JP2869990B2 - トラッキング制御装置 - Google Patents

トラッキング制御装置

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JP2869990B2 JP1007244A JP724489A JP2869990B2 JP 2869990 B2 JP2869990 B2 JP 2869990B2 JP 1007244 A JP1007244 A JP 1007244A JP 724489 A JP724489 A JP 724489A JP 2869990 B2 JP2869990 B2 JP 2869990B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、多数の情報トラックを有する記録担体上の
所望する情報トラックを検索し、該情報トラックの上に
再生手段の再生位置があるようにトラッキング制御しな
がら記録担体上に信号を記録する、あるいは記録されて
いる信号を再生するトラッキング制御装置に関するもの
である。
従来の技術 従来の装置として、所定の回転数で回転している円盤
状の記録担体上に、半導体レーザー等の光源より発生し
た光ビームを収束して照射し、記録担体上に信号を記録
する、あるいは記録担体上に記録されている信号を再生
する光学式記録再生装置がある。
この記録担体上には、幅0.6マイクロメータ、ピッチ
1.6マイクロメータという微小なトラックがスパイラル
状または同心円状に設けられており、記録担体上に信号
を記録する場合、あるいは記録担体上に記録されている
信号を再生する場合、光ビームが常にトラック上に位置
するようにトラッキング制御しながら行っている。この
トラッキング制御の誤差信号、すなわち記録担体上の光
ビームとトラックの位置ずれを表わすトラックずれ信号
は、記録担体からの反射光または透過光を光検出器で受
光して得ている。
トラッキング制御を行うためのアクチュエータの構成
として、記録担体上の光ビームをトラックの幅方向に移
動させるために、収束レンズを移動させる第1のアクチ
ュエータと、第1のアクチュエータを記録担体の半径方
向に移動させる第2のアクチュエータの2つのアクチュ
エータで構成されたものが知られている(例えば特開昭
57-147168号公報)。
また、第1のアクチュエータで反射ミラーを回転させ
て記録担体上の光ビームをトラックの幅方向に移動させ
る構成のものも知られている(例えば特開昭56-153562
号公報)。
上述した2つのアクチュエータを用いてトラッキング
制御を行う場合、トラックずれ信号を第1及び第2のア
クチュエータに加え、記録担体上の光ビームがトラック
上に常に位置するようにトラッキング制御を行ってい
る。第1と第2のアクチュエータの関係は、高速なトラ
ックずれに対しては主として第1のアクチュエータが移
動し、低速なトラックずれに対しては主として第2のア
クチュエータが移動する。
記録担体上には多数のトラックが設けられており、所
望する情報が記録されているトラックを検索するには検
索手段が必要不可欠である。
所望するトラックの検索は、記録担体上の各トラック
に設けられている番地を基にして行われるが、現在再生
しているトラックの番地と所望するトラックの番地の差
を求め、トラッキング制御を不動作にし、番地差に相当
するトラック数だけ記録担体上の光ビームがトラックを
横切るように第2のアクチュエータを駆動し、その後に
再びトラッキング制御を動作させて所望するトラックの
検索を行っている(例えば特開昭54-92155号公報)。
また、広い範囲に渡って記録担体上の光ビームを移動
させることができ、トラッキング制御及び所望するトラ
ックの検索を1つのアクチュエータで行わせる構成のも
のも知られている(例えば特開昭60-239943号公報)。
発明が解決しようとする課題 上述した2つのアクチュエータ構成によるトラッキン
グ制御において、第1のアクチュエータによって記録担
体上の光ビームが移動すると、トラックずれ信号検出用
の光検出器上の光ビームパターンも移動する。光検出器
上の光ビームパターンが移動すると、トラックずれ信号
が影響を受け、基準トラック位置に対するトラックずれ
信号の値が変化する。このために、トラッキング制御を
動作させた時、トラックずれ信号ではトラックずれが無
いように見えても、実際には記録担体上の光ビームがト
ラックの中心に位置していないという現象が生じる。ま
た、第1のアクチュエータで収束レンズを移動させる
と、記録担体上に照射される光ビームがけられ、このた
めに照射光量が変化し、再生信号の振幅変化あるいは記
録信号の品質低下をもたらす。これを防止するには、第
2のアクチュエータの応答性を上げる必要がある。
一方、トラックずれ信号は記録担体上の光ビームがト
ラックを横切った場合に正弦波状の信号となるが、完全
な対称形とすることは非常に困難である。トラックずれ
信号が完全な対称形になっていない場合にトラックを横
切ると直流的な成分が生じ、第2のアクチュエータの応
答性を上げるとトラッキング制御が引き込まれなかった
場合に、トラックずれ信号の直流的な成分が増幅されて
第2のアクチュエータに加えられ、記録担体上の光ビー
ムが外周から内周方向、あるいはその反対方向に滑るこ
とがある。この現象は、検索時にトラッキング制御が引
き込まれなかった場合、あるいはトラッキング制御が動
作している最中に装置に外部から衝撃が加えられトラッ
ク飛びが生じた場合などに発生するが、この現象が発生
すると検索時間が長くなるばかりでなく、検索エラー、
再生エラーあるいは記録エラーとなり装置の信頼性が著
しく低下する。
また、1つのアクチュエータでトラッキング制御を行
わせる構成の場合、トラッキング制御の制御精度として
は0.1マイクロメータ以下という非常に高精度なものが
要求されるために、トラッキング制御系のループゲイン
を記録担体の回転周波数において、65dB程度という非常
に高いものにしなければならない。トラッキング制御の
ループゲインを高くすると、トラッキング制御が引き込
まれなかった場合に、トラックずれ信号の直流的な成分
が増幅されてアクチュエータに加えられ、上述したのと
同様な滑りが発生する。
アクチュエータを制御駆動する回路のダイナミックレ
ンジが非対称な場合にも、滑りを発生させる直流的な成
分が発生する。すなわち、アクチュエータはトラックの
偏心に応じて記録担体の内周から外周方向、あるいはそ
の反対方向に移動するが、内周から外周方向に移動させ
る回路の最大信号レンジと、外周から内周方向に移動さ
せる回路の最大信号レンジが異なると、トラッキング制
御のループゲインが非常に高いために、トラックを横断
した時に信号が飽和し、直流的な成分が発生する。この
直流的な成分によっても同様な現象が生じる。
本発明は上述した従来の欠点を除去し、トラッキング
制御を動作させた時、アクチュエータが滑ることなく、
安定したトラッキング引き込みを行うことのできる装置
を提供することである。
課題を解決するための手段 第1の発明は、記録担体上に照射されている光ビーム
がトラック上に位置するようにトラッキング制御して情
報を再生する装置において、光ビームとトラックの位置
ずれを検出するトラックずれ検出手段と、光ビームをト
ラックの幅方向に移動する移動手段と、トラックずれ検
出手段の信号に応じて移動手段を駆動し光ビームが常に
トラック上に位置するように制御する制御回路と、トラ
ックずれ検出手段の信号を所定のレベルで比較して所定
のレベルを越えた期間よりも長い滑り検出期間信号を発
生する滑り検出回路とを備え、トラッキング制御の動作
状態において滑り検出期間信号が出力されている間はト
ラッキング制御を不動作とするように構成したものであ
る。
第2の発明は、記録担体上に記録されている番地信号
を読み取ることにより滑りが発生したことを検出し、ト
ラッキング制御の動作状態において滑りが検出された場
合に、トラッキング制御を不動作とするものである。
第3の発明は、トラッキング制御の動作状態において
滑りが発生した場合にその方向を検出し、滑りの方向に
応じた信号を移動手段に加えて移動を停止させるもので
ある。
作用 本発明は、第1の発明の構成により、トラックずれ検
出手段の信号が所定のレベルを越えた期間よりも長い期
間トラッキング制御が不動作となるので、振動等により
トラック飛びが発生した場合、あるいは検索時にトラッ
キング引き込みに失敗した場合にも、移動手段による大
きな光ビームの移動が生じることはなく、所望するトラ
ックのごく近傍に瞬時に引き込ますことができる。
また、第2の発明の構成により、番地信号を読み取る
ことにより滑りが発生したことを検出してトラッキング
制御を不動作とするので、光ビームの大きな移動を防止
することができる。
また、第3の発明の構成により、滑りを防止する方向
の信号が移動手段に加えられるので、滑りが発生しても
光ビームの移動を停止することができる。
実施例 以下図面を参照して本発明の一実施例を詳細に説明す
る。尚、図面の説明に用いる番号において、同一の物に
は同一の番号を用いる。
第1図は第1の発明の一実施例であり、1つのアクチ
ュエータでトラッキング制御する光学式再生装置に本発
明を適応した滑りを防止することのできるブロック図を
示したものである。
第1図において、円盤状の記録担体1はモータ2の回
転軸に取り付けられて所定の回転数で回転されている。
記録担体1上には、信号が記録された幅約0.6マイクロ
メータ、トラックピッチ約1.6マイクロメータのスパイ
ラル状のトラックが設けられており、このトラック上に
はトラックの位置を識別するための番地信号が記録され
ている。
半導体レーザー等の光源3より発生した光ビームは、
カップリングレンズ4で平行光にされた後に、偏光ビー
ムスプリッター5、1/4波長板6を通過し、全反射鏡7
で反射され、収束レンズ8により記録担体1上に収束し
て照射されている。
記録担体1により反射された光ビームの反射光は、収
束レンズ8を通過して全反射鏡7で反射され、1/4波長
板6を通過した後に偏光ビームスプリッター5で反射さ
れて、光検出器9上に照射されている。
収束レンズ8は、板ばね10を介してフレーム11に取り
付けられている。収束レンズ8にはフォーカスアクチュ
エータのコイル(省略)が取り付けられており、このコ
イルに電流を流すと、コイルが受ける電気磁気力によっ
て収束レンズ8は記録担体1の面と垂直な方向に移動で
きるように構成されている。収束レンズ8は、記録担体
1上に照射されている光ビームが常に所定の収束状態と
なるようにフォーカス制御されているが、本発明と直接
関係しないので説明を省略する。
トラッキング用のアクチュエータは、収束レンズ8に
取り付けられているコイル12と装置のフレームに取り付
けられている永久磁石(省略)より構成されており、コ
イル12に電流を流すと、コイル12が受ける電気磁気力に
よって、収束レンズ8は記録担体1の半径方向、すなわ
ち記録担体1上のトラックの幅方向に力を受ける。板ば
ね10は記録担体1の半径方向には伸縮しにくいように構
成されている。従って、コイル12が受ける力によって収
束レンズ8が移動すると、フレーム11は板ばね10を介し
て力を受け、この力によってフレーム11は記録担体1の
半径方向に移動する。
フレーム11には全反射鏡7が取り付けられており、フ
レーム11と一体となって記録担体1の半径方向に移動す
るように構成されている。
フレーム11にはコイル13が取り付けられており、コイ
ル13に電流を流すと、装置のフレームに取り付けられて
いる永久磁石(省略)との作用により、コイル13は記録
担体1の半径方向の力を受けるように構成されている。
フレーム11がコイル13の受ける力によって記録担体1の
半径方向に移動すると、収束レンズ8は板ばね10を介し
て力を受け、記録担体1の半径方向に移動する。
コイル13は補助的なものであり、フレーム11及び全反
射鏡7の質量が小さい場合には省略することができ、従
って、第1図の実施例において、トラッキング制御は実
質的に1つのアクチュエータで行っていると考えること
ができる。
光源3、カップリングレンズ4、偏光ビームスプリッ
ター5、1/4波長板6及び光検出器9は装置のフレーム
(省略)に固定されている。
光検出器9は二分割構造になっており、この出力は増
幅器14、15にそれぞれ入力されている。増幅器14、15の
信号は差動増幅器16にそれぞれ入力されており、差動増
幅器16は両信号の差に応じた信号を出力する。この差動
増幅器16の信号は、記録担体1上に収束されている光ビ
ームとトラックの位置ずれを表わす信号、即ちトラック
ずれ信号である。
差動増幅器16の信号は、トラッキング制御系の位相を
補償するための位相補償回路17、スイッチ19、差動増幅
器20、加算回路21及び電力増幅するための駆動回路22を
介してコイル12及び13に加えられている。従って、収束
レンズ8は差動増幅器16の信号に応じて駆動され、記録
担体1上に収束されている光ビームが常にトラック上に
位置するようにトラッキング制御される。スイッチ19は
トラッキング制御を不動作にするためのものである。
トラッキング制御が動作している状態において、制御
回路の低周波数成分を抽出し、この信号を制御回路に加
えてトラッキング制御の滑りを防止していることについ
て説明すると、抽出回路23は、駆動回路22の出力信号よ
り低周波数成分を抽出し、差動増幅器20はスイッチ19の
信号と抽出回路23の信号の差に応じた信号を出力する。
従って、トラッキング制御が動作している状態において
滑りが発生し、駆動回路22の出力信号に直流的な成分が
発生しても、差動増幅器20により減少されるのでフレー
ム11が滑ることはない。
次に所望するトラックの検索について説明する。加算
回路24は増幅器14及び15の信号を加算し、この加算した
信号を番地読み取り回路25に伝達している。番地読み取
り回路25は記録担体1上の光ビームが位置しているトラ
ックの番地を読み取り、読み取った番地をマイクロコン
ピュータ26に送出している。所望するトラックの番地信
号(N0)が番地入力装置27に入力されると、マイクロコ
ンピュータ26は、記録担体1上の光ビームが位置してい
るトラックの番地(N1)を読み取り、(N0-N1)を算出
して、所望するトラックまでの距離と方向に応じた値を
計数回路28にセットし、D/A変換器29を動作可能状態に
すると共に、スイッチ19を開放にしてトラッキング制御
を不動作にし、後に詳述するが抽出回路23を不動作にさ
せる。
ROM(リード・オンリー・メモリー)30は計数回路28
の値に応じた値を出力し、このディジタル信号を減算回
路31に送る。減算回路31は、ディジタル信号をアナログ
信号に変換するD/A変換器29に信号を送る。D/A変換器29
の信号は加算回路21、駆動回路22を介してコイル12及び
13に加えられており、従ってフレーム11は所望するトラ
ックの方向に向かって移動する。フレーム11が移動する
と、差動増幅器16には記録担体1上の光ビームがトラッ
クを横切った信号が出力され、横断検出回路32は差動増
幅器16の信号をコンパレートしたトラック横断信号を出
力する。計数回路28は横断検出回路32の信号を計数し、
所望するトラックまでの距離に応じた値を時々刻々出力
する。また、速度検出回路33は横断検出回路32の信号の
周期を計測することによって記録担体1上の光ビームの
移動速度を検出し、この検出した値を減算回路31に送
る。減算回路31はROM30の値と速度検出回路33の値の差
を演算し、この演算した値をD/A変換器31に送る。ROM30
はフレーム11を高速に所望するトラックに位置決めする
ために、計数回路28の値を理想的な値に変換するための
ものである。
記録担体1上の光ビームが所望するトラック上に到達
すると、計数回路28はこの信号をマイクロコンピュータ
26に送る。マイクロコンピュータ26はD/A変換器29の出
力を停止させる。同時に、抽出回路23を動作させると共
に、スイッチ19を短絡させトラッキング制御を動作させ
る。その後、再び番地を読み取り、読み取った番地が所
望するトラックの番地と一致する場合には検索を終了
し、一致しない場合には上述した検索動作を繰り返し、
所望するトラックを検索する。
記録担体1上の光ビームがトラックを横断したとき差
動増幅器16の信号に発生するDC(直流)的な信号成分に
ついて、第2図と共に説明する。
第2図(A)は、トラッキング制御が不動作の状態に
おいて、記録担体1上の光ビームが多数のトラックを横
切った時の差動増幅器16の信号を示した図であり、図示
のようにトラックずれ信号は略正弦波状となっているも
のの、基準レベルに対して非対称となっている。トラッ
クずれ信号が非対称となる原因は、記録担体1の傾斜、
あるいは記録担体1上のトラックを形成している凹凸状
の信号あるいは溝の非対称性等である。このようなトラ
ックずれ信号を、その横断している周波数より十分低い
通過帯域を有する低域通過フィルターに通すと、第2図
(B)に示すようにDC的な成分V1が生じる。
アクチュエータを制御駆動する回路のダイナミックレ
ンジが非対称な場合に発生するDC的な信号成分につい
て、第3図と共に説明する。
第3図は、トラッキング制御が不動作の状態におい
て、記録担体1上の光ビームが多数のトラックを横切っ
た時の駆動回路22の信号を示した図であり、図示のよう
に駆動信号のダイナミックレンジは基準レベルに対して
非対称となっている。すなわち、例えば内周から外周方
向に移動させる最大信号レンジをV2,外周から内周方向
に移動させる最大信号レンジをV3とすると、V2>V3とな
っている。回路の構成によってこのように非対称となる
が、一般的に温度特性あるいは周波数特性等の性能を満
足させ、かつ対称とすることは非常に困難である。この
ように信号のダイナミックレンジが非対称な場合、当然
のことながらDC的な成分が発生する。駆動回路22のダイ
ナミックレンジが非対称な場合について説明したが、駆
動回路22によってのみDC的成分が発生するとは限らな
い。例えば、駆動回路22のゲイン(増幅率)が低く、入
力信号に対して出力信号が飽和しないように構成すれ
ば、加算回路21の出力信号のダイナミックレンジの非対
称性によってDC的な成分が発生する。同様に、差動増幅
器20、スイッチ19あるいは位相補償回路17等の回路でも
DC的な成分は発生し得る。
トラッキング制御を動作させたとき、記録担体1上の
光ビームがトラック上に位置するように引き込まれれば
何ら問題無いが、時として引き込まれないことがある。
このような場合、上述したDC的な成分がコイル12及び13
に加えられるためにフレーム11が移動し、トラッキング
制御の制御帯域を越えるような速度で、記録担体1上の
光ビームがトラックを横切ると、トラッキング制御が引
き込まれず、フレーム11は記録担体1の半径方向に滑っ
てしまう。この滑る速度は時間と共に加速されるのでま
すます引き込まれ難くなる。しかし、第1図の実施例に
よれば、抽出回路23により駆動回路22の信号のDC的な成
分を抽出し、差動増幅器20で減算しているので、制御回
路のDC的な成分が減少され、フレーム11の滑る速度が低
下し、従ってトラッキング制御の引き込みが容易に行わ
れる。
抽出回路23の構成について第4図の構成図と共に説明
する。
第1図と第4図の関係を説明すると、入力端41にはマ
イクロコンピュータ26より発生されるトラッキング制御
の動作指令信号が、入力端42には駆動回路の22の出力信
号がそれぞれ入力される。また、出力端43の信号は差動
増幅器22に入力される。駆動回路22の信号は、スイッチ
44を介して抵抗45の一端に入力されている。抵抗45とコ
ンデンサー46は低域通過フィルターを構成しており、抵
抗45とコンデンサー46の接続点には、駆動回路22の出力
信号の低周波数成分が抽出される。この抽出された信号
は、スイッチ47を介して演算増幅器48の非反転入力端に
入力されている。演算増幅器48は入力インピーダンス及
び開ループゲインが非常に大きく、その出力端と反転入
力端は接続されている。従って、演算増幅器48は非反転
入力端のインピーダンスが大きいゲイン1のアンプとし
て動作する。演算増幅器48の信号は、増幅器51を介して
第1図の差動増幅器22に入力される。
演算増幅器48の非反転入力端はスイッチ49を介して基
準電圧源(第4図においてはGND)に接続されている。
入力端41の信号は、スイッチ44及び47の開閉動作をコン
トロールするためのゲート入力端に入力されている。ま
た、極性を反転するための反転回路50を介してスイッチ
49の動作を制御するゲート入力端にも伝達されている。
従って、トラッキング制御が不動作の状態において、ス
イッチ44及び47は開放にされ、スイッチ49は短絡される
ので、演算増幅器48の出力は基準電圧源の基準レベル
(第4図においてはGNDレベル)となる。
スイッチ44は、駆動回路22に出力される検索時の駆動
信号が、抵抗45とコンデンサー46で構成される低域通過
フィルターに加わらないようにし、トラッキング制御を
動作させたとき、抵抗45とコンデンサー46の接続点に大
きな外乱が発生するのを防止するためのものである。
スイッチ44が開放にされても抵抗45とコンデンサー46
の接続点に抽出された信号が減衰するのに時間がかか
り、この信号が第1図のコイル12及び13に加えられると
検索が不安定となる可能性がある。スイッチ47はこれを
防止するために設けられている。
第1図の実施例においては、トラッキング制御の低周
波数領域におけるループゲインが低下する。すなわち、
低周波数例領における差動増幅器22の反転入力端から駆
動回路22の出力端までのゲインをG1、抽出回路23のゲイ
ンをG2とすると、トラッキング制御の低周波数領域にお
けるループゲインは、 G1/(1+G1×G2) に低下する。例えば、G1=1、G2=4とすると、約14
dB低下する。トラッキング制御は、記録担体1の回転周
波数におけるループゲインを必要とするので、抵抗44と
コンデンサー45の時定数は、記録担体1の回転周波数成
分を減衰するように設定することが望ましい。このよう
にすれば、記録担体1の回転周波数におけるループゲイ
ンを低下させることなく、駆動回路22の出力においてDC
的成分を0.2倍に低減することができ、従ってフレーム1
1の移動速度が低下するので滑りを防止することができ
る。
第1図において、駆動回路22の出力信号のダイナミッ
クレンジが対称的な場合には、加算回路21の出力信号を
抽出回路23に入力するように構成してもよい。
また、加算回路21及び駆動回路22の出力信号のダイナ
ミックレンジが対称的な場合には、差動増幅器20の出力
信号を抽出回路23に入力するように構成してもよい。こ
の場合、第4図に示した抽出回路23のスイッチ44を省略
することができる。
第4図の抽出回路23の構成においては、トラッキング
制御の低周波数領域におけるループゲインが低下する
が、第5図のように、入力信号の絶対値が所定の値を越
えた場合に、その越えた信号を通過させる回路を設けれ
ば、低周波数領域におけるループゲインの低下を防止す
ることができる。
第5図について説明すると、所定の値を越えた信号を
通過させるためのツェナーダイオード52及び53は、方向
が反対でかつ直列に接続されており、ツェナーダイオー
ド52の他の一端は入力端42に、ツェナーダイオード53の
他の一端は抵抗54の一端に、抵抗54の他の一端は基準電
圧源にそれぞれ接続されている。ツェナーダイオード53
と抵抗54の接続点は演算増幅器55の非反転入力端に、演
算増幅器55の出力端は反転入力端にそれぞれ接続されて
いる。従って、入力端42に信号が入力された場合、ツェ
ナーダイオード52及び53のツェナー電圧を越えた信号
(正確にはツェナー電圧に順電圧を加算した電圧を越え
た信号)が演算増幅器55の出力端に出力される。
第5図のように構成すれば、トラッキング制御が動作
している通常の状態においては、入力端42に小さい信号
が入力されているので、演算増幅器55には何ら信号が出
力されない。従って、出力端43にも何ら信号が出力され
ないので、トラッキング制御の低周波数領域におけるル
ープゲインが低下することはない。一方、滑りが発生し
た場合、入力端42に大きい信号が入力されるので、演算
増幅器55にはツェナー電圧を越えた信号が出力される。
従って、出力端43には、演算増幅器55の信号より抽出さ
れた低周波数成分が出力されるので、滑りを防止するこ
とができる。また、通常のトラッキング制御の動作時に
は、低周波数成分が制御回路にフィードバックされない
ので、滑り発生時のDC的な成分を完全に相殺することが
できる。
また、第6図に示すように、位相補償回路17の信号を
抽出回路18に入力するように構成することができる。こ
の場合、抽出回路18を第4図に示した抽出回路23よりス
イッチ44を省略し、入力端42と抵抗45の一端を接続した
構成にすれば、検索する間にトラックずれ信号あるいは
位相補償回路17のダイナミックレンジの非対称によるDC
的な成分が低域通過フィルターで抽出されているので、
トラッキング制御を動作させたとき瞬時に差動増幅器20
でDC的成分が減少され、フレーム11の滑る量を低減させ
ることができる。また、同様に、抽出回路18を第5図に
示した抽出回路23よりスイッチ44を省略した構成にする
ことができる。
第7図は第2の発明の一実施例であり、1つのアクチ
ュエータを用いてトラッキング制御を行う光学式再生装
置において、滑りが検出された場合に抽出した低周波数
成分の信号を制御回路に加えるように構成し、低域ゲイ
ンを低下させることなく滑りを防止することのできるブ
ロック図を示したものである。
第7図は、トラッキング制御が動作している状態で、
滑りが発生したことを検出する滑り検出回路34を設け、
滑りが発生した場合にのみ抽出回路23で抽出したDC的成
分を差動増幅器20に送り、滑りを発生させるDC的成分を
減少させるように構成したものである。
滑り検出回路34には、差動増幅器16の信号及びマイク
ロコンピュータ26より発生するトラッキング制御の動作
指令信号が入力されている。滑り検出回路34は、トラッ
キング制御が動作状態で滑りが発生した場合に、差動増
幅器16の信号よりこれを検出し、抽出回路23に送る。抽
出回路23は、駆動回路22の信号よりDC的成分を抽出し、
この信号を差動増幅器20に送る。従って、滑りが発生し
たときのみDC的成分が相殺あるいは減少されるように構
成されているので、トラッキング制御が動作している通
常の状態においては低域のゲインが低下することはな
い。
滑り検出回路34の構成について第8図のブロック図と
共に説明する。
第7図と第8図の関係を説明すると、入力端61にはマ
イクロコンピュータ26から送られてくるトラッキング制
御の動作指令信号が、入力端62には差動増幅器16の信号
がそれぞれ入力され、出力端63は抽出回路23に接続され
る。
コンパレータ64は差動増幅器16の基準レベルに対し正
の所定の比較レベルで差動増幅器16の信号を比較し、差
動増幅器16の信号が比較レベルより大きい場合にHIGHレ
ベルとなる信号を期間測定回路65に送る。期間測定回路
65には所定の周波数の信号を発振する発振器66の信号が
入力されている。期間測定回路65は、コンパレータ64の
HIGHレベル期間を、発振器66の信号を計数することによ
って測定し、HIGHレベルの期間が所定の期間より長い場
合にパルス信号を再トリガ可能なモノステーブルマルチ
バイブレータ67(以下モノマルチと呼ぶ)に送る。モノ
マルチ67は期間測定回路65のパルス信号に応答し、所定
の期間HIGHレベルとなる信号を出力する。モノマルチ67
はHIGHレベルの信号を出力している間に期間測定回路65
よりパルス信号が送られてくると、HIGHレベルを持続す
るように構成されている。また、モノマルチ67にはトラ
ッキング制御の動作指令信号が入力されており、トラッ
キング制御が不動作の状態においては動作しないように
構成されている。
第8図の滑り検出回路34の動作について、第9図のタ
イミングチャートと共に説明する。
第9図において、波形(A)は差動増幅器16の信号
を、波形(B)はコンパレータ64の信号を、波形(C)
は入力端61に入力されるトラッキング制御の動作指令信
号を、波形(D)は期間測定回路65の信号を、波形
(E)はモノマルチ67の信号をそれぞれ示している。
波形(C)に示すように、入力端61には、トラッキン
グ制御が動作状態においてHIGHレベル、不動作状態にお
いてLOWレベルとなる信号が入力されるが、入力端61がL
OWレベルの状態においてモノマルチ67にパルス信号が入
力されても、モノマルチ67の出力はLOWレベルを保持す
る。記録担体1の表面上には埃や傷があり、また、情報
面上にはドロップアウトがある。この場合、差動増幅器
16の信号には68に示すような外乱が発生し、コンパレー
タ64の出力には69のようなパルス信号が発生される。し
かし、パルス69の期間が期間測定回路65の検出幅より小
さい場合には、期間測定回路65はパルス信号を発生しな
いのでドロップアウト等による誤動作を防止することが
できる。当然のことであるが、期間測定回路65の検出幅
は、滑りの発生する最高速度すなわち記録担体1上の光
ビームがトラックを横断する最高周波数をf0(Hz)とす
ると、 1/(2×f0)(秒) 以下となるように設定する必要がある。
波形(E)に示すように、トラッキング制御が動作状
態でモノマルチ67にパルス信号が連続的に入力される
と、モノマルチ67はHIGHレベルを保持し、最終の入力パ
ルス70からt1後にLOWレベルとなる。t1は1つの入力パ
ルスに対してモノマルチ67がHIGHレベルの信号を出力す
る期間であり、トラッキング制御の制御帯域をf1(Hz)
とすると、1/f1(秒)以下とすることが望ましい。
第8図において、コンパレータ64は正の比較レベルを
有しているが、負の比較レベルとしてもなんら問題な
い。
また、滑り検出回路34は、第10図のように構成するこ
とができる。
71は正の所定の比較レベルを有するコンパレータであ
り、差動増幅器16の信号が比較レベルより大きい場合に
HIGHレベルとなる信号を出力する。72は負の所定の比較
レベルを有するコンパレータであり、差動増幅器16の信
号が比較レベルより小さい場合にHIGHレベルとなる信号
を出力する。コンパレータ71及び72の信号はOR回路73に
入力されており、OR回路73は両信号の論理和に対応した
信号を期間測定回路74に送る。期間測定回路74は、OR回
路73のHIGHレベル期間を、発振器66の信号を計数するこ
とによって測定し、HIGHレベルの期間が所定の期間より
長い場合にパルス信号を再トリガ可能なモノマルチ75に
送る。モノマルチ75は期間測定回路74のパルス信号に応
答し、所定の期間HIGHレベルとなる信号を出力する。モ
ノマルチ75はHIGHレベルの信号を出力している間に期間
測定回路74よりパルス信号が送られてくると、HIGHレベ
ルを持続するように構成されている。また、モノマルチ
75にはトラッキング制御の動作指令信号が入力されてお
り、トラッキング制御が不動作の状態においては動作し
ないように構成されている。
第10図の滑り検出回路34の動作について、第11図のタ
イミングチャートと共に説明する。
第11図において、波形(A)は差動増幅器16の信号
を、波形(B)はコンパレータ71の信号を、波形(C)
はコンパレータ72の信号を、波形(D)はOR回路73の信
号を、波形(E)は入力端61に入力されるトラッキング
制御の動作指令信号を、波形(F)は期間測定回路74の
信号を、波形(G)はモノマルチ75の信号をそれぞれ示
している。t2は1つの入力パルスに対して、モノマルチ
75がHIGHレベルの信号を出力する期間であり、トラッキ
ング制御の制御帯域をf1(Hz)とすると、1/2f1(秒)
以下とすることが望ましい。
第10図の滑り検出回路34の構成は第8図の構成のもの
に比べ下記の2つの利点を持っている。1つは、t2が小
さくできるので滑っている期間をより正確に検出でき
る。他の1つは、滑り始めたとき、差動増幅器16の信号
は滑る方向によって基準レベルに対して正または負から
開始するが、正及び負の両方を検出しているので、滑る
方向による差異がなく、より正確に検出できる。
第7図の実施例において、差動増幅器16の信号より滑
りを検出しているが、番地を読み取ることにより検出す
ることもできる。すなわち、トラッキング制御の動作状
態においてマイクロコンピュータ26が番地を常に読み取
るようにし、前に読み取った番地と現在読み取った番地
を比較し、番地差が生じた場合に滑りが発生したものと
見なし、抽出回路23を動作させて抽出したDC的成分を差
動増幅器20に送り、滑りを発生させるDC的成分を相殺も
しくは減少させるように構成すればよい。
第6図に示した実施例においても第7図の実施例と同
様に、トラッキング制御の滑りを検出し、滑りが検出さ
れた場合のみ抽出回路18の信号を差動増幅器20に送るよ
うに構成すれば、トラッキング制御の低域周波数領域に
おけるループゲインの低下を防止することができる。
第12図は第3の発明の一実施例であり、トラッキング
制御が動作している状態において、トラッキング番地を
読み取ることによって滑りの発生のみならず滑りの方向
をも検出し、滑りを止める方向の信号を加えて滑りを防
止する光学式再生装置のブロック図を示したものであ
る。
第12図において、トラッキング制御は、差動増幅器16
の信号を、位相補償回路17、スイッチ19、入力信号を加
算するための加算回路81及び駆動回路22を介してコイル
12及び13に加え行っている。また、所望するトラックの
検索は、D/A変換器29の信号を、加算回路81及び駆動回
路22を介してコイル12及び13に加え行っている。
トラッキング制御動作時の滑り防止について以下説明
する。
マイクロコンピュータ26より出力されるトラッキング
制御の動作指令信号は、パルス発振器82及びコントロー
ル回路83に入力されている。トラッキング制御が動作さ
れると、パルス発振器82は所定の周期でパルス状の信号
をレジスタ84及び85に送る。レジスタ84には、番地読み
取り回路25で読み取られた番地が入力されており、レジ
スタ84は、パルス発振器82のパルス信号に同期して番地
読み取り回路25の値を取り込み記憶する。レジスタ85に
は、レジスタ84の値が入力されており、レジスタ85は、
パルス発振器82のパルス信号に同期してレジスタ84の値
を取り込み記憶する。従って、レジスタ84に記憶された
値は、時間的に1パルス後にレジスタ85に記憶されたの
で、レジスタ84の値をD0、レジスタ85の値をD1とする
と、(D0-D1)の値は、パルス発振器82のパルス信号の
1周期の間に変動する番地差、すなわち、滑りの速度に
対応した値となる。また、(D0-D1)の値の符号は記録
担体1上の光ビームの移動方向を表す。
コントロール回路83は、減算回路86及びD/A変換器87
の動作をコントロールするものであり、トラッキング制
御が動作された後にパルス発振器82から2パルスが出力
されたことを検知し、減算回路86およびD/A変換器87を
動作させる信号を送る。また、トラッキング制御が不動
作にされると、直ちに減算回路86及びD/A変換器87を不
動作にさせる信号を送る。
減算回路86にはレジスタ84及び85の信号が入力されて
おり、コントロール回路83の動作指令信号に従って(D0
-D1)を算出し、この値をD/A変換器87に送る。D/A変換
器87はコントロール回路83の動作指令信号に従ってディ
ジタル信号をアナログ信号に変換し、加算回路81及び駆
動回路22を介してコイル12及び13に伝達する。
上述したように、(D0-D1)の値は、パルス発振器82
のパルス信号の1周期の間に変動する番地差、すなわち
記録担体1上の光ビームの移動速度を表している。従っ
て、D/A変換器87の信号も記録担体1上の光ビームの移
動速度に応じた信号となるので、コイル12及び13は記録
担体1上の光ビームの移動を停止させるように駆動され
る。
第12図において、記録担体1上の光ビームの移動速度
及び方向の検出は番地を読み取ることによって行ってい
るが、移動速度の検出を速度検出回路33で、移動方向の
検出を差動増幅器16及び加算回路24の信号の位相を比較
することによって行うことができる。この場合、正常の
トラッキング制御が行われているにもかかわらず、ノイ
ズあるいはドロップアウトにより、速度検出回路33に異
常な信号が発生する可能性がある。これを防止するため
に、第7図のような滑り検出回路34を設け、滑りが発生
した場合に、移動速度及び方向信号に応じてコイル12及
び13を駆動し、滑りを停止するように構成すれば、より
信頼性を向上させることができる。
また、第12図において、滑りが検出された場合に、ト
ラッキング制御を不動作にし、D/A変換器29の信号を加
え、トラッキング制御の引き込める速度に低下してから
再び動作させるようにすれば、さらに確実に引き込みを
行わせることができる。
以上1つのアクチュエータでトラッキング制御を行う
装置に関して説明したが、本発明は、記録担体上の光ビ
ームをトラックの幅方向に移動させる第1のアクチュエ
ータと、第1のアクチュエータをトラックの幅方向に移
動させる第2のアクチュエータの2つのアクチュエータ
でトラッキング制御を行う装置にも適応できる。
第13図は、2つのアクチュエータによりトラッキング
制御を行う装置に第1の発明を適応した一実施例のブロ
ック図である。
第1のアクチュエータのコイル91は収束レンズ8に、
永久磁石は第1のアクチュエータのフレーム(省略)
に、第1のアクチュエータのフレームは移送台92に取り
付けられている。また、収束レンズ8はゴム等の弾性体
(省略)を介して第1のアクチュエータのフレームに取
り付けられており、コイル91に電流を流すと記録担体1
上のトラックの幅方向に移動するように構成されてい
る。第1のアクチュエータによる収束レンズ8の可動範
囲は高々0.2mm程度である。
光源3、カップリングレンズ4、偏光ビームスプリッ
ター5、1/4波長板6、全反射鏡7、光検出器9及びリ
ニアモータ等の第2のアクチュエータ93のコイル(省
略)も移送台92に取り付けられている。永久磁石が取り
付けられている第2のアクチュエータ93のフレームは、
装置のフレーム(省略)に固定されており、コイルに電
流を流すと、移送台92は記録担体1の半径方向に移動す
るように構成されている。
トラッキング制御について説明すると、差動増幅器16
の信号は位相補償回路17、スイッチ19及び電力増幅する
ための駆動回路94を介してコイル91に加えられており、
収束レンズ8は記録担体1上の光ビームがトラック上に
位置するように制御される。また、スイッチ19の信号は
差動増幅器95、加算回路96及び駆動回路97を介して第2
のアクチュエータ93のコイルに加えられており、移送台
92は収束レンズ8の位置が自然の状態を中心に移動する
ように制御される。
駆動回路97の信号は抽出回路98に入力されており、抽
出された低周波数成分は差動増幅器95に入力されてい
る。また、マイクロコンピュータ26より出力されるトラ
ッキング制御の動作指令信号は抽出回路98に入力されて
いる。
差動増幅器95、加算回路96、駆動回路97及び抽出回路
98の動作は、第1図の差動増幅器20、加算回路21、駆動
回路22及び抽出回路23の動作と同じであるので、その説
明を省略する。
第1のアクチュエータ及び第2のアクチュエータ93で
トラッキング制御を行う構成の場合、差動増幅器16の信
号にDC的な成分が含まれていても第1のアクチュエータ
は弾性体によって支えられているので、収束レンズ8は
バネ力と釣り合う位置までしか移動しない。一方、第2
のアクチュエータで移動される移送台92は移動可能な全
範囲に渡って移動する。すなわち、第2のアクチュエー
タの推力及び推力定数(単位電流に対する推力)をF及
びK、DC的な成分によって第2のアクチュエータ93のコ
イルに流れる電流をI、移動される可動部の質量をM、
移動される可動部の位置、速度及び加速度をX、V及び
αとすると、 F=KI=Mα V=αt X=αt2/2 なる関係がある。従って、電流Iを小さくすれば、トラ
ッキング制御の制御帯域を越える速度に達するまでの時
間が大きくなるのでトラッキング制御の引き込みが容易
となる。
第13図の構成は、2つのアクチュエータを用いてトラ
ッキング制御を行う装置に第1図の本発明の構成を適応
したものであるが、同様にして第6図、第7図及び第12
図の実施例の構成を、2つのアクチュエータを用いてト
ラッキング制御を行う装置に適応することができる。す
なわち、第2のアクチュエータ93による移送台92の滑り
を防止するように構成すればよい。
以上、本発明を詳細に説明したが、本発明は上記実施
例により何ら限定されるべきでない。
例えば、第1図の構成において、コイル12とコイル13
を別々の駆動回路で駆動するように構成し、どちらか一
方のコイルに流れる滑りを発生させる電流を検出し、減
少させるようにしてもよい。また、どちらか一方のコイ
ルに滑りを防止する電流を流すように構成してもよい。
また、2つのアクチュエータを用いてトラッキング制
御を行う装置において、第1図に示した構成のように一
部分の光学部品を移動させる構成のものがあるが、この
ような構成においても本発明を適応できることは言うま
でもない。
また、第7図の実施例は、滑りを検出して抽出回路33
を動作させるように構成しているが、抽出回路33を省略
し、滑りが検出された場合にスイッチ19を開放にしてト
ラッキング制御部を不動作にし、滑りを防止するように
構成することもできる。この場合、所定時間後あるいは
滑りの速度が低下したことを検知して、再びトラッキン
グ制御を動作させるようにすれば、回路をより簡単にす
ることができる。
また、本発明は磁気式記録再生装置にも適応すること
ができる。この場合、磁気ヘッドを移動させるアクチュ
エータに対して同様のことを行えばよい。
さらに、本発明は記録担体の形状に関係なく、例えば
テープ状のものであってもよい。
発明の効果 本発明は、トラッキング制御の滑りを検出してトラッ
キング制御を不動作にするあるいは滑りを防止する信号
を加えるので、振動等によりトラック飛びが発生しても
あるいは検索時にトラッキング引き込みに失敗しても記
録担体上の光ビームが大きく移動することはなく、所望
するトラックのごく近傍に瞬時に引き込まれ、装置の安
定性及び信頼性を著しく向上させることができる。ま
た、振動等によりトラック飛びが発生した場合にも、大
きな光ビームの移動が生じることはなく、所望するトラ
ックのごく近傍に瞬時に引き込ますことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は抽出した低周波数成分の信号をフィードバック
することによって滑りを防止する本発明の一実施例を説
明するためのブロック図、第2図はトラックずれ信号に
含まれている滑りを発生させる信号を説明するための波
形図、第3図は制御回路のダイナミックレンジの差によ
り生じる滑りを発生させる信号を説明するための波形
図、第4図は抽出回路23の構成を説明するためのブロッ
ク図、第5図は抽出回路23の他の実施例であり、所定の
値を越えた信号を通過させる回路を設けた構成を説明す
るためのブロック図、第6図は低周波数成分の信号を抽
出し、この信号で減算することによって滑りを防止する
本発明の一実施例を説明するためのブロック図、第7図
は滑りを検出し、滑りが発生したときのみ抽出した低周
波数成分の信号をフィードバックし、滑りを防止する本
発明の一実施例を説明するためのブロック図、第8図は
滑り検出回路34の構成を説明するためのブロック図、第
9図は滑り検出回路34の動作を説明するためのタイミン
グ図、第10図は滑り検出回路34の他の構成を説明するた
めのブロック図、第11図は第10図の滑り検出回路34の動
作を説明するためのタイミング図、第12図は滑っている
方向を検出し、この方向に応じた信号をアクチュエータ
に加えることによって滑りを防止する本発明の一実施例
を説明するためのブロック図、第13図は2つのアクチュ
エータを用いてトラッキング制御を行う装置において、
抽出した低周波数成分の信号をフィードバックすること
によって第2のアクチュエータの滑りを防止する本発明
の一実施例を説明するためのブロック図である。 1……記録担体、2……モータ、3……光源、8……収
束レンズ、9……光検出器、10……板ばね、11……フレ
ーム、12,13……コイル、14,15……増幅器、16,20……
差動増幅器、17……位相補償回路、19……スイッチ、21
……加算回路、22……駆動回路、23……抽出回路。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−46357(JP,A) 特開 昭62−208433(JP,A) 特開 昭59−221879(JP,A) 特開 昭61−158037(JP,A) 特開 昭62−236186(JP,A) 特開 昭64−13274(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G11B 7/09

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】記録担体上に照射されている光ビームがト
    ラック上に位置するようにトラッキング制御して情報を
    再生する装置であって、前記光ビームとトラックの位置
    ずれを検出するトラックずれ検出手段と、前記光ビーム
    をトラックの幅方向に移動する移動手段と、前記トラッ
    クずれ検出手段の信号に応じて前記移動手段を駆動し前
    記光ビームが常にトラック上に位置するように制御する
    制御回路と、前記トラックずれ検出手段の信号を所定の
    レベルで比較して所定のレベルを越えた期間よりも長い
    滑り検出期間信号を発生する滑り検出回路とを備え、前
    記トラッキング制御の動作状態において前記滑り検出期
    間信号に応答してトラッキング制御を不動作にし、前記
    滑り検出期間信号が出力されなくなった時にトラッキン
    グ制御を動作させることを特徴とするトラッキング制御
    装置。
  2. 【請求項2】記録担体上に照射されている光ビームがト
    ラック上に位置するようにトラッキング制御し、記録担
    体からの反射光または透過光を光検出器で受光して情報
    を再生する装置であって、前記光ビームとトラックの位
    置ずれを検出するトラックずれ検出手段と、前記光ビー
    ムをトラックの幅方向に移動する第1の移動手段と、前
    記第1の移動手段をトラックの幅方向に移動する第2の
    移動手段と、前記トラックずれ検出手段の信号に応じて
    前記第1及び第2の移動手段を駆動し前記光ビームが常
    にトラック上に位置するように制御する制御回路と、前
    記トラックずれ検出手段の信号を所定のレベルで比較し
    て所定のレベルを越えた期間よりも長い滑り検出期間信
    号を発生する滑り検出回路とを備え、前記トラッキング
    制御の動作状態において前記滑り検出期間信号に応答し
    て前記第1及び第2の移動手段に前記トラックずれ検出
    手段の信号を加えるのを停止し、前記滑り検出期間信号
    が出力されなくなった時に再び加えるようにすることを
    特徴とするトラッキング制御装置。
  3. 【請求項3】トラックずれ検出手段の信号を所定のレベ
    ルで比較する比較回路と、前記比較回路の信号のうち所
    定幅以下の信号を除去する除去回路と、前記除去回路の
    信号に応答して所定の期間滑りが発生したものと見なす
    信号を発生する回路とで滑り検出回路を構成したことを
    特徴とする請求項1または2のいずれかに記載のトラッ
    キング制御装置。
  4. 【請求項4】基準のレベルに対して対称的な2つの比較
    レベルV1,V2(ただしV1>V2)を有し、トラックずれ検
    出手段の信号VxがVx>V1またはVx<V2なるとき信号を発
    生するように比較回路を構成したことを特徴とする請求
    項2または3のいずれかにに記載のトラッキング制御装
    置。
  5. 【請求項5】滑りの方向を検出する方向検出回路と、前
    記方向検出回路の方向信号に応じて移動手段の移動を停
    止する信号を発生する信号発生回路とを備え、トラッキ
    ング制御の動作状態において滑り検出期間信号が発生し
    た際に前記信号発生回路の信号を前記移動手段に加える
    ことを特徴とする請求項1記載のトラッキング制御装
    置。
  6. 【請求項6】滑りの方向を検出する方向検出回路と、前
    記方向検出回路の方向信号に応じて第2の移動手段の移
    動を停止する信号を発生する信号発生回路とを備え、ト
    ラッキング制御の動作状態において滑り検出期間信号が
    発生した際に前記信号発生回路の信号を前記第2の移動
    手段に加えることを特徴とする請求項2記載のトラッキ
    ング制御装置。
  7. 【請求項7】方向検出回路はトラックずれ検出手段の信
    号と光検出器の信号より滑りの方向を検出することを特
    徴とする請求項5または請求項6のいずれかにに記載の
    トラッキング制御装置。
  8. 【請求項8】方向検出回路は記録担体上に記録されてい
    る番地信号を読み取ることによって滑りの方向を検出す
    ることを特徴とする請求項5または請求項6のいずれか
    に記載のトラッキング制御装置。
  9. 【請求項9】滑りの移動速度を検出する速度検出回路
    と、前記速度検出回路の速度信号に応じて移動手段の移
    動を停止する信号を発生する信号発生回路とを備え、ト
    ラッキング制御の動作状態において滑り検出期間信号が
    発生した際に前記速度検出回路の信号を前記移動手段に
    加えることを特徴とする請求項1記載のトラッキング制
    御装置。
  10. 【請求項10】滑りの速度を検出する速度検出回路と、
    前記速度検出回路の速度信号に応じて第2の移動手段の
    移動を停止する信号を発生する信号発生回路とを備え、
    トラッキング制御の動作状態において滑り検出期間信号
    が発生した際に前記速度検出回路の信号を前記第2の移
    動手段に加えることを特徴とする請求項2記載のトラッ
    キング制御装置。
  11. 【請求項11】速度検出回路はトラックずれ検出手段の
    信号より滑りの速度を検出することを特徴とする請求項
    9または請求項10のいずれかに記載のトラッキング制御
    装置。
  12. 【請求項12】速度検出回路は記録担体上に記録されて
    いる番地信号を読み取ることによって滑りの速度を検出
    することを特徴とする請求項9または請求項10のいずれ
    かに記載のトラッキング制御装置。
  13. 【請求項13】信号発生回路の信号を加える場合、トラ
    ッキング制御を不動作にすることを特徴とする請求項
    5、請求項6、請求項9または請求項10のいずれかに記
    載のトラッキング制御装置。
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