JP2866717B2 - 三弗化窒素ガスの製造方法 - Google Patents

三弗化窒素ガスの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は三弗化窒素(NF3)ガスの製造方法に関す
る。更に詳しくは、NF3ガスが液化ガスとして捕集また
は/および貯蔵されるNF3ガスの製造方法に関する。
(従来の技術及び発明が解決しようとする課題) NF3は沸点が−129℃、融点が−207℃の物性を示す無
色の化学的に安定な気体である。
NF3ガスは半導体製造工程におけるドライエッチング
剤やCVD装置のクリーニングガスとして近年注目されて
いる。
NF3ガスは、種々の方法で製造される。たとえば、ア
ンモニウム酸弗化物の溶融塩を電解する方法、アンモニ
ウム酸弗化物を溶融状態において気相状の弗素と反応さ
せる方法、固体状の金属弗化物のアンモニウム錯体と元
素状弗素を反応させる方法、弗化アンモニウムまたは酸
性弗化アンモニウムと弗化水素を原料とするNH4F・HF
や、さらにこれに弗化カリウムまたは酸性弗化カリウム
を該原料に加えたKF・NH4F・HF系での溶融塩電解法など
がある。
これらの方法で製造されたNF3ガスは、ボンベに充填
して出荷される。この際、製造されたNF3ガスは容器に
一旦捕集され、ある程度蓄えられた後、ボンベに充填さ
れるのが一般的である。
捕集方法としては、NF3を気体状態で捕集する方法と
液体状態で捕集する方法に分けることができる。気体状
態で捕集する場合はNF3製造における装置(反応系)圧
力以上での捕集は難しいため、一般に容量可変の容器内
に捕集される。しかし、気体状態の捕集では大型の捕集
用容器を設置する必要がある。しかし、液体状態で捕集
する場合はNF3の充填密度が大きいため、捕集用容器、
機器設置面積も小さくて済む。
ボンベへの充填方法としては、NF3ガスをコンプレッ
サーによって圧縮充填する方法と、液化NF3を送液ポン
プで抜きだし、気化したNF3ガスの自圧でボンベに充填
する方法とに分けることができる。無論、後者の方法は
液体状態で捕集された場合にのみ適用し得る。
ところが、製造されたNF3ガスを連続的に液体状態で
捕集(液化捕集)し、更に送液ポンプで液化ガスを抜き
出してボンベへ充填する作業を、数日から10数日継続し
て行なうと、送液ポンプの作動が不調となり充填作業が
できなくなるという現象が発生した。該現象は一旦捕集
用容器内部のNF3を全て気化させて抜き出し、改めて液
化捕集および充填を行なうと改善される。しかし、数日
から10数日後にはやはり不調となり充填作業は出来なく
なった。
(課題を解決するための手段) 本発明者等は、かかる状況に鑑み鋭意検討を重ねた結
果、液化NF3の送液ポンプの動作が不調となる原因は、
ポンプ弁部に何らかの固形物が侵入し、弁の開閉が不良
となるためであることが判明した。さらに、該固形物に
ついて調査、検討を重ねた結果、該固形物はNF3ガス中
に不純物として含まれる、一酸化二窒素(N2O)ガスが
捕集用容器内で固化したものであることが判明した。
以上の事実より、上記問題を解決するためには、NF3
ガスを液化捕集するに際し、NF3ガスの液化温度にて固
体状態であるN2Oを予めゼオライトで除去することが有
効であることを見いだし、本発明を完成するに至ったも
のである。
即ち、本発明は三弗化窒素ガスの製造に於いて、三弗
化窒素ガスを液化して捕集および/または貯蔵するに際
し、予め該三弗化窒素ガス中に含まれる一酸化二窒素を
ゼオライトで除去することを特徴とする三弗化窒素の製
造方法である。
(発明の詳細な開示) 以下、本発明を詳細に説明する。
上記した通り、NF3ガスは、種々の方法で製造される
ものであるが、いずれの方法に於いても多少の差はあ
れ、N2Oガスの混入は避けられない。従って、本発明は
その製造方法の種類を選ばない。
また、NF3ガスを液化捕集する際に実施されるもので
あるから、本発明の実施以前の態様がどの様なものであ
っても実施可能である。
次に本発明で用いるN2Oガスの除去方法について説明
する。NF3ガス中に含まれるN2Oの除去方法としては合成
ゼオライトにより除去する方法(U.S.Pat.Nos.4,156,59
8)、天然ゼオライトにより除去する方法(特願平01−2
75049号)が知られている。合成ゼオライトと天然ゼオ
ライトではN2O吸着能力に決定的な差はないが、NF3ガス
の吸着量が非常に少ない天然ゼオライトを使用すること
が好ましい。N2Oガスの除去方法としては、溶液等に吸
収させて除去することも不可能ではないが、吸収速度が
遅いため工業的実施には好ましくない。
次に天然ゼオライトの具体的な使用方法について述べ
る。
天然ゼオライトには鉱物学的に種々の種類のものがあ
るが、クリノプチロライド〔Na6(AlO2)6(SiO2)3O〕・24
H2O)及びモルデナイト〔Na8(AlO2)8(SiO2)4O〕・24H2O
はNa型であり、吸着剤単位体積当たりのNF3ガス中の不
純物の吸着量が大きいこと、さらに、容易に入手できる
ため該天然ゼオライトの使用が好ましい。
天然ゼオライトは適当な粒度、例えば4〜100メッシ
ュ、好ましくは8〜60メッシュ程度に粉砕し、引続き25
0〜700℃好ましくは300〜500℃で加熱処理する。加熱処
理を行わないと吸着能力は発現しない。また、加熱処理
温度範囲を外れても吸着能力は発現しないため、該加熱
処理温度範囲で行なうのが好ましい。
該加熱処理は、水分を実質的に含有しない窒素、ヘリ
ウム、ネオン、アルゴン等の不活性ガス気流中で行なう
ことが好ましく、上記の加熱温度及びガス気流雰囲気中
で10分〜80時間、好ましくは1時間〜40時間、さらに好
ましくは3時間〜10時間行われる。
加熱処理が終了した天然ゼオライトは、放冷または強
制冷却により30℃以下の温度に冷却され、引き続きN2O
ガスを含有する三弗化窒素ガスを、−125〜50℃の温度
において通気し、N2Oガスの吸着除去に供される。
本発明のもっとも好ましい実施の態様は、天然ゼオラ
イトの加熱処理とN2Oガスの吸着除去を同一の容器で行
なうものである。更に、該容器を含む一連の吸着除去設
備を2基並列に持ち、交互運転することにより、N2Oガ
スの除去を連続的に行なうことが出来る。
すなわち、適当な容器またはカラムに粉砕され、所望
の粒度分布を有する天然ゼオライトを充填して充填層を
形成する。つぎに、不活性ガスを、該充填層中に通気し
つつ加熱処理する。加熱処理後、天然ゼオライトを容器
外へ取り出すことなく、そのままの状態で冷却し、引続
き該天然ゼオライトの充填層へNF3ガスを−125〜50℃の
温度において通気する。更に一方が通気中に、もう一方
では加熱処理を行なうものである。これにより、N2Oガ
スを含むNF3ガスは、天然ゼオライトによりN2Oガスが除
去され連続的に液化捕集用容器に送ることが可能とな
る。
液化捕集用容器は、シリンダー状容器の外面を冷媒で
冷却する方法、あるいはコンデンサー部でNF3ガスを冷
却液化する方法等に対応する容器が考えられるが特に制
約されない。但し、低温で使用される捕集用容器である
ため、鋼材等の低温脆性を有する材質は不適当であり、
ステンレス等が使用される。
冷媒としては液体空気(−186〜−196℃)、液体窒素
(−196℃)の他、液体窒素などで任意の温度に冷却し
た石油エーテル等を用いることも可能である。一般には
取り扱い等が容易な液体窒素が冷媒として使用される。
捕集されたNF3ガスは捕集用容器から抜き出される。
一般的には抜き出し口は捕集用容器低部に設けるが、捕
集用容器上部より液相部に浸液管を設けることも可能で
ある。ポンプは昇圧可能なダイアフラムないしプランジ
ャー式の送液ポンプ等が使用できる。昇圧ができないポ
ンプであっても、ポンプ下流側に保冷された小型の耐圧
容器を設け、そこに抜き出された液化NF3を一時充填す
ることで使用可能である。但し、気化時には該耐圧容器
とポンプを遮断する必要がある。
(実施例) 以下、実施例により本発明を更に具体的に説明する。
尚、以下において%、ppmは特記しない限り容量基準を
表わす。
実施例1 粉砕、篩分けにより粒度が24〜48メッシュとした天然
ゼオライト(モルデナイト)を内径約110mm、充填高さ2
00mmの充填塔に充填し、2l/minの乾燥窒素を通じながら
400℃にて約3時間の加熱処理を行なった。次に充填塔
を氷水にて冷却しながら、N2Oガスを3000ppm含有するNF
3ガスを0.5l/minにて18時間通気した。通気後、モルデ
ナイトを再び同じ条件にて加熱処理を行なった後、同じ
条件でN2Oガスを含有するNF3ガスを通気した。この通
気、加熱処理を毎日繰り返して合計30日間にわたり実施
した。
尚、通気後のNF3ガスの分析をガスクロマトグラフィ
ー(検出器はTCD)にて行なったところ、N2Oガスの含有
量は検出限界(10ppm)以下であった。
通気されたNF3ガスは液体窒素で冷却された18lのステ
ンレス製捕集容器に導かれ液化捕集されると共に、送液
ポンプにより2日に1回の割合で液化NF3の抜き出しを
行なった。
その結果、この間、送液ポンプの動作不良は発生せ
ず、抜き出し速度約3kg/hrにて順調に抜き出すことが出
来た。また、抜き出された液化NF3を気化し、ボンベに
充填後、ガスクロマトグラフィー(検出器はPID)にて
分析を行ったところ、N2Oは検出限界(1ppm)以下であ
った。
比較例1 実施例1において天然ゼオライトによるN2Oガスの除
去を行わずに、N2Oガスを3000ppm含有するNF3ガスを0.3
8l/minにて捕集用容器に昼夜連続で供給した他は実施例
1と同様に行なった。
その結果、送液ポンプによる4回目の液化NF3抜き出
し作業より、抜き出し速度が低下し、6回目の抜き出し
以降は抜き出し速度が0.1kg/hr程度に低下した。
比較例2 比較例1において、N2Oガスを含有するNF3ガスの供給
量を0.5l/min、供給時間を18時間とし、供給の合間での
ガスの抜き出しを、送液ポンプによる抜き出しの代わり
に、捕集用容器内よりガスとしてNF3ガスを抜き出し
た。これを30日間続けた後、捕集用容器内の液相部より
送液ポンプにて液化NF3を少量抜き出し、気化後にガス
クロマトグラフィー(検出器はTCD)にて分析を行なっ
たところ、N2O含有量は1%弱であった。
(発明の効果) 液化捕集を伴うNF3ガスの製造においては、液化捕集
工程後に前記したポンプ運転が不調となる問題が伴って
いた。しかし、該問題は対策作業を行なうことにより、
煩雑かつ非能率的ながら固形物が侵入し、弁の開閉が不
良となる現象を、回避することが可能になった。
本発明はこの問題の原因を解明し、有効な対策を発明
することにより、煩雑かつ非合理的な対策作業を省略で
きた効果は大きい。また、本発明は下記する通り合理的
なものであり、その効果も期待できる。
即ち、高純度ガスを要求される製造工程においてはポ
ンプ作動不調を防止するだけでなく、ガス精製工程の一
部を実施したに等しい効果がある。また、捕集用容器か
らのガス抜き出しを気相部からコンプレッサー等を用い
て行なう場合、高沸点成分であるN2Oガスが該捕集用容
器内液相部にて蓄積、濃縮されない効果を有している。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】三弗化窒素ガスの製造に於いて、三弗化窒
    素ガスを液化して捕集および/または貯蔵するに際し、
    予め該三弗化窒素ガス中に含まれる一酸化二窒素を、ゼ
    オライトで除去することを特徴とする三弗化窒素ガスの
    製造方法。
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