JP2867038B2 - コンクリート構造物の漏水部補修工法 - Google Patents
コンクリート構造物の漏水部補修工法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、コンクリート構造物等の施工継手目地、
クラック、セグメント継手目地などからの漏水を補修す
るコンクリート構造物の漏水部補修工法に関するもので
ある。
クラック、セグメント継手目地などからの漏水を補修す
るコンクリート構造物の漏水部補修工法に関するもので
ある。
従来の技術 従来、コンクリート構造物等に発生した漏水部の補修
は第２図に示す工法によって行われている。
は第２図に示す工法によって行われている。
この工法は、まず、コンクリート構造体１に発生した
クラックＣによる漏水部に沿って、コンクリート構造体
１の表面側1aをＶ字形にカットする。次にそのカット部
C1に止水剤注入パイプ２を所定のピッチで取付け、前記
カット部C1を急結材３でシールする。前記注入パイプ２
から前記漏水部C1に止水剤を圧入する。止水剤の注入完
了後、注入パイプ２を撤去し、漏水部修復材４を埋め込
み表面の仕上げ施工を完了する。
クラックＣによる漏水部に沿って、コンクリート構造体
１の表面側1aをＶ字形にカットする。次にそのカット部
C1に止水剤注入パイプ２を所定のピッチで取付け、前記
カット部C1を急結材３でシールする。前記注入パイプ２
から前記漏水部C1に止水剤を圧入する。止水剤の注入完
了後、注入パイプ２を撤去し、漏水部修復材４を埋め込
み表面の仕上げ施工を完了する。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、前記補修工法は、コンクリート構造物
自体の伸縮による繰り返し荷重、漏水部修復材の老朽
化、地盤沈下、地震その他の衝撃などによって漏水部修
復材が、前記カット部C1より剥離し、再び漏水が発生す
る。
自体の伸縮による繰り返し荷重、漏水部修復材の老朽
化、地盤沈下、地震その他の衝撃などによって漏水部修
復材が、前記カット部C1より剥離し、再び漏水が発生す
る。
従って、前記補修工法によっては、長期的止水を確保
することが不可能であり、同じ漏水部を繰り返し補修し
ているのが現状である。
することが不可能であり、同じ漏水部を繰り返し補修し
ているのが現状である。
課題を解決するための手段 この発明は、従来のコンクリート構造物の漏水部補修
工法が有する欠点を解決し、簡単な施工法によって長期
間安定的な止水を可能にするコンクリート構造物の漏水
部補修工法の提供を目的とするものである。
工法が有する欠点を解決し、簡単な施工法によって長期
間安定的な止水を可能にするコンクリート構造物の漏水
部補修工法の提供を目的とするものである。
この発明は、コンクリート構造物等に発生したクラッ
クによる漏水箇所に添って、このコンクリート構造物の
一部表面を切り欠き、該切り欠き漏水部を急結材で仮止
めするとともに止水剤注入パイプを埋め込み、該止水剤
注入パイプを通してクラック内に止水剤を注入した後、
該止水剤注入パイプを撤去し、また、急結材の充填によ
り形成された前記仮止め漏水部に漏水部修復材を充填す
るに際し、集水孔を有する導水パイプの一方向または２
方向以上の周囲に発泡ポリスチレン、スポンジなどの緩
衝材あるいはこれら緩衝材と吸水によって膨潤する膨潤
材を配設して該集水孔を有する導水パイプを埋設するコ
ンクリート構造物の漏水補修工法としたことである。
クによる漏水箇所に添って、このコンクリート構造物の
一部表面を切り欠き、該切り欠き漏水部を急結材で仮止
めするとともに止水剤注入パイプを埋め込み、該止水剤
注入パイプを通してクラック内に止水剤を注入した後、
該止水剤注入パイプを撤去し、また、急結材の充填によ
り形成された前記仮止め漏水部に漏水部修復材を充填す
るに際し、集水孔を有する導水パイプの一方向または２
方向以上の周囲に発泡ポリスチレン、スポンジなどの緩
衝材あるいはこれら緩衝材と吸水によって膨潤する膨潤
材を配設して該集水孔を有する導水パイプを埋設するコ
ンクリート構造物の漏水補修工法としたことである。
作用 漏水部補修個所内に緩衝材あるいは緩衝材と水膨潤材
を設けた集水孔を有する導水パイプを埋め込むことによ
って、コンクリート構造物の漏水部の老朽化、地盤沈下
等によって変形し、再び漏水した場合でもその水を素早
く導水パイプに通し、所定の場所に処理するから、漏水
が前記補修個所表面には達しない。
を設けた集水孔を有する導水パイプを埋め込むことによ
って、コンクリート構造物の漏水部の老朽化、地盤沈下
等によって変形し、再び漏水した場合でもその水を素早
く導水パイプに通し、所定の場所に処理するから、漏水
が前記補修個所表面には達しない。
実施例 この発明によるコンクリート構造物のクラック漏水部
の補修方法を第１図により説明する。コンクリート構造
物１の表面1aに発生したクラックＣに沿ってＶ字状に削
り取り、いわゆる漏水部のはつり作業を行い、該切り欠
き漏水部C1に急結性セメント等の急結材３を手早く充填
し、漏水を仮止めシールする。
の補修方法を第１図により説明する。コンクリート構造
物１の表面1aに発生したクラックＣに沿ってＶ字状に削
り取り、いわゆる漏水部のはつり作業を行い、該切り欠
き漏水部C1に急結性セメント等の急結材３を手早く充填
し、漏水を仮止めシールする。
その際止水剤注入パイプ２を所定のピッチで埋め込
む。そして注入パイプ２から前記漏水部C1に止水剤を圧
入し、注入作業完了後、注入パイプ２を撤去する。漏水
部修復材４、例えば樹脂モルタル、セメントモルタルの
接着面にむらなくプライマ５を塗布する。はつり作業に
よりＶ字形にカットした漏水部C1に型枠（図示せず）を
取付け、漏水部修復材４を所定の位置に埋め込む。型枠
撤去後、発泡ポリスチレン、スポンジ等の緩衝材６を取
付ける。
む。そして注入パイプ２から前記漏水部C1に止水剤を圧
入し、注入作業完了後、注入パイプ２を撤去する。漏水
部修復材４、例えば樹脂モルタル、セメントモルタルの
接着面にむらなくプライマ５を塗布する。はつり作業に
よりＶ字形にカットした漏水部C1に型枠（図示せず）を
取付け、漏水部修復材４を所定の位置に埋め込む。型枠
撤去後、発泡ポリスチレン、スポンジ等の緩衝材６を取
付ける。
この緩衝材６は漏水部C1が変形し、再び漏水が発生し
た場合これらを素早く吸水するとともに所定位置に取り
付けた導水パイプ７及び目地材の保護を目的としてい
る。導水パイプ７は集水可能でフレキシブルなメッシュ
ホース、ネットホースあるいは鋼管塩化ビニール管に集
水孔をあけたものを使用する。
た場合これらを素早く吸水するとともに所定位置に取り
付けた導水パイプ７及び目地材の保護を目的としてい
る。導水パイプ７は集水可能でフレキシブルなメッシュ
ホース、ネットホースあるいは鋼管塩化ビニール管に集
水孔をあけたものを使用する。
また再び漏水が発生した場合に、漏水の目地材への影
響をなくすため、吸水ポリマーベントナイト等の水膨潤
性材料と併用した前記緩衝材6aを使用することが好まし
い。
響をなくすため、吸水ポリマーベントナイト等の水膨潤
性材料と併用した前記緩衝材6aを使用することが好まし
い。
一方コンクリート構造物１が大きな荷重を受けて漏水
部C1の間隙が開くことがあらかじめ予想できる個所に
は、補強材８で漏水部修復材４を連結し、そこに加わる
引張応力を補強材８で吸収させる。なお補強材８はエク
スパンド、メッシュ、ワイヤラス等を用いる。
部C1の間隙が開くことがあらかじめ予想できる個所に
は、補強材８で漏水部修復材４を連結し、そこに加わる
引張応力を補強材８で吸収させる。なお補強材８はエク
スパンド、メッシュ、ワイヤラス等を用いる。
最後にシリコン、ポリウレタン等の目地材11の接着面
にプライマーを塗布した後、該目地材11を充填して仕上
げる。
にプライマーを塗布した後、該目地材11を充填して仕上
げる。
このように、この発明の工法は、急結材3aで漏水を仮
止めし、その際取付けた注入ポンプ2aから止水剤を注入
し、漏水部を完全に止水すると共に緩衝材６あるいは吸
水して膨潤する材料と併用した緩衝材6aで保護した導水
パイプ７を保守個所に埋め込むことによって、仮に再び
漏水が発生した場合でも、前記導水パイプ７を通して水
を素早く流し、処理することによりコンクリート構造物
１の表面への影響をなくすことができる。
止めし、その際取付けた注入ポンプ2aから止水剤を注入
し、漏水部を完全に止水すると共に緩衝材６あるいは吸
水して膨潤する材料と併用した緩衝材6aで保護した導水
パイプ７を保守個所に埋め込むことによって、仮に再び
漏水が発生した場合でも、前記導水パイプ７を通して水
を素早く流し、処理することによりコンクリート構造物
１の表面への影響をなくすことができる。
発明の効果 この発明は上述の通りであるから、コンクリート構造
物の表面に発生した漏水部に適用することによって、止
水補修ができる。施工完了後、その旧漏水部に種々の外
力が加わって旧漏水部の間隙が開き、再び漏水が発生し
た場合でも、緩衝材あるいは水膨潤材料で、保護された
導水パイプを通して、水を素早く処理するために漏水が
構造体表面まで達することがなく、従来工法のような短
期の再補修が不必要となり長期安定的な止水が可能であ
る。
物の表面に発生した漏水部に適用することによって、止
水補修ができる。施工完了後、その旧漏水部に種々の外
力が加わって旧漏水部の間隙が開き、再び漏水が発生し
た場合でも、緩衝材あるいは水膨潤材料で、保護された
導水パイプを通して、水を素早く処理するために漏水が
構造体表面まで達することがなく、従来工法のような短
期の再補修が不必要となり長期安定的な止水が可能であ
る。
第１図はこの発明の工法を示す漏水部の断面図、第２図
は従来工法を示す漏水部の断面図である。 １……コンクリート構造物 1a……コンクリート構造物の表面 ２……止水剤注入パイプ ３……急結剤 ４……漏水部修復材 ６……緩衝材 6a……水膨潤材料併用緩衝材 ７……導水パイプ Ｃ……クラック C1……漏水部
は従来工法を示す漏水部の断面図である。 １……コンクリート構造物 1a……コンクリート構造物の表面 ２……止水剤注入パイプ ３……急結剤 ４……漏水部修復材 ６……緩衝材 6a……水膨潤材料併用緩衝材 ７……導水パイプ Ｃ……クラック C1……漏水部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−261068（ＪＰ，Ａ) 実開 昭60−91700（ＪＰ，Ｕ) 特公 昭61−4470（ＪＰ，Ｂ２) 特公 昭45−26906（ＪＰ，Ｂ１) (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) E04G 23/02
Claims (1)
- 【請求項１】コンクリート構造物等に発生したクラック
による漏水箇所に添ってそのコンクリート構造物の一部
表面を切り欠き、該切り欠いた漏水部を急結材で仮止め
するとともに止水剤注入パイプを埋め込み、該止水剤注
入パイプを通してクラック内に止水剤を圧入した後、該
止水剤注入パイプを撤去し、また、急結材の充填により
形成された前記仮止め漏水部に漏水部補修復材を充填す
るに際し、周囲に緩衝材あるいは緩衝材と吸水によって
膨潤する膨潤材を配設した集水孔を有する導水パイプを
埋設することを特徴とするコンクリート構造物の漏水補
修工法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16843089A JP2867038B2 (ja) | 1989-06-30 | 1989-06-30 | コンクリート構造物の漏水部補修工法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16843089A JP2867038B2 (ja) | 1989-06-30 | 1989-06-30 | コンクリート構造物の漏水部補修工法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0336369A JPH0336369A (ja) | 1991-02-18 |
| JP2867038B2 true JP2867038B2 (ja) | 1999-03-08 |
Family
ID=15867976
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP16843089A Expired - Fee Related JP2867038B2 (ja) | 1989-06-30 | 1989-06-30 | コンクリート構造物の漏水部補修工法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2867038B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100399874B1 (ko) * | 2001-05-09 | 2003-09-29 | 엠에스아시아 주식회사 | 콘크리트 균열부의 누수방지공법 |
| EP1598504A3 (de) * | 2004-05-21 | 2006-05-10 | Gerd Pleyers | Verfahren zum Schutz und zur Instandsetzung rissgefährdeter Stahlbetonbauteile sowie Stahlbetonbauteil |
| CN102477798A (zh) * | 2010-11-29 | 2012-05-30 | 中建七局第四建筑有限公司 | 一种外墙裂缝维修方法 |
| JP5654922B2 (ja) * | 2011-03-29 | 2015-01-14 | 株式会社フジタ | ブロック覆工の補修方法およびブロック覆工の補修構造 |
| CN108277932B (zh) * | 2018-01-16 | 2020-05-08 | 厦门防水博士建筑工程有限公司 | 一种管边渗漏水修缮工艺 |
| CN116289883A (zh) * | 2023-04-28 | 2023-06-23 | 中国十九冶集团有限公司 | 地下连续墙接缝防水施工方法及防水结构 |
-
1989
- 1989-06-30 JP JP16843089A patent/JP2867038B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0336369A (ja) | 1991-02-18 |
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