JP2867916B2 - 酸素吸収性樹脂組成物 - Google Patents

酸素吸収性樹脂組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱成形可能な酸素吸収
性樹脂組成物に関し、より詳細には、高吸水性樹脂とし
て酸変性ビニルアルコール重合体を配合した酸素吸収性
樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、密封包装容器内の残存酸素に
よる内容物の劣化を防止するために、脱酸素剤を用いた
包装材が提案されている。例えば特公昭62−1824
号公報には、ポリエチレン等の酸素透過性を有する樹脂
に脱酸素剤を配合して成る層と、酸素ガス遮断性を有す
る層を積層し、包装用多層構造物とすることが記載され
ている。また本発明者等の提案に係る特開昭57−17
9273号公報には、容器やキャップに適用する密封剤
組成物としてエラストマー重合体に対して、水不溶性の
酸素吸収剤を配合したものを用いることが記載されてい
る。これらの先行技術で使用する酸素吸収性樹脂組成物
では樹脂そのものが大きい酸素透過係数を有するために
酸素の吸収速度も大きいことが期待されるが、容器内に
酸素吸収剤の紙包装品を直接投入した場合に比べ酸素吸
収速度が著しく小さく、酸素吸収効果においても未だ十
分満足し得るものではなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような問題を解決
するものとして、本発明者等によって、オレフィン系樹
脂に脱酸素剤、及び高吸水性樹脂としてポリビニルアル
コールを用いた酸素吸収性樹脂組成物も提案されている
(特開平2−308852号公報)。しかしながら、上
記酸素吸収性樹脂組成物は、上述した先行する酸素吸収
性樹脂組成物と比べれば、優れた酸素吸収速度及び酸素
吸収容量を示すと共に熱成形が可能であるため満足する
ものではあるが、脱酸素剤を直接容器内に投入したもの
に比べれば未だ十分でなく、より優れた酸素吸収速度及
び酸素吸収容量を有する酸素吸収性樹脂組成物が得られ
ることが要望されている。
【0004】従って、本発明の目的は、優れた酸素吸収
速度及び酸素吸収容量を有すると共に、熱成形性に優れ
た酸素吸収性樹脂組成物を提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、高吸水
性樹脂とオレフィン系樹脂とが0.5:99.5乃至9
0:10の重量比の配合割合で配合されてなる、20℃
及び0%での酸素透過係数が10-12 cc・cm2・sec・cmHg
よりも大きく且つ20℃純水中での水分吸着量が0.5 %
以上である熱成形性樹脂組成物中に該樹脂組成物100
重量部当り1乃至200重量部の脱酸素剤を配合してな
る熱成形可能な酸素吸収性樹脂組成物において、前記高
吸水性樹脂がスルホン酸基または硫酸エステル基を有す
るビニルアルコール重合体であることを特徴とする酸素
吸収性樹脂組成物が提供される。
【0006】
【作用】本発明においては、高吸水性樹脂としてスルホ
ン酸基または硫酸エステル基を含有するビニルアルコー
ル重合体(以下、これを単に酸変性ビニルアルコール重
合体と呼ぶことがある)を用いることが重要な特徴であ
る。前述したように、熱成形可能な酸素吸収性樹脂組成
物は、還元性を有する脱酸素剤と吸水性樹脂を熱成形の
ための基材樹脂に配合したものからなるため、優れた酸
素吸収速度及び酸素吸収容量を得るためには、脱酸素剤
の酸化反応に十分な水分を供給し得るだけの吸水性を有
することが必要であり、また樹脂組成物が熱成形が可能
となるためには吸水性樹脂がオレフィン系樹脂との相溶
性に優れていることが必要である。従って吸水性樹脂は
吸水性と相溶性の両方を兼ね備えていることが要求され
る。
【0007】本発明者等は、高吸水性樹脂としてポリビ
ニルアルコールを用いて研究した結果、ポリビニルアル
コールは、酢酸ビニル重合体をケン化することにより得
られるものであるため、ケン化の程度によりその物性が
異なり、吸水性を向上させるためにはケン化度を高くす
ることが好ましいが、ケン化度が高くなると極性が高く
なって相溶性が低下してしまうことが、酸素吸収速度及
び酸素吸収容量及びフィルム物性、特に成膜性に影響す
ることを見出し、スルホン酸基または硫酸エステル基を
含有するポリビニルアルコールを高吸水性樹脂として用
いることにより、吸水性、成膜性を低下させることな
く、オレフィン系樹脂との相溶性を向上させることを可
能にしたのである。
【0008】酸変性ポリビニルアルコールは、熱成形に
劣るものであるが、オレフィン系樹脂とブレンドして用
いることにより熱成形することができ、しかもオレフィ
ン系樹脂との相溶性に優れているためブレンドした後も
優れた水分保持作用を維持し、酸素捕捉に必要な水分を
十分供給することができるのである。
【0009】また、本発明の樹脂組成物は、(1)20℃
及び0%での酸素透過係数が10-12cc・cm2・sec・cmHg
よりも大きく、且つ(2)20℃純水中での水分吸着量が
0.5 %以上であることが第二の特徴である。図1は、各
種樹脂に脱酸素剤(鉄系)を25重量%配合したもの
を、ライナーとして使用した場合における日数の経過
(横軸)と酸素吸収量(縦軸)との関係を示すものであ
る。図1においては、Aは上記特性(1)及び(2)を満足す
る樹脂(実施例1に記載のもの)に脱酸素剤を配合した
ものから成るライナー、Bは前記特性(1)のみを満足す
る樹脂(ポリエチレン)に脱酸素剤を配合したものから
成るライナー、Cは前記特性(2)のみを満足する樹脂
(エチレン−ビニルアルコール共重合体)に脱酸素剤を
配合したものから成るライナーをそれぞれ示す。図1か
ら、上記特性(1)及び(2)の両方を満足する場合にのみ大
きい酸素吸収速度と酸素吸収量が得られることが明らか
である。
【0010】
【発明の好適態様】
(酸変性ビニルアルコール重合体)本発明において、高
吸水性樹脂として用いるスルホン酸基または硫酸エステ
ル基を有するビニルアルコール重合体は、ポリビニルア
ルコールをグラフト変性、または重合時に共重合成分と
して酸基を導入することにより得られる。酸変性の形は
スルホン酸基、硫酸エステル基の形でポリビニルアルコ
ール中に導入する。グラフト変性する場合には、ポリビ
ニルアルコールに濃硫酸又はクロルスルホン酸を反応さ
せることにより硫酸エステルの形で導入することができ
る。共重合時に導入するには、ポリビニルアルコールの
原料たる酢酸ビニル重合体を製造する際に、エチレンス
ルホン酸のようなスルホン酸基含有モノマーを共重合
し、得られたスルホン酸基含有酢酸ビニル共重合体をケ
ン化することによって得られる。
【0011】スルホン化や硫酸エステル化(以下、両者
をまとめてスルホン化という)によって、ポリビニルア
ルコールを変性する場合には、濃硫酸、発煙硫酸、三酸
化硫黄、クロロ硫酸、フルオロ硫酸、アミド硫酸、塩化
スルフリル等をスルホン化剤や硫酸エステル化剤として
用いることができる。硫酸によるスルホン化の場合は、
酢酸、無水酢酸、酢酸エチル、エーテル、四塩化炭素、
アセトニトリル、液体二酸化硫黄などを溶媒に用いるこ
とができる。触媒としては硫酸水銀、硫酸バナジル、弗
化ホウ素等を用いることができる。三酸化硫黄によるス
ルホン化の場合は、クロロホルム、ジクロロエタン、テ
トラクロロエタン、テトラクロロエチレン、ジクロロメ
タン、ニトロメタン、ニトロベンゼン液体二酸化硫黄等
を溶媒として用いることができる。クロロ硫酸によるス
ルホン化の場合は、二硫化炭素、ジクロロエタン、クロ
ロホルム、ジクロロメタン、テトラクロロエタン、液体
二酸化硫黄等を溶媒として用いることができる。三酸化
硫黄によるスルホン化の場合は、三酸化硫黄自身以外に
も三酸化硫黄錯体を用いてスルホン化を行うことができ
る。
【0012】酸変性ビニルアルコール重合体は、重合体
100g当り1乃至100ミリ当量、好適には2乃至5
0ミリ当量、より好適には4乃至25ミリ当量の酸基を
有することが好ましい。上記範囲よりも酸基が多ければ
樹脂の耐熱性に劣るようになって、熱成形性が低下す
る。また上記範囲より酸基が少なければ保水性に劣るよ
うになる。酸変性ビニルアルコール重合体が含有する酸
基の量の測定方法としては、樹脂中の酸基を加水分解
し、成形した酸の定量を行うことにより測定することが
できる。硫酸エステルであれば加水分解し、生成したS
4 2- を硫酸バリウムにして重量分析を行うか、過塩素
酸バリウムによる滴定で求める。スルホン酸及びその塩
の場合は樹脂を水溶液の形にし、中和滴定を行う。
【0013】酸基は、遊離の形でも塩の形でも本発明の
目的を達成できる。遊離の形とは、酸基(−SO3 H,
−ORSO3 H)でビニルアルコール重合体が変性され
た状態であり、塩の形とは酸塩(−SO3 M,−ORS
3 M、但しMは金属イオン)、例えばスルホン酸ナト
リウム、スルホン酸バリウム塩等で変性された状態のも
のをいう。酸変性ビニルアルコール共重合体は、40乃
至90%、特に50乃至80%のケン化度のビニルアル
コール共重合体であることが好ましい。上記範囲よりも
ケン化度が大きいとオレフィン系樹脂との相溶性が低下
し、また上記範囲よりもケン化度が小さいと吸水性が低
下する傾向がある。従って、両方の効果を有するために
も上記範囲にあることも重要である。
【0014】酸変性ビニルアルコール重合体には、エチ
レンが30モル%以下の量で含有されているエチレン−
ビニルアルコール共重合体を好適に使用することができ
る。エチレン含量が上記範囲にあることにより、優れた
熱成形性と吸水性の両方を発現できるが、上記範囲より
もエチレン含量が多くなると、吸水性に劣るようになっ
てしまうので好ましくない。また酸変性ビニルアルコー
ルの分子量は特に制限はなく、一般にフィルムを形成し
得る分子量を有していればよい。
【0015】(脱酸素剤)本発明に用いる脱酸素剤は一
般に還元性を有し、それ自身酸素により酸化されて酸素
を捕捉するものである。この酸化反応には水分の存在が
必須不可欠であることから、樹脂組成物中の酸変性ビニ
ルアルコール重合体が水分を保持して脱酸素剤を活性化
する作用を有するのである。
【0016】脱酸素剤としては、従来この種の用途に使
用されている脱酸素剤は全て使用することができるが、
還元性でしかも実質上水に不溶なものが好ましく、その
適当な例としては、還元性を有する金属粉、例えば還元
性鉄、還元性亜鉛、還元性錫粉;金属低位酸化物、例え
ば酸化第一鉄、四三酸化鉄、更に還元性金属化合物、例
えば炭化鉄、ケイ素鉄、鉄カルボニル、水酸化鉄;など
の一種又は組合せたものを主成分としたものが挙げら
れ、これらは必要に応じてアルカリ金属、アルカリ土類
金属の水酸化物、炭酸塩、亜硫酸塩、チオ硫酸塩、第三
リン酸塩、第二リン酸塩、有機酸塩、ハロゲン化物、更
に活性炭、活性アルミナ、活性白土のような助剤とも組
合せて使用することができる。また多価フェノールを骨
格内に有する高分子化合物、例えば多価フェノール含有
フェノール・アルデヒド樹脂等が挙げられる。これらの
脱酸素剤は、一般に平均100μm以下、特に50μm
以下の粒径を有することが好ましい。
【0017】(オレフィン系樹脂)オレフィン系樹脂と
しては、例えば、低−,中−,高−密度のポリエチレ
ン、アイソタクティックポリプロピレン、エチレン−プ
ロピレン共重合体、ポリブテン−1、エチレン−ブテン
−1共重合体、プロピレン−ブテン−1共重合体、エチ
レン−プロピレン−ブテン−1共重合体、エチレン−酢
酸ビニル共重合体、イオン架橋オレフィン共重合体(ア
イオノマー)、或いはこれらのブレンド物等を挙げるこ
とができる。
【0018】(ブレンド物)酸変性ビニルアルコール重
合体とオレフィン系樹脂は、0.5 :99.5乃至90:10
の重量比、特に1:99乃至50:50の重量比で用い
ることが好ましい。上記範囲よりも酸変性ビニルアルコ
ール重合体が多いと成形性に劣るようになり、上記範囲
よりも酸変性ビニルアルコール重合体が少ないと樹脂組
成物の吸水量が減少するようになる。また、脱酸素剤は
該樹脂組成物100重量部当り1乃至200重量部、特
に10乃至50重量部で配合されているべきである。上
記値よりも脱酸素剤の配合量が少ない場合は、脱酸素剤
による酸素捕捉性が低下する傾向があり、また脱酸素剤
が上記範囲よりも大きい場合には成形性が劣るようにな
る傾向がある。
【0019】本発明の樹脂組成物は、それ単独、或いは
他の樹脂と積層してしてキャップや容器等に成形するこ
とができる。この際キャップ或いは容器の内面側にこの
樹脂組成物の層が直接露出するようにしてもよいし、ま
た耐湿性樹脂の薄層を介して内面側に設けてもよい。後
者の場合には耐湿性樹脂が脱酸素剤と内容物との直接的
な接触を防止するのでフレーバー保持性の点で有利であ
る。また、本発明の樹脂組成物は熱成形が可能であるの
で、溶融押出成形、射出成形等に付することもでき、フ
ィルム、シート、ボトル乃至チューブ形成用パリソン乃
至パイプ、ボトル乃至チューブ用のプリフォーム等の形
に成形することができる。パリソン、パイプ或いはプリ
フォームからのボトルの形成は、延伸ブロー成形により
行うことができる。またフィルム乃至シートを真空成
形、圧空成形、張出形成、プラグアシスト成形等の手段
に付することにより、カップ状、トレイ状等の包装容器
にすることもできる。更に多層フィルムにした場合は、
これを袋状に重ね合せ、或いは畳んで、周囲をヒートシ
ールして袋状容器とすることもできる。
【0020】
【実施例】 (実施例1)高吸水性樹脂としてケン化度65%のポリ
ビニルアルコール(以下PVAという)系樹脂を塩化ス
ルボニルとクロロホルムからなる反応浴に入れ、所定条
件で硫酸エステル化を行って得られた、硫酸エステル化
PVA系樹脂と、直鎖状低密度ポリエチレンが7:10
0で混合された樹脂組成物に鉄系酸素吸収剤30wt%を
配合した酸素吸収性樹脂剤(以下OSという)を中間層
の一つとしてポリエチレン(PE)/OS/PE/接着
剤/アルミニウム箔(Al)/ポリエチレンテレフタレー
ト(PET)である積層体フィルムを作成した。比較例
として高吸水性樹脂がケン化度96%の未変性PVA
((株)クラレ製ポバール)を使用し同一構成の積層体
(比較例1)を作成した。また実施例1の構成である
が、酸素吸収剤配合樹脂層としてエチレン−酢酸ビニル
共重合体ケン化物(ケン化率98.5%、エチレン含有量3
2モル%)を用いたものを比較例2とした。表1に示さ
れた結果より、比較例1は外観上問題があり、比較例2
は酸素吸収能力に劣っていたが、本発明品は、酸素吸収
性能、成膜性共に比較例よりもはるかに優れていること
が解った。測定方法は以下の通りである。
【0021】(1) 酸素吸収能測定 一定面積の積層体を水1ccと共にガス不透過性のカップ
に入れ、同じくガス不透過性の熱接着性蓋材を加熱貼着
した。50℃にて保存し、一定期間毎に内部ガス組成を
ガスクロマトグラフにより定量し、酸素濃度の減少量に
より積層体が吸収した酸素量を求めた。 (2) 製膜性 ポリエチレン(PE)/酸素吸収性樹脂物(OS)/P
E構成の積層膜を作成し、膜中に存在する0.3 mm以上の
凝集物を数えた。
【0022】
【表1】
【0023】(実施例2)実施例1に示した本発明品で
ある積層体と、これと対面するもう一方がポリエチレン
テレフタレート/エチレンビニルアルコール共重合体/
直鎖状低密度ポリエチレン(構成比12/15/50)
からなるパウチ(寸法150mm×300mm)を作成し、
内部を窒素置換し、水0.1 mlを加えて密封した。内部の
残留酸素濃度は2.0 %であった。22℃、60%RHの
雰囲気で保存し、一定期間毎に内部酸素濃度を測定し
た。評価結果を示す表2から明らかなように、パウチ内
部は長期間低酸素濃度に保たれていた。
【0024】
【表2】
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、高吸水性樹脂とオレフ
ィン系樹脂からなる樹脂組成物に脱酸素剤を配合してな
る熱成形可能な酸素吸収性樹脂組成物において、高吸水
性樹脂として遊離または塩の形の酸基を有する変性ビニ
ルアルコール重合体を用いたことにより、ビニルアルコ
ール重合体の吸水性を損ねることなく、オレフィン系樹
脂との相溶性を向上させることができ、優れた酸素吸収
速度及び酸素吸収容量を有すると共に、熱成形性に優れ
た樹脂組成物を提供することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】各種樹脂に脱酸素剤を配合したものをライナー
として使用した場合における日数の経過と酸素吸収量と
の関係を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // A23L 3/3436 A23L 3/3436 B01J 20/06 B01J 20/06 C (56)参考文献 特開 平3−197566(JP,A) 特開 昭63−270704(JP,A) 特開 昭55−90535(JP,A) 特開 平5−59244(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 23/00 - 23/36

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高吸水性樹脂とオレフィン系樹脂とが
    0.5:99.5乃至90:10の重量比の配合割合で
    配合されてなる、20℃及び0%での酸素透過係数が1
    -12 cc・cm2・sec・cmHg よりも大きく且つ20℃純水中
    での水分吸着量が0.5 %以上である熱成形性樹脂組成物
    中に該樹脂組成物100重量部当り1乃至200重量部
    の脱酸素剤を配合してなる熱成形可能な酸素吸収性樹脂
    組成物において、前記高吸水性樹脂が遊離または塩の形
    のスルホン酸基または硫酸エステル基を有する変性ビニ
    ルアルコール共重合体であることを特徴とする酸素吸収
    性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 前記変性ビニルアルコール重合体が、ス
    ルホン酸基、硫酸エステル基のいずれかを重合体100
    g当り1乃至100ミリ当量含有する請求項1記載の組
    成物。
  3. 【請求項3】 前記変性ビニルアルコール共重合体が5
    0乃至90%のケン化度のビニルアルコール共重合体で
    ある請求項1記載の組成物。
  4. 【請求項4】 前記変性ビニルアルコール共重合体がエ
    チレン−ビニルアルコール共重合体であって、エチレン
    含有量が30モル%以下である請求項1記載の組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の樹脂組成物よりなる層を
    備えた包装容器。
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