JP2864676B2 - 磁気ヘッド - Google Patents

磁気ヘッド

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JP2864676B2
JP2864676B2 JP18002790A JP18002790A JP2864676B2 JP 2864676 B2 JP2864676 B2 JP 2864676B2 JP 18002790 A JP18002790 A JP 18002790A JP 18002790 A JP18002790 A JP 18002790A JP 2864676 B2 JP2864676 B2 JP 2864676B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は磁気ディスクにデータを書き込んだり、磁気
ディスクからデータを読みだしたりする磁気記録再生装
置に用いられる磁気ヘッドに関するものである。
従来の技術 以下、従来の磁気ヘッドとして浮動型磁気ヘッドを例
にとって説明する。第7図は従来の浮動型磁気ヘッドを
示す斜視図である。第7図において1はフェライト等の
酸化物磁性材料によって構成されているスライダーコア
で、スライダーコア1には互いに平行な一対の溝を形成
する事によって浮上レール2,3およびセンターレール4
が設けられている。浮上レール2,3およびセンターレー
ル4にはそれぞれ浮上面5,6,7が設けられている。浮上
面5,6,7は鏡面加工が施されている。8は溝の形成方向
と垂直な端面の内、センターレール4の端面に非磁性物
を介して接合されたコアで、コア8はフェライト等の酸
化物磁性材料によって構成されている。又コア8とスラ
イダーコア1の接合強度を大きくするためにコア8とス
ライダーコア1に渡って接合ガラス9が設けられてい
る。
以上の様に構成された浮上型磁気ヘッドの動作を第8
図を用いて説明する。
第8図において10は第7図に示した浮動型磁気ヘッ
ド、11は基板の上にテクスチャを形成した後に磁性層、
保護層、潤滑層を順に形成してなる磁気ディスクであ
る。第8図において、磁気ディスク11が回転していない
ときは第8図(a)に示す様に浮動型磁気ヘッド10は磁
気ディスク11に当接している。磁気ディスク11が回転し
始めると第8図(b)に示す様に浮動型磁気ヘッド10は
磁気ディスク11にこすれあいながら、磁気ディスク11上
をすべる。そして磁気ディスク11が所定の回転数になる
と第8図(c)に示す様に、浮動型磁気ヘッド10は磁気
ディスク11に対して一定の間隔(0.25μm程)を保ちな
がら浮上してデータの記録再生を行う(以下この様態を
浮上状態と略す)。そしてデータの記録再生が終わると
磁気ディスク11を駆動しなくなり磁気ディスク11の回転
数は次第に落ちていく。すると第8図(d)に示す様に
浮動型磁気ヘッド10に働いている正圧力が次第に小さく
なっていき浮動型磁気ヘッド10は磁気ディスク11とこす
れあうようになり、最後は第8図(e)に示す様に磁気
ディスク11が静止し、その上に浮動型磁気ヘッド10が接
触している状態になる。
従来の磁気ディスク11は浮動型磁気ヘッド10との摩擦
係数をなるべく小さくするために基板に中心線平均粗さ
が100Åのテクスチャが設けられていた。すなわち磁気
ディスク11に凹凸を形成する事によって磁気ディスク11
と浮動型磁気ヘッド10の接触面積を小さくして摩擦力を
小さくして磁気ディスクや浮動型磁気ヘッドの摩耗をな
るべく小さくしている。また磁気ディスク11にテクスチ
ャを設ける事によって磁気ディスク11と浮動型磁気ヘッ
ド10の吸着を防止していた。
発明が解決しようとする課題 近年、記録密度を向上させるために浮上状態にある磁
気ディスク11と浮動型磁気ヘッドの間隔すなわち浮上量
を0.1μm程にする事が進められている。浮上量が0.1μ
m程であると、磁気ディスク11のテクスチャの粗さが従
来の粗さと同じ程の粗さの場合、磁気ディスク11と浮動
型磁気ヘッド10が衝突し、双方に傷が入る事がある。従
って磁気ディスク11のテクスチャの粗さを従来の半分、
即ち中心線平均粗さが50Å程度にしなければならない。
しかし磁気ディスク11のテクスチャの粗さを小さくする
と、磁気ディスク11が回転していないとき磁気ディスク
11に浮動型磁気ヘッド10が吸着しやすくなるという問題
点があった。又浮上量が0.1μm程になってくると、磁
気ディスク11上の塵埃が磁気ディスク11と浮動型磁気ヘ
ッド10の間にかみこみやすくなり、磁気ディスク11や浮
動型磁気ヘッド10に傷が入る確率が非常に高くなって、
磁気特性の劣化が生じやすいという問題点を有してい
た。
本発明は前記従来の問題点を解決するもので、磁気デ
ィスクのテクスチャの粗さを小さくしても磁気ディスク
に吸着しにくく、しかもゴミによる傷が入りにくい浮動
型磁気ヘッドを提供する事を目的としている。
課題を解決するための手段 この目的を達成するために、媒体との相対的な移動方
向に対して不規則な傾斜角を有する複数の直線状の溝を
交差させて媒体接触部に設けるという構成を有してい
る。
作用 この構成により、磁気ディスクとの接触面積を小さく
する事ができるとともに、かみこんだ塵埃をすぐに媒体
接触部と磁気ディスクの間から放出する事ができる。
また、媒体接触部において、直線状の溝がそれぞれ不
規則な傾斜角を有していることにより、磁気ヘッドの媒
体接触部に形成されている溝が磁気ディスクの回転に伴
って受ける力を、それぞれの溝ごとに異ならせることが
できる。従ってディスクの回転に伴って媒体接触面が受
ける力が、磁気ディスクの回転方向と磁気ヘッドの位置
関係の変化に起因して、大きくなったり小さくなったり
することを抑制でき、磁気ヘッドが磁気ディスク上のど
の位置にあっても、安定した浮上特性を有する磁気ヘッ
ドを実現できる。
実 施 例 以下、本発明を浮動型磁気ヘッドに応用した一実施例
について説明する。
第1図(a)は本発明の一実施例における浮動型磁気
ヘッドを示す斜視図である。第1図(a)において、12
はフェライト等の酸化物磁性材料によって構成されてい
るスライダーコアで、スライダーコア12には互いに平行
な一対の溝を形成する事によって浮上レール13,14およ
びセンターレール15が設けられている。浮上レール13,1
4およびセンターレール15にはそれぞれ浮上面16,17,18
が設けられている。浮上面16,17,18は鏡面加工をした後
にラッピングテープや遊離砥粒によって第1図(b)に
示す様に浮上面16,17,18それぞれに交差した複数の溝16
a,17a,18aを形成し、浮上面16,17,18それぞれの中心線
平均粗さを30Å〜100Åにした。ここで第1図(b)は
浮上面16,17,18を拡大した図であり、このように浮上面
16,17,18のそれぞれに不規則な傾斜角を有する複数の直
線状の溝16a,17a,18aを交差させて設けることにより、
磁気ヘッドの浮上面16,17,18に形成されている溝16a,17
a,18aが磁気ディスクの回転に伴って受ける力を、それ
ぞれの浮上面のそれぞれの溝ごとに異ならせることがで
きる。従ってディスクの回転に伴って浮上面16,17,18が
受ける力が、磁気ディスクの回転方向と磁気ヘッドの位
置関係の変化に起因して、大きくなったり小さくなった
りすることを抑制できるので、磁気ヘッドが磁気ディス
ク上のどの位置にあっても、安定した浮上特性を有する
磁気ヘッドを実現できる。19は溝の形成方向と垂直な端
面の内、センターレール15の端面に非磁性物を介して接
合されたコアで、コア19はフェライト等の酸化物磁性材
料によって構成されている。又コア19とスライダーコア
12の接合強度を大きくするためにコア19とスライダーコ
ア1に渡って接合ガラス20が設けられている。
以上の様に構成された浮動型磁気ヘッドの摩擦摩耗特
性及び吸着特性及について以下説明する。
先ず摩擦摩耗特性について説明する。このとき使用し
た磁気ディスクは中心線平均粗さが50Åで、表面には潤
滑膜が形成されているものを使用する。摩擦摩耗特性を
測定するために以下の様な摩擦摩耗実験を行う。先ず複
数の浮動型磁気ヘッドの浮上面に交差した複数の直線状
の溝を形成し、それぞれ中心線粗さを異ならせたサンプ
ルを作成する。次にこれらのサンプルの一つ一つに対し
てコンタクト・スタート・ストップ(以下CSSと略す)
を行う前に磁気ディスクを1rpmで回転させた時の浮動型
磁気ヘッドの動摩擦係数を荷重計によって測定し、次に
CSSを20000回行った後に上記と同じ様に動摩擦係数を測
定した。この時磁気ディスクの回転数を第2図に示す様
に変化させて1回のCSSとした。この実験を第3図にま
とめた。第3図は浮上面の中心線平均粗さと摩擦係数増
加量の関係を示したグラフである。ここで摩擦係数増加
量というのはCSSを20000回行ったときの動摩擦係数から
CSSを行わなかった時の動摩擦係数を引いたものであ
る。第3図から判るように浮上面に形成された溝の中心
線平均粗さが30Å〜100Åの間では摩擦係数増加量は0.1
程となり、他の中心線平均粗さよりもはるかに摩擦係数
増加量が小さい。又浮上面の中心線平均粗さが160Åを
超えると浮動型磁気ヘッドがクラッシュを起こした。又
中心線平均粗さが10Åというのは従来の溝加工が施され
ていない浮動型磁気ヘッドである。このように中心線平
均粗さが30Å〜100ÅであればCSSを複数回行っても磁気
ディスクと浮動型磁気ヘッドの動摩擦係数が増加してい
ないことがわかる。しかし浮上面に形成された溝の中心
線平均粗さが30Å以下や100Å以上の場合は動摩擦係数
が増加しており、磁気ディスクや浮動型磁気ヘッドが摩
耗し易くなっている事がわかる。
次に磁気ディスクと浮動型磁気ヘッドの吸着特性につ
いて説明する。使用する磁気ディスクは中心線平均粗さ
が50Åで、表面には潤滑膜が形成されているものを使用
する。吸着特性を測定するために以下のような吸着実験
を行う。先ず浮動型磁気ヘッドの浮上面に中心線平均粗
さが異なる溝を形成したサンプルを複数作成する。そし
て先ずそれぞれのサンプルの静止摩擦係数を測定する。
その後それらのサンプルをそれぞれ60℃80%RHの条件下
で磁気ディスクに接触させ、24時間その状態を保つ。24
時間後再び磁気ディスクと浮動型磁気ヘッド間の静止摩
擦係数を測定する。この結果を第4図にまとめた。第4
図は浮動型磁気ヘッドの浮上面に形成された溝の中心線
平均粗さと摩擦係数変化量の関係を示すグラフである。
ここで摩擦係数変化量というのは60℃80%RHの条件下で
24時間浮動型磁気ヘッドを磁気ディスクに接触させた後
の浮動型磁気ヘッドと磁気ディスク間の静止摩擦係数か
ら60℃80%RHの条件で浮動型磁気ヘッドを磁気ディスク
に接触させるまえの浮動型磁気ヘッドと磁気ディスク間
の静止摩擦係数を引いたものである。第4図から判るよ
うに浮上面に形成した溝の中心線平均粗さが30Å以上で
あればほとんど摩擦係数変化量が0に近く、24時間60℃
80%RHの状態で浮動型磁気ヘッドを磁気ディスクに接触
させておいても、浮動型磁気ヘッドと磁気ディスクの吸
着が発生せず、静止摩擦係数の増加は見られない。しか
し浮上面に形成された溝の中心線平均粗さが30Å以下の
ときは、摩擦係数変化量が大きくなっており、24時間60
℃80%RHの状態で浮動型磁気ヘッドを磁気ディスクに接
触させておくと、浮動型磁気ヘッドが磁気ディスクに吸
着してしまい、静止摩擦係数が大きくなる。従って、磁
気ディスクが回転できなく事が生じる。従って浮上面に
形成した溝の中心線平均粗さが30Å以上であれば浮動型
磁気ヘッドが磁気ディスクに吸着する事はない。
これらの特性を具体的にサンプルを作成してそれらの
特性を説明する。
サンプル1 第1図(a)の浮動型磁気ヘッドにおいて浮上面16,1
7,18に第1図(b)に示す様な交差した複数の直線状の
溝を形成し、浮上面16,17,18の中心線平均粗さを50Å〜
60Åにした。このとき溝はラッピングテープによって作
成した。
サンプル2 第1図(a)の浮動型磁気ヘッドにおいて浮上面16,1
7,18に第1図(b)に示す様な交差した複数の直線状の
溝を形成し、浮上面16,17,18の中心線平均粗さを50Å〜
60Åにした。このとき溝は遊離砥粒によって作成した。
サンプル3 第1図の浮動型磁気ヘッドにおいて浮上面16,17,18に
第9図(a)に示す様に磁気ディスクとの相対的摺動方
向に対して45度の角度をもつ互いに平行な複数の直線状
の溝を形成し、浮上面16,17,18の中心線平均粗さを50Å
〜60Åにした。このとき溝はラッピングテープによって
作成した。
サンプル4 第1図(a)の浮動型磁気ヘッドにおいて浮上面16,1
7,18に第9図(b)に示す様に磁気ディスクとの相対的
移動方向に対して平行な直線状の溝を複数設け、浮上面
16,17,18の中心線平均粗さを50Å〜60Åにした。このと
き溝はラッピングテープによって作成した。
サンプル5 第1図(a)の浮動型磁気ヘッドにおいて浮上面16,1
7,18に第9図(c)に示す様に磁気ディスクとの相対的
移動方向に対して垂直な直線状の溝を複数設け、浮上面
16,17,18の中心線平均粗さを50Å〜60Åにした。このと
き溝はラッピングテープによって作成した。
サンプル6 第1図(a)の浮動型磁気ヘッドにおいて浮上面16,1
7に第9図(b)に示す様に磁気ディスクとの相対的移
動方向に対して平行な直線状の溝を複数設け、浮上面1
6,17の中心線平均粗さを50Å〜60Åにした。このとき溝
はラッピングテープによって作成した。浮上面18に溝を
形成しないのは電磁変換特性が劣化してしまう可能性が
あるからである。
サンプル7 第7図に示す従来の浮動型磁気ヘッド即ち浮上面が鏡
面加工されているものである。
以上の様に構成されたサンプルそれぞれについて上記
に示したような摩擦摩耗実験及び吸着実験を行いその結
果を下記の第1表にまとめた。
第1表からわかる様に摩擦摩耗実験の結果をみるとサ
ンプル1〜6はCSS20000回後もあまり動摩擦係数は変わ
っていないが、サンプル7は0.78も増加している事がわ
かる。従ってサンプル7に関しては浮動型磁気ヘッド及
び磁気ディスクの摩耗が非常に激しい事が判る。また吸
着実験の結果をみるとサンプル1〜6は24時間60℃80%
RHの条件下で磁気ディスクに浮動型磁気ヘッドを接触さ
せていても静止摩擦係数にはほとんど変化はないがサン
プル7については0.58も静止摩擦係数が増加している。
従ってサンプル7に関しては磁気ディスクに吸着してい
る事が判る。
次に塵埃特性について説明する。この塵埃特性を測定
するために以下の様な塵埃実験を行った。先ず1rpmで磁
気ディスクを回転させておき、磁気ディスクに浮動型磁
気ヘッドを摺動させてその動摩擦係数を測定する。その
後100rpmで磁気ディスクを回転させておき、磁気ディス
クに浮動型磁気ヘッドを接触させて60分摺動させ、その
ときの動摩擦係数を逐次測定する。次に60分摺動させた
後に再び磁気ディスクを1rpmで回転させた状態で浮動型
磁気ヘッドを接触させて、その動摩擦係数を測定する。
以上の実験において動摩擦係数は荷重計で測定した。又
測定環境を2つ用意した。1つは1CFあたり0.5μm以上
の塵埃が100個以下である環境(以下クリーン環境と略
す)と、もう1つは1CFあたり0.5μm以上の塵埃が30万
個以上である環境(以下ダスト環境と略す)である。本
実施例と従来例の特性を比較するために、本実施例とし
て上記で作成したサンプル4を用い、従来例としてサン
プル7を用いた。第5図(a)(b)(c)はサンプル
4についてクリーン環境下での塵埃実験を行った結果で
ある。第5図(a)は磁気ディスクを1rpmで回転させた
時の浮動型磁気ヘッドと磁気ディスクの間に働く動摩擦
係数を測定した結果である。第5図(b)は磁気ディス
クを100rpmで回転させ、60分摺動させた時の浮動型磁気
ヘッドと磁気ディスクの間に働く動摩擦係数を測定した
結果である。第5図(c)は磁気ディスクに60分摺動さ
せた後に再び磁気ディスクを1rpmで回転させた時の浮動
型磁気ヘッドと磁気ディスク間に働く動摩擦係数を測定
した結果である。
以上の結果よりクリーン環境下では60分磁気ディスク
と浮動型磁気ヘッドを摺動させた後でも動摩擦係数の変
化はほとんど見られない。又第5図(d)(e)(f)
はサンプル4についてダスト環境下での塵埃実験を行っ
た結果である。第5図(d)は磁気ディスクを1rpmで回
転させた時の浮動型磁気ヘッドと磁気ディスクの間に働
く動摩擦係数を測定した結果である。第5図(e)は磁
気ディスクを100rpmで回転させ、60分摺動させた時の浮
動型磁気ヘッドと磁気ディスクの間に働く動摩擦係数を
測定した結果である。第5図(f)は磁気ディスクに60
分摺動させた後に再び磁気ディスクを1rpmで回転させた
時の浮動型磁気ヘッドと磁気ディスク間に働く動摩擦係
数を測定した結果である。以上の結果から判るようにダ
スト環境下においてはやはり磁気ディスクと浮動型磁気
ヘッドの間に塵埃がかみこんで動摩擦係数にわずかなば
らつきが生じている事がわかる。第6図(a)(b)
(c)はサンプル7についてクリーン環境下での塵埃実
験を行った結果である。第6図(a)は磁気ディスクを
1rpmで回転させた時の浮動型磁気ヘッドと磁気ディスク
の間に働く動摩擦係数を測定した結果である。第6図
(b)は磁気ディスクを100rpmで回転させ、60分摺動さ
せた時の浮動型磁気ヘッドと磁気ディスクの間に働く動
摩擦係数を測定した結果である。第6図(c)は磁気デ
ィスクに60分摺動させた後に再び磁気ディスクを1rpmで
回転させた時の浮動型磁気ヘッドと磁気ディスク間に働
く動摩擦係数を測定した結果である。
以上の結果よりクリーン環境下で60分磁気ディスクと
浮動型磁気ヘッドを摺動させた後ではわずかでわあるが
動摩擦係数のばらつきが生じている。又第6図(d)
(e)はサンプル4についてタスト環境下での塵埃実験
を行った結果である。第6図(d)は磁気ディスクを1r
pmで回転させた時の浮動型磁気ヘッドと磁気ディスクの
間に働く動摩擦係数を測定した結果である。第6図
(e)は磁気ディスクを100rpmで回転させ、60分摺動さ
せた時の浮動型磁気ヘッドと磁気ディスクの間に働く動
摩擦係数を測定した結果である。この実験の途中でサン
プル7はクラッシュを起こしてしまった。以上の結果か
ら判るようにダスト環境下においてはやはり磁気ディス
クと浮動型磁気ヘッドの間に塵埃がかみこんで磁気ディ
スク及び浮動型磁気ヘッドの摩耗が非常に激しくなり、
その結果浮動型磁気ヘッドがクラッシュしてしまった。
サンプル4がクラッシュしない理由は以下の様な現象が
起こるためだと考えられる。磁気ディスクとサンプル4
の間に塵埃がかみこむと、塵埃はサンプル4の浮上面に
設けられた溝に入り込み溝に沿って転がっていき、すぐ
に磁気ディスクとサンプル4の間から出ていき、磁気デ
ィスクもサンプル4もあまり傷つけないからだと考えら
れる。従来の浮動型磁気ヘッドでは、浮上面に溝が設け
られていないために塵埃がかみこむと、磁気ディスクと
浮動型磁気ヘッドの間に塵埃がかみこんだままになるの
で、磁気ディスクや浮動型磁気ヘッドが傷ついて、磁気
特性の劣化の原因となっていた。また浮上面に形成され
た溝の中心線平均粗さが30Å〜100Åの間のサンプルを
作成して実験してみたが同様の効果を得ることができ
た。
以上の様に本実施例によれば浮動型磁気ヘッドの浮上
面に中心線平均粗さが30Å〜100Åの溝を形成する事に
よって、摩擦摩耗特性や吸着特性及び塵埃特性が向上
し、磁気ディスクや浮動型磁気ヘッドに傷が入るのを防
止する事ができる。
発明の効果 本発明は媒体接触部に複数の直線状の溝を交差させて
設けて、媒体接触部の表面を粗くしたことにより、媒体
との接触面積を小さくする事ができるとともに、かみこ
んだ塵埃をすぐに媒体接触部と媒体の間から放出する事
ができるので、ヘッドや媒体に傷が入らないようにする
事ができる。特に長期使用後の磁気ヘッドの媒体接触部
の磨耗をより効果的に抑制することができる。
また、媒体との相対的な移動方向に対して非平行な方
向に媒体接触部を横断する溝が存在することにより、溝
に入ってきた塵埃をより短い時間で媒体接触部と媒体の
間から放出する事ができるとともに、塵埃が媒体接触部
と媒体の間に挟まって移動する距離をより短くする事が
できるので、ヘッドや媒体に傷が入る可能性を効果的に
低減する事ができる。
更に媒体接触部の中心線平均粗さを30Å〜100Åとし
たことにより、摩擦磨耗特性や吸着特性及び塵埃特性が
向上し、ヘッドや媒体に傷が入る可能性を効果的に低減
する事ができる。
また、媒体接触部において、直線状の溝がそれぞれ媒
体との相対的な移動方向に対して不規則な傾斜角を有し
ていることにより、磁気ヘッドの媒体接触部に形成され
ている溝が磁気ディスクの回転に伴って受ける力を、そ
れぞれの溝ごとに異ならせることができる。従ってディ
スクの回転に伴って媒体接触面が受ける力が、磁気ディ
スクの回転方向と磁気ヘッドの位置関係の変化に起因し
て、大きくなったり小さくなったりすることを抑制で
き、磁気ヘッドが磁気ディスク上のどの位置にあって
も、安定した浮上特性を有する磁気ヘッドを実現できる
とともに、媒体接触面の溝部によって囲まれた領域の大
きさも不規則にすることができるので、磁気ディスクの
うねり等が存在しても、規則正しい場合と比べて、より
広い領域の媒体接触面をディスクに当接させることがで
きるので、磁気ヘッドのディスクに対する片あたり等を
防止できます。したがって磁気ヘッドの片当たり等に起
因した磁気ディスクの摩耗を最小限に抑制できるので、
磁気ヘッドと磁気ディスクとの間の動摩擦係数の変化を
最小限に抑制することができ、磁気ヘッドや磁気ディス
クのクラッシュの発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)は本発明の一実施例における浮動型磁気ヘ
ッドを示す斜視図、第1図(b)は同拡大平面図、第2
図はCSSの過程を示すグラフ、第3図は浮上面に形成さ
れた溝の粗さと摩擦係数増加量の関係を示したグラフ、
第4図は浮上面に形成された溝の粗さと摩擦係数変化量
の関係を示したグラフ、第5図(a)〜(f)はサンプ
ル4における塵埃実験の結果を示すグラフ、第6図
(a)〜(e)はサンプル7に於ける塵埃実験の関係を
示すグラフ、第7図は従来の浮動型磁気ヘッドを示す斜
視図、第8図(a)〜(e)は浮動型磁気ヘッドの浮上
過程を示す図、第9図(a)〜(c)は他の実施例を示
す拡大平面図である。 12……スライダーコア、 13,14……浮上レール、 15……センターレール、 16,17,18……浮上面、19……コア、 20……接合ガラス

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】媒体に対向する媒体接触部と、磁気的な記
    録か再生の少なくとも一方を行う磁気ギャップとを有す
    る磁気ヘッドであって、媒体との相対的な移動方向に対
    して不規則な傾斜角を有する複数の直線状の溝を交差さ
    せて媒体接触部に設けたことを特徴とする磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】媒体との相対的な移動方向に対して非平行
    な方向に媒体接触部を横断する溝が存在することを特徴
    とする請求項1記載の磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】媒体接触部の中心線平均粗さを30Å〜100
    Åとしたことを特徴とする請求項1,2いずれか1項記載
    の磁気ヘッド。
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JPH0644717A (ja) * 1992-07-23 1994-02-18 Alps Electric Co Ltd 磁気ヘッド
JP2891228B2 (ja) * 1997-03-14 1999-05-17 日本電気株式会社 磁気ヘッドスライダ

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