JP2870510B2 - 線対称図形整形装置 - Google Patents

線対称図形整形装置

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JP2870510B2 JP8320791A JP32079196A JP2870510B2 JP 2870510 B2 JP2870510 B2 JP 2870510B2 JP 8320791 A JP8320791 A JP 8320791A JP 32079196 A JP32079196 A JP 32079196A JP 2870510 B2 JP2870510 B2 JP 2870510B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、入力された図形が
所定の対称軸に対してほぼ対称な形状である場合に当該
図形を当該対称軸に対して正確に対称な形状となるよう
に整形する線対称図形整形装置に関する。
【0002】
【従来の技術】CADシステムやパーソナルコンピュー
タ上で動作するグラフィックス・ソフトウェア等のよう
に、コンピュータを用いて画像データを加工する装置に
は、一般に、入力図形が所定の基準線(対称軸)に対し
てほぼ対称である場合に、当該入力図形を当該基準線を
対称軸として正確に対称となるように整形する機能が提
供されている。
【0003】この種の線対称な図形の整形を行う従来の
図形整形技術としては、例えば、特開昭62−1113
69号公報に開示された技術がある。同公報に記載され
た技術は、設計図面などを自動的に読み取り、当該図面
に描かれている図形シンボルを認識するために用いられ
ている。図26に、同公報に記載された図形整形装置の
構成を示す。図示のように、当該従来技術による図形整
形装置は、認識処理部101と、シンボルテーブル10
2と、対称変換部103とを備える。また、認識処理部
101は、対称形判定部111と比較回路112とを備
える。
【0004】図27は、図26の図形整形装置による処
理の流れを示すフローチャートである。同図を参照する
と、まず、入力された認識対象画像は、認識処理部10
1に入力される。認識処理部101は、該入力図形の認
識結果(a)を出力する(図27、ステップ2601、
2602)。
【0005】次に、対称形判定部111が、対称形、非
対称形のシンボルの分類を定義したシンボルテーブル1
02を参照し、認識結果(a)に基づく画像が対称形の
シンボルに該当するかどうかを判定する(ステップ26
03)。ここで、画像が特定のシンボルに該当すると
は、シンボルテーブル102に格納されたシンボルの中
に当該画像の形状に近似するものが存在することを指
す。当該入力画像が対称形でないシンボルに該当すると
判定された場合、認識結果(a)を最終的な認識結果と
して出力する(ステップ2610)。
【0006】一方、当該画像が対称形のシンボルに該当
すると判定された場合、対称変換部103が、当該入力
画像に対して対称変換をおこなう(ステップ260
4)。そして、対称変換を施した画像に対して、認識処
理部101が再度認識処理を実行する。この結果として
認識結果(b)が得られる(ステップ2605、260
6)。
【0007】次に、比較回路112が認識結果(a)と
認識結果(b)とを比較する。二つの認識結果(a)、
(b)が一致した場合、認識結果(a)を最終的な認識
結果として出力する(ステップ2607、2608)。
また、認識結果(a)、(b)が一致しなかった場合、
対称性判定不能として処理を終了する(ステップ260
7、2609)。
【0008】線対称な図形の整形を行う他の従来の図形
整形技術としては、例えば、特開昭63−261481
号公報に開示された技術がある。同公報に記載された技
術は、簡略記法に基づいて描かれた図面を認識し、描か
れている図面の内容に基づいて、図面に記述されていな
い寸法などを補完するために用いられている。図28
に、同公報に記載された図形整形装置の構成を示す。図
示のように、当該従来技術による図形整形装置は、図形
認識装置201と、対称候補線分抽出手段202と、垂
直線分設定手段203と、演算手段204と図面情報設
定手段205とを備える。また、図形認識装置201
は、読取り処理部211と画像データ格納部212とベ
クトル処理部213と、ベクトル分類処理部214と、
記号認識処理部215と、線分識別処理部216と、文
字認識処理部217と、認識結果格納部218とを備え
る。
【0009】図29は、図28の図形整形装置による処
理の流れを示すフローチャートである。図30は、中心
線と交叉する形状線の対称性判定方法を説明する図であ
る。これらの図を参照すると、図形認識装置201にお
いて、まず、読取り処理部211から入力された図面
は、画像データ格納部212に格納される。ベクトル処
理部213は、画像データ格納部212に格納された画
像データに対して折れ線近似をおこない、ベクトルデー
タに変換してベクトル分類処理部214に供給する。
【0010】ベクトル分類処理部214は、入力したベ
クトルデータを分類して記号、線分及び文字分け、記号
認識処理部215、線分識別処理部216及び文字認識
処理部217にそれぞれ供給する。線分識別処理部21
6は、入力した線分を示すベクトルデータを形状線、中
心線などに分類して、認識結果格納部218に格納す
る。記号認識処理部215と文字認識処理部217は、
それぞれ入力した文字と記号を識別し、識別結果に基づ
く属性を付して認識結果格納部218に格納する(ステ
ップ2801)。
【0011】次に、対称候補線分抽出手段202は、対
称となる可能性のある中心線を認識結果格納部218か
ら抽出して中心線の数を計数し(ステップ2802)、
抽出した各中心線について、その中心線と交叉する形状
線あるいは孤立した形状線があるか調べる(ステップ2
803)。形状線と交叉する中心線、あるいは両側に孤
立形状を有するような中心線があれば垂直線分設定手段
203及び演算手段204で形状線、あるいは孤立形状
の対称性が識別される。
【0012】ここで、対称性の判定方法を図30を用い
て説明する。垂直線分設定手段203は、たとえばベク
トルの端点P2から中心線bに垂線L2を降ろし、演算
手段204は、端点P2と中心線bの距離l2を求め
る。さらに、前記垂線L2の延長線と交叉するベクトル
c上の交点x2と中心線bとの距離m2を求める。そし
て、この二つの距離l2、m2の差を計算し、予め定め
たしきい値(Δl/2)に対して、 |l2−m2|<A1/2 (1) を満足するかどうかを調べる。他の端点についても同様
の計算をおこなう。そして、全ての端点について式
(1)を満足すると共に、各距離の差の総和が予め定め
たしきい値Qに対して次式 Σ|ln−mn|<Q (2) を満足したとき、その形状線は中心線bに対して対称で
あると判定される(ステップ2805)。
【0013】全ての中心線について対称性判定をおこな
った後、図面情報設定手段205は、対称性を有する形
状線に記された一部の図面情報に基づいて省略された図
面情報を設定する(ステップ2807)。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
の図形整形装置は、以下のような欠点がある。
【0015】シンボルテーブルを参照して判定する第1
の従来の図形整形装置は、シンボルテーブルにおいて定
義されていない対称図形を入力された場合、対称図形と
判定することができないという欠点がある。その理由
は、処理の過程において、入力図形をシンボルテーブル
に格納されたシンボルに該当するかどうか確認するた
め、対称図形と判定すべき全ての図形をシンボルテーブ
ルに定義する必要があるからである。
【0016】中心線を基準として図形を整形する第2の
従来の線対称図形整形装置は、ユーザが予め対称軸を意
識して図面を記述しなければならず、図形の入力作業が
煩雑であるという欠点がある。その理由は、予め中心線
を意味する線種で記述された中心線だけを対称軸として
認識し、図形を整形するためである。
【0017】また、上述した従来技術のほか、入力図形
に対して自動的に対称軸を設定し、入力図形を当該対称
軸に対して正確に対称となるように整形する技術も提案
されているが、主として直線図形を対称とした整形技術
であり、入力図形が曲線を含む図形である場合に、当該
入力図形に対して効果的に整形処理を行うことができな
かった。
【0018】上記従来の欠点を解決する本発明の第1の
目的は、任意の図形を、所定の1本の直線対称軸に対し
て、または1組の直線直交対称軸の両方に対して正確に
線対称となるように整形する線対称図形整形装置を提供
することにある。
【0019】本発明の第2の目的は、入力図形が任意の
曲線を含む場合であっても何ら特別な構成や特別な手順
を必要とすることなく入力図形を整形することができる
線対称図形整形装置を提供することにある。
【0020】本発明の第3の目的は、対称軸を意識する
ことなく描かれた曲線を含む図形について、1本もしく
は直交した1組の直線対称軸を自動的に抽出することに
よって、抽出した対称軸に対して正確に線対称な曲線図
形を生成する線対称図形整形装置を提供することにあ
る。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成する本
発明の線対称図形整形装置は、曲線を含んで形成される
図形を入力する入力手段と、該入力図形を所定の対称軸
に対して正確に対称となるように整形するデータ処理手
段と、少なくとも前記入力図形及び整形後の図形及びこ
れらの図形の特徴点に関する情報を格納する記憶手段
と、前記入力図形及び整形後の図形を表示する出力手段
とを備え、前記データ処理手段が、前記入力手段により
入力された図形の座標点列から、各頂点の座標、該入力
図形の水平方向及び垂直方向の極大点及び極小点を算出
し、それらを該入力図形の特徴点とする特徴点算出手段
と、前記特徴点算出手段により算出された特徴点に基づ
いて対称性の判定に用いる対称軸候補を算出する手段
と、前記対称軸候補を算出する手段において算出された
前記対称軸候補に対する前記入力図形の対称性を判定す
る手段と、前記対称性を判定する手段による判定におい
て前記入力図形が前記対称軸候補に対して対称性を有す
ると判定された場合、前記入力図形が前記対称軸候補に
対して正確に線対称な形状なるように、前記入力図形を
整形する手段とを備えたことを特徴とする。
【0022】請求項2の本発明の線対称図形整形装置
は、図形を入力する入力手段と、該入力図形を所定の対
称軸に対して正確に対称となるように整形するデータ処
理手段と、少なくとも前記入力図形及び整形後の図形及
びこれらの図形の特徴点に関する情報を格納する記憶手
段と、前記入力図形及び整形後の図形を表示する出力手
段とを備え、前記データ処理手段が、前記入力手段によ
り入力された図形の座標点列から、各頂点の座標、該入
力図形の水平方向及び垂直方向の極大点及び極小点を算
出し、それらを該入力図形の特徴点とする特徴点算出手
段と、前記特徴点算出手段により算出された特徴点に基
づいて、所定の規則により対称軸候補を算出する対称軸
候補算出手段と、前記対称軸候補算出手段で算出された
全ての対称軸候補の中から、対称性の判定に用いる最も
水平に近い対称軸候補及び最も垂直に近い対称軸候補を
1本づつ抽出する判定対称軸決定手段と、前記判定対称
軸決定手段により算出された2本の対称軸候補のうち任
意の1本を選択し、該選択された対称軸候補を中心とし
て、前記入力図形を包含する矩形のマス目を形成する格
子を生成する対称性判定線分算出マス目生成手段と、前
記選択された対称軸候補が通過する特徴点の一方から他
方の特徴点に向かって、前記曲線とマス目を形成する前
記格子との交点をたどり、前記対称軸候補の両側に位置
する前記入力図形の対称性を判定するための基準となる
交点の組を算出し、該交点の組を直線で結び、前記入力
図形の対称性の判定に用いる対称性判定線分を生成する
対称性判定線分算出手段と、前記対称性判定線分の中点
と、前記対称軸候補との距離を算出する対称軸距離算出
手段と、前記対称性判定線分と前記対称軸候補とのなす
角度を算出し、該交差角度と90度との角度差を算出す
る対称軸角度算出手段と、前記対称軸距離算出手段にお
いて算出された全ての前記対称性判定線分の中点と対称
軸候補との間の距離の値のばらつきを算出し、かつ前記
対称軸角度算出手段において算出された全ての前記対称
性判定線分と対称軸候補間のなす角度と90度との差の
ばらつきとを算出し、該算出されたパラメータのばらつ
きに応じて前記入力図形の対称性を判定する対称性判定
手段と前記対称性判定手段において前記入力図形が対称
性を有すると判定された場合、前記入力図形が前記対称
軸候補に対して正確に線対称な図形になるように、前記
曲線と格子との交点の組の座標及び特徴点の座標を変更
する対称化処理手段を備えたことを特徴とする。
【0023】請求項3の本発明の線対称図形整形装置
は、前記データ処理手段が、前記対称軸距離算出手段及
び前記対称軸角度算出手段において算出されたパラメー
タによって、前記対称性判定線分自体の前記対称軸候補
に対する対称性の有無を判定する判定線分妥当性判定手
段をさらに備えたことを特徴とする。
【0024】請求項4の本発明の線対称図形整形装置
は、前記データ処理手段が、前記対称性判定手段により
前記該入力図形の対称軸として妥当な対称軸候補が複数
あると判定された場合、どの対称軸候補を用いて前記入
力図形の対称整形を行うかを決定する整形対称軸決定手
段をさらに備えたことを特徴とする。
【0025】請求項5の本発明の線対称図形整形装置
は、前記対称性判定線分算出マス目生成手段が生成する
格子によって形成されるマス目の大きさを指示するマス
目サイズ指示手段をさらに備えたことを特徴とする。
【0026】請求項6の本発明の線対称図形整形装置
は、前記対称化処理手段による前記入力図形の対称整形
処理に用いる参照要素を指示する参照要素指示手段をさ
らに備えたことを特徴とする。
【0027】請求項7の本発明の線対称図形整形装置
は、曲線を含んで形成される図形を入力する入力手段
と、該入力図形を所定の2本の直交する対称軸に対して
それぞれ正確に対称となるように整形するデータ処理手
段と、少なくとも前記入力図形及び整形後の図形及びこ
れらの図形の特徴点に関する情報を格納する記憶手段
と、前記入力図形及び整形後の図形を表示する出力手段
とを備え、前記データ処理手段が、前記入力手段により
入力された図形の座標点列から、各頂点の座標、該入力
図形の水平方向及び垂直方向の極大点及び極小点を算出
し、それらを該入力図形の特徴点とする特徴点算出手段
と、前記特徴点算出手段により算出された特徴点に基づ
いて対称性の判定に用いる直交する対称軸候補の組を算
出する手段と、前記対称軸候補の組を算出する手段にお
いて算出された前記2本の対称軸候補のそれぞれに対す
る前記入力図形の対称性を判定する手段と、前記対称性
を判定する手段による判定において前記入力図形が前記
2本の対称軸候補のそれぞれに対して対称性を有すると
判定された場合、前記入力図形が前記2本の対称軸候補
のそれぞれに対して正確に線対称な形状なるように、前
記入力図形を整形する手段とを備えたことを特徴とす
る。
【0028】請求項8の本発明の線対称図形整形装置
は、図形を入力する入力手段と、該入力図形を所定の対
称軸に対して正確に対称となるように整形するデータ処
理手段と、少なくとも前記入力図形及び整形後の図形及
びこれらの図形の特徴点に関する情報を格納する記憶手
段と、前記入力図形及び整形後の図形を表示する出力手
段とを備え、前記データ処理手段が、前記入力手段によ
り入力された図形の座標点列から、各頂点の座標、該入
力図形の水平方向及び垂直方向の極大点及び極小点を算
出し、それらを該入力図形の特徴点とする特徴点算出手
段と、前記特徴点算出手段により算出された特徴点に基
づいて、所定の規則により対称軸候補を算出する対称軸
候補算出手段と、前記対称軸候補算出手段において算出
された全ての対称軸候補の中から最も垂直に近い対称軸
候補である垂直対称軸候補を抽出する垂直対称軸候補決
定手段と、前記対称軸候補算出手段において算出された
全ての対称軸候補の中から、前記垂直対称軸候補算出手
段において抽出された垂直対称軸候補に基づいて水平対
称軸候補を抽出する水平対称軸候補決定手段と、前記垂
直対称軸候補と前記水平対称軸候補とがほぼ直交するか
どうかを判定し、かつ前記2本の対称軸候補がほぼ直交
すると判定した場合に前記2本の対称軸候補を正確に直
角に交差するように整形する直交対称軸判定手段と、前
記直交対称軸判定手段により整形された2本の直交する
対称軸候補の交点を原点として、前記入力図形を包含す
る矩形のマス目を形成する格子を生成する対称性判定線
分算出マス目生成手段と、前記整形された垂直対称軸候
補と水平対称軸候補の各々に関して、対称軸候補が通過
する特徴点の一方から他方の特徴点に向かって、前記曲
線とマス目を形成する前記格子との交点をたどり、前記
対称軸候補の両側に位置する前記入力図形の対称性を判
定するための基準となる交点の組を算出し、該交点の組
を直線で結び、前記入力図形の対称性の判定に用いる対
称性判定線分を生成する対称性判定線分算出手段と、前
記垂直対称軸候補と前記垂直対称軸候補に基づいて生成
された対称性判定線分との関係、及び前記水平対称軸候
補と前記水平対称軸候補に基づいて生成された対称性判
定線分との関係において、前記各対称性判定線分の中点
と対応する前記対称軸候補との距離を算出する対称軸距
離算出手段と、前記垂直対称軸候補と前記垂直対称軸候
補に基づいて生成された対称性判定線分との関係、及び
前記水平対称軸候補と前記水平対称軸候補に基づいて生
成された対称性判定線分との関係において、前記各対称
性判定線分と対応する前記対称軸候補とのなす角度を算
出し、該交差角度と90度との角度差を算出する対称軸
角度算出手段と、対応する前記対称軸候補と前記対称性
判定線分ごとに、前記対称軸距離算出手段において算出
された全ての前記対称性判定線分の中点と対称軸候補と
の間の距離の値のばらつきを算出し、かつ前記対称軸角
度算出手段において算出された全ての前記対称性判定線
分と対称軸候補間のなす角度と90度との差のばらつき
とを算出し、該算出されたパラメータのばらつきに応じ
て前記入力図形の対称性を判定する対称性判定手段と前
記対称性判定手段において前記入力図形が前記垂直対称
軸候補及び前記水平対称軸候補の両方に対して対称性を
有すると判定された場合、前記入力図形が前記垂直対称
軸候補及び水平対称軸候補に対してそれぞれ正確に線対
称な図形になるように、前記曲線と格子との交点の組の
座標及び特徴点の座標を変更する対称化処理手段とを備
えたことを特徴とする。
【0029】請求項9の本発明の線対称図形整形装置
は、前記対称性判定線分算出手段と、前記対称軸距離算
出手段と、前記対称軸角度算出手段と、前記対称性判定
手段と1つずつ備え、前記垂直対称軸候補に対する処理
及び前記水平対称軸候補に対する処理において併用する
ことを特徴とする。
【0030】請求項10の本発明の線対称図形整形装置
は、前記データ処理手段が、前記対称軸距離算出手段及
び前記対称軸角度算出手段において算出されたパラメー
タによって、前記対称性判定線分自体の前記対称軸候補
に対する対称性の有無を判定する判定線分妥当性判定手
段をさらに備えたことを特徴とする。
【0031】請求項11の本発明の線対称図形整形装置
は、前記データ処理手段が、前記対称性判定手段により
前記該入力図形の対称軸として妥当な対称軸候補が複数
あると判定された場合、どの対称軸候補を用いて前記入
力図形の対称整形を行うかを決定する整形対称軸決定手
段をさらに備えたことを特徴とする。
【0032】請求項12の本発明の線対称図形整形装置
は、前記対称性判定線分算出マス目生成手段が生成する
格子によって形成されるマス目の大きさを指示するマス
目サイズ指示手段をさらに備えたことを特徴とする。
【0033】請求項13の本発明の線対称図形整形装置
は、前記対称化処理手段による前記入力図形の対称整形
処理に用いる参照要素を指示する参照要素指示手段をさ
らに備えたことを特徴とする。
【0034】請求項14の本発明の線対称図形整形装置
は、前記対称性判定手段において前記入力図形が前記垂
直対称軸候補または水平対称軸候補のいずれか一方のみ
に対して対称性を有すると判定された場合、前記入力図
形が対称性を有すると判定された対称軸候補に対して正
確に線対称になるように前記入力図形を整形する第2の
対称化処理手段をさらに備えたことを特徴とする。
【0035】請求項15の本発明の線対称図形整形装置
は、前記第2の対称化処理手段による前記入力図形の対
称整形処理に用いる参照要素を指示する参照要素指示手
段をさらに備えたことを特徴とする。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について図
面を参照して詳細に説明する。
【0037】なお、以下の説明において、曲線図形を整
形処理の対象とした場合について説明するが、本実施例
は直線のみで形成される直線図形に対しても、曲線と直
線とを含む図形に対しても、何ら特別の構成や処理を必
要とすることなく、同様に整形処理を行うことができ
る。
【0038】図1は、本発明の第1実施例による線対称
図形整形装置の構成を示すブロック図である。
【0039】図1に示すように、第1実施例の線対称図
形整形装置は、図形を入力する入力部11と、図形の整
形を行うデータ処理部12Aと、図形情報や特徴点を記
憶する記憶部15と、入力図形や整形後の図形を出力す
る出力部16とを備える。なお、図1には本実施例の特
徴的な構成のみを記載し、他の一般的な構成については
記載を省略してある。
【0040】上記構成において、入力手段11は、マウ
ス、ペンタブレット等のポインティングデバイスやキー
ボード等で実現される。データ処理部12Aは、プログ
ラム制御されたCPU等で実現される。記憶部15は、
RAM等の内部メモリや磁気ディスク装置等の外部記憶
装置にて実現される。出力部16は、ディスプレイ装置
やプリンタ等で実現される。
【0041】また、図示のように、データ処理部12A
は、特徴点算出部20と、対称軸候補算出部21と、判
定対称軸決定部22と、対称性判定線分算出マス目生成
部23と、対称性判定線分算出部24と、対称軸距離算
出部25と、対称軸角度算出部26と、対称性判定部2
7と、対称化処理部28とを備える。記憶部15は、図
形記憶部51と、特徴点記憶部52と備える。
【0042】データ処理部12Aについて詳細に説明す
る。上記構成において、入力部11から入力された図形
は、曲線の軌跡をたどる座標点列として図形記憶部51
に記憶される。
【0043】特徴点算出部20は、図形記憶部51に格
納された入力座標点列の中から、頂点の座標、水平方向
または垂直方向の極大点、極小点を算出し、それらを入
力図形の特徴点として特徴点記憶部52に格納する。図
形記憶部51に格納された図形と特徴点記憶部52に格
納された特徴点はお互いに関連づけられる。
【0044】対称軸候補算出部21は、特徴点記憶部5
2に格納された特徴点の数や位置に基づいて、図形の対
称性の判定に用いる対称軸候補を算出する。
【0045】判定対称軸決定部22は、対称軸候補算出
部21において算出された全ての対称軸候補の中から、
最も水平に近い対称軸候補1本と、最も垂直に近い対称
軸候補1本とを抽出する。
【0046】対称性判定線分算出マス目生成部23は、
判定対称軸決定部22において算出された2本の対称軸
の内の任意の1本を中心として、入力図形全体を包含す
るような矩形のマス目を形成する格子を生成する。
【0047】対称性判定線分算出部24は、まず、対称
性判定線分算出マス目生成部によって選択された1本の
対称軸候補が通過する2つの特徴点の一方から他方の特
徴点に向かって、曲線とマス目を形成する格子との交点
をたどり、入力図形の対称性を判定するための基準とな
る交点の組を算出する。そして、該交点の組を直線で結
び、対称性の判定に用いる対称性判定線分を生成する。
【0048】対称軸距離算出部25は、対称性判定線分
の中点と対称軸候補との距離を算出する。対称軸角度算
出部26は、対称性判定線分と対称軸候補とのなす角度
を算出し、当該角度と90度との角度差を算出する。
【0049】対称性判定部27は、対称軸距離算出部2
5により算出された全ての対称性判定線分の中点と対称
軸候補との間の距離の値のばらつきを算出し、また対称
軸角度算出部26により算出された全ての対称性判定線
分と対称軸候補とのなす角度と90度との角度差のばら
つきを算出して、算出結果に基づいて入力図形の線対称
性を判定する。ここで、図形が線対称性を有するとは、
当該図形が線対称な図形であるか、または所定の線対称
図形に近似する形状を有することを意味する。したがっ
て、線対称性を有すると判定された図形は、正確に線対
称な形状を有する場合を除き、所定の対称軸に対して線
対称な形状に整形可能である。なお、正確に線対称な形
状を有する場合は整形する必要はない。
【0050】対称化処理部28は、対称性判定部27に
より線対称性を有すると判定された入力図形を、対称軸
候補に対して正確に線対称な図形になるように変形す
る。すなわち、対称性判定線分算出部24にて算出され
た曲線と格子との交点の組、及び特徴点算出部20にて
算出された特徴点の座標を適宜変更する。入力図形の変
形により生成された図形は、図形記憶部51に格納され
る。
【0051】図形記憶部51に格納された変形後の図形
は、出力部16に出力される。この場合、出力図形を形
成する曲線は、対称化処理部28による変形に用いられ
た曲線と格子との交点及び特徴点を、特徴点として有す
る近似曲線(例えば、スプライン曲線)として出力され
る。
【0052】次に、図1ないし図7を参照して、本実施
例の動作について説明する。図2は、本実施例の処理の
流れを示すフローチャートである。図3は、本実施例に
よる処理の対象となる入力図形(A)と該入力図形を整
形した図形(B)を示す図である。図4は、対称軸候補
算出部21により算出される対称軸候補を示す図であ
る。図5は、図4に示した対称軸候補のうち判定対称軸
決定部22により抽出される対称軸候補を示す図であ
る。図6は、対称性判定線分算出マス目生成部23によ
り生成された格子を示す図(A)及びその要部拡大図
(B)である。図7は、対称性判定線分を用いた対称性
の判定方法を示す図である。
【0053】入力部11によって入力された図形は、曲
線の軌跡をたどる入力座標点列として図形記憶部51に
記憶される。特徴点算出部20は、入力座標点列から、
頂点の座標や水平方向、垂直方向の極大点、極小点を算
出し、それらを入力図形の特徴点として特徴点記憶部5
2に記憶する(ステップ201)。図3(A)に示すよ
うな入力図形の場合、図4に示すように8個の特徴点が
算出される。また、入力図形は出力部16に出力され
る。
【0054】次に、対称軸候補算出部21は、特徴点記
憶部52に記憶されている特徴点を参照して、特徴点数
がnの入力図形に対して、任意の特徴点から数えてm番
目(m=1、2、...)の特徴点とn/2+m番目の
特徴点とを組み合わせ、それぞれの組を結ぶ直線を対称
軸候補とする(ステップ202)。図3(A)に示す入
力図形の場合、図4に示すように、J1からJ4の4本
の対称軸候補が算出される。なお、特徴点の数nが奇数
であった場合、対称軸候補を算出するための特徴点の特
定に用いるn/2の小数点以下の値は切り捨てる。
【0055】次に、判定対称軸決定部22は、対称軸候
補算出部21において算出された全ての対称軸候補のう
ち、最も水平に近い対称軸候補と最も垂直に近い対称軸
候補とを1本ずつ抽出する(ステップ203)。図4の
対称軸候補を例とすれば、最も水平に近い対称軸候補J
3と最も垂直に近い対称軸候補J1とが選択され、図5
に示すように、水平対称軸候補501と垂直対称軸候補
502の2本の対称軸候補が抽出される。また、判定対
称軸決定部22は、抽出した対称軸候補を正確に水平ま
たは垂直となるように整形する。
【0056】次に、整形された対称軸候補のうちの任意
の1本を選択して、以下の処理をおこなう。
【0057】まず、対称性判定線分算出マス目生成部2
3は、該対称軸候補を中心とし、該入力図形を包含する
ような矩形のマス目を形成する格子を生成する(ステッ
プ205)。図5の垂直対称軸候補502に関して格子
を生成した例を図6(A)に示す。ここで、格子によっ
て形成されるマス目の細かさは、任意に設定することが
できる。ただし、マス目が細かいほど正確に対称性を判
定でき、マス目が粗いほど判定処理の速度を向上するこ
とができる。
【0058】次に、対称性判定線分算出部24は、垂直
対称軸候補502が通過する特徴点のうちの一方から、
他方に向かって、当該垂直対称軸候補502の両側にあ
る曲線と格子の交点をそれぞれたどる。そして、交点を
たどりながら、n番目(n=1、2、...)の交点同
士を結ぶ線分を生成する。生成された線分を対称性判定
線分とする(ステップ206)。図6(A)の要部を拡
大した図6(B)を参照すると、垂直対称軸候補502
上の特徴点601の両側に位置する交点P1とP1′を
結ぶ線分P1−P1′、交点P2とP2′を結ぶ線分P
2−P2′、及び交点P3とP3′を結ぶ線分P3−P
3′が対称性判定線分である。このようにして、他方の
特徴点602に到達するまで、交点の組を選択して対称
性判定線分を生成する。
【0059】次に、対称軸距離算出部25は、対称性判
定線分算出部24により算出された各対称性判定線分の
中点の座標を算出し、算出された対称性判定線分の中点
と垂直対称軸候補502との距離を算出する(ステップ
208)。また、対称軸角度算出部26は、各対称性判
定線分と垂直対称軸候補502とのなす角を算出し、9
0度との角度差(絶対値)を算出する(ステップ20
9、210)。図7を参照すると、対称性判定線分T1
−T1′に関して、対称軸距離算出部25は、中点C1
の座標を求め、垂直対称軸候補502と中点C1との距
離l1を算出する。また、対称軸角度算出部26は、垂
直対称軸候補502と対称性判定線分T1−T1′との
なす角度αを求め、角度90度と角度αとの角度差β
(=|90−α|)を算出する。
【0060】すべての対称性判定線分について、ステッ
プ208からステップ210までの処理をおこなった
後、対称性判定部27は、算出された距離、角度差のば
らつき具合を算出する(ステップ207、211)。ば
らつきの算出方法としては、平均値と比較したり分散を
算出したりする等の種々の方法を用いることができる。
ばらつきの算出方法として平均や分散を利用した場合、
値が「0」に近い値ほど対称性が高い、すなわち対象な
形状に近いといえる。したがって、算出されたばらつき
の値が、任意に設定されたしきい値以内である場合、垂
直対称軸候補502は入力図形の対称軸として妥当、す
なわち、入力図形は垂直対称軸候補502に対して線対
称性を有すると判定することができる。
【0061】対称性判定部27において、入力図形が線
対称性を有すると判定された場合、対称化処理部28
は、対称性判定線分算出部24で算出された曲線と格子
との交点の組及び特徴点のそれぞれが、垂直対称軸候補
502に対して正確に対称な位置関係となるように、交
点及び特徴点の座標を補正する(ステップ212、21
3)。そして、補正後の交点及び特徴点により形成され
る整形図形を図形記憶部51に格納する。図形記憶部5
1に格納された整形図形は、補正後の交点及び特徴点
を、特徴点として有する近似曲線(例えば、スプライン
曲線)として表現され、出力部16に出力される。図示
の例では、図3(A)の入力図形に替えて図3(B)の
整形図形が出力される。
【0062】一方、ステップ212において、入力図形
が垂直対称軸候補502に対して対称性を有しないと判
定された場合は、残る水平対称軸候補501に関して、
ステップ205からステップ212までの処理を繰り返
す。どちらの対称軸候補についても線対称性を有しない
と判定された場合は、入力された図形は線対称図形では
ないと判定する(ステップ204、214)。
【0063】以上説明した第1実施例の線対称図形整形
装置によれば、ユーザが入力した曲線図形から自動的に
対称軸を抽出し、当該入力図形を少なくとも1本の対称
軸に対して正確に線対称な図形に整形することができ
る。
【0064】図8は、本発明の第2実施例による線対称
図形整形装置の構成を示すブロック図である。
【0065】図8に示すように、第2実施例の線対称図
形整形装置は、図形を入力する入力部11と、図形の整
形を行うデータ処理部12Bと、図形情報や特徴点を記
憶する記憶部15と、入力図形や整形後の図形を出力す
る出力部16とを備える。また、データ処理部12B
は、特徴点算出部20と、対称軸候補算出部21と、判
定対称軸決定部22と、対称性判定線分算出マス目生成
部23と、対称性判定線分算出部24と、対称軸距離算
出部25と、対称軸角度算出部26と、対称性判定部2
7と、対称化処理部28と、判定線分妥当性判定部29
とを備える。記憶部15は、図形記憶部51と、特徴点
記憶部52と備える。なお、図8には本実施例の特徴的
な構成のみを記載し、他の一般的な構成については記載
を省略してある。
【0066】上記構成において、入力部11、記憶部1
5、出力部16の構成は、図1に示した第1実施例の各
構成と同様である。また、データ処理部12Bの構成の
うち、判定線分妥当性判定部29以外の構成は、図1に
示した第1実施例のデータ処理部12Aにおける各構成
と同様である。よって、それぞれ同一の符号を付して説
明を省略する。
【0067】判定線分妥当性判定部29は、対称軸距離
算出部25と対称性角度算出部26の算出結果を取得
し、各算出結果が予め設定されたしきい値の範囲内であ
るかどうかを調べ、対称性判定線分自体の対称性を判定
する。対称軸距離算出部25と対称性角度算出部26の
算出結果がそれぞれしきい値の範囲内であり、妥当であ
ると判定した場合は、対称性判定部27による対称軸距
離算出部25と対称性角度算出部26の算出結果のばら
つきの算出及び対称性の判定に進む。一方、対称軸距離
算出部25と対称性角度算出部26の算出結果のいずれ
かがしきい値を越えており、妥当でないと判定した場合
は、以後の処理を行うことなく他の対称軸候補に対する
処理に移る。
【0068】次に、図9のフローチャートを参照して本
実施例の動作を説明する。
【0069】図9において、ステップ901からステッ
プ910までの動作は、図2に示した第1実施例による
ステップ201から210までの動作と同様であるた
め、説明を省略する。
【0070】対称軸距離算出部25と対称性角度算出部
26の算出結果が得られた後(ステップ908、91
0)、対称性判定部27による入力図形の対称性の判定
に先だって、判定線分妥当性判定部29が、対称性判定
線分自体の対称性を判定する(ステップ911)。生成
された全ての対称性判定線分の対称性が妥当であると判
定した場合は、対称性判定部27による対称軸距離算出
部25と対称性角度算出部26の算出結果のばらつきの
算出及び対称性の判定に移行する(ステップ907、9
12)。この後、図9に示すステップ912からステッ
プ914までの動作は、図2に示した第1実施例による
ステップ211からステップ213までの動作と同様で
あるため、説明を省略する。
【0071】一方、生成された対称性判定線分のいずれ
かに対して対称性が妥当でないと判定した場合、ステッ
プ904に戻り、他の対称軸候補に対する処理に移行す
る。最終的に、入力図形がどの対象軸候補に対しても対
称性を有しないと判定された場合は、入力された図形は
線対称図形ではないと判定する(ステップ904、91
5)。
【0072】以上説明した第2実施例の線対称図形整形
装置によれば、対称性判定線分に関するパラメータのば
らつきに基づく図形の対称性の判定に先だって、対称性
判定線分自体の対称性を判定するため、妥当でない対称
軸候補を早い段階で切り捨てることができる。したがっ
て、第1の実施例に比して処理速度の向上を図ることが
できる。
【0073】図10は、本発明の第3実施例による線対
称図形整形装置の構成を示すブロック図である。
【0074】図10に示すように、第2実施例の線対称
図形整形装置は、図形を入力する入力部11と、図形の
整形を行うデータ処理部12Cと、図形情報や特徴点を
記憶する記憶部15と、入力図形や整形後の図形を出力
する出力部16とを備える。また、データ処理部12C
は、特徴点算出部20と、対称軸候補算出部21と、判
定対称軸決定部22と、対称性判定線分算出マス目生成
部23と、対称性判定線分算出部24と、対称軸距離算
出部25と、対称軸角度算出部26と、対称性判定部2
7と、対称化処理部28と、整形対称軸決定部30とを
備える。記憶部15は、図形記憶部51と、特徴点記憶
部52と備える。なお、図10には本実施例の特徴的な
構成のみを記載し、他の一般的な構成については記載を
省略してある。
【0075】上記構成において、入力部11、記憶部1
5、出力部16の構成は、図1に示した第1実施例の各
構成と同様である。また、データ処理部12Cの構成の
うち、整形対称軸決定部30以外の構成は、図1に示し
た第1実施例のデータ処理部12Aにおける各構成と同
様である。よって、それぞれ同一の符号を付して説明を
省略する。
【0076】整形対称軸決定部30は、入力図形が水平
対称軸候補と垂直対称軸候補のどちらに対しても対称性
を有する場合に、一方の対称軸候補を、対称化処理部2
4により対称化処理を行うための基準となる対称軸とし
て選択的に決定する。対称軸の決定方法としては、対称
軸候補を出力部16の表示画面に表示してユーザに選択
させる方法や、所定の基準により自動的に選択する方法
(例えば、一方の対称軸候補を用いた場合に入力図形の
対称性がより高い判定されるならば、当該対称軸候補を
選択する方法等)を用いることができる。
【0077】次に、図11のフローチャートを参照して
本実施例の動作を説明する。
【0078】図11において、ステップ1101からス
テップ1111までの動作は、図2に示した第1実施例
によるステップ201から211までの動作と同様であ
るため、説明を省略する。
【0079】対称軸距離算出部25と対称性角度算出部
26の算出結果のばらつきを算出した後(ステップ11
11)、対称性判定部27は、対象図形としての妥当性
を判定し(ステップ1112)、判定結果を記憶部15
に格納する。水平、垂直の両方の対称軸候補に対する入
力図形の線対称性を判定した後、対称軸として妥当な対
称軸候補、すなわち入力図形が対称性有りと判定された
場合の対称軸候補が存在した場合、整形対称軸決定部3
0は、対称軸として用いる対称軸候補を決定する(ステ
ップ1113、1114)。そして、対称化処理部28
は、決定した対称軸に対して入力図形が正確に線対称に
なるように、対称性判定線分算出部24で算出された曲
線と格子との交点及び特徴点の座標の補正をおこなう
(ステップ1115)。
【0080】対称軸として妥当な対称軸候補が存在しな
い場合は、入力図形は線対称図形でないと判定する(ス
テップ1116)。
【0081】以上説明した第3実施例の線対称図形整形
装置によれば、水平及び垂直対称軸候補がいずれも入力
図形の対称軸として妥当であった場合に、いずれか一方
の対称軸候補を使用して図形を整形することができる。
したがって、よりユーザの意図に沿った整形結果を得ら
れる。また、対称軸として用いる対称軸候補を適宜選択
することによって、入力図形に近い形状を保持したまま
図形を整形することができる。
【0082】図12は、本発明の第4実施例による線対
称図形整形装置の構成を示すブロック図である。
【0083】図12に示すように、第4実施例の線対称
図形整形装置は、図形を入力する入力部11と、図形の
整形を行うデータ処理部12Aと、図形情報や特徴点を
記憶する記憶部15と、入力図形や整形後の図形を出力
する出力部16と、データ処理部12Aによる図形の整
形に用いるマス目のサイズを指示するマス目サイズ指示
部13とを備える。データ処理部12Aは、特徴点算出
部20と、対称軸候補算出部21と、判定対称軸決定部
22と、対称性判定線分算出マス目生成部23と、対称
性判定線分算出部24と、対称軸距離算出部25と、対
称軸角度算出部26と、対称性判定部27と、対称化処
理部28とを備える。記憶部15は、図形記憶部51
と、特徴点記憶部52と備える。なお、図12には本実
施例の特徴的な構成のみを記載し、他の一般的な構成に
ついては記載を省略してある。
【0084】上記構成において、入力部11、データ処
理部12A、記憶部15、出力部16の構成は、図1に
示した第1実施例の各構成と同様である。よって、それ
ぞれ同一の符号を付して説明を省略する。
【0085】マス目サイズ指示部13は、データ処理部
12Aの対称性判定線分算出マス目生成部23におい
て、対称判定線分を算出するためのマス目を形成する格
子を生成する際に、当該マス目の大きさを指定する。マ
ス目の大きさの指定方法としては、ユーザの入力により
指定する方法、図形の大きさに比例して決定する方法等
を用いることができる。マス目サイズ指示部13は、図
形の大きさ等を用いる予め定めた規則に従ってマス目の
大きさを指定する場合は、プログラム制御されたCPU
等で実現される。また、ユーザの指定によりマス目の大
きさを指定する場合は、キーボード等の入力デバイスと
インターフェース等により実現される。
【0086】次に、図13のフローチャートを参照して
本実施例の動作を説明する。
【0087】図13において、ステップ1301からス
テップ1303までの動作は、図2に示した第1実施例
によるステップ201から203までの動作と同様であ
るため、説明を省略する。
【0088】対称軸候補算出部21により水平対称軸候
補及び垂直対称軸候補が算出された後、マス目サイズ指
示部13は、対称性判定線分算出マス目生成部23に対
して格子により形成されるマス目のサイズを指定する
(ステップ1304)。対称性判定線分算出マス目生成
部23は、マス目サイズ指示部13の指示に従って対称
判定線分を算出するためのマス目を形成する格子を生成
する(ステップ1306)。
【0089】これ以後、ステップ1306からステップ
1314までの動作及びステップ1305、ステップ1
315の動作は、図2に示した第1実施例によるステッ
プ205からステップ213までの動作及びステップ2
04、ステップ214の動作と同様であるため、説明を
省略する。
【0090】なお、マス目サイズ指示部13の設定は、
対称性判定線分算出マス目生成部23による格子の生成
処理が実行されるまでの任意のタイミングで行えばよ
い。すなわち、初期設定として予め設定しておいても良
く、また対称性判定線分算出マス目生成部23に処理が
移行した時点で、ユーザに問い合わせるようにしても良
い。
【0091】以上説明した第4実施例の線対称図形整形
装置によれば、対称性判定線分を算出するためのマス目
の大きさを変化させることによって、対称性判定の厳密
さを変化させたり、処理速度を調節することができる。
【0092】図14は、本発明の第5実施例による線対
称図形整形装置の構成を示すブロック図である。
【0093】図14に示すように、第5実施例の線対称
図形整形装置は、図形を入力する入力部11と、図形の
整形を行うデータ処理部12Aと、図形情報や特徴点を
記憶する記憶部15と、入力図形や整形後の図形を出力
する出力部16と、データ処理部12Aによる図形の整
形に用いる参照要素を指示する参照要素指示部14とを
備える。また、データ処理部12Aは、特徴点算出部2
0と、対称軸候補算出部21と、判定対称軸決定部22
と、対称性判定線分算出マス目生成部23と、対称性判
定線分算出部24と、対称軸距離算出部25と、対称軸
角度算出部26と、対称性判定部27と、対称化処理部
28とを備える。記憶部15は、図形記憶部51と、特
徴点記憶部52と備える。なお、図14には本実施例の
特徴的な構成のみを記載し、他の一般的な構成について
は記載を省略してある。
【0094】上記構成において、入力部11、データ処
理部12A、記憶部15、出力部16の構成は、図1に
示した第1実施例の各構成と同様である。よって、それ
ぞれ同一の符号を付して説明を省略する。
【0095】参照要素指示部14は、プログラム制御さ
れたCPUとキーボード等の入力デバイス及びインター
フェース等により実現され、ユーザの操作にしたがっ
て、対称化処理部28が図形の対称化処理を実行するた
めに参照する要素を指定する。対称化処理において参照
する要素としては、処理内容に応じて、例えば、以下に
挙げるような要素がある。
【0096】1)対称軸の位置を決定する場合の参照要
素。 垂直対称軸の場合:対称軸候補の中点の座標、または対
称軸候補と入力図形の交点のうちの上側の交点の座標、
または下側の交点の座標。 水平対象軸の場合:対称軸候補の中点の座標、または対
称軸候補と入力図形の交点のうちの左側の交点の座標、
または右側の交点の座標。
【0097】2)図形を形成する曲線とマス目を形成す
る格子との交点の座標を補正する場合の参照要素。 垂直対象軸の場合:対称軸候補の左側の交点の座標、ま
たは右側の交点の座標、または対称軸候補と対称性判定
線分との交点の座標。 水平対象軸の場合:対称軸候補の上側の交点の座標、ま
たは下側の交点の座標、または対称軸候補と対称性判定
線分との交点の座標。
【0098】具体的には、垂直対称軸の位置を決定する
場合、例えば対称軸候補と入力図形の上側の交点の座標
を基準とし、当該座標点を通過するように垂直対称軸の
位置を決める。また、曲線と格子との交点の座標を補正
する場合、例えば垂直対称軸候補の左側の交点の座標を
基準とし、当該垂直対称軸候補に対して正確に対称とな
る位置に右側の交点を移動する。
【0099】なお、上記の参照要素及び参照方法は例示
にすぎず、他の参照要素の導入や参照方法を制限するも
のではない。
【0100】次に、図15のフローチャートを参照して
本実施例の動作を説明する。
【0101】図15において、ステップ1501からス
テップ1512までの動作は、図2に示した第1実施例
によるステップ201から212までの動作と同様であ
るため、説明を省略する。
【0102】対称性判定部27において、入力図形が線
対称性を有すると判定された場合、対称化処理部28
は、参照要素指示部14の指示に従って、対称性判定線
分算出部24で算出された曲線と格子との交点の組及び
特徴点のそれぞれが、垂直対称軸候補に対して正確に対
称な位置関係となるように、交点及び特徴点の座標を補
正する(ステップ1512、1513)。そして、補正
後の交点及び特徴点により形成される整形図形を図形記
憶部51に格納する。図形記憶部51に格納された整形
図形は出力部16に出力される。
【0103】また、いずれの対称軸候補についても線対
称性を有しないと判定された場合は、入力された図形は
線対称図形ではないと判定する(ステップ1512、1
504、1514)。
【0104】なお、参照要素指示部14の設定は、対称
化処理部28による対称化処理が実行されるまでの任意
のタイミングで行えばよい。すなわち、初期設定として
予め設定しておいても良く、また対称化処理部28に処
理が移行した時点で、ユーザに問い合わせるようにして
も良い。
【0105】以上説明した第5実施例の線対称図形整形
装置によれば、対称化処理時における対称軸の位置の決
定や、座標点の補正位置の決定を行うために参照する要
素を指定できるため、さらにユーザの意図に沿った線対
称図形に整形することができる。
【0106】図16は、本発明の第6実施例による線対
称図形整形装置の構成を示すブロック図である。
【0107】図16に示すように、第6実施例の線対称
図形整形装置は、図形を入力する入力部11と、図形の
整形を行うデータ処理部12Dと、図形情報や特徴点を
記憶する記憶部15と、入力図形や整形後の図形を出力
する出力部16とを備える。なお、図16には本実施例
の特徴的な構成のみを記載し、他の一般的な構成につい
ては記載を省略してある。
【0108】また、図示のように、データ処理部12D
は、特徴点算出部20と、対称軸候補算出部21と、垂
直対称軸候補決定部31と、水平対称軸候補決定部32
と、直交対称軸判定部33と、対称性判定線分算出マス
目生成部23と、対称性判定線分算出部34A、34B
と、対称軸距離算出部35A、35Bと、対称軸角度算
出部36A、36Bと、対称性判定部37A、37B
と、直交軸対称化処理部38とを備える。記憶部15
は、図形記憶部51と、特徴点記憶部52と備える。以
上の構成において、入力部11、記憶部15、及び出力
部16の構成は、図1に示した第1実施例の各構成と同
様である。また、データ処理部12Dの特徴点算出部2
0、対称軸候補算出部21、及び対称性判定線分算出マ
ス目生成部23の構成は、図1に示した第1実施例のデ
ータ処理部12Aの各構成と同様である、よって、同一
の符号を付して説明を省略する垂直対称軸候補決定部3
1は、対称軸候補算出部21で算出された全ての対称軸
候補の中から最も垂直に近い対称軸候補(垂直対称軸候
補)1本を抽出する。また、水平対称軸候補決定部32
は、対称軸候補算出部21で算出された全ての対称軸候
補のうち、垂直対称軸候補決定部31において抽出され
た垂直対称軸候補を用い、以下に示す手順で、水平な対
称軸候補(水平対称軸候補)とする対称軸候補1本を抽
出する。
【0109】まず、垂直対称軸候補決定部31により抽
出された垂直対称軸候補が通過する特徴点のうちの一方
を選択し、他方の特徴点に向かって図形を形成する曲線
上の特徴点を数える。一方の特徴点から他方の特徴点に
至る一方の曲線上の特徴点の数がn個である場合、当該
一方の特徴点からn/2番目の点どうしを結ぶ直線を水
平対称軸候補とする。ここで、数えた特徴点の数nが奇
数である場合、n/2の少数点以下の値は切り捨てる。
なお、垂直対称軸候補の両側の特徴点の数が一致しない
場合は、当該図形は対称性を有しないとして処理を終了
する。
【0110】直交対称軸判定部33は、垂直対称軸候補
決定部31及び前記水平対称軸候補決定部32により抽
出された2本の対称軸候補がほぼ直角に交差するかどう
かを判定する。ここで、2本の対称軸候補がほぼ直角に
交差する(または、ほぼ直交する)とは、当該2本の対
称軸候補が直角(90度)または直角に近い角度で交差
していることを意味する。直角に近い角度は、予めしき
い値を設定することにより任意に決定することができ
る。すなわち、対称軸候補の交差する角度と90度との
角度差がしきい値以内の場合に当該対称軸候補はほぼ直
角に交差するものとする。例えば、しきい値を5度とし
た場合、85度から95度の範囲内で2本の対称軸候補
が交差していれば、当該2本の対称軸候補はほぼ直交す
る。
【0111】また、直交対称軸判定部33は、2本の対
称軸候補の交差する角度と90度との角度差がしきい値
の範囲内である場合、すなわち、当該2本の対称軸候補
がほぼ直交すると判定した場合、当該2本の対称軸候補
を、それぞれ水平及び垂直に整形する。これにより、2
本の対称軸候補は正確に直交することとなる。
【0112】さらに、直交対称軸判定部33は、2本の
対称軸候補の交差する角度と90度との角度差がしきい
値を越えている場合、すなわち、当該2本の対称軸候補
がほぼ直角に交差している判定しなかった場合、当該入
力図形は直交する2本の対称軸を持つ対称図形ではない
と判定し、処理を終了する。
【0113】対称性判定線分算出マス目生成部23は、
直交対称軸判定部33により2本の対称軸候補が直角に
交差すると判定された場合、垂直対称軸候補決定部31
及び水平対称軸候補決定部32により抽出された2本の
対称軸候補の交点を原点として、入力図形を包含するよ
うな矩形のマス目を形成する格子を生成する。
【0114】対称性判定線分算出部34Aは、垂直対称
軸候補決定部31により算出された垂直対称軸候補が通
過する2つの特徴点のうちの一方から他方の特徴点に向
かって、曲線とマス目を形成する格子との交点をたど
り、入力図形の対称性を判定するための基準となる交点
の組を算出する。そして、該交点の組を直線で結び、対
称性の判定に用いる対称性判定線分を生成する。
【0115】対称性判定線分34Bは、水平対称軸候補
決定部32により算出された水平対称軸候補に関して同
様の処理を実行し、対称性判定線分を生成する。
【0116】対称軸距離算出部35Aは、対称性判定線
分算出部34Aにより垂直対称軸候補に基づいて生成さ
れた対称性判定線分の中点と垂直対称軸候補との距離を
算出する。対称軸角度算出部36Aは、当該対称性判定
線分と垂直対称軸候補とのなす角度を算出し、当該角度
と90度との差を算出する。
【0117】対称軸距離算出部35Bと対称軸角度算出
部36Bとは、対称性判定線分算出部34Bにより水平
対称軸候補に基づいて生成された対称性判定線分に関し
て同様の処理を実行し、当該対象性判定線分と水平対称
軸候補との距離及び角度に関するパラメータを算出す
る。
【0118】対称性判定部37Aは、対称軸距離算出部
35Aにより算出された全ての対称性判定線分の中点と
垂直対称軸候補との間の距離の値のばらつきを算出し、
また対称軸角度算出部36Aにより算出された全ての対
称性判定線分と垂直対称軸候補とのなす角度と90度と
の角度差のばらつきを算出して、算出結果に基づいて入
力図形の線対称性を判定する。
【0119】対称性判定部37Bは、対称軸距離算出部
35Bにより算出された全ての対称性判定線分の中点と
水平対称軸候補との間の距離の値のばらつきを算出し、
対称軸角度算出部36Bにより算出された全ての対称性
判定線分と水平対称軸候補とのなす角度と90度との角
度差のばらつきを算出して、算出結果に基づいて入力図
形の線対称性を判定する。
【0120】直交軸対称化処理部38は、対称化判定部
37A、37Bにより垂直対称軸候補及び水平対称軸候
補の両方に対して対称性を有すると判定された入力図形
を、当該2本の対称軸候補に対してそれぞれ線対称な図
形になるように変形する。すなわち、対称性判定線分算
出部34A、34Bにて算出された曲線と格子との交点
の組、及び特徴点算出部20にて算出された特徴点の座
標を適宜変更する。入力図形の変形により生成された図
形は、図形記憶部51に格納される。
【0121】次に、図16ないし図22を参照して、本
実施例の動作について説明する。図17及び図18は、
本実施例の処理の流れを示すフローチャートである。図
19は、本実施例による処理の対象となる入力図形
(A)と該入力図形を整形した図形(B)を示す図であ
る。図20は、対称軸候補算出部21により算出される
対称軸候補を示す図である。図21は、垂直対称軸候補
に基づいて水平対称軸候補を決定する方法の例を示す図
である。図22は、図20に示した対称軸候補のうち、
垂直対称軸候補決定部31により抽出された垂直対称軸
候補、及び当該垂直対称軸候補に基づいて水平対称軸候
補決定部32により抽出された水平対称軸候補を示す図
である。
【0122】入力部11によって入力された図形は、曲
線の軌跡をたどる入力座標点列として図形記憶部51に
記憶される。特徴点算出部20は、入力座標点列から、
頂点の座標や水平方向、垂直方向の極大点、極小点を算
出し、それらを入力図形の特徴点として特徴点記憶部5
2に記憶する(図17、ステップ1701)。図19
(A)に示すような入力図形の場合、図20に示すよう
に8個の特徴点が算出される。また、入力図形は出力部
16に出力される。
【0123】次に、対称軸候補算出部21は、特徴点記
憶部52に記憶されている特徴点を参照して、特徴点数
がnの入力図形に対して、m番目、n/2+m番目(m
=1、2、...)の特徴点を組み合わせ、それぞれの
細を対称軸候補とする(ステップ1702)。図19
(A)に示す入力図形の場合、図20に示すように、J
5からJ4の4本の対称軸候補が算出される。
【0124】次に、垂直対称軸候補決定部31は、対称
軸候補算出部21により算出された全ての対称軸候補の
うち、最も垂直に近い対称軸候補を抽出する。また、水
平対称軸候補決定部32は、垂直対称軸候補決定部31
により抽出された垂直対称軸候補に基づいて水平対称軸
候補を抽出する(ステップ1703)。図19(A)に
示す入力図形の場合、図21に示すように、特徴点(a
3)(a4)を通る直線を垂直対称軸候補2101とす
ると、水平対称軸候補決定部32は、垂直対称軸候補2
101が通過する一方の特徴点(a3)から、他方の特
徴点(a4)に向かって、垂直対称軸候補2101の両
側にある特徴点を数える。そして、特徴点の個数がn=
4であることから、2(=n/2)番目の特徴点どうし
を結ぶ直線を水平対称軸候補2102とする。
【0125】次に、直交対称軸判定部33は、2本の対
称軸候補2101、2102の交差する角度を算出し、
ほぼ直角に交差しているかどうか判定する。2本の対称
軸候補2101、2102がほぼ直交すると判定しなか
った場合、当該入力図形は直交する2本の対称軸に対し
て対称な図形ではないと判定し、処理を終了する(ステ
ップ1704、1709)。
【0126】一方、2本の対称軸候補2101、210
2がほぼ直交すると判定した場合、直交対称軸判定部3
3は、当該対称軸候補2101、2102を、図22に
示すように、正確に垂直及び水平となるように整形す
る。そして、対称性判定線分算出マス目生成部23が、
垂直及び水平の2本の対称軸候補の交点を原点として、
入力図形を包含するような矩形のマス目を生成する(ス
テップ1705)。
【0127】次に、垂直対称軸候補についての入力図形
の対称性を判定する(ステップ1706)。図18に対
称性の判定処理の動作を示す。図18のステップ180
1からステップ1806に示す動作は、図2に示した第
1実施例の対称性の判定処理の動作におけるステップ2
06からステップ213の動作と同一なので、説明を省
略する。
【0128】次に、同様の手順により、水平対称軸候補
についての入力図形の対称性を判定する(ステップ17
07)。
【0129】対称性判定部37A、37Bにおいて、入
力図形が対称性を持つと判定した場合、すなわち、抽出
された垂直及び水平対称軸候補がいずれも入力図形の対
称軸として妥当であると判定した場合、直交軸対称化処
理部38は、対称性判定線分算出部34A、34Bで算
出された曲線と格子との交点の組及び特徴点のそれぞれ
が、水平及び垂直対称軸候補に対してそれぞれ正確に対
称な位置関係となるように、交点及び特徴点の座標を補
正する(ステップ1708)。そして、補正後の交点及
び特徴点により形成される整形図形を図形記憶部51に
格納する。図形記憶部51に格納された整形図形は、補
正後の交点及び特徴点を、特徴点として有する近似曲線
(例えば、スプライン曲線)として表現され、出力部1
6に出力される。図示の例では、図19(A)の入力図
形に替えて図19(B)の整形図形が出力される。
【0130】以上説明した第6実施例の線対称図形整形
装置によれば、ユーザが入力した曲線図形から自動的に
直交する2本の対称軸を抽出し、当該入力図形を抽出し
た直交する2本の対称軸の両方に対してそれぞれ正確に
線対称な図形に整形することができる。
【0131】なお、上記第6実施例において、垂直対称
軸候補に基づく対称性の判定処理を行う対称性判定線分
算出部34A、対称軸距離算出部35A、対称軸距離算
出部36A、及び対称性判定部37Aと、水平対称軸候
補に基づく対称性の判定処理を行う対称性判定線分算出
部34B、対称軸距離算出部35B、対称軸距離算出部
36B、及び対称性判定部37Bとを、それぞれ個別の
構成要素として設けたが、実行する処理内容が同一であ
るため、図23に示すデータ処理装置12Eのように、
それぞれ共通の構成要素にて処理を実行するようにして
も良い。
【0132】図24は、本発明の第7実施例による線対
称図形整形装置の構成を示すブロック図である。
【0133】図24に示すように、第7実施例の線対称
図形整形装置は、図形を入力する入力部11と、図形の
整形を行うデータ処理部12Fと、図形情報や特徴点を
記憶する記憶部15と、入力図形や整形後の図形を出力
する出力部16とを備える。また、データ処理部12F
は、特徴点算出部20と、対称軸候補算出部21と、垂
直対称軸候補決定部31と、水平対称軸候補決定部32
と、直交対称軸判定部33と、対称性判定線分算出マス
目生成部23と、対称性判定線分算出部34A、34B
と、対称軸距離算出部35A、35Bと、対称軸角度算
出部36A、36Bと、対称性判定部37A、37B
と、直交軸対称化処理部38と、対称化処理部39とを
備える。記憶部15は、図形記憶部51と、特徴点記憶
部52と備える。なお、図23には本実施例の特徴的な
構成のみを記載し、他の一般的な構成については記載を
省略してある。
【0134】上記構成において、入力部11、記憶部1
5、出力部16の構成は、図1に示した第1実施例の各
構成と同様である。また、データ処理部12Fの構成の
うち、対称化処理部39以外の構成は、図16に示した
第6実施例のデータ処理部12Dにおける各構成と同様
である。よって、それぞれ同一の符号を付して説明を省
略する。
【0135】対称化処理部39は、対称性判定部37
A、37Bによる判定結果において、一方の対称軸に関
しては入力図形が対称性を有すると判定されたものの、
他方の対称軸に関しては対称性を有しないと判定され、
直交軸対称化処理部38による対称化処理を行えない場
合に、入力図形が対称性を有すると判定された方の対称
軸に基づいて対称化処理を実行する。対称化処理の内容
は、第1実施例や第6実施例で説明した対称化処理と同
様である。
【0136】次に、図25のフローチャートを参照して
本実施例の動作を説明する。
【0137】図25において、ステップ2501からス
テップ2507までの動作は、図17に示した第6実施
例によるステップ1701から1707までの動作と同
様であるため、説明を省略する。
【0138】対称性判定部37A、37Bによる判定の
結果、入力図形が垂直及び水平対称軸候補の両方に対し
て対称性を持つと判定された場合、直交軸対称化処理部
38は、対称性判定線分算出部34A、34Bで算出さ
れた曲線と格子との交点の組及び特徴点のそれぞれが、
水平及び垂直対称軸候補に対してそれぞれ正確に対称な
位置関係となるように、交点及び特徴点の座標を補正す
る(ステップ2508、2509)。
【0139】これに対し、入力図形が垂直対称軸候補ま
たは水平対称軸候補の一方のみに対して対称性を持つと
判定された場合、対称化処理部39は、対称性を持つと
判定された方の対称軸候補に対して正確に線対称となる
ように入力図形を整形する。例えば、入力図形が垂直対
称軸候補に対して対称性を持つと判定された場合、対称
性判定線分算出部34Aで算出された曲線と格子との交
点の組及び特徴点が、垂直対称軸候補に対してそれぞれ
正確に対称な位置関係となるように、交点及び特徴点の
座標を補正する(ステップ2510、2511)。
【0140】入力図形がいずれの対称軸候補に対しても
対称性を持たないと判定された場合、当該入力図形は対
称図形ではないと判定して処理を終了する。
【0141】以上説明した第7実施例の線対称図形整形
装置によれば、入力図形が直交する2本の対称軸の両方
に対して対称性を有しない場合であっても、少なくとも
1本の対称軸に対して対称性を有する場合は、当該対称
軸に基づいて対称化処理が行われるため、入力図形に対
して対称図形でないと判断して処理を終了してしまう場
合が減少し、より多くの種類の入力図形に対して整形を
行うことができる。
【0142】以上好ましい実施例をあげて本発明を説明
したが、本発明は必ずしも上記実施例に限定されるもの
ではない。また、上述した第1ないし第5実施例の構成
は、任意に組み合わせることができる。さらに、第6実
施例及び第7実施例に対し、第2実施例で示した判定線
分妥当性判定部、第3実施例で示した整形対称軸決定
部、第4実施例で示したマス目サイズ指示部、第5実施
例で示した参照要素指示部を、任意に組み合わせること
ができる。
【0143】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の線対称図
形整形装置によれば、ユーザが入力した曲線図形に対し
て自動的に水平または垂直な対称軸を抽出し、入力図形
を、抽出した対称軸の一方または両方に対して正確に線
対称な図形に整形できる。また、本発明によれば、入力
図形が任意の曲線を含んでいる場合であっても、特別の
構成も特別の手順も必要とせず、直線図形の場合と何ら
変わることなく入力図形の整形を行うことができる。こ
れにより、曲線を含むかどうかに関わらず、対称軸を意
識することなく描かれた図形から直線対称軸を自動的に
抽出し、抽出した対称軸に対して正確に線対称な曲線図
形を生成することができるという効果がある。
【0144】第2の効果として、入力図形の対称性の有
無の判定に先だって対称軸候補に基づいて生成された対
称性判定線分自体の対称性の有無を判定する手段を設
け、所定の対称性判定線分が対称性を有しないと判定し
た場合に、当該対称性判定線分に対応する対称軸候補を
入力図形の対称性を判定する際の対象となる対称軸候補
から削除することにより、対称性を持たない対称軸候補
を早い段階で切り捨てることができるため、より高速な
処理が可能になるという効果がある。
【0145】第3の効果として、複数の対称軸候補が入
力図形の対称軸として妥当な場合に整形処理に使用する
対称軸を決定する手段を備えることにより、所望の対称
軸候補を整形処理に使用する対称軸として選択し、図形
を整形することができるため、よりユーザの意図に沿っ
た整形結果を得られる。また、対称軸として用いる対称
軸候補を適宜選択することによって、入力図形に近い形
状を保持したまま図形を整形することができる。
【0146】第4の効果として、対称性判定線分を算出
するためのマス目の大きさを変化させる手段を備えるこ
とにより、対称性判定の厳密さや処理速度を調節するこ
とができ、処理効率の向上を図ることができる。
【0147】第5の効果として、対称化処理時における
対称軸の位置の決定や、座標点の補正位置の決定を行う
ために参照する要素を指定する手段を備えることによ
り、よりユーザの意図に沿った線対称図形に整形するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例による線対称図形整形装
置の構成を示すブロック図である。
【図2】 第1の実施例の動作を示すフローチャートで
ある。
【図3】 本実施例の処理対象である入力図形と整形後
の図形の例を示す図である。
【図4】 図3の入力図形に基づいて対称軸候補を算出
する方法を示す図である。
【図5】 図4に示した対称軸候補の中から算出した水
平対称軸候補及び垂直対称軸候補を示す図である。
【図6】 図3の入力図形に対して入力図形を包含する
マス目の例を示す図である。
【図7】 対称軸候補と対称性判定線分とを用いて対称
性を判定する方法を示す図である。
【図8】 本発明の第2実施例による線対称図形整形装
置の構成を示すブロック図である。
【図9】 第2実施例の動作を示すフローチャートであ
る。
【図10】 本発明の第3実施例による線対称図形整形
装置の構成を示すブロック図である。
【図11】 第3実施例の動作を示すフローチャートで
ある。
【図12】 本発明の第4実施例による線対称図形整形
装置の構成を示すブロック図である。
【図13】 第4実施例の動作を示すフローチャートで
ある。
【図14】 本発明の第5実施例による線対称図形整形
装置の構成を示すブロック図である。
【図15】 第5実施例の動作を示すフローチャートで
ある。
【図16】 本発明の第6実施例による線対称図形整形
装置の構成を示すブロック図である。
【図17】 第6実施例の動作を示すフローチャートで
ある。
【図18】 第6実施例の動作のうち対称性判定処理の
動作を示すフローチャートである。
【図19】 本実施例の処理対象である入力図形と整形
後の図形の例を示す図である。
【図20】 図19の入力図形に基づいて対称軸候補を
算出する方法を示す図である。
【図21】 図20に示した対称軸候補の中から垂直対
称軸候補と水平対称軸候補とを算出する方法を示す図で
ある。
【図22】 図19の入力図形から抽出した垂直対称軸
候補及び水平対称軸候補を示す図である。
【図23】 第6実施例の変形例による線対称図形整形
装置の構成を示すブロック図である。
【図24】 本発明の第7実施例による線対称図形整形
装置の構成を示すブロック図である。
【図25】 第7実施例の動作を示すフローチャートで
ある。
【図26】 従来技術による線対称図形整形装置の構成
を示すブロック図である。
【図27】 図26の従来例の動作を示すフローチャー
トである。
【図28】 他の従来技術による線対称図形整形装置の
構成を示すブロック図である。
【図29】 図28の従来例の動作を示すフローチャー
トである。
【図30】 図28の従来例による対称性判定方法を示
す図である。
【符号の説明】
11 入力部 12 データ処理部 15 記憶部 16 出力部 20 特徴点算出部 21 対称軸候補算出部 22 判定対称軸決定部 23 対称性判定線分算出マス目生成部 24 対称性判定線分算出部 25 対称軸距離算出部 26 対称軸角度算出部 27 対称性判定部 28 対称化処理部

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 曲線を含んで形成される図形を入力する
    入力手段と、該入力図形を所定の対称軸に対して正確に
    対称となるように整形するデータ処理手段と、少なくと
    も前記入力図形及び整形後の図形及びこれらの図形の特
    徴点に関する情報を格納する記憶手段と、前記入力図形
    及び整形後の図形を表示する出力手段とを備え、 前記データ処理手段が、 前記入力手段により入力された図形の座標点列から、各
    頂点の座標、該入力図形の水平方向及び垂直方向の極大
    点及び極小点を算出し、それらを該入力図形の特徴点と
    する特徴点算出手段と、 前記特徴点算出手段により算出された特徴点に基づい
    て、所定の規則により対称軸候補を算出する対称軸候補
    算出手段と、 前記対称軸候補算出手段で算出された全ての対称軸候補
    の中から、対称性の判定に用いる最も水平に近い対称軸
    候補及び最も垂直に近い対称軸候補を1本づつ抽出する
    判定対称軸決定手段と、 前記判定対称軸決定手段により算出された2本の対称軸
    候補のうち任意の1本を選択し、前記入力図形を形成す
    る線の長さに関わらず、該選択された対称軸候補を中心
    として、前記入力図形を包含する矩形のマス目を形成す
    る格子を生成する対称性判定線分算出マス目生成手段
    と、 前記選択された対称軸候補が通過する特徴点の一方から
    他方の特徴点に向かって、前記曲線とマス目を形成する
    前記格子との交点をたどり、前記対称軸候補の両側に位
    置する前記入力図形の対称性を判定するための基準とな
    る交点の組を算出し、該交点の組を直線で結び、前記入
    力図形の対称性の判定に用いる対称性判定線分を生成す
    る対称性判定線分算出手段と、 前記対称性判定線分の中点と、前記対称軸候補との距離
    を算出する対称軸距離算出手段と、 前記対称性判定線分と前記対称軸候補とのなす角度を算
    出し、該交差角度と90度との角度差を算出する対称軸
    角度算出手段と、 前記対称軸距離算出手段において算出された全ての前記
    対称性判定線分の中点 と対称軸候補との間の距離の値の
    ばらつきを算出し、かつ前記対称軸角度算出手段におい
    て算出された全ての前記対称性判定線分と対称軸候補間
    のなす角度と90度との差のばらつきとを算出し、該算
    出されたパラメータのばらつきに応じて前記入力図形の
    対称性を判定する対称性判定手段と 前記対称性判定手段
    において前記入力図形が対称性を有すると判定された場
    合、前記入力図形が前記対称軸候補に対して正確に線対
    称な図形になるように、前記曲線と格子との交点の組の
    座標及び特徴点の座標を変更する対称化処理手段を備え
    たことを特徴とする線対称図形整形装置。
  2. 【請求項2】 前記データ処理手段が、前記対称軸距離
    算出手段及び前記対称軸角度算出手段において算出され
    たパラメータによって、前記対称性判定線分自体の前記
    対称軸候補に対する対称性の有無を判定する判定線分妥
    当性判定手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1
    に記載の線対称図形整形装置。
  3. 【請求項3】 前記データ処理手段が、前記対称性判定
    手段により前記該入力図形の対称軸として妥当な対称軸
    候補が複数あると判定された場合、どの対称軸候補を用
    いて前記入力図形の対称整形を行うかを決定する整形対
    称軸決定手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1
    または請求項2に記載の線対称図形整形装置。
  4. 【請求項4】 前記対称性判定線分算出マス目生成手段
    が生成する格子によって形成されるマス目の大きさを指
    示するマス目サイズ指示手段をさらに備えたことを特徴
    とする請求項1ないし請求項3に記載の線対称図形整形
    装置。
  5. 【請求項5】 前記対称化処理手段による前記入力図形
    の対称整形処理に用いる参照要素を指示する参照要素指
    示手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1ないし
    請求項4に記載の線対称図形整形装置。
  6. 【請求項6】 曲線を含んで形成される図形を入力する
    入力手段と、該入力図形を所定の対称軸に対して正確に
    対称となるように整形するデータ処理手段と、少なくと
    も前記入力図形及び整形後の図形及びこれらの図形の特
    徴点に関する情報を格納する記憶手段と、前記入力図形
    及び整形後の図形を表示する出力手段とを備え、 前記データ処理手段が、 前記入力手段により入力された図形の座標点列から、各
    頂点の座標、該入力図形の水平方向及び垂直方向の極大
    点及び極小点を算出し、それらを該入力図形の特徴点と
    する特徴点算出手段と、 前記特徴点算出手段により算出された特徴点に基づい
    て、所定の規則により対称軸候補を算出する対称軸候補
    算出手段と、 前記対称軸候補算出手段において算出された全ての対称
    軸候補の中から、最も垂直に近い対称軸候補である垂直
    対称軸候補を抽出する垂直対称軸候補決定手段と、 前記対称軸候補算出手段において算出された全ての対称
    軸候補の中から、前記垂直対称軸候補算出手段において
    抽出された垂直対称軸候補に基づいて水平対称軸候補を
    抽出する水平対称軸候補決定手段と、 前記垂直対称軸候補と前記水平対称軸候補とがほぼ直交
    するかどうかを判定し、かつ前記2本の対称軸候補がほ
    ぼ直交すると判定した場合に前記2本の対称軸候補を正
    確に直角に交差するように整形する直交対称軸判定手段
    前記直交対称軸判定手段により整形された2本の直交
    する対称軸候補の交点を原点として、前記入力図形を形
    成する線の長さに関わらず、前記入力図形を包含する矩
    形のマス目を形成する格子を生成する対称性判定線分算
    出マス目生成手段と、 前記整形された垂直対称軸候補と水平対称軸候補の各々
    に関して、対称軸候補が通過する特徴点の一方から他方
    の特徴点に向かって、前記曲線とマス目を形成する前記
    格子との交点をたどり、前記対称軸候補の両側に位置す
    る前記入力図形の対称性を判定するための基準となる交
    点の組を算出し、該交点の組を直線で結び、前記入力図
    形の対称性の判定に用いる対称性判定線分を生成する対
    称性判定線分算出手段と、 前記垂直対称軸候補と前記垂直対称軸候補に基づいて生
    成された対称性判定線分との関係、及び前記水平対称軸
    候補と前記水平対称軸候補に基づいて生成された対称性
    判定線分との関係において、前記各対称性判定線分の中
    点と対応する前記対称軸候補との距離を算出する対称軸
    距離算出手段と、 前記垂直対称軸候補と前記垂直対称軸候補に基づいて生
    成された対称性判定線 分との関係、及び前記水平対称軸
    候補と前記水平対称軸候補に基づいて生成された対称性
    判定線分との関係において、前記各対称性判定線分と対
    応する前記対称軸候補とのなす角度を算出し、該交差角
    度と90度との角度差を算出する対称軸角度算出手段
    と、 対応する前記対称軸候補と前記対称性判定線分ごとに、
    前記対称軸距離算出手段において算出された全ての前記
    対称性判定線分の中点と対称軸候補との間の距離の値の
    ばらつきを算出し、かつ前記対称軸角度算出手段におい
    て算出された全ての前記対称性判定線分と対称軸候補間
    のなす角度と90度との差のばらつきとを算出し、該算
    出されたパラメータのばらつきに応じて前記入力図形の
    対称性を判定する対称性判定手段と 前記対称性判定手段
    において前記入力図形が前記垂直対称軸候補及び前記水
    平対称軸候補の両方に対して対称性を有すると判定され
    た場合、前記入力図形が前記垂直対称軸候補及び水平対
    称軸候補に対してそれぞれ正確に線対称な図形になるよ
    うに、前記曲線と格子との交点の組の座標及び特徴点の
    座標を変更する対称化処理手段 を備えたことを特徴とす
    る線対称図形整形装置。
  7. 【請求項7】 前記対称性判定線分算出手段と、前記対
    称軸距離算出手段と、前記対称軸角度算出手段と、前記
    対称性判定手段と1つずつ備え、前記垂直対称軸候補に
    対する処理及び前記水平対称軸候補に対する処理におい
    て併用することを特徴とする請求項6に記載の線対称図
    形整形装置。
  8. 【請求項8】 前記データ処理手段が、前記対称軸距離
    算出手段及び前記対称軸角度算出手段において算出され
    たパラメータによって、前記対称性判定線分自体の前記
    対称軸候補に対する対称性の有無を判定する判定線分妥
    当性判定手段をさらに備えたことを特徴とする請求項6
    または請求項7に記載の線対称図形整形装置。
  9. 【請求項9】 前記データ処理手段が、前記対称性判定
    手段により前記該入力図形の対称軸として妥当な対称軸
    候補が複数あると判定された場合、どの対称軸候補を用
    いて前記入力図形の対称整形を行うかを決定する整形対
    称軸決定手段をさらに備えたことを特徴とする請求項6
    ないし請求項8に記載の線対称図 形整形装置。
  10. 【請求項10】 前記対称性判定線分算出マス目生成手
    段が生成する格子によって形成されるマス目の大きさを
    指示するマス目サイズ指示手段をさらに備えたことを特
    徴とする請求項6ないし請求項9に記載の線対称図形整
    形装置。
  11. 【請求項11】 前記対称化処理手段による前記入力図
    形の対称整形処理に用いる参照要素を指示する参照要素
    指示手段をさらに備えたことを特徴とする請求項6ない
    し請求項10に記載の線対称図形整形装置。
  12. 【請求項12】 前記対称性判定手段において前記入力
    図形が前記垂直対称軸候補または水平対称軸候補のいず
    れか一方のみに対して対称性を有すると判定された場合
    に、前記入力図形が対称性を有すると判定された対称軸
    候補に対して正確に線対称になるように前記入力図形を
    整形する第2の対称化処理手段をさらに備えたことを特
    徴とする請求項6ないし請求項11に記載の線対称図形
    整形装置。
  13. 【請求項13】 前記第2の対称化処理手段による前記
    入力図形の対称整形処理に用いる参照要素を指示する参
    照要素指示手段をさらに備えたことを特徴とする請求項
    12に記載の線対称図形整形装置。
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