表面のアルミニ
ウム層がアルカリによって腐食されて凹凸ができ、エッ
チング効果によりフッ素樹脂系塗料との密着性が向上す
る。さらに、遠赤外線加熱炉で生地を40℃以上に予備
加熱するので、塗料中に含有しているポリエーテルサル
ホンを溶かすための有機溶媒が、塗装の時に吸湿し外観
不良や密着不良を引き起こすことを防止できる。
4〜40μmの範囲としてある。これは、膜厚が3μm
以下であると透けてしまい、40μm以上であると1次
もしくは2次焼成時に泡状の湧き不良が発生して外観不
良を引き起こすからである。一方、塗装後80℃で30
分間の1次焼成を行うことにより、フッ素樹脂系塗料8
中の有機溶媒分を揮発させることができ、2次焼成時に
湧き不良が発生することを防ぐ。この時、1次焼成が6
0℃もしくは20分間以下であれば、有機溶媒分が充分
揮発せずに残り2次焼成時に湧き不良が発生する。逆に
150℃以上であれば、有機溶媒分が急激に揮発してし
まい1次焼成の段階で湧き不良が発生する。
うが、これは、フッ素樹脂系塗料8中のフッ素樹脂分を
充分分散させるためであり、360℃もしくは10分間
以下の2次焼成であれば、密着性や拭き取り性といった
基本性能に問題がでてくるし、420℃以上の2次焼成
であれば塗料が変色するという問題がでてくる。
覆したルーバは、密着性が強く、ほこりが付着しにく
く、ナイロン繊維やポリエステル繊維等のほこりが表面
に溶着した場合も、容易に拭き取ることができる。ま
た、ルーバ2の開閉時、側面の軸受け穴7もフッ素樹脂
系塗料8で被覆されているため温風吹出口の軸との接触
部分の摩擦が低減でき、開閉にともなう動作不良や擦れ
音を少なくすることができる。
被覆した風向変更ルーバとフッ素樹脂系塗料で被覆した
ルーバの性能比較を(表1)に示す。
シリコーン変性樹脂系塗料被覆のルーバは、石油ファン
ヒータが着火不良を起こした場合、灯油の蒸気がルーバ
に付着して汚れるが、フッ素樹脂系塗料で被覆したルー
バは灯油をはじくために汚れが付着しにくい。また、絨
毯からのナイロン繊維やポリエステル繊維がルーバに溶
着した場合、フッ素樹脂系塗料で被覆したルーバは雑巾
等の布によって容易に拭き取ることができる。そして、
フッ素樹脂系塗料は、酸に対しても強いため、温風中の
SO2(二酸化硫黄)がルーバ表面で結露し酸化して生
じるH2SO4(硫酸)になった時、シリコーン変性樹脂
系塗料では侵されて変色してしまうが、本発明品はほと
んど変色しない。
で到るような傷が付き難い。艶消しのデザインを考えた
場合にも、シリコーン変性樹脂系塗料は艶消しが難し
く、琺瑯は艶消しを行うと著しく耐汚染性が低下してし
まうが、フッ素樹脂系塗料は耐汚染性が良好で艶消しで
あるものが可能である。艶消しにすることにより、ルー
バによる電灯などの反射がなく、見た目に気にならな
い。そして、琺瑯被覆であると、ルーバ生地に軸受け穴
が設けられないためにルーバ以外に軸部が必要となる
が、フッ素樹脂系塗料で被覆した場合は、ルーバ生地に
軸受け穴が設けられ、また軸の動作もスムーズになると
いう利点がある。更に琺瑯は0.6mm以上の生地板厚
が必要であるが、フッ素樹脂系塗料で被覆する場合は
O.5mm以下の板厚が可能となり軽量化が図れる。そ
のため、ルーバを回動させる例えばステッピングモータ
等にかかる負担が少なくなり耐久性も向上する。
脂系塗料と有機溶剤系のフッ素樹脂系塗料の比較を示
す。
脂系塗料の効果を比較したもので、ホットプレートや鍋
等に使用されている一般の水系のフッ素樹脂系塗料は、
生地にブラスト処理を施し、2コート以上行う必要があ
るが、溶剤系のフッ素樹脂系塗料は、生地をアルカリ脱
脂して1コートだけで充分な密着力が得られるので塗装
作業が簡単である。また、溶剤系のフッ素樹脂系塗料
は、ブラスト処理が不用なために、板厚が1mm以下の
薄物でも十分加工でき経済的であり、軽量化が図れ、ル
ーバを回動させるステッピングモータ等の負担が少なく
なり耐久性も向上する。更に、板厚を薄くできるのでさ
め易く火傷をしにくくなる。また、外観不良物の修正
も、一般の水系のフッ素樹脂系塗料のようにブラストで
剥してから再度塗装するという手間がかかるものではな
く、不良箇所だけ600番以上のペーパーをかけた後、
再塗装を行うだけでよい。したがって、フッ素樹脂系塗
料は水系のものより本実施例で示した溶剤系の方が格別
に高い効果がある。
瑯に比べると低いため比較的傷つきやすい。図3はこの
課題を解決したもので、上記フッ素樹脂系塗料8に極小
さなアルミニウムの短冊状粉末11を混入させてあり、
このアルミニウム粉末混入フッ素樹脂系塗料8でルーバ
生地を被覆してある。
料8で被覆したものは、その表面に散在するアルミニウ
ム粉末11が硬度を向上させるので、比較的傷のつきに
くいものとなる。
フッ素樹脂系塗料で被覆を行えば、拭き取り性と耐汚染
性が優れており、開閉もスムーズであり、デザイン性に
富んだルーバができる。
冊状粉末を混入させた有機溶剤系フッ素樹脂塗装のルー
バは、密着力が強く、外観不良も少なく、また、汚れが
付着し難く、拭き取り性にも優れ、耐久性も強いという
効果がある。
法精度のよいフッ素樹脂系塗料で被覆されているため
に、すべり性が良く、開閉時の動作不良や擦れ音が少な
くなるという利点もある。
口用ルーバの平面図
口用ルーバの平面図
Claims (2)
- 【請求項1】溶融亜鉛メッキ鋼の合金化処理鋼板または
溶融アルミニウムメッキ鋼板を用い、両側部に軸受け穴
を設けたルーバ生地と、このルーバ生地をアルカリ脱脂
して、四フッ化エチレン樹脂とポリエーテルサルホン等
を主成分としアルミニウムの短冊状粉末を混入させた有
機溶剤系フッ素樹脂系塗料で軸受け穴を含むルーバ生地
の全面を被覆した燃焼式暖房機の温風吹出口用ルーバ。 - 【請求項2】溶融亜鉛メッキ鋼の合金化処理鋼板または
溶融アルミニウムメッキ鋼板を用い、両側部に軸け穴を
設けたルーバ生地をアルカリ脱脂した後、塗料の吸湿を
防止するために生地の温度が40℃以上になるように予
備加熱を行ない、さらにその後有機溶剤系フッ素樹脂系
塗料を塗布し、次に60〜150℃で20分間以上の1
次焼成を行った後、360〜420℃で10分間以上の
2次焼成をする燃焼式暖房機の温風吹出口用ルーバの製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4145272A JP2874455B2 (ja) | 1992-06-05 | 1992-06-05 | 燃焼式暖房機の温風吹出口用ルーバとその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4145272A JP2874455B2 (ja) | 1992-06-05 | 1992-06-05 | 燃焼式暖房機の温風吹出口用ルーバとその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05340610A JPH05340610A (ja) | 1993-12-21 |
JP2874455B2 true JP2874455B2 (ja) | 1999-03-24 |
Family
ID=15381303
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4145272A Expired - Lifetime JP2874455B2 (ja) | 1992-06-05 | 1992-06-05 | 燃焼式暖房機の温風吹出口用ルーバとその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2874455B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5231895B2 (ja) * | 2008-08-19 | 2013-07-10 | 倉敷化工株式会社 | 空調装置用防振架台 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS611051U (ja) * | 1984-06-09 | 1986-01-07 | リンナイ株式会社 | 床置型温風暖房機 |
JPS6214973A (ja) * | 1985-07-11 | 1987-01-23 | Nippon Valqua Ind Ltd | 金属表面へのフツ素樹脂層の形成方法 |
JPH01239339A (ja) * | 1988-03-17 | 1989-09-25 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 温風暖房器 |
-
1992
- 1992-06-05 JP JP4145272A patent/JP2874455B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05340610A (ja) | 1993-12-21 |
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