JP2866514B2 - 光磁気メモリー素子及びその記録方法 - Google Patents

光磁気メモリー素子及びその記録方法

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JP2866514B2
JP2866514B2 JP3277753A JP27775391A JP2866514B2 JP 2866514 B2 JP2866514 B2 JP 2866514B2 JP 3277753 A JP3277753 A JP 3277753A JP 27775391 A JP27775391 A JP 27775391A JP 2866514 B2 JP2866514 B2 JP 2866514B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光磁気ディスク等の光
磁気メモリー素子およびその記録方法に係り、特に、光
変調記録によるオーバーライトに適した光磁気メモリー
素子およびその記録方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、光磁気ディスク等の光磁気メモリ
ー素子は、情報の書き換え可能な高密度・大容量のメモ
リー素子として注目されている。中でも、情報の書き換
えに際して情報の消去を必要としない、いわゆるオーバ
ーライトができる光磁気メモリー素子の必要性は年々高
まっている。
【0003】上記オーバーライトの方法としては、磁界
変調記録と、交換結合膜を利用した光変調記録とが考え
られている。
【0004】磁界変調記録によるオーバーライトでは、
一定強度の光ビームを光磁気メモリー素子の所定の記録
領域に照射しながら、磁気ヘッドから記録情報に応じて
反転する磁界をその記録領域に印加することにより情報
を記録している。この磁気ヘッドには、高周波の強磁界
を発生できるように、ハードディスク装置等で採用され
ているスライダーを備えた浮上型の磁気ヘッドが用いら
れている。
【0005】光変調記録によるオーバーライトでは、1
987年度応用物理学会春期予稿集の第721頁、講演
番号28p−ZL−3に記載されているように、ガラス
基板上に磁性体からなるメモリー層と補助層とを積層し
た二層構造の交換結合膜からなる光磁気メモリー素子を
使用している。オーバーライトを行う場合、まず、初期
化用磁石により補助層の磁化を一方向に揃える。それか
ら、補助磁石によりメモリー層の所定の記録領域に前記
方向とは逆方向に磁界を印加しながら、情報に応じて光
強度が強弱に変化する光ビームをその記録領域に照射す
ることにより、情報を記録している。
【0006】また、第13回日本応用磁気学会学術講演
概要集(1989年)の第192頁、講演番号28p−
ZL−3には、ガラス基板上に磁性体からなる初期化
層、制御層、記録補助層、情報記録層とを積層した四層
構造の交換結合膜からなる光磁気メモリー素子を使用し
ている。初期化層の磁化は予め一方向に揃えられてお
り、動作時に反転されることはない。オーバーライトを
行う場合、補助磁石により情報記録層の所定の記録領域
に前記方向とは逆方向に磁界を印加しながら、情報に応
じて光強度が強弱に変化する光ビームをその記録領域に
照射することにより、情報を記録している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の磁界
変調記録によるオーバーライトでは、磁気ヘッドが浮上
を開始する時、磁気ヘッドを搭載したスライダーは光磁
気メモリー素子上を滑走するため、光磁気メモリー素子
に傷が付いたり、磁気ヘッドがクラッシュすることがあ
るという問題点を有している。すなわち、光磁気メモリ
ー素子の大きな特徴である非接触による情報の記録・再
生が犠牲になっている。
【0008】また、二層構造の交換結合膜からなる光磁
気メモリー素子を使用した光変調記録によるオーバーラ
イトでは、初期化のために、数kOeの磁界を発生する
大きな初期化用磁石を必要とするという問題点を有して
いる。
【0009】四層構造の交換結合膜からなる光磁気メモ
リー素子を使用した光変調記録によるオーバーライトで
は、予め初期化層の初期化を行っておけば、それ以降、
新たに初期化する必要はないが、製造時、各層の保磁力
とキュリー温度が所定値になるように制御することが困
難であるという問題点を有している。
【0010】本発明の目的は、初期化用磁石を用いるこ
となく、光変調記録によるオーバーライトを行うことが
できる光磁気メモリー素子およびその記録方法を提供す
ることである。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る光
磁気メモリー素子は、垂直磁化膜からなる光磁気記録媒
体層と、該光磁気記録媒体層への反磁界の磁路を構成す
る面内磁化層とを有し、前記垂直磁化膜の磁気特性は、
室温以上キュリー温度以下の温度に加熱された 領域が、
該領域に隣接する領域の磁化から生じる反磁界により磁
化反転可能となるように設定されていることを特徴とし
ている。
【0012】請求項2の発明に係る光磁気メモリー素子
の記録方法は、垂直磁化膜からなる光磁気記録媒体層
と、該光磁気記録媒体層への反磁界の磁路を構成する面
内磁化層とを有する光磁気メモリー素子の記録方法であ
って、一定の大きさの外部磁界を前記垂直磁化膜に対し
て垂直方向に印加した状態で、光強度が強の光ビームを
照射して前記垂直磁化膜を走査することで、前記垂直磁
化膜に磁化方向が外部磁界の方向となる領域を形成して
いき、前記走査中に光ビームの強度を弱に変化させて、
前記走査により磁化方向が外部磁界の方向を向いた領域
からの反磁界によって、前記垂直磁化膜に、磁化方向が
外部磁界の方向の反対向きとなる領域を形成することを
特徴としている
【0013】
【0014】
【作用】請求項1の構成によれば、隣接領域の磁化から
生じる反磁界によって磁化反転するので、初期化用磁石
を用いることなく、光変調記録によるオーバーライトを
実現することができる。
【0015】請求項2に記載の記録方法によれば、初期
化磁石を用いることなく、光変調記録によるオーバライ
トを実現することができる
【0016】
【0017】
【0018】
【実施例】本発明の第1実施例について図1ないし図6
に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0019】本実施例の光磁気メモリー素子としての光
磁気ディスクは、図1に示すように、円盤状の光透過性
のある基板1(基体)上に光磁気記録媒体層2と、面内
方向に磁化容易軸を有する面内磁化膜21を順次形成し
た構成になっている。基板1の光磁気記録媒体層2側に
は、通常、光ビーム9を案内するためのグルーブ(図示
されていない)が同心円状に、あるいは、らせん状に形
成されている。
【0020】上記の光磁気記録媒体層2は、例えば、図
2に示すように、第1の誘電体膜3a、磁性体からなる
垂直磁化膜4、第2の誘電体膜3bを基板1側から順次
積層した三層構造になっている。第1および第2の誘電
体膜3a・3bは、垂直磁化膜を保護する働きをする。
また、第1の誘電体膜3aは、磁気カー効果を強調する
働きもする。なお、図3に示すように、第2の誘電体膜
3b上にさらに反射膜5を設けた四層反射膜構造にして
もよい。
【0021】垂直磁化膜4には、例えば、2kOe程度
のHc (保磁力)を有するRE−TM(希土類−遷移金
属合金)が用いられる。面内磁化膜21には、パーマロ
イ,SiFeAl,CoTi等が用いられる。面内磁化
膜21の膜厚は、200nm以上にする必要はない。基
板1には、ガラスあるいはポリカーボネイト等のプラス
チックが用いられる。
【0022】三層構造の光磁気記録媒体層2は、具体的
には例えば、第1の誘電体膜3aとしてAlNを80n
m、垂直磁化膜4としてDy20Fe56Co24を100n
m、第2の誘電体膜3bとしてAlNを80nm、順次
形成した構成になっている。この垂直磁化膜4の室温に
おける保磁力は5kOe、キュリー温度は200℃であ
った。
【0023】また、四層反射膜構造の光磁気記録媒体層
2は、具体的には例えば、第1の誘電体膜3aとしてA
lNを80nm、垂直磁化膜4としてDy20Fe56Co
24を20nm、第2の誘電体膜3bとしてAlNを25
nm、反射膜5としてAlを50nm、順次形成した構
成になっている。
【0024】本実施例で使用する光磁気記録再生装置と
しての光磁気ディスク装置は、図4に示すように、基本
的には、光磁気ディスクの基板1側に配置された光学ヘ
ッド10と、光磁気ディスクの面内磁化膜21側に光学
ヘッド10に対向して配置された電磁石6から構成され
ている。
【0025】光学ヘッド10は、半導体レーザー等の光
源を有しており、光源からの出射光を集光して光磁気記
録媒体層2に光ビーム9を照射する対物レンズ10aを
備えている。
【0026】電磁石6は、円柱状の磁気コア7と、磁気
コア7に巻回されたコイル8から構成されており、光ビ
ーム9が照射されている光磁気記録媒体層2の領域に一
定の大きさの外部磁界Hexを光磁気記録媒体層2に対し
て垂直方向に印加できるようになっている。
【0027】上記の構成において、オーバーライト、す
なわち、重ね書きによる情報の書き換えを行う場合、所
定方向に回転駆動されている光磁気ディスクに電磁石6
より一定の大きさの外部磁界Hexを光磁気記録媒体層2
に印加しながら、情報に応じて光強度を強弱に変調した
光ビーム9を照射する。
【0028】光ビーム9の光強度を図5の(a)に示す
ように変化させた場合のオーバーライト動作について説
明する。ここで、縦軸は光強度を示しており、横軸は時
間を示している。
【0029】(a)のように光ビーム9の光強度を変化
させたときの光磁気記録媒体層2における垂直磁化膜4
の磁化の様子を同図の(b)に示す。磁化の方向は上向
き、または、下向きの矢印で示されている。また、光磁
気記録媒体層2のトラック方向の位置と、その位置に照
射される光ビーム9の光強度とが対応するように図示さ
れている。
【0030】光ビーム9の光強度が消去パワーレベルP
E (ハイレベル)にあるとき、垂直磁化膜4の磁化は外
部磁界Hexの方向に向く。すなわち、下向きになる。こ
れに対して、光ビーム9の光強度がゼロ(ローレベル)
にされると、磁化の方向は前記下向きの磁化により生じ
る反磁界の方向(破線で示されている)に揃う。すなわ
ち、磁化は上向きになる。
【0031】上記のオーバーライト動作について、図6
に基づいて、さらに詳しく説明すれば、以下のとおりで
ある。
【0032】光ビーム9の光強度を、(a)のように変
化させた場合を考える。光ビーム9の光強度は、初め、
消去パワーレベルPE (ハイレベル)にあり、時刻t2
に記録パワーレベルPL (ローレベル)に下がり、時刻
3 に再び消去パワーレベルPE に戻るとする。なお、
消去パワーレベルPE とは垂直磁化膜4をキュリー温度
以上に昇温できるレーザーパワーであり、記録パワーレ
ベルPL とは垂直磁化膜4をキュリー温度にまで昇温で
きないレーザーパワーであり、通常ゼロである。
【0033】このように光ビーム9の光強度を変化させ
たときの光磁気記録媒体層2における垂直磁化膜4の磁
化の様子を同図の(b)〜(f)に示す。なお、磁化の
方向は上向き、または、下向きの矢印で示されており、
光磁気記録媒体層2のトラック方向の位置と、その位置
に照射される光ビーム9の光強度とが対応するように図
示されている。
【0034】時刻t1 では、光ビーム9の光強度は消去
パワーレベルPE にあるので、光ビーム9が照射されて
いる垂直磁化膜4の領域11はキュリー温度以上に昇温
されている(斜線はキュリー温度以上であることを示し
ている)。このため、領域11の磁化は消失している。
領域11の両側の領域12・12はキュリー温度よりも
低いために磁化を有するが、高温であるため、その大き
さは小さい。領域12の磁化の方向は、領域12よりも
さらに外側にある領域13の磁化(外部磁界Hexの方
向、すなわち、下向き)により生じる反磁界(破線で示
されている)の方向、すなわち、外部磁界Hexの方向と
は反対の上向きになっている。
【0035】時刻t2 になるまで、光ビーム9の光強度
は消去パワーレベルPE にあるので、光磁気ディスクの
回転に伴ってキュリー温度以上に昇温されている領域1
1は(c)のように右に移動し、この移動に伴って下向
きの磁化を有する領域13も右に広がっていく。これ
は、光ビーム9の光強度が消去パワーレベルPE にある
とき、磁化の方向は外部磁界Hexの方向に揃っていくた
めである。
【0036】時刻t2 で光ビーム9の光強度が記録パワ
ーレベルPL に下げられると、領域11・12の温度は
急激に低下する。これにより、領域12の磁化が大きく
なるので、領域13の磁化により生じる反磁界との相互
作用が大きくなる。このために上向きの磁化を有する領
域12が増大して、(d)に示すように、領域12a・
12aが形成される。また、領域12aの上向きの磁化
により生じる反磁界により下向きの磁化を有する領域1
4が形成される。
【0037】時刻t3 で再び光ビーム9の光強度が消去
パワーレベルPE に上げられると、(e)に示すように
光ビーム9が照射されている領域11はキュリー温度以
上に昇温され、この領域11の磁化は消失する。また、
これに伴って、領域14も減少して、領域14bにな
る。
【0038】時刻t4 では、キュリー温度以上に昇温さ
れている領域11が(f)のように右に移動し、この移
動に伴って下向きの磁化を有する領域14bが右に広が
って領域14aになる。これは、前述のように、光ビー
ム9の光強度が消去パワーレベルPE にあるとき、磁化
の方向は外部磁界Hexの方向に揃っていくためである。
【0039】以上のようにして、記録パワーレベルPL
の光ビーム9の照射により、光磁気記録媒体層2の垂直
磁化膜4に外部磁界Hexとは反対方向の上向きの磁化を
有する領域12aを形成できる。
【0040】本実施例の光磁気ディスクでは、光磁気記
録媒体層2上に面内磁化膜21を形成したので、光ビー
ム9が照射されている領域に隣接した領域の下向きの磁
化から出た反磁界は、図1の破線に示すように、面内磁
化膜21を通って戻ってくる。すなわち、空間に広がる
反磁界が減る。換言すれば、光ビーム9が照射されてい
る領域を通る反磁界の強度が増大する。これにより、反
磁界を効率的に利用できることになり、上記の光変調に
よるオーバーライトを確実に行える。
【0041】また、上記の光磁気記録媒体層2の垂直磁
化膜4は、交換結合膜ではなく単層膜であるので、その
保磁力およびキュリー温度の許容範囲が広い。このた
め、光磁気ディスクの製造が容易である。
【0042】さらに、電磁石6は一定の外部磁界Hexを
印加するだけであるので、光磁気ディスクにあまり近づ
ける必要がない。このため、非接触で光磁気ディスクの
記録・再生を行える。
【0043】本発明の第2実施例の光磁気ディスクにつ
いて、図7ないし図9に基づいて説明すれば、以下のと
おりである。なお、説明の便宜上、前記の実施例の図面
に示した部材と同一の機能を有する部材には、同一の符
号を付記し、その説明を省略する。
【0044】本実施例の光磁気ディスクと前記の実施例
の光磁気ディスクの相違点は、図7に示すように、光磁
気記録媒体層2の基板1側にも面内磁化膜22を形成し
たことである。面内磁化膜22には、面内磁化膜21と
同様に、面内方向に磁化容易軸を有する材料が使用され
る。面内磁化膜22の膜厚は、光ビーム9が透過するよ
うに、20nm以下に設定する。
【0045】上記の光磁気記録媒体層2は、例えば、図
8に示すように、三層構造になっている。また、図9に
示すように、反射膜5を有する四層反射膜構造にしても
よい。
【0046】上記の構成によれば、光磁気記録媒体層2
の上下面にそれぞれ面内磁化膜21と22を形成したの
で、光ビーム9が照射されている領域に隣接した領域の
下向きの磁化から出た反磁界は、図7の破線に示すよう
に、面内磁化膜22と21を通って戻ってくる。これに
より、空間に広がる反磁界がほとんどなくなる。換言す
れば、光ビーム9が照射されている領域を通る反磁界の
強度がきわめて増大する。これにより、反磁界を一層効
率的に利用できることになり、上記の光変調によるオー
バーライトを確実に行える。
【0047】本発明の第3実施例の光磁気ディスクにつ
いて、図10および図11に基づいて説明すれば、以下
のとおりである。なお、説明の便宜上、前記の実施例の
図面に示した部材と同一の機能を有する部材には、同一
の符号を付記し、その説明を省略する。
【0048】本実施例の光磁気ディスクと前記の実施例
の光磁気ディスクの相違点は、垂直磁化膜4に接するよ
うに面内磁化膜21または22を配置したことにある。
したがって、面内磁化膜21または22は光磁気記録媒
体層2a内に含まれることになる。
【0049】光磁気記録媒体層2aは、例えば、図10
に示すように、第1の誘電体膜3a、磁性体からなる垂
直磁化膜4、面内磁化膜21、第2の誘電体膜3bを基
板1側から順次積層した構造になっている。
【0050】また、面内磁化膜21を形成するだけでな
く、図11に示すように、第1の誘電体膜3aと垂直磁
化膜4の間に光ビーム9を透過できる面内磁化膜22を
さらに形成してもよい。
【0051】上記の構成によれば、面内磁化膜21また
は22が垂直磁化膜4に接しているので、空間に広がる
反磁界がさらに減少する。これにより、反磁界を一層効
率的に利用できる。
【0052】本発明の第4実施例の光磁気ディスクにつ
いて、図12および図13に基づいて説明すれば、以下
の通りである。なお、説明の便宜上、前記の実施例の図
面に示した部材と同一の機能を有する部材には、同一の
符号を付記し、その説明を省略する。
【0053】本実施例の光磁気ディスクと前記の実施例
の光磁気ディスクの相違点は、反射型にするため、光磁
気記録媒体層2a内に光ビーム9を透過できる面内磁化
膜22を配置し、かつ、反射膜5を形成したことにあ
る。
【0054】光磁気記録媒体層2aは、例えば、図12
に示すように、第1の誘電体膜3a、磁性体からなる垂
直磁化膜4、面内磁化膜22、第2の誘電体膜3b、反
射膜5を基板1側から順次積層した構造になっている。
【0055】また、図13に示すように、面内磁化膜2
2を、第1の誘電体膜3aと垂直磁化膜4の間にさらに
形成してもよい。
【0056】上記の構成によれば、光ビーム9を透過で
きる面内磁化膜22が垂直磁化膜4に接しているので、
反磁界を一層効率的に利用できる反射型の光磁気ディス
クが得られる。
【0057】以上の実施例では、光磁気メモリー素子の
一例として、光磁気ディスクを挙げて説明したが、光磁
気カードや光磁気テープ等にも応用できる。光磁気テー
プに応用する場合は、上記の基板1の代わりに、フレキ
シブルなベース(基体)、例えば、ポリエチレンテレフ
タレート・テープを用いればよい。
【0058】
【発明の効果】請求項1の発明に係る光磁気メモリー素
子は、以上のように、垂直磁化膜からなる光磁気記録媒
体層に面内磁化層を積層し、前記垂直磁化膜の磁気特性
を、室温以上キュリー温度以下であるときには、隣接領
域の磁化から生じる反磁界によって、磁化反転可能なよ
うに設定する。
【0059】それゆえ、初期化用磁石を用いることな
く、光変調記録によるオーバーライトを実現することが
できる。
【0060】また、請求項2に記載の光磁気メモリー素
子の記録方法によれば、初期化磁界を用いることなく、
光変調記録によるオーバライト記録を実現できる。本発
明によれば、記録媒体または浮上型ヘッドの損傷や、記
録媒体に対する浮上型ヘッドの吸着を防止することがで
きる
【0061】
【0062】
【0063】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示すものであり、光磁気
ディスクの概略の構成図である。
【図2】図1の光磁気ディスクにおける光磁気記録媒体
層の概略構成を示す断面図である。
【図3】図1の光磁気ディスクにおける光磁気記録媒体
層の他の概略構成を示す断面図である。
【図4】光変調記録によるオーバーライトを行う光磁気
ディスク装置の概略の構成図である。
【図5】光変調記録によるオーバーライトを示すための
説明図であり、(a)は光ビームの光強度の時間変化を
示しており、(b)は垂直磁化膜の磁化の様子を示して
いる。
【図6】光変調記録によるオーバーライトの原理を示す
説明図であり、(a)は光ビームの光強度の時間変化を
示しており、(b)ないし(f)は垂直磁化膜の磁化の
様子を時間経過を追って示している。
【図7】本発明の第2実施例を示すものであり、光磁気
ディスクの概略の構成図である。
【図8】図7の光磁気ディスクにおける光磁気記録媒体
層の概略構成を示す断面図である。
【図9】図7の光磁気ディスクにおける光磁気記録媒体
層の他の概略構成を示す断面図である。
【図10】本発明の第3実施例を示すものであり、光磁
気記録媒体層内に面内磁化膜を有する光磁気ディスクの
概略構成を示す断面図である。
【図11】光磁気記録媒体層内に面内磁化膜を有する光
磁気ディスクの他の概略構成を示す断面図である。
【図12】本発明の第4実施例を示すものであり、光磁
気記録媒体層内に面内磁化膜を有する反射型の光磁気デ
ィスクの概略構成を示す断面図である。
【図13】光磁気記録媒体層内に面内磁化膜を有する反
射型の光磁気ディスクの他の概略構成を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 基板(基体) 2 光磁気記録媒体層 2a 光磁気記録媒体層 4 垂直磁化膜 6 電磁石 9 光ビーム 11 領域 12 領域 12a 領域 13 領域 14 領域 14a 領域 14b 領域 21 面内磁化膜 22 面内磁化膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三枝 理伸 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (72)発明者 太田 賢司 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−247846(JP,A) 特開 平3−19156(JP,A) 特開 昭61−22451(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G11B 11/10

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 垂直磁化膜からなる光磁気記録媒体層
    と、該光磁気記録媒体層への反磁界の磁路を構成する面
    内磁化層とを有し、 前記垂直磁化膜の磁気特性は、室温以上キュリー温度以
    下の温度に加熱された領域が、該領域に隣接する領域の
    磁化から生じる反磁界により磁化反転可能となるよう設
    定されていることを特徴とする光磁気メモリー素子。
  2. 【請求項2】 垂直磁化膜からなる光磁気記録媒体層
    と、該光磁気記録媒体層への反磁界の磁路を構成する面
    内磁化層とを有する光磁気メモリー素子の記録方法であ
    って一定の大きさの外部磁界を前記垂直磁化膜に対して垂直
    方向に印加した状態で、光強度が強の光ビームを照射し
    て前記垂直磁化膜を走査することで、前記垂直磁化膜に
    磁化方向が外部磁界の方向となる領域を形成していき前記走査中に光ビームの強度を弱に変化させて、前記走
    査により磁化方向が外部磁界の方向を向いた領域からの
    反磁界によって、前記垂直磁化膜に、磁化方向が外部磁
    界の方向の反対向きとなる領域を形成することを特徴と
    する記録方法
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