JP2872910B2 - 人工芝生用ポリアミド系モノフィラメント - Google Patents

人工芝生用ポリアミド系モノフィラメント

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、優れた耐候性を有し人
工芝生に使用されるポリアミド系モノフィラメントに関
する。
【0002】
【従来の技術】野球、サッカー、ホッケー、テニス等の
球技用屋外競技場、多目的グランド、公園などにおい
て、天然芝生の代替品としてポリプロピレン、ナイロン
等の合成樹脂製モノフィラメント又はスプリットヤーン
を基材に植設した人工芝生が広く使用されている。特
に、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド系モノフ
ィラメントが機械的強度、風合い及び屈曲回復性に優れ
ていることから球技用競技場に多く用いられてきた。
【0003】一般に高分子材料は屋外に曝されている間
に、光、熱、水等の作用により化学構造が変化し、機械
的強度などの性能が低下することが知られている。人工
芝生は屋外での使用されるケースが多く、耐候性は特に
重要な性能の一つである。ところが、ポリアミドの耐候
性を向上させるには、一般に使用されている有機系酸化
防止剤や紫外線吸収剤は効果がなく、従来よりヨウ化銅
のような耐候剤が用いられている。
【0004】上記銅系の耐候剤の効果を高めるために、
銅系の耐候剤に一定量の臭化カリウム等の無機ハライド
を添加する方法が開示されている(特公昭56−386
16号公報)。また、脂肪族カルボン酸のマンガン塩、
又は脂肪族カルボン酸の分子中の一水素を水酸基で置換
した脂肪族カルボン酸のマンガン塩を配合する方法が開
示されている(特開昭61−275421号公報)。
【0005】しかしながら、上記方法では、ポリアミド
系繊維から作られた人工芝生の耐候性を十分に向上させ
ることはできなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
に鑑みてなされたものであり、その目的は、機械的強度
の低下を少なくして、耐候性を向上させた人工芝生用ポ
リアミド系モノフィラメントを提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の人工芝生用ポリ
アミド系モノフィラメントは、特定の単糸繊度及び熱収
縮率を有する。
【0008】本発明で使用されるポリアミドとしては、
例えば、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12等が
挙げられ、好ましくは、ナイロン6及びナイロン66で
ある。
【0009】上記ポリアミド系モノフィラメントの断面
形状は、風合いを持たせるために、実質的に偏平な形状
となされており、その偏平度〔長径と短径との比(=長
径/短径)〕は5〜20が好ましい。また、上記ポリア
ミド系モノフィラメントには、湾曲が付けられたり、凹
凸が設けられていてもよい。
【0010】上記ポリアミド系モノフィラメントの繊度
は、小さくなると強度が不足するので、100デニール
以上に限定され、好ましくは200〜800デニールで
ある。
【0011】上記ポリアミド系モノフィラメントの熱収
縮率は、小さくなると耐候性が低下し、大きくなると延
伸加工が困難になるので30〜60%であり、好ましく
は34〜55%である。
【0012】ここでいう熱収縮率は、下式より算出され
た値である。 熱収縮率(%)=〔(L0 −L)/L0 〕×100 上式において、L0 はのポリアミド系モノフィラメント
の23℃、50RH%における長さ(mm)を示し、L
はポリアミド系モノフィラメントを、その樹脂の融点よ
りも120℃低い温度から融点まで、昇温速度7.5〜
10℃/分で加熱処理した直後のモノフィラメントの長
さ(mm)を示す。
【0013】上記ポリアミド系モノフィラメントには、
必要に応じて、銅系耐候剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤
等の安定剤;顔料;帯電防止剤が添加されてもよい。
【0014】本発明のポリアミド系モノフィラメント
は、ポリアミド樹脂に、必要に応じて、安定剤又は添加
剤を加えた樹脂組成物を、スリット状の防糸孔を有する
ノズルを用いて溶融紡糸し、上記範囲の熱収縮率となる
ように延伸した後、熱固定処理することによって得られ
る。得られたポリアミド系モノフィラメントには、捲縮
加工が施されてもよく、この捲縮加工は延伸の戻りを防
ぐためにモノフィラメントの緊張状態で行うのが好まし
い。
【0015】
【作用】吸湿性高分子材料は、しばしば、水によって劣
化が促進されることが知られている。ポリアミドについ
ても同様な性質のあることが報告されている [Journalo
f Applied Polymer Science, vol.26,509-519(1981)]
。本発明において、ポリアミド系モノフィラメントの
熱収縮を30〜60%とすることにより、非晶部の分子
間パッキングが強化されるため、吸湿性を低下させるこ
とができ、水の劣化促進作用が抑制されて耐候性が向上
するものと推定される。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。 (実施例1)98%硫酸法で測定された相対粘度
(ηr )が3.5のナイロン66チップに、緑色顔料マ
スターチップ及び耐候剤としてヨウ化銅を混合したもの
を溶融防糸機に供給して溶融均質化し、縦0.2mm、
横3.5mmのスリット状防糸孔を有するノズルから押
出して冷水浴中で冷却した後、80℃の熱水延伸浴で延
伸し、200℃で熱固定処理(緩和率5%)を行い、繊
度500デニールで、熱収縮率49%に設定した人工芝
生用ナイロン66モノフィラメントを得た。
【0017】(実施例2)繊度500デニールで、熱収
縮率を49%に設定したこと以外は、実施例1と同様に
して防糸、延伸を行い、人工芝生用ナイロン66モノフ
ィラメントを得た。
【0018】(実施例3)相対粘度(ηr )が3.3の
ナイロン6チップに、緑色顔料マスターチップ及び耐候
剤としてヨウ化銅を混合した後、実施例1と同様にして
防糸、延伸を行い、繊度500デニールで、熱収縮率を
49%に設定した人工芝生用ナイロン6モノフィラメン
トを得た。
【0019】(実施例4)実施例2で得られたナイロン
66モノフィラメントに緊張状態で捲縮加工を施し、捲
縮加工された人工芝生用ナイロン66モノフィラメント
を得た。
【0020】(実施例5)実施例3で得られたナイロン
6モノフィラメントに緊張状態で捲縮加工を施し、捲縮
加工された人工芝生用ナイロン6モノフィラメントを得
た。
【0021】(比較例1)繊度500デニールで、熱収
縮率を20%に設定したこと以外は、実施例1と同様に
して防糸、延伸を行い、人工芝生用ナイロン66モノフ
ィラメントを得た。
【0022】(比較例2)実施例2で得られたナイロン
66モノフィラメントを無緊張状態で捲縮加工を施し、
捲縮加工された人工芝生用ナイロン66モノフィラメン
トを得た。
【0023】(比較例3)実施例2で得られた ナイロ
ン6モノフィラメントを無緊張状態で捲縮加工を施し、
捲縮加工された人工芝生用ナイロン6モノフィラメント
を得た。
【0024】人工芝生用ポリアミド系フィラメントの性
能評価 上記実施例及び比較例で得られた人工芝生用ポリアミド
系モノフィラメントにつき、次の性能評価を行い、その
結果を表1に示した。 (1)引張強さ保持率 上記ポリアミド系フィラメントを、ヘレウス社製「キセ
ノンアーク灯式耐候性試験機」で3000時間光照射す
る前後において、JIS L1013に準拠して引張強
さを測定し、光照射前後の引張強さから引張強さ保持率
(%)を算出した。尚、耐候性試験において、ブラック
パネル温度を18℃とし、2時間毎に18分間の水スプ
レーを行った。 (2)伸び保持率 上記(1)と同様にして、キセノンアーク灯式耐候性試
験機による光照射前後の伸びを、JIS L1013に
準拠して測定し、光照射前後の伸びから伸び保持率
(%)を算出した。
【0025】
【表1】
【0026】
【発明の効果】本発明の人工芝生用ポリアミド系フィラ
メントは、上述の構成であり、耐候性が向上するので、
野球、サッカー、ホッケー、テニス等の球技用屋外競技
場、多目的グランド、公園等の人工芝生等に好適に使用
される。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】実質的に偏平な断面形状を有し、単糸繊度
    が100デニール以上であり、かつ融点より120℃低
    い温度から融点までの熱収縮率が30〜60%であるこ
    とを特徴とする人工芝生用ポリアミド系モノフィラメン
    ト。
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