JP2718391B2 - 線対称図形整形装置 - Google Patents

線対称図形整形装置

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JP2718391B2 JP7054962A JP5496295A JP2718391B2 JP 2718391 B2 JP2718391 B2 JP 2718391B2 JP 7054962 A JP7054962 A JP 7054962A JP 5496295 A JP5496295 A JP 5496295A JP 2718391 B2 JP2718391 B2 JP 2718391B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は線対称図形整形装置に関
し、より詳細には、入力図形から1本の線対称軸を算出
し、その軸に線対称となるように入力図形を整形する線
対称図形整形装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ワードプロセッサ,パーソナルコンピュ
ータ等の図形を処理する機能を有する図形処理装置にお
いて、キーボードやマウス或いはペンなどを使用して手
書きで図形を描く場合、ラフな図形は容易に作成できる
が、例えば或る1つの軸に関して線対称となるような図
形を描く場合には苦労する。このようなとき、図形処理
装置自体が入力図形の対称性を認識し、線対称となるよ
うに自動的に修正してくれると有り難い。しかし、この
ような機能を持つ図形処理装置は現在のところ知られて
いない。このため、入力図形から1本の線対称軸を算出
し、その軸に線対称となるように入力図形を整形する線
対称図形整形装置が待ち望まれている。
【0003】このような線対称図形整形装置を実現する
には、その前提として、入力図形の線対称性を自動的に
認識する機能が必要となる。
【0004】従来、入力図形の対称性を認識する方式と
しては、以下のような方式が知られている。
【0005】(A)第1の従来方式 シンボル毎に予め対称かどうかを定義したシンボルテー
ブルを用意しておき、入力図形をパターンマッチング
法,特徴マッチング法等の方法で認識して何れのシンボ
ルであるか否かを判定し、判定したシンボルについてシ
ンボルテーブルを参照して対称性を持つことが定義され
ていた場合には、入力図形が対称性を有するものと認識
する方式(特開昭62−111369号公報参照)。以
下、図14のブロック図および図15のフローチャート
を参照して、同公報に記載されている技術を説明する。
【0006】図14において、認識対象画像(シンボル
要素)は認識処理部101に入力され、パターンマッチ
ング法等の認識処理が行われ(ステップV1)、予め定
められた何れのシンボルであるかを示す認識結果1aが
生成される(ステップV2)。次に、対称形判定部11
1において、各シンボルが対称性を有するシンボルであ
るか否かを定義したシンボルテーブル102が参照さ
れ、当該認識結果1aのシンボルが対称形である旨定義
されていたときは対称形と判定し、それ以外は非対称形
と判定する(ステップV3)。
【0007】なお、上記公報は、本発明が対象とするよ
うな線対称図形整形に関するものではなく、設計図面な
どを自動的に読み取ってそれに描かれている図形シンボ
ルを認識する技術に関するものである。即ち、対称形の
シンボルの場合には、1度の読み取りでは誤認識する確
率が高いので、対称形と判定したシンボルを対称変換部
103で対称に変換後(ステップV4)、再び認識処理
を行い(ステップV5,V6)、今回の認識結果2aと
前回の認識結果1aとを比較回路112で比較し(ステ
ップV7)、同じであれば認識結果1aを結果として出
力し(ステップV8)、異なれば認識不能としてリジェ
クトする(ステップV9)、といった処理を行ってい
る。
【0008】(B)第2の従来方式 入力図形中に描かれた対称軸となる可能性のある対称軸
候補線分(中心線)を抽出し、入力図形中の各頂点から
上記の対称候補軸線分の方向に垂直に引いた線分の全て
が、対称軸候補線分によってほぼ等分された場合に、入
力図形が対称性を有するものと認識する方式(特開昭6
3−261481号公報参照)。以下、図16のブロッ
ク図および図17のフローチャートを参照して、同公報
に記載されている技術を説明する。
【0009】同公報は、本発明が対象とするような線対
称図形への整形に関するものではなく、簡略記法に基づ
いて描かれた図面を認識し、描かれている図面の内容か
ら図面に記述されていない寸法などを補完するためのも
のである。先ず、図形認識装置201において、読み取
り処理部211から入力された図面200は画像データ
格納部212に格納される。ベクトル処理部213は、
画像データ格納部212に格納された画像データに対し
て折れ線近似を行い、ベクトルデータに変換してベクト
ル分類処理部214に入力する。
【0010】ベクトル分類処理部214は、ベクトルデ
ータから記号,文字および線分に分類したベクトルデー
タを記号認識処理部215,線分識別処理部216およ
び文字認識処理部217にそれぞれ出力する。線分識別
処理部216は、線分を示すベクトルデータを形状線,
中心線などに分類して、認識結果格納部218に格納す
る。また、記号認識処理部215と文字認識処理部21
7は、文字と記号を識別し、その結果に基づく属性を付
して認識結果格納部218に格納する。
【0011】次に、対称候補線分抽出手段202は、認
識結果格納部218からデータをロードし(ステップW
1)、対称となる可能性のある中心線をそのデータから
抽出してその数を計数し(ステップW2)、抽出した各
中心線について、その中心線と交叉する形状線あるいは
上下左右に孤立した形状線があるか否かを調べる(ステ
ップW3)。形状線と交叉する中心線あるいは両側に孤
立形状を有するような中心線があれば(ステップW4で
「あり」)、垂直線分設定手段203および演算手段2
04で形状線あるいは孤立形状の対称性が識別される
(ステップW5)。
【0012】対称性の判定方法を図18を用いて説明す
る。垂直線分設定手段203は、例えばベクトルの端点
P2から中心線bに垂線L2を降ろし、演算手段204
は、端点P2と中心線bとの距離l2を求める。更に、
垂線L2の延長線と交叉するベクトルc上の交点X2と
中心線bとの距離m2を求める。そして、この2つの距
離l2,m2の差を計算し、一定の閾値(Δl/2)に
対して、 |l2−m2|<Δl/2 …(1) が満足されれば、他の端点についても同様の計算を行
う。
【0013】そして、全ての端点について式(1)が満
足されると共に、各距離の差の総和が一定の閾値Qに対
して、 Σ|ln−mn|<Q …(2) を満足したとき、その形状線は中心線bに対称であると
判定される(ステップW6で「あり」)。
【0014】全ての中心線について対称性判定を行った
後、図面情報設定手段205は、対称性を有する形状線
に記された一部の図面情報に基づいて、省略された図面
情報を設定する(ステップW7)。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、入力図
形の対称性を認識すること自体は従来から行われていた
が、第1の従来方式にあっては、対称図形と判定すべき
図形全てを予め定義してシンボルテーブルに登録してお
く必要があるため、定義されていない対称図形が入力さ
れた場合には、対称性の判定が行えず、本発明が実現し
ようとするような線対称図形整形装置には到底採用でき
ない。
【0016】これに対し第2の従来方式では、入力図形
中に描かれた対称軸となる可能性のある対称候補線分
(中心線)を抽出し、以降の処理ではこの抽出した対称
候補線分に基づいて対称性の判定を進める為、対称図形
と判定すべき図形を予め定義しておく必要はない。しか
しながら、入力図形中に描かれた中心線といった対称候
補線分を抽出するものであるため、そのような対称候補
線分が描かれていない場合には対処できない。従って、
利用者は、図形の入力時にその対称軸をも別途に記入し
ておく必要がある。
【0017】そこで本発明の目的は、対称図形を限定せ
ずに、かつ、対称軸を利用者が意識することなく描かれ
た図形について、対称軸を自動的に抽出し、更にその抽
出した対称軸で線対称になるように入力図形を整形する
線対称図形整形装置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の線対称図形整形装置は、線対称に整形す
べき入力図形について算出された特徴量に基づいて、そ
の図形の対称軸となる可能性のある全ての対称軸候補を
算出して1つずつ出力する対称軸候補算出手段と、該対
称軸候補算出手段から出力された対称軸候補に対して対
称性を判定するために組となる入力図形上の点の組を算
出し、該算出したそれぞれの組の点どうしを直線で結ん
だ対称性判定線分を算出する対称性判定線分算出手段
と、該対称性判定線分算出手段で算出された対称性判定
線分の中点と前記対称軸候補との距離を算出する対称軸
距離算出手段と、前記対称性判定線分算出手段で算出さ
れた対称性判定線分と前記対称軸候補とのなす角度を求
め、90度との差を算出する対称軸角度算出手段と、前
記対称軸候補算出手段から出力された対称軸候補につい
て各対称性判定線分毎に前記対称軸距離算出手段および
前記対称軸角度算出手段で求められた距離および角度差
を総合的に判断して、入力図形が当該対称軸候補を対称
軸として線対称か否かを判定し、線対称の場合にはその
対称軸候補を出力し、線対称でない場合には前記対称軸
候補算出手段に対し次の対称軸候補の出力を指示する対
称性判定手段と、前記対称性判定手段から出力された対
称軸候補を対称軸として線対称となるように入力図形を
整形する対称化処理手段とを備えている。
【0019】ここで、入力図形の特徴量に基づいてその
図形の対称軸となる可能性のある全ての対称軸候補を算
出する方法としては、例えば、入力図形の頂点数が奇数
の場合には、各頂点とその対向辺の中点とを結ぶ線分を
それぞれ対称軸候補とし、偶数の場合には、各頂点とそ
の対向頂点とを結ぶ線分、および、各辺の中点と対向辺
の中点とを結ぶ線分をそれぞれ対称軸候補とする方法が
採用できる。
【0020】また、対称性判定線分の算出方法として
は、例えば、対称軸候補が入力図形と交叉する一方の点
から他方の点に向かって、当該対称軸候補の両側に位置
するそれぞれ対応する頂点の組を算出し、該算出したそ
れぞれの組の頂点どうしを直線で結んだ線分をそれぞれ
対称性判定線分とする方法が採用できる。
【0021】対称化処理手段では、対称性判定手段から
最初に出力された対称軸候補を対称軸として入力図形を
整形するようにしても良く、また、対称軸候補算出手段
で算出された全ての対称軸候補に関する対称性判定手段
による判定が終了した時点で、対称性判定手段から出力
された対称軸候補のうち最も対称性の良い対称軸候補を
選択して出力する最適対称軸判定手段を設け、対称化判
定手段では、最適対称軸判定手段から出力された対称軸
候補を対称軸として線対称となるよう入力図形を整形す
るようにしても良い。
【0022】また、対称軸候補算出手段が算出した対称
軸候補中に入力図形が入力された画面上で水平または垂
直となる対称軸候補が存在する場合に、水平または垂直
となる対称軸候補から優先的に処理させる優先軸候補判
定手段や、1つの対称性判定線分について対称軸距離算
出手段および対称軸角度算出手段で距離および角度差が
算出される毎に、それらの算出値に基づいて当該対称性
判定線分の当該対称軸候補に対する対称性を判定し、対
称性なしと判定した場合には、当該対称軸候補に関する
処理を中断せしめて、次の対称軸候補の処理に移行せし
める頂点組妥当性判定手段や、対称化処理手段が対称性
判定手段から出力された対称軸候補を対称軸として線対
称となるように入力図形を整形する際に、整形の基準と
なる要素を利用者から受け付けて対称化処理手段に指示
する整形参照指示手段を備えている。
【0023】
【作用】本発明の線対称図形整形装置においては、対称
軸候補算出手段が、入力図形の特徴量に基づいて、その
図形の対称軸となる可能性のある全ての対称軸候補を算
出して1つずつ出力し、対称性判定線分算出手段が、対
称軸候補算出手段から出力された対称軸候補に対して対
称性を判定するために組となる入力図形上の点の組を算
出し、該算出したそれぞれの組の点どうしを直線で結ん
だ対称性判定線分を算出し、対称軸距離算出手段がこれ
らの対称性判定線分の中点と前記対称軸候補との距離を
算出すると共に対称軸角度算出手段がそれらの対称性判
定線分と前記対称軸候補とのなす角度を求めて90度と
の差を算出し、対称性判定手段が、対称軸候補について
各対称性判定線分毎に求められた距離および角度差を総
合的に判断して、入力図形が当該対称軸候補を対称軸と
して線対称か否かを判定する。そして、線対称の場合に
はその対称軸候補を出力し、線対称でない場合には対称
軸候補算出手段に対し次の対称軸候補の出力を指示す
る。入力図形が或る対称軸候補を対称軸として線対称で
あると認識されると、その対称軸候補を対称軸として線
対称となるように、対称化処理手段が入力図形を整形す
る。
【0024】
【実施例】次に本発明の実施例について図面を参照して
詳細に説明する。
【0025】図1は本発明の第1の実施例のブロック図
である。図1を参照すると、本発明の第1の実施例の線
対称図形整形装置は、キーボードやマウス或いはペンな
どによって表示装置の画面上に利用者が図形(多角形)
を入力するための入力手段1と、プログラム制御により
動作するデータ処理装置2と、図形情報や特徴量を記憶
する記憶手段3と、特徴量に基づいて図形を再生してデ
ィスプレイ装置などの表示装置に出力する出力手段4と
から構成される。データ処理装置2は、以下のような手
段を備えている。
【0026】○入力された図形から頂点の座標や辺の長
さなどの特徴量を算出して記憶手段3に記憶する特徴量
算出手段21 ○記憶手段3に記憶されている図形の特徴量に基づい
て、その図形の対称軸となる可能性のある全ての対称軸
候補を算出して1つずつ出力する対称軸候補算出手段2
2 ○対称軸候補算出手段22から出力された対称軸候補に
対して対称性を判定するために組となるそれぞれの頂点
の組を算出し、この算出したそれぞれの組の頂点どうし
を直線で結んだ対称性判定線分を算出する対称性判定線
分算出手段23 ○対称性判定線分算出手段23で算出された対称性判定
線分の中点と対称軸候補との距離を算出する対称軸距離
算出手段24 ○対称性判定線分算出手段23で算出された対称性判定
線分と対称軸候補とのなす角度を求め、90度との差を
算出する対称軸角度算出手段25 ○対称軸候補について各対称性判定線分毎に対称軸距離
算出手段24および対称軸角度算出手段25で求められ
た距離および角度差を総合的に判断して、入力図形が当
該対称軸候補を対称軸として線対称か否かを判定し、線
対称の場合にはその対称軸候補を出力し、線対称でない
場合には対称軸候補算出手段22に対し次の対称軸候補
の出力を指示する対称性判定手段26 ○対称性判定手段26から出力された対称軸候補を対称
軸として線対称となるように入力図形を整形すべく、記
憶手段3中の入力図形の特徴量を変更する対称化処理手
段27
【0027】図2は図1に示した第1の実施例における
データ処理装置2の処理の流れを示すフローチャートで
あり、以下、図1および図2を参照して第1の実施例の
動作について説明する。
【0028】入力手段1によって入力された図形は、通
常の図形作成ツールに見られる場合と同様に特徴量算出
手段21において、頂点の座標,隣接する辺とのなす角
度や辺の長さ,直線や曲線等の線の種別などの特徴量が
算出される(ステップA1)。なお、算出された特徴量
は、入力された図形の情報とともに記憶手段3に記憶さ
れる。
【0029】次に、対称軸候補算出手段22は、記憶手
段3に記憶されている図形の特徴量を参照して、対称軸
が通る可能性のある頂点もしくは辺の中点を組み合わ
せ、それぞれの組を対称軸候補とする(ステップA
2)。即ち、入力図形の頂点数に応じて以下のような対
象軸候補を算出する。 ○頂点数Mが奇数個の場合;各頂点とその対向する辺の
中点とを結ぶ合計M本の対象軸候補を求める。 ○頂点数Mが偶数個の場合;各頂点とその対向する頂点
とを結ぶM/2本の対象軸候補と、各辺の中点とその対
向する辺の中点とを結ぶM/2本の対象軸候補との合計
M本の対象軸候補を求める。 そして、そのうちの1つの対称軸候補を、これから判定
対象とする対称軸候補として対称性判定線分算出手段2
3,対称軸距離算出手段24,対称軸角度算出手段25
および対称性判定手段26に出力する。
【0030】1つの対称軸候補に関しては、以下のよう
な処理が行われる。
【0031】先ず、対称性判定線分算出手段23は、今
回の対称軸候補が通る、一方の頂点(または中点)か
ら、他方の頂点(または中点)に向かって、その対称軸
候補の両側にある頂点を順番にたどっていく。このと
き、それぞれn番目(n=1,2,…)にたどった2つ
の頂点を1組として、それらの頂点を結ぶ線分を対称性
判定線分とする(ステップA4)。この算出された全て
の対称性判定線分は対称軸距離算出手段24および対称
軸角度算出手段25に順次通知される。
【0032】なお、この実施例では上述のような2つの
頂点の組を結ぶ線分を対称性判定線分とした。これは入
力図形が直線の線分から構成される多角形図形に適して
いる。しかし、本発明はこのような対称性判定線分だけ
ではなく、他の方法で算出した対称性判定線分を用いる
こともできる。例えば、今回の対称軸候補が通る、一方
の頂点(または中点)から、他方の頂点(または中点)
に向かって、その対称軸候補の両側にある辺の中点を順
番に求めていき、このとき、それぞれn番目(n=1,
2,…)に求めた2つの中点を1組として、それらの組
の中点を結ぶ線分を対称性判定線分とすることも可能で
ある。また、今回の対称軸候補が通る一方の頂点(また
は中点)から他方の頂点(または中点)迄に至る一方の
側の図形線を予め定められた個数に等分すると共に、他
方の側の図形線も同じ個数に等分し、両側の図形線上の
それぞれ対応する等分点どうしを結ぶ線分を対称性判定
線分とすることも可能である。これらの方法は、円弧等
の直線でない線分が含まれている入力図形の対称性の判
定に有効である。
【0033】対称軸距離算出手段24は、通知された対
称性判定線分の中点の座標を算出し、この中点と今回の
対称軸候補との距離を算出する(ステップA6)。ま
た、対称軸角度算出手段25は、通知された対称性判定
線分と今回の対称軸候補とのなす角度を算出し(ステッ
プA7)、この角度と90度との差(絶対値)を算出す
る(ステップA8)。
【0034】以上のステップA6〜A8の処理を、対称
性判定線分算出手段23で算出された全ての対称性判定
線分に対して実行し終えると(ステップA5でNO)、
対称性判定手段26は、距離および角度差のばらつき具
合を算出する(ステップA10)。このばらつき具合の
算出には、例えば、距離および角度差毎にその平均を算
出する方法、分散を算出する方法がある(平均や分散を
利用した場合は、平均値,分散値が0に近いほどばらつ
き具合が少なく、対称性が高い)。そして、距離および
角度差のばらつき具合が予め定められた一定の閾値以内
に収まっている場合、対称性判定手段26は、入力され
た図形は今回の対称軸候補に対して線対称図形であると
判定する(ステップA11)。
【0035】対称性判定手段26において線対称図形で
あると判定された場合(ステップA11でYES)、対
称化処理手段27は、対称性判定線分算出手段23で算
出されたそれぞれの頂点の組が、今回の対称軸候補に対
して線対称になるように、記憶手段3に記憶されている
入力図形の頂点の座標等の特徴量を変更する(ステップ
A12)。即ち、その対称軸の両側のうち予め定められ
た側の頂点の座標を基準にして、反対側の頂点の座標を
それに合わせることで線対称図形に整形する。このよう
な整形が終了すると、出力手段4は変更後の特徴量に基
づき図形を再生してディスプレイ装置等の表示装置に表
示する。
【0036】他方、対称性判定手段26において、入力
された図形が今回の対称軸候補に対して線対称図形では
ないと判定された場合(ステップA11でNO)、対称
軸候補算出手段22に対して次の対称軸候補を出力する
指示が出され、その新たな対称軸候補についてステップ
A4〜A11の処理が繰り返される。そして、全ての対
称軸候補について、線対称図形でないと判定された場合
(ステップA3でNO)、入力された図形は線対称図形
ではないと判定され、その整形は行われない(ステップ
A9)。
【0037】この第1の実施例によれば、利用者が入力
した図形から自動的に対称軸を抽出して、任意の角度の
直線対称軸1本について線対称な図形に整形することが
できる。
【0038】次に上記の第1の実施例の理解を深めるた
めに、具体例を挙げて説明する。例としては図3(a)
に示すような五角形を取り上げる。
【0039】利用者によって図3(a)に示すような図
形が入力手段1から入力されると、特徴量算出手段21
は、この入力図形の頂点座標,辺の長さ,辺の直線/曲
線の種別などの特徴量を算出する。算出された特徴量
は、図形の情報(五角形)と共に記憶手段3に記憶され
る。この時点では出力手段4の表示装置には入力された
図形がそのまま表示されている。次に、対称軸候補算出
手段22は、特徴量算出手段21において算出された特
徴量のうちの頂点座標から、図4に示すようなJ1〜J
5の5本の対称軸候補を算出する。
【0040】次に、J1を先ず対称性判定を行う今回の
対称軸候補とすると、対称性判定線分算出手段23は、
図5に示すように、J1の通る頂点a1から対向辺の中
点a2に向かい、対称軸候補J1の両側の頂点を順にた
どっていく。このとき、1番目にたどり着いたそれぞれ
の頂点を直線で結ぶことによってT1−t1の対称性判
定線分を算出し、2番目にたどり着いたそれぞれの頂点
を直線で結ぶことによってT2−t2の対称性判定線分
を算出する。即ち、この例の場合は2本の対称性判定線
分が算出される。
【0041】次に、対称性判定線分T1−t1につい
て、対称軸距離算出手段24はT1−t1の中点C1の
座標を求め、対称軸候補J1との距離I1を算出する。
また対称軸角度算出手段25は、対称性判定線分T1−
t1と対称軸候補J1とのなす角度α’1を求め、90
度との差α1を算出する。同様に対称性判定線分T2−
t2について、距離I2,角度差α2を算出する。な
お、図5の例では、I2,α2ともに0になっている。
【0042】次に、対称性判定手段26において、I
1,I2のばらつきと、α1,α2のばらつきを算出す
る。例えば、I1=8,I2=0,α1=5,α2=0
とすると、ばらつきの値として平均を求めた場合、I
1,I2の平均値は4、α1,α2の平均値は2.5とな
る。それぞれの値が0に近い一定値、例えば5以下であ
るときに入力図形が当該対称軸候補について線対称であ
ると判定するものとすると、図3(a)に示す入力図形
は今回の対称軸候補J1について線対称であると判定さ
れる。
【0043】従って、対称化処理手段27は、対称軸候
補J1について線対称となるように、入力図形の頂点の
座標等の特徴量を補正すべく記憶手段3を更新する。こ
のとき生成される図形は、例えば図3(b)に示すもの
となる。なお、この例では、対称軸候補J1の右側に存
在する頂点を基準にして左側に存在する頂点の座標を補
正している。このような整形処理が終了すると、出力手
段4によって図3(a)の図形の代わりに図3(b)に
示す図形が表示装置に表示される。
【0044】次に本発明の第2の実施例について説明す
る。
【0045】図6を参照すると、本発明の第2の実施例
は、データ処理装置5が、図1に示した第1の実施例に
おけるデータ処理装置2の構成に加え、頂点組妥当性判
定手段28を有する点で異なる。この頂点組妥当性判定
手段28は、1つの対称性判定線分について対称軸距離
算出手段24および対称軸角度算出手段25で距離およ
び角度差が算出される毎に、それらの算出値を予め定め
られた閾値と比較することにより、当該対称性判定線分
の当該対称軸候補に対する対称性を判定し、若し、対称
性なしと判定された場合には、当該対称軸候補に関する
処理を中断して、次の対称軸候補の処理に移すべく、対
称軸候補算出手段23に次の対称軸候補の出力を指示す
る手段である。
【0046】図7は図6のデータ処理装置5の処理例を
示すフローチャートであり、ステップB1が追加されて
いる点が図2のフローチャートと相違している。以下、
図6および図7を参照して第2の実施例の動作を説明す
る。
【0047】図6において、特徴量算出手段21,対称
軸候補算出手段22,対称性判定線分算出手段23,対
称軸距離算出手段24,対称軸角度算出手段25,対称
性判定手段26および対称化処理手段27の基本的な動
作(図7のステップA1〜A12)は第1の実施例と同
じである。第1の実施例では、1本の対称軸候補に対し
て、全ての対称性判定線分にかかる距離,角度差を算出
してから対称性判定手段26により、当該対称軸候補の
妥当性を判定していた。この第2の実施例では、1本の
対称性判定線分について距離と角度差とが算出される毎
に、頂点組妥当性判定手段28は、その算出された距離
および角度差の各々が或る一定の閾値を超える値である
か否かを判定する。そして、或る一定の閾値以下であっ
た場合は、当該対称性判定線分は当該対称軸候補につい
て対称である可能性が高いとして、残りの対称性判定線
分についての距離,角度差の算出を続行する(ステップ
B1でYES)。一方、或る一定の値を超えた場合は、
入力された図形は、当該対称軸候補に対して線対称図形
ではないとして、当該対称軸候補についての処理を中断
し、新たな対称軸候補についての処理へ進む(ステップ
B1でNO)。
【0048】この第2の実施例によれば、対称性をもた
ない対称軸候補を早い段階で切り捨てることができるた
め、第1の実施例よりも処理速度が改善される。
【0049】次に、本発明の第3の実施例について説明
する。
【0050】図8を参照すると、本発明の第3の実施例
は、データ処理装置6が、図1に示した第1の実施例に
おけるデータ処理装置2の構成に加え、最適対称軸判定
手段29を有する点と、対称性判定手段26は、対称軸
候補算出手段22で算出された全ての対称軸候補につい
てとりあえず対称性の判定を行うようにした点で異な
る。最適対称軸判定手段29は、対称軸候補算出手段2
2で算出された全ての対称軸候補に関する対称性判定手
段26による判定が終了した時点で、対称性判定手段2
6から対称性ありとして出力された対称軸候補のうち、
最も対称性の良い対称軸候補を選択して対称化処理手段
27に出力する手段である。
【0051】図9は図8のデータ処理装置6の処理例を
示すフローチャートであり、図2と同一符号のステップ
は同一の処理ステップを示し、C1〜C6は新たに追加
されたステップを示す。以下、図8および図9を参照し
て第3の実施例の動作を説明する。
【0052】図8において、特徴量算出手段21,対称
軸候補算出手段22,対称性判定線分算出手段23,対
称軸距離算出手段24,対称軸角度算出手段25の動作
は第1の実施例と同様である。第1の実施例では、或る
対称軸候補について各対称性判定線分との関連で対称軸
距離算出手段24および対称軸角度算出手段25で算出
された距離および角度のばらつきが、或る一定の閾値に
収まる場合には、その対称軸候補を用いて直ちに線対称
整形を行っていた。この第3の実施例では、対称性判定
手段26は、今回の対称軸候補の対称軸としての妥当性
を判定して、若し妥当性があった場合には(ステップC
1でYES)、今回の対称軸候補に関して求められた距
離および角度差のばらつき量と共にその対称軸候補を対
称整形可能な対称軸候補として記憶手段3に記憶する
(ステップC2)。
【0053】そして、対称軸候補算出手段22で算出さ
れた全ての対称軸候補についての対称性判定手段26の
処理が終了した時点で(ステップA3でNO)、最適対
称軸判定手段29は、対称整形可能な対称軸候補が記憶
手段3に記憶されているか否かを調べ(ステップC
3)、記憶されていれば、そのうちの最も対称性の高い
対称軸候補を算出し(ステップC4)、対称化処理手段
27は、この算出された対称軸候補について線対称とな
るように入力図形の特徴量を変更する(ステップC
5)。なお、対称整形可能な対称軸候補が存在しなかっ
た場合には(ステップC3でNO)、入力図形は線対称
図形ではないと判定する。
【0054】この第3の実施例によれば、最も対称性の
高い対称軸について線対称整形することができるため、
最も入力図形に近い形状に整形された線対称図形が得ら
れる。
【0055】次に、本発明の第4の実施例について説明
する。
【0056】図10を参照すると、本発明の第4の実施
例は、データ処理装置7が、図1に示した第1の実施例
におけるデータ処理装置2の構成に加え、優先軸候補算
出手段210を有する点で異なる。優先軸候補算出手段
210は、対称軸候補算出手段22が算出した対称軸候
補中に入力図形が入力された画面上で水平または垂直と
なる対称軸候補が存在するか否かを判定し、存在する場
合には水平または垂直の対称軸候補が優先的に処理され
るべく、対称軸候補の処理順序を決定するものである。
【0057】図11は図10のデータ処理装置7の処理
例を示すフローチャートであり、図2と同一符号のステ
ップは同様の処理ステップを示し、D1,D2は新たに
追加されたステップを示す。以下、図10および図11
を参照して、第4の実施例の動作を説明する。
【0058】図10において、特徴量算出手段21,対
称性判定線分算出手段23,対称軸距離算出手段24,
対称軸角度算出手段25,対称性判定手段26,対称化
処理手段27の動作は第1の実施例と同様である。対称
軸候補算出手段22は、全ての対称軸候補を算出する
と、優先軸候補算出手段210を用いて、図形が入力さ
れた画面上で水平または垂直な対称軸候補が存在するか
否かを判定する(ステップD1)。そして、水平または
垂直な対称軸候補が存在した場合には、それらが優先し
て処理されるように、算出された対称軸候補の処理順序
を決定する(ステップD2)。即ち、水平または垂直な
対称軸候補から先に出力する。これによって、水平また
は垂直な対称軸候補から優先的にステップA4以降の処
理が行われることになる。
【0059】この第4の実施例によれば、対称軸が画面
に水平または垂直になるような対称軸候補を優先して処
理することによって、対称軸が水平または垂直な線対称
図形を容易に得ることができる。一般に、線対称図形を
手書きで入力する利用者は、入力画面に対して水平また
は垂直に対称軸を設定することが多いので、本実施例に
よれば、そのような対称軸を効率良く検出し、利用者が
望むような形状に整形することが可能である。
【0060】次に、本発明の第5の実施例について説明
する。
【0061】図12を参照すると、本発明の第5の実施
例は、図1に示した第1の実施例の構成に加え、整形参
照指示手段8を有する点で異なる。この整形参照指示手
段8は、対称化処理手段27が対称性判定手段26から
出力された対称軸候補を対称軸として線対称となるよう
に入力図形を整形する際に、整形の基準となる要素を利
用者から受け付けて対称化処理手段27に指示する手段
である。
【0062】図13は図12のデータ処理装置2の処理
例を示すフローチャートであり、図2と相違するところ
はステップE1の箇所である。以下、図12および図1
3を参照して第5の実施例について説明する。
【0063】図12において、特徴量算出手段21,対
称軸候補算出手段22,対称性判定線分算出手段23,
対称軸距離算出手段24,対称軸角度算出手段25およ
び対称性判定手段26の動作は図1の第1の実施例と同
様である。対称化処理手段27は、対称性判定手段26
から対称整形可能な対称軸候補が出力されると、整形参
照手段8に対して整形するために基準となる要素の指示
を問い合わせる。
【0064】整形参照指示手段8は、この問い合わせが
あると、整形するために基準となる要素の指示を利用者
から受け付け、この受け付けた指示を対称化処理手段2
7に通知する。整形するために基準となる要素の指示方
法としては、例えば、当該対称軸を表示装置上の入力図
形に重ねて一時的に表示して、そのどちら側(左右上
下)の頂点や辺を基準とするかを、マウスやキーボード
等から指示させる方法が採用できる。
【0065】対称化処理手段27は、整形参照指示手段
8からの指示に従って、図形の整形を行う(ステップE
1)。
【0066】この第5の実施例によれば、対称化処理時
に整形する基準を指示できるため、より利用者の意図に
沿った線対称図形への整形が可能となる。
【0067】以上、本発明を幾つかの実施例を挙げて説
明したが、本発明は以上の実施例にのみ限定されずその
他各種の付加変更が可能である。例えば、以下のような
実施例も本発明に含まれる。
【0068】図1の実施例に対し、図6で説明した頂点
組妥当性判定手段28,図10で説明した優先軸候補算
出手段210,図12で説明した整形参照指示手段8の
うち、任意の2つの手段あるいは3つの手段全てを組み
入れる。
【0069】図8の実施例に対し、図6で説明した頂点
組妥当性判定手段28,図10で説明した優先軸候補算
出手段210,図12で説明した整形参照指示手段8の
うち、任意の1つ,2つあるいは3つ全ての手段を組み
入れる。なお、優先軸候補算出手段210を組み合わせ
る場合、最適対称軸判定手段29は、入力画面に対して
水平または垂直となる対称軸候補があればその中から最
も対称性の良い対称軸候補を選択し、水平または垂直と
なる対称軸候補がなければ、他の対称軸候補の中から最
も対称性の良い対称軸候補を選択するように変形され
る。
【0070】
【発明の効果】以上説明した本発明の線対称図形整形装
置によれば、以下のような効果を得ることができる。
【0071】入力図形の頂点の座標などの特徴量に基づ
いて、その図形の対称軸となる可能性のある全ての対称
軸候補を算出し、これらの中から実際に対称軸となる1
本の対称軸候補を求め、それに従って入力図形を線対称
に整形するので、対称軸を利用者が意識することなく描
かれた任意の図形を、直線対称軸1本に線対称な図形に
自動的に整形することができる。
【0072】対称化処理手段が対称性判定手段から最初
に出力された対称軸候補を対称軸として整形処理する構
成によれば、迅速な処理が可能になる。また、これに優
先軸候補判定手段を付加した構成によれば、入力画面に
対して水平または垂直な対称軸が存在すれば、その対称
軸に線対称な図形を優先的にかつ効率良く生成すること
ができる。
【0073】最適対称軸判定手段を備え、対称化処理手
段がその最適対称軸判定手段で選択された最も最適な対
称軸候補を対称軸として整形処理する構成によれば、最
も入力図形に近い線対称図形を得ることができる。ま
た、これに優先軸候補判定手段を付加した構成によれ
ば、入力画面に対して水平または垂直な対称軸が存在す
れば、その対称軸に線対称な図形を優先的に生成するこ
とができる。
【0074】頂点組妥当性判定手段を備える構成では、
対称性をもたない対称軸候補を早い段階で排除できるた
め、より高速な処理が可能となる。
【0075】整形参照指示手段を備える構成では、より
利用者の意図に沿った線対称図形を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例のブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施例におけるデータ処理装置
の処理例を示すフローチャートである。
【図3】本発明の第1の実施例の動作説明に用いる入力
図形と整形後の図形の一例を示す図である。
【図4】対称軸候補算出手段で算出される対称軸候補の
一例を示す図である。
【図5】対称性を判定する際に用いる対称性判定線分等
を示す図である。
【図6】本発明の第2の実施例のブロック図である。
【図7】本発明の第2の実施例におけるデータ処理装置
の処理例を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第3の実施例のブロック図である。
【図9】本発明の第3の実施例におけるデータ処理装置
の処理例を示すフローチャートである。
【図10】本発明の第4の実施例のブロック図である。
【図11】本発明の第4の実施例におけるデータ処理装
置の処理例を示すフローチャートである。
【図12】本発明の第5の実施例のブロック図である。
【図13】本発明の第5の実施例におけるデータ処理装
置の処理例を示すフローチャートである。
【図14】第1の従来例のブロック図である。
【図15】第1の従来例の処理の流れを示すフローチャ
ートである。
【図16】第2の従来例のブロック図である。
【図17】第2の従来例の処理の流れを示すフローチャ
ートである。
【図18】第2の従来例における対称性判定方法の説明
図である。
【符号の説明】
1…入力手段 2,5,6,7…データ処理装置 3…記憶手段 4…出力手段 8…整形参照指示手段 21…特徴量算出手段 22…対称軸候補算出手段 23…対称性判定線分算出手段 24…対称軸距離算出手段 25…対称軸角度算出手段 26…対称性判定手段 27…対称化処理手段 28…頂点組妥当性判定手段 29…最適対称軸判定手段 210…優先軸候補算出手段

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 線対称に整形すべき入力図形について算
    出された特徴量に基づいて、その図形の対称軸となる可
    能性のある全ての対称軸候補を算出して1つずつ出力す
    る対称軸候補算出手段と、 該対称軸候補算出手段から出力された対称軸候補に対し
    て対称性を判定するために組となる入力図形上の点の組
    を算出し、該算出したそれぞれの組の点どうしを直線で
    結んだ対称性判定線分を算出する対称性判定線分算出手
    段と、 該対称性判定線分算出手段で算出された対称性判定線分
    の中点と前記対称軸候補との距離を算出する対称軸距離
    算出手段と、 前記対称性判定線分算出手段で算出された対称性判定線
    分と前記対称軸候補とのなす角度を求め、90度との差
    を算出する対称軸角度算出手段と、 前記対称軸候補算出手段から出力された対称軸候補につ
    いて各対称性判定線分毎に前記対称軸距離算出手段およ
    び前記対称軸角度算出手段で求められた距離および角度
    差を総合的に判断して、入力図形が当該対称軸候補を対
    称軸として線対称か否かを判定し、線対称の場合にはそ
    の対称軸候補を出力し、線対称でない場合には前記対称
    軸候補算出手段に対し次の対称軸候補の出力を指示する
    対称性判定手段と、 前記対称性判定手段から出力された対称軸候補を対称軸
    として線対称となるように入力図形を整形する対称化処
    理手段とを備えることを特徴とする線対称図形整形装
    置。
  2. 【請求項2】 前記対称軸候補算出手段は、入力図形の
    頂点数が奇数の場合には、各頂点とその対向辺の中点と
    を結ぶ線分をそれぞれ対称軸候補とし、偶数の場合に
    は、各頂点とその対向頂点とを結ぶ線分、および、各辺
    の中点と対向辺の中点とを結ぶ線分をそれぞれ対称軸候
    補とすることを特徴とする請求項1記載の線対称図形整
    形装置。
  3. 【請求項3】 前記対称性判定線分算出手段は、前記対
    称軸候補算出手段から出力された対称軸候補が入力図形
    と交叉する一方の点から他方の点に向かって、当該対称
    軸候補の両側に位置するそれぞれ対応する頂点の組を算
    出し、該算出したそれぞれの組の頂点どうしを直線で結
    んだ線分をそれぞれ対称性判定線分とすることを特徴と
    する請求項2記載の線対称図形整形装置。
  4. 【請求項4】 前記対称化処理手段は、前記対称性判定
    手段から最初に出力された対称軸候補を対称軸として入
    力図形を整形することを特徴とする請求項2または3記
    載の線対称図形整形装置。
  5. 【請求項5】 前記対称軸候補算出手段が算出した対称
    軸候補中に入力図形が入力された画面上で水平または垂
    直となる対称軸候補が存在する場合に、水平または垂直
    となる対称軸候補から優先的に処理させる優先軸候補判
    定手段を備えることを特徴とする請求項4記載の線対称
    図形整形装置。
  6. 【請求項6】 前記対称軸候補算出手段で算出された全
    ての対称軸候補に関する前記対称性判定手段による判定
    が終了した時点で、前記対称性判定手段から出力された
    対称軸候補のうち最も対称性の良い対称軸候補を選択し
    て出力する最適対称軸判定手段を備え、且つ、 前記対称化判定手段は、前記最適対称軸判定手段から出
    力された対称軸候補を対称軸として線対称となるように
    入力図形を整形することを特徴とする請求項2または3
    記載の線対称図形整形装置。
  7. 【請求項7】 前記対称軸候補算出手段が算出した対称
    軸候補中に入力図形が入力された画面上で水平または垂
    直となる対称軸候補が存在する場合に、水平または垂直
    となる対称軸候補から優先的に処理させる優先軸候補判
    定手段を備え、 前記最適対称軸判定手段は、水平または垂直となる対称
    軸候補を他の対称軸候補より優先的に選択することを特
    徴とする請求項6記載の線対称図形整形装置。
  8. 【請求項8】 1つの対称性判定線分について前記対称
    軸距離算出手段および前記対称軸角度算出手段で距離お
    よび角度差が算出される毎に、それらの算出値に基づい
    て当該対称性判定線分の当該対称軸候補に対する対称性
    を判定し、対称性なしと判定した場合には、当該対称軸
    候補に関する処理を中断せしめて、次の対称軸候補の処
    理に移行せしめる頂点組妥当性判定手段を備えることを
    特徴とする請求項4または6記載の線対称図形整形装
    置。
  9. 【請求項9】 前記対称化処理手段が前記対称性判定手
    段から出力された対称軸候補を対称軸として線対称とな
    るように入力図形を整形する際に、整形の基準となる要
    素を利用者から受け付けて前記対称化処理手段に指示す
    る整形参照指示手段を備えることを特徴とする請求項4
    または6記載の線対称図形整形装置。
  10. 【請求項10】 前記対称性判定手段は、前記対称軸候
    補算出手段から出力された対称軸候補について各対称性
    判定線分毎に前記対称軸距離算出手段および前記対称軸
    角度算出手段で求められた距離および角度差の各々平均
    値を算出し、予め定められた閾値と比較して対称性を判
    断することを特徴とする請求項4,5,6,7,8また
    は9記載の線対称図形整形装置。
  11. 【請求項11】 前記対称性判定手段は、前記対称軸候
    補算出手段から出力された対称軸候補について各対称性
    判定線分毎に前記対称軸距離算出手段および前記対称軸
    角度算出手段で求められた距離および角度差の分散値を
    算出し、予め定められた閾値と比較し対称性を判断する
    ことを特徴とする請求項4,5,6,7,8または9記
    載の線対称図形整形装置。
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