JP2873938B2 - 鞍乗型車両の吸気装置 - Google Patents

鞍乗型車両の吸気装置

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JP2873938B2
JP2873938B2 JP8170537A JP17053796A JP2873938B2 JP 2873938 B2 JP2873938 B2 JP 2873938B2 JP 8170537 A JP8170537 A JP 8170537A JP 17053796 A JP17053796 A JP 17053796A JP 2873938 B2 JP2873938 B2 JP 2873938B2
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  • Pipe Accessories (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動4輪車等の鞍乗
型車両の吸気装置に関する。
【0002】
【従来の技術】鞍乗型車両は、一般に、フレーム(車体
フレーム)の前部左右に懸架装置(ストラット等)を介
して前輪(操向輪)を装着するとともに、フレームの中
央部に設けたピボット軸に揺動可能に軸支され且つ荷重
担持用のクッションユニットで懸架されたスイングアー
ムに左右の後輪(駆動輪)を装着し、フレーム前部に軸
支されたステアリングシャフトをハンドルで回動させて
前2輪を操向し、フレームの中央部に搭載したエンジン
で後輪を駆動することにより走行するように構成されて
いる。
【0003】前記フレームの上部には前から燃料タン
ク、シート及びキャリヤなどが装着され、運転者はシー
トに跨がって前記ハンドルを握るとともにフレーム下部
の左右に取り付けられたステップに足を載せて搭乗す
る。また、前記フレームには、車体内部を覆ったり、前
後の車輪を覆ったりするためのカバー類も取り付けられ
る。この種の鞍乗型車両を開示する文献には、例えば特
開平1−223089号公報がある。
【0004】前記カバー類には、前輪部分を覆うフロン
トフェンダー、燃料タンクを覆うタンクカバー、後輪部
分を覆うリヤフェンダー、フレームの左右側面部分を覆
うサイドカバーなどがある。これらのカバー類は、生産
性や組立性を考慮して、隣接するカバーを適宜一体化し
たり、あるいは逆に細分化したりすることが行われてい
る。
【0005】一方、上記鞍乗型車両のフレームは、通常
パイプ等の溶接組立体で形成され、一般に、左右のメイ
ンアッパーメンバーと、左右のメインロアーメンバー
と、左側及び右側それぞれでメインアッパーメンバーと
メインロアーメンバーを前後方向所定間隔の複数位置で
連結する複数のサイドメンバーと、左右のメインアッパ
ーメンバー及び左右のメインロアーメンバーを前後方向
の複数位置で連結する複数のクロスメンバーと、左右の
メインアッパーメンバーから後方へ延びる左右のシート
レールと、後部のサイドメンバーの途中から前記シート
レールの途中に向けて斜めに延びる左右のリヤメンバー
とで構成されている。
【0006】上記鞍乗型車両には、車体中央部(前記フ
レームの中央部)に搭載したエンジンに対しエアクリー
ナー及び気化器を通して外気を供給する型式のものがあ
る。そして、鞍乗型車両は、不整地走行に使用されるこ
とから、自動車などに比べ車体の下半部が走行時に砂塵
や泥水に曝されることが多く、そのための種々の対策が
施されている。
【0007】その一つとして、鞍乗型車両の吸気装置に
おいては、吸気に砂塵や泥水が混じることを防止する観
点から、エアクリーナーから車体上部へ延びる比較的長
い吸気ダクトを設け、該吸気ダクトの空気取り入れ口を
空気が清浄な車体上部近傍に配置することが行われてい
る。このような吸気装置の従来例を示す文献には、例え
ば実公平2−13739号公報、実公平5−3429号
公報、特公平6−76073号公報などがある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、比較的
長い吸気ダクトを用いる吸気装置にあっては、該吸気ダ
クトの断面変化が無いか少ない場合、あるいは断面形状
が単純な円形の場合、吸気ダクト内の空気流に一定の脈
動が発生し、この脈動が粗密波であることから、或るエ
ンジン回転数領域で気化器における燃料噴出量が不安定
になり、空燃比が安定しなくなることがある。例えば、
低速領域で過濃になって排気中のCO濃度が急増するこ
とがある。
【0009】本発明はこのような従来技術に鑑みてなさ
れたものであり、本発明の目的は、車体上部から空気を
取り入れるために比較的長い吸気ダクトを用いる場合で
も、該吸気ダクト内の脈動を消失させることにより気化
器の燃料噴出量を全回転領域で安定化させることがで
き、それによって、回転速度にかかわらず適正空燃比を
常に維持することができる鞍乗型車両の吸気装置を提供
することである。
【0010】本発明の更なる目的は、比較的長い吸気ダ
クト内の脈動を消失させて気化器の燃料噴出量を全回転
領域で安定化させ得る吸気装置を構成するに際し、フラ
ンジ付きの吸気ダクトを容易に高い精度でしかも安価に
製作することができ、また、前記フランジを容易に所望
の形状にすることができ、さらに、ブロー成形品の吸気
ダクトを強度及び剛性にすぐれたものにすることができ
る鞍乗型車両の吸気装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、上記
目的を達成するため、車体中央部に搭載したエンジンに
対しエアクリーナー及び気化器を通して外気を供給する
鞍乗型車両の吸気装置において、エアクリーナーへ車体
上部近傍の空気を導入すべくエアクリーナーから車体上
部へ延びる比較的長い吸気ダクトを有し、該吸気ダクト
は長手方向中間部で分割された上流側部分と下流側部分
を接続することにより形成され、前記上流側部分及び前
記下流側部分の少なくとも一方は分割側の端部にブロー
成形により内方へ張り出す板状のフランジが形成された
プラスチック成形品であることを特徴とする。
【0012】請求項2の発明は、上記請求項1の構成に
加えて、前記上流側部分と前記下流側部分に分割する位
置は前記吸気ダクトの中間部のエアクリーナー寄りの位
置である構成とすることにより、さらに、吸気効率を向
上させるために吸気の慣性を有効に利用することができ
る鞍乗型車両の吸気装置を提供するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1は本発明を適用した吸気装置
を有する鞍乗型車両の一実施例の左側面図であり、図2
は図1の鞍乗型車両の平面図である。図1及び図2にお
いて、パイプ溶接構造体から成るフレーム(車体フレー
ム)10の中央部にエンジン11が搭載され、該フレー
ム10の前部両側には左右の前輪(操向輪)12、12
が懸架され、フレーム10の後部には左右の後輪(通常
では駆動輪)13、13が懸架されている。
【0014】フレーム10の前部にはほぼ上下方向に延
びるステアリングシャフト14が軸支され、該ステアリ
ングシャフト14の上端にはバーハンドル15が固定さ
れており、該ステアリングシャフト14の下部には左右
の前輪12、12へ至るタイロッド(不図示)が連結さ
れている。また、左右の前輪12、12はそれぞれ独立
してフレーム10の前部両側に懸架されている。
【0015】左右の後輪13、13は、スイングアーム
16及び荷重担持用クッションユニット17により懸架
され、図示の例ではエンジン11によりドライブシャフ
ト又はドライブチェーン等の伝動機構(不図示)を介し
て駆動される。この伝動機構は左右の後輪13、13を
駆動する差動ギア(不図示)に連結されている。
【0016】フレーム10の上部には、前からフロント
キャリヤー18、燃料タンク19、シート20及びリヤ
キャリヤー21が取り付けられ、フレーム10の下部両
側にはフートボード(ステップ)22が取り付けられて
いる。また、前記フレーム10には、フロントフェンダ
ー23、タンクカバー24、リヤフェンダー25及びサ
イドカバー26など、プラスチック等の成形品から成る
カバー類が着脱可能に取り付けられている。運転者は、
シート20に跨がり、フートボード22上に足を載せ、
バーハンドル15(具体的にはそのグリップ部)を握っ
て運転する。
【0017】図1及び図2において、車体中央部に搭載
した前記エンジン11の吸気口には気化器27が接続さ
れ、該気化器27には吸気ダクト(下流吸気ダクト)2
8を介してエアクリーナー29が接続されている。さら
に、前記エアクリーナー29の入口には車体上部へ延び
る長い吸気ダクト(上流吸気ダクト)30が接続されて
いる。この上流吸気ダクト30の先端開口31は空気取
り入れ口を成すものであり、本実施例では、空気取り入
れ口31をラッパ状(図5及び図6参照)にすることに
より空気吸入効率の向上が図られている。
【0018】前記空気取り入れ口31は、車体上部の内
部の空気が比較的清浄な領域に配置されるものであり、
図示の例では車体前部上部位置である前記燃料タンク1
9の前側であってフロントフェンダー23に覆われた位
置に配置されている。こうして、車体中央部に搭載した
エンジンに対しエアクリーナー及び気化器を通して外気
を供給する鞍乗型車両の吸気装置であって、車体上部近
傍の清浄な空気を吸入すべくエアクリーナー29から車
体上部へ延びる比較的長い吸気ダクト30を有する吸気
装置が構成されている。
【0019】そこで、本発明による鞍乗型車両の吸気装
置においては、エアクリーナー29へ空気(外気)を導
入するための吸気ダクト(前記上流吸気ダクト)30の
中間部であって該エアクリーナー29寄りの位置Aに、
吸気通路内周面から吸気通路内部へ向けて張り出した板
状のフランジが設けられている。
【0020】図3は前記上流吸気ダクト30の前記フラ
ンジが設けられる位置Aの近傍の縦断面図であり、図4
は図3の部分の分解斜視図である。図1〜図4におい
て、上流吸気ダクト30はその中間部であってエアクリ
ーナー29寄りの位置Aで上流側部分30Aと下流側部
分30Bに分割されており、この分割部に前記フランジ
32、すなわち吸気通路内周面から吸気通路内部へ向け
て張り出した板状のフランジ32が設けられている。図
5及び図6は前記上流側部分30Aの車両装着状態での
側面図及び平面図である。
【0021】図3〜図6において、吸気ダクト30は、
上流側部分30Aの接続側端面に吸気通路中心に向かう
折り曲げ部を成形することにより前記フランジ32が一
体に形成され、このフランジ32を有する上流側部分3
0Aの端部を下流側部分30Bの端部に嵌合接続する構
造を有している。この上流側部分30Aと下流側部分3
0Bとの接続部は、図3及び図4に示すように、互いに
嵌合した後で板金クランプ33により両者を締め付けて
接続されている。また、吸気ダクト30の上流側部分3
0Aの途中の位置には、図5及び図6に示すように、ゴ
ム製のカラス口(ワンウエイバルブ)のような栓部材3
4等でキャッピングされたドレーン35が設けられてい
る。
【0022】図3及び図4において、前記接続部の前後
における上流側部分30Aの吸気通路断面積S及び下
流側部分30Bの吸気通路断面積Sは通常同程度に選
定され、前記フランジ32の内径部の断面積sは上流側
部分30A及び下流側部分30Bの内径面で形成される
前後の吸気通路断面積(前記S及びS)の約40〜
約70%程度の範囲に選定される。また、このフランジ
32の折り曲げ角度すなわち吸気通路内周面(吸気通路
軸方向とも同じ)に対するフランジ32の折り曲げ角度
αは約65度〜約115度の範囲(約90度±25度の
範囲)に選定される。
【0023】以上説明したように車体上部近傍の空気を
吸入すべくエアクリーナー29から車体上部へ延びる比
較的長い吸気ダクト30であって、その中間部のエアク
リーナー29寄りの位置に吸気通路内周面から吸気通路
内部へ向けて張り出した板状のフランジ32を有する吸
気ダクト30は、これをプラスチック成形品で製造する
場合は、プラスチック製の吸気ダクト30を前記フラン
ジ32の位置A(又はその近傍の位置)で分割し、片方
の吸気ダクト部分(上記実施例では吸気ダクト30の上
流側部分30A)にブロー成形により前記フランジ32
を一体に形成する方法が採られる。
【0024】このような吸気ダクト30の製造方法を採
用することにより、ダクト中間部に吸気通路内周面から
吸気通路内へ向けて張り出した板状のフランジ32を所
望の形状に容易にしかも精確に成形することが可能にな
る。
【0025】以上説明した実施例によれば、車体中央部
に搭載したエンジン11に対しエアクリーナー29及び
気化器27を通して外気を供給する鞍乗型車両の吸気装
置において、エアクリーナー29へ車体上部近傍の空気
を導入すべくエアクリーナー29から車体上部へ延びる
比較的長い吸気ダクト30を有し、該吸気ダクト30は
長手方向中間部で分割された上流側部分30Aと下流側
部分30Bを接続することにより形成され、前記上流側
部分30A及び前記下流側部分30Bの少なくとも一方
は分割側の端部にブロー成形により内方へ張り出す板状
のフランジ32が形成されたプラスチック成形品である
構成としたので、比較的長い吸気ダクト30内の脈動を
消失させて気化器27の燃料噴出量を全回転領域で安定
化させ得る吸気装置を構成するに際し、吸気ダクト30
がブロー成形に適した短いダクトになることから、容易
に精度の高いブロー成形を行うことができ、ブロー成形
で必然的に形成される端部の壁を利用してフランジ32
を形成できることから、フランジ付きの吸気ダクト30
を容易に安価に製作することができ、また、前記端部の
成形型により前記フランジ32を容易に所望の形状にす
ることができ、さらに、前記フランジ32を形成した部
分で接続することから、安価なブロー成形品であっても
強度及び剛性の高い安定した接続部を得ることができる
鞍乗型車両の吸気装置が得られる。
【0026】さらに、前記上流側部分30Aと前記下流
側部分30Bに分割する位置は前記吸気ダクト30の中
間部のエアクリーナー29寄りの位置である構成とした
ので、前記吸気ダクト30の上流側部分を長く取れるこ
とから、吸気効率を向上させるために吸気の慣性を有効
に利用することができるという効果が得られる。
【0027】また、吸気への塵埃混入を防止するために
長い吸気ダクトを使用するとともに該吸気ダクトとして
円形断面等の単純な断面の一様なダクトを使用する場合
でも、前記フランジ32による空気流に対する攪乱効果
によって吸気の脈動を消失させることができ、それによ
って気化器27の燃料噴出量を全回転領域で安定化させ
ることができる。すなわち、吸気ダクト30の中間部の
エアクリーナー29寄りの位置にフランジ(絞り)32
を設けるので、ダクトの中間部に絞りを入れることによ
り実質的に管長を短くしたのと同じ効果が得られ、管長
の影響が少なくなり、エンジン回転数(車速)による空
燃比(CO濃度)への影響が少なくなり、回転数に対す
る空燃比のフラット化を図ることができる。また、エア
クリーナー29と絞り32との距離を短くするので、特
に低周波側の脈動防止に効果があり、低速での脈動が抑
えられる。
【0028】また、管30の途中に絞り32を設けるの
で、絞り比が小さく流量係数の低下が少なく出力の低下
が少ない。その理由は、入口部に設ける場合は無限大の
広さから絞ることになり、出口のエアクリーナー29側
に設ける場合はクリーナーケースの面積まで膨張するこ
とになるためである。さらに、入口31にラッパ状の吸
入部を設けるので、吸入効率の向上を図ることができ
る。また、絞り部32より上流側の長さによる吸気の慣
性を利用することができ、出力的に有利である。さら
に、絞り部(フランジ)32を板状にしたので、脈動を
遮る効果が大きく、中間部に入れた絞り32の効果が顕
著に得られる。したがって、前記実施例によれば、気化
器27で作成される混合気の空燃比を常に所望の値に安
定して維持することが可能となるため、要求される排気
のCO濃度を得るための気化器の調整を容易に行うこと
が可能になる。なお、前記実施例ではフランジ32を上
流側部分30Aの端面に設けたが、下流側部分30Bの
端面にフランジを設ける構成にしてもよい。
【0029】図7は前記フランジ32を設けたことによ
る排気CO濃度の車速特性の測定結果を従来例と対比し
て示すグラフである。図7中で、曲線aは吸気ダクト3
0自体を設けない従来例の場合を、曲線bはフランジを
設けない吸気ダクトを使用する従来例の場合を、曲線c
は内径47mmの吸気ダクトに内径32mmのフランジ
32を設けた本発明の実施例の場合を、曲線dは内径4
7mmの吸気ダクトに内径30mmのフランジ32を設
けた本発明の実施例の場合を、それぞれ示す。
【0030】図7のグラフから、長い吸気ダクトを用い
る鞍乗型車両の吸気装置において、吸気ダクトの途中に
フランジを設けない従来例(曲線b)の場合には、車速
20km/h付近、30km/h付近、50km/h付
近などで排気CO濃度が上下に大きく変動しており、空
燃比が非常に不安定であるのに対し、本発明の実施例
(曲線c、曲線d)の場合には、上記従来例(曲線b)
と比べ、全車速領域で排気CO濃度の変動が少なく、空
燃比が非常に安定していることが分かる。つまり、本発
明を実施することにより、吸気ダクト30内の吸気脈動
を消失させて空燃比を全車速領域で安定化させ得ること
が分かる。
【0031】
【発明の効果】以上の説明から明らかなごとく、請求項
1の発明によれば、車体中央部に搭載したエンジンに対
しエアクリーナー及び気化器を通して外気を供給する鞍
乗型車両の吸気装置において、エアクリーナーへ車体上
部近傍の空気を導入すべくエアクリーナーから車体上部
へ延びる比較的長い吸気ダクトを有し、該吸気ダクトは
長手方向中間部で分割された上流側部分と下流側部分を
接続することにより形成され、前記上流側部分及び前記
下流側部分の少なくとも一方は分割側の端部にブロー成
形により内方へ張り出す板状のフランジが形成されたプ
ラスチック成形品である構成としたので、比較的長い吸
気ダクト内の脈動を消失させて気化器の燃料噴出量を全
回転領域で安定化させ得る吸気装置を構成するに際し、
吸気ダクトがブロー成形に適した短いダクトになること
から、容易に精度の高いブロー成形を行うことができ、
ブロー成形で必然的に形成される端部の壁を利用してフ
ランジを形成できることから、フランジ付きの吸気ダク
トを容易に安価に製作することができ、また、前記端部
の成形型により前記フランジを容易に所望の形状にする
ことができ、さらに、前記フランジを形成した部分で接
続することから、安価なブロー成形品であっても強度及
び剛性の高い安定した接続部を得ることができる鞍乗型
車両の吸気装置が提供される。
【0032】請求項2の発明によれば、請求項1の構成
に加えて、前記上流側部分と前記下流側部分に分割する
位置は前記吸気ダクトの中間部のエアクリーナー寄りの
位置である構成としたので、請求項1の効果に加え、前
記吸気ダクトの上流側部分を長く取れることから、吸気
効率を向上させるために吸気の慣性を有効に利用するこ
とができるという効果が得られる。また、エアクリーナ
ーと絞り(フランジ)との距離を短くするので、低速側
の脈動防止にも効果があり、低速での脈動が抑えられ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した吸気装置を備えた鞍乗型車両
の一実施例の左側面図である。
【図2】図1の鞍乗型車両の平面図である。
【図3】吸気ダクトのフランジが設けられる部分の縦断
面図である。
【図4】図3の部分の分解斜視図である。
【図5】図3の吸気ダクトの上流側部分の車両装着状態
での側面図である。
【図6】図3の吸気ダクトの上流側部分の車両装着状態
での平面図である。
【図7】本発明によるフランジを設けたことによる排気
CO濃度の車速特性の測定結果を従来例と対比して示す
グラフである。
【符号の説明】
10 車体フレーム 11 エンジン 12 前輪 13 後輪 15 バーハンドル 19 燃料タンク 20 シート 23 フロントフェンダー 24 タンクカバー 25 リヤフェンダー 26 サイドカバー 27 気化器 28 下流吸気ダクト 29 エアクリーナー 30 上流吸気ダクト 30A 吸気ダクトの上流側部分 30B 吸気ダクトの下流側部分 31 空気取り入れ口 32 フランジ 33 板金クランプ 34 栓部材 35 ドレーン
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B62M 7/02 B62M 7/02 W F16L 55/04 F16L 55/04 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02M 35/10

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体中央部に搭載したエンジンに対し
    エアクリーナー及び気化器を通して外気を供給する鞍乗
    型車両の吸気装置において、エアクリーナーへ車体上部
    近傍の空気を導入すべくエアクリーナーから車体上部へ
    延びる比較的長い吸気ダクトを有し、該吸気ダクトは長
    手方向中間部で分割された上流側部分と下流側部分を接
    続することにより形成され、前記上流側部分及び前記下
    流側部分の少なくとも一方は分割側の端部にブロー成形
    により内方へ張り出す板状のフランジが形成されたプラ
    スチック成形品であることを特徴とする鞍乗型車両の吸
    気装置。
  2. 【請求項2】 前記上流側部分と前記下流側部分に分
    割する位置は前記吸気ダクトの中間部のエアクリーナー
    寄りの位置であることを特徴とする請求項1に記載の鞍
    乗型車両の吸気装置。
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